JPH10265077A - 搬送装置および画像形成装置 - Google Patents

搬送装置および画像形成装置

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JPH10265077A
JPH10265077A JP9066703A JP6670397A JPH10265077A JP H10265077 A JPH10265077 A JP H10265077A JP 9066703 A JP9066703 A JP 9066703A JP 6670397 A JP6670397 A JP 6670397A JP H10265077 A JPH10265077 A JP H10265077A
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JP
Japan
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roller
rollers
belt
pair
transport belt
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JP9066703A
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English (en)
Inventor
Takashi Hatakeyama
隆至 畠山
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Delivering By Means Of Belts And Rollers (AREA)
  • Paper Feeding For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、弾性材からなる転写ベルトのローラ
軸方向への寄りを確実に阻止して、感光体との接触を安
定化させ良好な転写が行える画像形成装置を提供する。 【解決手段】一方が駆動ローラ23であり、他方が従動
ローラ24相互間にテンションが付勢された状態で掛け
渡されるとともに、その幅方向寸法をローラの軸方向長
さよりも大として、両側端部においてすぼまる状態とな
し、複写用紙Pを搬送する弾性を有する転写ベルト22
とを具備し、たとえば従動ローラ24は、その両端部に
おいて転写ベルトを強制的に盛り上げ変形をなし、転写
ベルトのローラ軸方向への寄りを規制する鍔部24cを
備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式プリ
ンタ、電子複写機、電子写真方式のカラー電子複写機、
およびカラープリンタなどに用いられ、特に転写部材に
ベルトを用いた方式の転写装置である搬送装置および画
像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、画像形成装置である電子写真装置
においてもデジタル化が進み、デジタル式複写機が普及
してきた。この種のデジタル式複写機では、ほとんどが
反転現像方式が採用されていて、転写工程では像担持体
としての感光体の極性と転写コロナ等の走行部材との極
性が互いに逆に設定されている。
【0003】その結果、被転写体である複写用紙との極
性も逆になり、両者が互いに引き合って、特に複写用紙
が感光体に吸着され易い。このため、複写用紙を感光体
から確実に分離する工夫が必要となる。
【0004】従来のレーザープリンタ等ではプロセス速
度が遅く、かつ感光体直径が小さくてすむため、複写用
紙の腰を利用することにより分離し易い。その上、補助
手段として、転写コロナ等の下流側に剥離チャージャー
を設けて、像が乱れない程度に複写用紙を除電してい
た。
【0005】しかるに、上述のデジタル式複写機ではプ
ロセス速度が速いため、感度の比較的低い有機感光体で
はドラム径が大きくなってしまう。そのため、複写用紙
の腰を利用した分離は難しい状況にある。
【0006】そこで、感光体をベルト状にして転写部の
感光体曲率を大きくして分離する方法や、転写部材にベ
ルトを使用して、複写用紙をベルト側に静電的に吸着さ
せる方法が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】特に、転写部材がベル
トの場合は、転写ベルトは互いに平行に離間対向して枢
支される駆動ローラと従動ローラである一対のローラ相
