JPH10266186A - 薬液注入装置 - Google Patents

薬液注入装置

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JPH10266186A
JPH10266186A JP7570097A JP7570097A JPH10266186A JP H10266186 A JPH10266186 A JP H10266186A JP 7570097 A JP7570097 A JP 7570097A JP 7570097 A JP7570097 A JP 7570097A JP H10266186 A JPH10266186 A JP H10266186A
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JP
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insert
pipe
pipes
chemical
chemical solution
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JP7570097A
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English (en)
Inventor
Noboru Mizuno
昇 水野
Isao Mizukami
勇夫 水上
Hitoshi Ukai
均 鵜飼
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Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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  • Consolidation Of Soil By Introduction Of Solidifying Substances Into Soil (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】部品点数が少なく、しかも複数の注入管を連結
されたインサート管に束ねる作業等が省略でき、さらに
長尺鋼管への挿入性が良く、そのうえ注入する薬液量を
減少させることのできる薬液注入装置を提供する。 【解決手段】複数のインサート管2と連結具3と先端キ
ャップ4を備え、インサート管2が、内部に複数の薬液
流通管部11を設けて構成され、連結具3が、各薬液流
通管部11に嵌合する複数の連結管部17a〜17c
と、これらを固定する固定部16からなり、上記各連結
管部17a〜17cの任意の一つに連通する薬液吐出口
18を固定部16の外周部にあけ、先端キャップ4が、
各薬液流通管部11に嵌合する複数の先端管部22を有
し、これら先端管部22の任意の一つに連通する薬液吐
出口を先端キャップ4の外周部にあけ、上記各薬液吐出
口18が相互に異なった円周方向を向くようにしてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トンネルの穿設工
事等において、軟弱な地山を固結用薬液により堅固な地
山に改良するための薬液注入装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、軟弱な地山等で行うトンネル
穿設工事においては、穿設の第1段階で、パイプルーフ
工法,注入式長尺鋼管先受け工法等により地山等を強化
し、掘削による地山等のゆるみや地表面の変形を防止す
るとともに、掘削作業を安全に行えるようにしている。
このような工法のうちでも、近年は、同時注入方式の注
入式長尺鋼管先受け工法がよく採用されている。この先
受け工法は、まず、複数本のインサート管(全長4m程
度)と複数本の注入管作製用の短管(全長4m程度のハ
イロンホース)を準備し、各インサート管を連結して連
結インサート管52を作製し(例えば、3本のインサー
ト管を連結して全長12m程度の連結インサート管52
