JPH1026544A - 流体振動形流量計 - Google Patents

流体振動形流量計

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JPH1026544A
JPH1026544A JP18345996A JP18345996A JPH1026544A JP H1026544 A JPH1026544 A JP H1026544A JP 18345996 A JP18345996 A JP 18345996A JP 18345996 A JP18345996 A JP 18345996A JP H1026544 A JPH1026544 A JP H1026544A
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JP
Japan
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flow path
nozzle
downstream
target
fluid vibration
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Application number
JP18345996A
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English (en)
Inventor
Minoru Kumagai
稔 熊谷
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Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 流路の形状、寸法を簡単な構造の部材で構成
することのできる流体振動形流量計を提供する。 【解決手段】 ノズル流路210を通って噴出する流体
がターゲット3に衝突することによって生じる流体振動
に基づいて流量を測定する流体振動形流量計であって、
一対のノズル部材2は、ノズル流路210を構成するノ
ズル形成面21を有するとともに、このノズル形成面2
1の下流側にあって下流側流路220を構成する下流側
流路形成面22を有しており、ノズル流路210、上流
側流路1d及び下流側流路220の深さHを所定の深さ
に設定し、ノズル流路210の出口からターゲット3ま
での距離Ljを所定の寸法に設定し、ノズル流路210
の幅(W)を所定の寸法に設定することにより、下流側
流路220の形状を簡単な形状に構成したことを特徴と
している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ノズル流路から
噴出する流体がターゲットに衝突するときに生じる流体
振動に基づいて流量を測定する流体振動形流量計に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】この種の流体振動形流量計としては、特
開平4−160321号公報、特開平4−278421
号公報、特開平4−278422号公報等に示すものが
知られている。これらの公報に示されている流体振動形
流量計は、流路の形状や寸法について測定精度との関係
より検討したものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記流体振
動形流量計においては、所定の測定領域の流量を正確に
測定するため、流路の形状及び寸法の決定方式が複雑に
なっているという問題があった。
【0004】この発明は上述した問題点を解消すること
を目的とするものであり、流路の形状及び寸法の決定を
簡単な方法で構成することのできる流体振動形流量計を
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係る発明は、カバーで閉じられるハウジ
ング内に一対のノズル部材を設けることにより、同ハウ
ジング内にノズル流路を構成するとともに、このノズル
流路の上流側及び下流側にぞれぞれ上流側流路及び下流
側流路を構成し、前記下流側流路には前記ノズル流路の
延長線上にターゲットを設けてなり、前記ノズル流路を
通って噴出する流体がターゲットに衝突することによっ
て生じる流体振動に基づいて流量を測定する流体振動形