互間に、無端走行自在に掛け渡される。
【0008】駆動ローラには駆動源が連結され、これを
駆動して転写ベルトを走行させ複写用紙を搬送する。こ
のとき、上記転写ベルトがローラの軸方向に寄る(位置
ズレする)ことと、感光体に対する転写ベルトの接触の
安定が問題となる。
【0009】すなわち、転写時に走行される転写ベルト
が寄ってしまうと複写用紙に転写・形成される像が乱れ
る。このような寄りを防止するには、ベルトにテンショ
ンをかける。
【0010】従来、第7図(A)に示すように駆動・従
動ローラRが形成される。金属材もしくは合成樹脂材か
らなるローラRは、軸方向長さAのローラ本体aの両端
部に、図示しない軸受け具に枢支される細径部である支
軸b,bが突設される。
【0011】同図(B)に示すように、上記ローラ本体
aに対して転写ベルトTが張られている。この転写ベル
トTは、弾性材であるゴムベルトが用いられる。二点鎖
線で示すように、ベルトTの幅寸法Bは、ローラ本体a
の軸方向長さAよりも大に形成されている。
【0012】ローラR相互間に転写ベルトTを掛け渡
し、かつ特に従動ローラを駆動ローラから離間する方向
に移動付勢して、ベルトTにテンションをかける。する
と、ベルトTは、二点鎖線の無荷重の状態から実線で示
すようにローラ本体aからはみ出した端部cが支軸bを
包むように、すぼまり変形する。
【0013】このベルトT端部のすぼまり変形部cによ
って、ベルトTのローラR軸方向への変位である寄りに
対する抵抗力が生じ、ベルトTの寄りを防止できる。し
かしながら、このような効果を確実に得るためには、転
写ベルトTに対するテンションを非常に強くしなければ
ならない。転写ベルトTは弾性材からなるから、強く引
っ張られることによりへたりが早い。転写ベルトTがへ
たると感光体との接触が不安定になり、転写不良を招い
てしまう。
【0014】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
その第1の目的とするところは、弾性材からなる搬送ベ
ルトのローラ軸方向への寄りを確実に阻止して、搬送効
率の向上を図れる搬送装置を提供しようとするものであ
る。
【0015】第2の目的とするところは、転写手段にお
いて、弾性材からなる転写ベルトのローラ軸方向への寄
りを確実に阻止して、像担持体との接触を安定化させ良
好な転写が行える画像形成装置を提供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を満足す
るため、請求項1の発明の搬送装置は、一方が駆動ロー
ラであり、他方が従動ローラである一対のローラと、弾
性を有するとともに、その幅方向寸法が前記ローラの軸
方向長さよりも大きくて前記ローラ相互間に無端走行自
在に掛け渡され、被搬送物を搬送する搬送ベルトと、前
記搬送ベルトの両側端において前記搬送ベルトがすぼま
る状態となるよう前記一対のローラ相互間に張力を与え
る張力付勢手段とを具備し、少なくとも一方の上記ロー
ラは、その両端部において搬送ベルトを強制的に盛り上
げ変形をなして、搬送ベルトのローラ軸方向への寄りを
規制する手段を備えたことを特徴とする。
【0017】上記第2の目的を満足するため、請求項7
の発明の画像形成装置は、像担持体表面を帯電し、原稿
像に対応する静電潜像を形成したあと、この静電潜像に
対して現像剤を供給して顕像化する現像剤像形成手段
と、上記像担持体の現像剤像に合わせて被転写材を搬送
するとともに像担持体の現像剤像を被転写材に転写する
転写手段とを具備した画像形成装置において、上記転写
手段は、一方が駆動ローラであり、他方が従動ローラで
ある一対のローラと、これらローラ相互間に無端走行自
在に掛け渡され、弾性を有するとともに、その幅方向寸
法をローラの軸方向長さよりも大として、上記一対のロ
ーラ相互間にテンションが付勢された状態で掛け渡すこ
とにより、両側端においてすぼまる状態となし、被転写
材を搬送する転写ベルトとを具備し、少なくとも一方の
上記ローラは、その両端部において転写ベルトを強制的
に盛り上げ変形をなし、転写ベルトのローラ軸方向への
寄りを規制する手段を備えたことを特徴とする。
【0018】以上の課題を解決する手段を採用すること
により、請求項1ないし請求項6記載の発明によれば、
弾性材からなる搬送ベルトのローラ軸方向への寄りを確
実に阻止して、搬送効率の向上を図れる。
【0019】請求項7および請求項8記載の発明によれ
