JPH1026518A - 振動板を有する液体吐出ヘッドの振動板変位測定方法 - Google Patents

振動板を有する液体吐出ヘッドの振動板変位測定方法

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JPH1026518A
JPH1026518A JP18365296A JP18365296A JPH1026518A JP H1026518 A JPH1026518 A JP H1026518A JP 18365296 A JP18365296 A JP 18365296A JP 18365296 A JP18365296 A JP 18365296A JP H1026518 A JPH1026518 A JP H1026518A
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liquid
diaphragm
displacement
heating element
movable member
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JP18365296A
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Inventor
Kimiyuki Hayashizaki
公之 林崎
Takeshi Origasa
剛 折笠
Koji Yamakawa
浩二 山川
Hiroyuki Kigami
博之 木上
Hisashi Fukai
恒 深井
Noriyuki Ono
敬之 小野
Masayoshi Okawa
雅由 大川
Toshio Kashino
俊雄 樫野
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液体吐出ヘッドに設けられた振動板(可動部
材)の急激な変化から減衰状態までの変位を測定する。 【解決手段】 液体吐出ヘッドの振動板変位測定方法所
定の方向に沿って配列した複数の振動板を有する液体吐
出ヘッドの振動板変位測定方法であって、複数の振動板
の各々を順次走査しながら、事前に定めた該振動板上の
一点をレーザドップラー方式を用いて変位測定し、複数
の振動板の各々について振動板上の一点の変位量を得る
工程と、複数の振動板の各々について得られた変位量を
事前に定めた規定変位量と比較し、複数の振動板の各々
の変位の状態を判断する工程と、を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体吐出ヘッドに
設けられた振動板の変位を検査するための方法に関する
もので、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチッ
ク、ガラス、木材、セラミックス等の被記録媒体に対し
記録を行うプリンター、複写機、通信システムを有する
ファクシミリ、プリンタ部を有するワードプロセッサ等
の装置、さらには各種処理装置と複合的に組み合わせた
産業用の記録装置に着脱自在あるいは固定搭載された液
体吐出ヘッドに適用される。
【0002】なお、本発明における、「記録」とは、文
字や図形等の意味を持つ画像を被記録媒体に対して付与
することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像
を付与することをも意味するものである。
【0003】
【従来の技術】熱等のエネルギーをインクに与えること
で、インクに急峻な体積変化(気泡の発生)を伴う状態
変化を生じさせ、この状態変化に基づく作用力によって
吐出口からインクを吐出し、これを被記録媒体上に付着
させて画像形成を行なうインクジェット記録方法、いわ
ゆるバブルジェット記録方法が従来知られている。この
バブルジェット記録方法を用いる記録装置には、米国特
許第4,723,129号等の公報に開示されているよ
うに、インクを吐出するための吐出口と、この吐出口に
連通するインク流路と、インク流路内に配されたインク
を吐出するためのエネルギー発生手段としての電気熱変
換体が一般的に配されている。
【0004】この様な記録方法によれば、品位の高い画
像を高速、低騒音で記録することができると共に、この
記録方法を行うヘッドではインクを吐出するための吐出
口を高密度に配置することができるため、小型の装置で
高解像度の記録画像、さらにカラー画像をも容易に得る
ことができるという多くの優れた点を有している。この
ため、このバブルジェット記録方法は近年、プリンタ
ー、複写機、ファクシミリ等の多くのオフィス機器に利
用されており、さらに、捺染装置等の産業用システムに
まで利用されるようになってきている。
【0005】このようにバブルジェット技術が多方面の
製品に利用されるに従って、次のような様々な要求が近
年さらに高まっている。
【0006】例えば、エネルギー効率の向上の要求に対
する検討としては、保護膜の厚さを調整するといった発
熱体の最適化が挙げられている。この手法は、発生した
熱の液体への伝搬効率を向上させる利点がある。
【0007】また、高画質な画像を得るために、インク
の吐出スピードが速く、安定した気泡発生に基づく良好
なインク吐出を行える液体吐出方法等を与えるための駆
動条件が提案されてたり、また、高速記録の観点から、
吐出された液体の液流路内への充填(リフィル)速度の
速い液体吐出ヘッドを得るために流路形状を改良したも
のも提案されている。
【0008】これらの観点から、本出願人は今までのバ
ブルジェット記録方法に図6に示すような可動部材を有
する構造を具備する新規な液体吐出ヘッドおよび液体吐
出方法を出願している。この原理についての詳細は実施
例に示す。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来のインクジェット
記録ヘッドは、その吐出までの変換プロセスが電気熱変
換であったため、ノズル毎に配置されているヒータの個
別抵抗値や、画像処理等によるインク吐出状態の観察
で、ヘッドの製造工程または開発時の評価が可能となっ
た。しかし、図6に示すような振動板(可動部材)を有
する構造の場合、この可動部材の変位量がインクの吐出
特性を左右する一つの要因となるため、この振動状態の
観察が望まれていた。この可動部材はわずか5μsec
の時間に0から40μm程度まで変位し、その後減衰す
る。このような振動を光学的に処理することは不可能で
あった。例えば、レーザを使用し、可動部材の変位に同
期させて観察を試みたが、レーザの追従は現在、mse
cのオーダーであり、わずか5μsecの時間で変位の
ピークに達する可動部材の変位測定は不可能である。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載の本発明にもとづく液体吐出ヘッド
の振動板変位測定方法は、所定の方向に沿って配列した
複数の振動板を有する液体吐出ヘッドの振動板変位測定
方法であって、上記複数の振動板の各々を順次走査しな
がら、事前に定めた該振動板上の一点をレーザドップラ
ー方式を用いて変位測定し、上記複数の振動板の各々に
ついて上記振動板上の一点の変位量を得る工程と、上記
複数の振動板の各々について得られた上記変位量を事前
に定めた規定変位量と比較し、上記複数の振動板の各々
の変位の状態を判断する工程と、を有することを特徴と
する。
【0011】また、請求項6に記載の本発明にもとづく
液体吐出ヘッドの振動板変位測定方法は、所定の方向に
沿って配列した複数の振動板を有する液体吐出ヘッドの
振動板変位測定方法であって、上記振動板の形状をモデ
ル化した1つもしくは複数の格子状の2次元プロットを
設定し、上記複数の振動板から選択される任意の振動板
