JPH10266402A - 防炎木質系化粧ボード - Google Patents

防炎木質系化粧ボード

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JPH10266402A
JPH10266402A JP8463597A JP8463597A JPH10266402A JP H10266402 A JPH10266402 A JP H10266402A JP 8463597 A JP8463597 A JP 8463597A JP 8463597 A JP8463597 A JP 8463597A JP H10266402 A JPH10266402 A JP H10266402A
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JP
Japan
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sheet
flame
decorative
flame retardant
wood
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JP8463597A
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Haruo Ono
晴男 大野
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面に化粧シートが積層された木質系化粧ボ
ードにおいて、化粧シートの材料選択範囲を広げられ、
且つ意匠性及び各種表面物性など性能に優れると共に、
防炎性にも優れた防炎木質系化粧ボードを生産性よく提
供する。 【解決手段】 合板、パーチクルボード、MDF等の木
質系基材の表面に難燃剤を含有させた難燃層を積層し、
更にその上に接着剤層を介して、紙系シート、ポリオレ
フィン系シート、ポリエステル系シート、アクリル樹脂
系シート、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂系シ
ートから選ばれる1種、又は2種以上の積層シートに印
刷、コーティング、フィルムラミネート、エンボス加工
などにより加飾の施された化粧シートを積層して防炎木
質系化粧ボードを構成する。尚、難燃剤には無機系難燃
剤を用い、接着剤層にはポリウレタン系接着剤を用いる
ことが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、防炎性を有する木
質系の化粧ボードに関し、更に詳しくは、家電製品、家
具、その他建築用部材などに用いられる木質系の化粧ボ
ードにおいて、性能、意匠性に優れると同時に、防炎性
も改善された木質系化粧ボードに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、家具、その他建築用部材などに用
いられる木質系の化粧ボードには、板、合板、MDF
(中密度繊維板)、パーチクルボードなどの木質系材料
を基材とし、これに紙類やプラスチックシートなどの基
材シートに印刷、フィルムラミネート、エンボスなどの
手段で加飾を施した化粧シートを貼り合わせたものが主
に用いられていた。
【0003】しかし、化粧シートの基材シートに紙類や
ポリオレフィン系シート、ポリエステル系シートなどの
プラスチックシートを用いた木質系化粧ボードは、表面
の意匠性や、耐水性、耐薬品性、耐汚染性などの性能に
は優れるが、基材シート自体が燃えやすく、例えば、そ
の化粧面より火炎加熱による燃焼試験を行った場合、自
己消火性に劣り、防炎性に欠ける問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような問題点を解
決するために、紙系化粧シートや、ポリオレフィン系化
粧シート、ポリエステル系化粧シートなどを木質系基材
に貼り合わせる際、使用する接着剤に無機系または有機
系の難燃剤を添加することが試みられた。
【0005】しかし、無機系の難燃剤を使用した場合、