ば、転写手段における弾性材からなる転写ベルトのロー
ラ軸方向への寄りを確実に阻止して、像担持体との接触
を安定化させ良好な転写が行える。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、搬送装置として、画像形成
装置を構成する転写装置に適用し、一実施の形態を図面
を参照して説明する。第1図は、画像形成装置であるデ
ジタル複写機における画像形成部の構成図である。
【0021】図中1は、矢印方向に回転自在な像担支持
体としての感光体1である。この感光体1の周囲部には
回転方向に沿って順次、感光体1の表面を帯電する帯電
チャージャー2、静電潜像を形成する露光装置3、静電
潜像を現像する現像装置4、その先端部が感光体1に摺
接するブレード5aを備え感光体1上の残留現像剤を除
去するクリーニング装置5、感光体1表面を除電する除
電装置6が配置されている。
【0022】上記現像装置4とクリーニング装置5との
間には、現像装置4において形成された感光体1上のト
ナー像を被転写体としての複写用紙10に転写する、後
述する転写手段としての転写装置20が配置されてい
る。
【0023】この転写装置20の搬送側には、複写用紙
に転写されたトナー像を定着する定着装置7が配設され
ている。さらに、定着装置7の搬送側には、定着装置7
においてトナー像が定着された複写用紙Pを受ける排紙
トレイ13が配置される。
【0024】一方、上記転写装置20の搬入側には、複
写用紙Pを収容する給紙装置11が配置される。この給
紙装置11は、最上位の複写用紙Pに転接し回転するこ
とにより、複写用紙Pを順次1枚づつ転写装置20との
間に配置される給紙ガイド10を介して上記転写装置2
0へ給紙する給紙ローラ12を備えている。
【0025】つぎに、上記転写装置20について詳述す
る。転写装置20は、ベルトユニット21を備えてい
る。このベルトユニット21には、体積抵抗が108
1012Ω・cmの導電性を有する、弾性材(たとえばゴ
ム)からなる搬送ベルトである転写ベルト22を備えて
いる。
【0026】この転写ベルト22は、図示しない駆動源
に連結される駆動ローラ23と従動ローラ24との間に
掛け渡され、感光体1の周速度と同一の面移動速度で無
端走行するものである。
【0027】そして、特に従動ローラ24は駆動ローラ
23とは離間する方向に押圧付勢され、したがってこれ
らローラ相互間に掛け渡される転写ベルト22には、従
動ローラ24を矢印方向に付勢することにより所定強さ
のテンションがかけられている。
【0028】また、感光体1の下方部位には体積抵抗1
2 〜107 Ω・cmの導電性を有する、弾性材からなる
給電ローラ40が枢支されていて、上記転写ベルト22
の裏面に転接している。すなわち、転写ベルト22を挟
んで感光体1と給電ローラ40とが、転写ベルト22の
表裏両面に転接することになる。
【0029】この給電ローラ40にはバイアス電圧を印
加する高圧電源41が接続され、感光体1と転写ベルト
22とが接触する転写ニップ領域の転写ベルト22裏面
側から給電を行うようになっている。
【0030】また、上記駆動ローラ23側で、かつ転写
ベルト22のリターン側に対向してクリーニング装置4
2が配置されている。このクリーニング装置42は、そ
の先端部が転写ベルト22に摺接するブレード42aを
備えていて、転写ベルト22に残留するトナーを掻き落
すようになっている。
【0031】上記従動ローラ24およびこの従動ローラ
と上記駆動ローラ23との間に掛け渡される上記転写ベ
ルト22は、図2に示すように構成される。なお、ここ
では従動ローラ24についてのみ説明するが、駆動ロー
ラ23においても従動ローラ24と同一の形状にしても
何ら支障がない。
【0032】同図(A)は従動ローラ24を示す。この
従動ローラ24は、大径部であるローラ本体24aと、
このローラ本体24aの両端部に突設される細径部であ
る支軸24bとから構成される。
【0033】そして、ローラ本体24aの両端部には、
ローラ本体24aよりも若干直径が大に形成される鍔部
24cが一体に設けられる。上記支軸24bには、この
端面とは所定間隔を存して係止用溝24dが設けられ
る。
【0034】この従動ローラ24は、全て切削加工によ
る一体成型品である。寸法的に、ローラ本体24aの直
径φdaは15mm、鍔部24cの直径φdcは17mmで
あり、鍔部24cとローラ本体24aとの寸法差は半径
で1mmである。また、鍔部24cの幅寸法(軸方向長
