JPH10266532A - ルーズレイ施工用シート状下地材およびそれを用いた床仕上げ材の施工方法 - Google Patents

ルーズレイ施工用シート状下地材およびそれを用いた床仕上げ材の施工方法

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JPH10266532A
JPH10266532A JP8765197A JP8765197A JPH10266532A JP H10266532 A JPH10266532 A JP H10266532A JP 8765197 A JP8765197 A JP 8765197A JP 8765197 A JP8765197 A JP 8765197A JP H10266532 A JPH10266532 A JP H10266532A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 床下地の種類、状態等によって、制限を受け
ることなく、簡便に床仕上げ材の施工を行い得るシート
状下地材およびそれを用いた床仕上げ材の施工方法を提
供する。 【解決手段】 合成樹脂を含浸させた不織布の一方の面
に、独立した合成樹脂製突起を複数形成して突起形成部
以外の部分を水平方向に連続した凹溝状としたシート状
下地材を、合成樹脂製突起形成面が床下地に接するよう
に配置し、シート状下地材の継ぎ目を粘着テープで接合
した後、常法にしたがって床仕上げ材を施工する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ルーズレイ施工用
シート状下地材およびこのシート状下地材を用いた床仕
上げ材の施工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、床仕上げ材の施工方法として
は、床下地面上に接着剤を塗布し、合成樹脂製の床仕上
げ材を接着するという方法が一般的に行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
に床下地面に接着剤を塗布して床仕上げ材を施工する場
合には、設置場所、床下地面の素材によって、接着剤を
使い分けている。例えば、乾燥しきっていない床下地面
や常に湿気を持った床下地面などに床仕上げ材を施工す
る場合には、水分の影響による床仕上げ材の剥離、反り
などが発生しにくい接着剤を選択して使用しなければな
らない。
【0004】また、各種床暖房設備を備える床下地面上
に床仕上げ材を施工する場合であっては、熱による膨
張、収縮によって、床仕上げ材に亀裂や部分剥離、ふく
れ、段差等が発生するといった懸念があり、使用し得る
床仕上げ材が制限される。
【0005】更に、床仕上げ材を床下地面上に接着剤に
て接着した場合、リフォームの際等に床仕上げ材を剥離
するのが困難となり、かつ、剥離した床仕上げ材の裏面
には、施工時に使用した接着剤が付着しているととも
に、床下地面を構成するコンクリートの小塊、木材片等
が付着していることもあり、剥離した床仕上げ材を再利
用するのは困難であった。
【0006】更にまた、床仕上げ材を床下地面上に直接
施工する場合には、床下地面の小さな不陸(小突起、小
段差等)が問題となるため、床下地面の不陸をパテやセ
ルフレベリング材で調整する必要があった。
【0007】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたものであり、多種類の接着剤を使い分ける必要がな
く、床下地面の不陸を調整せずとも施工可能であり、剥
離した床仕上げ材の再利用も容易で、かつ、床暖房設備
を備える床下地面上に施工する場合であっても、床仕上
げ材を自由に選択し得るルーズレイ施工用シート状下地
材、およびそれを用いた床仕上げ材の施工方法を提供す
るものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに使用される本発明のルーズレイ施工用シート状下地
材は、合成樹脂を含浸させた不織布の一方の面に、独立
した合成樹脂製突起を複数設け、突起形成部以外の部分
に水平方向に連続した凹溝状としたことを特徴とするも
のである。
【0009】また、上記のルーズレイ施工用シート状下
地材を用いた本発明の床仕上げ材の施工方法は、上記の