難燃効果を得るためには、難燃剤の添加量を多くする必
要があり、その結果、接着剤の接着性能が大幅に低下す
る問題があった。また、有機系の難燃剤では、ある程度
難燃効果は得られるが、耐熱性が不足する問題があっ
た。
【0006】上記のほか、木質系基材に難燃剤を含浸さ
せる方法も試みられたが、難燃剤の使用量が大幅に増え
るため、コストも大幅にアップし、経済性の面で不満が
あった。
【0007】本発明は、以上のような問題点を解決する
ためになされたものであり、その目的とするところは、
木質系の基材に化粧シートをラミネートして作製される
木質系化粧ボードに関して、化粧シートの基材シートの
選択範囲の拡大を可能とし、且つ、防炎性を改善し、木
質系基材と化粧シートとの接着も良好で全体としての性
能および意匠性に優れた防炎木質系化粧ボードを生産性
よく提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め鋭意研究した結果、以下の本発明により目的を達成し
たものである。即ち、請求項1に記載した発明は、木質
系基材に化粧シートを積層してなる木質系化粧ボードに
おいて、化粧シートに、紙系シート、ポリオレフィン系
シート、ポリエステル系シート、アクリル樹脂系シー
ト、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂系シートの
中から選ばれる1種、または2種以上の積層シートに加
飾を施してなる化粧シートが用いられ、且つ、該化粧シ
ートが木質系基材に難燃層と接着剤層とを介して積層さ
れていることを特徴とする防炎木質系化粧ボードからな
る。
【0009】このような構成を採ることにより、表面の
化粧シートにより意匠性、および表面の耐水性、耐薬品
性、耐汚染性などの性能が向上し、また、木質系基材と
化粧シートとが難燃層と接着剤層とを介して積層されて
いるため、両者の接着性がよく、更に、化粧シート側か
らのバーナーによる難燃性試験においてもその難燃性が
向上される。
【0010】請求項2に記載した発明は、前記難燃層に
無機系難燃剤が含有され、且つ前記接着剤層にポリウレ
タン系接着剤が用いられていることを特徴とする請求項
1記載の防炎木質系化粧ボードからなる。このような構
成を採ることにより、前記の作用、効果に加えて、難燃
層の難燃剤が熱安定性に優れているため、一層安定した
難燃性が得られると共に、材質面の安全性についても一
層向上できる。また、接着剤層にポリウレタン系の接着
剤を用いることにより、化粧シートのシート材がポリオ
レフィンやポリエステルなど比較的接着性の乏しい材質
であっても、木質系基材の難燃層面に強固に接着させる
ことができる。
【0011】そして、請求項3に記載した発明は、前記
加飾が印刷及び該印刷面へのプラスチックフィルムのラ
ミネート、更に該ラミネートフィルム面へのエンボス加
工により施されていることを特徴とする請求項1または
2に記載の防炎木質系化粧ボードからなる。このような
構成を採ることにより、前記の作用、効果に加えて、加
飾に多様性が付加され、外観、意匠性を一層向上させる
ことができると共に、表面がプラスチックフィルムで完
全に覆われるため、表面の耐水性、耐薬品性、耐汚染性
などの性能も向上する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の防炎木質系化粧
ボードに用いる材料、および、製造方法など、発明の実
施の形態について説明する。
【0013】(木質系基材)本発明において、使用する
木質系基材には、板、合板、MDF、パーチクルボード
などの各種木質系材料を用いることができる。形状は、
通常は板状などの平面基材であるが、曲面基材を使用す
ることもできる。
【0014】(化粧シート)木質系基材に難燃層、接着
剤層を介して積層する化粧シートは、その基材となるシ
ートに印刷、コーティングのほか、フィルムラミネー
ト、エンボス加工などによる加飾を適宜施して作製する
が、その基材シートには、紙系シート、ポリオレフィン
