JPH10267046A - 動力伝達機構 - Google Patents

動力伝達機構

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Publication number
JPH10267046A
JPH10267046A JP9069797A JP6979797A JPH10267046A JP H10267046 A JPH10267046 A JP H10267046A JP 9069797 A JP9069797 A JP 9069797A JP 6979797 A JP6979797 A JP 6979797A JP H10267046 A JPH10267046 A JP H10267046A
Authority
JP
Japan
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power transmission
transmission mechanism
torsion coil
coil spring
rotating body
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Pending
Application number
JP9069797A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiko Okada
昌彦 岡田
Takashi Ban
孝志 伴
Hidefumi Mori
英文 森
Tatsuyuki Hoshino
辰幸 星野
Nobuaki Hoshino
伸明 星野
Tatsuya Hirose
達也 廣瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Industries Corp
Original Assignee
Toyoda Automatic Loom Works Ltd
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Publication date
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Priority to US09/044,887 priority patent/US6077048A/en
Priority to EP98105214A priority patent/EP0867631A1/en
Publication of JPH10267046A publication Critical patent/JPH10267046A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D3/00Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive
    • F16D3/50Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive with the coupling parts connected by one or more intermediate members
    • F16D3/76Yielding couplings, i.e. with means permitting movement between the connected parts during the drive with the coupling parts connected by one or more intermediate members shaped as an elastic ring centered on the axis, surrounding a portion of one coupling part and surrounded by a sleeve of the other coupling part
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D43/00Automatic clutches
    • F16D43/02Automatic clutches actuated entirely mechanically
    • F16D43/20Automatic clutches actuated entirely mechanically controlled by torque, e.g. overload-release clutches, slip-clutches with means by which torque varies the clutching pressure
    • F16D43/202Automatic clutches actuated entirely mechanically controlled by torque, e.g. overload-release clutches, slip-clutches with means by which torque varies the clutching pressure of the ratchet type
    • F16D43/2022Automatic clutches actuated entirely mechanically controlled by torque, e.g. overload-release clutches, slip-clutches with means by which torque varies the clutching pressure of the ratchet type with at least one part moving axially between engagement and disengagement
    • F16D43/2026Automatic clutches actuated entirely mechanically controlled by torque, e.g. overload-release clutches, slip-clutches with means by which torque varies the clutching pressure of the ratchet type with at least one part moving axially between engagement and disengagement with a plurality of axially moving parts

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高速回転時にも不用意に動力伝達が遮断され
たりすることがなく、安定した負荷トルクの解放特性を
得ることのできる動力伝達機構を提供する。 【解決手段】 第1、第2回転体に互いに対向するよう
に一対のフランジ部71、78を設ける。一方のフラン
ジ部71の係合部72に、ねじりコイルバネ82の第2
端84を離脱可能に係合させる。他方のフランジ部78
には、その係合部72から所定の角度間隔をおいて対応
する位置に収容部79を設ける。被動機器側において過
大な負荷トルクが発生すると、前記バネ82がねじり変
形されるとともに、そのバネ82自身の付勢力により、
その第2端84を前記係合部72から離脱させ、収容部
79に収容させるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、回転運動する動
力源側の第1回転体と被動機器側の第2回転体とを動力
伝達可能に連結する動力伝達機構に関するものである。
詳しくは、被動機器側に何らかの不具合が生じ過大な負
荷トルクが発生した際に、動力伝達を遮断する遮断機構
に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】この種の動力伝達機構としては、例えば
特開平8−159028号公報に記載の構成が知られて
いる。この従来構成においては、被動機器側の回転軸に
止着された駆動力受承体と、動力源にベルトを介して連
結されるプーリとの間に、転動ボールが挟み込まれてい
る。この転動ボールは、駆動力受承体上の収容凹部に常
時嵌まり込んでいるとともに、プーリ上の保持凹部に常
には嵌まり込んでいる。プーリは、アンギュラベアリン
グとともに皿バネ型の予荷重付与バネによって駆動力受
承体側へ付勢されている。プーリの回転は転動ボール及
び駆動力受承体を介して回転軸に伝達されるようになっ
ている。ここで、被動機器側の負荷トルクが過大になっ
た場合には、転動ボールが前記保持凹部から離脱して、
