JPH10266090A - 印刷用紙及び塗工印刷紙用原紙 - Google Patents

印刷用紙及び塗工印刷紙用原紙

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JPH10266090A
JPH10266090A JP7167697A JP7167697A JPH10266090A JP H10266090 A JPH10266090 A JP H10266090A JP 7167697 A JP7167697 A JP 7167697A JP 7167697 A JP7167697 A JP 7167697A JP H10266090 A JPH10266090 A JP H10266090A
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JP
Japan
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paper
pulp
printing paper
ozone
printing
Prior art date
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Pending
Application number
JP7167697A
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English (en)
Inventor
Hiroichi Hara
普一 原
Mitsuhiro Matsuhashi
光弘 松橋
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】印刷用紙又は塗工印刷紙用む原紙に使用する化
学パルプを改質して、ベッセルピックと内部結合強さを
改善した印刷用紙又は塗工印刷紙用原紙を提供すること
である。 【解決手段】印刷用紙又は塗工印刷紙用原紙の原料であ
るパルプとして広葉樹パルプをオゾン処理したパルプを
使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、印刷用紙と塗工印
刷紙用原紙に関する。更に詳しくは原料にオゾン処理し
た化学パルプを使用してベッセルピックと内部結合強度
を改善した印刷用紙と塗工印刷紙用原紙に関する。
【0002】
【従来の技術】紙パルプ産業においては、近年出版、広
告、宣伝等の媒体としての印刷物である印刷用紙及び塗
工印刷紙の生産量の延びが著しい。これらの印刷用紙及
び塗工印刷紙は化学パルプを含有する。この中で広葉樹
を原料として製造される化学パルプは、木繊維、柔細胞
及び導管要素(以下ベッセルと称す)が主構成要素であ
る。一般にベッセルは細胞直径が木繊維などに比べて大
きく、扁平状態になりやすい。このためパルプの主成分
である木繊維との接着力が弱くなりやすい。特にユーカ
リ材や南方材のベッセルはこの傾向が強く、このような
化学パルプを含有している印刷用紙や塗工印刷紙のオフ
セット印刷時にはインクタックに負けてベッセルが剥ぎ
取られるといういわゆるベッセルピックが発生しやす
い。このベッセルピック対策として、原料の点からはベ
ッセルピックの発生しやすい材の配合を制限する方法が
あり、パルプ製造の点からは液体サイクロン等でベッセ
ルを除去する方法があり、さらに紙製造の点からは叩解
を進めたり、表面サイズ剤を塗布する方法等がある。し
かし、これらの対策は材の選択の巾を狭くしたり、設備
費用がかかったり、紙の品質を悪化させたり更にコスト
がかかる等の問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は上記問題
点を解決すべく鋭意検討した結果、印刷用紙又は塗工印
刷紙用原紙に用いられる化学パルプをオゾン処理すれば
ベッセルピックを防止し、更に内部結合強さも向上する
ことを見いだし、この知見に基づき本発明を完成するに
至った。本発明の目的は、印刷用紙又は塗工印刷紙用原
紙に使用する化学パルプの前記問題点を解決して、ベッ
セルピックと内部結合強さを改善した印刷用紙又は塗工
印刷紙用原紙を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、化学パルプを
