JPH10265646A - ポリアセタール樹脂組成物 - Google Patents
ポリアセタール樹脂組成物Info
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- JPH10265646A JPH10265646A JP9166497A JP9166497A JPH10265646A JP H10265646 A JPH10265646 A JP H10265646A JP 9166497 A JP9166497 A JP 9166497A JP 9166497 A JP9166497 A JP 9166497A JP H10265646 A JPH10265646 A JP H10265646A
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Abstract
形性、特に、小型の成形物に対しての優れた成形性を有
するポリアセタール樹脂組成物を提供する。 【解決手段】ポリアセタール樹脂100重量部、カーボ
ンブラック1〜20重量部および熱安定剤としての特定
構造のキノリン化合物0.1〜15重量部とから成るポ
リアセタール樹脂組成物。
Description
樹脂組成物に関し、詳しくは優れた導電性、機械的性
質、熱安定性および成形性を有するポリアセタール樹脂
組成物に関する。
ー、パーソナルコンピュータ、ワードプロセッサ等の電
子機器の普及に伴い、特に、小型の機構部品および内蔵
部品の提供が求められている。従来、上記の用途にはポ
リアセタール樹脂が主として使用されており、そして、
十分な導電性を付与するため、導電性カーボンブラック
を配合することが知られている。しかしながら、ポリア
セタール樹脂に、所望の導電性を得るために十分な量の
導電性カーボンブラックを配合した場合、ポリアセター
ル樹脂の熱安定性が低下すると共に、成形性が著しく悪
化し、且つ機械的性質も低下する。
電性カーボンブラックを含有するポリアセタール樹脂に
ポリエチレン又はラウリン酸ジエタノールアミド等のア
ミド化合物を添加することが提案されている。しかしな
がら、この方法によっても、熱安定性、機械的性質およ
び成形性のすべては十分に改善することが出来ない。特
に、樹脂組成物の熱安定性および成形性の悪化に伴い、
射出成形等によって優れた帯電防止性能を有する高精度
の小型の機構部品および内蔵部品を成形することは困難
であった。
鑑みなされたものであり、その目的は、優れた導電性、
機械的性質、熱安定性および成形性、特に、小型の成形
物に対しての優れた成形性を有するポリアセタール樹脂
組成物を提供することにある。
を重ねた結果、ポリアセタール樹脂とカーボンブラック
との混合物に特定のキノリン化合物を特定量添加して成
るポリアセタール樹脂組成物により、上記の目的を容易
に達成し得るとの知見を得た。
ものであり、その要旨は、ポリアセタール樹脂100重
量部、カーボンブラック1〜20重量部および熱安定剤
としての下記式(1)、(2)及び(3)で示される少
なくとも一種のキノリン化合物0.1〜15重量部とか
ら成ることを特徴とする導電性樹脂組成物に存する。
炭素数1〜3のアルキル基を示し、Zは―OR4を示
し、R4は炭素数1〜3のアルキル基である。
炭素数1〜3のアルキル基を示し、nは整数である。
子、水酸基および炭素数1〜3のアルキル基を示し、B
は水素原子および炭素数1〜3のアルキル基を示し、E
は水素原子および水酸基を示し、Gは、水素原子、水酸
基、炭素数1〜3のアルキル基および炭素数1〜3のア
ルコキシ基を示し、JおよびLは、それぞれ、水素原子
および水酸基を示す。但し、キノリン環は少なくとも5
個の水素原子を有する。
先ず、ポリアセタール樹脂(A)について説明する。ポ
リアセタール樹脂(A)としては、ポリアセタールホモ
ポリマーの他、主鎖の大部分がオキシメチレン連鎖より
成るポリアセタールコポリマーを使用することが出来
る。また、公知の方法で架橋またはグラフト共重合して
変性させたポリアセタール樹脂も使用することが出来