ルーズレイ施工用シート状下地材を、突起形成面が床下
地面に接するように配置し、シート状下地材を継ぎ目部
を粘着テープ等によって面一に接合した後、シート状下
地材表面に床仕上げ材施工用接着剤を塗布して床仕上げ
材を施工することを特徴とするものである。すなわち本
発明の床仕上げ材の施工方法は、シート状下地材を、床
下地面に置くだけ、あるいは必要に応じて両面粘着テー
プ等によって部分的に固着するだけで、基本的には施工
用接着剤にて接着することなしに敷設し、その上に常法
にしたがって床仕上げ材を施工するということを特徴と
するものである。
【0010】本発明のシート状下地材は、縦・横の方向
性がなく、床仕上げ材を施工した状態での剛性が高い等
の理由により、合成樹脂を含浸させた不織布を使用する
ものである。勿論、不織布と織布、編布、ガラス繊維性
ネット状布、ポリエステル等の合成繊維製ネット状布、
寒冷紗等を積層したものに、合成樹脂を含浸させたもの
であっても使用可能である。
【0011】上記の不織布は、天然の動物性又は植物性
繊維;ガラス繊維;ロックウール;パルプ;ポリエステ
ル、ポリアミド、ポリプロピレン等の合成繊維などの無
機又は有機繊維の一種又は二種以上に、必要に応じて炭
酸カルシウム、クレー、水酸化アルミニウム等の填料、
樹脂バインダー等を混合したものから、常法にしたがっ
て製造した不織布である。
【0012】不織布に含浸させる合成樹脂は、液状にし
て不織布に含浸させ得る熱可塑性樹脂であればいずれの
ものであってもよい。液状の合成樹脂組成物として具体
的には、塩化ビニル系樹脂ペースト;塩化ビニル−エチ
レン共重合樹脂エマルジョン、塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合樹脂エマルジョン、塩化ビニル−アクリル共重合
樹脂エマルジョン、アクリル樹脂エマルジョン、酢酸ビ
ニル−アクリル共重合樹脂エマルジョン、アクリル−ス
チレン共重合樹脂エマルジョン、エチレン−酢酸ビニル
共重合樹脂エマルジョン、酢酸ビニル樹脂エマルジョ
ン、ウレタン樹脂エマルジョン等の合成樹脂エマルジョ
ンやこれらの混合エマルジョン;SBRラテックス、N
BRラテックス、CRラテックス、MBRラテックス、
IIRラテックス等のゴムラテックスやこれらの混合ラ
テックスなどが使用できる。これらの合成樹脂組成物に
は、必要に応じて、可塑剤、安定剤、充填剤、帯電防止
剤、導電性粉末、導電性繊維、抗菌剤、防黴剤、消臭
剤、増粘剤、粘度降下剤、希釈剤、各種界面活性剤、撥
水剤、撥油剤、発泡剤、膨張剤、架橋剤、硬化剤、着色
剤などの添加剤を添加することもできる。また、これら
の合成樹脂組成物をメカニカル発泡させた後、合成樹脂
に含浸させることもできる。
【0013】本発明の床仕上げ材の施工方法において
は、後記するように、シート状下地材と床仕上げ材とを
接着剤にて積層一体化させるので、リフォーム等の際に
は、シート状下地材と床仕上げ材との積層体として床下
地面より剥離することになる。従って、剥離した積層体
を再生利用することを考えると、シート状下地材に含浸
させる合成樹脂と床仕上げ材を構成する合成樹脂とが相
溶性の良い合成樹脂の組み合わせであるのが望ましい。
すなわち、現在では、床仕上げ材として塩化ビニル系樹
脂製のものが最も広く使用されているので、一般的に
は、不織布に含浸させる合成樹脂としては塩化ビニル系
樹脂ペースト等とした塩化ビニル系樹脂が最も好ましい
ということになる。
【0014】また、床下地面表面には、水分(床下地面
の素材によってはアルカリ性を示す場合もある)が付着
することもあり得るので、上記した不織布に含浸させる
合成樹脂としては、(アルカリ性を示す)水分に対し抵
抗性のあるもの(すなわち、劣化しにくいもの)を選択
して使用するのが望ましい。
【0015】上記の合成樹脂を含浸させた不織布の一方
の面(床下地面と接する側の面)には独立した合成樹脂
製突起が複数形成される。この合成樹脂製突起は、非発
泡のものであってもよいし、発泡させたものであっても
よい。合成樹脂製突起を発泡させたものとする方法とし
ては、熱分解型の化学発泡剤を用いる方法、熱膨張型の
マイクロカプセル等を用いる方法、メカニカル発泡法等
の公知の手段を用いることができる。
【0016】突起の形状については、各々が独立し、突
起形成部以外の部分が水平方向に連続した凹溝状となる