に対して、上記2次元プロットの時間毎の変位を実稼動
3次元解析することを特徴とする。
【0012】さらに、請求項11に記載の本発明にもと
づく液体吐出ヘッドの振動板変位測定方法は、所定の方
向に沿って配列した複数の振動板を有する液体吐出ヘッ
ドの振動板変位測定方法であって、上記複数の振動板の
各々を順次走査しながら、事前に定めた該振動板上の一
点をレーザドップラー方式を用いて変位測定し、上記複
数の振動板の各々について上記振動板上の一点の変位量
を得る工程と、上記複数の振動板の各々について得られ
た上記変位量を事前に定めた規定変位量と比較し、上記
複数の振動板の各々の変位の状態を判断する工程と、上
記振動板の形状をモデル化した1つもしくは複数の格子
状の2次元プロットを事前に設定し、上記複数の振動板
の各々の変位の状態を判断する工程によって得られた判
断結果にもとづいて上記複数の振動板から選択される振
動板に対して、上記2次元プロットの時間毎の変位を実
稼動3次元解析する工程と、を有することを特徴とす
る。
【0013】上記したいずれの液体吐出ヘッドの振動板
変位測定方法において、上記液体吐出ヘッドは、以下の
いずれかの特徴を有する。
【0014】好ましくは、液体吐出ヘッドは、液体を吐
出する吐出口と、液体に気泡を発生させる気泡発生領域
とを備え、また上記振動板は、上記気泡発生領域に面し
て配され、第1の位置と該第1の位置よりも上記気泡発
生領域から遠い第2の位置との間を変位可能な可動部材
であり、該可動部材は、上記気泡発生部での気泡の発生
に基づく圧力によって、上記第1の位置から上記第2の
位置へ変位すると共に、上記可動部材の変位によって上
記気泡を吐出口に向かう方向の上流よりも下流に大きく
膨張させることで液体を吐出する。
【0015】好ましくは、上記液体吐出ヘッドは、液体
を吐出する吐出口と、液体に熱を加えることで該液体に
気泡を発生させる発熱体と該発熱体に沿った該発熱体よ
り上流側から上記発熱体上に液体を供給するための供給
路とを有する液流路とを備え、また上記振動板は、上記
発熱体に面して設けられ吐出口側に自由端を有し上記気
泡の発生による圧力に基づいて上記自由端を変位させて
上記圧力を吐出口側に導く可動部材である。
【0016】好ましくは、上記液体吐出ヘッドは、液体
を吐出する吐出口と、液体に熱を加えることで該液体に
気泡を発生させる発熱体と、上記発熱体に面して設けら
れ吐出口側に自由端を有し上記気泡の発生による圧力に
基づいて上記自由端を変位させて上記圧力を吐出口側に
導く上記振動板としての可動部材と、上記可動部材の上
記発熱体に近い面に沿った上流側から上記発熱体上に液
体を供給する供給路と、を有する。
【0017】好ましくは、上記液体吐出ヘッドは、吐出
口に連通した第1の液流路と、液体に熱を加えることで
該液体に気泡を発生させる気泡発生領域を有する第2の
液流路と備え、また、上記振動板は、上記第1の液流路
と上記気泡発生領域との間に配され、吐出口側に自由端
を有し、上記気泡発生領域内での気泡の発生による圧力
に基づいて該自由端を上記第1の液流路側に変位させて
上記圧力を上記第1の液流路の吐出口側に導く可動部材
である。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい一実施形態で
は、光源からのレーザービームはセンサユニットおよび
レンズを通過して液体吐出ヘッドに照射され、反射光は
再びレンズを経由してセンサユニットに捕捉される。こ
こで、変位測定の原理は、空間的、時間的分解能が高
く、かつ精度のよい測定原理として、いわゆるレーザド
ップラー効果を用いる。例えば、数μmのスポット径の
He−Neレーザー(波長632.8mm)を当て、反
射レーザー光のFM検波による速度復調を行う。さら
に、速度信号を積分し、変位に変換する(すなわち、レ
ーザードップラー方式による変位測定)。インクおよび
振動板を囲む天板を透過して、遠位測定をノズル列方向
に走査しながら、上記レーザードップラー方式により振
動板の変位を連続して測定する。
【0019】レーザードップラー方式の測定系と、被測
定物の微動および粗動の組合せを集中管理するホストコ
ンピュータとその解析ソフトとの組合せにより、製造工
程および製品評価等で使用可能な測定システムが構築で
きる。
【0020】以下、図面を参照しながら本発明の実施の
形態をより一層詳しく説明する。
【0021】図1は、本発明にもとづく振動板変位計測
方法に適用される計測装置の概略的構成を説明するため
の模式図である。
【0022】計測装置は、インクジェット記録装置に搭
載されるインクジェット方式の液体吐出ヘッド1を被検
体として搭載し、かつ保持するため治具3と、該治具3
を固定し、かつ所定の方向に移動するためのステージ
4、5、6と、レーザセンサおよびCCDセンサを内蔵
するセンサユニット9と、上記治具3およびステージ
4、5、6に対向して設けられ、センサユニット9に対
してレーザビームの集光および画像の結像を行うレンズ
8と、センサユニット9に接続された種々の制御および
観察手段2、10、11、12、13、14、15と、
装置全体を支える支持台7とを有する。
【0023】上記液体吐出ヘッド1は、後述するよう
に、吐出口に連通し、第1の液体が供給される第1の液
流路と、液体に熱を与えることで該液体に気泡を発生さ
せる気泡発生領域を有し、かつ第1の液流路と気泡発生
領域との間に配され吐出口側に自由端を有し、上記気泡
発生領域内で気泡の発生による圧力にもとづいて該自由
端を第1の液流路側に変位させて上記圧力を第1の液流
路の吐出口側に導く可動部材(振動板)が設けられてい
る。この液体吐出ヘッド1は、ヘッドドライバ2によっ
て駆動される。このヘッドドライバ2は、参照符号14
で示されるホストコンピュータ(PC)の制御を受け
て、上記液体吐出ヘッド1に測定に最適な駆動条件を与
えることもできる。
【0024】ステージ4、5、6はそれぞれ互いに直交
する方向に動くことが可能であり、それによって治具3
上に固定された液体吐出ヘッド3を3次元的に動かすこ
とができる。すなわち、治具3が固定されたステージ4
およびステージ5は互いに直交するようにして水平方向
に移動する(ステージ4はX方向、ステージ5はY方
向)。また、ステージ6は垂直方向(X,Y方向に直交
するZ方向)に移動する。これらのステージ4、5、6
の移動は、互いに独立してPC14の制御を受ける。例
えば、液体吐出ヘッド1の所定の部位(この実施形態例
では振動板)に対してレンズ8の焦点が合うように、P
C14がヘッドドライバ2およびステージ4、5、6の
駆動を既知の方法でもって制御する。
【0025】さらに、参照符号10は、レーザビームの
反射光を増幅処理するセンサアンプ、11はセンサアン
プ10により速度相当に変換されたデータをさらに積分
回路(不図示)等で変換し、変位相当のデータとするた
めの変換器である。参照符号12は変換器11とは別の
系統で速度データを分析するためのFFTアナライザで
あり、伝達関数等を用いて様々な解析を行うこともでき
る。参照符号13はCCDモニタで、光源からのレーザ
照射により液体吐出ヘッド1の観測が行える。光源15
からのレーザビームはセンサユニット9およびレンズ8
を通過して液体吐出ヘッド1に照射され、反射光は再び
レンズ8を経由してセンサユニット9に捕捉される。こ
こで、変位測定の原理は、空間的、時間的分解能が高
く、かつ精度のよい測定原理として、いわゆるレーザド
ップラー効果を用いる。
【0026】PC14がヘッドドライバ2と光源15と
を同期または任意の遅延時間でもって同期させることに
よって、液体吐出ヘッド1の振動板が時系列的形状変化
するのを観測することが可能となる。また、PC14
は、変換器11またはFFT12の出力をもとに上記振