プーリと駆動力受承体との間の動力伝達が遮断されるよ
うになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記の従来
構成においては、転動ボールが駆動力受承体の外周部の
近傍に配置されている。このため、この転動ボールは、
プーリの回転に同期して回転される際に、遠心力を受け
やすいものとなっている。従って、プーリが高速回転さ
れている場合には、転動ボールが遠心力によって駆動力
受承体上の収容凹部と、プーリ上の保持凹部との間から
離脱するおそれがあった。そして、被動機器側におい
て、特に過大な負荷トルクが発生していないにも係わら
ず、不用意に動力伝達が遮断されるおそれがあるという
問題があった。
【0004】また、この従来構成では、動力伝達の遮断
をする際の負荷トルクは、転動ボールとプーリ上の保持
凹部との摩擦力、及び、皿バネ型の予荷重付与バネによ
る付勢力によって決定される。このように、解放状態に
移行させる負荷トルクの設定において、転動ボールとプ
ーリ上の保持凹部との間の摩擦係数を考慮に入れる必要
があるため、安定した負荷トルクの解放特性を得るのが
難しいという問題があった。
【0005】この発明は、このような従来の技術に存在
する問題点に着目してなされたものである。その目的と
しては、高速回転時にも不用意に動力伝達が遮断された
りすることがなく、安定した負荷トルクの解放特性を得
ることのできる動力伝達機構を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の発明では、動力源側の第1回転体
と被動機器側の第2回転体とを動力伝達可能に連結する
動力伝達機構において、第1回転体と第2回転体とを離
脱可能に係合する係合手段と、その係合手段の一部を構
成する連結部材と一方の回転体とを軸線方向に付勢する
付勢手段と、動力伝達に際して発生する負荷トルクによ
ってねじり変形する弾性手段とを備え、前記負荷トルク
が所定値を越えて高まったときに、前記弾性手段による
ねじり変形と、前記付勢手段による付勢力とによって、
前記係合手段が離脱するようにしたものである。
【0007】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の動力伝達機構において、前記付勢手段と前記弾性手
段とが一体をなすものである。請求項3に記載の発明で
は、請求項1に記載の動力伝達機構において、前記付勢
手段と前記弾性手段とが別体をなすものである。
【0008】請求項4に記載の発明では、請求項1〜3
のいずれかに記載の動力伝達機構において、前記弾性手
段を、第1端が回り止め部を介して一方の回転体に回り
止めされ、第2端が他方の回転体に離脱可能に係合され
たねじりコイルバネとしたものである。
【0009】請求項5に記載の発明では、請求項4に記
載の動力伝達機構において、一方の回転体を取り巻くよ
うに前記ねじりコイルバネを配置し、そのねじりコイル
バネは負荷トルクが作用すると対向する回転体を締め付
ける方向にねじり変形するようにしたものである。
【0010】請求項6に記載の発明では、請求項5に記
載の動力伝達機構において、前記ねじりコイルバネは、
その第1端側内周を前記回転体の外周面に接合させると
ともに、第2端側内周を同回転体の外周面に対して離間
させたものである。
【0011】請求項7に記載の発明では、請求項6に記
載の動力伝達機構において、前記回転体の外周面上に凹
部を設けて、ねじりコイルバネの第2端側内周と回転体
の外周面とを離間させたものである。
【0012】請求項8に記載の発明では、請求項4〜7
のいずれかに記載の動力伝達機構において、前記ねじり
コイルバネが複数の素線を互いに平行をなすように巻回
して形成した多重バネによりなり、前記回り止め部を素
線の数に対応するように形成し、各素線を等角度間隔を
おいて一方の回転体に回り止めするとともに、前記係合
部を素線の数に対応するように形成し、各素線を等角度
間隔をおいて他方の回転体に係合したものである。
【0013】請求項9に記載の発明では、請求項4〜8
のいずれかに記載の動力伝達機構において、前記付勢手
段を、軸線方向に所定量だけ圧縮された状態で組み付け
られたねじりコイルバネとしたものである。
【0014】請求項10に記載の発明では、請求項4〜
8のいずれかに記載の動力伝達機構において、前記付勢
手段は、回り止め部の内壁とねじりコイルバネの第1端
に形成されたフックとの間に介装された弾性体を含むも
のである。
【0015】請求項11に記載の発明では、請求項4〜
8のいずれかに記載の動力伝達機構において、前記付勢
手段は、回転体の外周面に沿うとともに回転体の軸線に
対して斜めに延びる溝状の回り止め部と、ねじりコイル
バネの第1端に形成され、その回り止め部に嵌入される
フックとを含むものである。
【0016】請求項12に記載の発明では、請求項1〜
11のいずれかに記載の動力伝達機構において、前記係
合手段は、両回転体に互いに対向するように一対のフラ
ンジ部を設け、一方のフランジ部にはねじりコイルバネ
の第2端と離脱可能に係合する係合部を設け、他方のフ
ランジ部にはその係合部から所定の角度間隔をおいて対
応する位置に、前記係合部から離脱した第2端を収容す
る収容部を設けたものである。
【0017】請求項13に記載の発明では、請求項1〜
3のいずれかに記載の動力伝達機構において、前記弾性
手段が第2回転体をなす回転軸に形成された小径部によ
りなるものである。
【0018】従って、請求項1に記載の動力伝達機構に
おいては、常には第1回転体と第2回転体とが係合手段
により連結されており、動力源から被動機器に動力が伝
達される。この動力伝達に際して、被動機器側の負荷に
より負荷トルクが発生する。この負荷トルクが動力源側
に大きな影響を与えない範囲である場合には、弾性手段
のねじり変形により緩和されつつ、動力源から被動機器
への動力伝達が継続される。この動力伝達時において
は、弾性手段のねじり変形により、トルク変動が緩和さ
れる。
【0019】一方、被動機器側において、動力源側に大
きな影響を与えるおそれのある所定値を越えた過大な負
荷トルクが発生した場合には、弾性手段がさらに大きく
ねじり変形される。この状態で、係合手段の一部を構成
する連結部材と一方の回転体とは、付勢手段により軸線
方向に付勢されている。そして、これらの弾性手段にお
ける大きなねじり変形と付勢手段による軸線方向の付勢
力とによって、前記係合手段の一部を構成する連結部材
に軸線方向の相対移動が生じ、係合手段が離脱される。
これにより、動力源から被動機器への動力伝達が遮断さ
れ、動力源側に過大な負荷トルクの影響が及ぶのが抑制
される。
【0020】このため、解放時の負荷トルクを、両回転
体間に介在される部材同士の摩擦力によることなく、主
に弾性手段のねじり方向の剛性によって設定することが
できる。よって、動力伝達機構の過大な負荷トルクの解
放特性が安定したものとなる。また、遠心力の影響を受
けることがなく、高速回転時にも不用意に動力伝達が遮
断されたりするおそれが大きく低減される。
【0021】請求項2に記載の動力伝達機構において
は、付勢手段と弾性手段が一体をなしている。このた
め、部品点数の増大を抑制することができて、構成の簡
素化を図ることができる。
【0022】請求項3に記載の動力伝達機構において
は、付勢手段と弾性手段が別体をなしている。このた
め、例えば弾性手段において、軸線方向に所定の初期た
わみ量が確保できないときに、別体の付勢手段により軸
線方向への所定の初期たわみ量を確保して、負荷トルク
が過大になった場合に、係合手段を離脱させることがで
きる。
【0023】請求項4に記載の動力伝達機構において
は、ねじりコイルバネの第1端が一方の回転体上の回り
止め部を介して固定され、同バネの第2端が他方の回転
体に離脱可能に係合されている。このため、被動機器側
において負荷トルクが増大すると、ねじりコイルバネが
ねじり変形されて、第1端と第2端とが相対移動され
る。そして、この前記負荷トルクが所定値を越えて増大
したときには、前記第2端が他方の回転体から離脱し
て、動力源から被動機器への動力伝達が遮断される。
【0024】請求項5に記載の動力伝達機構において
は、前記ねじりコイルバネが負荷トルクによって対向す
る回転体を締め付ける方向にねじり変形する締まりバネ
となっている。ここで、この締まりバネは、負荷トルク
によって緩む方向にねじり変形する緩みバネに比べて、
バネ剛性を小さくすることができる。このため、バネ自
体を小型、軽量化することができるとともに、バネの周
辺構成の小型化を図ることができて、製作コストが低減
される。
【0025】請求項6に記載の動力伝達機構において
は、動力伝達が行われている場合には、前記のようにね