さ)nは5mmで、鍔部24cを含めたローラ本体24a
の軸方向長さLは320mmに設定されている。
【0035】同図(B)に示すように、従動ローラ24
両端部に設けられる上記支軸24bは、上記転写ユニッ
ト21を構成するユニット本体25にベアリング26を
介して枢支され、かつ上記係止用溝24dに係合するE
リング27をもって位置決めされている。
【0036】同図(C)に示すように、転写ベルト22
はテンションをかけて従動ローラ24と上記駆動ローラ
23との間に掛け渡される。すなわち、これらローラに
掛け渡される前の転写ベルト22は、二点鎖線で示すよ
うに幅寸法Ltが340mmあり、従動ローラ24の鍔部
24cを含めたローラ本体24aの軸方向長さLとの差
が、一端部22aづつで10mmある。
【0037】転写ベルト22の肉厚は1mmであり、各ロ
ーラ23,24間で2〜3Kgのテンションが加えられて
いる。このことにより、転写ベルト22の各端部22a
は二点鎖線で示す無荷重状態から、実線で示すように支
軸24b側にすぼまり変形する。
【0038】そして、ローラ本体24aの両端部に鍔部
24cが設けられ、ここにも当然、転写ベルト22がか
かるところから、転写ベルト22は強制的に盛り上がり
変形させられる。
【0039】しかして、コピーボタンが押されると、転
写ベルト22が走行し、感光体1が回転する。転写ベル
ト22の走行速度と感光体1の回転速度が等しくなる
と、感光体1と離間していたベルトユニット21が図示
しない昇降機構により上昇し、転写ベルト22が感光体
1に接触する。
【0040】ついで、感光体1の表面が帯電チャージャ
ー2により一様に−500〜−800Vに帯電され、こ
の表面に図示しない原稿台上の原稿を照射する露光装置
3によって原稿像の静電潜像が形成される。
【0041】感光体1が回転し、ここに形成される静電
潜像が現像装置4に送られると現像剤が供給され、現像
剤のトナーにより顕像化される。そして、給紙装置11
から給紙ローラ12より取り出された複写用紙Pが、転
写ベルト22と感光体1との間の転写ニップ領域に送ら
れ、感光体1上の顕像化されたトナー像と複写用紙Pが
重なる。
【0042】また、複写用紙Pが転写ニップ領域に送ら
れる直前に、高圧電源41から給電ローラ40にバイア
ス(+300〜5kV)が印加されており、これにより
静電的に感光体1上のトナー像が複写用紙Pに転写され
る。
【0043】このあと複写用紙Pは定着装置7へ送られ
て熱プレスされ、トナー像が複写用紙Pに定着され、さ
らに排紙ガイド13に導かれて排紙される。また、感光
体1および転写ベルト22上の残留トナーは、それぞれ
クリーニング装置5,42のブレード5a,42aによ
り掻き落とされ、清掃される。除電は感光体1が一周す
るたびに除電装置6から光が照射され、除電される。
【0044】連続して画像を形成する場合には、上記帯
電チャージャー2による帯電以降の動作を繰り返す。画
像形成を終了する場合は、ベルトユニット21が下降
し、転写ベルト22が感光体1から離間して、転写ベル
ト22の走行と感光体1の回転が停止する。
【0045】なお、本発明では一(マイナス)帯電の感
光体1を例にして説明したが、これに限定されるもので
はなく、+(プラス)帯電でも極性が逆になるだけで同
様の作用をなす。
【0046】このようなデジタル式複写機では、通常、
最大でA3の用紙サイズのコピーが必要である。A3サ
イズは幅寸法が297mmなので、転写ベルト22の幅寸
法Ltとしては、A3サイズより広い300mm以上が必
要になり、ここでは実際に340mmのものが用いられ
る。
【0047】そして、肉厚が1mmで上記幅寸法の転写ベ
ルト22を長さ方向に引っ張って1mmだけ引き伸ばすに
は、2〜4Kg程度のテンションが必要であることが知ら
れている。
【0048】転写ベルト22の走行にともなうローラ軸
方向への寄りは、テンションを加えられた転写ベルト2
2が引っ張られることにより端部22aがすぼまり変形
して規制している。すなわち、端部22aのすぼまり変
形量が大きいほどベルトが引っ張られて、ベルト22の
ローラ軸方向への寄りの規制効果が大となる。
【0049】本発明においては、従動ローラ24のロー
ラ本体24a両端部に、ローラ本体直径φdaよりも大
きい直径φdcの鍔部24cを設けたので、転写ベルト
22の端部22aにおけるすぼまり量が、図7で示す従
来の転写ベルトTと比べて大きくなり、そのため部分的