動板の変位を時間軸方向に表示したり、あるいは振動板
の変位形状や実際の動きをアニメーション化して表示可
能とするアプリケーションソフトウエアがインストール
されている。実稼動アニメーションにより、モーダル解
析等の構造解析用の実験データとすることも可能であ
る。また、液体吐出ヘッド上の振動板の変位を測定した
データをもとに、様々なパラメータによるシミュレーシ
ョンが行えるので、評価用としても最適な構成といえ
る。
【0027】つぎに、液体吐出ヘッド上の振動板の変位
計測に必要なシーケンスを説明する。
【0028】図2および図3は、本発明にもとづく変位
測定方法を説明するためのフローチャートである。変位
計測には2通りのモードがある。すなわち、図2に示す
第1のモードと図3に示す第2のモードである。液体吐
出ヘッド上の振動板の変位を計測し、変位の判別を行う
場合、第1のモードが選択される。
【0029】第1のモードでは、まずはじめに液体吐出
ヘッド1を治具3に取り付ける(S−1)。液体吐出ヘ
ッド1が正しく取り付けれられたことを確認し、計測開
始のコマンドをPC14に入力する(S−2)。入力手
段としては、例えば通常のキーボードあるいはマウスを
用いる。 計測開始のコマンドがPC14に入力される
と、PC14はステージ4、5、6を移動させて液体吐
出ヘッド1を事前に設定した基準位置(ティーチングポ
イント)へ移動させ、レンズ8の焦点が液体吐出ヘッド
1に合うようにする(S−3)。さらに、PC14は制
御プログラム上で定められたパラメータに従って、自動
測定を行うかあるいは手動測定を行うかを決定する(S
−4)。もちろん、この決定をユーザ自身が行うことも
可能である。手動測定が決定された場合、まず振動板の
初期位置を確認する(S−5)。その後、事前にユーザ
が定めた移動ポイントに沿って計測を行う。もし、治具
の取り付けや、液体吐出ヘッドの製造バラツキ等で上記
初期位置がずれている場合は、ステージ4、5、6の位
置をユーザが補正する(S−6)。変位測定装置を手動
操作し、液体吐出ヘッド上に構成された複数の振動板を
順次測定していく(S−7〜S−9)。一方、上記S−
4で自動測定が選択された場合、PC14はユーザに振
動板の初期位置を確認させる(S−10)。その後、事
前にユーザが定めた移動ポイントに沿って計測を行って
いく。もし、治具の取り付けや、液体吐出ヘッドの製造
バラツキ等で上記初期位置がずれている場合は、ステー
ジ4、5、6の位置をユーザ側で補正する(S−1
1)。この段階で、変位測定装置は液体吐出ヘッド上に
構成された複数の振動板を順次測定し、最終ポイントに
達すると変換器11からPC14に測定データを転送す
る(S−12〜S−15)。PC14はこのデータをも
とに振動板の変位量を判断する(S−16)。以上の第
1のモードは、上記ヘッド構成の製造工程において、正
常動作を確認する検査装置として有効なものである。
【0030】つぎに、第2のモードについて説明する。
このモードは、各振動板の任意のポイント(数十ポイン
ト)を格子上に設定し、そのポイントの時間毎の変分を
実稼動アニメーション等(汎用ソフトウエアを用いる)
で解析するものである。ここでは、第1のモードでの判
別結果をもとに、第2のモードへの移行が可能である。
例えば、第1のモードで判別し、例えば所定量の変位が
認められたと判断されてモニター上で”OK”の表示が
なされた部分のみを任意に選択して解析ができる。ま
た、第2のモードで複数の振動板を並べて解析できるウ
インドウを作成し、そこに任意の振動板を並べて表示、
かつ解析するといったことも可能である。
【0031】第2のモードは、第1のモードの結果をも
とに必要なデータを任意にペーストできる機能を有する
(図3)。シーケンスは最初の指定(S−21〜S−2
4)以外はほぼ第1のモードと同様である(S−25〜
S−36)。第1のモードと同様の工程が終了した後、
実稼動アニメーション表示を行う(S−37)。実稼動
アニメーションの一例を図4に示す。格子状のポイント
はすべて時系列方向に変位データが存在するため、任意
のポイントが指定されればウインドウ上でそのポイント
の変位を確認できる。例えば、図4に示すように、選択
された振動板をアニメーション化し、振動板の各ポイン
トに数字を割り当て、さらに各ポイントの変位量を以下
の表1に示すようなかたちで、アニメーションとともに
モニター画面上に一括表示することができる。
【0032】
【表1】 なお、本発明は、液体(インク等)を透過して測定する
ことも可能であり、その際には実際の変位量としての測
定値に液体の屈折率分を乗じたものとなる。このこと
は、実質的に可動部材であればどんな形態のものでも測
定できることになる。また、透過できるものであれば樹
脂やガラス等を介しても測定できることはいうまでもな
い。
【0033】つぎに、本発明の液体吐出ヘッドの振動板
変位測定方法に適用可能な液体吐出ヘッドについて説明
する。この液体吐出ヘッドは、気泡に基づく圧力の伝搬
方向や気泡の成長方向を制御することで吐出力や吐出効
率の向上を図る。
【0034】なお、本発明が対象とするものは、以下に
示す液体吐出ヘッドに限られず、例えばピエゾ素子によ
って液体を吐出する液体吐出ヘッドにも適用可能である
のはいうまでもない。
【0035】図5はこのような本実施形態例に適用可能
な液体吐出ヘッドの一例を液流路方向で切断した断面模
式図を示しており、図6はこの液体吐出ヘッドの部分破
断斜視図を示している。
【0036】本実施形態例の液体吐出ヘッドは、液体を
吐出するための吐出エネルギー発生素子として、液体に
熱エネルギーを作用させる発熱体2(本実施形態例にお
いては40μm×105μmの形状の発熱抵抗体)が素
子基板1に設けられており、この素子基板上に発熱体2
に対応して液流路10が配されている。液流路10は吐
出口18に連通していると共に、複数の液流路10に液
体を供給するための共通液室13に連通しており、吐出
口から吐出された液体に見合う量の液体をこの共通液室
13から受け取る。
【0037】この液流路10の素子基板上には、前述の
発熱体2に対向するように面して、金属等の弾性を有す
る材料で構成され、平面部を有する板状の可動部材31
が片持梁状に設けられている。この可動部材の一端は液
流路10の壁や素子基板上に感光性樹脂などをパターニ
ングして形成した土台(支持部材)34等に固定されて
いる。これによって、可動部材は保持されると共に支点
(支点部分)33を構成している。
【0038】この可動部材31は、液体の吐出動作によ
って共通液室13から可動部材31を経て吐出口18側
へ流れる大きな流れの上流側に支点(支点部分;固定
端)33を持ち、この支点33に対して下流側に自由端
(自由端部分)32を持つように、発熱体2に面した位
置に発熱体2を覆うような状態で発熱体から15μm程
度の距離を隔てて配されている。この発熱体と可動部材
との間が気泡発生領域となる。なお発熱体、可動部材の
種類や形状および配置はこれに限られることなく、後述
するように気泡の成長や圧力の伝搬を制御しうる形状お
よび配置であればよい。なお、上述した液流路10は、
後に取り上げる液体の流れの説明のため、可動部材31
を境にして直接吐出口18に連通している部分を第1の
液流路14とし、気泡発生領域11や液体供給路12を
有する第2の液流路16の2つの領域に分けて説明す
る。
【0039】発熱体2を発熱させることで可動部材31
と発熱体2との間の気泡発生領域11の液体に熱を作用
し、液体に米国特許第4,723,129号に記載され
ているような膜沸騰現象に基づく気泡を発生させる。気
泡の発生に基づく圧力と気泡は可動部材に優先的に作用
し、可動部材31は図5(b)、(c)もしくは図2で