を作製し)、各短管を連結して長さの異なる3本の注入
管54〜56(全長12m程度の注入管54,全長8m
程度の注入管55,全長4m程度の注入管56)を作製
する(図23参照)。ついで、連結インサート管52の
外周に3本の注入管54〜56を沿わせて配置し、複数
個所を紐53等で束ねる(図24参照)。つぎに、図2
3に示すように、周壁に多数の薬液出口(図示せず)が
分布,穿設された長尺鋼管51(全長12.5m程度)
を、地山50に穿設した長孔50a内に根元まで挿入す
る。つぎに、図24に示すように、この長尺鋼管51内
に、上記3本の注入管54〜56を束ねた連結インサー
ト管52を挿入し、長尺鋼管51内部と、長尺鋼管51
と長孔50aとの間の隙間をウレタン系薬液を浸したウ
エス57等でシールする(図23参照)。つぎに、各注
入管54〜56の根元側開口部を連結ホース58,6
0、二股管59等を介して薬液吐出ポンプ(図示せず)
に接続する。そののち、これら薬液吐出ポンプからウレ
タン系薬液を同時に吐出して各注入管54〜56に同時
に注入する。これにより、薬液が、それぞれ長さの異な
る各注入管54〜56を通って注入管54〜56の先端
部にあけた吐出孔54a〜56aから、長尺鋼管51内
の先端側、中間側、根元側に吐出するとともに、長尺鋼
管51に充満した薬液が長尺鋼管51の薬液出口から長
孔50a内に流出し、長尺鋼管51を周囲の地山に定着
させるとともに、周辺地山の間隙や亀裂に浸透して地山
を固結させる。このようにして長尺鋼管51であって
も、地山固結が円滑になされる。図において、61は注
入管54〜56の先端部に取り付けた薬液混合用ミキサ
ーである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記工
法では、複数のインサート管とは別に、多数の注入管作
製用の短管が必要になり、部品点数が多くなる。しか
も、複数のインサート管を連結して連結インサート管5
2を作製する作業とは別に、複数の短管を連結して3本
の注入管54〜56を作製し、これら3本の注入管54
〜56を上記連結インサート管52に紐53等で束ねる
作業が必要であり、これらの作業に手間がかかる。さら
に、長尺鋼管51内に連結インサート管52を挿入する
際に、連結インサート管52の外周に束ねた3本の注入
管54〜56が挿入の邪魔になり、挿入性が悪く、作業
がしづらい。そのうえ、長尺鋼管51内に、3本の注入
管54〜56を束ねた連結インサート管52を挿入した
状態で、長尺鋼管51内の空間が広く、各注入管54〜
56の吐出孔54a〜56aから流出した薬液が長尺鋼
管51内を充満するのに多量の薬液が必要となり、薬液
のロスが多くなる。
【0004】本発明は、このような事情に鑑みなされた
もので、部品点数が少なく、しかも複数本の注入管を連
結されたインサート管に束ねる作業等が省略でき、さら
に長尺鋼管内への挿入性が良く、そのうえ注入する薬液
量を減少させることのできる薬液注入装置の提供をその
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の薬液注入装置は、地山に穿設された長孔内
に相互に連結した状態で挿入される複数のインサート管
と、複数のインサート管を連結する連結具とを備え、上
記インサート管が、断面略円形で、内部に複数の薬液流
通管部を長手方向に設けて構成され、上記連結具が、上
記インサート管の複数の薬液流通管部にそれぞれ嵌合す
る複数の連結管部と、これらを固定する固定部とからな
り、少なくとも上記複数の連結管部の任意の一つが閉塞
され、この閉塞連結管部に連通する薬液吐出口が上記固
定部の外周に形成されているという構成をとる。
【0006】本発明の薬液注入装置の施工に際しては、
地山に穿設された長孔内に、周壁に多数の薬液出口を有
する長尺管を挿入する。ついで、この長尺管内に、複数
のインサート管を、連結具で連結した状態で挿入し、長
孔の入口側の、インサート管の薬液流通管部から薬液を
圧入する。上記複数のインサート管の連結は、つぎのよ
うにして行われる。すなわち、連結具を挟んで左右にイ