流量計において、前記一対のノズル部材は、前記ノズル
流路を構成するノズル形成面を有するとともに、このノ
ズル形成面の下流側にあって前記下流側流路を構成する
下流側流路形成面を有しており、前記ノズル流路、上流
側流路及び下流側流路の深さを所定の深さに設定し、前
記ノズル流路の出口からターゲットまでの距離を所定の
寸法に設定し、ノズル流路の幅を所定の寸法に設定する
ことにより、下流側流路の形状を簡単な形状に構成した
ことを特徴としている。
【0006】請求項2に係る発明は、カバーで閉じられ
ハウジング内に一対のノズル部材を設けることにより、
同ハウジング内にノズル流路を構成するとともに、この
ノズル流路の上流側及び下流側にぞれぞれ上流側流路及
び下流側流路を構成し、前記下流側流路には前記ノズル
流路の延長線上にターゲットを設けてなり、前記ノズル
流路を通って噴出する流体がターゲットに衝突すること
によって生じる流体振動に基づいて流量を測定する流体
振動形流量計において、前記一対のノズル部材は、前記
ノズル流路を構成するノズル形成面を有するとともに、
このノズル形成面の下流側にあって前記下流側流路を構
成する下流側流路形成面を有しており、前記ノズル流路
の幅を所定の寸法に設定し、下流側流路の形状を所定の
形状に設定してなり、前記ノズル流路、上流側流路及び
下流側流路の深さを所定の深さに変更するとともに、ノ
ズル流路の出口からターゲットまでの距離を所定の寸法
に変更することにより、流量の計測範囲を変更できるよ
うに構成したことを特徴としている。
【0007】請求項3に係る発明は、ハウジングには、
一対のノズル部材をそれぞれ嵌め込むためのノズル用凹
部、及びターゲットを嵌め込むためのターゲット用凹部
が設けられていることを特徴としている。
【0008】請求項4に係る発明は、ハウジング、ノズ
ル部材及びターゲットのそれぞれと、カバーとの間に第
1のパッキンを設け、ノズル用凹部とノズル部材との間
に第2のパッキンを設けたことを特徴としている。
【0009】そして、請求項1に係る発明においては、
ノズル流路、上流側流路及び下流側流路の深さを所定の
深さに設定し、前記ノズル流路の出口からターゲットま
での距離を所定の寸法に設定し、ノズル流路の幅を所定
の寸法に設定しているため、下流側流路の形状を簡単な
形状に構成することができる。したがって、下流側流路
の形状を開発するのに複雑な手法を必要としなくてよ
く、開発のためのコスト及び時間の低減を図ることがで
きる。
【0010】請求項2に係る発明においては、ノズル流
路の幅を所定の寸法に設定し、下流側流路の形状を所定
の形状に設定しているため、ノズル流路、上流側流路及
び下流側流路の深さを所定の深さに変更するとともに、
ノズル流路の出口からターゲットまでの距離を所定の寸
法に変更することにより、流量の計測範囲が異なり、か
つ計測精度の優れた流体振動形流量計を構成することが
できる。したがって、低コストでかつ短時間で流量の計
測範囲の異なる素子を開発することができる。
【0011】請求項3に係る発明においては、一対のノ
ズル部材をそれぞれ嵌め込むためのノズル用凹部、及び
ターゲットを嵌め込むためのターゲット用凹部をハウジ
ングに設けているため、ノズル部材を簡単に取り付ける
ことができるとともに、距離の異なるターゲットに簡単
に取り替えることができる。
【0012】請求項4に係る発明においては、カバー
と、ハウジング、ノズル部材及びターゲットとの間に第
1のパッキンを設け、ノズル用凹部とノズル部材との間
に第2のパッキンを設けているため、ハウジングとノズ
ル部材との隙間や、カバーとノズル部材との隙間を通っ
て流体が上流側流路から下流側流路に流れるのを防止す
ることができる。したがって、流量を正確に測定するこ
とができる。また、ノズル部材、ターゲットの寸法公差
や、表面粗度を第1のパッキン及び第2のパッキンで吸
収することができるため、これらのノズル部材、ターゲ
ットとしては寸法公差や表面粗度において精度の低いも
のを採用することができる。したがって、コストの低減
を図ることができる。さらに、ノズル用凹部における第
2のパッキンの厚さを変えることにより、形状が同一で
あれば異なる厚さのノズル部材を設置することができ
る。従って、一度使用したノズル部材を、再度、異なる