系シート、ポリエステル系シート、アクリル樹脂系シー
ト、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂系シートな
どの単独、または2種以上を積層した積層シートを用い
ることができる。
【0015】前記紙系シートとしては、例えば、薄葉
紙、晒クラフト紙、リンター紙、チタン紙のほか、紙間
強化紙、樹脂含浸紙などを使用できる。ポリオレフィン
系シートとしては、ポリエチレン、ポリプロピレンのホ
モポリマーまたはコポリマー、或いは、これらに異種樹
脂をブレンドした樹脂、そして、EPDMなどゴム弾性
成分を含んだポリオレフィンエラストマーなどの透明ま
たは着色シートを使用できる。
【0016】ポリエステル系シートとしては、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートの単
独のシートのほか、これらを主とする共重縮合体シート
を使用でき、これらの透明または着色シートを使用でき
る。アクリル樹脂系シートとしては、例えば、ポリメチ
ルメタクリレートの単独または共重合体のシートが挙げ
られ、この場合も透明または着色のシートを使用でき
る。また、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂系シ
ートは、正しくはエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化
物のシートであり、この場合もシートは透明、着色のい
ずれも使用できる。
【0017】(難燃層)次に、前記木質系基材に積層す
る難燃層は、液状にしたバインダーに難燃剤および必要
に応じて無機充填剤、分散剤、増粘剤、消泡剤などの添
加剤を加えて塗布液を作製し、これを各種ロールコー
ト、フローコート、スプレーコートなど公知の塗布手段
により、木質系基材面に塗布、乾燥して積層することが
できる。
【0018】難燃層のバインダーとしては、有機系、無
機系のバインダーを使用することができ、有機系のバイ
ンダーとしては、例えばポリ酢酸ビニル、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、ポリスチレン、アクリル樹脂、ウレ
タン樹脂、SBR(スチレン−ブタジエンゴム)、ポリ
エステル、ブチラール樹脂、ポリビニルアルコール、ゼ
ラチン、カゼイン、澱粉類、セルロース樹脂、ロジン、
ロジンエステル、尿素樹脂、フェノール樹脂、エポキシ
樹脂などが挙げられ、これらを単独、または混合系で、
ラテックス、エマルジョン、溶液などの液状として使用
することができる。
【0019】また、無機系のバインダーとしては、水ガ
ラス、アルコキシシランなどが挙げられ、これらはバイ
ンダー自身の不燃性が高く、耐熱性、酸素遮断性を有す
るので難燃剤の添加なしで使用することができる。
【0020】前記バインダーに添加する難燃剤として
は、無機系の難燃剤と有機系の難燃剤とがあり、無機系
の難燃剤では、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウ
ム、石膏などの水和物、三酸化アンチモン、五酸化アン
チモン、そして、ホウ酸亜鉛などのホウ酸化合物などが
使用できる。また、有機系の難燃剤では、リン酸エステ
ル、縮合リン酸エステルなどが使用可能である。
【0021】難燃層には以上のほか、有機質分の含有率
を減らすため、また、隠蔽性を付与するため、炭酸カル
シウム、シリカ、硫酸バリウム、タルク、カオリンなど
の無機質充填剤や、二酸化チタンなどの無機顔料を添加
することができる。
【0022】そして、化粧ボードの化粧面を難燃性とす
るためには、少なくとも難燃層自体が、確実に自己消火
性を有することが必要である。また、難燃層に自己消火
性を付与するための難燃剤の添加量は、難燃層のバイン
ダーの材質と、添加する難燃剤の種類により異なるため
一律には決められないが、両者の組み合わせにより適宜
調整すればよい。例えば、バインダーにアクリル樹脂を
用い、難燃剤に水酸化アルミニウムを用いた場合、アク
