JPH10266197A - 基礎杭の成形方法 - Google Patents

基礎杭の成形方法

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JPH10266197A
JPH10266197A JP6836697A JP6836697A JPH10266197A JP H10266197 A JPH10266197 A JP H10266197A JP 6836697 A JP6836697 A JP 6836697A JP 6836697 A JP6836697 A JP 6836697A JP H10266197 A JPH10266197 A JP H10266197A
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concrete
casing
hole
filled
foundation pile
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Takahide Matsuzaki
昂英 松崎
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AKIBA SANGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 掘削孔にコンクリートなどを充填して基礎杭
を成形する際、掘削孔の崩壊を防止し、基礎杭への泥の
混入を防ぐ。 【構成】 掘削孔46の穿孔と同時に掘削孔46にケーシン
グ1を挿入し、掘削孔46に鉄筋47を挿入した後、掘削孔
46にコンクリート48を充填する。コンクリート48がケー
シング1の下部まで充填させた状態で、コンクリート48
の充填とケーシング1の引き抜きとをほぼ同時進行させ
る。これにより、ケーシング1で掘削孔46の崩壊を防ぎ
ながらコンクリート48を充填することが可能となり、コ
ンクリート48に泥が混入しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軟弱地盤に基礎杭を造
成する基礎杭の成形方法に係り、特に、地盤に穿孔した
掘削孔にモルタル又はコンクリートを充填して基礎杭を
造成する基礎杭の成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、軟弱地盤などにおいて建造物を建
設する場合、建造物の沈降を防ぐ目的で地盤に基礎杭を
埋設する。このような基礎杭を埋設する方法として予め
成形したコンクリートパイルを地盤に打ち込むことが知
られている。しかし、このコンクリートパイルを地盤に
打ち込む場合、打込時の振動・騒音問題や施工現場まで
のコンクリートパイルの運搬コストがかかるなどの問題
を有しており、このような問題を解決する方法として、
ビット装置によって基礎杭を造成する掘削孔を穿孔し、
この掘削孔に直接モルタル又はコンクリートを充填し、
これを硬化させて地盤に基礎杭を埋設する方法が知られ
ている。このような方法によれば振動・騒音問題やコン
クリートパイルの運搬といった問題が解決できるもの
の、泥状の軟弱地盤においては、ビット装置で穿孔する
掘削孔の孔壁が崩れやすい。特に泥状の軟弱な地盤では
基礎杭を地中深く埋設する必要があるが、地中深く穿孔
するほど掘削孔の孔壁は崩れやすくなる。このため、掘
削孔にモルタル又はコンクリートを充填する際、その充
填作業が困難となるばかりでなく、充填するモルタルや
コンクリートに地層の泥が混入し、基礎杭の強度が著し
く低下するという問題があった。また、鉄筋に泥が付着
してコンクリートの密着強度が低下するいう問題もあ
る。
【0003】そこで本発明は掘削孔の孔壁の崩壊を防止
し、しかも、充填するモルタル又はコンクリートに泥な
どの不純物が混入しにくい基礎杭の成形方法を提供する
ことを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、ボー
リングロッドに連結したビット装置により基礎杭を造成
する掘削孔を穿孔するとともに、この掘削孔にケーシン
グを挿入して所定の深さまでケーシングを埋設した後、
前記掘削孔の内部にモルタル又はコンクリートを充填
し、このモルタル又はコンクリートの充填と同時に前記
ケーシングを引き拭き、掘削孔の内部に充填したモルタ
ル又はコンクリートを硬化させて基礎杭を成形したもの
である。
【0005】請求項1記載の構成により、モルタル又は
コンクリートの充填により、モルタル又はコンクリート
は、ケーシングで覆われた掘削孔の底部に溜まって充填
される。そしてケーシングを引き抜きながら掘削孔の内