じりコイルバネが対向する回転体を締め付ける。ここ
で、ねじりコイルバネの第1端側内周が回転体の外周面
上に接合されている。このため、ねじりコイルバネがそ
の第1端の近傍において、回転体上に確実に固定され
る。一方、ねじりコイルバネの第2端側の内周は対向す
る回転体の外周面に対して離間されている。このため、
ねじりコイルバネが、その第2端の近傍において被動機
器側の負荷トルクに応じて確実にねじり変形される。そ
して、これらにより、ねじりコイルバネが対向する回転
体に対して傾いたりするのが抑制されるとともに、ねじ
りコイルバネのねじり特性が安定化される。これによ
り、過大な負荷トルクの解放特性が、さらに安定したも
のとなる。
【0026】請求項7に記載の動力伝達機構において
は、前記回転体の外周面上の凹部により、その外周面と
ねじりコイルバネの第2端側内周とが離間されている。
このため、簡単な加工で両者間を離間させることができ
る。
【0027】請求項8に記載の動力伝達機構において
は、ねじりコイルバネが複数の素線によりなる多重バネ
となっており、各素線の第1端が等角度間隔をおいて一
方の回転体に回り止めされている。また、各素線の第2
端が等角度間隔をおいて他方の回転体に係合されてい
る。このため、動力源側からの動力伝達に際して、一方
の回転体が傾けられることが抑制されて、その回転体の
回転を安定させることができる。
【0028】請求項9に記載の動力伝達機構において
は、ねじりコイルバネは、所定量だけ圧縮されて組み付
けられていることにより、軸線方向の付勢力が生じた状
態となっている。このため、弾性手段としてのねじりコ
イルバネが付勢手段を兼ねており、部品点数の増大を抑
制することができて、構成の簡素化を図ることができ
る。
【0029】請求項10に記載の動力伝達機構では、ね
じりコイルバネの組み付け時において、回り止め部の内
壁とねじりコイルバネの第1端に形成されたフックとの
間に介装された弾性体を所定量だけ圧縮された状態に保
持することができる。これにより、負荷トルクが過大に
なった場合に、この弾性体の圧縮の解放に伴って、係合
手段の連結部材に軸線方向の付勢力を与えることができ
る。このため、例えばねじりコイルバネの軸線方向の剛
性が大きくて、所定の初期たわみ量を確保できない場合
において、簡単な構成で付勢手段を構成することができ
て、好適である。
【0030】請求項11に記載の動力伝達機構において
は、回転体には、その外周面に沿うとともにその軸線に
対して斜めに延びる溝状の回り止め部が形成されてい
る。そして、ねじりコイルバネの第1端にはフックが形
成されており、そのフックが回り止め部に嵌入されてい
る。このため、動力伝達に伴って作用する負荷トルク
は、斜め状をなす溝の構成により回転方向後方への成分
と軸線方向への成分とに分解される。このため、回転方
向後方への成分によりねじりコイルバネがねじり変形さ
れる。また、ねじりコイルバネには、軸線方向への成分
により軸線方向への付勢力が作用する。このため、付勢
手段として別途新たな部材を付加することなく、簡単な
構成で付勢手段を構成することができて、しかも部品点
数の増大が抑制される。また、前記請求項10に記載の
動力伝達機構と同様に、例えばねじりコイルバネの軸線
方向の剛性が大きくて、所定の初期たわみ量を確保でき
ない場合に好適である。
【0031】請求項12に記載の動力伝達機構において
は、動力源から被動機器への動力伝達に際して発生する
負荷トルクにより、ねじりコイルバネがねじり変形され
る。このねじり変形により、ねじりコイルバネの第2端
が、一方のフランジ部に係合された状態で、他方のフラ
ンジ部に対して相対移動される。ここで、負荷トルクが
過大な状態となると、前記第2端が他方のフランジ部に
設けられた収容部と対応する位置に移動される。この状
態で、付勢手段の付勢力によって、前記第2端は一方の
フランジ部の係合部から離脱して、他方のフランジ部に
収容される。これにより、両回転体間の連結が解除さ
れ、動力伝達が遮断される。
【0032】請求項13に記載の動力伝達機構において
は、弾性手段が第2回転体をなす回転軸に形成された小
径部により構成されている。このため、動力源からの動
力伝達に際して発生する負荷トルクにより、前記小径部
がねじり変形される。そして、前記請求項1に記載の動
力伝達機構と同様に、解放時の負荷トルクを、主に弾性
手段のねじり方向の剛性によって設定することができ
て、動力伝達機構の過大な負荷トルクの解放特性が安定
したものとなる。
【0033】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)以下に、この発明をクラッチレス可
変容量圧縮機の動力伝達機構に具体化したの第1の実施
形態について図1〜図5に基づいて説明する。
【0034】まず、クラッチレス可変容量圧縮機につい
て説明する。図1に示すように、被動機器としてのクラ
ッチレス可変容量圧縮機(以下、単に「圧縮機」とす
る)21は、シリンダブロック22と、その前端面に接
合されたフロントハウジング23と、その後端面にバル
ブプレート24を介して接合されたリヤハウジング25
とにより構成されている。
【0035】第2回転体としての回転軸26は、前記シ
リンダブロック22及びフロントハウジング23の中央
に、一対のラジアルベアリング27を介して回転可能に
支持されている。その回転軸26の前端外周とフロント
ハウジング23との間には、リップシール28が介装さ
れている。
【0036】複数のシリンダボア29は、前記回転軸2
6と平行に延びるように、シリンダブロック22に所定
間隔おきで貫通形成され、それらの内部には片頭型のピ
ストン30が往復動可能に嵌挿支持されている。クラン
ク室31はシリンダブロック22とフロントハウジング
23との間に区画形成されている。
【0037】回転支持体32はクランク室31内におい
て回転軸26に一体回転可能に止着され、スラストベア
リング33を介してフロントハウジング23の内面に接
合されている。支持アーム34は回転支持体32の後面
にシリンダブロック22側に向かって突設され、その先
端には一対のガイド孔35が形成されている。
【0038】ほぼ円板状の斜板36は、前記回転軸26
に傾動可能に嵌挿されている。その斜板36の前面には
一対の球状連結体37が突設されている。そして、この
球状連結体37が支持アーム34のガイド孔35に回動
及び摺動自在に係入することによって、斜板36が回転
支持体32に対して傾角の変更可能にヒンジ連結されて
いる。
【0039】斜板36の外周部には、一対の半球状のシ
ュー38を介して各ピストン30が連結されている。そ
して、回転軸26が回転されたとき、回転支持体32を
介して斜板36が回転され、各ピストン30がシリンダ
ボア29内において往復動される。
【0040】収容室39は前記回転軸26と同一軸線上
に位置するように、シリンダブロック22の中心に貫通
形成されている。吸入通路40は回転軸26と同一軸線
上に延びるように、リヤハウジング25及びバルブプレ
ート24の中心に形成されている。その吸入通路40の
前端は収容室39が連通されるとともに、後端には外部
冷媒回路41が接続されている。そして、この外部冷媒
回路41には、凝縮器42、膨張弁43及び蒸発器44
が接続されている。
【0041】吸入室45は前記リヤハウジング25内の
中央部に環状に区画形成され、連通口46を介して収容
室39に連通されている。吐出室47はリヤハウジング
25内の外周部に環状に区画形成され、吐出通路48を
介して外部冷媒回路41に接続されている。
【0042】吸入弁機構49及び吐出弁機構50は、各
シリンダボア29に対応するように前記バルブプレート
24に形成されている。前記ピストン30の上死点位置
から下死点位置への復動動作により、吸入弁機構49を
介して吸入室45から各シリンダボア29内に冷媒ガス
が吸入される。そして、シリンダボア29内に吸入され
た冷媒ガスは、ピストン30の下死点位置から上死点位
置への往動動作により、所定の圧力に達するまで圧縮さ
れた後、吐出弁機構50を介して吐出室47に吐出され
る。
【0043】円筒状の遮断体51は、前記回転軸26と
同一軸線上に位置するように、シリンダブロック22の
収容室39内に移動可能に収容されている。吸入通路開
放バネ52は、遮断体51と収容室39の後端縁との間
に介装され、この吸入通路開放バネ52により遮断体5
1が斜板36側に向かって付勢されている。そして、こ
の遮断体51内には、前記ラジアルベアリング27を介
して回転軸26の後端が摺動可能に嵌挿支持されてい
る。スラストベアリング53は、前記遮断体51と斜板
36との間において、回転軸26に摺動可能に嵌挿され