示されるように支点33を中心に吐出口側に大きく開く
ように変位する。可動部材31の変位若しくは変位した
状態によって気泡の発生に基づく圧力の伝搬や気泡自身
の成長が吐出口側に導かれる。
【0040】ここで、本形態の基本的な吐出原理の一つ
を説明する。本形態において最も重要な原理の1つは、
気泡に対面するように配された可動部材が気泡の圧力あ
るいは気泡自体に基づいて、定常状態の第1の位置から
変位後の位置である第2の位置へ変位し、この変位する
可動部材31によって気泡の発生に伴う圧力や気泡自身
を吐出口18が配された下流側へ導くことである。
【0041】この原理を可動部材を用いない従来の液流
路構造を模式的に示した図7と本発明の図8とを比較し
てさらに詳しく説明する。なおここでは吐出口方向への
圧力の伝搬方向をVA、上流側への圧力の伝搬方向をV
Bとして示した。
【0042】図7で示されるような従来のヘッドにおい
ては、発生した気泡40による圧力の伝搬方向を規制す
る構成はない。このため気泡40の圧力伝搬方向はV1
〜V8のように気泡表面の垂線方向となり様々な方向を
向いていた。このうち、特に液吐出に最も影響を及ぼす
VA方向に圧力伝搬方向の成分を持つものは、V1〜V
4即ち気泡のほぼ半分の位置より吐出口に近い部分の圧
力伝搬の方向成分であり、液吐出効率、液吐出力、吐出
速度等に直接寄与する重要な部分である。さらにV1は
吐出方向VAの方向に最も近いため効率よく働き、逆に
V4はVAに向かう方向成分は比較的少ない。
【0043】これに対して、図8で示される本形態の場
合には、可動部材31が図7の場合のように様々な方向
を向いていた気泡の圧力伝搬方向V1〜V4を下流側
(吐出口側)へ導き、VAの圧力伝搬方向に変換するも
のであり、これにより気泡40の圧力が直接的に効率よ
く吐出に寄与することになる。そして、気泡の成長方向
自体も圧力伝搬方向V1〜V4と同様に下流方向に導か
れ、上流より下流で大きく成長する。このように、気泡
の成長方向自体を可動部材によって制御し、気泡の圧力
伝搬方向を制御することで、吐出効率や吐出力また吐出
速度等の根本的な向上を達成することができる。
【0044】次に図5に戻って、本実施形態例の液体吐
出ヘッドの吐出動作について詳しく説明する。
【0045】図5(a)は、発熱体2に電気エネルギー
等のエネルギーが印加される前の状態であり、発熱体が
熱を発生する前の状態である。ここで重要なことは、可
動部材31が、発熱体の発熱によって発生した気泡に対
し、この気泡の少なくとも下流側部分に対面する位置に
設けられていることである。つまり、気泡の下流側が可
動部材に作用するように、液流路構造上では少なくとも
発熱体の面積中心3より下流(発熱体の面積中心3を通
って流路の長さ方向に直交する線より下流)の位置まで
可動部材31が配されている。
【0046】図5(b)は、発熱体2に電気エネルギー
等が印加されて発熱体2が発熱し、発生した熱によって
気泡発生領域11内を満たす液体の一部を加熱し、膜沸
騰に伴う気泡を発生させた状態である。
【0047】このとき可動部材31は気泡40の発生に
基づく圧力により、気泡40の圧力の伝搬方向を吐出口
方向に導くように第1位置から第2位置へ変位する。こ
こで重要なことは前述したように、可動部材31の自由
端32を下流側(吐出口側)に配置し、支点33を上流
側(共通液室側)に位置するように配置して、可動部材
の少なくとも一部を発熱体の下流部分すなわち気泡の下
流部分に対面させることである。
【0048】図5(c)は気泡40がさらに成長した状
態であるが、気泡40発生に伴う圧力に応じて可動部材
31はさらに変位している。発生した気泡は上流より下
流に大きく成長すると共に可動部材の第1の位置(点線
位置)を越えて大きく成長している。このように気泡4
0の成長に応じて可動部材31が徐々に変位して行くこ
とで気泡40の圧力伝搬方向や堆積移動のしやすい方
向、すなわち自由端側への気泡の成長方向を吐出口に均
一的に向かわせることができることも吐出効率を高める
と考えられる。可動部材は気泡や発泡圧を吐出口方向へ
導く際もこの伝達の妨げになることはほとんどなく、伝
搬する圧力の大きさに応じて効率よく圧力の伝搬方向や
気泡の成長方向を制御することができる。
【0049】図5(d)は気泡40が、前述した膜沸騰
の後気泡内部圧力の減少によって収縮し、消滅する状態
を示している。
【0050】第2の位置まで変位していた可動部材31
は、気泡の収縮による負圧と可動部材自身のばね性によ
る復元力によって図5(a)の初期位置(第1の位置)
に復帰する。また、消泡時には、気泡発生領域11での
気泡の収縮体積を補うため、また、吐出された液体の体
積分を補うために上流側(B)、すなわち共通液室側か
ら流れのVD1、VD2のように、また、吐出口側から
流れのVcのように液体が流れ込んでくる。 以上、気
泡の発生に伴う可動部材の動作と液体の吐出動作につい
て説明したが、以下に本形態の液体吐出ヘッドにおける
液体のリフィルについて詳しく説明する。
【0051】本形態における液供給メカニズムをさらに
詳しく説明する。
【0052】図5(c)の後、気泡40が最大体積の状
態を経て消泡過程に入ったときには、消泡した体積を補
う体積の液体が気泡発生領域に、第1液流路14の吐出
口18側と第2液流路16の共通液室側13から流れ込
む。可動部材31を持たない従来の液流路構造において
は、消泡位置に吐出口側から流れ込む液体の量と共通液
室から流れ込む液体の量は、気泡発生領域より吐出口に
近い部分と共通液室に近い部分との流抵抗の大きさに起
因する(流路抵抗と液体の慣性に基づくものであ
る。)。
【0053】このため、吐出口に近い側の流抵抗が小さ
い場合には、多くの液体が吐出口側から消泡位置に流れ
込みメニスカスの後退量が大きくなることになる。特
に、吐出効率を高めるために吐出口に近い側の流抵抗を
小さくして吐出効率を高めようとするほど、消泡時のメ
ニスカスMの後退が大きくなり、リフィル時間が長くな
って高速印字を妨げることとなっていた。
【0054】これに対して本実施形態例は可動部材31
を設けたため、気泡の体積Wを可動部材31の第1位置
を境に上側をW1、気泡発生領域11側をW2とした場
合、消泡時に可動部材が元の位置に戻った時点でメニス
カスの後退は止まり、その後残ったW2の体積分の液体
供給は主に第2流路16の流れVD2からの液供給によ
って成される。これにより、従来、気泡Wの体積の半分
程度に対応した量がメニスカスの後退量になっていたの
に対して、それより少ないW1の半分程度のメニスカス
後退量に抑えることが可能になった。
【0055】さらに、W2の体積分の液体供給は消泡時
の圧力を利用して可動部材31の発熱体側の面に沿っ
て、主に第2液流路の上流側(VD2)から強制的に行
うことができるためより速いリフィルを実現できた。
【0056】ここで特徴的なことは、従来のヘッドで消
泡時の圧力を用いたリフィルを行った場合、メニスカス
の振動が大きくなってしまい画像品位の劣化につながっ
ていたが、本実施形態例の高速リフィルにおいては可動
部材によって吐出口側の第1液流路14の領域と、気泡
発生領域11との吐出口側での液体の流通が抑制される
ためメニスカスの振動を極めて少なくすることができる
ことである。
【0057】このように本形態は、第2流路16の液供
給路12を介しての発泡領域への強制リフィルと、上述
したメニスカス後退や振動の抑制によって高速リフィル
を達成することで、吐出の安定や高速繰り返し吐出、ま
た記録の分野に用いた場合、画質の向上や高速記録を実
現することができる。
【0058】本発明の構成においてはさらに次のような
有効な機能を兼ね備えている。それは、気泡の発生によ