に強く引っ張られているのと同じ状態になる。
【0050】したがって、従来の転写ベルトTと同程度
のすぼまりを本発明の転写ベルト22に形成するには、
従来よりも小さいテンションを加えればすむ。転写ベル
ト22は弾性材から形成されているので、テンションが
強いほどへたりが早い。従動ローラ24に鍔部24cを
設けることによって小さなテンションですむから、転写
ベルト22のへたりを少なくできる。よって感光体1と
の接触を長期に亘って安定させられ、転写画像の乱れを
防止して高画質化を得る。
【0051】図3以下は、従動ローラの変形例を示す。
図3(A)で示す従動ローラ24Aは、ローラ本体24
a1 に対して鍔部24c1 を別部品として形成してあ
る。この鍔部24c1 の幅寸法と外径寸法は先に説明し
たものと同一である。
【0052】ただし、鍔部24c1 の中心部には支軸2
4bに挿入する孔部30が設けられていて、挿入の上、
支軸24b周面およびローラ本体24a1 側面とに接着
固定される。
【0053】同図(B)で示す従動ローラ24Bは、鍔
部24c2 を別部品として形成してある。この鍔部24
c2 の幅寸法と外径寸法は、先に説明したものと全て同
一である。
【0054】ただし、鍔部24c2 の中心部にはローラ
本体24a2 に挿入する孔部31が設けられていて、挿
入の上、ローラ本体24a2 周面に接着固定される。同
図(C)は、同図(A)および同図(B)で説明した鍔
部別体型の従動ローラ24A,24Bを組立てた状態を
示す。各部の軸方向長さと直径は、先に図2(A)で示
した鍔部一体型の従動ローラ24と何ら変わりがない。
【0055】図4(A)に示す従動ローラ24Cは、先
に図3(A)で説明したローラ本体24a1 と鍔部24
c1 を別部品としたものと全く同一である。ここでは新
たにローラ本体24a1 端面から鍔部24c1 の幅寸法
だけ離間した支軸24b3 周面部位に係止用溝24d1
が設けられ、別途Eリング32が用意される。
【0056】同図(B)に示すように、鍔部24c1 を
支軸24b3 に挿入したうえ、係止用溝24d1 にEリ
ング32を係止して、鍔部24c1 を回転可能な状態で
保持する。
【0057】以下に示す表1は、デジタル式複写機の転
写装置において、図2で説明した鍔部一体型の従動ロー
ラ24および図3および図4で説明した鍔部別体型の従
動ローラ24A,24B,24Cと、図7で説明した従
来の鍔部なしの従動ローラRとの、転写ベルト22,T
の寄りによる画像の乱れと、感光体1との接触の悪さに
よる転写不良の有無をベルトテンションを変えて調べた
結果を示す。
【0058】
【表1】
【0059】すなわち、本発明の鍔部付き従動ローラ2
4を備えた方が明らかに、鍔部のない従来のローラRに
比べて、ベルトテンションが小さくても、ベルト寄りに
よる画像乱れがないことが分かる。
【0060】図5に示すような、従動ローラ24Dの構
成であってもよい。同図(A)に示すように、その両側
端に支軸24b4 を備えた軸方向長さLaと直径φda
のローラ本体24a4 の両側面には、支軸24b4 と同
一内径で、かつ所定の外径寸法と長さ寸法に形成された
溝部33が設けられる。
【0061】同図(B)に示すように、直径φdcで幅
寸法nの上記ローラ本体24a4 とは別体の鍔部24c
4 が、支軸24b4 に挿入係合される。この支軸24b
4 はベアリング26とEリング27を介してユニット本
体25に枢支される。
【0062】そして、溝部33内には圧縮バネとしての
スプリング34が挿入され、かつ鍔部24c4 とユニッ
ト本体25との間の支軸24b4 にはカラー35とワッ
シャ36が係合される。上記カラー35は比較的柔らか
い素材、すなわち摩耗し易い合成樹脂材からなり、上記
ワッシャ36は耐摩耗性の金属材からなる。
【0063】上記鍔部24c4 はスプリング34によっ
てローラ本体24a4 端面から離間する方向に弾性的に
押圧付勢されるのに対して、カラー35とワッシャ36
によってその動きが規制されている。
【0064】同図(C)に示すように、転写ベルト22
が掛け渡されている。この転写ベルト22の幅寸法およ
び従動ローラ24Dに掛け渡された状態は、先に図2で
説明したものと全く同一である。
【0065】したがって、転写ベルト22の端部22a
におけるすぼまり量が、図7で示す従来のローラRと比
べて大きくなり、そのため部分的に強く引っ張られてい
るのと同じ状態になる。
