JPH10264043A - 研磨体 - Google Patents

研磨体

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JPH10264043A
JPH10264043A JP9076897A JP7689797A JPH10264043A JP H10264043 A JPH10264043 A JP H10264043A JP 9076897 A JP9076897 A JP 9076897A JP 7689797 A JP7689797 A JP 7689797A JP H10264043 A JPH10264043 A JP H10264043A
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JP
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polishing layer
polishing
viscosity
abrasive
acid
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JP9076897A
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English (en)
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Katsumi Ryomo
克己 両毛
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Fujifilm Holdings Corp
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 支持体上に研磨層用スラリーを塗設して研磨
層を形成するについて、この研磨層用スラリーの粘度を
高めると研磨剤粒子の沈降が抑制できて、良好な研磨層
の形成が可能となる。 【解決手段】 支持体に研磨剤とバインダーを含有する
研磨層用スラリーを塗設して研磨層を形成するについ
て、前記研磨層用スラリーの粘度を上げるためにシリカ
ゲル等の粘度調整用の微粒子粉体を加えてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、支持体上に粉体に
よる研磨剤とバインダーとを含有する研磨層用スラリー
を塗設して研磨層を形成して研磨体を構成するについ
て、上記研磨層用スラリーにおける研磨剤粒子の沈降を
抑制して研磨層の形成を容易とした研磨体に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】被研磨体を研磨するための研磨層を有す
る研磨体としては、研磨テープ、研磨シート、研磨カー
ド、研磨紙、研磨紙などがある。これらの研磨体の研磨
層は粉体粒子による研磨剤をバインダーで分散結合して
なるもので、この研磨層を支持体上に形成するについて
は、前記研磨剤とバインダーとを含有する研磨層用スラ
リーを支持体上に塗設してなるものである。
【0003】上記のような研磨層用スラリーとしては、
例えば、特表平8−504371号に見られるように、
このスラリーの粘度を下げるために調整粒子を添加する
ようにした技術が知られている。また、特開平3−73
274号、特開平4−250979号には、2種以上の
研磨剤を含む研磨層用スラリーによって、研磨層を形成
することが開示されている。
【0004】
【本発明が解決しようとする課題】しかして、前述のよ
うな研磨層用スラリーにおいては、そこに含有している
研磨剤が下部に沈降することから常時撹拌を必要とする
問題を有している。
【0005】特に、前記研磨剤粒子が粗粒子の場合に
は、有機溶剤中でその沈降現象が顕著となり、支持体上
に塗布する際に所定の濃度で分散した研磨剤を含有させ
ることが困難となる。
【0006】そこで、本発明では、研磨層用スラリーの
粘度を高めると研磨剤粒子の沈降が抑制できることに着
目し、この研磨層用スラリーの粘度を高めるようにして
良好な研磨層の形成を可能とした研磨体を提供せんとす
るものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決した本発
明の研磨体は、支持体に研磨剤とバインダーを含有する
研磨層用スラリーを塗設して研磨層を形成するについ
て、前記研磨層用スラリーの粘度を上げるために粘度調
整用の微粒子粉体を加えたことを特徴とするものであ
る。
【0008】また、前記粘度調整用の微粒子粉体は、そ
の平均粒子サイズが1〜100nmのものを使用するの
が好適である。さらに、前記粘度調整用の微粒子粉体の
比表面積は、300m2 /g以上のものを使用するのが
望ましい。この粘度調整用の微粒子粉体としては、シリ
カゲル、酸化アルミニウム、酸化チタンの少なくとも1
つを含むものが使用できる。
【0009】なお、上記粘度調整用の微粒子粉体の添加
量は、研磨剤粒子に対して0.1〜30wt%が好まし
い。これ以下では効果がなく、これ以上では粘度が高す