る。
均分子量)は、その成形が可能な限り特に制限はない
が、通常20,000〜80,000の範囲である。そ
して、比較的流動性のよいポリアセタール樹脂、例え
ば、ASTM−D−1238法で測定したメルトフロー
レートが4g/10min以上のポリアセタール樹脂が
好適に使用される。
は、ホルムアルデヒドのホモポリマー(イー.アイ.デ
ュポン社製商品名:デルリン、分子量50,000〜7
0,000)、トリオキサンとエチレンオキサイドとの
100/0.1〜15の共重合体(ポリプラスチックス
社製商品名:ジュラコン、分子量約50,000)等が
挙げられる。
ブラックについて説明する。導電性カーボンブラック
は、市販の導電性カーボンブラックでよく、その一例を
示せば、ライオンアクゾ社製商品名:ケッチェンブラッ
クが例示される。導電性カーボンブラックの使用割合
は、ポリアセタール樹脂100重量部に対して1〜20
重量部、好ましくは2〜10重量部である。
量部未満の場合は、所望の導電性が得られず、20重量
部を超える場合は、導電性カーボンブラックがポリアセ
タール樹脂へ均一に配合されず且つ機械的性質、熱安定
性および成形性が低下する。
について説明する。キノリン化合物は、下記式(1)、
(2)又は(3)で表される。
炭素数1〜3のアルキル基、好ましくは炭素数1〜2の
アルキル基を示し、Zは―OR4を示し、R4は炭素数1
〜3のアルキル基、好ましくは炭素数1〜2のアルキル
基である。
炭素数1〜3のアルキル基、好ましくは炭素数1〜2の
アルキル基を示し、nは整数であり、好ましくは1〜9
の整数である。
子、水酸基および炭素数1〜3のアルキル基、好ましく
は炭素数1〜2のアルキル基を示し、Bは水素原子およ
び炭素数1〜3のアルキル基、好ましくは炭素数1〜2
のアルキル基を示し、Eは水素原子および水酸基を示
し、Gは、水素原子、水酸基、炭素数1〜3のアルキル
基、好ましくは炭素数1〜2のアルキル基および炭素数
1〜3のアルコキシ基、好ましくは炭素数1〜2のアル
コキシ基を示し、JおよびLは、それぞれ、水素原子お
よび水酸基を示す。但し、キノリン環は少なくとも5個
の水素原子を有する。
2、2、4ートリメチルー1、2ージハイドロキノリン
重合物、6ーエトキシー2、2、4ートリメチルー1、
2ージハイドロキノリン、8ーキノリノールおよびキノ
リンが好ましい。キノリン化合物の使用割合は、ポリア
セタール樹脂100重量部に対して0.1〜15重量
部、好ましくは1〜5重量部である。
未満の場合は、十分な熱安定性が得られず、機械的性質
が低下し且つ成形性が著しく悪く、射出成形によって所
望の小型機構部品および内蔵部品をが得られない。キノ
リン化合物の使用割合が15重量部を超える場合は、機
械的性質が低下し且つ成形品の表面にキノリン化合物が
析出する欠点がある。
公知の酸化防止剤、抗酸化剤、カーボンブラックの分散
剤などの添加剤を配合してもよい。
れた成形性を有するが、更に、引張強度が550kg/
cm2以上、体積固有抵抗値が1〜107Ω・cmおよび
後述の測定方法で測定した5%重量減少時の温度で示し
た熱安定性が255℃以上、好ましくは280℃以上で
ある。斯かる本発明のポリアセタール樹脂組成物は、オ
ーデイオ、ビデオテープコーダー、パーソナルコンピュ
ータ、ワードプロセッサ等の電子機器の小型の機構部品
および内蔵部品、例えば、ギヤ、カム、レバー、ガイ
ド、クラッチ等の小型の機構部品およびガイド、ローラ
ー、ポスト、ポール、ピン等の小型の内蔵部品の成形に
適している。
る成形部材は、優れた帯電防止性すなわち導電性を有
し、且つ、耐久性および機械的特性に優れるため、回転
部材、機構部材、内蔵部材等として電気機器、OA機
器、一般機器などの部品として有用である。
が、本発明は、その要旨を超えない限り、以下の実施例
により限定されるものではない。
電性塗料を塗布し、JIS K6911に準拠して乾燥
後両端の抵抗を測定した。
り混合紛を溶融混練してペレットを得た。表面の発泡状
態を目視し、表1の評価基準にて評価した。