る圧力の上流側への伝搬(バック波)を抑制することで
ある。発熱体2上で発生した気泡の内、共通液室13側
(上流側)の気泡による圧力は、その多くが、上流側に
向かって液体を押し戻す力(バック波)になっていた。
このバック波は、上流側の圧力と、それによる液移動
量、そして液移動に伴う慣性力を引き起こし、これらは
液体の液流路内へのリフィルを低下させ高速駆動の妨げ
にもなっていた。本発明においては、まず可動部材31
によって上流側へのこれらの作用を抑えることでもリフ
ィル供給性の向上をさらに図っている。
【0059】次に、本実施形態例の更なる特徴的な構造
と効果について、以下に説明する。
【0060】本実施形態例の第2液流路16は、発熱体
2の上流に発熱体2と実質的に平坦につながる(発熱体
表面が大きく落ち込んでいない)内壁を持つ液体供給路
12を有している。このような場合、気泡発生領域11
および発熱体2の表面への液体の供給は、可動部材31
の気泡発生領域11に近い側の面に沿って、VD2のよ
うに行われる。このため、発熱体2の表面上に液体が淀
むことが抑制され、液体中に溶存していた気体の析出
や、消泡できずに残ったいわゆる残留気泡が除去され易
く、また、液体への蓄熱が高くなりすぎることもない。
従って、より安定した気泡の発生を高速に繰り返し行う
ことができる。なお、本実施形態例では実質的に平坦な
内壁を持つ液体供給路12を持つもので説明したが、こ
れに限らず、発熱体表面となだらかに繋がり、なだらか
な内壁を有する液供給路であればよく、発熱体上に液体
の淀みや、液体の供給に大きな乱流を生じない形状であ
ればよい。
【0061】また、気泡発生領域への液体の供給は、可
動部材の側部(スリット35)を介してVD1から行わ
れるものもある。しかし、気泡発生時の圧力をさらに有
効に吐出口に導くために図1で示すように気泡発生領域
の全体を覆う(発熱体面を覆う)ように大きな可動部材
を用い、可動部材31が第1の位置へ復帰することで、
気泡発生領域11と第1液流路14の吐出口に近い領域
との液体の流抵抗が大きくなるような形態の場合、前述
のVD1から気泡発生領域11に向かっての液体の流れ
が妨げられる。しかし、本形態のヘッド構造において
は、気泡発生領域に液体を供給するための流れVD1が
あるため、液体の供給性能が非常に高くなり、可動部材
31で気泡発生領域11を覆うような吐出効率向上を求
めた構造を取っても、液体の供給性能を落とすことがな
い。
【0062】ところで、可動部材31の自由端32と支
点33の位置は、例えば図5で示されるように、自由端
が相対的に支点より下流側にある。このような構成のた
め、前述した発泡の際に気泡の圧力伝搬方向や成長方向
を吐出口側に導く等の機能や効果を効率よく実現できる
のである。さらに、この位置関係は吐出に対する機能や
効果のみならず、液体の供給の際にも液流路10を流れ
る液体に対する流抵抗を小さくしでき高速にリフィルで
きるという効果を達成している。これは図9に示すよう
に、吐出によって後退したメニスカスMが毛管力により
吐出口18へ復帰する際や、消泡に対しての液供給が行
われる場合に、液流路10(第1液流路14、第2液流
路16を含む)内を流れる流れS1、S2、S3に対
し、逆らわないように自由端と支点33とを配置してい
るためである。
【0063】補足すれば、本実施形態例図6において
は、前述のように可動部材31の自由端32が、発熱体
2を上流側領域と下流側領域とに2分する面積中心3
(発熱体の面積中心(中央)を通り液流路の長さ方向に
直交する線)より下流側の位置に対向するように発熱体
2に対して延在している。これによって発熱体の面積中
心位置3より下流側で発生する液体の吐出に大きく寄与
する圧力、又は気泡を可動部材31が受け、この圧力及
び気泡を吐出口側に導くことができ、吐出効率や吐出力
を根本的に向上させることができる。
【0064】さらに、加えて上記気泡の上流側をも利用
して多くの効果を得ている。
【0065】また、本実施形態例の構成においては可動
部材31の自由端が瞬間的な機械的変位を行っているこ
とも、液体の吐出に対して有効に寄与している考えられ
る。
【0066】図10に本発明の実施形態例に適用可能な
液体吐出ヘッドの別の例を示す。この図10において、
Aは可動部材が変位している状態を示し(気泡は図示せ
ず)、Bは可動部材が初期位置(第1位置)の状態を示
し、このBの状態をもって、発泡領域11を吐出口18
に対して実質的に密閉しているとする。(ここでは、図
示していないがA、B間には流路壁があり流路と流路を
分離している。)図10における可動部材31は土台3
4を側部に2点設け、その間に液供給路12を設けてい
る。これにより、可動部材の発熱体側の面に沿って、ま
た、発熱体の面と実質的に平坦もしくは、なだらかにつ
ながる面を持つ液供給路から液体の供給を成すことがで
きる。
【0067】ここで、可動部材31の初期位置(第1位
置)では、可動部材31は発熱体2の下流側および横方
向に配された発熱体下流壁36と発熱体側壁37に近接
または密着しており、気泡発生領域11の吐出口18側
に実質的に密閉されている。このため、発泡時の気泡の
圧力、特に気泡の下流側の圧力を逃がさず可動部材の自
由端側に集中的に作用させることができる。
【0068】また、消泡時には、可動部材31は第1位
置に戻り、発熱体上への消泡時の液供給は気泡発生領域
31の吐出口側が実質的に密閉状態になるため、メニス
カスの後退抑制等、先の実施形態例で説明した種々の効
果を得ることができる。また、リフィルに関する効果に
おいても先の実施形態例と同様の機能、効果を得ること
ができる。
【0069】また、本実施形態例においては、図6のよ
うに、可動部材31を支持固定する土台34を発熱体2
より離れた上流に設けると共に液流路10より、小さな
幅の土台34とすることで前述のような液供給路12へ
の液体の供給を行っている。また、土台34の形状のこ
れに限らず、リフィルをスムースに行えるものであれば
よい。
【0070】なお、本実施形態例においては可動部材3
1と発熱体2の間隔を15μm程度としたが、気泡の発
生に基づく圧力が十分に可動部材に伝わる範囲であれば
よい。
【0071】さらに、本発明に適用可能な液体吐出ヘッ
ドの別の例として、2流路構成のヘッド構造について説
明する。この液体吐出ヘッドは、第1、第2の共通液室
に異なる液体を良好に分離して導入でき部品点数の削減
を図れ、コストダウンを可能とする。
【0072】図11は、このような液体吐出ヘッドの構
造を示す模式図であり、先の実施形態例と同じ構成要素
については同じ符号を用いており、詳しい説明はここで
は省略する。
【0073】本実施形態例においては、溝付き部材50
は、吐出口18を有するオリフィスプレート51と、複
数の第1液流路14を構成する複数の溝と、複数の液流
路14に共通して連通し、各第1の液流路3に液体(吐
出液)を供給するための第1の共通液室15を構成する
凹部とから概略構成されている。
【0074】この溝付部材50の下側部分に分離壁30
を接合することにより複数の第1液流路14を形成する
ことができる。このような溝付部材50は、その上部か
ら第1共通液室15内に到達する第1液体供給路20を
有している。また、溝付部材50は、その上部から分離
壁30を突き抜けて第2共通液室17内に到達する第2
の液体供給路21を有している。
【0075】次に、上記実施形態例に係る液体吐出ヘッ
ドを搭載した液体吐出ヘッドカートリッジを概略説明す
る。
【0076】図12は、前述した液体吐出ヘッドを含む
液体吐出ヘッドカートリッジの模式的分解斜視図であ
り、液体吐出ヘッドカートリッジは、主に液体吐出ヘッ
ド部200と液体容器80とから概略構成されている。