リル樹脂100重量部に対して、水酸化アルミニウムを
80重量部以上添加することが必要である。以上のよう
な難燃層の塗布量は、有機系のバインダーを用いた場
合、乾燥時塗布量で10〜100g/m2 、無機系のバ
インダーを用いた場合は、乾燥時塗布量で1〜20g/
2 が適当である。
【0023】(接着剤層)接着剤層は、前記難燃層が表
面に塗布された木質系基材と化粧シートとを貼り合わせ
る際に、いずれか一方の面、または両方の面に接着剤を
塗布し、貼り合わせることにより形成される。従って、
接着剤の種類は、両者の貼り合わせ面の材質と貼り合わ
せ方法により、公知のものの中から適するものを適宜選
定することが好ましい。只、貼り合わせ面は、木質系基
材の難燃層面と化粧シートの基材シート面とであり、化
粧シートに紙系シートを用いた場合でも表面に印刷およ
び保護コートなどが施された場合、水や有機溶剤の蒸発
が阻害されるため、エマルジョンなど水系や有機溶剤系
の接着剤を塗布して、そのまま圧着するような方法は、
乾燥が遅くなるため適していない。
【0024】従って、接着剤のタイプとしては、塗布時
には水や有機溶剤を含んでいてもよいが、塗布後、貼り
合わせ前に予め乾燥させて、圧、または熱と圧により接
着できる感圧型、または感熱型などの接着剤を用いるこ
とが好ましい。中でも、ドライラミネーション法などで
用いられる2液反応型や、ヒートシール用などに用いら
れる熱溶融接着型の接着剤は、接着性、および接着の作
業性に優れている点で好ましい。
【0025】特に、化粧シートの基材シートにポリオレ
フィン系シートやポリエステル系シートを用いる場合に
は、その接着性を向上させるために、基材シートの貼り
合わせ面にコロナ放電処理や、オゾン処理、フレーム処
理など公知の表面処理を施すことが好ましく、また、接
着剤には、特に限定はされないが、イソシアネートとポ
リオールなどを組み合わせたポリウレタン系接着剤など
2液反応型接着剤を用いることが好ましい。
【0026】また、接着剤層には、隠蔽性を高め印刷効
果など意匠性を高めるために、二酸化チタンなどの白色
顔料を接着性を損なわない範囲で添加することもでき
る。以上のような接着剤の塗布量は、接着剤の種類や接
着面の状態によっても異なるため、一律には決められな
いが、3〜50g/m2 (固形分)の範囲が適当であ
る。
【0027】
【実施例】以下に、実施例、比較例を挙げて本発明を更
に具体的に説明する。但し、本発明は、これらの実施例
に限定されるものではない。
【0028】(実施例1)厚さ0.1mmの白着色のポ
リエチレンフィルム(両面コロナ放電処理)の一方の面
に、グラビア印刷方式で1液タイプのポリウレタン系イ
ンキを用いて木目柄の印刷を行い、その上に厚さ0.0
8mmの透明ポリプロピレンフィルム(片面コロナ放電
処理)を、そのコロナ放電処理面を接着面としてドライ
ラミネート方式により、2液反応型ポリウレタン系接着
剤を用いて貼り合わせ、更にその上から印刷絵柄と同調
するように導管模様のエンボスを施してポリオレフィン
系化粧シートを作製した。
【0029】また、木質系基材として、厚さ3mmのM
DFを用い、その表面に下記の組成の難燃性塗料を乾燥
時の塗布量が40g/m2 となるようにロールコート方
式で塗布、乾燥して難燃層を形成し、表面に難燃層が積
層された木質系基材を作製した。
【0030】 (難燃性塗料の組成) アクリル樹脂エマルジョン(固形分60重量%) 100重量部 水酸化アルミニウム 150重量部 添加剤(分散剤、増粘剤、消泡剤) 3重量部
【0031】次に、前記化粧シートの裏面(ポリエチレ
ンフィルム面)と木質系基材の難燃層面とをドライラミ
ネート方式でポリウレタン系接着剤(コニシボンドCV
C−36)を用いて乾燥時の塗布量が20g/m2 とな
るように塗布、乾燥し、貼り合わせて、実施例1の防炎
木質系化粧ボードを作製した。
【0032】(実施例2)化粧シートの基材シートとし
て、坪量30g/m2 の紙間強化紙〔FIX−30 三
興製紙(株)製〕を用い、その表面にグラビア印刷方式
