JPH10264647A - 車両用空気調和装置 - Google Patents

車両用空気調和装置

Info

Publication number
JPH10264647A
JPH10264647A JP6881597A JP6881597A JPH10264647A JP H10264647 A JPH10264647 A JP H10264647A JP 6881597 A JP6881597 A JP 6881597A JP 6881597 A JP6881597 A JP 6881597A JP H10264647 A JPH10264647 A JP H10264647A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mode
heat exchanger
refrigerant
heating
air
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP6881597A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Isaji
晃 伊佐治
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP6881597A priority Critical patent/JPH10264647A/ja
Publication of JPH10264647A publication Critical patent/JPH10264647A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 通常の冷暖房モードから除湿モードに速やか
に切り替える。 【解決手段】 エアコンユニット1の通常の冷暖房状態
からDEF制御に移行するときに、DEF制御に移行す
る前の空調運転モードが冷房モードの場合には、電磁弁
VCのON(開弁)状態を維持したままの除湿モードで
ある除湿冷房モードまたは外気冷房モードを選択する。
また、DEF制御に移行する前の空調運転モードが暖房
モードの場合には、電磁弁VCのOFF(閉弁)状態を
維持したままの除湿モードである第1、第2除湿暖房モ
ードまたは外気暖房モードを選択する。それによって、
通常の冷暖房状態からDEF制御に移行するときに、冷
房モード時に冷凍サイクルの高圧側に配され、暖房モー
ド時に冷凍サイクルの高圧側に配される電磁弁VCを開
閉しなくても良いので直ちに除湿モードに切り替えても
冷媒音の発生はない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばエンジン冷
却水を有しない電気自動車や空冷式エンジン搭載車等の
車両の車室内を除湿する車両用空気調和装置に関するも
ので、特に電気自動車の車室内を暖房気味除湿または冷
房気味除湿する電気自動車用空気調和装置に係わる。
【0002】
【先行の技術】本出願人は、エンジン冷却水を有しない
車両の車室内を空調する車両用空気調和装置として、例
えば特願平8−158502号(出願日平成8年6月1
9日)に記載された電気自動車用空気調和装置を提案し
た。この電気自動車用空気調和装置は、車室内を除湿
(特にフロント窓ガラスの曇りを除去)する必要のある
時に、冷凍サイクル中の冷媒経路を変更することによ
り、室外熱交換器を凝縮器として運転し、室内蒸発器を
蒸発器として単独運転する除湿冷房モード、あるいは室
外熱交換器と室内蒸発器とを並列して蒸発器として運転
する除湿暖房モードのいずれかの空調運転モードに切り
替えて、フロント窓ガラスの曇りを除去するようにして
いる。
【0003】ここで、除湿冷房モード時には、冷媒圧縮
機の吐出口より吐出された冷媒は、室内凝縮器→室外熱
交換器→減圧手段→室内蒸発器→冷媒圧縮機のように循
環する(除湿冷房サイクル)。また、除湿暖房モード時
には、冷媒圧縮機の吐出口より吐出された冷媒は、室内
凝縮器→減圧手段→室外熱交換器→室内蒸発器→冷媒圧
縮機のように循環する(除湿暖房サイクル)。
【0004】そして、上記の電気自動車用空気調和装置
においては、車室内を除湿する必要のある時の、除湿冷
房モードと除湿暖房モードとの切替条件(選択条件)
は、外気温度のみで選択されている。すなわち、外気温
度が切替温度(例えば18℃)以上の高温の時には、除
湿冷房モードを選択して車室内を冷房気味除湿し、外気
温度が切替温度(例えば18℃)よりも低温の時には、
除湿暖房モードを選択して車室内を暖房気味除湿してい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の電気
自動車用空気調和装置においては、例えば目標吹出温度
TAOや外気温度TAMに応じて空調運転モードを決定
し、目標吹出温度TAOに応じて冷媒圧縮機の回転速度
を制御する通常の冷暖房状態(温度コントロール状態)
の途中で、フロント窓ガラスの曇りを除去するために、
例えばDEFスイッチを押して車室内の除湿を希望する
(DEF制御に移行する)と、DEF制御時の空調運転
モードによっては、冷凍サイクルを切り替える電磁弁が
切り替わる際にかなり大きな冷媒音(騒音)を発生する
可能性があり、商品性を低下させるという問題が生じて
いる。
【0006】そこで、通常の冷暖房状態からDEF制御
に移行する際に、かなり大きな冷媒音を発生させること
は避けなければならないので、冷媒音が発生しないよう
に、後述のような手段をとっていた。その方法とは、冷
媒圧縮機を一旦停止または冷媒圧縮機の回転速度を低回
転速度に落として冷凍サイクルの高圧圧力(凝縮圧力)
を下げてから電磁弁をOFFまたはONするように切り
替えていた。これは、通常の冷暖房状態からDEF制御
に移行し、さらにDEF制御から通常の冷暖房状態に移
行する際に必要であった。
【0007】したがって、上記の電気自動車用空気調和
装置においては、通常の冷暖房状態からDEF制御に移
行する際に、30秒間〜3分間のタイムラグがあり、逆
にDEF制御から通常の冷暖房状態に移行する際にも、
同様に、30秒間〜3分間のタイムラグがあった。その
ため、DEFスイッチを押して急速にフロント窓ガラス
の曇りを取り除きたい場合でも、通常の冷暖房状態から
DEF制御に移行する際に長時間の切替待機時間を要す
るので、急速にフロント窓ガラスの曇りを取り除くこと
ができなかった。また、逆にDEF制御から通常の冷暖
房状態に移行する際にも長時間の切替待機時間を要する
ので、希望する暖房感または冷房感を短時間で得ること
ができず、乗員が故障したと誤解する可能性もあった。
【0008】
【発明の目的】本発明の目的は、通常の冷暖房状態と除
湿状態との切替条件を最適化して切替待機時間を廃止す
ることにより、車室内の空調状態を所望の空調状態に速
やかに切り替えることのできる車両用空気調和装置を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、除湿モード設定手段により通常の冷暖房状態か
ら除湿状態に切り替えられた時に、除湿状態に移行する
前が冷房モードの場合は除湿冷房モードが選択される。
これにより、循環回路切替手段によって冷房モード用循
環回路から除湿冷房モード用循環回路に切り替えられ
る。このとき、冷房モード時も除湿冷房モード時も共
に、室外熱交換器が凝縮器として運転されるので、室外
熱交換器の前後を高圧圧力から低圧圧力に切り替える必
要はない。したがって、車室内を除湿したい場合に、通
常の冷暖房状態から除湿状態に移行する際に長時間の切
替待機時間を必要としないので、直ちに車室内を除湿す
ることができる。
【0010】また、除湿モード設定手段により通常の冷
暖房状態から除湿状態に切り替えられた時に、除湿状態
に移行する前が暖房モードの場合は除湿暖房モードが選
択される。これにより、循環回路切替手段によって暖房
モード用循環回路から除湿暖房モード用循環回路に切り
替えられる。このとき、暖房モード時も除湿暖房モード
時も共に、室外熱交換器が蒸発器として運転されるの
で、室外熱交換器の前後を低圧圧力から高圧圧力に切り
替える必要はない。したがって、車室内を除湿したい場
合に、通常の冷暖房状態から除湿状態に移行する際に、
大きな冷媒音が発生する心配がないので、長時間の切替
待機時間を必要としないので、直ちに車室内を除湿する
ことができる。
【0011】請求項2に記載の発明によれば、除湿モー
ド解除手段により除湿状態から通常の冷暖房状態に切り
替えられた時に、通常の冷暖房状態に移行する前が除湿
冷房モードの場合は冷房モードが選択される。これによ
り、循環回路切替手段によって除湿冷房モード用循環回
路から冷房モード用循環回路に切り替えられる。このと
き、室外熱交換器は、冷房モード時も除湿冷房モード時
も共に、凝縮器として運転されるので、室外熱交換器の
前後を高圧圧力から低圧圧力に切り替える必要はない。
したがって、希望する冷房感を得たい場合に、除湿状態
から通常の冷暖房状態に移行する際に、大きな冷媒音が
発生する心配がないので、長時間の切替待機時間を必要
とせず、直ちに希望する冷房感を得ることができる。
【0012】また、除湿モード解除手段により除湿状態
から通常の冷暖房状態に切り替えられた時に、通常の冷
暖房状態に移行する前が除湿暖房モードの場合は暖房モ
ードが選択される。これにより、循環回路切替手段によ
って除湿暖房モード用循環回路から暖房モード用循環回
路に切り替えられる。このとき、室外熱交換器は、暖房
モード時も除湿暖房モード時も共に、蒸発器として運転
されるので、室外熱交換器の前後を低圧圧力から高圧圧
力に切り替える必要はない。したがって、希望する暖房
感を得たい場合に、除湿状態から通常の冷暖房状態に移
行する際に、大きな冷媒音が発生する心配がないので、
長時間の切替待機時間を必要とせず、直ちに希望する暖
房感を得ることができる。
【0013】請求項3に記載の発明によれば、冷媒圧縮
機として、駆動モータにより回転駆動される電動式の冷
媒圧縮機を利用することにより、例えばエンジン冷却水
を有しない電気自動車や空冷式エンジン搭載車等の車両