深さの流体振動形流量計の素子に使用することができ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
1〜図11を参照して説明する。ただし、図1〜図4は
第1の実施の形態、図5〜図7は第1の実施の形態の実
験結果の例、図8〜図9は第2の実施の形態の実験結果
の例、図10〜図11は第3の実施の形態を示してい
る。
【0014】まず、第1の実施の形態について図1〜図
7を参照して説明する。図1において、Fは流体振動形
流量計であり、この流体振動形流量計Fは、カバー5で
閉じられるハウジング1内に一対のノズル部材2、2を
設けることにより、同ハウジング1内にノズル流路21
0を構成するとともに、このノズル流路210の上流側
及び下流側にぞれぞれ上流側流路1d及び下流側流路2
20を構成し、前記下流側流路22には前記ノズル流路
210の延長線上にターゲット3を設けてなり、前記ノ
ズル流路210を通って噴出する流体がターゲット3に
衝突することによって生じる流体振動に基づいて流量を
測定する。
【0015】上記ハウジング1は、凹状に形成された溝
1aによって構成されており、この溝1aの上部をカバ
ー5で覆うことによって、直方体状の流路を構成する構
造となっている。さらに、ハウジング1は、流入口1b
及び流出口1cを介して他の流路に接続されるように構
成されている。また、ハウジング1には、ターゲット3
に衝突して流体振動する噴流の流体振動周波数を検出す
る圧力センサ4が2個設置されている。
【0016】上記ノズル部材2は、左右対称の一対のも
ので構成されており、溝1aの下流側の角1kに詰める
ように左右対称の位置に設けられている。また、ノズル
部材2は、その上流側のノズル形成面21が平行に近接
してノズル流路210を構成するとともに、ノズル形成
面21の下流側に形成された下流側流路形成面22によ
って下流側流路220を構成する。
【0017】ターゲット3は、下流側流路220内にあ
って、ノズル流路21の延長線上に設けられている。そ
して、このターゲット3は、四角形状の台座30の上に
一体に形成されたものであり、台座30の部分のみがハ
ウジング1に形成されたターゲット用凹部1gに沈み込
むように嵌合する構造になっている。また、圧力センサ
4は、下流側流路220内におけるノズル流路21の出
口近傍にあって、同ノズル流路21の延長線をはさんで
左右対称の位置に設けられており、流体振動の周波数を
圧力によって検出する方式となっている。
【0018】そして、ノズル流路210、上流側流路1
d及び下流側流路220の深さHを所定の深さに設定
し、ノズル流路210の出口からターゲット3までの距
離Ljを所定の寸法に設定し、ノズル流路210の幅W
を所定の寸法に設定することにより、下流側流路22の
形状を簡単な形状に構成している。
【0019】すなわち、各ノズル部材2は、図3に示す
ように、上流から下流への流れ方向に延在する板状のも
ので構成されている。そして、各ノズル部材2の流れ方
向に延在する全寸法L1は40mm〜70mmに形成さ
れ、流れに直交する方向の寸法は、ノズル形成面21か
らこのノズル形成面21と反対側の背側縁23までの寸
法D1が28.45mm〜29.05mmに形成され、
ノズル部材2の上流側の上端縁24とノズル形成面21
との角部25は半径r1が5mmの円弧状の曲面によっ
て形成されている。
【0020】また、下流側流路形成面22は、下流側の
下端縁26からノズル形成面21の出口までの寸法L2
が34.9mm〜35.1mmに形成されたものであっ
て、ノズル形成面21の出口から形成された第1の円弧
面22aと、この第1の円弧面22aより下流側に位置
する第2の円弧面22bと、この第2の円弧面22bと
第1の円弧面22aとを接線方向において滑らかにつな
ぐ第1の直線面22cと、前記下端縁26から上流側に
延びる第2の直線面22dと、この第2の直線面22d
と前記第2の円弧面22bとを滑らかにつなぐ第3の円
弧面22eとを有している。
【0021】上記第1の円弧面22aは、前記背側縁2
3から流れに直交し、かつ下流側流路形成面22側に向
かう寸法D2が29.9mm〜30.1mmの位置であ
って、下端縁26から上流側に向かう寸法L5が20.