部に逐次モルタル又はコンクリートを充填することによ
って、ケーシングで掘削孔の崩壊を防止しながら掘削孔
の内部にモルタル又はコンクリートを充填でき、充填時
にモルタル又はコンクリートに地層の泥などの不純物が
混入しなくなるため、基礎杭の強度が向上するととも
に、鉄筋とコンクリートの密着強度も向上する。
【0006】請求項2の発明は、請求項1記載の基礎杭
の成形方法において、前記ケーシングの内部に前記モル
タル又はコンクリートを所定量充填した後、該モルタル
又はコンクリートの充填と同時に前記ケーシングを引き
拭くものである。
【0007】請求項2記載の構成により、ケーシングの
内部に所定量のモルタル又はコンクリートを充填した
後、ケーシングの引き抜くことによって、ケーシングの
引き抜きによって露出する掘削孔の孔壁にはケーシング
内部に充填されたモルタル又はコンクリートの圧力が加
わり、かつ、充填する直前まで掘削孔の孔壁がケーシン
グで覆われるため、掘削孔の崩壊をより効果的に防ぐこ
とができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1ないし図13
を参照して説明する。まず掘削装置について説明する。
図1ないし図9に示すように、鋼管などからなるケーシ
ング1の先端には、ビットチューブ2が溶着され、この
ビットチューブ2は、内側の内周段部3を介して先端に
肉厚部4を有している。前記ケーシング1内には、エア
ーハンマー5が挿入され、このエアーハンマー5にはデ
バイス6基端の筒部7が連結され、この筒部7の外周に
はスプライン溝8が一体に形成され、前記エアーハンマ
ー5の縦溝9に前記スプライン溝8が嵌合して該エアー
ハンマー5の回転が前記デバイス6に伝達されるように
なっており、さらに、前記エアーハンマー5は圧縮空気
などを動力源とするハンマーピストン5Aを内蔵し、こ
のハンマーピストン5Aが前記筒部7を殴打して衝撃力
を伝達する。前記デバイス6の外周には、掘削した土砂
などをケーシング1上方に排出する複数の排出溝10が縦
設されると共に、前記ビットチューブ2の内周段部3に
係合する外周段部11が周設されている。前記デバイス6
の先端側中心には連結孔12が形成され、その連結孔12の
内面に臨んで回転伝達ピン13が前記連結孔12に交差する
方向で横設され、この回転伝達ピン13はデバイス6に穿
設した取付孔14に着脱自在に固定される。前記連結孔12
には、ビット装置15基端の連結軸16が回動かつ上下スラ
イド可能に挿入され、この連結軸16の外周には前記回転
伝達ピン13に係合し前記ビット装置15を所定角度回転可
能とする係合溝17が形成されている。この係合溝17は、
前記回転伝達ピン13が前記連結軸16の外周に沿って略9
0度回動可能に形成され、その円周方向一側には、回転
伝達ピン13を介して、デバイス6の一側方向Rの回転を
ビット装置15に伝達する一側係合面18と、他側方向の回
転をビット装置15に伝達する他側係合面19とが形成さ
れ、前記一側係合面18は、前記伝達ピン13の直径より大
きな幅Hを有しているため、係合溝17にスライム、土砂
などが侵入しても、ビット装置15を円滑に回動すること
ができ、かつ前記他側係合面19の基端側には、該他側係
合面19に連続して、前記回転伝達ピン13に係合し前記ビ
ット装置15を長さ方向に進退可能な平坦面を有するスラ
イド溝部20が形成されている。前記デバイス6の先端に
は円周等間隔で3箇所の取付溝21が形成され、この取付
溝21に軸22を介して拡大翼23が枢支され、これら拡大翼
23はビット装置15の中心軸に対して、放射方向に回動自
在に取付けられている。前記拡大翼23の基端には、該拡
大翼23の拡大状態で、前記取付溝21の傾斜した内端面21
Aに当接する平坦状の肩面24が形成されている。さら
に、前記ビット装置15の連結軸16の先端側には、前記拡
大翼23に対応して切欠面25が形成され、この切欠面25に
沿った縮小状態で前記拡大翼23が前記ケーシング1及び
ビットチューブ2内を挿通可能となっている。前記ビッ
ト装置15は先端に向かって拡大するテーパ状の保持部た
る保持面26を基端側に有し、この保持面26が前記拡大翼
23の内側面27に当接して該拡大翼23を拡大状態で保持す
る。また、前記拡大翼23及びビット装置15の先端には超
硬合金からなる複数のチップ28が設けられ、前記ビット
装置15の先端面15Sは、前記チップ28が突出する以外は
突出した部分が無く、ほぼ平坦に形成されている。ま
た、図1及び図8に示すように、前記デバイス6には、
前記取付孔14に交差するピン孔29が穿設され、このピン