の車室内を除湿することができる。また、駆動モータを
駆動電源としてのインバータによって通電制御すること
により、冷媒圧縮機より吐出される冷媒の吐出量の変
更、つまり加熱用室内熱交換器を循環する冷媒量、およ
び冷却用室内熱交換器を循環する冷媒量を容易に調節す
ることができる。したがって、駆動モータの回転速度を
変更するだけで、車室内に吹き出す空気の吹出温度(実
際の吹出温度)を目標吹出温度に略一致させることがで
きる。
【0014】請求項4および請求項5に記載の発明によ
れば、冷房モードが選択されると、ダクト内に吸い込ま
れた空気は、第2室内熱交換器で冷却除湿されて車室内
に吹き出されることにより、車室内が冷房される。ま
た、暖房モードが選択されると、ダクト内に吸い込まれ
た空気は、第1室内熱交換器で加熱されて車室内に吹き
出されることにより、車室内が暖房される。
【0015】そして、除湿冷房モードが選択されると、
ダクト内に吸い込まれた空気は、第2室内熱交換器で冷
却除湿された後に第1室内熱交換器で再加熱されて車室
内に吹き出されることにより、車室内が冷房気味除湿さ
れる。また、除湿暖房モードが選択されると、ダクト内
に吸い込まれた空気は、第2室内熱交換器で冷却除湿さ
れた後に第1室内熱交換器で再加熱されて車室内に吹き
出されることにより、車室内が暖房気味除湿される。
【0016】請求項6に記載の発明によれば、循環回路
切替手段によって冷房モード用循環回路から除湿冷房モ
ード用循環回路に切り替えられた時に、設定吹出温度、
内気温度および外気温度TAMを考慮して算出した目標
吹出温度TAOが、(外気温度TAM−α℃)以下の低
温の場合には、熱媒体循環手段の作動を停止することに
より、運転コストを低減することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態の構成〕図1ないし図7は本発明の第1
実施形態を示したもので、図1は電気自動車用空気調和
装置の全体構成を示した図で、図2は電気自動車用空気
調和装置の制御系を示した図である。
【0018】電気自動車用空気調和装置は、走行用モー
タMを搭載する電気自動車(車両)の車室内を空調する
エアコンユニット(空調ユニット)1における各空調機
器(アクチュエータ)を、エアコン制御装置(以下EC
Uと呼ぶ)10によって制御するように構成された車両
用オートエアコンである。
【0019】エアコンユニット1は、内部に電気自動車
の車室内に空調空気を導く空気通路を形成する空調ダク
ト2、この空調ダクト2内において空気流を発生させる
遠心式送風機、空調ダクト2内を流れる空気を加熱して
車室内を暖房するためのブラインサイクル、および空調
ダクト2内を流れる空気を冷却除湿して車室内を除湿す
るための冷凍サイクル等から構成されている。
【0020】空調ダクト2は、電気自動車の車室内の前
方側に配設されている。その空調ダクト2の最も上流側
(風上側)は、内外気切替箱を構成する部分で、車室内
空気(以下内気と言う)を取り入れる内気吸込口3、お
よび車室外空気(以下外気と言う)を取り入れる外気吸
込口4を有している。さらに、内気吸込口3および外気
吸込口4の内側には、内外気切替ダンパ5が回転自在に
支持されている。この内外気切替ダンパ5は、サーボモ
ータ等のアクチュエータ(図示せず)により駆動され
て、吸込口モードを内気循環モード、外気導入モード等
に切り替える。なお、内外気切替ダンパ5は、内外気切
替箱と共に内外気切替手段を構成する。
【0021】また、空調ダクト2の下流側(風下側)
は、吹出口切替箱を構成する部分で、電気自動車のフロ
ント窓ガラスの内面に向かって主に温風を吹き出すデフ
ロスタ(DEF)吹出口11、乗員の頭胸部に向かって
主に冷風を吹き出すフェイス(FACE)吹出口12、
および乗員の足元部に向かって主に温風を吹き出すフッ
ト(FOOT)吹出口13を有している。さらに、各吹
出口の内側には、デフロスタ(DEF)ダンパ14、フ
ェイス(FACE)ダンパ15およびフット(FOO
T)ダンパ16が回転自在に支持されている。DEF、
FACE、FOOTダンパ14〜16よりなる吹出口切
替ドアは、サーボモータ等のアクチュエータ(図示せ
ず)により駆動されて、吹出口モードをフェイス(FA
CE)モード、バイレベル(B/L)モード、フット
(FOOT)モード、フットデフ(F/D)モードまた
はデフロスタ(DEF)モードに切り替える。
【0022】遠心式送風機は、空調ダクト2と一体的に
構成されたスクロールケースに回転自在に収容された遠
心式ファン17、およびこの遠心式ファン17を駆動す
るブロワモータ18を有し、ブロワ駆動回路(図示せ
ず)を介して印加されるブロワモータ端子電圧(ブロワ
電圧)に基づいて送風量(ブロワモータ18の回転速
度)が制御される。
【0023】ブラインサイクルは、温水式ヒータ6、ブ
ライン冷媒熱交換器7、ウォータポンプ8、燃焼式ヒー
タ9、およびこれらを環状に接続する温水配管(ブライ
ン配管)等から構成されている。なお、本実施形態で
は、ブラインサイクル内を循環する温水(熱媒体、ブラ
イン)として不凍液(例えばエチレングリコール水溶
液)やLLC(ロングライフクーラント)を使用してい
る。
【0024】温水式ヒータ6は、本発明の加熱用室内熱
交換器、第1室内熱交換器に相当するもので、空調ダク
ト2内に設置され、内部を流れる温水との熱交換によっ
て通過する空気を加熱する室内空気加熱器である。温水
式ヒータ6の空気の入口部および出口部には、2個のエ
アミックス(A/M)ダンパ19が回転自在に支持され
ている。これらのA/Mダンパ19は、温水式ヒータ6
を通過する空気量(温風量)と温水式ヒータ6を迂回す
る空気量(冷風量)とを調節して車室内へ吹き出す空気
の吹出温度を調整する。そして、2個のA/Mダンパ1
9は、ステッピングモータやサーボモータ等のアクチュ
エータ(図示せず)により開度が変更されて温水式ヒー
タ6内に流入した温水による空調ダクト2内の空気の加
熱量を調節する加熱量調節手段である。
【0025】ブライン冷媒熱交換器7は、本発明の加熱
用室内熱交換器、冷媒熱媒体熱交換器に相当するもの
で、アルミニウム合金等の熱伝導性に優れる金属パイプ
よりなる二重管構造を成し、内周側に温水通路、外周側
に冷媒通路が形成されている。このブライン冷媒熱交換
器7は、車室外に設置され、温水通路内を流れる低温の
温水(ブライン:熱媒体)と冷媒通路内を流れる高温高
圧のガス冷媒とを熱交換させることにより、温水を加熱
する温水加熱器として運転されると共に、冷凍サイクル
の凝縮器として運転される。
【0026】ウォータポンプ8は、本発明の熱媒体循環
手段に相当するもので、通電を受けて起動することによ
りブラインサイクル内に温水の循環流を発生するウォー
タポンプである。燃焼式ヒータ9は、図示しない燃料ポ
ンプから圧送された燃料を燃焼用空気と混合して燃焼
し、その燃焼時に生成される燃焼ガスとの熱交換によっ
て温水を加熱する。温水との熱交換を終えた燃焼ガス
は、大気に排出される。但し、この燃焼式ヒータ9は、
外気温度が低い(例えば0℃以下の)時に、ブライン冷
媒熱交換器7だけでは十分に温水を加熱できない時に補
助加熱装置として使用される。なお、燃焼式ヒータ9
は、燃料ポンプから圧送される燃料供給量および燃焼用
空気量を調節することにより、燃焼量(発熱量)の高い
「Hi」、燃焼量の低い「Lo」の2段階に切り替えて
使用することができる。
【0027】冷凍サイクルは、ヒートポンプサイクルで
もあり、冷媒圧縮機20、ブライン冷媒熱交換器7、後
記する減圧手段、室外熱交換器23、エバポレータ2
4、アキュームレータ25、後記する循環回路切替手
段、およびこれらを環状に接続する冷媒配管等から構成
されて、各空調運転モードに基づいて冷媒の循環方向が
変わる。
【0028】なお、本実施形態の通常の冷暖房状態(通
常の冷暖房モード、温度コントロール状態)の時の空調
運転モードとしては、車室内を冷房する冷房モード、ヒ
ートポンプのみで車室内を暖房する(ヒートポンプ)暖
房モード、燃焼式ヒータ9のみで車室内を暖房する燃焼
暖房モード等が設定されている。また、本実施形態のD
EF制御(除湿モード、DEFモード)の時の空調運転
モードとしては、フロント窓ガラスの防曇を行う外気冷
房モード、車室内を冷房気味除湿する除湿冷房モード、
車室内を暖房気味除湿する第1、第2除湿暖房モード、
フロント窓ガラスの防曇とエバポレータ24のフロスト
防止を行う外気暖房モード、燃焼式ヒータ9のみで車室
内を除湿暖房する燃焼暖房モード等が設定されている。
【0029】冷媒圧縮機20は、吸入したガス冷媒を圧
縮する電動式の冷媒圧縮機(コンプレッサ)であって、
ECU10の出力信号に基づいて冷媒圧縮機20の駆動
モータ(図示せず)の回転速度を制御する回転速度制御
手段としてのエアコン用インバータ30を備えている。
そして、駆動モータは、エアコン用インバータ30によ
って車載電源Vから印加される電力が連続的あるいは段
階的に可変制御される。したがって、冷媒圧縮機20
は、印加電力の変化による駆動モータの回転速度の変化
によって、冷媒吐出容量を変化させて冷凍サイクル内を
循環する冷媒の流量を調節することによりブライン冷媒
熱交換器7(温水式ヒータ6)の加熱能力やエバポレー
タ24の冷却能力(除湿能力)が制御される。
【0030】本実施形態では、本発明の減圧手段に相当
する部品として2個の第1、第2減圧手段21、22を
備えている。第1減圧手段21は、暖房モード時および
除湿モード(第1、第2除湿暖房モード、外気暖房モー
ド)時にブライン冷媒熱交換器7より流入した冷媒を減
圧するキャピラリチューブである。第2減圧手段22
は、冷房モードおよび除湿モード(除湿冷房モード、外
気冷房モード)時に室外熱交換器23より流入した冷媒
を減圧するキャピラリチューブである。
【0031】室外熱交換器23は、電気自動車が走行す
る際に生じる走行風を受け易い車室外(例えば電気自動
車の前部)に設置されて、内部を流れる冷媒と電動ファ
ン26により送風される外気とを熱交換する。なお、室
外熱交換器23は、暖房モード時および除湿モード(第