ている。
【0044】また、前記斜板36が最小傾角状態に傾動
されたときには、遮断体51が吸入通路開放バネ52の
付勢力に抗して後方の閉位置に移動される。そして、そ
の遮断体51が、吸入通路40の前端開口縁に接合され
る。それにより、吸入通路40が閉じられて、外部冷媒
回路41から吸入室45内への冷媒ガスの導入が停止さ
れる。なお、この斜板36の最小傾角は0度よりも僅か
に大きくなるように設定されるとともに、その最小傾角
は遮断体51が閉位置に配置されることによって規制さ
れる。
【0045】これにより、この圧縮機21は、冷房負荷
の存在しない状態においても、最小傾角状態での運転が
継続可能となっている。つまり、この圧縮機21は、回
転軸26と動力源とをクラッチを介すること常時連結可
能な、いわゆるクラッチレスタイプとなっている。
【0046】一方、斜板36が最大傾角状態に傾動され
たときには、遮断体51が吸入通路開放バネ52の付勢
力により前方の開位置に移動される。そして、その遮断
体51が吸入通路40の前端開口縁から離間される。そ
れにより、吸入通路40が開かれて、外部冷媒回路41
から吸入通路40、収容室39、連通口46を介して吸
入室45内に冷媒ガスが導入され、斜板36の回転に伴
って最大吐出容量の圧縮運転が行われる。なお、この斜
板36の最大傾角は、斜板36の前面に形成された規制
突部54と回転支持体32との当接によって規制され
る。
【0047】傾角減少バネ55は回転支持体32と斜板
36との間に介装され、この傾角減少バネ55により斜
板36が最小傾角方向に付勢されている。放圧通路56
は、前記回転軸26の中心に形成され、その前端がクラ
ンク室31内に開口されるとともに、後端が遮断体51
の内部に開口されている。放圧通口57は、遮断体51
の後端外周に形成され、この放圧通口57を介して遮断
体51の内部が収容室39内に連通されている。そし
て、クランク室31の圧力が、これらの放圧通路56、
遮断体51の内部、放圧通口57、収容室39及び連通
口46を介して、吸入室45内へ放出されるようになっ
ている。
【0048】給気通路58は、前記リヤハウジング2
5、バルブプレート24及びシリンダブロック22に連
続して形成されている。この給気通路58により、吐出
室47とクランク室31とが接続されている。電磁開閉
弁59は、給気通路58の途中に位置するようにリヤハ
ウジング25に装着され、ソレノイド60の励磁または
消磁に伴って閉止または開放される。そして、この電磁
開閉弁60が開放されたときには、吐出室47の圧力が
給気通路58を介して、クランク室31内へ供給され
て、クランク室31内の調圧が行われるようになってい
る。
【0049】次に、この実施形態の動力伝達機構につい
て説明する。前記フロントハウジング23には、支持筒
部63が一体形成されており、この支持筒部63にはア
ンギュラベアリング64が回転軸26の軸線方向へスラ
イド可能に支持されている。アンギュラベアリング64
の外輪には、第1回転体としてのプーリ65が止着され
ている。プーリ65はベルト66を介して動力源として
の車両エンジン67に連結されている。
【0050】図1、図2及び図4に示すように、プーリ
65の側面には、環状で断面L字状をなす外側支持板6
8がねじ止め固定されている。外側支持板68の内周面
には、環状の緩衝ゴム69が接着固定されている。緩衝
ゴム69の内周面には、環状で断面L字状をなす内側支
持板70が接着固定されている。この内側支持板70に
は、回転軸26の方向に膨出したフランジ部としての後
側フランジ部71が形成されている。この後側フランジ
部71には、係合手段の一部を構成する切欠状の係合部
72が180°の間隔をおいて2カ所形成されている。
これら外側支持板68、緩衝ゴム69及び内側支持板7
0は、前記プーリ65と一体回転可能になっており、と
もに第1回転体を構成している。
【0051】回転軸26の前部には段部73が形成され
ており、この段部73には略円筒状のブッシュ74がロ
ックボルト75により嵌合固定されている。つまり、回
転軸26とブッシュ74とは一体回転可能になってお
り、ともに第2回転体を構成している。
【0052】このブッシュ74の後端には、回り止め部
としての切欠部76が180°の間隔をおいて2カ所形
成されている。また、このブッシュ74の前端には、径
方向に膨出する円板部77が形成されている。その円板
部77の外周縁近傍の後面側には、前記内側支持板70
の後側フランジ部71と対をなすようにフランジ部とし
ての前側フランジ部78が突設されている。この前側フ
ランジ部78には、前記切欠部76に対して回転軸26
の回転方向後側に所定の角度をおいて切欠状をなす2カ
所の収容部79が凹設されている。さらに、ブッシュ7
4の筒部80の外周面の前方部分には、その全周にわた
って凹部81が設けられている。
【0053】弾性手段としてのリミットバネ82は、2
本の素線が互いに平行をなすように巻回された二重のね
じりコイルバネとなっている。各素線の第1端をなす第
1フック83は、互いに対向するように内側に突出され
ている。また、各素線の第2端をなす第2フック84
は、互いに離反するように外側に突出されている。そし
て、このリミットバネ82は、後述する組付状態におい
て、圧縮機21の回転軸26及びブッシュ74を介して
負荷トルクが作用すると、各素線が締まる方向に巻回さ
れている。つまり、ブッシュ74を締め付ける方向にね
じり変形する締まりバネになっている。
【0054】リミットバネ82は、ブッシュ74がロッ
クボルト75により回転軸26に締め付け固定されると
き、所定量だけ圧縮された状態でブッシュ74を取り巻
くように組み付けられる。このリミットバネ82は、所
定量だけ圧縮された状態で組み付けられていることによ
り付勢手段を構成している。
【0055】このとき、リミットバネ82の第1フック
83は、前記ブッシュ74の切欠部76に嵌合して、回
転軸26に対して回り止めされる。また、第2フック8
4は、前記内側支持板70の係合部72に係合するとと
もに、ブッシュ74の前側フランジ部78の先端面に当
接するようになっている。また、リミットバネ82の第
1フック83側の内周は、対向するブッシュ74の外周
面と接合した状態となっている。一方、第2フック84
側の内周は、前記凹部81を介して、対向するブッシュ
74の外周面と離間した状態となっている。
【0056】そして、通常の運転状態においては、車両
エンジン67からの動力は、ベルト66、プーリ65、
外側支持板68、緩衝ゴム69、内側支持板70、リミ
ットバネ82及びブッシュ74を介して圧縮機21の回
転軸26に伝達されるようになっている。このように、
リミットバネ82は、係合手段をなす内側支持板70の
係合部72とブッシュ74の切欠部76との間に介装さ
れており、係合手段の一部をなし、第1回転体と第2回
転体とを連結する連結部材をも構成している。
【0057】次に、前記のように構成された圧縮機21
の動作について説明する。さて、図1に示す状態では、
ソレノイド60の励磁により電磁開閉弁59が閉止され
て、給気通路58が閉じられている。このため、吐出室
47内の高圧の圧縮冷媒ガスが給気通路58を介してク
ランク室31内に供給されず、クランク室31の冷媒ガ
スは、もっぱら放圧通路56、遮断体51の内部、放圧
通口57、収容室39及び連通口46を介して吸入室4
5内に流入する。従って、クランク室31内の圧力が吸
入室45内の低圧力、すなわち吸入圧力に近付いてい
き、斜板36が最大傾角状態に保持されて、最大吐出容
量の圧縮運転が行われる。
【0058】このような最大吐出容量で圧縮運転が行わ
れて冷房負荷が小さくなると、外部冷媒回路41におけ
る蒸発器44の温度が次第に低下する。そして、蒸発器
44の温度がフロストを発生し始める設定温度以下にな
ると、ソレノイド60が消磁されて、電磁開閉弁59が
開放される。これにより、吐出室47内の高圧の圧縮冷
媒ガスが給気通路58を介してクランク室31内に供給
され、クランク室31内の圧力が高くなって、斜板36
が最大傾角状態から最小傾角状態へ迅速に移行される。
【0059】このように斜板36の傾角が減少される
と、その傾動に伴いスラストベアリング53を介して遮
断体51に後方への移動力が付与される。これにより、
遮断体51が吸入通路開放バネ52の付勢力に抗して、
前方の開位置から後方の閉位置に向かって移動される。
そして、斜板36が最小傾角状態になると、遮断体51
が閉位置に配置されて、その後端面が吸入通路40の前
端開口縁に接合する。これにより、吸入通路40が閉じ
られて、外部冷媒回路41から吸入室45内への冷媒ガ
スの導入が阻止される。
【0060】この斜板36の最小傾角は0度よりも僅か