孔29に嵌入するピン30の先端が前記取付孔14内に突出し
て前記回転伝達ピン13の抜け止めが行われ、さらに、そ
の抜止め手段たるピン30を抜くことにより前記回転伝達
ピン13を取り外すことができる。また、前記取付孔14の
他側には前記回転伝達ピン13の端部が当接する段部14A
が形成されている。そして、図1に示すように、ケーシ
ング1内に、ビット装置15を挿入する。この状態で回転
伝達ピン13がスライド溝部20の上端に係止し、ビット装
置15は吊り下げられた状態となり、拡大翼23は連結軸16
の切欠溝25に沿って吊り下げられた状態でケーシング1
内を移動可能となる。そしてビット装置15を一側方向R
に回転させ衝撃を加えながら接地すると、ビット装置15
の先端のチップ28により掘削が開始され、この掘削によ
ってビット装置15と拡大翼23とがビットチューブ2の先
端より押し出され、接地したビット装置15に対してデバ
イス6が前進すると、回転伝達ピン13がスライド溝部20
の先端位置まで前進する。この前進により連結軸16が連
結孔13内を基端側に後退し、図2に示すようにビット装
置15の保持面26が拡大翼23の内側面27に当接して該拡大
翼23が拡大状態に保持され、かつ拡大翼23の肩面24が内
端面21Aに当接して位置決めされ、ビット装置15の穿孔
径Pが拡大する。同時にデバイス6の回転により回転伝
達ピン13が係合溝17の一側方向Rに回転して一側係合面
18に係合し、デバイス6の一側方向Rの回転がビット装
置15に伝達される。さらにこの状態でデバイス6の外周
段部11がビットチューブ2の内周段部3に当接し、エア
ーハンマー5からの衝撃がビットチューブ2へも伝達さ
れる。このようにして、拡大翼23を拡大した状態で、例
えばビット装置15を1分間に1100回打撃し、かつ1
分間に20回転させて掘削を行う。そして所定深さの掘
削後、デバイス6を他側方向に回転する。この回転によ
り回転伝達ピン13がスライド溝部20側に移動し、デバイ
ス6を上方に引き上げると、スライド溝部20に沿って回
転伝達ピン13が移動し、拡大翼23が縮小しながらビット
チューブ2内に収納され、ビット装置15がケーシング1
内を移動可能となって、これを地上に引き上げることが
できる。
【0009】図3は前記ビット装置15と交換して前記デ
バイス6の先端側に設けた軟弱地盤用ビット装置31を示
している。この軟弱地盤用ビット装置31は、前記チップ
28を持たない前記ビット装置15Aの先端に、テーパ状の
雌ねじ部32を形成し、また、この雌ねじ部32に螺合する
軟弱層掘削用刃体33(以下、刃体33という)を備える。
この刃体33は基端に前記雌ねじ部32に螺合する雄ねじ部
34を有し、この雄ねじ部34を前記雌ねじ部32に螺着し、
必要に応じて溶着することにより、前記ビット装置15A
に前記刃体33が一体に設けられる。前記刃体33の先端に
は、3つの切削刃先体35が周方向等間隔で突設され、そ
れら切削刃先体35は外周から中心に向かってほぼ傾斜状
に低くなる第1から第3の円弧状段部36,37,38を有
し、各円弧状段部36,37,38の先端に複数の突起39が突
設されている。また、図3に示すように、前記エアーハ
ンマー5の基端には、ビットサブ41が螺合により連結さ
れ、このビットサブ41の基端にボーリングロッド42が螺
合により連結され、複数連結されるボーリングロッド42
の基端に、該ボーリングロッド42を回転しながら押し込
むボーリング装置43が地上にて連結される。
【0010】次ぎに上記掘削装置を用いて行う基礎杭45
の成形方法について説明する。まず、上述したように、
デバイス6の先端にビット装置15を取付けた状態で、ビ
ット装置15にエアーハンマー5により衝撃力を与えると
共に、ボーリングロッド42をボーリング装置により回転
しながら押し込んでいくと、掘進率が低下する場合があ
り、これにより先端のビット装置15が軟弱層に当たった
ことが判り、また、掘削に伴いケーシング1を通って地
上には排出される土砂などにより判断することもでき
る。そこで、上述したようにビット装置15を引き上げて
拡大翼23を縮小し、ビット装置15を地上に引き上げる。
次に、ピン孔29からピン30を抜き、回転伝達ピン13を取
付孔14から外す。次に、デバイス6から回転伝達ピン13
を外し、ビット装置15をデバイス6から外して、軟弱地
盤用ビット装置31の連結軸16を、デバイス6の連結孔12
に挿入し、係合溝17を取付孔14に合わせ、該取付孔14の
段部14Aに当たるまで回転伝達ピン13を挿入し、さら
に、ピン孔29にピン30を打ち込み固定して回転伝達ピン