2除湿暖房モード、外気暖房モード)時には、第1減圧
手段21で減圧された低温低圧の冷媒を外気との熱交換
により蒸発気化させる蒸発器として運転され、冷房モー
ドおよび除湿モード(除湿冷房モード、外気冷房モー
ド)時には、ブライン冷媒熱交換器7より流入した冷媒
を外気との熱交換により凝縮液化させる凝縮器として運
転される。
【0032】エバポレータ24は、本発明の冷却用室内
熱交換器、第2室内熱交換器に相当するもので、空調ダ
クト2内において温水式ヒータ6よりも下流側(風下
側)に設置され、冷房モード時および除湿モード(第
1、第2除湿暖房モード、除湿冷房モード、外気冷房モ
ード)時に第2減圧手段22および第1減圧手段21で
減圧された低温低圧の冷媒を空調ダクト2内の空気との
熱交換により蒸発気化させる蒸発器として運転される。
これにより、エバポレータ24の内部を流れる冷媒がエ
バポレータ24を通過する空気から蒸発潜熱を奪って
(吸熱して)蒸発することで、エバポレータ24を通過
する空気が冷却除湿される。アキュームレータ25は、
内部に流入した冷媒を液冷媒とガス冷媒とに気液分離し
て液冷媒を貯溜し、ガス冷媒のみを冷媒圧縮機20へ供
給する気液分離器として運転される。
【0033】循環回路切替手段は、冷凍サイクル中の冷
媒の循環方向を冷房サイクル(図1において矢印Cの経
路)、暖房サイクル(図1において矢印Hの経路)、除
湿サイクル(図1において矢印Dの経路)および除湿暖
房サイクル(図1において矢印H・Dの経路)等のいず
れかのサイクルに切り替えるものである。ここで、冷房
サイクルは本発明の除湿冷房モード用循環回路および冷
房モード用循環回路に相当し、暖房サイクルは本発明の
暖房モード用循環回路に相当し、除湿サイクルおよび除
湿暖房サイクルは本発明の除湿暖房モード用循環回路に
相当する。本実施形態では、循環回路切替手段として、
通電(ON、オン)されると開弁し、通電が停止(OF
F、オフ)されると閉弁する3個の電磁式開閉弁(以下
電磁弁と略す)VC、VH、VDが使用されている。
【0034】電磁弁VCは、第1減圧手段21を迂回
し、ブライン冷媒熱交換器7と室外熱交換器23とを結
ぶ冷房用冷媒流路に設置されている。そして、電磁弁V
Cは、冷房サイクル時に、冷媒圧縮機20より吐出され
た冷媒を、ブライン冷媒熱交換器7→室外熱交換器23
→第2減圧手段22→エバポレータ24→アキュームレ
ータ25→冷媒圧縮機20の順に流す第3冷媒流路を開
く冷房用開閉手段である。電磁弁VHは、第2減圧手段
22およびエバポレータ24を迂回し、室外熱交換器2
3とアキュームレータ25とを結ぶ暖房用冷媒流路に設
置されている。そして、電磁弁VHは、暖房サイクル時
および除湿暖房サイクル時に、冷媒圧縮機20より吐出
された冷媒を、ブライン冷媒熱交換器7→第1減圧手段
21→室外熱交換器23→アキュームレータ25→冷媒
圧縮機20の順に流す第1冷媒流路を開く暖房用開閉手
段である。電磁弁VDは、第2減圧手段22を迂回し、
第1減圧手段21とエバポレータ24とを結ぶ除湿用冷
媒流路に設置されている。そして、電磁弁VDは、除湿
サイクル時および除湿暖房サイクル時に、冷媒圧縮機2
0より吐出された冷媒を、ブライン冷媒熱交換器7→第
1減圧手段21→エバポレータ24→アキュームレータ
25→冷媒圧縮機20の順に流す第2冷媒流路を開く除
湿用開閉手段である。
【0035】ECU10は、本発明の空調制御装置、目
標吹出温度決定手段に相当するもので、中央演算処理装
置(以下CPUと言う)31、ROM32、RAM3
3、A/D変換器34、インターフェイス35、36等
を持ち、それ自体は周知のものである。また、ECU1
0は、走行用モータMの回転速度を制御する走行用イン
バータIにも接続するジャンクションボックスJを介し
て車載電源Vより電力が供給されて作動する。
【0036】そして、ECU10は、内気温センサ4
1、外気温センサ42、日射センサ43、冷媒圧力セン
サ44、エバ後温度センサ45、水温センサ46、除霜
センサ47、水温センサ48および操作パネル50より
入力される入力信号と予めインプットされた制御プログ
ラムに基づいて、各空調機器を制御する。すなわち、E
CU10は、各センサの検出値(検出信号)および操作
パネル50の操作値(操作信号)などの入力信号と予め
インプットされた制御プログラムに基づいて、各冷凍機
器(アクチュエータ)の運転状態を制御する。
【0037】内気温センサ41は、例えばサーミスタ等
の感温素子よりなり、車室内の空気温度(内気温度)を
検出する内気温度検出手段である。外気温センサ42
は、例えばサーミスタ等の感温素子よりなり、車室外の
空気温度(外気温度)を検出する外気温度検出手段であ
る。日射センサ43は、車室内への日射量を検出する日
射量検出手段である。冷媒圧力センサ44は、冷媒圧縮
機20の吐出圧力である冷凍サイクルの高圧圧力を検出
する冷媒圧力検出手段である。
【0038】エバ後温度センサ45は、例えばサーミス
タ等の感温素子よりなり、エバポレータ24を通過した
直後の空気温度を検出する蒸発器温度検出手段(エバ後
温度検出手段)である。水温センサ46は、例えばサー
ミスタ等の感温素子よりなり、温水式ヒータ6の入口水
温を検出する熱媒体温度検出手段である。除霜センサ4
7は、例えばサーミスタ等の感温素子よりなり、暖房モ
ード時および除湿暖房モード時に室外熱交換器23の入
口部の冷媒温度を検出する冷媒温度検出手段である。水
温センサ48は、例えばサーミスタ等の感温素子よりな
り、燃焼式ヒータ9の出口水温を検出する。
【0039】操作パネル50には、図3に示したよう
に、温度設定スイッチ51、ブロワオフスイッチ52、
オートスイッチ53、風量設定スイッチ54、モード設
定スイッチ55、液晶表示器56、内気循環設定スイッ
チ57、フロントデフロスタスイッチ(以下DEFスイ
ッチと言う)58、リヤデフォッガスイッチ59、エア
コンスイッチ60、燃焼式ヒータ切替スイッチ61およ
び燃焼式ヒータオフスイッチ62が配置されている。
【0040】このうち、温度設定スイッチ51は、本発
明の吹出温度設定手段に相当するもので、冷媒圧縮機2
0の回転速度の設定、またはA/Mダンパ19の開度設
定を行って車室内へ吹き出す空気の吹出温度を設定する
スイッチである。オートスイッチ53は、本発明の除湿
モード解除手段に相当するもので、各アクチュエータを
各センサ信号に応じて自動コントロールするように指令
するスイッチである。モード設定スイッチ55は、本発
明の除湿モード解除手段に相当するもので、DEF、F
ACE、FOOTダンパ14〜16を開閉制御すること
によって、吹出口モードを、フェイス(FACE)モー
ド、バイレベル(B/L)モード、フット(FOOT)
モードまたはフットデフ(F/D)モードのうちのいず
れかに設定するように指令するスイッチである。
【0041】内気循環設定スイッチ57は、内外気切替
ダンパ5を開閉制御することによって吸込口モードを内
気循環モードに設定するスイッチである。DEFスイッ
チ58は、本発明の除湿モード設定手段、除湿モード解
除手段に相当するもので、通常の冷暖房状態の時に押す
と吹出口モードをデフロスタ(DEF、除湿)モードに
設定するように指令し、次に再度押すと除湿モードを解
除するように指令する吹出口モード切替指令手段であ
る。
【0042】〔第1実施形態の作用〕次に、本実施形態
の電気自動車用空気調和装置の作動を図1ないし図7に
基づいて説明する。先ず、本実施形態のECU10の制
御処理を図1ないし図4に基づいて説明する。ここで、
図4はECU10による主要な制御処理を示したフロー
チャートである。
【0043】先ず、ECU10に車載電源Vから電力が
供給されると、図4のルーチンが起動され、各イニシャ
ライズおよび初期設定を行う(ステップS1)。続い
て、温度設定スイッチ51で設定された設定吹出温度T
setを読み込む(吹出温度設定手段:ステップS
2)。続いて、操作パネル50からの各操作信号(例え
ば風量設定スイッチ54で設定される遠心式送風機の送
風量信号、モード設定スイッチ55やDEFスイッチ5
8で設定される吹出口モード信号、内気循環設定スイッ
チ57で設定される内気循環モード信号)を読み込む
(除湿モード設定手段:ステップS3)。続いて、内気
温センサ41で検出した内気温度TR、外気温センサ4
2で検出した外気温度TAM、日射センサ43で検出し
た日射量TS、エバ後温度センサ45で検出したエバ後
温度TE、水温センサ46で検出した温水温度TW等の
各種センサから各センサ信号を読み込む(内気温度検出
手段、外気温度検出手段、蒸発器温度検出手段:ステッ
プS4)。
【0044】続いて、予めROM32に記憶された下記
の数1の式に基づいて、電気自動車の車室内に吹き出す
空気の目標吹出温度TAOを算出する(目標吹出温度決
定手段:ステップS5)。
【数1】TAO=Kset×Tset−KR×TR−K
AM×TAM−KS×TS+Cなお、Tsetは温度設
定スイッチ51で設定された設定吹出温度、TRは内気
温センサ41で検出した内気温度、TAMは外気温セン
サ42で検出した外気温度、TSは日射センサ43で検
出した日射量である。また、Kset、KR、KAMお
よびKSはゲインで、Cは補正用の定数である。
【0045】続いて、予めROM32に記憶された図示
しない特性図(マップ)から、目標吹出温度(TAO)
に対応するブロワ電圧(ブロワモータ18に印加する電
圧)を決定する(ステップS6)。続いて、予めROM
32に記憶された図示しない特性図(マップ)から、目
標吹出温度(TAO)に対応する吹出口モードを決定す
る(ステップS7)。なお、DEFスイッチ58が押さ
れた場合には、DEFダンパ14を図1の一点鎖線位
置、FACEダンパ15を図1の一点鎖線位置およびF
OOTダンパ16を図1の実線位置に設定して、空調風
をフロント窓ガラスの内面に吹き出すDEFモードに設
定される。また、モード設定スイッチ55を乗員が操作
した場合には、その操作に対応した吹出口モードに決定
される。