に大きくなるように設定されているため、斜板36の最
小傾角状態においても、シリンダボア29から吐出室4
7内に、圧縮冷媒ガスが吐出され続けて、最小吐出容量
での圧縮運転が行われる。そして、この吐出室47内に
吐出された圧縮冷媒ガスは、給気通路58を通ってクラ
ンク室31内に流入する。そして、クランク室31内の
冷媒ガスは、放圧通路56、遮断体51の内部、放圧通
口57、収容室39及び連通口46を介して吸入室45
内に流入して、再びシリンダボア29内に吸入される。
つまり、この斜板36の最小傾角状態では、圧縮機21
の内部において、冷媒ガスの循環通路が形成されてい
る。
【0061】さらに、前記のような斜板36の最小傾角
状態で圧縮運転が行われて冷房負荷が増大すると、外部
冷媒回路41における蒸発器44の温度が次第に上昇す
る。そして、蒸発器44の温度が設定温度を越えると、
ソレノイド60が励磁され、電磁開閉弁59が閉止され
る。これにより、吐出室47内の高圧の圧縮冷媒ガスが
給気通路58を介してクランク室31内に供給されなく
なり、クランク室31の圧力のみが放圧通路56、遮断
体51の内部、放圧通口57、収容室39及び連通口4
6を介して吸入室45内に放出される。従って、クラン
ク室31内の圧力が次第に減少され、斜板36が最小傾
角状態から最大傾角状態に移行される。
【0062】このように斜板36の傾角が増大される
と、その傾動に従って遮断体51が吸入通路開放バネ5
2の付勢力により、後方の閉位置から前方の開位置に向
かって移動される。そして、図1に示すように、遮断体
51の後端面が、吸入通路40の前端開口縁から離間す
る。これにより、吸入通路40が開かれて、外部冷媒回
路41から吸入室45内への冷媒ガスの導入が再開さ
れ、斜板36が最大傾角状態になって、最大吐出容量の
圧縮運転が行われる。
【0063】一方、車両エンジン67が停止された場合
には、圧縮機21の運転も停止されて、電磁開閉弁59
が開放され、斜板36は前記と同様に最小傾角状態に配
置される。
【0064】次に、この実施形態の動力伝達機構の動作
について説明する。通常の運転状態においては、前記の
ように、車両エンジン67からの動力は、ベルト66、
プーリ65、外側支持板68、緩衝ゴム69、内側支持
板70、リミットバネ82及びブッシュ74を介して圧
縮機21の回転軸26に伝達される。
【0065】この動力伝達に際して、圧縮機21側の運
転状況に応じて、回転軸26にはプーリ65の回転と逆
向きの負荷トルクが発生する。この負荷トルクによっ
て、リミットバネ82がねじり変形する。ここで、リミ
ットバネ82の第1フック83は、回転軸26及びブッ
シュ74に対して回り止めされているため、第2フック
84が第1フック83に対して相対回動された状態とな
る。この第2フック84の相対回動に伴って、内側支持
板70とブッシュ74とは、第2フック84の係合部7
2と収容部79とが近接するように相対回転する。
【0066】ところで、この負荷トルクが所定値を越え
ず、車両エンジン67、ベルト66側に大きな影響を与
えない範囲である場合には、内側支持板70とブッシュ
74とは前記の通り相対回転されるものの、係合部72
と収容部79とが対応する状態には至らない。このた
め、負荷トルクがリミットバネ82のねじり変形により
緩和されつつ、車両エンジン67から回転軸26への動
力伝達が継続される。
【0067】圧縮機21の通常運転状態においても、例
えば各シリンダボア29内の圧力変化の位相ずれ、圧縮
負荷の変動等の要因により、前記負荷トルクに所定値を
越えない範囲の変動が発生することがある。しかし、前
記の動力伝達状態においては、このようなトルク変動
は、リミットバネ82のねじり変形により緩和される。
【0068】一方、圧縮機21側において何らかの原因
で過大な負荷トルクが発生すると、図3及び図5に示す
ように、リミットバネ82は大きくねじり変形する。そ
して、内側支持板70の係合部72と、ブッシュ74の
収容部79とが対応する位置まで相対回転される。ここ
で、リミットバネ82は回転軸26の軸線方向に所定量
だけ圧縮された状態で組み付けられている。このため、
リミットバネ82は自身の軸線方向への付勢力により、
その第2フック84が内側支持板70の係合部72から
離脱して、ブッシュ74の収容部79に収容される。こ
れにより、プーリ65と回転軸26との間の動力伝達が
遮断される。そして、この状態においては、リミットバ
ネ82は、自身の軸線方向への付勢力により、第2フッ
ク84がブッシュ74の収容部79に収容された状態で
固定され、内側支持板70との干渉が回避される。
【0069】以上のように構成されたこの第1の実施形
態によれば、以下の効果が期待される。 ・ この第1の実施形態の動力伝達機構においては、圧
縮機21側において、車両エンジン67側に大きな影響
を与えるおそれのある過大な負荷トルクが発生した場合
には、リミットバネ82が大きくねじり変形される。こ
の状態で、リミットバネ82自身の圧縮に基づく付勢力
によって、リミットバネ82の第2フック84が回転軸
26の軸線方向に移動される。そして、前記第2フック
84が内側支持板70の係合部72から離脱する。これ
により、車両エンジン67から圧縮機21への動力伝達
が遮断され、車両エンジン67側に過大な負荷トルクの
影響が及ぶのが抑制される。
【0070】このため、解放時の負荷トルクを、プーリ
65と回転軸26との間に介在される部材同士の摩擦力
によることなく、リミットバネ82のねじり方向の剛
性、あるいは、係合部72と収容部79との距離によっ
て設定することができる。従って、動力伝達機構の過大
な負荷トルクの解放特性を安定したものとすることがで
きる。また、リミットバネ82は遠心力の影響を受ける
ことがほとんどなく、高速回転時にも不用意に動力伝達
が遮断されたりするおそれを大きく低減することができ
る。
【0071】・ この第1の実施形態の動力伝達機構に
おいては、圧縮機21側において、負荷トルクが所定値
を越えない範囲のトルク変動が発生しても、このトルク
変動をリミットバネ82のねじり変形により緩和するこ
とができる。
【0072】・ この第1の実施形態の動力伝達機構に
おいては、リミットバネ82が付勢手段と弾性手段と兼
ねている。このため、部品点数の増大を抑制することが
できて、構成の簡素化を図ることができる。
【0073】・ この第1の実施形態の動力伝達機構に
おいては、リミットバネ82が負荷トルクによって対向
するブッシュ74を締め付ける方向にねじり変形する締
まりバネとなっている。ここで、この締まりバネは、負
荷トルクによって緩む方向にねじり変形する緩みバネに
比べて、バネ剛性を小さくすることができる。このた
め、リミットバネ82自体を小型、軽量化することがで
きるとともに、リミットバネ82の周辺構成の小型化を
図ることができて、製作コストの低減を図ることができ
る。
【0074】・ この第1の実施形態の動力伝達機構に
おいては、動力伝達が行われている場合には、リミット
バネ82が対向するブッシュ74を締め付ける。ここ
で、リミットバネ82の第1フック83側内周がブッシ
ュ74の外周面上に接合されている。このため、リミッ
トバネ82がその第1フック83の近傍において、ブッ
シュ74上に確実に固定される。一方、リミットバネ8
2の第2フック84側の内周は、対向するブッシュ74
の外周面に対して離間されている。このため、リミット
バネ82が、その第2フック84の近傍において圧縮機
21側の負荷トルクに応じて確実にねじり変形される。
そして、これらにより、リミットバネ82が対向するブ
ッシュ74に対して傾いたりするのが抑制されるととも
に、リミットバネ82のねじり特性が安定したものとな
る。従って、動力伝達機構の過大な負荷トルクの解放特
性が、さらに安定したものとなる。
【0075】・ この第1の実施形態の動力伝達機構に
おいては、ブッシュ74の外周面上の凹部81により、
その外周面とリミットバネ82の第2フック84側内周
とが離間されている。このため、簡単な加工で両者間を
離間させることができる。
【0076】・ この第1の実施形態の動力伝達機構に
おいては、リミットバネ82が2本の素線によりなる二
重のねじりコイルバネとなっており、各素線の第1フッ
ク83が等角度間隔をおいて対向するブッシュ74に回
り止めされている。また、各素線の第2フック84も等
角度間隔をおいて内側支持板70の係合部72に係合さ
れている。このため、車両エンジン67側からの動力伝
達に際して、ブッシュ74及び回転軸26が傾けられる
のが抑制されて、回転軸26の回転を安定させることが
できる。
【0077】・ この第1の実施形態の動力伝達機構に