ものであれば、特に限定されない。例えば、平面視した
ときの形状が、点状のもの、短冊状のもの、ストライプ
状のものなどである。また、合成樹脂製突起の高さは、
0.1〜5mmとするのが望ましい。合成樹脂製突起の
高さが低すぎると後記する湿気、水分等を放出作用が充
分に発現せず、合成樹脂製突起が高すぎると、床機能を
損なう。
【0017】この合成樹脂製突起は、合成樹脂を含浸さ
せた不織布の一方の表面に直接形成してもよいし、合成
樹脂を含浸させた不織布の突起形成面に、突起を構成す
る合成樹脂と同種又は異種の合成樹脂からなる発泡ある
いは非発泡の合成樹脂層や、上記したような不織布、織
布、編布、ガラス繊維性ネット状布、ポリエステル等の
合成繊維製ネット状布、寒冷紗等を積層してから形成し
てもよい。勿論、合成樹脂層や不織布、織布、編布、ガ
ラス繊維性ネット状布、ポリエステル等の合成繊維製ネ
ット状布、寒冷紗等は、合成樹脂製突起を形成しない側
の面に積層することも可能である。
【0018】突起の形成方法については、例えば、不織
布に含浸させるものと同様の液状の合成樹脂組成物をロ
ータリースクリーンプリンターやシルクスクリーンプリ
ンター等の適宜の手段により所望の突起が形成されるよ
うに塗布し、必要に応じて発泡させる方法、上記した液
状の合成樹脂組成物をメカニカル発泡させた後、適宜の
手段により所望の突起が形成されるように塗布する方
法、塩化ビニル系樹脂にアクリル樹脂、ウレタン樹脂、
エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、ポリエステル樹脂な
どの塩化ビニル系樹脂との相溶性に優れる合成樹脂から
選ばれる一種あるいは二種以上を混合した樹脂組成物等
を使用したホットメルトコーティング方式による方法な
どが好適である。勿論、突起の形成方法は上記に限られ
るものではなく、例えば、発泡あるいは非発泡の塩化ビ
ニル系樹脂シートやオレフィン系樹脂シート等の合成樹
脂製シートの表面にエンボス加工等を施し、独立した突
起を形成したものを適宜の手段にてラミネートする方法
や、上記の合成樹脂製シートをラミネートした後、エン
ボス加工等を施し、独立した突起を形成する方法などで
あってもよい。
【0019】本発明のルーズレイ施工用シート状下地材
は、上記のように、不織布に合成樹脂を含浸させ、かつ
一方の面(床下地面と接する側の面)に合成樹脂製の突
起を形成してなるので、下地材上に施工した床仕上げ材
に加わる様々な局部荷重、移動荷重等によるめくれや破
断等を防止し、施工用接着剤によって床下地面に接着し
なくても、充分な床機能を示すとともに、床下地から発
生する湿気、水分等を水平方向に連続した凹状溝を通し
て放出するため、床下地面及びシート状下地材が乾燥状
態に保たれ、カビや木質の床下地を用いた場合の腐敗等
が発生しにくい。
【0020】次に、上記したルーズレイ施工用シート状
下地材を用いた床仕上げ材の施工方法について説明す
る。
【0021】まず、ルーズレイ施工用シート状下地材
を、合成樹脂製突起形成面が床下地面と接するようにし
て床下地面上に配置する。このとき、施工時の作業性を
向上させる等の理由により、必要に応じて、両面粘着テ
ープを用い、床下地面に部分的に固着するようにしても
よい。また、両面粘着テープに代えて、接着剤や粘着剤
等を用いて部分的に固着してもよいが、この場合には、
リフォーム等の際の剥離性を考慮して、接着力の強い接
着剤等の使用は避ける必要がある。なお、必要に応じて
なされる両面粘着テープ等による部分的な固着は、後記
する縦方向及び横方向の継ぎ目部分を粘着テープ等によ
って接合する前に行なってもよいし、接合した後に行な
ってもよい。
【0022】シート状下地材を配置するに当たっては、
壁面との間に間隙ができるように配置するのが望まし
い。そして、壁面部の見栄えを良くするためには、該間
隙からの湿気、水分等の放出を阻害しないように、内部
に空洞を有し、壁面との間に部分的な通気口を生ずるよ
うな形状をした幅木を取り付けることが好ましい。この
ようにすることで、床下地から発生する湿気、水分等の
放出効果がより向上する。壁面との間の間隙は、狭すぎ
ると上記の効果が充分に発現せず、広すぎると見栄えが
悪化する等の問題が生じるため、0.5〜5mm程度と
するのが望ましい。