ンサート管を配置し、連結具の連結管部の一端を、左右
いずれかのインサート管内に設けられている薬液流通管
部と嵌合させ、連結具の連結管部の他端を残ったインサ
ート管内に設けられている薬液流通管部と嵌合させるこ
とにより、連結具の複数の連結管部と左右のインサート
管の複数の薬液流通管部とをそれぞれ連結させる。この
ようにして複数のインサート管、例えば3本のインサー
ト管を連結させる場合において、1本目のインサート管
(長孔の入口側)と2本目のインサート管を繋ぐ連結具
の3本の連結管部のうち、閉塞されている連結管部(第
1の連結管部)に、1本目のインサート管の薬液流通管
部を嵌合させるに先立って、通常、静止ミキサー(らせ
ん状の複数の羽根が芯棒の周囲に形成され、全体形状は
管状になっている)を上記連結具の第1の連結管部また
はインサート管の薬液流通管部内に内蔵固定させること
が行われる。この静止ミキサーにより、1本目のインサ
ート管の薬液流通管部を通って連結具の第1の連結管部
まで送入された薬液(例えばウレタン系薬液の主剤と硬
化剤)の混合が行われ、混合された薬液は、連結具の、
上記第1の連結管部の閉塞部に衝突し、ついで、方向を
変え、連結具に設けられ、上記第1の連結管部と連通し
ている薬液吐出口から、長尺管内に吐出され、長尺管内
を満たしたのち、長尺管に設けられた薬液出口から吐出
し地山に浸透する。連結具の残る第2,第3の連結管部
は閉塞されていないから、薬液は、ここを通り抜け、1
本目のインサート管から2本目のインサート管内に流れ
込む。2本目と3本目のインサート管の連結に際して
も、上記1本目と2本目のインサート管の連結と同様に
して行われる。ただし、2本目と3本目を連結する連結
具において、閉塞されている連結管部は、通常、静止ミ
キサーを伴って、1本目と2本目を連結する連結具の、
上記第1の連結管部と異なる円周方向の位置に位置決め
され、薬液が到来している薬液流通管部と嵌合される。
これにより、2本目と3本目のインサート管の継ぎ目の
連結具からも薬液が吐出し、上記と同様にして地山に浸
透する。このようにして、長尺ものであっても、例えば
前記のように長手方向の2個所から薬液を吐出させるこ
とにより、速硬性の薬液を均質にかつ迅速に地山に浸透
させることができるようになる。
【0007】このように、本発明の薬液注入装置は、同
一構造のインサート管を、1本目,2本目,……と使用
でき、部品の共通化を実現できる。また、連結具も同一
構造のものを使用でき、装置の組立に際して、閉塞され
た連結管部と連通している薬液吐出口の位置を、インサ
ート管の各連通部ごとに、円周方向に異ならしめるだけ
で足りるため、部品の共通化と同時に組立の簡素化を実
現することができる。また、この薬液注入装置は、複数
のインサート管と連結具で構成されており、部品点数が
少なくなる。しかも、複数のインサート管を連結するだ
けで、薬液流通管部(従来の注入管作製用の短管に相当
する)の連結を同時に行うことができるため、従来のよ
うに、複数の短管を連結して3本の注入管54〜56を
作製したり、これら3本の注入管54〜56を上記連結
インサート管に紐53等で束ねたりする必要がなく、装
置の組立が非常に簡素化される。さらに、連結されたイ
ンサート管を長尺鋼管内に挿入する場合にも、薬液流通
管部がインサート管内に形成されているため、挿入性が
良くなる。そのうえ、インサート管が断面略円形であ
り、その内部に複数の薬液流通管部を形成している(す
なわち、従来の注入管54〜56をインサート管で覆っ
た構造になっている)ため、連結されたインサート管を
長尺鋼管内に挿入した状態で、長尺鋼管内の空間が小さ
くなり、薬液の使用量が減少し薬液ロスが少なくなる。
【0008】本発明において、上記インサート管および
連結具以外に、上記連結された複数のインサート管の最
先端に取り付けられる先端キャップを備え、上記先端キ
ャップが、上記インサート管の複数の薬液流通管部にそ
れぞれ嵌合する複数の嵌合管部を有し、上記キャップの
外周に少なくとも上記嵌合管部の任意の一つに連通する
