JPH10264989A - ローリー車側荷卸し用ジョイント金具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 タンク毎にその径が異なっても、簡単な構成
で、完全なシール性を達成できるローリー車側荷卸し用
ジョイント金具を提供すること。 【解決手段】 給油口金具のカップリング本体と着脱自
在に嵌合する筒状カップリング本体２と、この筒状カッ
プリング本体２と一体に形成され内部に供給燃料油の導
通路を有する内部ノズル部５と、この内部ノズル部５の
外面に傾動可能に設けられ、その先端に給油口金具のカ
ップリング本体と係合する係合爪９ｂを有する係止レバ
ー９とを有するローリー車側荷卸し用ジョイント金具１
において、接続すべき給油口金具の径に応じて、内部ノ
ズル部５の外周面に沿って軸方向に沿って移動可能な径
補正用のアダプター金具１５を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、タンクローリー車
側のホースの先端に取付け、ガソリンスタンドでの燃料
油の荷卸し作業時にタンクローリー車側のホースを地下
タンク給油口と接合する荷卸し用ジョイント金具に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】タンクローリー車側のホースを地下タン
ク給油口に連接するに際しては、ローリー車側荷卸し用
ジョイント金具をタンクローリー車側のホースに取り付
けて給油口と接合する。

【０００３】この接合に際して、最も重要なことはタン
クローリー車側のホースとの接合を迅速かつ安全に行な
うことである。

【０００４】そのため、タンクローリー車のホースの地
下タンク給油口との接合に使用される荷卸し用ジョイン
ト金具の改善が種々行われてきた。

【０００５】例えば、実公昭４６−３５０６８号公報に
は、タンクローリー車側のホースを地下タンク給油口と
ワンタッチでカップリング操作ができるようにして作業
性を改善したジョイント金具が開示されており、また、
実公昭５８ー１２７９７号公報には、係合離脱時にのみ
押圧用レバーが作動するようにして、作業中に同押圧用
リングに作業者が触れて不用意にカップリングの係合が
外れることがないようにした構造が開示されている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところが、地下タンク
の給油口は、タンク毎にその径が異なり、現在のローリ
ー車側荷卸し用ジョイント金具は特定径の給油口との連
結にしか使用できず、完全なシールを達成するために
は、地下タンク毎に合った複数のジョイント金具を準備
するとともに、その都度金具の取替えを行う等の無駄が
生じている。

【０００７】本発明が解決しようとする課題は、タンク
毎にその径が異なっても、簡単な構成で、完全なシール
性を達成できるローリー車側荷卸し用ジョイント金具を
提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、給油口金具の
カップリング本体と着脱自在に嵌合する筒状カップリン
グ本体と、この筒状カップリング本体と一体に形成され
内部に供給燃料油の導通路を有する内部ノズル部と、こ
の内部ノズル部の外面に傾動可能に設けられ、その先端
に給油口金具のカップリング本体と係合する係合爪を有
する係止レバーとを有するローリー車側荷卸し用ジョイ
ント金具において、接続すべき給油口金具の径に応じ
て、前記内部ノズル部の外周面に沿って軸方向に沿って
移動可能な径補正用筒状体を設けたことを特徴とする。

【０００９】前記径補正用筒状体は、前記内筒の外周面
に沿って着脱可能とすることができる。

【００１０】

【実施例】図１（ａ）は、本発明の実施例のジョイント
金具を上方からみた図であり、図１（ｂ）は、図１
（ａ）に示すジョイント金具の半裁断面図である。

【００１１】図１に示すジョイント金具１は、給油口金
具のカップリング本体（図示せず）に対して着脱自在に
嵌合する筒状カップリング本体２と、この筒状カップリ
ング本体２の上半部を外側から覆うように筒状カップリ
ング本体２と一体に形成された外側筒体３とを有する。
また、ジョイント金具１の上端部には、半径方向に対称
に突出する突起１ａが設けられている。筒状カップリン
グ本体２と外側筒体３は、それぞれの上端で互いに連結
されている。

【００１２】筒状カップリング本体２の基端には、ホー
ス（図示せず）と連結するためのねじ４が設けられ、ま
た、筒状カップリング本体２の下端の内部ノズル部５の
外面には、給油口のカップリング本体（図示せず）の上
端の内面に形成されたテーパー面と密着可能なテーパー
面６が形成されている。筒状カップリング本体２と内部
ノズル部５の内部空間は、燃料油の導通路を構成してい
る。