【0046】ここで、吹出口モードの決定においては、
目標吹出温度(TAO)または目標温水温度(TWO)
が低い温度から高い温度にかけて、FACEモード、B
/Lモード、FOOTモードおよびF/Dモードとなる
ように決定される。なお、FACEモードとは、DEF
ダンパ14を図1の実線位置、FACEダンパ15を図
1の実線位置およびFOOTダンパ16を図1の一点鎖
線位置に設定して、空調風を車室内の乗員の頭胸部に向
けて吹き出す吹出口モードである。B/Lモードとは、
DEFダンパ14を図1の実線位置、FACEダンパ1
5を図1の実線位置およびFOOTダンパ16を図1の
一点鎖線位置に設定して、空調風を車室内の乗員の頭胸
部および足元部に向けて吹き出す吹出口モードである。
【0047】FOOTモードとは、DEFダンパ14を
若干量開く位置、FACEダンパ15を図1の一点鎖線
位置およびFOOTダンパ16を図1の一点鎖線位置に
設定して、空調風の約8割を乗員の足元部に向けて吹き
出し、空調風の約2割をフロント窓ガラスの内面に向け
て吹き出す吹出口モードである。F/Dモードとは、D
EFダンパ14を図1の一点鎖線位置、FACEダンパ
15を図1の一点鎖線位置およびFOOTダンパ16を
図1の一点鎖線位置に設定して、空調風を乗員の足元部
とフロント窓ガラスの内面に同量ずつ吹き出す吹出口モ
ードである。
【0048】続いて、予めROM32に記憶された図示
しない特性図(マップ)から、目標吹出温度(TAO)
に対応する吸込口モードを決定する(ステップS8)。
ここで、吸込口モードの決定においては、内気循環設定
スイッチ57が押された場合には吸込口モードが内気循
環モードに設定される。なお、DEFスイッチ58が押
された場合には、内気循環設定スイッチ57が押されて
いても外気導入モードに設定されるが、その後に内気循
環設定スイッチ57が押された場合には吸込口モードが
内気循環モードに設定される。
【0049】なお、内気循環モードとは、内外気切替ダ
ンパ5を図1の一点鎖線位置に設定して、内気吸込口3
を開き、外気吸込口4を閉じて空調ダクト2内に100
%内気を導入する吸込口モードである。また、外気導入
モードとは、内外気切替ダンパ5を図1の実線位置に設
定して、内気吸込口3を閉じ、外気吸込口4を開いて空
調ダクト2内に100%外気を導入する吸込口モードで
ある。また、内外気切替ダンパ5を中立位置に設定し
て、内気吸込口3および外気吸込口4の両方とも開いて
空調ダクト2内に内気および外気を導入する内外気モー
ドを設定しても良い。
【0050】続いて、図5に示すサブルーチンがコール
され、図4のフローチャートのステップS5で算出され
た目標吹出温度TAO等に応じて、空調運転モードを決
定する(ステップS9)。続いて、図6に示すサブルー
チンがコールされ、冷媒圧縮機20の目標回転速度を決
定して、車室内に吹き出す空気の吹出温度制御を行う
(回転速度制御手段:ステップS10)。
【0051】続いて、各ステップS5〜ステップS8に
て算出または決定した各制御状態が得られるように、内
外気切替ダンパ5、ウォータポンプ8、燃焼式ヒータ
9、DEF、FACE、FOOTダンパ14〜16、ブ
ロワモータ18、エアコン用インバータ30、電動ファ
ン26、電磁弁VC、VH、VDおよびA/Mダンパ1
9等の各アクチュエータに対して制御信号を出力する
(ステップS11)。そして、ステップS12で、制御
サイクル時間であるτ(例えば0.5秒間〜2.5秒間
の経過を待ってステップS2の処理に戻る。
【0052】〔第1実施形態の空調運転モード決定制
御〕次に、本実施形態のECU10による通常の冷暖房
状態(温度コントロール状態)からDEF制御に移行す
るときの空調運転モード決定制御を図1ないし図5に基
づいて説明する。ここで、図5はECU10による空調
運転モード決定制御を示したサブルーチンである。
【0053】先ず、通常の冷暖房状態の途中でDEFス
イッチ58がON(押)されたか否かを判断する(ステ
ップS21)。この判断結果がNOの場合には、通常の
冷暖房状態(温度コントロール状態)の時の空調運転モ
ード決定制御を行う。例えば図4のフローチャートのス
テップS5で算出された目標吹出温度TAOと外気温セ
ンサ42で検出した外気温度TAMに応じて空調運転モ
ードが選択される(ステップS22)。その後に、図5
のサブルーチンを抜ける。
【0054】具体的には、目標吹出温度TAOが高温側
の場合には、室外熱交換器23のみを蒸発器として単独
運転する暖房モード(図1の暖房サイクルH)が選択さ
れる。また、目標吹出温度TAOが低温側の場合には、
ウォータポンプ8をOFFし、室外熱交換器23のみを
凝縮器として単独運転し、エバポレータ24のみを蒸発
器として単独運転する冷房モード(図1の冷房サイクル
C)が選択される。そして、外気温度TAMが0℃以下
の場合には、冷媒圧縮機20をOFFし、燃焼式ヒータ
9をLoまたはHiで運転する燃焼暖房モードが選択さ
れる。これら以外に、冷房モードと暖房モードとの間
に、ウォータポンプ8および冷媒圧縮機20をOFF
し、遠心式送風機のみを運転する送風モードを選択する
ようにしても良い。
【0055】また、ステップS21の判断結果がYES
の場合には、すなわち、通常の冷暖房状態からDEF制
御に移行する場合には、図4のステップS5で算出され
た目標吹出温度TAOおよび外気温度TAMに応じたD
EF制御の時の空調運転モード決定制御を行う。すなわ
ち、DEF制御に移行する前の空調運転モードが冷房モ
ードであるか否かを判断する(ステップS23)。この
判断結果がYESの場合には、図4のステップS5で算
出された目標吹出温度TAOが(外気温度TAM−15
℃)以下の低温であるか否かを判断する(ステップS2
4)。
【0056】このステップS24の判断結果がYESの
場合には、除湿モードとして外気冷房モードを選択す
る。なお、各アクチュエータの作動状態は後述する表1
に示す(ステップS25)。その後に、図5のサブルー
チンを抜ける。また、ステップS24の判断結果がNO
の場合には、除湿モードとして除湿冷房モードを選択す
る。なお、各アクチュエータの作動状態は後述する表1
に示す(ステップS26)。その後に、図5のサブルー
チンを抜ける。
【0057】ここで、エアコンユニット1のOFF状態
のときに操作パネル50のDEFスイッチ58が押され
ると、ECU10は下記の表1に示したDEF制御を行
う。表1はDEF(除湿モード)制御の各空調機器(ア
クチュエータ)の作動状態を示す。
【表1】
【0058】なお、DEF制御開始前に仮にマニュアル
で内気循環設定スイッチ57が押されて内気循環モード
が指令されていたとしても100%外気導入モードに固
定してDEF制御を開始する。但し、DEF制御の外気
冷房モード時はオートエアコンの場合に必ず100%外
気導入モードに固定するが、マニュアルで内気循環設定
スイッチ57が押されて内気循環モードが指令されたら
これを受け付ける。
【0059】すなわち、予めROM32に記憶された図
7および下記の数2の式または数3の式に示された関係
を満足する場合には、下記の表1のに示したように、
ウォータポンプ8をOFFし、冷凍サイクルを冷房サイ
クルに切り替える外気冷房モードを選択する。なお、
(TAM−α℃)が(3℃)よりも高温の場合には数2
の式を採用し、(TAM−α℃)が(3℃)よりも低温
の場合には数3の式を採用する。
【数2】TAO≦(TAM−α) 但し、α=+10℃〜+18℃である。
【数3】TAO≦3℃
【0060】また、予めROM32に記憶された図7お
よび下記の数4の式に示された関係を満足する場合に
は、表1のに示したように、ウォータポンプ8をON
し、冷凍サイクルを冷房サイクルに切り替える除湿冷房
モードを選択する。
【数4】TAO>(TAM−α) 但し、α=+10℃〜+18℃である。
【0061】また、ステップS23の判断結果がNOの
場合には、DEF制御に移行する前の空調運転モードが
暖房モードであるか否かを判断する(ステップS2
7)。この判断結果がYESの場合には、表1のに示
したように、ウォータポンプ8をONし、冷凍サイクル
を除湿サイクルに切り替える除湿暖房モードを選択する
(ステップS28)。その後に、図5のサブルーチンを
抜ける。また、ステップS27の判断結果がNOの場合
には、DEF制御に移行する前の空調運転モードが燃焼
暖房モードであり、表1のに示したように、冷媒圧縮
機20のOFF状態を継続するため、燃焼暖房モードを
選択する(ステップS29)。その後に、図5のサブル
ーチンを抜ける。
【0062】〔第1実施形態のDEF制御時の吹出温度
制御〕次に、本実施形態のECU10によるDEF制御
時の吹出温度制御を図1ないし図6に基づいて説明す
る。ここで、図6はECU10によるDEF制御時の吹
出温度制御(冷媒圧縮機の回転速度制御)を示したサブ
ルーチンである。
【0063】先ず、DEFスイッチ58が押されたか否
かを判断する(ステップS31)。この判断結果がNO
の場合には、図6のサブルーチンを抜ける。また、ステ
ップS31の判断結果がYESの場合には、空調運転モ
ードとして除湿暖房モードが選択されているか否かを判
断する(ステップS32)。この判断結果がYESの場
合には、温水式ヒータ6を通過する空気の風量V(m3
/h)から温度効率φを決定する(温度効率決定手段:
ステップS33)。ここでは、遠心式送風機の運転状態
によって求めた遠心式送風機の風量Vと温度効率φとの
特性図(図示せず)に基づいて温度効率φを算出する。
【0064】続いて、目標温水温度TWOを後述の方法
で決定する(目標熱媒体温度決定手段:ステップS3
4)。すなわち、エバ後温度センサ45で検出したエバ
後温度TE、図4のフローチャートのステップS5で決
定した目標吹出温度TAO、およびステップS21で決
定した温度効率φから目標温水温度TWOを下記の数5
の式に基づいて算出する。
【数5】TWO=(TAO−TE)/φ+TE
【0065】続いて、目標温水温度TWOと水温センサ
46で検出した温水式ヒータ6の入口水温(以下温水温