【0066】上記転写ベルト22に対して、従来よりも
小さいテンションを加えればすみ、へたりを少なくでき
るから感光体1との接触を長期に亘って安定させられ、
転写画像の乱れを防止して高画質化を得る。
【0067】なお、従動ローラ24Dにおいては、ロー
ラ本体24a4 が回転するとともに鍔部24c4 が回転
する。そして、鍔部24c4 はカラー35とともにスプ
リング34によって押圧付勢されているので、鍔部の回
転にともなってカラー35も回転することになる。
【0068】先に説明したように、上記カラー35は摩
耗し易い合成樹脂材からなり、上記ワッシャ36は耐摩
耗性の金属材からなる。そして、カラー35は上記スプ
リング34によって鍔部24c4 を介してワッシャ36
に弾性的に押圧付勢されている。
【0069】このことから、図6(A)に示すように従
動ローラ24Dは変形する。すなわち、使用期間に応じ
て、および従動ローラの回転速度に応じて、あるいは従
動ローラの回転数の累積に応じて、カラー35は徐々に
摩耗して軸方向長さが短縮化する。
【0070】当然、スプリング34に押圧付勢される鍔
部24c4 は、カラー35の摩耗した分だけローラ本体
24a4 端面から離間する。同図(B)に示すように、
転写ベルト22に対する鍔部24c4 の位置が変位し、
よって転写ベルトの盛り上がり変形部位が変動する。本
来、盛り上がり変形部位が固定であると、ここからへた
る恐れがあるが、この構成では盛り上がり変形部が変動
するから、転写ベルト22の部分的なへたりを抑えるこ
とができ、長期に亘って画像の乱れを防止できる。
【0071】表2に、図5と図6で示した鍔部24c4
の位置が変動する従動ローラ24Dと、図2で説明した
鍔部24cの位置が固定の従動ローラ24を用いた場合
の、転写ベルト22の寄りによる画像の乱れと、感光体
1との接触の悪さによる転写不良の有無をベルトテンシ
ョンを変えて調べた結果を示す。
【0072】
【表2】
【0073】このように、固定の鍔部24cよりも、位
置が変動する鍔部24c4 を備えた方が、ベルトテンシ
ョンが小さいときの転写ベルトの寄りによる画像乱れが
ないことが分かる。
【0074】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし請
求項3の発明によれば、ローラの両端を鍔部にして搬送
ベルトを掛け渡すことにより、鍔部の部分でベルトテン
ションが強くなる。したがって、ベルトテンションが弱
くても搬送ベルトがローラの軸方向に寄ることがなく、
搬送効率の向上を図れるとともに、搬送ベルトの耐久性
の向上化を得る搬送装置を提供できる。
【0075】請求項4ないし請求項6の発明によれば、
上記鍔部をローラに対して変動するようにしたから、搬
送ベルトの盛り上がり変形部のへたりを抑制して、搬送
ベルトのさらなる耐久性の向上化を得る搬送装置を提供
できる。
【0076】請求項7の発明によれば、ローラの両端を
鍔部にして転写ベルトを掛け渡すことにより、鍔部の部
分でベルトテンションが強くなる。したがって、ベルト
テンションが弱くても転写ベルトがローラの軸方向に寄
ることがなく、転写画像の乱れが生じない。また、ベル
トテンションを弱くできるので、像担持体と長期に亘っ
て安定して接触し、よって高画質化を得る画像形成装置
を提供できる。
【0077】請求項8の発明によれば、上記鍔部をロー
ラに対して変動するようにしたから、転写ベルトの盛り
上がり変形部のへたりを抑制して、転写ベルトのさらな
る耐久性の向上化を得る画像形成装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である画像形成装置の概
略の構成図。
【図2】(A)は、同実施の形態の、従動ローラの正面
図。(B)は、転写装置に枢支される従動ローラの一部
切欠した正面図。(C)は、転写ベルトを掛け渡し、か
つテンションを加えた状態の従動ローラの正面図。
【図3】(A)は、他の実施の形態の、従動ローラの分
解した図。(B)は、さらに他の実施の形態の、従動ロ
ーラの分解した図。(C)は、同図(A),(B)の従
動ローラを組立てた図。
【図4】(A)は、さらに他の実施の形態の、従動ロー
ラの分解した図。(B)は、同図(A)の従動ローラを
組立てた図。
【図5】(A)は、他の実施の形態の、従動ローラを構
成するローラ本体の正面図。(B)は、従動ローラを組
立てた状態の一部切欠した図。(C)は、転写ベルトを