【００１３】外側筒体３の外周面下端部には、軸受部７
が形成されており、この軸受部７の軸８を中心として係
止レバー９が傾動可能に取り付けられている。係止レバ
ー９の上端には操作部９ａが形成されており、この操作
部９ａと外側筒体３の外周面との間にバネ１０が設けら
れている。このバネ１０はホルダー１１内に収容され
る。また、係止レバー９の下端には、給油口のカップリ
ング本体（図示せず）の係止部と係合する係合爪９ｂが
形成されている。

【００１４】また、外側筒体３の外周面下端部には、半
径方向に所定の長さを有し、接線方向に貫通する直線状
の案内溝１２が形成されている。この案内溝１２の中に
は、アダプター固定ピン１３が移動可能に設けられてい
る。このアダプター固定ピン１３は、棒状のピン本体１
３ａと、このピン本体１３ａの両端に取り付けられた径
大のストッパ１３ｂとから構成されている。

【００１５】上記筒状カップリング本体２と外側筒体３
との間には、環状の移動用空間１４が形成されており、
この移動用空間１４の内部には環状のアダプター金具１
５が軸方向に移動可能に設けられている。移動用空間１
４の下端部において、上記筒状カップリング本体２と外
側筒体３の間隔が他の部分よりも若干狭くされて幅狭部
が形成されており、また、アダプター金具１５の上端部
の厚みが他の部分よりも若干厚くされて肉厚部が形成さ
れている。そして、アダプター金具１５の肉厚部と、上
記筒状カップリング本体２と外側筒体３の幅狭部との間
にＯリング１６が設けられている。

【００１６】本発明の金具の操作は以下の要領で行われ
る。

【００１７】図２は、本発明のジョイント金具１を、径
大の給油口のカップリング本体１７に連結する様子を示
す説明図である。

【００１８】図１（ｂ）に示すように、アダプター金具
１５を下方に移動させた後に、固定ピン１３を案内溝１
２に沿って軸中心側に押し込んで、固定ピン１３により
アダプター金具１５の頭部を押さえ付けた状態で固定ピ
ン１３をロックする。これによりアダプター金具１５は
下方位置に固定される。

【００１９】次に、図２に示すように、径大の給油口の
カップリング本体１７に対してジョイント金具１を装着
する。カップリング本体１７の上端部の内面には、開口
部の方向に向かって広がるテーパー面１８が形成されて
おり、このテーパー面１８の下端部に形成された環状の
凹溝１９には、環状の弾性受体２０が嵌合されている。
また、カップリング本体１７の上端部の外周面には、ジ
ョイント金具１の係止レバー９の係合爪９ｂと係合する
係止部２１が形成されている。この係止部２１の上面に
は上から下に向けて広がる傾斜面２１ａが形成されてい
る。

【００２０】ジョイント金具１の装着の際には、先ず、
ジョイント金具１の係止レバー９の係合爪９ｂが、係止
部２１の傾斜面２１ａに当接しながら係止部２１に乗り
上げ、次に、アダプター金具１５の下端部が弾性受体２
０の上面に当接する。ジョイント金具１を更に押し込む
と、弾性受体２０が弾性変形してジョイント金具１が下
方に移動し、係合爪９ｂが完全に係止部２１に係合す
る。これにより、ジョイント金具１と給油口のカップリ
ング本体１７との間は、Ｏリング１６とアダプター金具
１５と弾性受体２０により完全にシールされるので、ジ
ョイント金具１を、径大の給油口のカップリング本体１
７に連結する場合でも、油が漏れることはない。

【００２１】図３は、本発明のジョイント金具１を、径
小の給油口のカップリング本体２２に連結する様子を示
す説明図である。

【００２２】この場合には、固定ピン１３を案内溝１２
に沿って外側側に移動させて、アダプター金具１５が移
動用空間１４内を上下に自由に移動できるよにする。

【００２３】次に、図３に示すように、給油口のカップ
リング本体２２に対してジョイント金具１を装着する。
カップリング本体２２の上端部の内面には、開口部の方
向に向かって広がるテーパー面２３が形成されており、
このテーパー面２３の下端部に形成された環状の凹溝２
４には、環状の弾性受体２５が嵌合されている。また、
カップリング本体１７の上端部の外周面には、ジョイン
ト金具１の係止レバー９の係合爪９ｂと係合する係止部
２６が形成されている。この係止部２６の上面には上か
ら下に向けて広がる傾斜面２６ａが形成されている。