薬液吐出口が形成され、上記複数のインサート管の連結
状態において上記連結具および先端キャップの薬液吐出
口が相互に異なった円周方向を向くように配設されてい
る場合には、連結されたインサート管の最先端に先端キ
ャップをつぎのようにして取り付けることができる。す
なわち、最先のインサート管(3本のインサート管を連
結させる場合においては、3本目のインサート管)の前
に先端キャップを配置し、先端キャップの複数の嵌合管
部をインサート管の複数の薬液流通管部に嵌合させる。
その際、先端キャップの外周に形成された薬液吐出口に
連通する嵌合管部を、通常、静止ミキサーを伴って、薬
液が到来しているインサート管の薬液流通管部(3本の
インサート管を嵌合する場合には、各インサート管には
それぞれ3本の薬液流通管部が存在するが、第1,第2
の薬液流通管部は連結具の、閉塞されている連結管部に
よって途中で閉塞されているため、第3の薬液流通管部
にしか薬液が到来していない)と嵌合させる。これによ
り、先端キャップからも薬液が吐出し、前記と同様にし
て地山に浸透する。
【0009】また、本発明において、上記インサート管
および連結具以外に、上記連結された複数のインサート
管の根元に取り付けられる根元キャップを備え、上記根
元キャップが、上記インサート管の複数の薬液流通管部
にそれぞれ嵌合する複数の嵌合管部を有し、上記根元キ
ャップの内部に各嵌合管部に対応する複数の薬液導入路
が形成されている場合には、連結されたインサート管の
根元にキャップをつぎのようにして取り付けることがで
きる。すなわち、根元のインサート管(3本のインサー
ト管を連結させる場合においては、1本目のインサート
管)の後に根元キャップを配置し、根元キャップの複数
の嵌合管部をインサート管の複数の薬液流通管部に嵌合
させる。そして、根元キャップの複数の薬液導入路をそ
れぞれ薬液供給源に連通し、各薬液供給源から各薬液導
入路に薬液を供給する。これにより、インサート管,連
結具,先端キャップに薬液を供給することができる。
【0010】このようなインサート管と連結具,先端キ
ャップ,根元キャップとの結合をより確実にするため
に、必要に応じて、接着あるいはねじ止め部を形成して
ねじ止めする等の固定手段を加えてもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態を図
面にもとづいて説明する。
【0012】図1は本発明の薬液注入装置の一実施の形
態を示している。図において、1はアクリロニトリルブ
タジエンスチレン共重合体(ABS樹脂)製根元キャッ
プ、2はABS樹脂製インサート管、3はABS樹脂製
連結具、4はABS樹脂製先端キャップである。上記根
元キャップ1は、図2〜図4に示すように、円盤状の段
付き本体部5と、この本体部5の内側面(図面では、左
側面)に周方向に等間隔をあけて位置決めされ突設され
た3本の根元管部6からなる。これら各根元管部6の円
柱状内部空間の底面から本体部5の外側面(図面では、
右側面)にかけて上記内部空間と同心状,同径状に貫通
孔が穿設されており、この貫通孔と上記内部空間とで薬
液導入路7が構成されている。この薬液導入路7には、
その根元側端部にねじ部7aが形成されており、連結ホ
ース58(図23参照)の連結部58aのねじ部58b
(図18参照)にら合する。
【0013】上記インサート管2は、図5および図6に
示すように、全長4m程度の外壁部10と、この外壁部
10の軸心方向に沿って一端部から他端部まで延びこの
外壁部10の内周面に一体的に取り付けられた3本の同
形状の薬液流通管部11からなる。これら薬液流通管部
11は、上記根元管部6に相対峙するように、外壁部1
0の周方向に等間隔をあけて位置決めされている。ま
た、各薬液流通管部11は、その両端開口部が上記根元
管部6に外嵌しうる寸法に形成されている(図14参
照)。
【0014】上記連結具3は、図7〜図9に示すよう
に、中央の円盤状固定部16と、この固定部16の両側
面(図面では、左右両側面)に周方向に等間隔をあけて
位置決めされ同心状に突出された同形状の3組の連結管