【0077】液体吐出ヘッド部200は、素子基板1、
分離壁30、溝付部材50、押さえバネ78、液体供給
部材90、支持体70等から成っている。素子基板1に
は、前述のように発泡液に熱を与えるための発熱抵抗体
が、複数個、列状に設けられており、また、この発熱抵
抗体を選択的に駆動するための機能素子が複数設けられ
ている。この素子基板1と可動壁を持つ前述の分離壁3
0との間に発泡液路が形成され発泡液が流通する。この
分離壁30と溝付天板50との接合によって、吐出され
る吐出液体が流通する吐出流路(不図示)が形成され
る。
【0078】押さえバネ78は、溝付部材50に素子基
板1方向への付勢力を作用させる部材であり、この付勢
力により素子基板1、分離壁30、溝付部材50と、後
述する支持体70とを良好に一体化させている。
【0079】支持体70は、素子基板1等を支持するた
めのものであり、この支持体70上にはさらに素子基板
1に接続し電気信号を供給するための回路基板71や、
装置側と接続することで装置側と電気信号のやりとりを
行うためのコンタクトパッド72が配置されている。
【0080】液体容器90は、液体吐出ヘッドに供給さ
れる、インク等の吐出液体と気泡を発生させるための発
泡液とを内部に区分収容している。液体容器90の外側
には、液体吐出ヘッドと液体容器との接続を行う接続部
材を配置するための位置決め部94と接続部を固定する
ための固定軸95が設けられている。吐出液体の供給
は、液体容器の吐出液体供給路92から接続部材の供給
路84を介して液体供給部材80の吐出液体供給路81
に供給され、各部材の吐出液体供給路83,71,21
を介して第1の共通液室に供給される。発泡液も同様
に、液体容器の供給路93から接続部材の供給路を介し
て液体供給部材80の発泡液供給路82に供給され、各
部材の発泡液体供給路84,71,22を介して第2液
室に供給される。
【0081】以上の液体吐出ヘッドカートリッジにおい
ては、発泡液と吐出液が異なる液体である場合も、供給
を行いうる供給形態および液体容器で説明したが、吐出
液体と発泡液体とが同じである場合には、発泡液と吐出
液の供給経路および容器を分けなくてもよい。
【0082】なお、この液体容器には、各液体の消費後
に液体を再充填して使用してもよい。このためには液体
容器に液体注入口を設けておくことが望ましい。又、液
体吐出ヘッドと液体容器とは一体であってもよく、分離
可能としてもよい。
【0083】図13は、前述の液体噴射ヘッドを搭載し
た液体吐出装置の概略構成を示している。本実施例では
特に吐出液体としてインクを用いたインク吐出記録装置
を用いて説明する液体吐出装置のキャリッジHCは、イ
ンクを収容する液体タンク部90と液体吐出ヘッド部2
00とが着脱可能なヘッドカートリッジを搭載してお
り、被記録媒体搬送手段で搬送される記録紙等の被記録
媒体150の幅方向に往復移動する。
【0084】不図示の駆動信号供給手段からキャリッジ
上の液体吐出手段に駆動信号が供給されると、この信号
に応じて液体吐出ヘッドから被記録媒体に対して記録液
体が吐出される。
【0085】また、本実施形態例の液体吐出装置におい
ては、被記録媒体搬送手段とキャリッジを駆動するため
の駆動源としてのモータ111、駆動源からの動力をキ
ャリッジに伝えるためのギア112、113キャリッジ
軸115等を有している。この記録装置及びこの記録装
置で行う液体吐出方法によって、各種の被記録媒体に対
して液体を吐出することで良好な画像の記録物を得るこ
とができた。
【0086】図14は、本形態の液体吐出方法および液
体吐出ヘッドを適用したインク吐出記録を動作させるた
めの装置全体のブロック図である。
【0087】記録装置は、ホストコンピュータ300よ
り印字情報を制御信号として受ける。印字情報は印字装
置内部の入力インタフェイス301に一時保存されると
同時に、記録装置内で処理可能なデータに変換され、ヘ
ッド駆動信号供給手段を兼ねるCPU302に入力され
る。CPU302はROM303に保存されている制御
プログラムに基づき、上記CPU302に入力されたデ
ータをRAM304等の周辺ユニットを用いて処理し、
印字するデータ(画像データ)に変換する。
【0088】またCPU302は上記画像データを記録
用紙上の適当な位置に記録するために、画像データに同
期して記録用紙および記録ヘッドを移動する駆動用モー
タを駆動するための駆動データを作る。画像データおよ
びモータ駆動データは、各々ヘッドドライバ307と、
モータドライバ305を介し、ヘッド200および駆動
モータ306に伝達され、それぞれ制御されたタイミン
グで駆動され画像を形成する。
【0089】上述のような記録装置に適用でき、インク
等の液体の付与が行われる被記録媒体としては、各種の
紙やOHPシート、コンパクトディスクや装飾板等に用
いられるプラスチック材、布帛、アルミニュウムや銅等
の金属材、牛皮、豚皮、人工皮革等の皮革材、木、合板
等の木材、竹材、タイル等のセラミックス材、スポンジ
等の三次元構造体等を対象とすることができる。
【0090】また上述の記録装置として、各種の紙やO
HPシート等に対して記録を行うプリンタ装置、コンパ
クトディスク等のプラスチック材に記録を行うプラスチ
ック用記録装置、金属板に記録を行う金属用記録装置、
皮革に記録を行う皮革用記録装置、木材に記録を行う木
材用記録装置、セラミックス材に記録を行うセラミック
ス用記録装置、スポンジ等の三次元網状構造体に対して
記録を行う記録装置、又布帛に記録を行う捺染装置等を
も含むものである。
【0091】またこれらの液体吐出装置に用いる吐出液
としては、夫々の被記録媒体や記録条件に合わせた液体
を用いればよい。
【0092】次に、本形態の液体吐出ヘッドを記録ヘッ
ドとして用い被記録媒体に対して記録を行う、インクジ
ェット記録システムの一例を説明する。
【0093】図15は、前述した本形態の液体吐出ヘッ
ド201を用いたインクジェット記録システムの構成を
説明するための模式図である。本実施形態例における液
体吐出ヘッドは、被記録媒体150の記録可能幅に対応
した長さに360dpiの間隔で吐出口を複数配したフ
ルライン型のヘッドであり、イエロー(Y),マゼンタ
(M),シアン(C),ブラック(Bk)の4色に対応
した4つのヘッドをホルダ202によりX方向に所定の
間隔を持って互いに平行に固定支持されている。
【0094】これらのヘッドに対してそれぞれ駆動信号
供給手段を構成するヘッドドライバ307から信号が供
給され、この信号に基づいて各ヘッドの駆動が成され
る。
【0095】各ヘッドには、吐出液としてY,M,C,
Bkの4色のインクがそれぞれ204a〜204dのイ
ンク容器から供給されている。なお、符号204eは発
泡液が蓄えられた発泡液容器であり、この容器から各ヘ
ッドに発泡液が供給される構成になっている。
【0096】また、各ヘッドの下方には、内部にスポン
ジ等のインク吸収部材が配されたヘッドキャップ203
a〜203dが設けられており、非記録時に各ヘッドの
吐出口を覆うことでヘッドの保守を成すことができる。
【0097】符号206は、先の各実施形態例で説明し
たような各種、非記録媒体を搬送するための搬送手段を
構成する搬送ベルトである。搬送ベルト206は、各種
ローラにより所定の経路に引き回されており、モータド
ライバ305に接続された駆動用ローラにより駆動され
る。
【0098】本実施形態例のインクジェット記録システ
ムにおいては、記録を行う前後に被記録媒体に対して各
種の処理を行う前処理装置251および後処理装置25
2をそれぞれ被記録媒体搬送経路の上流と下流に設けて
いる。
【0099】前処理と後処理は、記録を行う被記録媒体
の種類やインクの種類に応じて、その処理内容が異なる