13を取付ける。このようにしてビット装置15を軟弱地盤
用ビット装置31の交換したら、軟弱地盤用ビット装置31
を先端にして、ボーリングロッド42を連結し、さらにボ
ーリングロッド42の基端にボーリング装置43を連結し、
図3に示すように、拡大翼23を拡大した状態で掘削孔46
を穿孔する。この掘削ではエアーハンマー5の衝撃力が
刃体33に加えられると共に、ボーリングロッド42の回転
により刃体33が回転し、軟弱層であっても、刃体33に設
けた複数の切削刃先体35が該軟弱層を切削することによ
り、高い掘進率で押し込むことができ、同時に拡大翼23
によりケーシング1の押し込みもスムーズに行うことが
できる。そしてまた、軟弱層を抜けるとビット装置15よ
り掘進率が低下するから、軟弱地盤用ビット装置31を引
上げ、ビット装置15に交換して掘削を続ける。なお、ボ
ーリング前に軟弱地盤であることが判明しているのであ
れば、予めデバイス6に軟弱地盤用ビット装置31を装着
し、軟弱地盤用ビット装置31だけで掘削する。このよう
にしてエアーハンマー5からの衝撃力と回転力により、
軟弱地盤用ビット装置31で掘削孔46を所定深さまで穿孔
する。なお、軟弱地盤用ビット装置31はビットチューブ
2の先端から突出しているため、軟弱地盤用ビット装置
31で穿孔する掘削孔46はビットチューブ2より深く穿孔
される。そして、掘削孔46の穿孔作業が終了した段階
で、デバイス6を逆方向に回転して拡大翼23が縮小しな
がらビットチューブ2内に収納した後、軟弱地盤用ビッ
ト装置31を地上に引き上げて回収する。この後、鉄筋47
を吊り下げてケーシング1の内側に挿入し、かつ、掘削
孔46の内部にコンクリート48を充填する。このとき、掘
削孔46は、図10に示すように、掘削孔46の孔底がケー
シング1の先端に固着されたビットチューブ2より深く
なるため、掘削孔46にコンクリート48を充填する初期状
態においては、コンクリート48は、ケーシング1で覆わ
れていない掘削孔46の底部に溜まる。そして、コンクリ
ート48の充填に伴い、図12に示すようにコンクリート
48の上面48aがケーシング1の下部まで充填された段階
でケーシング1を図示しない引抜装置により引き抜く。
以後、ケーシング1を引き抜きながらコンクリート48を
充填することにより、掘削孔46内のコンクリート48の充
填とケーシング1の引き抜きが同時進行する。このよう
に、ケーシング1の下部までコンクリート48が充填され
た状態でコンクリート48の充填とケーシング1の引き抜
きを同期させることによって、ケーシング1で掘削孔46
の崩壊を防止しながら掘削孔46の内部に逐次コンクリー
ト48が充填される。そして、ケーシング1の引き抜きと
掘削孔46内へのコンクリート48の充填が完了した後、掘
削孔46内のコンクリート48を硬化させ、掘削孔46と同一
形状の基礎杭45を地盤に埋設する。
【0011】以上のように本実施例では、エアーハンマ
ー5の衝撃により掘削孔46を穿孔しながら掘削孔46にケ
ーシング1を打ち込む掘削装置を用いて基礎杭45の掘削
孔46を穿孔し、ケーシング1で覆われた掘削孔46にコン
クリート48を所定量充填し、ケーシング1の下部寄りま
でコンクリート48を充填した後、コンクリート48を充填
と同時にケーシング1を引き抜くことにより、ケーシン
グ1で掘削孔46の崩壊を防ぎながらコンクリート48を充
填することができる。また、コンクリート48の充填とケ
ーシング1の引き抜きをほぼ同期させることによって、
ケーシング1の引き抜きによって露出する掘削孔46の孔
壁が逐次充填したコンクリート48が覆われる。このた
め、崩壊しやすい軟弱地盤をケーシング1で抑えながら
コンクリート48を充填することができるから、掘削孔46
の孔壁が滑らかとなり、ひいては掘削孔46で造成される
基礎杭45の外周面も滑らかとなって円柱状の基礎杭45を
成形することができる。しかも、ケーシング1の引き抜
きによって露出する掘削孔46の孔壁にコンクリート48を
充填する際、そのコンクリート48の上面48aはケーシン
グ1の下部まで達しており、掘削孔46の孔壁にはケーシ
ング1内のコンクリート48の圧力が加わり、軟弱地盤の
崩壊を防ぎながらコンクリート48を充填することができ
る。このため、コンクリート48への泥などの不純物の混
入を防ぐことができ、基礎杭45の強度低下も防ぐことが
可能となる。しかも、基礎杭45内に埋設する鉄筋47にも
泥が付着しないため、鉄筋47とコンクリート48との密着
強度も向上する。
【0012】以上、本発明の一実施例について詳述した
が、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本