【００２４】ジョイント金具１の装着の際には、アダプ
ター金具１５の下端部が給油口のカップリング本体２２
の上端部により押し上げられる。そして、ジョイント金
具１の係止レバー９の係合爪９ｂが、係止部２６の傾斜
面２６ａに当接しなら係止部２６に乗り上げ、次に、内
部ノズル部５の下端部が弾性受体２５の上面に当接す
る。ジョイント金具１を更に押し込むと、弾性受体２５
が弾性変形してジョイント金具１が下方に移動し、係合
爪９ｂが完全に係止部２６に係合する。また、ジョイン
ト金具１側のテーパー面６と給油口のカップリング本体
２２側のテーパー面２３が完全に密着する。これによ
り、ジョイント金具１と給油口のカップリング本体２３
との間は、完全にシールされるので、油が漏れることは
ない。

【００２５】次に、ジョイント金具の構造を更に簡単化
した本発明の他の実施例について図４を参照して説明す
る。図４は、本発明の他の実施例を示す半裁断面図であ
る。なお、図１〜図３に示す実施例と対応する部材には
同一符号を付している。

【００２６】図４に示すジョイント金具２７は、給油口
のカップリング本体（図示せず）に対して着脱自在に嵌
合する筒状カップリング本体２８を有する。また、ジョ
イント金具２７の上端部には、半径方向に対称に突出す
る突起２７ａが設けられている。

【００２７】筒状カップリング本体２８の基端には、ホ
ース（図示せず）と連結するためのねじ２９が設けら
れ、また、筒状カップリング本体２８の下端の内部ノズ
ル部３０の外径が、上端部の外径に比べて径小とされ、
その外面には、給油口のカップリング本体１７（図６参
照）の上端の内周面のテーパー面１８、或いは、後述す
る径補正アダプター３７の内周面のテーパー面３７ｃと
密着可能なテーパー面３１が形成されている。筒状カッ
プリング本体２８と内部ノズル部３０の内部空間は、燃
料油の導通路を構成している。

【００２８】筒状カップリング本体２８の外周面には、
軸受部３２が形成されており、この軸受部３２の軸３３
を中心として係止レバー３４が傾動可能に取り付けられ
ている。係止レバー３４の上端には操作部３４ａが形成
されており、この操作部３４ａと筒状カップリング本体
２８の外周面との間にバネ３５が設けられている。この
バネ３５はホルダー３６内に収容される。また、係止レ
バー３４の下端には、給油口のカップリング本体１７の
係止部と係合する係合爪３４ｂが形成されている。

【００２９】上記筒状カップリング本体２８の径小部の
外側の空間は、径補正アダプター３７を着脱可能に嵌合
するための凹部３８を構成している。径補正アダプター
３７は、短円筒状のアダプター金具３７ａとこのアダプ
ター金具３７ａの上端面に設けられた環状の平パッキン
３７ｂとから構成されている。また、アダプター金具３
７ａの内周面には、内部ノズル部３０の外周面ののテー
パー面３１と密着可能なテーパー面３７ｃが形成されて
いる。アダプター金具３７ａの外周面には、給油口のカ
ップリング本体１７のテーパー面１８と密着可能なテー
パー面３７ｄが形成されている。

【００３０】本発明の金具の操作は以下の要領で行われ
る。

【００３１】本発明のジョイント金具２７を、径大の給
油口のカップリング本体１７に連結する場合には、径補
正アダプター３７を内部ノズル部３０の外周部分に嵌合
する。これにより、図５に示すように、内部ノズル部３
０の外周面のテーパー面３１と、径補正アダプター３７
の内周面のテーパー面３７ｃが密着状態となる。

【００３２】この状態で、図６に示すように、給油口の
カップリング本体１７に対してジョイント金具２７を押
し込むと、径補正アダプター３７の下端部が、給油口の
カップリング本体１７側に設けられた弾性受体２０の上
面に当接するので、先に説明した実施例と同様に、ジョ
イント金具２７と給油口のカップリング本体１７との間
を完全にシールすることができる。特に、図６に示すよ
うに、内部ノズル部３０の外周面のテーパー面３１と、
径補正アダプター３７の内周面のテーパー面３７ｃが密
着状態となり、更に、径補正アダプター３７の外周面の
テーパー面３７ｄと給油口のカップリング本体１７側の
テーパー面１８が密着するので、シールを一層確実なも
のとすることができる。