原料として抄紙して得られる印刷用紙又は塗工印刷紙用
原紙において、該印刷用紙又は塗工印刷紙用原紙がオゾ
ン処理した広葉樹パルプを含有することを特徴とする印
刷用紙及び塗工印刷紙用原紙に関するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明は、オゾン処理を行った化
学パルプを含有する印刷用紙及び塗工印刷紙用原紙であ
る。本発明では、化学パルプにオゾン処理を施してパル
プを改質し、このパルプを用いて印刷用紙及び塗工印刷
紙用原紙を製造する。このオゾン処理したパルプを用い
て製造された紙では、パルプ中に含まれるベッセルがオ
ゾン処理によって表面が滑らかに変化し全体に柔軟にな
ってフィブリル化が起こりやすくなるため、ベッセルピ
ックが改善すると考えられる。さらに同様な変化がパル
プ繊維にも起きるためパルプ繊維間の接着強度が増大し
て内部結合強さも向上する。
【0006】本発明では、まず広葉樹チップをクラフト
蒸解法のような化学パルプ化法で蒸解したパルプ或いは
その後酸素漂白を行ったパルプのオゾン処理を行う。オ
ゾン処理後はアルカリ抽出、過酸化水素漂白、二酸化塩
素漂白、次亜塩素酸塩漂白等を組み合わせた多段漂白を
行い、ハンター白色度80〜90%の漂白パルプを得
る。オゾン処理はこれら多段漂白の途中で実施してもよ
く、さらに複数回の処理を行っても本発明は達成され
る。
【0007】オゾン処理条件は、オゾン添加率は0.6
重量%(対絶乾パルプ)以上である。添加率が0.6重
量%(対絶乾パルプ)未満では前記のオゾンのベッセル
やパルプ繊維への作用が不十分となり効果は認められる
が不十分である。パルプ濃度は1〜50%、好ましくは
4〜40%である。反応温度は5〜50℃、好ましくは
10〜40℃である。反応時間は0.1〜60分、好ま
しくは0.5〜30分である。その他各漂白段の漂白条
件は、通常化学パルプを多段漂白する時の公知の条件が
採用される。
【0008】本発明の広葉樹パルプの原料である広葉樹
としては、ユーカリ類又はフタバガキ科の材が用いられ
る。ユーカリ類の一般的な樹種は、グロブラス、デグル
プタ、サリグナ、グランディス、ロブスタ等である。又
フタバガキ科の材は主として赤ラワン類や白ラワン類等
の一般にラワンとよばれる材等である。これらの材の一
つ或いは複数の材を原料として得られるパルプが本発明
の広葉樹パルプである。
【0009】前記のような方法でオゾン処理された広葉
樹漂白パルプを本発明の印刷用紙又は塗工印刷紙用原紙
に使用するが、品質設計に応じて針葉樹漂白パルプ等の
化学パルプ、砕木パルプやサーモメカニカルパルプ等の
機械パルプ及び古紙パルプ等を併用してもよい。
【0010】さらに前記原料に必要に応じて填料、サイ
ズ剤、歩留り向上剤、紙力増強剤等の抄紙用薬品を加え
て公知の抄紙方法で本発明の印刷用紙及び塗工印刷紙用
原紙が製造される。
【0011】
【実施例】以下に実施例によって本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定さ
れるものではない。
【0012】実施例1 チリ産ユーカリ材(グロブラス)をクラフト蒸解後酸素
漂白し、カッパー価9.8のパルプを得た。次いでオゾ
ン処理を行った。オゾン処理の条件は、オゾン添加率
0.7重量%(対絶乾パルプ)、パルプ濃度10%、反
応温度25℃、反応時間5分であった。続いて順にアル
カリ抽出、過酸化水素漂白、二酸化塩素漂白の多段漂白
を行いハンター白色度86.3の漂白パルプを得た。ア
ルカリ段の条件は、水酸化ナトリウム添加率0.8重量
%(対絶乾パルプ)、パルプ濃度10%、反応温度65
℃、反応時間90分、過酸化水素段の条件は過酸化水素
添加率0.1重量%(対絶乾パルプ)、パルプ濃度10
%、反応温度70℃、反応時間90分、二酸化塩素段の
条件は二酸化塩素添加率0.05重量%(対絶乾パル
プ)、パルプ濃度10%、反応温度70℃、反応時間1
20分であった。
【0013】このパルプをカナダ標準形ろ水度試験機で
フリーネスが400mlになるようにPFIミル叩解試
験機を用いてに叩解した。次いで、このパルプをJIS
標準法試験用手抄き機を用いて標準法(JIS P82
09)で坪量60g/m2の手抄き紙を作製した。この