が、例えば、金属、プラスチック、セラミックス等の被
記録媒体に対しては、前処理として、紫外線とオゾンの
照射を行い、その表面を活性化することでインクの付着
性の向上を図ることができる。また、プラスチック等の
静電気を生じやすい被記録媒体においては、静電気によ
ってその表面にゴミが付着しやすく、このゴミによって
良好な記録が妨げられる場合がある。このため、前処理
としてイオナイザ装置を用い被記録媒体の静電気を除去
することで、被記録媒体からごみの除去を行うとよい。
また、被記録媒体として布帛を用いる場合には、滲み防
止、先着率の向上等の観点から布帛にアルカリ性物質、
水溶性物質、合成高分子、水溶性金属塩、尿素およびチ
オ尿素から選択される物質を付与する処理を前処理とし
て行えばよい。前処理としては、これらに限らず、被記
録媒体の温度を記録に適切な温度にする処理等であって
もよい。
【0100】一方、後処理は、インクが付与された被記
録媒体に対して熱処理、紫外線照射等によるインクの定
着を促進する定着処理や、前処理で付与し未反応で残っ
た処理剤を洗浄する処理等を行うものである。
【0101】なお、本実施形態例では、ヘッドとしてフ
ルラインヘッドを用いて説明したが、これに限らず、前
述したような小型のヘッドを被記録媒体の幅方向に搬送
して記録を行う形態のものであってもよい。
【0102】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の液体吐出
ヘッドの変位測定方法は、レーザードップラー効果を利
用したものなので、液体吐出ヘッドに設けられた振動板
(可動部材)の急激な変化から減衰状態までの変位を測
定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にもとづく液体吐出ヘッドの変位測定方
法に適用される変位測定システムの概略的構成を説明す
るためのブロック図である。
【図2】本発明にもとづく液体吐出ヘッドの変位測定方
法の第1のモードを説明するためのフローチャートであ
る。
【図3】本発明にもとづく液体吐出ヘッドの変位測定方
法の第2のモードを説明するためのフローチャートであ
る。
【図4】本発明にもとづく液体吐出ヘッドの変位測定方
法に適用される振動板の形状をモデル化した格子状の2
次元プロットを説明するための模式的斜視図である。
【図5】(a)〜(d)は、本発明に適用できる液体吐
出ヘッドの一例を吐出原理を説明するための模式的断面
図である。
【図6】図5(a)〜(d)に示した液体吐出ヘッドの
部分破断斜視図である。
【図7】従来の液体吐出ヘッドにおける気泡からの圧力
伝搬を示す模式的断面図である。
【図8】本発明に適用できる吐出原理における気泡から
の圧力伝搬を示す模式的断面図である。
【図9】本発明に適用できる液体の流れを説明するため
の模式的断面図である。
【図10】本発明に適用可能な液体吐出ヘッドの一例を
示す部分破断斜視図である。
【図11】本発明に適用可能な液体吐出ヘッドの主要構
成を説明するための模式的分解斜視図である。
【図12】本発明に適用可能な液体吐出ヘッドを搭載し
たヘッドカートリッジを説明するための模式的分解斜視
図である。
【図13】本発明に適用可能な液体吐出ヘッドを搭載で
きる液体吐出装置の一例を示す概略的斜視図である。
【図14】本発明の液体吐出ヘッドを搭載できる液体吐
出装置を駆動するための装置ブロック図である。
【図15】本発明の液体吐出ヘッドを用いたインクジェ
ット記録システムの構成を説明するための模式的斜視図
である。
【符号の説明】
1 素子基板 2 発熱体 3 面積中心 10 液流路 11 気泡発生領域 12 供給路 13 共通液室 14 第1液流路 15 第1共通液室 16 第2液流路 17 第2共通液室 18 吐出口 19 狭窄部 20 第1供給路 21 第2供給路 22 第1液流路壁 23 第2液流路壁 24 凸部 30 分離壁 31 可動部材 32 自由端 33 支点 34 支持部材 35 スリット 36 気泡発生領域前壁 37 気泡発生領域側壁 40 気泡 45 液滴 50 溝付き部材 60 ばね 70 支持体 80 供給部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木上 博之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 深井 恒 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 小野 敬之 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 大川 雅由 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 樫野 俊雄 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の方向に沿って配列した複数の振動
    板を有する液体吐出ヘッドの振動板変位測定方法であっ
    て、 前記複数の振動板の各々を順次走査しながら、事前に定
    めた該振動板上の一点をレーザドップラー方式を用いて
    変位測定し、前記複数の振動板の各々について前記振動
    板上の一点の変位量を得る工程と、 前記複数の振動板の各々について得られた前記変位量を
    事前に定めた規定変位量と比較し、前記複数の振動板の
    各々の変位の状態を判断する工程と、 を有することを特徴とする液体吐出ヘッドの振動板変位
    測定方法。
  2. 【請求項2】 前記液体吐出ヘッドは、液体を吐出する
    吐出口と、液体に気泡を発生させる気泡発生領域とを備
    え、また前記振動板は、前記気泡発生領域に面して配さ
    れ、第1の位置と該第1の位置よりも前記気泡発生領域
    から遠い第2の位置との間を変位可能な可動部材であ
    り、該可動部材は、前記気泡発生部での気泡の発生に基
    づく圧力によって、前記第1の位置から前記第2の位置
    へ変位すると共に、前記可動部材の変位によって前記気
    泡を吐出口に向かう方向の上流よりも下流に大きく膨張
    させることで液体を吐出することを特徴とする請求項1
    に記載の液体吐出ヘッドの振動板変位測定方法。
  3. 【請求項3】 前記液体吐出ヘッドは、液体を吐出する
    吐出口と、液体に熱を加えることで該液体に気泡を発生
    させる発熱体と該発熱体に沿った該発熱体より上流側か
    ら前記発熱体上に液体を供給するための供給路とを有す
    る液流路とを備え、また前記振動板は、前記発熱体に面
    して設けられ吐出口側に自由端を有し前記気泡の発生に
    よる圧力に基づいて前記自由端を変位させて前記圧力を
    吐出口側に導く可動部材であることを特徴とする請求項
    1に記載の液体吐出ヘッドの振動板変位測定方法。
  4. 【請求項4】 前記液体吐出ヘッドは、液体を吐出する
    吐出口と、液体に熱を加えることで該液体に気泡を発生
    させる発熱体と、前記発熱体に面して設けられ吐出口側
    に自由端を有し前記気泡の発生による圧力に基づいて前
    記自由端を変位させて前記圧力を吐出口側に導く前記振
    動板としての可動部材と、前記可動部材の前記発熱体に
    近い面に沿った上流側から前記発熱体上に液体を供給す
    る供給路と、を有することを特徴とする請求項1に記載
    の液体吐出ヘッドの振動板変位測定方法。
  5. 【請求項5】 前記液体吐出ヘッドは、吐出口に連通し
    た第1の液流路と、液体に熱を加えることで該液体に気
    泡を発生させる気泡発生領域を有する第2の液流路と備