【００３３】ジョイント金具２７を、径小の給油口のカ
ップリング本体２２に連結する場合には、図４に示すよ
うに、径補正アダプター３７をジョイント金具２７から
取り外して、図７に示すように、ジョイント金具２７を
給油口のカップリング本体２２に装着する。この場合に
は、内部ノズル部３０の外周面のテーパー面３１と給油
口のカップリング本体２２側のテーパー面２３が直接密
着するので、径大の給油口のカップリング本体１７に連
結する場合と同様に、ジョイント金具２７と給油口のカ
ップリング本体２２との間を完全にシールすることがで
きる。

【００３４】特に、図４〜図７に示す実施例において
は、径補正アダプター３７の形状が単純であるので、製
造が容易である。また、給油口のカップリング本体の径
の大小に応じて径補正アダプター３７を簡単に着脱でき
るので、異なった径の給油口のカップリング本体に対応
するための操作が極めて簡単である。

【００３５】

【発明の効果】

（１）１種類のローリー車側ジョイント金具で、口径等
の違う２種類以上の地下タンクの金具と連結可能とな
る。

【００３６】（２）したがって、ローリー車に複数のジ
ョイント金具を準備する必要がなくなり、経費の負担も
少なくなる。

【００３７】（３）また、給油口金具の形状によって、
ジョイント金具を取り替える必要がなくなり、作業性が
大幅に向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】 （ａ），（ｂ）は本発明の実施例のジョイン
ト金具を上方からみた図及び半裁断面図である。

【図２】 本発明のジョイント金具を、径大の給油口の
カップリング本体に連結する様子を示す説明図である。

【図３】 本発明のジョイント金具を、径小の給油口の
カップリング本体に連結する様子を示す説明図である。

【図４】 本発明の他の実施例を示す半裁断面図であ
る。

【図５】 径補正アダプターを装着した状態のジョイン
ト金具をを示す半裁断面図である。

【図６】 本発明の他の実施例のジョイント金具を、径
大の給油口のカップリング本体に連結する様子を示す説
明図である。

【図７】 本発明の他の実施例のジョイント金具を、径
小の給油口のカップリング本体に連結する様子を示す説
明図である。

【符号の説明】

１…ジョイント金具、１ａ…突起、２…筒状カップリン
グ本体、３…外側筒体、４…ねじ、５…内部ノズル部、
６…テーパー面、７…軸受部、８…軸、９…係止レバ
ー、９ａ…操作部、９ｂ…係合爪、１０…バネ、１１…
ホルダー、１２…案内溝、１３…アダプター固定ピン、
１３ａ…ピン本体、１３ｂ…ストッパ、１４…移動用空
間、１５…アダプター金具、１６…Ｏリング、１７…カ
ップリング本体、１８…テーパー面、１９…凹溝、２０
…弾性受体、２１…係止部、２１ａ…傾斜面、２２…カ
ップリング本体、２３…テーパー面、２４…凹溝、２５
…弾性受体、２６…係止部、２６ａ…傾斜面、２７…ジ
ョイント金具、２７ａ…突起、２８…筒状カップリング
本体、２９…ねじ、３０…内部ノズル部、３１…テーパ
ー面、３２…軸受部、３３…軸、３４…係止レバー、３
４ａ…操作部、３４ｂ…係合爪、３５…バネ、３６…ホ
ルダー、３７…径補正アダプター、３７ａ…アダプター
金具、３７ｂ…平パッキン、３７ｃ…テーパー面、３７
ｄ…テーパー面、３８…凹部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 給油口金具のカップリング本体と着脱自
   在に嵌合する筒状カップリング本体と、 この筒状カップリング本体と一体に形成され内部に供給
   燃料油の導通路を有する内部ノズル部と、 この内部ノズル部の外面に傾動可能に設けられ、その先
   端に給油口金具のカップリング本体と係合する係合爪を
   有する係止レバーとを有するローリー車側荷卸し用ジョ
   イント金具において、 接続すべき給油口金具の径に応じて、前記内部ノズル部
   の外周面に沿って軸方向に沿って移動可能な径補正用筒
   状体を設けたことを特徴とするローリー車側荷卸し用ジ
   ョイント金具。
2. 【請求項２】 前記径補正用筒状体が、前記内部ノズル
   部の外周面に沿って着脱可能に設けられていることを特
   徴とする請求項１記載のローリー車側荷卸し用ジョイン
   ト金具。