掛け渡し、かつテンションを加えた状態の従動ローラの
正面図。
【図6】(A)は、図5(B)の状態から、所定期間経
過したあとの図。(B)は、図5(C)の状態から、所
定期間経過したあとの図。
【図7】(A)は、従来の、従動ローラの正面図。
(B)は、従来の、従動ローラに転写ベルトを掛け渡
し、かつテンションを加えた状態の図。
【符号の説明】
1…像担持体(感光体)、 4…現像装置、 20…転写装置、 23…駆動ローラ、 24…従動ローラ、 22…転写ベルト、 P…被転写材(複写用紙)、 24c…鍔部、 34…スプリング、 35…カラー、 36…ワッシャ。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一方が駆動ローラであり、他方が従動ロー
    ラである一対のローラと、 弾性を有するとともに、その幅方向寸法が前記ローラの
    軸方向長さよりも大きくて前記ローラ相互間に無端走行
    自在に掛け渡され、被搬送物を搬送する搬送ベルトと、 前記搬送ベルトの両側端において前記搬送ベルトがすぼ
    まる状態となるよう前記一対のローラ相互間に張力を与
    える張力付勢手段とを具備し、 少なくとも一方の上記ローラは、その両端部において搬
    送ベルトを強制的に盛り上げ変形をなして、搬送ベルト
    のローラ軸方向への寄りを規制する手段を備えたことを
    特徴とする搬送装置。
  2. 【請求項2】一方が駆動ローラであり、他方が従動ロー
    ラである一対のローラと、 弾性を有するとともに、その幅方向寸法が前記ローラの
    軸方向長さよりも大きくて前記ローラ相互間に無端走行
    自在に掛け渡され、被搬送物を搬送する搬送ベルトと、 前記搬送ベルトの両側端において前記搬送ベルトがすぼ
    まる状態となるよう前記一対のローラ相互間に張力を与
    える張力付勢手段とを具備し、 上記搬送ベルトは弾性を有するとともに、その幅方向寸
    法をローラの軸方向長さよりも大として、上記一対のロ
    ーラ相互間にテンションが付勢された状態で掛け渡すこ
    とにより、両側端においてすぼまる状態となした搬送装
    置において、 少なくとも一方の上記ローラは、その両端部において他
    の部分よりも直径を大とし、搬送ベルトを強制的に盛り
    上げ変形をなして、搬送ベルトのローラ軸方向への寄り
    を規制する鍔部を備えたことを特徴とする搬送装置。
  3. 【請求項3】上記鍔部は、上記ローラに一体および別体
    のいずれかによって設けられることを特徴とする請求項
    2記載の搬送装置。
  4. 【請求項4】一方が駆動ローラであり、他方が従動ロー
    ラである一対のローラと、 弾性を有するとともに、その幅方向寸法が前記ローラの
    軸方向長さよりも大きくて前記ローラ相互間に無端走行
    自在に掛け渡され、被搬送物を搬送する搬送ベルトと、 前記搬送ベルトの両側端において前記搬送ベルトがすぼ
    まる状態となるよう前記一対のローラ相互間に張力を与
    える張力付勢手段とを具備し、 上記搬送ベルトは弾性を有するとともに、その幅方向寸
    法をローラの軸方向長さよりも大として、上記一対のロ
    ーラ相互間にテンションが付勢された状態で掛け渡すこ
    とにより、両側端においてすぼまる状態となした搬送装
    置において、 少なくとも一方の上記ローラの両端部に設けられ、ロー
    ラ直径よりもその直径を大として搬送ベルトを強制的に
    盛り上げ変形をなし、搬送ベルトのローラ軸方向への寄
    りを規制する鍔部と、 所定の条件に応じ、上記鍔部を上記ローラ端面から離間
    する方向に変位させて上記搬送ベルトの盛り上げ位置を
    変動する手段とを具備したことを特徴とする搬送装置。
  5. 【請求項5】一方が駆動ローラであり、他方が従動ロー
    ラである一対のローラと、 弾性を有するとともに、その幅方向寸法が前記ローラの
    軸方向長さよりも大きくて前記ローラ相互間に無端走行
    自在に掛け渡され、被搬送物を搬送する搬送ベルトと、 前記搬送ベルトの両側端において前記搬送ベルトがすぼ
    まる状態となるよう前記一対のローラ相互間に張力を与
    える張力付勢手段とを具備し、 上記搬送ベルトは弾性を有するとともに、その幅方向寸
    法をローラの軸方向長さよりも大として、上記一対のロ
    ーラ相互間にテンションが付勢された状態で掛け渡すこ