おいては、前記構成の動力伝達機構が回転軸26がクラ
ッチを介することなく、車両エンジン67に常時作動連
結されたクラッチレスタイプの圧縮機21の動力伝達機
構として採用されている。この圧縮機21では、圧縮機
21側で何らかの原因によって大きく負荷トルクが増大
されても、通常行われるようなクラッチの遮断による強
制的な車両エンジン67からの動力伝達遮断が不可能で
ある。これに対して、前記構成の動力伝達機構を採用す
ることで、圧縮機21側で大きく負荷トルクが増大され
ても、簡単な構成にも係わらず、確実に過大な負荷トル
クが解放されるとともに、安定した解放特性を具備させ
ることができる。
【0078】(第2の実施形態)つぎに、この発明の第
2の実施形態について、図6〜図8に基づいて前記第1
の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0079】この第2の実施形態の動力伝達機構では、
図6〜図8に示すように、ブッシュ74の筒部80にお
いて、外周面上に凹部81が省略され、その全長にわた
ってほぼ同径をなすように形成されている。そして、そ
のブッシュ74を取り巻くように配置されたリミットバ
ネ82は、1本の素線によりなる締まりバネとなってい
る。また、第1フック83側の半分がほぼ同径をなすと
ともに、第2フック84側の半分が第2フック84に近
づくほど拡径するように巻回されている。これにより、
リミットバネ82の第1フック83側内周と対向するブ
ッシュ74の外周面とが接合するとともに、第2フック
84側内周とブッシュ74の外周面との間が離間するよ
うになっている。また、リミットバネ82の回り止め部
をなすブッシュ74の切欠部76は、平面L字状に形成
されている。
【0080】以上のように構成されたこの第2の実施形
態によれば、以下の効果が期待される。 ・ この第2の実施形態の動力伝達機構においても、前
記第1の実施形態の動力伝達機構とほぼ同様の効果を得
ることができる。
【0081】・ この第2の実施形態の動力伝達機構に
おいては、リミットバネ82が1本の素線により形成さ
れているため、リミットバネ82の構成が簡単であり、
その加工を容易に行うことができる。
【0082】・ この第2の実施形態の動力伝達機構に
おいては、リミットバネ82の第1フック83側部分が
ほぼ同径をなすように巻回されとともに、その内周がブ
ッシュ74の外周面上に接合されている。このため、負
荷トルクが作用した状態では、リミットバネ82がその
第1フック83側部分において、ブッシュ74を締め付
ける方向にねじり変形して、ブッシュ74上に確実に固
定される。一方、リミットバネ82の第2フック84側
部分は第2フック84側に向かって次第に拡径するよう
に巻回され、その内周は対向するブッシュ74の外周面
に対して離間されている。このため、リミットバネ82
が、その第2フック84側部分において圧縮機21側の
負荷トルクに応じて確実にねじり変形される。そして、
前記第1の実施形態の動力伝達機構と同様に、リミット
バネ82が対向するブッシュ74に対して傾いたりする
のが抑制されるとともに、リミットバネ82のねじり特
性が安定したものとなる。従って、動力伝達機構の過大
な負荷トルクの解放特性が、さらに安定したものとな
る。
【0083】・ この第2の実施形態の動力伝達機構に
おいては、リミットバネ82の第1フック83が、ブッ
シュ74先端の平面L字状の切欠部76を介してブッシ
ュ74に回り止めされている。このため、第2フック8
4を内側支持板70の係合部72に係合させた状態で第
1フック83を切欠部76の奥部に係止することで、リ
ミットバネ82を回転軸26の軸線方向に所定量だけ容
易に圧縮させることができる。
【0084】また、リミットバネ82を予めブッシュ7
4を含む動力伝達機構内に組み付けた状態で、例えば圧
縮機21等の被動機器の回転軸26に動力伝達機構を装
着することができる。従って、動力伝達機構の一方の回
転体への装着作業を容易に行うことができる。
【0085】(第3の実施形態)つぎに、この発明の第
3の実施形態について、図9〜図11に基づいて前記各
実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0086】この第3の実施形態の動力伝達機構におい
ては、図9及び図11に示すように、リミットバネ82
の回り止め部をなすブッシュ74の切欠部76内に、例
えばゴムによりなる弾性体87が挿嵌されている。この
弾性体87は、リミットバネ82の第1フック83と、
回り止め部の内壁としての回転軸26の段部73の端面
との間に介在されている。そして、この弾性体87は、
ブッシュ74が回転軸26に締め付け固定されたとき、
リミットバネ82の第1フック83と回転軸26の段部
73の端面とによって、所定量だけ圧縮されるようにな
っている。
【0087】ここで、被動機器、例えば圧縮機21側に
過大な負荷トルクが発生すると、図10に示すように、
前記第1の実施形態と同様、リミットバネ82が大きく
ねじり変形し、内側支持板70の係合部72とブッシュ
74の収容部79とが対応した状態になる。このとき、
弾性体87の圧縮が解放されることにより、リミットバ
ネ82の第2フック84が内側支持板70の係合部72
から離脱して、ブッシュ74の収容部79に収容される
ようになっている。つまり、この弾性体87が付勢手段
を構成している。
【0088】以上のように構成されたこの第3の実施形
態によれば、以下の効果が期待される。 ・ この第3の実施形態の動力伝達機構においても、前
記各実施形態の動力伝達機構とほぼ同様の効果を得るこ
とができる。
【0089】・ この第3の実施形態の動力伝達機構に
おいては、負荷トルクが過大になった場合に、この弾性
体87の圧縮が解放されることで、リミットバネ82に
回転軸26の軸線方向の付勢力を与えることができる。
このため、例えばリミットバネ82の軸線方向の剛性が
大きくて、所定の初期たわみ量を確保できない場合にお
いて、簡単な構成で付勢手段を構成することができて、
好適である。
【0090】(第4の実施形態)つぎに、この発明の第
4の実施形態について、図12〜図14に基づいて前記
各実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0091】この第4の実施形態の動力伝達機構におい
ては、図12及び図14(a)に示すように、リミット
バネ82の回り止め部をなすブッシュ74の切欠部76
が、その外周面に沿うとともに回転軸26の軸線方向に
対して斜めに延びる溝状に形成されている。そして、リ
ミットバネ82の第1フック83は、前記切欠部76の
前端部に嵌入されている。ここで、動力源からの動力伝
達に伴って被動機器、例えば圧縮機21で発生する負荷
トルクは、斜め状をなす切欠部76により、回転軸26
の回転方向後方への成分と回転軸26の軸線方向前方へ
の成分とに分解される。そして、回転方向後方への成分
により、リミットバネ82がねじり変形されるととも
に、リミットバネ82には軸線方向前方への成分により
同方向への付勢力が作用する。つまり、この実施形態に
おいては、リミットバネ82と斜め状の切欠部76とに
より付勢手段が構成されている。
【0092】ここで、被動機器、例えば圧縮機21側に
過大な負荷トルクが発生すると、図13及び図14
(b)に示すように、前記第1の実施形態と同様、リミ
ットバネ82が大きくねじり変形し、内側支持板70の
係合部72とブッシュ74の収容部79とが対応した状
態になる。この状態で、リミットバネ82に作用する前
記の軸線方向前方への付勢力により、リミットバネ82
の第2フック84が内側支持板70の係合部72から離
脱して、ブッシュ74の収容部79に収容される。そし
て、このとき、過大な負荷トルクが解放されることで、
リミットバネ82の第1フック83側部分における締め
付けが緩められる。このため、第1フック83が斜め状
の切欠部76に沿ってその前方に移動し、リミットバネ
82全体が前方に移動する。そして、リミットバネ82
と内側支持板70との干渉が回避される。
【0093】以上のように構成されたこの第4の実施形
態によれば、以下の効果が期待される。 ・ この第4の実施形態の動力伝達機構においても、前
記各実施形態の動力伝達機構とほぼ同様の効果を得るこ
とができる。
【0094】・ この第4の実施形態の動力伝達機構に
おいては、負荷トルクが過大になった場合に、このブッ
シュ74の斜め状の切欠部76とリミットバネ82との
係合構成により、そのリミットバネ82に回転軸26の
軸線方向の付勢力を与えることができる。このため、例
えばリミットバネ82の軸線方向の剛性が大きくて、所
定の初期たわみ量を確保できない場合において、簡単な