【0023】本発明の施工方法においては、シート状下
地材を施工する際に、必要に応じて部分的に固着するの
みであり、基本的には接着剤を使用しない。もし、シー
ト状下地材を従来の床仕上げ材の施工方法と同様にして
接着したならば、リフォーム等の際の剥離が困難となる
ばかりか、前記した独立した複数の合成樹脂製突起を形
成して突起形成部以外の部分を凹溝状としたことによる
効果、すなわち、床下地から発生する湿気、水分等を水
平方向に連続した凹状溝を通して放出するといった効果
を損なうことにもなる。
【0024】床下地面に配置されたシート状下地材の縦
方向及び床方向の継ぎ目部分は、粘着テープ等によって
面一に接合される。このようにすることで、後の床仕上
げ材の施工作業が行い易くなるとともに、施工後の床仕
上げ材に加わる様々な局部荷重、移動荷重等によるシー
ト状下地材のずれ等の発生を防止することができる。
【0025】床下地面に配置され、継ぎ目部分が面一に
接合されたシート状下地材上には、床仕上げ材施工用の
接着剤が塗布され、床仕上げ材が施工される。床仕上げ
材としては、従来より使用されているものであればいず
れのものであっても使用できる。具体的には、長尺の合
成樹脂製シートからなるシート状床材、合成樹脂製タイ
ルの他、カーペットや木製の床仕上げ材等である。
【0026】床仕上げ材施工用接着剤としては、床仕上
げ材とシート状下地材とを接着することが可能であれ
ば、いずれのものであっても使用できる。勿論、本発明
の施工方法においては、床下地面に直接接着するもので
なく、上記のシート状下地材上に接着するのであるか
ら、床下地の素材や設置場所によって接着剤を使い分け
ることは要しない。
【0027】このように、本発明のシート状下地材を用
いれば、シート状下地材と床仕上げ材とを接着剤にて積
層一体化することにより、全体としての剛性を高め、施
工後の床仕上げ材に加わる様々な局部荷重や移動荷重等
のよるめくれや破断等を防止し、シート状下地材と床下
地面とを施工用接着剤を用いて接着しなくても、充分に
床機能を発揮するものである。
【0028】また、基本的にはシート状下地材と床下地
とを接着していないので、床下地の状態にかかわらず、
常に平滑な床面を保持し、かつ床下地の種類による制限
を受けることもなく、特に床暖房設備のある床下地面に
施工する際には有効である。しかも、リフォームの際に
は床下地から容易に剥離することができ、かつ、施工の
ための接着剤やコンクリートの小塊や木片等が固着して
いることもないので、簡単な洗浄を行なうだけで、その
まま再利用することができるという利点もある。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施例について説明する。図1〜図3は、本発明のルーズ
レイ施工用シート状下地材を裏面側(すなわち、床下地
面に接する側の面)から見た斜視図であり、図中の符号
1はルーズレイ施工用シート状下地材、符号2は合成樹
脂を含浸させた不織布、符号3は合成樹脂製突起、符号
4は凹溝状部を示している。
【0030】図1に示すシート状下地材1は、合成樹脂
製突起3の形状が、平面視したときに点状となるものの
一例で、合成樹脂を含浸させた不織布の一方の面に半球
状の合成樹脂製突起を複数形成し、合成樹脂製突起3を
形成していない部分を凹溝状部4としたものである。本
例においては、合成樹脂を含浸させた不織布2として、
市販のガラス不織布に塩化ビニル系樹脂ペーストを含浸
させたものを用いている。また、合成樹脂製突起3は、
ロータリースクリーンプリンターを用い、塩化ビニル系
樹脂ペーストを塗布し、加熱ゲル化して形成したもので
あり、高さは0.3mmとした。なお、合成樹脂製突起
3が、平面視したときに点状となっているものの一例と
して挙げた図1に示す例では、合成樹脂製突起3の形状
を半球状としているが、これに限定されるものではな
く、例えば、円柱状、角柱状、円錐台状、角錐台状等の
形状であってもよい。また、合成樹脂製突起3の配列に
ついても、図1に示す例に限定されるものではなく、任
意の配列とすることができる。
【0031】図2に示すシート状下地材1は、合成樹脂
製突起3の形状が、平面視したときに短冊状となるもの
の一例であり、合成樹脂製突起3の形状を蒲鉾型形状と
したものである。合成樹脂を含浸させた不織布2を構成