200ml/分で導入しながら昇温速度10℃/分で5
0℃から300℃まで昇温し、ペレットの熱重量測定を
行い、5%重量減少時の温度を測定した。
準拠して成形物の引張強度を測定した。
(株)製商品名:ジュラコンM90)100重量部に導
電性カーボンブラック(ライオン・アクゾ(株)製商品
名:ケッチェンブラックEC600JD)6重量部と熱
安定剤としての2、2、4ートリメチルー1、2ージハ
イドロキノリン重合物(精工化学(株)製商品名:ノン
フレックス)3重量部をヘンシェルミキサーで混合し、
35mmφ二軸押出機を使用して溶融混練してペレット
得た。次いで、このペレットを射出成形機(住友重機工
業(株)製、SGー50)を使用して試験片を成形し、
特性を測定した。結果を表3に示す。
ブラックの量を変化させた以外は実施例1と同様にして
試験片を成形した。成分組成を表2に、諸特性を表3に
示す。
4ートリメチルー1、2ージハイドロキノリン重合物を
示し、キノリン化合物2は6ーエトキシー2、2、4ー
トリメチルー1、2ージハイドロキノリンを示し、キノ
リン化合物3は8ーキノリノールを示し、キノリン化合
物4はキノリンを示し、且つ、化合物5はラウリン酸ジ
エタノールアミドを示す。
不能
プラスチックス(株)製商品名:ジュラコンM90)自
体の5%重量減少時の温度(熱安定性)は266℃であ
った。
電性、機械的性質、熱安定性および成形性、特に小型成
形物に対して優れた成形性を有するポリアセタール樹脂
組成物が提供される。
Claims (1)
- 【請求項1】 ポリアセタール樹脂100重量部、カー
ボンブラック1〜20重量部および熱安定剤としての下
記式(1)、(2)及び(3)で示される少なくとも一
種のキノリン化合物0.1〜15重量部とから成ること
を特徴とするポリアセタール樹脂組成物。 【化1】 式中、R1、R2およびR3は、それぞれ、炭素数1〜3
のアルキル基を示し、Zは―OR4を示し、R4は炭素数
1〜3のアルキル基である。 【化2】 式中、R1、R2およびR3 は、それぞれ、炭素数1〜3
のアルキル基を示し、nは整数である。 【化3】 式中、AおよびDは、それぞれ、水素原子、水酸基およ
び炭素数1〜3のアルキル基を示し、Bは水素原子およ
び炭素数1〜3のアルキル基を示し、Eは水素原子およ
び水酸基を示し、Gは、水素原子、水酸基、炭素数1〜
3のアルキル基および炭素数1〜3のアルコキシ基を示
し、JおよびLは、それぞれ、水素原子および水酸基を
示す。但し、キノリン環は少なくとも5個の水素原子を
有する。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9166497A JPH10265646A (ja) | 1997-03-26 | 1997-03-26 | ポリアセタール樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9166497A JPH10265646A (ja) | 1997-03-26 | 1997-03-26 | ポリアセタール樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10265646A true JPH10265646A (ja) | 1998-10-06 |
Family
ID=14032761
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9166497A Ceased JPH10265646A (ja) | 1997-03-26 | 1997-03-26 | ポリアセタール樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10265646A (ja) |
-
1997
- 1997-03-26 JP JP9166497A patent/JPH10265646A/ja not_active Ceased
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