構成で付勢手段を構成することができて、好適である。
また、付勢手段として別途新たな部材を付加する必要が
なく、部品点数の増大を抑制することができる。
【0095】(第5の実施形態)つぎに、この発明の第
5の実施形態について、図15〜図18に基づいて前記
第1の実施形態と異なる部分を中心に説明する。
【0096】この第5の実施形態においては、図15及
び図16に示すように、回転軸26の前端部の近傍には
弾性手段としての小径部90が設けられている。その小
径部90の前後両側には、一対のスプライン軸部91、
92が形成されている。後方スプライン軸部91には、
略円筒状の係止キャップ93がその内向フランジ部94
を介して固定されている。この係止キャップ93は、回
転軸26と一体回転し、第2回転体の一部を構成してい
る。この係止キャップ93の前端縁上には、係合手段の
一部を構成する逆L字状をなす複数(この実施形態では
4本)の係止爪95が、回転軸26の回転方向前方に開
口するように突設されている。
【0097】前方スプライン軸部92には、係合手段の
一部を構成する連結部材としての連結板96が、回転軸
26の軸線方向に移動可能に外嵌され、ボルト97及び
ワッシャ98により回転軸26から抜け止めされてい
る。連結板96は略円板状をなしており、連結板96と
前記係止キャップ93の内向フランジ部94との間に
は、付勢手段としての付勢バネ99が所定量だけ圧縮さ
れた状態で介装されている。そして、この付勢バネ99
により、連結板96が回転軸26の軸線方向に付勢され
ている。
【0098】連結板96には、前記係止キャップ93の
係止爪95と対応する位置において、係合手段の一部を
構成する複数(この実施形態では4個)の係合長孔10
0が穿設されている。また、連結板96の外周縁上に
は、係合手段の一部を構成する複数(この実施形態では
7本)の係合突起101が所定の間隔を置いて突設され
ている。
【0099】支持筒102は、その外周面において、緩
衝ゴム69の内周面に接着固定されている。支持筒10
2の前端縁上には、前記連結板96の係合突起101と
対応するように、係合手段の一部を構成する複数(この
実施形態では7本)の係合突起103が突設されてい
る。
【0100】そして、通常の運転状態では、係止キャッ
プ93の係止爪95が、連結板96の係合長孔100に
挿通した状態で、その端縁近傍の板面に係合するように
なっている。また、連結板96の係合突起101と、支
持筒102の係合突起103とが係合されるようになっ
ている。これにより、動力源からの動力は、ベルト6
6、プーリ65、外側支持板68、緩衝ゴム69、支持
筒102、連結板96及び係止キャップ93を介して回
転軸26に伝達される。
【0101】一方、被動機器、例えば圧縮機21側にお
いて過大な負荷トルクが発生すると、回転軸26の小径
部90がねじり変形される。このため、図17及び図1
8に示すように、回転軸26の後方スプライン軸部91
と、前方スプライン軸部92との間で回転ずれが生じ
る。このため、係止キャップ93の係止爪95が、連結
板96の係合長孔100内において回転軸26の回転方
向後方に相対移動して、係止爪95と係合長孔100の
端縁近傍の板面との係合が離脱する。そして、付勢バネ
99の付勢力により、連結板96が回転軸26の軸線方
向前方に移動される。このため、連結板96の係合突起
101と、支持筒102の係合突起103との係合が離
脱されて、プーリ65から回転軸26への動力伝達が遮
断される。この状態においては、連結板96は付勢バネ
99の付勢力により回転軸26の最前方のワッシャ98
に押接されて、連結板96と、係止キャップ93及び支
持筒102との干渉が回避される。
【0102】以上のように構成されたこの第5の実施形
態によれば、以下の効果が期待される。 ・ この第5の実施形態の動力伝達機構においては、圧
縮機21側において、車両エンジン67側に大きな影響
を与えるおそれのある過大な負荷トルクが発生した場合
には、回転軸26の小径部90がねじり変形される。そ
して、連結板96と係止キャップ93とが離脱可能な状
態となる。この状態で、付勢バネ99の圧縮に基づく付
勢力によって、連結板96が回転軸26の軸線方向に移
動される。これにより、連結板96と支持筒102との
係合が解除され、車両エンジン67から圧縮機21への
動力伝達が遮断され、車両エンジン67側に過大な負荷
トルクの影響が及ぶのが抑制される。
【0103】このため、解放時の負荷トルクを、プーリ
65と回転軸26との間に介在される部材同士の摩擦力
によることなく、回転軸26の小径部90におけるねじ
り方向の剛性、あるいは、係止キャップ93の係止爪9
5と、連結板96の係合長孔100の端縁近傍の板面と
の係合距離によって設定することができる。従って、動
力伝達機構の過大な負荷トルクの解放特性が安定したも
のとなる。また、回転軸26の小径部90は遠心力の影
響を受けることがほとんどなく、高速回転時にも不用意
に動力伝達が遮断されたりするおそれを大きく低減する
ことができる。
【0104】・ この第5の実施形態の動力伝達機構に
おいては、圧縮機21側において、負荷トルクが所定値
を越えない範囲のトルク変動が発生しても、このトルク
変動を回転軸26の小径部90のねじり変形により緩和
することができる。
【0105】なお、前記実施形態は、以下のように変更
して具体化することもできる。 ・ 前記第1の実施形態において、リミットバネ82の
素線の数、及び、それに対応する両フック83、84の
係合構成の数を、前記実施形態に記載以外の数、例えば
1、3、4、5、6とすること。
【0106】このように構成した場合、リミットバネ8
2の素線の数、及び、それに対応する両フック83、8
4の係合構成の数を1とすれば、構成を簡素化すること
ができる。一方、3以上とすれば、プーリ65からの動
力伝達に際して、対向するブッシュ74をさらに傾きに
くいものとすることができて、回転軸26の回転をさら
に安定化することができる。
【0107】・ 前記第2〜第4の実施形態において、
リミットバネ82の素線の数、及び、それに対応する両
フック83、84の係合構成の数を、複数、例えば2、
3、4、5、6とすること。
【0108】このように構成した場合、プーリ65から
の動力伝達に際して、対向するブッシュ74をさらに傾
きにくいものとすることができて、回転軸26の回転を
さらに安定化することができる。
【0109】・ 前記第1〜第4の実施形態において、
リミットバネ82を、その各素線が被動機器、例えば圧
縮機21側における負荷トルクにより緩む方向に巻回さ
れた緩みバネとすること。
【0110】・ 前記第1及び第2の実施形態におい
て、リミットバネ82の各素線の第1端の第1フック8
3を省略すること。・ 前記第3の実施形態において、
弾性体87を、例えばバネとすること。
【0111】・ 前記第3及び第4の実施形態におい
て、リミットバネ82をその全長にわたってほぼ同径に
巻回し、ブッシュ74の外周面のリミットバネ82の第
2フック84側内周に対向する部分に凹部81を設ける
こと。
【0112】・ 前記第5の実施形態において、係止爪
95及び係合長孔100の数を、前記実施形態に記載以
外の数、例えば2、3、5、6、7、8とすること。 ・ 前記第5の実施形態において、係合突起101、1
03の数を、前記実施形態に記載以外の数、例えば2、
3、4、5、6、8、9、10とすること。
【0113】これらのように構成しても、前記各実施形
態とほぼ同様の効果が期待される。つぎに、上記実施形
態によって把握される技術的思想を述べる。 ・ 動力源と回転軸とを常時作動連結し、その動力源と
回転軸との間に前記請求項1〜13のいずれかに記載の
動力伝達機構を介在した圧縮機。
【0114】このように構成した場合、圧縮機側で大き
く負荷トルクが増大されても、簡単な構成で、確実に過
大な負荷トルクが解放されるとともに、安定した解放特
性を具備させることができる。
【0115】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれば
以下の優れた効果を奏する。請求項1、4、12及び1
3に記載の発明によれば、解放時の負荷トルクを、第1
回転体と第2回転体との間に介在される部材同士の摩擦
力によることなく、弾性手段のねじり方向の剛性によっ
て設定することができる。従って、動力伝達機構の過大
な負荷トルクの解放特性が安定したものとなる。また、
負荷トルクの解放特性は遠心力の影響を受けることがほ
とんどなく、高速回転時にも不用意に動力伝達が遮断さ
れたりするおそれを大きく低減することができる。しか
も、動力伝達時においては、弾性手段のねじり変形によ