    え、また、前記振動板は、前記第1の液流路と前記気泡
    発生領域との間に配され、吐出口側に自由端を有し、前
    記気泡発生領域内での気泡の発生による圧力に基づいて
    該自由端を前記第1の液流路側に変位させて前記圧力を
    前記第1の液流路の吐出口側に導く可動部材であること
    を特徴とする請求項1に記載の液体吐出ヘッドの振動板
    変位測定方法。
  6. 【請求項6】 所定の方向に沿って配列した複数の振動
    板を有する液体吐出ヘッドの振動板変位測定方法であっ
    て、 前記振動板の形状をモデル化した1つもしくは複数の格
    子状の2次元プロットを設定し、前記複数の振動板から
    選択される任意の振動板に対して、前記2次元プロット
    の時間毎の変位を実稼動3次元解析することを特徴とす
    る液体吐出ヘッドの振動板変位測定方法。
  7. 【請求項7】 前記液体吐出ヘッドは、液体を吐出する
    吐出口と、液体に気泡を発生させる気泡発生領域とを備
    え、また前記振動板は、前記気泡発生領域に面して配さ
    れ、第1の位置と該第1の位置よりも前記気泡発生領域
    から遠い第2の位置との間を変位可能な可動部材であ
    り、該可動部材は、前記気泡発生部での気泡の発生に基
    づく圧力によって、前記第1の位置から前記第2の位置
    へ変位すると共に、前記可動部材の変位によって前記気
    泡を吐出口に向かう方向の上流よりも下流に大きく膨張
    させることで液体を吐出することを特徴とする請求項1
    に記載の液体吐出ヘッドの振動板変位測定方法。
  8. 【請求項8】 前記液体吐出ヘッドは、液体を吐出する
    吐出口と、液体に熱を加えることで該液体に気泡を発生
    させる発熱体と該発熱体に沿った該発熱体より上流側か
    ら前記発熱体上に液体を供給するための供給路とを有す
    る液流路とを備え、また前記振動板は、前記発熱体に面
    して設けられ吐出口側に自由端を有し前記気泡の発生に
    よる圧力に基づいて前記自由端を変位させて前記圧力を
    吐出口側に導く可動部材であることを特徴とする請求項
    6に記載の液体吐出ヘッドの振動板変位測定方法。
  9. 【請求項9】 前記液体吐出ヘッドは、液体を吐出する
    吐出口と、液体に熱を加えることで該液体に気泡を発生
    させる発熱体と、前記発熱体に面して設けられ吐出口側
    に自由端を有し前記気泡の発生による圧力に基づいて前
    記自由端を変位させて前記圧力を吐出口側に導く前記振
    動板としての可動部材と、前記可動部材の前記発熱体に
    近い面に沿った上流側から前記発熱体上に液体を供給す
    る供給路と、を有することを特徴とする請求項6に記載
    の液体吐出ヘッドの振動板変位測定方法。
  10. 【請求項10】 前記液体吐出ヘッドは、吐出口に連通
    した第1の液流路と、 液体に熱を加えることで該液体に気泡を発生させる気泡
    発生領域を有する第2の液流路と備え、また、前記振動
    板は、前記第1の液流路と前記気泡発生領域との間に配
    され、吐出口側に自由端を有し、前記気泡発生領域内で
    の気泡の発生による圧力に基づいて該自由端を前記第1
    の液流路側に変位させて前記圧力を前記第1の液流路の
    吐出口側に導く可動部材であることを特徴とする請求項
    6に記載の液体吐出ヘッドの振動板変位測定方法。
  11. 【請求項11】 所定の方向に沿って配列した複数の振
    動板を有する液体吐出ヘッドの振動板変位測定方法であ
    って、 前記複数の振動板の各々を順次走査しながら、事前に定
    めた該振動板上の一点をレーザドップラー方式を用いて
    変位測定し、前記複数の振動板の各々について前記振動
    板上の一点の変位量を得る工程と、 前記複数の振動板の各々について得られた前記変位量を
    事前に定めた規定変位量と比較し、前記複数の振動板の
    各々の変位の状態を判断する工程と、 前記振動板の形状をモデル化した1つもしくは複数の格
    子状の2次元プロットを事前に設定し、前記複数の振動
    板の各々の変位の状態を判断する工程によって得られた
    判断結果にもとづいて前記複数の振動板から選択される
    振動板に対して、前記2次元プロットの時間毎の変位を
    実稼動3次元解析する工程と、 を有することを特徴とする液体吐出ヘッドの振動板変位
    測定方法。
  12. 【請求項12】 前記液体吐出ヘッドは、液体を吐出す
    る吐出口と、液体に気泡を発生させる気泡発生領域とを
    備え、また前記振動板は、前記気泡発生領域に面して配
    され、第1の位置と該第1の位置よりも前記気泡発生領
    域から遠い第2の位置との間を変位可能な可動部材であ
    り、該可動部材は、前記気泡発生部での気泡の発生に基
    づく圧力によって、前記第1の位置から前記第2の位置
    へ変位すると共に、前記可動部材の変位によって前記気
    泡を吐出口に向かう方向の上流よりも下流に大きく膨張
    させることで液体を吐出することを特徴とする請求項1
    1に記載の液体吐出ヘッドの振動板変位測定方法。
  13. 【請求項13】 前記液体吐出ヘッドは、液体を吐出す
    る吐出口と、液体に熱を加えることで該液体に気泡を発
    生させる発熱体と該発熱体に沿った該発熱体より上流側
    から前記発熱体上に液体を供給するための供給路とを有
    する液流路とを備え、また前記振動板は、前記発熱体に
    面して設けられ吐出口側に自由端を有し前記気泡の発生
    による圧力に基づいて前記自由端を変位させて前記圧力
    を吐出口側に導く可動部材であることを特徴とする請求
    項11に記載の液体吐出ヘッドの振動板変位測定方法。
  14. 【請求項14】 前記液体吐出ヘッドは、液体を吐出す
    る吐出口と、液体に熱を加えることで該液体に気泡を発
    生させる発熱体と、前記発熱体に面して設けられ吐出口
    側に自由端を有し前記気泡の発生による圧力に基づいて
    前記自由端を変位させて前記圧力を吐出口側に導く前記
    振動板としての可動部材と、前記可動部材の前記発熱体
    に近い面に沿った上流側から前記発熱体上に液体を供給
    する供給路と、を有することを特徴とする請求項11に
    記載の液体吐出ヘッドの振動板変位測定方法。
  15. 【請求項15】 前記液体吐出ヘッドは、吐出口に連通
    した第1の液流路と、 液体に熱を加えることで該液体に気泡を発生させる気泡
    発生領域を有する第2の液流路と備え、また、前記振動
    板は、前記第1の液流路と前記気泡発生領域との間に配
    され、吐出口側に自由端を有し、前記気泡発生領域内で
    の気泡の発生による圧力に基づいて該自由端を前記第1
    1の液流路側に変位させて前記圧力を前記第1の液流路
    の吐出口側に導く可動部材であることを特徴とする請求
    項1に記載の液体吐出ヘッドの振動板変位測定方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101514679B1 (ko) * 2014-04-10 2015-04-24 한국표준과학연구원 상태 변분 원리를 이용한 진동 변위 측정 방법
JP2019177689A (ja) * 2018-03-30 2019-10-17 株式会社リコー 液体を吐出する装置および液体を吐出する装置における異常検出方法

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