度と言う)TWとの温度偏差に基づいて、冷媒圧縮機2
0の目標回転速度を決定する(目標回転速度決定手段:
ステップS35)。その後に、図6のサブルーチンを抜
ける。そして、図4のフローチャートのステップS11
では、エバ後温度センサ45で検出したエバ後温度TE
を凍結限界温度(着霜限界温度、例えば2℃)に保ちな
がら、車室内に吹き出す実際の吹出温度TAが目標吹出
温度TAOになるように、冷媒圧縮機20の回転速度
が、目標温水温度TWOと温水温度TWとの温度偏差に
応じて制御される(TWO制御)。
【0066】ここで、図6のサブルーチンのステップS
34で決定される目標温水温度TWOを、例えばDEF
吹出口11よりフロント窓ガラスの内面に向けて吹き出
す空気の吹出温度と関連させておけば、温度設定スイッ
チ51等により乗員が希望する吹出温度を設定するのみ
で、フロント窓ガラスの内面へ吹き出す空気の吹出温度
が乗員の希望に合った温度に到達する。
【0067】また、ステップS32の判断結果がNOの
場合には、空調運転モードとして除湿冷房モードが選択
されているか否かを判断する(ステップS36)。この
判断結果がYESの場合には、A/Mダンパ19の目標
ダンパ開度(SW)が0(%)であるか否かを判断する
(ステップS37)。この判断結果がNOの場合には、
前述の方法で、温水式ヒータ6を通過する空気の風量V
(m3 /h)から温度効率φを決定する(温度効率決定
手段:ステップS38)。
【0068】続いて、下記の数6の式に基づいて2個の
A/Mダンパ19の目標ダンパ開度(SW)を算出する
(ステップS39)。
【数6】SW={(TAO−TE)/φ(TW−T
E)}×100(%) ここで、SWはMAXCOOL(全閉)を0(%)と
し、MAXHOT(全開)を100(%)とする。
【0069】続いて、エバ後温度センサ45で検出した
エバ後温度TEが凍結限界温度(例えば2℃)付近に接
近するように冷媒圧縮機20の目標回転速度を決定する
(ステップS40)。その後に、図6のサブルーチンを
抜ける。そして、図4のフローチャートのステップS1
1では、エバ後温度センサ45で検出したエバ後温度T
Eを凍結限界温度(例えば2℃)に保ちながら冷媒圧縮
機20の回転速度が制御されると共に、車室内に吹き出
す実際の吹出温度TAが目標吹出温度TAOになるよう
に、A/Mダンパ19の目標ダンパ開度(SW)が、目
標吹出温度TAOとエバ後温度TEと温水温度TWに応
じて制御される(A/Mダンパ制御)。
【0070】また、ステップS36の判断結果がNOの
場合、ステップS37の判断結果がYESの場合には、
空調運転モードとして外気冷房モードが選択されている
ので、エバ後温度センサ45で検出するエバ後温度TE
が目標吹出温度TAOに一致(TE=TAO)するよう
に、冷媒圧縮機20の目標回転速度を決定する(ステッ
プS41)。その後に、図6のサブルーチンを抜ける。
そして、図4のフローチャートのステップS11では、
エバ後温度センサ45で検出するエバ後温度TEが目標
吹出温度TAOに一致するように、冷媒圧縮機20の回
転速度が、目標吹出温度TAOに応じて制御される(T
E=TAO制御)。
【0071】〔第1実施形態のDEF制御〕次に、本実
施形態のECU10によるエアコンユニット1の通常の
冷暖房状態(温度コントロール状態)からDEF制御に
移行する時の各アクチュエータの作動を図1ないし図7
に基づいて説明する。
【0072】(除湿暖房モード)乗員がDEFスイッチ
58を押してフロント窓ガラスの曇りの除去を希望した
時に、除湿モードとして除湿暖房モードが選択された場
合には、ウォータポンプ8および冷媒圧縮機20がON
され、2個のA/Mダンパ19がMAXHOTに固定さ
れ、電磁弁VCがOFFされ、電磁弁VH、VDがエバ
後温度TEに応じてON−OFF制御される。このと
き、吸込口モードは外気導入モードに固定され、吹出口
モードはDEFモードに固定される。
【0073】1)第1除湿暖房モード そして、エバ後温度TEが凍結限界温度(例えば2℃)
よりも高温の第1所定温度(例えば2.5℃)以上の場
合には、電磁弁VHがOFFされ、電磁弁VDがONさ
れることによって、エバポレータ24を蒸発器として単
独運転する第1除湿暖房モードに設定される。したがっ
て、冷媒圧縮機20の吐出口より吐出された冷媒は、除
湿サイクル(矢印D方向)を流れ、ブライン冷媒熱交換
器7→第1減圧手段21→電磁弁VD→エバポレータ2
4→アキュームレータ25→冷媒圧縮機20のように循
環する。一方、ブライン冷媒熱交換器7を通過する際に
冷媒の凝縮熱によって加熱された温水は、エバポレータ
24の風下側に配置された温水式ヒータ6に循環され
る。
【0074】このとき、外気吸込口4から空調ダクト2
内に吸い込まれた外気は、エバポレータ24を通過する
際に冷却除湿されて低湿度の空気となる。そして、エバ
ポレータ24を通過した全ての空気は、温水式ヒータ6
を通過する際に再加熱された後に、DEF吹出口11よ
りフロント窓ガラスの内面に向けて吹き出される。これ
によりフロント窓ガラスの曇りが除去されると共に、車
室内が暖房気味除湿される。さらに、室外熱交換器23
を蒸発器として運転しないため、室外熱交換器23の除
霜を行うこともできる。
【0075】2)第2除湿暖房モード また、エバ後温度TEが第1所定温度と第2所定温度と
の間の温度(例えば1.5℃〜2.5℃)の場合には、
電磁弁VH、VDが共にONされることによって、室外
熱交換器23とエバポレータ24とを並列して蒸発器と
して運転する第2除湿暖房モードに設定される。したが
って、冷媒圧縮機20の吐出口より吐出された冷媒は、
除湿暖房サイクル(図1において矢印H・Dの経路)を
冷媒が流れ、ブライン冷媒熱交換器7→第1減圧手段2
1を通過した後に、室外熱交換器23→電磁弁VHを通
るものと、電磁弁VD→エバポレータ24を通るものと
に分かれる。一方、ブライン冷媒熱交換器7で冷媒の凝
縮熱によって加熱された温水は温水式ヒータ6に循環さ
れる。
【0076】このとき、外気吸込口4から空調ダクト2
内に吸い込まれた外気は、エバポレータ24を通過する
際に冷却除湿されて低湿度の空気となる。そして、エバ
ポレータ24を通過した全ての空気は、温水式ヒータ6
を通過する際に再加熱された後に、DEF吹出口11よ
りフロント窓ガラスの内面に向けて吹き出される。これ
により、フロント窓ガラスの曇りが除去されると共に、
車室内が暖房気味除湿される。
【0077】ここで、上述したように、第2除湿暖房モ
ードでは、室外熱交換器23がエバポレータ24と並列
して蒸発器として運転される。また、電気自動車が走行
中であれば走行風も室外熱交換器23に吹き付けられる
ので、エバポレータ24よりも室外熱交換器23の吸熱
量が多くなることにより、空調ダクト2内に吸い込まれ
た外気からのエバポレータ24内を通過する冷媒の吸熱
量は少なくなる。さらに、ブライン冷媒熱交換器7での
冷媒から温水に与えられる熱量は、エバポレータ24を
蒸発器として単独運転する第1除湿暖房モードと比較し
て、室外熱交換器23を蒸発器として運転することによ
る吸熱量の増加分だけ上昇する。これにより、車室内の
暖房能力が向上するので目標吹出温度TAOを作り易く
なる。
【0078】3)第3除湿暖房モード(外気暖房モー
ド) さらに、エバ後温度TEが凍結限界温度(例えば2℃)
よりも低温の第2所定温度(例えば1.5℃)以下の場
合には、電磁弁VHがONされ、電磁弁VDがOFFさ
れることによって、室外熱交換器23を蒸発器として単
独運転する第3除湿暖房モード(外気暖房モード)に設
定される。したがって、冷媒圧縮機20の吐出口より吐
出された冷媒は、暖房サイクル(矢印H方向)を流れ、
ブライン冷媒熱交換器7→第1減圧手段21→室外熱交
換器23→電磁弁VH→アキュームレータ25→冷媒圧
縮機20のように循環する。一方、ブライン冷媒熱交換
器7で冷媒の凝縮熱によって加熱された温水が温水式ヒ
ータ6に循環する。
【0079】そして、外気吸込口4から空調ダクト2内
に吸い込まれた外気は、エバポレータ24を通過する際
にエバポレータ24の表面に付着した霜を解かして、温
水式ヒータ6を通過する際に加熱された後に、DEF吹
出口11よりフロント窓ガラスの内面に向けて吹き出さ
れる。これにより、フロント窓ガラスの曇りが除去され
ると共に、外気温度TAM(吸込温度Tin)が低温で
もエバポレータ24の着霜(フロスト)を抑えられ、且
つ車室内を外気暖房できる。ここで、外気温度TAM
(吸込温度Tin)が例えば0℃以下に低下した場合に
は、冷媒圧縮機20をOFFして燃焼式ヒータ9をHi
−Lo運転制御する。
【0080】(除湿冷房モード)乗員がDEFスイッチ
58を押してフロント窓ガラスの曇りの除去を希望した
時に、図7の特性図に示したように、目標吹出温度TA
Oが(外気温度TAM−15℃)よりも高温の場合に
は、除湿モードとして除湿冷房モードが選択される。こ
の場合には、ウォータポンプ8および冷媒圧縮機20が
ONされ、目標吹出温度TAOやエバ後温度TE等に応
じて2個のA/Mダンパ19がMAXHOT〜MAXC
OOL間で可変され、電磁弁VCがONされ、電磁弁V
H、VDがOFFされる。このときも、吸込口モードは
外気導入モードに固定され、吹出口モードはDEFモー
ドに固定される。
【0081】したがって、冷媒圧縮機20の吐出口より
吐出された冷媒は、冷房サイクル(矢印C方向)を流
れ、ブライン冷媒熱交換器7→電磁弁VC→室外熱交換
器23→第2減圧手段22→エバポレータ24→アキュ
ームレータ25→冷媒圧縮機20のように循環する。一
方、ブライン冷媒熱交換器7で冷媒の凝縮熱によって加
熱された温水は、同様に温水式ヒータ6に循環される。
【0082】このとき、外気吸込口4から空調ダクト2
内に吸い込まれた外気は、エバポレータ24を通過する
際に冷却除湿されて低湿度の空気となる。そして、エバ
ポレータ24を通過した空気は、A/Mダンパ19の開
度に応じて温水式ヒータ6を通過し再加熱された後に、
DEF吹出口11よりフロント窓ガラスの内面に向けて
吹き出される。これにより、フロント窓ガラスの曇りが