    とにより、両側端においてすぼまる状態となした搬送装
    置において、 少なくとも一方の上記ローラの両端部に設けられ、ロー
    ラ直径よりも直径を大として搬送ベルトを強制的に盛り
    上げ変形をなし、搬送ベルトのローラ軸方向への寄りを
    規制する鍔部と、 この鍔部をローラ端面から離間する方向に弾性的に押圧
    する手段と、 この押圧手段によって押圧される鍔部を受けるととも
    に、搬送使用期間に応じて短縮化し、上記鍔部を変位さ
    せて搬送ベルトの盛り上げ位置を変動する鍔部受け手段
    とを具備したことを特徴とする搬送装置。
  6. 【請求項6】一方が駆動ローラであり、他方が従動ロー
    ラである一対のローラと、 弾性を有するとともに、その幅方向寸法が前記ローラの
    軸方向長さよりも大きくて前記ローラ相互間に無端走行
    自在に掛け渡され、被搬送物を搬送する搬送ベルトと、 前記搬送ベルトの両側端において前記搬送ベルトがすぼ
    まる状態となるよう前記一対のローラ相互間に張力を与
    える張力付勢手段とを具備し、 上記搬送ベルトは弾性を有するとともに、その幅方向寸
    法をローラの軸方向長さよりも大として、上記一対のロ
    ーラ相互間にテンションが付勢された状態で掛け渡すこ
    とにより、両側端においてすぼまる状態となした搬送装
    置において、 少なくとも一方の上記ローラの両端部に設けられ、ロー
    ラ直径よりも直径を大として搬送ベルトを強制的に盛り
    上げ変形をなし、搬送ベルトのローラ軸方向への寄りを
    規制する鍔部と、 この鍔部をローラ端面から離間する方向に弾性的に押圧
    する手段と、 この押圧手段によって押圧される鍔部を受けるととも
    に、ローラの回転速度およびローラの累積回転数のいず
    れか一方の条件に応じて摩耗し、上記鍔部を変位させて
    搬送ベルトの盛り上げ位置を変動する鍔部受け手段とを
    具備したことを特徴とする搬送装置。
  7. 【請求項7】像担持体表面を帯電し、原稿像に対応する
    静電潜像を形成したあと、この静電潜像に対して現像剤
    を供給して顕像化する現像剤像形成手段と、 上記像担持体の現像剤像に合わせて被転写材を搬送する
    とともに像担持体の現像剤像を被転写材に転写する転写
    手段とを具備した画像形成装置において、 上記転写手段は、 一方が駆動ローラであり、他方が従動ローラである一対
    のローラと、 これらローラ相互間に無端走行自在に掛け渡され、弾性
    を有するとともに、その幅方向寸法をローラの軸方向長
    さよりも大として、上記一対のローラ相互間にテンショ
    ンが付勢された状態で掛け渡すことにより、両側端にお
    いてすぼまる状態となし、被転写材を搬送する転写ベル
    トとを具備し、 少なくとも一方の上記ローラは、その両端部において転
    写ベルトを強制的に盛り上げ変形をなし、転写ベルトの
    ローラ軸方向への寄りを規制する手段を備えたことを特
    徴とする画像形成装置。
  8. 【請求項8】像担持体表面を帯電し、原稿像に対応する
    静電潜像を形成したあと、この静電潜像に対して現像剤
    を供給して顕像化する現像剤像形成手段と、 上記像担持体の現像剤像に合わせて被転写材を搬送する
    とともに像担持体の現像剤像を被転写材に転写する転写
    手段とを具備した画像形成装置において、 上記転写手段は、 一方が駆動ローラであり、他方が従動ローラである一対
    のローラと、 これらローラ相互間に無端走行自在に掛け渡され、弾性
    を有するとともに、その幅方向寸法をローラの軸方向長
    さよりも大として、上記一対のローラ相互間にテンショ
    ンが付勢された状態で掛け渡すことにより、両側端にお
    いてすぼまる状態となし、被転写材を搬送する転写ベル
    トとを具備し、 少なくとも一方の上記ローラは、その両端部において転
    写ベルトを強制的に盛り上げ変形をなし、転写ベルトの
    ローラ軸方向への寄りを規制する鍔部と、 所定の条件に応じ、上記鍔部を上記ローラ端面から離間
    する方向に変位させて上記転写ベルトの盛り上げ位置を
    変動する手段とを具備したことを特徴とする画像形成装
    置。
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