9mm〜21.1mmの位置に中心を有し、半径r2が
14mmの円弧となるように形成され、第2の円弧面2
2bは、前記背側縁23から流れに直交し、かつ下流側
流路形成面22側に向かう寸法D3が19.5mmの位
置であって、下端縁26から上流側に向かう寸法L3が
14.5mmの位置に中心を有し、半径r3が7mmの
円弧となるように形成され、第3の円弧面22eは、前
記背側縁23から流れに直交し、かつ下流側流路形成面
22側に向かう寸法D5が15.5mmの位置であっ
て、下端縁26から上流側に向かう寸法L4が3mmの
位置に中心を有し、半径r4が5mmの円弧となるよう
に形成され、第2の直線面22dから背側縁23までの
寸法D4が20.5mmに形成されている。
【0022】また、ノズル部材2の厚さTが7.5mm
に形成されている。したがって、図1〜図2に示すよう
に、ハウジング1の溝1aの深さHも7.5mmに形成
されており、ノズル流路210、上流側流路1d及び下
流側流路220の深さHがすべて7.5mmに形成され
ている。さらに、各ノズル形成面21、21間の幅であ
るノズル流路210の幅Wが1.9mm〜3.1mmに
設定されている。また、ノズル流路210の出口、すな
わちノズル形成面21の下端からターゲット3までの距
離Ljは、台座30の上に一体に形成されるターゲット
3の位置により、任意に設定可能である。
【0023】そして、上述したように、ノズル部材2の
全寸法L1を40mm〜70mmに設定しているのは、
40mmを下回ると、ノズル部材2の角部25の半径r
1の円弧状曲面が短くなり、ノズル流路210から噴出
される噴流が安定しなくなるからであり、70mmを上
回るとノズル流路210が長くなり過ぎて流体抵抗が大
きくなるからである。ノズル形成面21から背側縁23
までの寸法D1を28.45mm〜29.05mmに形
成しているのは、この範囲を越えると、各ノズル形成面
21で構成されるノズル流路210の幅Wの影響が大き
くなって、噴流の流体振動が安定しなくなり、流量の測
定誤差が大きくなってしまうからである。各ノズル部材
2の上流側の上端縁24とノズル形成面21との角部2
5を半径r1が5mmの円弧状の曲面で形成しているの
は、この半径r1の曲面で形成すると、上流側流路1d
からノズル流路210内への流れの乱れが少なくなり、
連続的かつスムーズに流れを縮流させることができる。
従って、流れの乱れを防止し、有効な整流作用を有する
こととなる。
【0024】さらに、下流側流路形成面22の寸法であ
って、下流側の下端縁26からノズル形成面21の下端
までの寸法L2を34.9mm〜35.1mmに形成し
たのは、この範囲を越えると、流量の測定誤差が大きく
なってしまうからである。また、第1の円弧面22a
を、前記背側縁23から流れに直交し、かつ下流側流路
形成面22側に向かう寸法D2が29.9mm〜30.
1mmの位置であって、下端縁26から上流側に向かう
寸法L5が20.9mm〜21.1mmの位置に中心を
有し、半径r2が14mmの円弧となるように形成して
いること、第2の円弧面22bを、背側縁23から流れ
に直交し、かつ下流側流路形成面22側に向かう寸法D
3が19.5mmの位置であって、下端縁26から上流
側に向かう寸法L3が14.5mmの位置に中心を有
し、半径r3が7mmの円弧となるように形成している
こと、第3の円弧面22eを、前記背側縁23から流れ
に直交し、かつ下流側流路形成面22側に向かう寸法D
5が15.5mmの位置であって、下端縁26から上流
側に向かう寸法L4が3mmの位置に中心を有し、半径
r4が5mmの円弧となるように形成していること、第
2の直線面22dから背側縁23までの寸法D4を2
0.5mmに形成していること、ノズル流路210、上
流側流路1d及び下流側流路220の深さHを7.5m
mに設定していること、ノズル流路210の幅Wを1.