除去される。
【0083】ここで、除湿冷房モード時には室外熱交換
器23が凝縮器として運転される。また、同様に、電気
自動車が走行中であれば走行風も室外熱交換器23に吹
き付けられるので、ブライン冷媒熱交換器7での冷媒の
放熱量よりも室外熱交換器23での冷媒の放熱量が多く
なり、ブライン冷媒熱交換器7での冷媒から温水に与え
られる熱量が少なくなる。したがって、空調ダクト2内
に吸い込まれた外気はエバポレータ24で冷却除湿され
た後に温水式ヒータ6を通過する際に再加熱される量が
小さくなる。このため、除湿暖房モードの目標吹出温度
TAOよりも低い温度が算出される、除湿冷房モード時
の目標吹出温度TAOを作り易くなり、車室内が冷房気
味除湿される。
【0084】(外気冷房モード)乗員がDEFスイッチ
58を押してフロント窓ガラスの曇りの除去を希望した
時に、図7の特性図に示したように、目標吹出温度TA
Oが(外気温度TAM−15℃)以下の低温の場合、ま
たは目標吹出温度TAOが3℃以下の低温の場合には、
除湿モードとして外気冷房モードが選択される。この場
合には、ウォータポンプ8がOFFされ、冷媒圧縮機2
0がONされ、2個のA/Mダンパ19がMAXCOO
Lに固定され、電磁弁VCがONされ、電磁弁VH、V
DがOFFされる。このとき、吸込口モードは外気導入
モードに設定され、吹出口モードはDEFモードに設定
される。
【0085】したがって、冷媒圧縮機20の吐出口より
吐出された冷媒は、冷房サイクル(矢印C方向)を流
れ、冷媒圧縮機20→ブライン冷媒熱交換器7(単に冷
媒通路として使用)→電磁弁VC→室外熱交換器23→
第2減圧手段22→エバポレータ24→アキュームレー
タ25→冷媒圧縮機20のように循環する。このとき、
外気吸込口4から空調ダクト2内に吸い込まれた外気
は、エバポレータ24を通過する際に冷却除湿されて低
湿度の空気となって、温水式ヒータ6を迂回した後に、
DEF吹出口11よりフロント窓ガラスの内面に向けて
吹き出される。これにより、フロント窓ガラスの防曇性
能も十分得られると共に、電動式のウォータポンプ8の
作動を止めることができるので省動力および省消費電力
となり、電気自動車の走行距離も延びる。
【0086】〔第1実施形態の効果〕以上のことから、
本実施形態では、温コン状態の途中からDEF制御に移
行する時に、DEF制御に移行する前の空調運転モード
が冷房モードの場合には、除湿冷房モードが選択され
る。このとき、電磁弁VCはON(開弁)状態を継続
し、電磁弁VH、VDはOFF(閉弁)状態を継続する
ことになるため、冷房モード時も除湿冷房モード時も共
に室外熱交換器23は凝縮器として運転される。これに
より、温コン状態の途中からDEF制御に移行する時
に、電磁弁VCをONからOFFすることにより、室外
熱交換器23の前後を高圧圧力から低圧圧力に切り替え
る必要はない。これにより、冷房モード時に冷凍サイク
ルの高圧側に配される電磁弁VCを開閉弁(ON−OF
F)することにより発生する冷媒音も出ない。
【0087】また、温コン状態の途中からDEF制御に
移行する時に、DEF制御に移行する前の空調運転モー
ドが暖房モードの場合には、除湿暖房モードが選択され
る。このとき、電磁弁VCはOFF(閉弁)状態を継続
し、電磁弁VH、VDはON−OFF制御されることに
なるため、暖房モード時も除湿暖房モード時も共に、室
外熱交換器23が蒸発器として運転される。これによ
り、温コン状態の途中からDEF制御に移行する時に、
電磁弁VCをOFFからONすることにより、室外熱交
換器23の前後を低圧圧力から高圧圧力に切り替える必
要はない。これにより、暖房モード時に冷凍サイクルの
低圧側に配される電磁弁VCを開閉弁(OFF−ON)
することにより発生する冷媒音も出ない。
【0088】したがって、温コン状態の途中でフロント
窓ガラスが曇ってしまい、DEFスイッチ58を押して
温コン状態からDEF制御に移行する際に長時間の切替
待機時間を必要とすることなく、すなわち、タイムラグ
なく、直ちにDEF制御に移行することができる。この
ため、直ちに車室内を除湿することができるので、フロ
ント窓ガラスの曇りを除去でき、乗員が故障したと誤解
することもない。これによって、電気自動車用空気調和
装置としての商品性を向上できる。
【0089】また、DEF制御に移行する前の空調運転
モードが冷房モードで、しかも目標吹出温度TAOが
(TAM−15℃)以下に低下している時、あるいは目
標吹出温度TAOが3℃以下に低下している時には、除
湿冷房モードの代わりに外気冷房モードを選択すること
により、ブラインサイクルの電動式のウォータポンプ8
の作動を停止できる。このため、省動力および省消費電
力となると共に、フロント窓ガラスやサイド窓ガラスの
防曇性能も十分得られる。
【0090】〔第2実施形態〕図8は本発明の第2実施
形態を示したもので、電気自動車用空気調和装置の全体
構成を示した図である。
【0091】本実施形態の冷凍サイクルは、回転速度が
インバータ制御される冷媒圧縮機20、この冷媒圧縮機
20の吐出口より吐出された冷媒が流入するコンデンサ
71、このコンデンサ71より流出冷媒を減圧する第
1、第2減圧手段21、22よりなる減圧手段、空調ダ
クト2外に設置された室外熱交換器23、空調ダクト2
内に設置されたエバポレータ24、気液分離するアキュ
ームレータ25、冷凍サイクル中の冷媒の流れ方向を切
り替える電磁弁VC、VH、VDよりなる循環回路切替
手段、およびこれらを環状に接続する冷媒配管等から構
成されている。
【0092】コンデンサ71は、本発明の加熱用室内熱
交換器、第1室内熱交換器に相当するもので、空調ダク
ト2内においてエバポレータ24よりも下流側に設置さ
れ、内部を流れる冷媒の凝縮熱によって通過する空気を
加熱する凝縮器である。コンデンサ71には、コンデン
サ71を通過する空気量(温風量)とコンデンサ71を
迂回する空気量(冷風量)とを調節して車室内へ吹き出
す空気の吹出温度を調整する空気量調節手段としての2
個のエアミックス(A/M)ダンパ72が回転自在に支
持されている。これらのA/Mダンパ72は、ステッピ
ングモータやサーボモータ等のアクチュエータ(図示せ
ず)により駆動される。
【0093】ここで、本実施形態では、エアコンユニッ
ト1の通常の冷暖房状態からDEF制御に移行するとき
に、DEF制御に移行する前の空調運転モードが冷房モ
ードの時には除湿冷房モードを選択し、DEF制御に移
行する前の空調運転モードが暖房モードの時には除湿暖
房モードを選択するようにして、第1実施形態と同様な
効果を得る。なお、冷房サイクルとして、冷媒圧縮機2
0の吐出口より吐出された冷媒をコンデンサ71を迂回
させて電磁弁VCを経て室外熱交換器23に直接流入さ
せることのできる冷媒流路を設ければ、第1実施形態の
除湿モード時の外気冷房モードと同じ作用効果を得るこ
とができる。
【0094】〔第3実施形態の空調運転モード決定制
御〕図9は本発明の第3実施形態を示したもので、EC
U10による空調運転モード決定制御を示したサブルー
チンを示した図である。ここでは、ECU10によるD
EF制御から通常の冷暖房状態(温度コントロール状
態)に移行するときの空調運転モード決定制御を説明す
る。
【0095】先ず、DEF制御の途中で、DEFスイッ
チ58がOFFされたか否かを判断する(ステップS5
1)。この判断結果がNOの場合には、上記の第1実施
形態のように、DEF制御(除湿モード)の時の空調運
転モード決定制御を行う(ステップS52)。その後
に、図9のサブルーチンを抜ける。ここで、DEF制御
のOFFは、DEFスイッチ58を一旦押した後に次の
操作を行った時に成される。例えば再度DEFスイッチ
58を押した場合、モード設定スイッチ55を操作した
場合、オートスイッチ53を押した場合などである。
【0096】また、ステップS51の判断結果がYES
の場合には、すなわち、DEF制御の途中で通常の冷暖
房状態に移行する場合には、通常の冷暖房状態に移行す
る前の除湿モードが除湿冷房モードまたは外気冷房モー
ドであるか否かを判断する(ステップS53)。この判
断結果がYESの場合には、空調運転モードとして冷房
モードを選択し、各アクチュエータの作動状態を決定す
る(ステップS54)。その後に、図9のサブルーチン
を抜ける。
【0097】また、ステップS53の判断結果がNOの
場合には、DEF制御の途中で通常の冷暖房状態に移行
する前の除湿モードが除湿暖房モードであるか否かを判
断する(ステップS55)。この判断結果がYESの場
合には、空調運転モードとして暖房モードを選択し、各
アクチュエータの作動状態を決定する(ステップS5
6)。その後に、図9のサブルーチンを抜ける。また、
ステップS55の判断結果がNOの場合には、すなわ
ち、DEF制御の途中で通常の冷暖房状態に移行する前
の除湿モードが燃焼暖房モードである場合には、空調運
転モードとして燃焼暖房モードを選択する(ステップS
57)。その後に、図9のサブルーチンを抜ける。
【0098】〔第3実施形態の効果〕以上のことから、
本実施形態では、DEF制御の途中から通常の冷暖房状
態(温コン状態)に移行する時に、温コン状態に移行す
る前の除湿モードが除湿冷房モードまたは外気冷房モー
ドの場合には、冷房モードが選択される。これにより、
DEF制御の途中から温コン状態に移行する時に、電磁
弁VCをONからOFFすることにより、室外熱交換器
23の前後を高圧圧力から低圧圧力に切り替える必要は
ない。また、DEF制御の途中から温コン状態に移行す
る時に、温コン状態に移行する前の除湿モードが除湿暖
房モードの場合には、暖房モードが選択される。これに
より、DEF制御の途中から温コン状態に移行する時
に、電磁弁VCをOFFからONすることにより、室外
熱交換器23の前後を低圧圧力から高圧圧力に切り替え
る必要はない。
【0099】したがって、DEF制御の途中で車室内の
冷暖房を行うため、DEFスイッチ58をOFFする等
してDEF制御から温コン状態に移行する際に長時間の