部17a〜17cから構成されており、各連結管部17
a〜17cは、その両端開口部がインサート管2の各薬
液流通管部11の両端開口部に内嵌しうる寸法に形成さ
れている(図14および図15参照)。また、3組の連
結管部17a〜17cのうち、2組の連結管部17a,
17bの円柱状内部空間は、図7の点線で示すように、
両内部空間と同心状,同径状に穿設された固定部16の
丸孔で連結している。また、残りの1組の連結管部17
cの円柱状内部空間同士は、図7に示すように、一方の
(図面では、左側の)内部空間の底壁19で非連通状態
であり、かつ、他方の(図面では、右側の)内部空間の
底面からこの内部空間と同心状,同径状に穿設された固
定部16の丸孔(この丸孔の先端面と上記一方の内部空
間の底面との間が底壁19になっている)が固定部16
の外周面にあけた薬液吐出孔18に連通している。
【0015】上記先端キャップ4は、図10〜図12に
示すように、先端側が半球状に形成された本体部21
と、この本体部21の内側面(図面では、右側面)に周
方向に等間隔をあけて位置決めされ突設された3本の先
端管部(嵌合管部)22からなり、各先端管部22は、
その開口部がインサート管2の各薬液流通管部11の両
端開口部に内嵌しうる寸法に形成されている(図16参
照)。また、各先端管部22の円柱状内部空間の底面か
らこの内部空間と同心状,同径状に断面形状円形の凹部
23が形成されており、図12に示すように、これら3
つの凹部23の1つが本体部21の外周面にあけた薬液
吐出口24に連通している。
【0016】上記連結具3の連結管部17a〜17cお
よび先端キャップ4の先端管部22には、図13に示す
静止ミキサー26が収容される。この静止ミキサー26
は、リング部27(このリング部27は根元側に位置決
めされる)の中心から先端側に延びる線状中心軸(芯
棒)28を中心に、V字状2重羽根29が一定間隔で傾
斜配設されており、薬液をそれぞれ前半分,後半分に受
け入れ、同方向に旋回させながら移送することによりミ
キシングする。このような静止ミキサー26の端部が上
記管部17a〜17c,22の端部から飛び出す場合に
は、この飛び出した部分と薬液流通管部11との隙間が
大きくなり、この隙間を通って薬液が移送され、上記飛
び出した部分でのミキシングが行われなくなる。このた
め、上記飛び出した部分の外周を補助管(図示せず)で
覆うようにしてもよい。
【0017】上記インサート管2を3個連結する場合に
は、つぎのようにして組み付けることができる。すなわ
ち、まず、図14に示すように、根元キャップ1の各根
元管部6を1個目のインサート管2の根元側の各薬液流
通管部11に内嵌する。ついで、このインサート管2の
先端側の各薬液流通管部11のうち、下側の薬液流通管
部11の端部に静止ミキサー26を挿入したのち(静止
ミキサー26を挿入しなくてもよい)、各薬液流通管部
11に1個目の連結具3の根元側の各連結管部17a〜
17cを内嵌する。このとき、1個目の連結具3の薬液
吐出口18を下向きにする。つぎに、連結具3の先端側
の各連結管部17a〜17cを2個目のインサート管2
の根元側の各薬液流通管部11を内嵌したのち、図15
に示すように、インサート管2の先端側の各薬液流通管
部11に2個目の連結具3の根元側の各連結管部17a
〜17cを内嵌する。このとき、2個目のインサート管
2の前側の薬液流通管部11の端部に静止ミキサー26
を挿入し(静止ミキサー26を挿入しなくてもよい)、
2個目の連結具3の薬液吐出口18を前向きにする。つ
ぎに、連結具3の先端側の各連結管部17a〜17cを
3個目のインサート管2の根元側の各薬液流通管部11
を内嵌したのち、図16に示すように、インサート管2
の先端側の各薬液流通管部11に先端キャップ4の各先
端管部22を内嵌する。このとき、3個目のインサート
管2の後側の薬液流通管部11の端部に静止ミキサー2
6を挿入し(静止ミキサー26を挿入しなくてもよ
い)、先端キャップ4の薬液吐出口24を後向きにす
る。この結果、各々の薬液吐出口18,24は約120
°ずつずれた形で設けられることになる。このようにし