9mm〜3.1mmに設定していること、ノズル流路2
10の出口からターゲット3までの距離Ljを可変の方
式にしていることによって、流量の計測誤差を小さくす
ることが可能である。
【0025】また、図1において、6はカバー5をハウ
ジング1に取り付けるためのボルトである。さらに、図
4において、1eはボルト6を捩じ込むための捩子穴で
あり、1fはノズル部材2をハウジング1に固定するた
めの図示しないボルトを捩じ込むための捩子穴である。
また、図3において、2aは上記ボルト6を貫通させる
ための貫通孔であり、2bはノズル部材2をハウジング
1に固定するために図示しないボルトを通すための固定
穴である。さらに、図2において、符号7はハウジング
1、ノズル部材2及びターゲット3のそれぞれと、カバ
ー5との間に設けられた第1のパッキンである。
【0026】上記のように構成された流体振動形流量計
Fにおいては、ノズル流路210から噴出するプロパン
ガス等の流体がターゲット3に当たることによって流体
振動が生じる。この流体振動の周波数は圧力取出し口4
を通し、図示しない圧力センサーで検出することができ
る。そして、流体振動の周波数と、流量との間に比例関
係があることから、流量を測定することができる。
【0027】そして、ノズル流路210、上流側流路1
d及び下流側流路220の深さHを7.5mmに設定
し、前記ノズル流路210の出口からターゲット3まで
の距離Ljを可変方式の状態にし、ノズル流路210の
幅Wを1.9mm〜3.1mmに設定しているため、流
量を正確に測定することができるとともに、下流側流路
22の形状を簡単な形状のもので構成することができ
る。したがって、下流側流路22の形状を開発するのに
複雑な手法を必要としなくてよいという利点がある。
【0028】また、ハウジング1、ノズル部材2及びタ
ーゲット3のそれぞれと、カバー5との間に第1のパッ
キン7を設けているため、ノズル部材2及びターゲット
3の寸法公差や、表面粗度を第1のパッキン7で吸収す
ることができる。したがって、ノズル部材2の上・下表
面及びターゲット3については台座30について寸法公
差や表面粗度において精度の低いものを採用することが
できるため、コストの低減を図ることができる。
【0029】さらに、ハウジング1にはターゲット3の
台座30の部分を嵌め込んで固定するためのターゲット
用凹部1gが設けられているから、台座30上の位置の
異なるターゲット3を複数用意することにより、ノズル
流路210の出口からターゲット3までの距離Ljを適
切な寸法に簡単に変更することができる。
【0030】次に、上記流体振動形流量計Fの測定結果
の一例を図5に示す。なお、図5において、dは流入口
1bの上流側に取付ける図示しないガス供給路内に設置
する半円柱の直径である。当該半円柱は、流体振動形流
量計Fに流入するガスの流れを整流する目的で取付ける
ものである。上記寸法の流体振動形流量計Fは最大計測
流量Qmaxが4m3 /hであり、検定公差は最大流量
Qmaxから(1/10)Qmaxの範囲で−1.5%
〜+1.5%の誤差範囲であり、(1/10)Qmax
から最小計測流量の範囲で−3.0%〜+3.0%の誤
差範囲である。換言すれば、検定公差は、最大計測流量
Qmaxが4m3 /hから0.4m3 /hの範囲で−
1.5%〜+1.5%の誤差範囲となっており、0.4
3 /hから0.2m3 /hの範囲で−3.0%〜+
3.0%の誤差範囲となっている。したがって、図5に
示す測定誤差(器差)E(%)は上記検定公差内に入っ
ており、上記流体振動形流量計Fは最大計測流量Qma
xが4m3 /hのガスメータ用のものとして測定精度が
優れたものであることがわかる。また、本実験ではガス
の流量を、温度293K,圧力0.1013MPaの状
態の値である。
【0031】なお、上記実験例では全寸法L1が55m
mのノズル部材2の例を示したが、全寸法L1が40m
m〜70mmの範囲のノズル部材2でも図5で示した測
定結果と同様の良好な結果が得られる。
【0032】また、ノズル流路210の出口からターゲ
ット3までの距離Ljを13mmに設定したときの実験
結果の例を図6に示し、距離Ljを15mmに設定した
ときの実験結果の例を図7に示す。このように、距離L
jを14mmからずらすことによって、流量の計測精度
が多少悪化することがわかる。したがって、上記実施の
形態で示した距離LjをLj=14mmとすると、非常
に良好な結果となることがわかる。
【0033】上記測定誤差(器差)E(%)は、下記の
式によって計算される。
【0034】
【数1】 E={(Qcal−Q)/Qcal}×100[%] …(1) Qcal=K×f …(2) ただし、Qは実際に流れたガスの流量(実流量)であ
り、Qcalは式(2)を用いて計算により得られた流
量であり、fの関数で表わされる。fは、流体振動形流
量計Fにおいて測定された噴出流体の流体振動周波数で
あり、Kは、実流量Qと流体振動周波数fの直線関係よ
り、最小二乗法を用いて求めた比例定数である。
【0035】次に、この発明の第2の実施形態を説明す
る。この第2の実施形態は、図1〜図3において、各ノ
ズル部材2の全寸法L1,ノズル形成面21から背側縁
23までの寸法D1及びノズル流路210、上流側流路
1d及び下流側流路220の深さH、ノズル流路210
の出口からターゲット3までの距離Ljのみが異なって
おり、その他は第1の実施形態の構成要素と同一であ
る。
【0036】すなわち、全寸法L1は54.9mm〜7
0.0mmに形成され、寸法D1は、28.70mm〜
28.80mmに形成され、深さHが5.0mm〜7.