する不織布並びに合成樹脂は、図1に示す例と同じであ
り、合成樹脂製突起3については図1に示す例と同じ方
法により形成されたものである。また、合成樹脂製突起
3の高さは0.5mmである。勿論、合成樹脂製突起3
が、平面視したときに短冊状となっているものにおいて
も、合成樹脂製突起3の形状並びに配列は、図2に示す
例のものに限定されるものではなく、任意の形状、配列
とすることができる。
【0032】図3に示すシート状下地材1は、合成樹脂
製突起の形状が、平面視したときにストライプ状となる
ものの一例であり、断面形状が半円状の突起をストライ
プ状に配列したものである。合成樹脂を含浸させた不織
布2を構成する不織布並びに合成樹脂は、図1に示す例
と同じであり、合成樹脂製突起3については図1に示す
例と同じ方法により形成されたものである。また、合成
樹脂製突起3の高さは1mmである。勿論、合成樹脂製
突起3が、平面視したときにストライプ状となっている
ものにおいても、合成樹脂製突起3の断面形状並びに配
列は、図3に示す例のものに限定されるものではなく、
任意の形状、配列とすることができる。なお、図3に示
す例であっても、合成樹脂製突起3と平行な方向に伸び
る凹溝状部4を通して湿気等を逃がすことができるた
め、上記した本発明の効果を充分に発揮するものであ
る。
【0033】図1〜図3に示す例は、合成樹脂を含浸さ
せた不織布2に直接合成樹脂製突起3を形成した例であ
るが、本発明のシート状下地材1としては、図4(a)
に示すようなもの(すなわち図1〜図3に示す例のよう
なもの)に限られず、例えば、図4(b)に示すよう
な、合成樹脂を含浸させた不織布2の床下地に接する側
の面に発泡合成樹脂層5(本例においては発泡塩化ビニ
ル系樹脂層)を形成してから合成樹脂製突起3を形成し
たもの、図4(c)に示すような、合成樹脂を含浸させ
た不織布2の床下地に接する側の面に不織布の一種であ
る有機繊維からなるフェルト6を積層してから合成樹脂
製突起3を形成したもの、図4(d)に示すような、合
成樹脂を含浸させた不織布2の床下地に接する側の面に
発泡合成樹脂層5を形成し、更に有機繊維不織布7を積
層してから合成樹脂製突起3を形成したもの、図4
(e)に示すような、合成樹脂を含浸させた不織布2の
床下地に接する側の面に発泡合成樹脂層5を形成し、エ
ンボス加工によって合成樹脂製突起3を形成したものな
どであってもよい。勿論、床仕上げ材施工面(すなわ
ち、合成樹脂製突起を形成しない側の面)に、上記した
ような層を積層してもよい。
【0034】図5は、図1に示すシート状下地材1を用
いて、床仕上げ材fを施工した状態を示す断面図であ
る。本発明の床仕上げ材の施工方法は、まずシート状下
地材1、1’を合成樹脂製突起3が床下地面Fに接する
ようにして配置する。このとき、必要に応じて、両面粘
着テープ等を用い(図示省略)、シート状下地材1を部
分的に固着してもよい。図5に示す例では、シート状下
地材1、1’を施工する際に、シート状下地材1と壁面
Wの間に、2mmの間隙Sを形成している。このように
することで、床下地面Fが湿気を帯びたとしても、この
湿気は凹溝状部4を通り、間隙Sから放出されることに
なり、床下地面Fは乾燥状態に保たれる。
【0035】次いで、隣接するシート状下地材1とシー
ト状下地材1’の継ぎ目Tを粘着テープ9により面一と
なるように接合してから、シート状下地材1、1’上に
接着剤8を塗布し、床仕上げ材fを施工する。本例にお
いては、床仕上げ材として塩化ビニル系樹脂製の商業施
設用長尺シート床材を用いたが、この床仕上げ材はこれ
に限定されるものでなく、床仕上げ材として使用される
ものであれば、いずれのものであっても使用できる。
【0036】上記のようにして床仕上げ材fを施工した
床面は、歩行感などの床機能については、床仕上げ材を
直接施工する従来の施工方法にて施工した床面と同等で
あり、充分な床機能を有するものであった。また、施工
後3ケ月経過してから床仕上げ材fをシート状下地材1
と共に床下地面Fから剥離したところ、床下地面F及び
シート状下地材1は乾燥状態に保たれていた。
【0037】また図6は、図5に示す例と同様にして床
仕上げ材fを施工した後、壁面部の見栄えを良くするた
めに、幅木Hを取り付けたものの例である。本例におい
て使用した幅木Hは、壁面Wとの間隙Sからの湿気や水