切替待機時間を必要とすることなく、すなわち、タイム
ラグなく、直ちに温コン状態に移行することができる。
このため、直ちに車室内を冷暖房することができるの
で、乗員の希望する冷房感または暖房感を得ることで
き、乗員が故障したと誤解することもない。これによっ
て、電気自動車用空気調和装置としての商品性を向上で
きる。
【0100】〔他の実施形態〕本実施形態では、本発明
を電気自動車用空気調和装置に適用したが、本発明を空
冷式エンジン搭載車または水冷式エンジン搭載車用空気
調和装置に適用しても良い。第1、第2実施形態では、
通常の冷暖房状態(通常の冷暖房モード)からDEF制
御(除湿モード)に移行する時に、DEF制御に移行す
る前の空調運転モードの時の電磁弁VCの作動状態に一
致した除湿モードに切り替えるようにした。また、第3
実施形態では、DEF制御(除湿モード)から通常の冷
暖房状態(通常の冷暖房モード)に移行する時に、通常
の冷暖房状態に移行する前の除湿モードの時の電磁弁V
Cの作動状態に一致した通常の冷暖房状態に切り替える
ようにした。これらの制御を1つの実施形態で両方行う
ようにしても良い。
【0101】第1、第2実施形態では、エアコンユニッ
ト1の通常の冷暖房状態(温度コントロール状態)の途
中でDEF制御に移行する時にのみ本発明を用いたが、
エアコンユニット1の通常の冷暖房状態からDEF制御
に移行する時に本発明を用いても良く、また通常の冷暖
房状態(温度コントロール状態)の途中でモード設定ス
イッチ55によりFOOTモードやF/Dモードが選択
された時に本発明を用いても良い。また、第3実施形態
では、エアコンユニット1のDEF制御の途中で通常の
冷暖房状態(温度コントロール状態)に移行する時にの
み本発明を用いたが、モード設定スイッチ55によりF
OOTモードやF/Dモードが選択されてFOOTモー
ドやF/Dモードの途中でオートスイッチ53が押され
て通常の冷暖房状態(温度コントロール状態)に移行す
る際に本発明を用いても良い。
【0102】本実施形態では、温水温度TWとして水温
センサ46で検出する温水式ヒータ6の入口水温を用い
たが、温水温度TWとして水温センサ48で検出する燃
焼式ヒータ9の出口水温を用いても良い。なお、ブライ
ンサイクルのいずれの箇所の水温を温水温度TWとして
読み込んでも良い。また、本実施形態では、加熱量調節
手段としてA/Mダンパ19の開度を調節して車室内に
吹き出す空気の吹出温度を調整するエアミックス温度コ
ントロール方式を利用したが、加熱量調節手段として温
水式ヒータ6に流入する温水量を調節して車室内に吹き
出す空気の吹出温度を調整するリヒート式温度コントロ
ールを利用しても良い。
【0103】本実施形態では、第2除湿暖房モード時
に、冷媒圧縮機20→ブライン冷媒熱交換器7またはコ
ンデンサ71→第1減圧手段21→室外熱交換器23お
よびエバポレータ24→冷媒圧縮機20のように冷媒が
循環する除湿暖房サイクルH、D(除湿暖房モード循環
回路)を形成したが、第2除湿暖房モード時に、冷媒圧
縮機20→ブライン冷媒熱交換器7またはコンデンサ7
1→第1減圧手段21→室外熱交換器23→エバポレー
タ24→冷媒圧縮機20のように冷媒が循環する除湿暖
房サイクルが形成できるように冷凍サイクルを変更して
も良い。すなわち、第2除湿暖房モード時に、室外熱交
換器23とエバポレータ24とを直列に蒸発器として運
転する除湿暖房サイクルが形成できるように冷凍サイク
ルを変更しても良い。
【0104】本実施形態では、除湿暖房モード時に、エ
バポレータ24のみ蒸発器として単独運転する第1除湿
暖房モードと、室外熱交換器23とエバポレータ24と
を並列または直列して蒸発器として運転する第2除湿暖
房モードと、室外熱交換器23のみ蒸発器として単独運
転する第3除湿暖房(外気暖房)モードとを行うように
したが、除湿暖房モード時に、第1除湿暖房モード、第
2除湿暖房モードまたは外気暖房モードのいずれか1つ
以上の除湿暖房モードを行うようにしても良い。例えば
第2除湿暖房モードのみ、第1、第2除湿暖房モードの
み、第2除湿暖房モードおよび外気暖房モードのみ行う
ようにする。
【0105】そして、図1に示したブラインサイクル
に、ラジエータ等の放熱装置、電動器具の排熱を回収す
る排気回収器や電気ヒータ等の補助加熱装置、流路切替
弁等の付属装置を追加しても良い。さらに、減圧手段と
して、温度自動膨張弁、電動式の膨張弁、オリフィス等
の減圧手段を用いても良いが、安価で、故障のないキャ
ピラリチューブやオリフィス等の固定絞りを用いること
が望ましい。そして、気液分離器として、レシーバ(受
液器)を使用しても良い。このレシーバの接続箇所は、
ブライン冷媒熱交換器7と第1減圧手段21との間に接
続するか、あるいは室外熱交換器23と第2減圧手段2
2との間に接続する。
【図面の簡単な説明】
【図1】電気自動車用空気調和装置の全体構成を示した
模式図である(第1実施形態)。
【図2】電気自動車用空気調和装置の制御系を示したブ
ロック図である(第1実施形態)。
【図3】操作パネルを示した正面図である(第1実施形
態)。
【図4】ECUによる主要な制御処理を示したフローチ
ャートである(第1実施形態)。
【図5】空調運転モード決定制御を示したサブルーチン
である(第1実施形態)。
【図6】DEF制御時の吹出温度制御を示したサブルー
チンである(第1実施形態)。
【図7】外気冷房モードと除湿冷房モードとの選択条件
を示した特性図である(第1実施形態)。
【図8】電気自動車用空気調和装置の全体構成を示した
模式図である(第2実施形態)。
【図9】空調運転モード決定制御を示したサブルーチン
である(第3実施形態)。
【符号の説明】
1 エアコンユニット 2 空調ダクト 6 温水式ヒータ(加熱用室内熱交換器、第1室内熱交
換器) 7 ブライン冷媒熱交換器(加熱用室内熱交換器、冷媒
熱媒体熱交換器) 8 ウォータポンプ(熱媒体循環手段) 10 ECU(空調制御装置、目標吹出温度決定手段) 20 冷媒圧縮機 21 第1減圧手段 22 第2減圧手段 23 室外熱交換器 24 エバポレータ(冷却用室内熱交換器、第2室内熱
交換器) 41 内気温センサ(内気温度検出手段) 42 外気温センサ(外気温度検出手段) 50 操作パネル 51 温度設定スイッチ(吹出温度設定手段) 53 オートスイッチ(除湿モード解除手段) 55 モード設定スイッチ(除湿モード解除手段) 58 DEFスイッチ(除湿モード設定手段、除湿モー
ド解除手段) 71 コンデンサ(加熱用室内熱交換器、第1室内熱交
換器) VC 電磁弁(循環回路切替手段) VH 電磁弁(循環回路切替手段) VD 電磁弁(循環回路切替手段)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)車室内へ向かって空気を送るための
    ダクトと、 (b)このダクト内において車室内へ送風する送風機
    と、 (c)冷媒圧縮機より吐出された冷媒を、室外熱交換
    器、減圧手段および冷却用室内熱交換器の順に流して前
    記冷媒圧縮機に戻す冷房モード用循環回路と、 (d)前記冷媒圧縮機より吐出された冷媒を、加熱用室
    内熱交換器、前記減圧手段、前記室外熱交換器の順に流
    して前記冷媒圧縮機に戻す暖房モード用循環回路と、 (e)前記冷媒圧縮機より吐出された冷媒を、前記加熱
    用室内熱交換器、前記室外熱交換器、前記減圧手段およ
    び前記冷却用室内熱交換器の順に流して前記冷媒圧縮機
    に戻す除湿冷房モード用循環回路と、 (f)前記冷媒圧縮機より吐出された冷媒を、前記加熱
    用室内熱交換器、前記減圧手段、前記室外熱交換器また
    は前記冷却用室内熱交換器の順に流して前記冷媒圧縮機
    に戻す除湿暖房モード用循環回路と、 (g)前記冷房モード用循環回路または前記暖房モード
    用循環回路のいずれかの循環回路から前記除湿冷房モー
    ド用循環回路または前記除湿暖房モード用循環回路のい
    ずれかの循環回路に切り替える循環回路切替手段と、 (h)通常の冷暖房状態から除湿状態に切り替えるため
    の除湿モード設定手段と、 (i)この除湿モード設定手段により通常の冷暖房状態
    から除湿状態に切り替えられた時に、 現在、前記冷房モード用循環回路に切り替えられている
    場合は、前記除湿冷房モード用循環回路に切り替えるよ
    うに前記循環回路切替手段を制御し、 現在、前記暖房モード用循環回路に切り替えられている
    場合は、前記除湿暖房モード用循環回路に切り替えるよ
    うに前記循環回路切替手段を制御する空調制御装置とを
    備えた車両用空気調和装置。
  2. 【請求項2】(a)車室内へ向かって空気を送るための
    ダクトと、 (b)このダクト内において車室内へ送風する送風機
    と、 (c)冷媒圧縮機より吐出された冷媒を、加熱用室内熱
    交換器、室外熱交換器、減圧手段および冷却用室内熱交
    換器の順に流して前記冷媒圧縮機に戻す冷房モード用循
    環回路と、 (d)前記冷媒圧縮機より吐出された冷媒を、前記加熱
    用室内熱交換器、前記減圧手段、前記室外熱交換器の順
    に流して前記冷媒圧縮機に戻す暖房モード用循環回路
    と、 (e)前記冷媒圧縮機より吐出された冷媒を、前記加熱
    用室内熱交換器、前記室外熱交換器、前記減圧手段およ
    び前記冷却用室内熱交換器の順に流して前記冷媒圧縮機
    に戻す除湿冷房モード用循環回路と、 (f)前記冷媒圧縮機より吐出された冷媒を、前記加熱
    用室内熱交換器、前記減圧手段、前記室外熱交換器また
    は前記冷却用室内熱交換器の順に流して前記冷媒圧縮機
    に戻す除湿暖房モード用循環回路と、 (g)前記冷房モード用循環回路または前記暖房モード
    用循環回路のいずれかの循環回路から前記除湿冷房モー
    ド用循環回路または前記除湿暖房モード用循環回路のい
    ずれかの循環回路に切り替える循環回路切替手段と、 (h)除湿状態から通常の冷暖房状態に切り替えるため