5mmに形成され、距離Ljが13.0mm〜15.0
mmに形成されている。そして、他の部分の寸法、形状
は第1の実施形態と同様に形成されているから、深さH
に応じて、流量の測定範囲が変化し、しかもぞれぞれの
測定範囲において測定精度が非常に優れている。
【0037】上記第2の実施の形態の流体振動形流量計
Fの実験結果の例を図8及び図9に示す。ただし、図8
は深さHを5.0mmに設定し、距離Ljを13.8m
mに設定したときの測定結果例であり、図9は深さHを
7.5mmに設定し、距離Ljを14.0mmに設定し
たときの測定結果例である。
【0038】まず、深さH=5.0mm、距離Lj=1
3.8mmに設定した場合においては、図8に示すよう
に、0.12m3 /h〜2.5m3 /hのガスの流量範
囲内において、誤差(器差)Eが上述した検定公差内に
入り、流量を正確に計測することができる。また、深さ
Hが7.5mm、距離Lj=14.0mmに設定した場
合においては、図9に示すように、0.2m3 /h〜4
3 /hのガスの流量範囲内において、誤差(器差)E
が検定公差内に入り、流量を正確に計測できることが確
認できる。したがって、このように測定領域の異なる流
体振動形流量計Fを開発する際に、ノズル形成面21、
下流側流路形成面22やターゲット3の形状等について
設計し直す必要がないため、開発コスト及び時間の低減
を図ることができる。
【0039】次に、この発明の第3実施形態を図10及
び図11を参照して説明する。ただし、図1〜図4に示
す第1実施形態の構成要素と共通する要素には同一の符
号を付しその説明を簡略化する。この第3実施形態が第
1実施形態と異なる点は、ハウジング1にノズル用凹部
1h、1hが設けられ、各ノズル用凹部1hに第2のパ
ッキン8が設けられている点である。
【0040】すなわち、ハウジング1には、図10〜図
11に示すように、一対のノズル部材2をそれぞれ嵌め
込むためのノズル用凹部1h、1hが設けられており、
各ノズル用凹部1hと各ノズル部材2との間には、第2
のパッキン8が設けられている。また、ノズル部材2の
厚さTは、第2のパッキン8上のノズル用凹部1hに入
る分だけ、深さHより厚く形成されている。従って、深
さHがH=7.5mmの流体振動形流量計に使用したノ
ズル部材2を、深さH=5mmの場合にも、深さを変え
たノズル用凹部1h,1hを設けることにより使用可能
となる。
【0041】上記のように構成された流体振動形流量計
Fにおいては、ハウジング1にノズル用凹部1hを設け
ているため、ノズル部材2をハウジング1に簡単に取り
付けることができる。また、ノズル部材2をハウジング
1にボルト(図示しない)で固定する時に容易に固定で
きる。しかも、ノズル部材2とカバー5との間に第1の
パッキン7を設け、ノズル用凹部1hとノズル部材2と
の間に第2のパッキン8を設けているため、ハウジング
1とノズル部材2との隙間、及びカバー5とノズル部材
2との隙間を通って流体が上流側流路1dから下流側流
路220に流出するのを防止することができる。したが
って、流量を正確に測定することができる。また、ノズ
ル部材2の上・下表面、ターゲット3の台座30の寸法
公差や、表面粗度を第1のパッキン7及び第2のパッキ
ン8で吸収することができるため、これらのノズル部材
2の上・下表面、ターゲット3の台座30としては寸法
公差や表面粗度において精度の低いものを採用すること
ができる。したがって、コストの低減を図ることができ
る。さらに、ノズル用凹部1hにおける第2のパッキン
8の厚さを変えることにより、異なる厚さのノズル部材
2を設置することができる利点がある。
【0042】なお、上記各実施の形態においては、流体