分等の放出を阻害しないよう、内部に空洞Kを備え、か
つ部分的な通気口を生ずるような形状をしている。な
お、幅木Hの形状については、図6に示すものに限られ
るものではなく、上記のような作用を生じ得る形状であ
れば、どのようなものであってもよい。
【0038】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明のルーズレイ
施工用シート状下地材は、合成樹脂を含浸させた不織布
の裏面に合成樹脂製突起を形成し、突起形成部以外の部
分を水平方向に連続した凹溝状としたものであるので、
床仕上げ材と固着一体化したときの剛性に優れ、床下地
面に接着剤を用いて固着せずとも、充分な床機能を示す
ものである。しかも、床下地面が湿気等を帯びたとして
も、その湿気は水平方向に連続した凹溝状を通って放出
されるため、床下地面及びシート状下地材は乾燥状態に
保たれ、カビの発生や木質からなる床下地面の腐敗等が
防止される。
【0039】また、上記した本発明のシート状下地材を
使用した本発明の床仕上げ材の施工方法によれば、シー
ト状下地材を床下地面に接着せず、かつ床下地面に不陸
があってもそのまま施工できるので、施工作業の簡略
化、省力化につながり、リフォームの際の剥離も容易
で、剥離した床仕上げ材の再利用も容易である。しか
も、床下地材の種類等による制限や、床暖房設備を設置
したことによる制限が全くないので、店舗、病院、老健
施設、学校、住宅などあらゆる施設に適用可能である。
更に、シート状下地材を壁面との間に一定の間隙をもた
せて配置するようにすることで、上記した湿気等の放出
効果がより向上するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシート状下地材の一例を示す、合成樹
脂製突起形成面側からみた斜視図である。
【図2】本発明のシート状下地材の他の一例を示す、合
成樹脂製突起形成面側からみた斜視図である。
【図3】本発明のシート状下地材の他の一例を示す、合
成樹脂製突起形成面側からみた斜視図である。
【図4】本発明のシート状下地材の応用例を示す断面図
である。
【図5】本発明のシート状下地材を使用して床仕上げ材
を施工した一例を示す断面図である。
【図6】本発明のシート状下地材を使用して床仕上げ材
を施工した他の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 シート状下地材 2 合成樹脂を含浸させた不織布 3 合成樹脂製突起 4 凹溝状部 8 接着剤 9 粘着テープ f 床仕上げ材 F 床下地面

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂を含浸させた不織布の一方の面
    に、独立した合成樹脂製突起を複数形成して突起形成部
    以外の部分を水平方向に連続した凹溝状としたことを特
    徴とするルーズレイ施工用シート状下地材。
  2. 【請求項2】 合成樹脂製突起の高さが、0.1〜5m
    mである請求項1記載のルーズレイ施工用シート状下地
    材。
  3. 【請求項3】 合成樹脂を含浸させた不織布の一方の面
    に、独立した合成樹脂製突起を形成して突起形成部以外
    の部分を水平方向に連続した凹溝状としたルーズレイ施
    工用シート状下地材を、突起形成面が床下地面に接する
    ように配置し、シート状下地材の縦方向及び横方向の継
    ぎ目部を粘着テープ等にて面一に接合した後、シート状
    下地材上に床仕上げ材施工用接着剤を塗布して床仕上げ
    材を施工することを特徴とするルーズレイ施工用シート
    状下地材を用いた床仕上げ材の施工方法。
  4. 【請求項4】 ルーズレイ施工用シート状下地材を、両
    面粘着テープ等によって床下地面に部分的に固着したこ
    とを特徴とする請求項3記載のルーズレイ施工用下地材
    を用いた床仕上げ材の施工方法。
  5. 【請求項5】 壁面との間に0.5〜5mmの間隙がで
    きるようにルーズレイ施工用シート状下地材を配するこ
    とを特徴とする請求項3または4記載のルーズレイ施工
    用下地材を用いた床仕上げ材の施工方法。
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