発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能であ
る。例えばビット装置の形状は適宜選定すればよいもの
であり、さらに、前記各実施で示したビット装置が偏心
するものや拡大翼が拡大するものを示したが、これ以外
でもビット装置が拡大するものであれば各種タイプの掘
削装置に適用可能である。また、基礎杭の材料としてコ
ンクリートを示したが、掘削孔にモルタルを充填してモ
ルタルからなる基礎杭を成形してもよい。
【0013】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、ボーリングロ
ッドに連結したビット装置により基礎杭を造成する掘削
孔を穿孔するとともに、この掘削孔にケーシングを挿入
して所定の深さまでケーシングを埋設した後、前記掘削
孔の内部にモルタル又はコンクリートを充填し、このモ
ルタル又はコンクリートの充填と同時に前記ケーシング
を引き拭き、掘削孔の内部に充填したモルタル又はコン
クリートを硬化させて基礎杭を成形したものであるか
ら、ケーシングにより掘削孔の崩壊を防ぎつつモルタル
又はコンクリートを充填することができ、モルタル又は
コンクリートへの地層の混入を抑制することができる。
【0014】請求項2の発明によれば、請求項1記載の
掘削装置において、前記ケーシングの内部に前記モルタ
ル又はコンクリートを所定量充填した後、該モルタル又
はコンクリートの充填と同時に前記ケーシングを引き拭
くものであるから、ケーシングの引く抜きによって露出
する掘削孔の孔壁にケーシング内に充填したモルタル又
はコンクリートの圧力が加わり、掘削孔の崩壊をより確
実に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示すビット装置を用いた
掘削装置の断面図である。
【図2】同上拡大翼を拡大した状態の掘削装置の断面図
である。
【図3】同上軟弱地盤用ビット装置を用いた掘削装置の
断面図である。
【図4】同上軟弱地盤用ビット装置の要部の断面図であ
る。
【図5】同上軟弱層掘削用刃体の斜視図である。
【図6】同上軟弱層掘削用刃体の要部の断面図である。
【図7】同上デバイスとビット装置の分解斜視図であ
る。
【図8】同上取付孔回りの断面図である。
【図9】同上要部の断面図である。
【図10】同上掘削孔の断面図である。
【図11】同上鉄筋を挿入した掘削孔の断面図である。
【図12】同上コンクリート充填直後の掘削孔の断面図
である。
【図13】同上コンクリート充填とケーシングの引き抜
き状態を示す掘削孔の断面図である。
【符号の説明】
1 ケーシング 15 ビット装置 31 軟弱地盤用ビット装置 45 基礎杭 46 掘削孔 48 コンクリート

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ボーリングロッドに連結したビット装置
    により基礎杭を造成する掘削孔を穿孔するとともに、こ
    の掘削孔にケーシングを挿入して所定の深さまでケーシ
    ングを埋設した後、前記掘削孔の内部にモルタル又はコ
    ンクリートを充填し、このモルタル又はコンクリートの
    充填と同時に前記ケーシングを引き拭き、掘削孔の内部
    に充填したモルタル又はコンクリートを硬化させて基礎
    杭を成形したことを特徴とする基礎杭の成形方法。
  2. 【請求項2】 前記ケーシングの内部に前記モルタル又
    はコンクリートを所定量充填した後、該モルタル又はコ
    ンクリートの充填と同時に前記ケーシングを引き拭くこ
    とを特徴とする請求項1記載の基礎杭の成形方法。
JP6836697A 1997-03-21 1997-03-21 基礎杭の成形方法 Pending JPH10266197A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101008386B1 (ko) 2010-05-25 2011-01-13 (주) 태평양지질 Cip 공법을 활용한 방음벽 구조물 기초 및 그 시공방법
JP2012112163A (ja) * 2010-11-24 2012-06-14 Takenaka Komuten Co Ltd 汚染土壌における杭施工方法
CN105239564A (zh) * 2015-10-28 2016-01-13 上海十三冶建设有限公司 全套管组合泥浆护壁的灌注桩施工方法

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