で、下記のインキまたはトップコート剤を用いて、着色
ベタと木目柄の印刷、およびトップコートを行い紙系化
粧シートを作製した。
【0033】着色ベタインキ:アクリル樹脂系インキ
〔HAT ザ・インクテック(株)製〕 木目柄インキ :硝化綿−アルキッド樹脂系インキ
〔MA ザ・インクテック(株)製〕 トップコート剤:2液反応型ポリウレタン系トップコ
ート剤〔KR−90ザ・インクテック(株)製、主剤
(ポリエステルポリオール)と硬化剤(ポリイソシアネ
ート HDI/TDI混合)との配合比率は重量比10
0:20〕
【0034】また、木質系基材には、厚さ3mmの耐水
合板を用い、その上に実施例1で用いたものと同じ組成
の難燃性塗料をロールコート方式で乾燥時の塗布量が4
0g/m2 となるように塗布、乾燥して難燃層を形成
し、表面に難燃層が積層された木質系基材を作製した。
【0035】上記木質系基材の難燃層の上に、ポリ酢酸
ビニル系接着剤〔BA−820 中央理化工業(株)
製〕を乾燥時塗布量が30g/m2 となるように塗布
し、加熱乾燥後、その上に前記紙系化粧シートを加熱ロ
ールにより加熱圧着して貼り合わせ、実施例2の防炎木
質系化粧ボードを作製した。
【0036】(実施例3)化粧シートの基材シートとし
て、厚さ50μmの白着色ポリエチレンテレフタレート
フィルム〔クリスパー 東洋紡績(株)製〕を用い、そ
の一方の面にグラビア印刷により、2液反応型ポリウレ
タン系インキ〔ALFA ザ・インクテック(株)製、
主剤と硬化剤の配合比率は重量比100:5〕を用いて
木目柄の印刷を行い、更にその上に、ドライラミネート
方式で、2液反応型ポリウレタン系接着剤〔AD−8
(株)昭和インク工業所製、主剤と硬化剤の配合比率は
重量比100:15〕を乾燥時の塗布量が10g/m2
となるように塗布、乾燥して、厚さ25μmの透明アク
リル樹脂フィルム〔HBS−001 三菱レイヨン
(株)製〕を貼り合わせてポリエステル系化粧シートを
作製した。
【0037】また、木質系基材には、厚さ7mmのパー
チクルボードを用い、その表面に下記の組成の難燃性塗
料を乾燥時の塗布量が40g/m2 となるようにロール
コート方式で塗布、乾燥して難燃層を形成し、表面に難
燃層が積層された木質系基材を作製した。
【0038】 (難燃性塗料の組成) エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルジョン (固形分60重量%) 100重量部 水酸化アルミニウム 80重量部 三酸化アンチモン 10重量部 添加剤(分散剤、増粘剤、消泡剤) 3重量部
【0039】次に、前記化粧シートの裏面(ポリエチレ
ンテレフタレートフィルム面)に、ポリウレタン系接着
剤(RL−910 カネボーNSC社製)を、乾燥時の
塗布量が20g/m2 となるように塗布し、溶剤成分を
熱風乾燥により除いた後、前記木質系基材の難燃層面に
加熱ロールで圧着して貼り合わせ、実施例3の防炎木質
系化粧ボードを作製した。
【0040】(比較例1)実施例1の防炎木質系化粧ボ
ードの構成において、木質系基材(MDF)に積層した
難燃層を除き、また、木質系基材と化粧シートの貼り合
わせに用いた接着剤の塗布量を乾燥時の塗布量が30g
/m2 となるように変更したほかは、総て実施例1と同
様に加工して比較例1の木質系化粧ボードを作製した。
【0041】(試験および結果)以上のように作製した
実施例1〜3、および比較例1の木質系化粧ボードにつ
いて、下記の試験を行い、その結果を表1にまとめて示
した。
【0042】(難燃性試験)各木質系化粧ボードについ
て、JIS−A−1322建築用薄物材料の難燃性試験
方法により、45°メッケルバーナー法で表面側から所
定時間加熱し、各加熱時間における残炎時間を測定し、
その結果を表1に示した。
【0043】
【表1】
【0044】表1に示した試験結果から明らかなよう
に、実施例1〜3の木質系化粧ボードは、難燃性試験の
結果、残炎時間による評価において、難燃層を設けてい
ない比較例1の木質系化粧ボードと対比していずれも防
炎性能を著しく向上できた。これに対して比較例1の木