    の除湿モード解除手段と、 (i)この除湿モード解除手段により除湿状態から通常
    の冷暖房状態に切り替えられた時に、 現在、前記除湿冷房モード用循環回路に切り替えられて
    いる場合は、前記冷房モード用循環回路に切り替えるよ
    うに前記循環回路切替手段を制御し、 現在、前記除湿暖房モード用循環回路に切り替えられて
    いる場合は、前記暖房モード用循環回路に切り替えるよ
    うに前記循環回路切替手段を制御する空調制御装置とを
    備えた車両用空気調和装置。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の車両用空
    気調和装置において、 前記冷媒圧縮機は、駆動電源としてのインバータによっ
    て通電制御される駆動モータにより回転駆動される電動
    式の冷媒圧縮機であることを特徴とする車両用空気調和
    装置。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の車両用空気調和装置にお
    いて、 前記加熱用室内熱交換器は、前記ダクト内に配設され、
    前記冷媒圧縮機より吐出された冷媒と前記ダクト内の空
    気とを熱交換させて冷媒を凝縮させる凝縮器として運転
    される第1室内熱交換器であって、 前記室内熱交換器は、前記ダクト内において前記第1室
    内熱交換器よりも空気の流れ方向の上流側に配設され、
    前記減圧手段より流入した冷媒を蒸発させる蒸発器とし
    て運転される第2室内熱交換器であることを特徴とする
    車両用空気調和装置。
  5. 【請求項5】請求項3に記載の車両用空気調和装置にお
    いて、 前記加熱用室内熱交換器は、前記ダクト外に配設され、
    前記冷媒圧縮機より吐出された冷媒と熱媒体とを熱交換
    させて冷媒を凝縮させる凝縮器として運転される冷媒熱
    媒体熱交換器、前記ダクト内に配設され、前記冷媒熱媒
    体熱交換器より流入する熱媒体により前記ダクト内の空
    気を加熱する第1室内熱交換器、および前記冷媒熱媒体
    熱交換器と前記第1室内熱交換器との間で熱媒体を循環
    させる熱媒体循環手段を有し、 前記冷却用室内熱交換器は、前記ダクト内において前記
    第1室内熱交換器よりも空気の流れ方向の上流側に配設
    され、前記減圧手段より流入した冷媒を蒸発させる蒸発
    器として運転される第2室内熱交換器であることを特徴
    とする車両用空気調和装置。
  6. 【請求項6】請求項5に記載の車両用空気調和装置にお
    いて、 前記空調制御装置は、車室内に吹き出す空気の吹出温度
    を所望の吹出温度に設定する吹出温度設定手段、内気温
    度を検出する内気温度検出手段、外気温度を検出する外
    気温度検出手段、および前記吹出温度設定手段で設定し
    た設定吹出温度、前記内気温度検出手段で検出した内気
    温度、前記外気温度検出手段で検出した外気温度に基づ
    いて、車室内に吹き出す空気の目標吹出温度を決定する
    目標吹出温度決定手段を有し、 前記冷房モード用循環回路から前記除湿冷房モード用循
    環回路に切り替えられた時に、 前記目標吹出温度決定手段で決定した目標吹出温度をT
    AO、前記外気温度検出手段で検出した外気温度をTA
    Mとしたとき、 TAO≦TAM−α℃ の関係を満足した場合は、前記熱媒体循環手段の作動を
    停止することを特徴とする車両用空気調和装置。
JP6881597A 1997-03-21 1997-03-21 車両用空気調和装置 Pending JPH10264647A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6881597A JPH10264647A (ja) 1997-03-21 1997-03-21 車両用空気調和装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6881597A JPH10264647A (ja) 1997-03-21 1997-03-21 車両用空気調和装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10264647A true JPH10264647A (ja) 1998-10-06

Family

ID=13384600

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6881597A Pending JPH10264647A (ja) 1997-03-21 1997-03-21 車両用空気調和装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10264647A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6951030B2 (en) 2000-04-21 2005-09-27 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Data broadcast apparatus capable of stopping reproduction of broadcast data in reception apparatus when an event requiring to stop the reproduction of the broadcast data occurs
US7461517B2 (en) 2005-02-28 2008-12-09 Sanyo Electric Co., Ltd. Refrigerant cycle unit
WO2016047590A1 (ja) * 2014-09-24 2016-03-31 サンデンホールディングス株式会社 車両用空気調和装置
JP2022085911A (ja) * 2020-11-28 2022-06-09 有限会社Move 冷房付き乗用カート

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6951030B2 (en) 2000-04-21 2005-09-27 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Data broadcast apparatus capable of stopping reproduction of broadcast data in reception apparatus when an event requiring to stop the reproduction of the broadcast data occurs
US7461517B2 (en) 2005-02-28 2008-12-09 Sanyo Electric Co., Ltd. Refrigerant cycle unit
WO2016047590A1 (ja) * 2014-09-24 2016-03-31 サンデンホールディングス株式会社 車両用空気調和装置
JP2016064704A (ja) * 2014-09-24 2016-04-28 サンデンホールディングス株式会社 車両用空気調和装置
CN106715172A (zh) * 2014-09-24 2017-05-24 三电控股株式会社 车辆用空调装置
US10252600B2 (en) 2014-09-24 2019-04-09 Sanden Holdings Corporation Air-conditioning apparatus for vehicle
JP2022085911A (ja) * 2020-11-28 2022-06-09 有限会社Move 冷房付き乗用カート

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5663849B2 (ja) 車両用空調装置
JP3841039B2 (ja) 車両用空調装置
JP5446524B2 (ja) 車両用空調装置
JP4465903B2 (ja) 車両用空調装置
JP5287578B2 (ja) 車両用空調装置
JP4147942B2 (ja) 冷凍装置の凍結防止装置
JP5423181B2 (ja) 車両用空調装置
JP2004224107A (ja) 車両用空調装置
JP3704814B2 (ja) 車両用空気調和装置
JP3331765B2 (ja) 空調装置
JP2000313224A (ja) 車両用空調装置
JP2001050572A (ja) 自動車用空気調和装置
JPH09220924A (ja) 車両用空気調和装置
JPH08216655A (ja) 車両用ヒートポンプ式空調装置
JP2001130247A (ja) 空調装置
JP4196681B2 (ja) 冷凍サイクル制御装置
JP2011020478A (ja) 車両用空調装置
JP3282329B2 (ja) 車両用空調装置
JPH10264647A (ja) 車両用空気調和装置
JPH10264646A (ja) 車両用空気調和装置
JP4561014B2 (ja) 車両用空調装置
JP3931438B2 (ja) 車両用空調装置
JP3812042B2 (ja) 電気自動車用空気調和装置
JPH1086654A (ja) ブライン式空調装置
GB2396689A (en) Vehicle air conditioner having refrigerant cycle with hot gas bypass heating function

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Effective date: 20051221

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060110

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060704