て、薬液注入装置を作製することができる。
【0018】上記薬液注入装置を用い、つぎのようにし
て地山を固結することができる。すなわち、まず図17
に示すように、ジャンボドリル等の削岩機を用い、地山
50に複数の長孔50a(全長13m程度)を水平方向
(もしくは傾斜方向)に穿設したのち、各長孔50a内
に、周壁に多数の薬液出口51aが分布,穿設された長
尺鋼管51(全長12.5m程度)を根元まで挿入し、
位置決めする。つぎに、図18に示すように、上記薬液
注入装置を長尺鋼管51内に挿入し、長尺鋼管51の口
元(長尺鋼管51と根元キャップ1との隙間)および長
尺鋼管51の口元周囲(長尺鋼管51と長孔50aとの
隙間)をウレタン系薬液を浸したウエス57またはコー
キングチューブ(ウレタン材混入)等でシールする。つ
ぎに、根元キャップ1の各薬液導入路7のねじ部7aを
連結ホース58(図23参照)の連結部58aのねじ部
58bに連結し、これら3本の連結ホース58を二股管
59,連結ホース60等(図23参照)を介して3組の
薬液吐出ポンプ(図示せず)に接続する。そののち、各
組の薬液吐出ポンプからウレタン系地山固結薬液(2液
混合型)の主剤(ポリオール成分)と硬化剤(イソシア
ネート成分)を同時に吐出して両液を連結ホース58,
薬液導入路7に同時に注入する。これにより、薬液が各
薬液導入路7,各薬液流通管部11,連結管部17a〜
17c等を通り、先端側に圧送される。そして、下側の
薬液流通管部11を通る薬液は、図18に示すように、
静止ミキサー26で混合されたのち、この混合液が1個
目の連結具3の薬液吐出口18から長尺鋼管51内に吐
出される。また、前側の薬液流通管部11を通る薬液は
静止ミキサー26で混合されたのち、この混合液が2個
目の連結具3の薬液吐出口18(図示せず)から長尺鋼
管51内に吐出される。また、後側の薬液流通管部11
を通る薬液は、図19に示すように、静止ミキサー26
で混合されたのち、この混合液が先端キャップ4の薬液
吐出口24から長尺鋼管51内に吐出される。そして、
上記吐出された混合液が長尺鋼管51内に充満したの
ち、長尺鋼管51の薬液出口51aから長孔50a内に
流出し、さらに圧入されて地盤の間隙や周辺地山の亀裂
に浸透する。そして、長尺鋼管51を周囲の地山に定着
させるとともに、周辺地山の間隙や亀裂に浸透して地山
を固結させる。この浸透が充分に行われると、上記各薬
液吐出ポンプの圧力が急に高くなるため、薬液の圧入を
停止し、連結ホース58等を外す。そして、長孔50a
内の混合液および地盤の間隙や周辺地山の亀裂に浸透し
た混合液が完全に固化すると、硬化樹脂で長孔50a内
に長尺鋼管51が定着され、各長孔50aの周囲の地山
が固結される。このようにして地山の固結が行われる。
【0019】上記インサート管2を、つぎにようにして
作製することができる。すなわち、まず図20に示すよ
うに、3本の円筒管12を作製するための第1のダイス
13と、長尺インサート管2aを作製するための第2の
ダイス14を準備する。上記第1のダイス13には、内
径および外径がインサート管2の薬液流通管部11と同
じ寸法に成形された3つの円環状穴13aが貫通状に穿
設され、各円環状穴13aの位置が、上記薬液流通管部
11に対応する位置に位置決めされている。また、上記
第2のダイス14は、外型14aと内型14bとからな
り、上記外型14aには、上記外壁部10の外径と同径
の貫通丸孔14cが形成されている。また、上記内型1
4bは、その外周面が上記外壁部10の内径と同径に形
成されており、この外周面に、上記円筒管12を密接,
移動させうる3条の溝14dが上記薬液流通管部11に
対応する位置に形成されている。ついで、上記第1のダ
イス13の3つの円環状穴13aに高温の溶融ABS樹
脂材料を注入して固化し、3本の円筒管12を押し出し
成形する。つぎに、これら3本の円筒管12を第2のダ
イス14の内型14bの3条の溝14dに位置決めして
挿入したのち、各円筒管12で仕切られた両型14a,
14b間の3つの成形空間15(図21参照)に高温の