質系化粧ボードは、防炎性能がなく、加熱時間90秒で
残炎時間が3分以上となり、炎が消えず好ましくなかっ
た。
【0045】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、請求項1に
記載した発明は、木質系基材に化粧シートを積層してな
る木質系化粧ボードにおいて、化粧シートに、紙系シー
ト、ポリオレフィン系シート、ポリエステル系シート、
アクリル樹脂系シート、エチレン−ビニルアルコール共
重合樹脂系シートの中から選ばれる1種、または2種以
上の積層シートに加飾を施してなる化粧シートが用いら
れ、且つ、該化粧シートが木質系基材に難燃層と接着剤
層とを介して積層されていることを特徴とする防炎木質
系化粧ボードであり、このような構成を採ることによ
り、以下に列記するような効果を奏する。
【0046】木質系化粧ボードの加飾を、木質系基材
に貼り合わせる前の化粧シート用基材シートに行えるた
め、巻き取り状の基材シートに連続的に加工することが
でき、枚葉の木質系ボードに直接加飾を施す場合と比較
して、印刷、コーティング、フィルムラミネート、エン
ボス加工など種々の加飾を既存の設備で高速で行うこと
ができるため、意匠性に優れた木質系化粧ボードを生産
性よく提供できる。 化粧シートが、木質系基材に難燃層と接着剤層とを介
して積層されているため、化粧シートが木質系基材側に
強固に接着され、且つ、化粧シート側からのバーナーに
よる難燃性試験においても、その難燃性が向上する。 ボードの基材が木質系であり、また、化粧シートの基
材シートが、紙系シート、ポリオレフィン系シート、ポ
リエステル系シート、アクリル樹脂系シート、エチレン
−ビニルアルコール共重合樹脂系シートの中から選ばれ
る1種、または2種以上の積層シートであるため、廃棄
の際の焼却処理も安全且つ容易に行うことができる。
【0047】請求項2に記載した発明は、前記難燃層に
無機系難燃剤が含有され、且つ前記接着剤層にポリウレ
タン系接着剤が用いられていることを特徴とする請求項
1記載の防炎木質系化粧ボードである。このような構成
を採ることにより、前記の効果に加えて、難燃層の熱安
定性が向上し、一層安定した難燃性能が得られる。ま
た、化粧シートの木質系基材の難燃層面との接着性が向
上し、防炎木質系化粧ボードとしての性能が向上する。
【0048】請求項3に記載した発明は、前記加飾が印
刷及び該印刷面へのフィルムラミネート、更に該ラミネ
ートフィルム面へのエンボス加工により施されているこ
とを特徴とする請求項1または2に記載の防炎木質系化
粧ボードである。このような構成を採ることにより、前
記の効果に加えて、防炎木質系化粧ボードの外観、意匠
性が一層向上すると共に、表面の耐水性、耐薬品性、耐
汚染性などの性能も向上できる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】木質系基材に化粧シートを積層してなる木
    質系化粧ボードにおいて、化粧シートに、紙系シート、
    ポリオレフィン系シート、ポリエステル系シート、アク
    リル樹脂系シート、エチレン−ビニルアルコール共重合
    樹脂系シートの中から選ばれる1種、または2種以上の
    積層シートに加飾を施してなる化粧シートが用いられ、
    且つ、該化粧シートが木質系基材に難燃層と接着剤層と
    を介して積層されていることを特徴とする防炎木質系化
    粧ボード。
  2. 【請求項2】前記難燃層に無機系難燃剤が含有され、且
    つ前記接着剤層にポリウレタン系接着剤が用いられてい
    ることを特徴とする請求項1記載の防炎木質系化粧ボー
    ド。
  3. 【請求項3】前記加飾が印刷及び該印刷面へのフィルム
    ラミネート、更に該フィルム面へのエンボス加工により
    施されていることを特徴とする請求項1または2に記載
    の防炎木質系化粧ボード。
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