振動の周波数から流量を測定するように構成したが、流
体振動の周期から流量を測定するように構成したもので
あってもよい。
【0043】
【発明の効果】請求項1に係る発明においては、ノズル
流路、上流側流路及び下流側流路の深さを所定の深さに
設定し、前記ノズル流路の出口からターゲットまでの距
離を所定の寸法に設定し、ノズル流路の幅を所定の寸法
に設定しているため、下流側流路の形状を簡単な形状に
構成することができる。したがって、下流側流路の形状
を開発するのに複雑な手法を必要としなくてよく、開発
のためのコスト及び時間の低減を図ることができる。
【0044】請求項2に係る発明においては、ノズル流
路の幅を所定の寸法に設定し、下流側流路の形状を所定
の形状に設定してあるため、ノズル流路、上流側流路及
び下流側流路の深さを所定の深さに変更するとともに、
ノズル流路の出口からターゲットまでの距離を所定の寸
法に変更することにより、流量の測定範囲が異なり、か
つ測定精度の優れた流体振動形流量計を構成することが
できる。したがって、低コストでかつ短時間で流量の測
定範囲の異なる流体振動形流量計を開発することができ
る。
【0045】請求項3に係る発明においては、一対のノ
ズル部材をそれぞれ嵌め込むためのノズル用凹部、及び
ターゲットを嵌め込むためのターゲット用凹部をハウジ
ングに設けてあるため、ノズル部材を簡単に取り付ける
ことができるとともに、距離の異なるターゲットに簡単
に取り替えることができる。
【0046】請求項4に係る発明においては、カバー
と、ハウジング、ノズル部材及びターゲットとの間に第
1のパッキンを設け、ノズル用凹部とノズル部材との間
に第2のパッキンを設けているため、ハウジングとノズ
ル部材との隙間や、カバーとノズル部材との隙間を通っ
て流体が上流側流路から下流側流路に漏れるのを防止す
ることができる。したがって、流量を正確に測定するこ
とができる。また、ノズル部材の上・下表面、ターゲッ
トの台座30の寸法公差や、表面粗度を第1のパッキン
及び第2のパッキンで吸収することができるため、これ
らのノズル部材、ターゲットとしては寸法公差や表面粗
度において精度の低いものを採用することができる。し
たがって、コストの低減を図ることができる。さらに、
ノズル用凹部における第2のパッキンの厚さを変えるこ
とにより、異なる厚さのノズル部材を設置することがで
きる。また、厚さの異なるノズル部材を使用することが
できるため、多少厚さの厚いノズル部材を作成すれば各
種寸法の深さに対応できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態として示した流体
振動形流量計の破断平面図。
【図2】同流体振動形流量計を示す図であって、図1の
A−A線に沿う断面図。
【図3】同流体振動形流量計のノズル部材を示す図であ
って、(a)は一方のノズル部材を示す正面図、(b)
は他方のノズル部材を示す正面図、(c)は一方のノズ
ル部材を示す底面図。
【図4】同流体振動形流量計のハウジングを示す平面
図。
【図5】同流体振動形流量計の測定結果を示す図。
【図6】同流体振動形流量計の他の測定結果を示す図。
【図7】同流体振動形流量計のさらに他の測定結果を示
す図。
【図8】この発明の第2の実施の形態として示した流体
振動形流量計の測定結果を示す図。
【図9】同流体振動形流量計の他の測定結果を示す図。
【図10】この発明の第3の実施の形態として示した流
体振動形流量計の断面図であって、図1のA−A線に相
当する位置の断面図。
【図11】同流体振動形流量計のハウジングを示す平面
図。
【符号の説明】