溶融ABS樹脂材料を注入して固化し、3本の円筒管1
2をABS樹脂で融着し一体化して、図5に示す長尺イ
ンサート管2aを押し出し成形する。このようにして成
形された長尺インサート管2aを所定の長さに切断し、
所望のインサート管2を得る。
【0020】このように、上記実施の形態では、1個の
根元キャップ1と3個のインサート管2と2個の連結具
3と1個の先端キャップ4を用いているだけであり、部
品点数が少なく、しかも、組立てが簡単である。さら
に、長尺鋼管51に連結状態のインサート管2を挿入す
る作業がしやすくなる。そのうえ、インサート管2が断
面略円形であり、その内部に薬液流通管部11を設けて
いるため、長尺鋼管51内に連結状態のインサート管2
を挿入したときに、長尺鋼管51内の空間が小さくな
り、薬液の使用量が減少する。
【0021】図22は本発明に用いる連結具3の変形例
を示している。この例では、薬液吐出口18に連通する
連結管部17cが長く形成されている。このものでは、
この長く形成された連結管部17cの端部内に静止ミキ
サー26を収容することができる。また、先端キャップ
4において、薬液吐出口24に連通する先端管部22を
長く形成することもできる。このものでも、この長く形
成された先端管部22の端部に静止ミキサー26を収容
することができる。
【0022】なお、上記実施の形態では、上記根元キャ
ップ1,インサート管2,連結具3および先端キャップ
4の外周面に、薬液吐出口18,24およびこれに対応
するインサート管2内の薬液流通管部11の位置を示す
マークが付されていないが、このようなマークを付して
もよい。この場合には、各部品1〜4の組立作業が非常
に簡単になる。
【0023】また、上記実施の形態では、薬液として、
ポリオールとイソシアネートの混合液からなるウレタン
系薬液が用いられているが、これに限定するものではな
く、エポキシ,アクリル,ポリエステルあるいはセメン
トモルタル,水ガラス等の薬液を用いてもよい。
【0024】
【発明の効果】以上のように、本発明の薬液注入装置に
よれば、同一構造のインサート管を、1本目,2本目,
……と使用でき、部品の共通化を実現できる。また、連
結具も同一構造のものを使用でき、装置の組立に際し
て、閉塞された連結管部と連通している薬液吐出口の位
置を、インサート管の各連通部ごとに、円周方向に異な
らしめるだけで足りるため、部品の共通化と同時に組立
の簡素化を実現することができる。また、この薬液注入
装置は、複数のインサート管と連結具で構成されてお
り、部品点数が少なくなる。しかも、複数のインサート
管を連結するだけで、薬液流通管部(従来の注入管作製
用の短管に相当する)の連結を同時に行うことができる
ため、従来のように、複数の短管を連結して3本の注入
管54〜56を作製したり、これら3本の注入管54〜
56を上記連結インサート管に紐53等で束ねたりする
必要がなく、装置の組立が非常に簡素化される。さら
に、連結されたインサート管を長尺鋼管内に挿入する場
合にも、薬液流通管部がインサート管内に形成されてい
るため、挿入性が良くなる。そのうえ、インサート管が
断面略円形であり、その内部に複数の薬液流通管部を形
成している(すなわち、従来の注入管54〜56をイン
サート管で覆った構造になっている)ため、連結された
インサート管を長尺鋼管内に挿入した状態で、長尺鋼管
内の空間が小さくなり、薬液の使用量が減少し薬液ロス
が少なくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薬液注入装置の一実施の形態を示す断
面図である。
【図2】根元キャップの断面図である。
【図3】上記根元キャップの側面図である。
【図4】上記根元キャップの正面図である。
【図5】インサート管の断面図である。
【図6】上記インサート管の正面図である。
【図7】連結具の断面図である。
【図8】上記連結具の側面図である。
【図9】上記連結具の正面図である。
【図10】先端キャップの側面図である。
【図11】上記先端キャップの正面図である。
【図12】上記先端キャップの断面図である。