り、トルク変動を緩和することができる。
【0116】請求項2及び9に記載の発明によれば、部
品点数の増大を抑制できて、構成の簡素化を図ることが
できる。請求項3及び10に記載の発明によれば、例え
ばねじりコイルバネの軸線方向の剛性が大きくて、所定
の初期たわみ量を確保できないような場合において、簡
単な構成で付勢手段を構成することができて、好適であ
る。
【0117】請求項5に記載の発明によれば、ねじりコ
イルバネ自体を小型、軽量化することができるととも
に、ねじりコイルバネの周辺構成の小型化を図ることが
できて、製作コストの低減を図ることができる。
【0118】請求項6に記載の発明によれば、ねじりコ
イルバネが対向する回転体に対して傾いたりすることな
く確実に固定されるとともに、ねじりコイルバネのねじ
り特性が安定したものとなる。従って、動力伝達機構の
過大な負荷トルクの解放特性を、さらに安定化させるこ
とができる。
【0119】請求項7に記載の発明によれば、ねじりコ
イルバネの第2端側内周と対向する回転体とを簡単な加
工で離間させることができる。請求項8に記載の発明に
よれば、動力源側からの動力伝達に際して、第2回転体
が傾けられるのが抑制されて、第2回転体の回転を安定
させることができる。
【0120】請求項11に記載の発明によれば、請求項
10に記載の発明の効果に加えて、付勢手段として別途
新たな部材を付加する必要がなく、部品点数の増大を抑
制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態の動力伝達機構を備えたクラ
ッチレス可変容量圧縮機を示す断面図。
【図2】 図1の動力伝達機構の動力伝達状態を示す断
面図。
【図3】 図1の動力伝達機構の動力遮断状態を示す要
部断面図。
【図4】 (a)は図2の4a−4a線断面図、(b)
は図2の4b−4b線断面図。
【図5】 (a)は図3の5a−5a線断面図、(b)
は図3の5b−5b線断面図。
【図6】 第2の実施形態の動力伝達機構の動力伝達状
態を示す断面図。
【図7】 図6の動力伝達機構の動力遮断状態を示す要
部断面図。
【図8】 図6の8−8線断面図
【図9】 第3の実施形態の動力伝達機構の動力伝達状
態を示す断面図。
【図10】 図9の動力伝達機構の動力遮断状態を示す
要部断面図。
【図11】 図9の11−11線断面図
【図12】 第4の実施形態の動力伝達機構の動力伝達
状態を示す断面図。
【図13】 図12の動力伝達機構の動力遮断状態を示
す要部断面図。
【図14】 (a)は図12の14a−14a線断面
図、(b)は図13の14b−14b線断面図。
【図15】 第5の実施形態の動力伝達機構の動力伝達
状態を示す断面図。
【図16】 図15の16−16線断面図
【図17】 図15の動力伝達機構の動力遮断状態を示
す断面図。
【図18】 図17の18−18線断面図
【符号の説明】
21…被動機器としてのクラッチレス可変容量圧縮機、
26…第2回転体の一部を構成する回転軸、65…第1
回転体の一部を構成するプーリ、67…動力源としての
車両エンジン、68…第1回転体の一部を構成する外側
支持板、69…第1回転体の一部を構成する緩衝ゴム、
70…第1回転体の一部を構成する内側支持板、71…
フランジ部としての後側フランジ部、72…係合手段の
一部を構成する係合部、74…第2回転体の一部を構成
するブッシュ、76…係合手段の一部とともに回り止め
部を構成する切欠部、78…フランジ部としての前側フ
ランジ部、79…収容部、81…凹部、82…係合手段
の一部を構成する連結部材、弾性手段、付勢手段を構成
するねじりコイルバネとしてのリミットバネ、83…第
1端としての第1フック、84…第2端としての第2フ
ック、87…弾性体、90…弾性手段を構成する小径
部、93…第2回転体の一部を構成する係止キャップ、
102…第1回転体の一部を構成する支持筒、95…係
合手段の一部を構成する係止爪、96…係合手段の一部
を構成する連結部材としての連結板、99…付勢手段と
しての付勢バネ、100…係合手段の一部を構成する係
合長孔、101、103…係合手段の一部を構成する係
合突起。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 星野 辰幸 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 星野 伸明 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内 (72)発明者 廣瀬 達也 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式会 社豊田自動織機製作所内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動力源側の第1回転体と被動機器側の第
    2回転体とを動力伝達可能に連結する動力伝達機構にお
    いて、 第1回転体と第2回転体とを離脱可能に係合する係合手
    段と、その係合手段の一部を構成する連結部材と一方の
    回転体とを軸線方向に付勢する付勢手段と、動力伝達に
    際して発生する負荷トルクによってねじり変形する弾性
    手段とを備え、前記負荷トルクが所定値を越えて高まっ
    たときに、前記弾性手段によるねじり変形と、前記付勢
    手段による付勢力とによって、前記係合手段が離脱する
    ようにした動力伝達機構。
  2. 【請求項2】 前記付勢手段と前記弾性手段とが一体を
    なす請求項1に記載の動力伝達機構。
  3. 【請求項3】 前記付勢手段と前記弾性手段とが別体を
    なす請求項1に記載の動力伝達機構。
  4. 【請求項4】 前記弾性手段は、第1端が回り止め部を
    介して一方の回転体に回り止めされ、第2端が他方の回
    転体に離脱可能に係合されたねじりコイルバネである請
    求項1〜3のいずれかに記載の動力伝達機構。
  5. 【請求項5】 一方の回転体を取り巻くように前記ねじ
    りコイルバネを配置し、そのねじりコイルバネは負荷ト
    ルクが作用すると対向する回転体を締め付ける方向にね
    じり変形するようにした前記請求項4に記載の動力伝達
    機構。
  6. 【請求項6】 前記ねじりコイルバネは、その第1端側
    内周を前記回転体の外周面に接合させるとともに、第2
    端側内周を同回転体の外周面に対して離間させた請求項
    5に記載の動力伝達機構。
  7. 【請求項7】 前記回転体の外周面上に凹部を設けて、
    ねじりコイルバネの第2端側内周と回転体の外周面とを
    離間させた請求項6に記載の動力伝達機構。
  8. 【請求項8】 前記ねじりコイルバネが複数の素線を互
    いに平行をなすように巻回して形成した多重バネにより
    なり、前記回り止め部を素線の数に対応するように形成
    し、各素線を等角度間隔をおいて一方の回転体に回り止
    めするとともに、前記係合部を素線の数に対応するよう
    に形成し、各素線を等角度間隔をおいて他方の回転体に
    係合した請求項4〜7のいずれかに記載の動力伝達機
    構。
  9. 【請求項9】 前記付勢手段が、軸線方向に所定量だけ
    圧縮された状態で組み付けられたねじりコイルバネであ
    る請求項4〜8のいずれかに記載の動力伝達機構。
  10. 【請求項10】 前記付勢手段は、回り止め部の内壁と
    ねじりコイルバネの第1端に形成されたフックとの間に
    介装された弾性体を含む請求項4〜8のいずれかに記載
    の動力伝達機構。
  11. 【請求項11】 前記付勢手段は、回転体の外周面に沿
    うとともに回転体の軸線に対して斜めに延びる溝状の回
    り止め部と、ねじりコイルバネの第1端に形成され、そ
    の回り止め部に嵌入されるフックとを含む請求項4〜8
    のいずれかに記載の動力伝達機構。
  12. 【請求項12】 前記係合手段は、両回転体に互いに対
    向するように一対のフランジ部を設け、一方のフランジ
    部にはねじりコイルバネの第2端と離脱可能に係合する
    係合部を設け、他方のフランジ部にはその係合部から所
    定の角度間隔をおいて対応する位置に、前記係合部から
    離脱した第2端を収容する収容部を設けた請求項1〜1
    1のいずれかに記載の動力伝達機構。
  13. 【請求項13】 前記弾性手段が第2回転体をなす回転
    軸に形成された小径部によりなる請求項1〜3のいずれ
    かに記載の動力伝達機構。
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