1 ハウジング 1d 上流側流路 2 ノズル部材 3 ターゲット 5 カバー 7 第一パッキン 8 第二パッキン 21 ノズル形成面 210 ノズル流路 22 下流側流路形成面 220 下流側流路 F 流体振動形流量計 H 流路の深さ Lj ノズル流路の出口からターゲットまでの距離 T ノズル部材の厚さ W ノズル流路の幅

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カバーで閉じられるハウジング内に一対
    のノズル部材を設けることにより、同ハウジング内にノ
    ズル流路を構成するとともに、このノズル流路の上流側
    及び下流側にぞれぞれ上流側流路及び下流側流路を構成
    し、前記下流側流路には前記ノズル流路の延長線上にタ
    ーゲットを設けてなり、前記ノズル流路を通って噴出す
    る流体がターゲットに衝突することによって生じる流体
    振動に基づいて流量を測定する流体振動形流量計におい
    て、 前記一対のノズル部材は、前記ノズル流路を構成するノ
    ズル形成面を有するとともに、このノズル形成面の下流
    側にあって前記下流側流路を構成する下流側流路形成面
    を有しており、 前記ノズル流路、上流側流路及び下流側流路の深さを所
    定の深さに設定し、前記ノズル流路の出口からターゲッ
    トまでの距離を所定の寸法に設定し、ノズル流路の幅を
    所定の寸法に設定することにより、下流側流路の形状を
    簡単な形状に構成したことを特徴とする流体振動形流量
    計。
  2. 【請求項2】 カバーで閉じられハウジング内に一対の
    ノズル部材を設けることにより、同ハウジング内にノズ
    ル流路を構成するとともに、このノズル流路の上流側及
    び下流側にぞれぞれ上流側流路及び下流側流路を構成
    し、前記下流側流路には前記ノズル流路の延長線上にタ
    ーゲットを設けてなり、前記ノズル流路を通って噴出す
    る流体がターゲットに衝突することによって生じる流体
    振動に基づいて流量を測定する流体振動形流量計におい
    て、 前記一対のノズル部材は、前記ノズル流路を構成するノ
    ズル形成面を有するとともに、このノズル形成面の下流
    側にあって前記下流側流路を構成する下流側流路形成面
    を有しており、 前記ノズル流路の幅を所定の寸法に設定し、下流側流路
    の形状を所定の形状に設定してなり、前記ノズル流路、
    上流側流路及び下流側流路の深さを所定の深さに変更す
    るとともに、ノズル流路の出口からターゲットまでの距
    離を所定の寸法に変更することにより、流量の計測範囲
    を変更できるように構成したことを特徴とする流体振動
    形流量計。
  3. 【請求項3】 ハウジングには、一対のノズル部材をそ
    れぞれ嵌め込むためのノズル用凹部、及びターゲットを
    嵌め込むためのターゲット用凹部が設けられていること
    を特徴とする請求項1又は請求項2記載の流体振動形流
    量計。
  4. 【請求項4】 ハウジング、ノズル部材及びターゲット
    のそれぞれと、カバーとの間に第1のパッキンを設け、
    ノズル用凹部とノズル部材との間に第2のパッキンを設
    けたことを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3
    記載の流体振動形流量計。
JP18345996A 1996-07-12 1996-07-12 流体振動形流量計 Pending JPH1026544A (ja)

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