手抄き紙をJIS P8111の方法で前処理した後、
ベッセルピック数と内部結合強さ(J.TAPPI N
o.54)を測定した。ベッセルピック数は手抄き紙を
RI試験機で印刷し、100cm2中のベッセルが剥が
れた数を測定した。RI試験機の印刷条件は、温度20
℃、相対湿度60%の恒温恒湿室内でIPI TACK
GRADED BLACK#5のインクを使用し、印
刷速度20回/分で印刷した。これらの測定結果を表1
に示す。
【0014】比較例1 実施例1で使用した同じ酸素漂白後のパルプを順に塩素
漂白、アルカリ抽出、次亜塩素酸塩漂白、二酸化塩素漂
白の多段漂白を行いハンター白色度86.2の漂白パル
プを得た。塩素段の条件は塩素添加率1.3重量%(対
絶乾パルプ)、パルプ濃度10%、反応温度50℃、反
応時間40分、アルカリ段の条件は水酸化ナトリウム添
加率0.15重量%(対絶乾パルプ)、パルプ濃度10
%、反応温度55℃、反応時間90分、次亜塩素酸塩段
の条件は次亜塩素酸塩添加率0.4重量%(対絶乾パル
プ)、パルプ濃度10%、反応温度60℃、反応時間9
0分、二酸化塩素段の条件は二酸化塩素添加率0.2重
量%(対絶乾パルプ)、パルプ濃度10%、反応温度7
0℃、反応時間150分であった。このパルプを実施例
1と同じく叩解後手抄きし、ベッセルピック数と内部結
合強さを測定した。これらの測定結果を表1に示す。
【0015】実施例2 実施例1で使用した同じ酸素漂白後パルプを、オゾン処
理時ののオゾン添加率を0.5重量%(対絶乾パルプ)
にした以外は実施例1と同じくオゾン処理、多段漂白を
行いハンター白色度85.8の漂白パルプを得た。この
漂白パルプを実施例1と同じくベッセルピック数と内部
結合強さを測定した。これらの結果を表1に示す。
【0016】参考例 実施例1において使用したチリ産ユーカリ材(グロブラ
ス)の代わりに国内産広葉樹(ブナ)を用いた以外は実
施例1と同じく酸素漂白後のパルプ(カッパー価9.
7)をオゾン処理、多段漂白を行いハンター白色度8
6.2の漂白パルプを得た。この漂白パルプを実施例1
と同じくベッセルピック数と内部結合強さを測定した。
これらの結果を表1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】
【発明の効果】表1の実施例1、2と比較例1の比較か
ら、本発明はベッセルピックの数が減少して内部結合強
さが増加していることが分かる。従って、本発明のオゾ
ン処理をしたパルプを使用して製造される印刷用紙又は
塗工印刷紙用原紙は、ベッセルピックが改善され内部結
合強さが増加するという紙品質の向上が得られる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オゾン処理した広葉樹パルプを含有する
    ことを特徴とする印刷用紙又は塗工印刷紙用原紙。
  2. 【請求項2】 広葉樹パルプに対し、オゾンを0.5重
    量%(対絶乾パルプ)以上添加して反応させたパルプを
    含有する印刷用紙又は塗工印刷紙用原紙。
  3. 【請求項3】 該広葉樹パルプが、ユーカリ類、フタバ
    ガキ科の材の一以上を原料とする請求項1又は2に記載
    の紙。
  4. 【請求項4】 RI試験機でIPI TACK GRA
    DED BLACK#5のインクを使用し印刷速度20
    回/分で印刷した時に、100平方センチメーター当た
    りの紙の中のベッセルの剥がれた数が20個以内である
    請求項1又は2に記載の紙。
JP7167697A 1997-03-25 1997-03-25 印刷用紙及び塗工印刷紙用原紙 Pending JPH10266090A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003293293A (ja) * 2002-03-29 2003-10-15 Nippon Paper Industries Co Ltd グラビア印刷用塗工紙
JP2008095220A (ja) * 2006-10-10 2008-04-24 Oji Paper Co Ltd 印刷用塗被紙

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