【図13】静止ミキサーの説明図である。
【図14】組立要領の説明図である。
【図15】組立要領の説明図である。
【図16】組立要領の説明図である。
【図17】固結工法の説明図である。
【図18】固結工法の説明図である。
【図19】固結工法の説明図である。
【図20】上記インサート管の製法を示す説明図であ
る。
【図21】上記インサート管の製法を示す説明図であ
る。
【図22】上記連結具の変形例を示す断面図である。
【図23】従来工法の説明図である。
【図24】従来工法の説明図である。
【符号の説明】 1 根元キャップ 2 インサート管 3 連結具 4 先端キャップ 11 薬液流通管部 16 固定部 17a〜17c 連結管部 18,24 薬液吐出口 22 先端管部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地山に穿設された長孔内に相互に連結し
    た状態で挿入される複数のインサート管と、複数のイン
    サート管を連結する連結具とを備え、上記インサート管
    が、断面略円形で、内部に複数の薬液流通管部を長手方
    向に設けて構成され、上記連結具が、上記インサート管
    の複数の薬液流通管部にそれぞれ嵌合する複数の連結管
    部と、これらを固定する固定部とからなり、少なくとも
    上記複数の連結管部の任意の一つが閉塞され、この閉塞
    連結管部に連通する薬液吐出口が上記固定部の外周に形
    成されていることを特徴とする薬液注入装置。
  2. 【請求項2】 複数の連結具を用い、上記複数のインサ
    ート管の連結状態において上記連結具の薬液吐出口が相
    互に異なった円周方向を向くように配設されていること
    を特徴とする薬液注入装置。
  3. 【請求項3】 上記インサート管および連結具以外に、
    上記連結された複数のインサート管の最先端に取り付け
    られる先端キャップを備え、上記先端キャップが、上記
    インサート管の複数の薬液流通管部にそれぞれ嵌合する
    複数の嵌合管部を有し、上記キャップの外周に少なくと
    も上記嵌合管部の任意の一つに連通する薬液吐出口が形
    成され、上記複数のインサート管の連結状態において上
    記連結具および先端キャップの薬液吐出口が相互に異な
    った円周方向を向くように配設されている請求項1また
    は2記載の薬液注入装置。
  4. 【請求項4】 上記インサート管および連結具以外に、
    上記連結された複数のインサート管の根元に取り付けら
    れる根元キャップを備え、上記根元キャップが、上記イ
    ンサート管の複数の薬液流通管部にそれぞれ嵌合する複
    数の嵌合管部を有し、上記根元キャップの内部に各嵌合
    管部に対応する複数の薬液導入路が形成されている請求
    項1〜3のいずれか1項に記載の薬液注入装置。
  5. 【請求項5】 薬液吐出口と連通する連結具連結管部の
    内部に静止ミキサーが配設されている請求項1〜4のい
    ずれか1項に記載の薬液注入装置。
  6. 【請求項6】 薬液吐出口と連通する先端キャップ嵌合
    管部の内部に静止ミキサーが配設されている請求項3記
    載の薬液注入装置。
JP7570097A 1997-03-27 1997-03-27 薬液注入装置 Pending JPH10266186A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015135030A (ja) * 2014-01-20 2015-07-27 株式会社不動テトラ 地盤注入ボード及びそれを用いた地盤注入工法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015135030A (ja) * 2014-01-20 2015-07-27 株式会社不動テトラ 地盤注入ボード及びそれを用いた地盤注入工法

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