ぎスラリーのゲル化または固化が生じる。その際調整さ
れた研磨層用スラリーの粘度は、1〜100ストークス
である。微粒子粉体の見かけ比重は、30〜130g/
Lが良好である。また、4%分散水溶液のpHが3〜
6、粘度調整用の微粒子粉体がシリカゲルまたはアルミ
ナの場合には、その含有率が98%以上が好適である。
【0010】このように本発明においては、平均粒子サ
イズが極めて小さく、比表面積が極めて大きい微粒子粉
体を研磨層用スラリーに加えることにより、該スラリー
の粘度を上げることができる。特にシリカゲルはゲル化
をしやすく、本発明の目的に好適である。
【0011】一方、前記研磨剤粒子は、平均粒子サイズ
が6〜100μmで、その種類としては、酸化アルミニ
ウム、炭化珪素、ダイヤモンドが好ましい。
【0012】
【発明の効果】上記のような本発明の研磨体によれば、
支持体に研磨剤とバインダーを含有する研磨層用スラリ
ーを塗設して研磨層を形成するについて、前記研磨層用
スラリーの粘度を上げるために粘度調整用の微粒子粉体
を加えたことにより、研磨層用スラリーの粘度上昇に伴
って配合した研磨剤粒子の沈降が抑制でき、良好な塗布
特性が確保できると共に、スラリーの取り扱いが容易と
なる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の研磨体の実施の
形態を示し、本発明をさらに詳細に説明する。
【0014】本発明の研磨体は、支持体上に研磨剤とバ
インダーとによる研磨層用スラリーを塗設することで研
磨層を形成するものであり、上記研磨層を形成する研磨
層用スラリーは、その粘度を上昇するためにシリカゲ
ル、アルミナまたは酸化チタン等の粘度調整用微粒子粉
体を、その平均粒子サイズが1〜100nmで、見かけ
比重が30〜130g/L、BET法(窒素吸着法)に
よる比表面積SBET が300m2 /g以上のものを使用
し、研磨剤粒子に対して0.1〜30wt%添加して、
研磨層用スラリーの粘度を1〜100ストークスに増加
させるものである。
【0015】本発明の研磨層で用いられる研磨剤は、一
般的に研磨作用若しくは琢磨作用をもつ材料で、α−ア
ルミナ、γ−アルミナ、α,γ−アルミナ、熔融アルミ
ナ、炭化珪素、酸化クロム、酸化セリウム、コランダ
ム、人造ダイヤモンド、ダイヤモンド、α−酸化鉄、ザ
クロ石、エメリー(主成分:コランダムと磁鉄鉱)、ガ
ーネット、珪石、窒化珪素、窒化硼素、炭化モリブデ
ン、炭化硼素、炭化タングステン、チタンカーバイド、
トリポリ、ケイソウ土、ドロマイト等で、主としてモー
ス硬度6以上の材料が1内至4種迄の組み合わせで使用
される。これらの研磨剤は平均粒子サイズが0.005
〜100μmの大きさのものが使用され、好ましくは6
〜100μmである。これらの研磨剤は、研磨剤100
重量部に対してバインダー0.1〜50重量部の範囲で
用いられる。
【0016】研磨剤の具体例としては、特公昭52−2
8642号、特公昭49−39402号、特開昭63−
98828号、米国特許3687725号、米国特許3
007807号、米国特許3041196号、米国特許
3293066号、米国特許3630910号、米国特
許3833412号、米国特許4117190号、英国
特許1145349号、西独特許853211号等に記
載されている。
【0017】本発明の研磨層に使用されるバインダーと
しては、従来公知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反応
型樹脂、電子線硬化型樹脂、紫外線硬化型樹脂、可視光
線硬化型樹脂やこれらの混合物が使用される。
【0018】熱可塑性樹脂としては、軟化温度が150
℃以下、平均分子量が10000〜300000、重合
度が約50〜2000程度のものでより好ましくは20
0〜600程度である。例えば塩化ビニル酢酸ビニル共
重合体、塩化ビニル共重合体、塩化ビニル酢酸ビニルビ
ニルアルコール共重合体、塩化ビニルビニルアルコール
共重合体、塩化ビニル塩化ビニリデン共重合体、塩化ビ
ニルアクリロニトリル共重合体、アクリル酸エステルア
クリロニトリル共重合体、アクリル酸エステル塩化ビニ
リデン共重合体、アクリル酸エステルスチレン共重合
体、メタクリル酸エステルアクリロニトリル共重合体、
メタクリル酸エステル塩化ビニリデン共重合体、メタク
リル酸エステルスチレン共重合体、ウレタンエラストマ
ー、ナイロン−シリコン系樹脂、ニトロセルロース−ポ
リアミド樹脂、ポリフッカビニル、塩化ビニリデンアク
リロニトリル共重合体、ブタジエンアクリロニトリル共
重合体、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラール、セル
ロース誘導体(セルロースアセテートブチレート、セル
ロースダイアセテート、セルローストリアセテート、セ
ルロースプロピオネート、ニトロセルロース、エチルセ
ルロース、メチルセルロース、プロピルセルロース、メ
チルエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、
アセチルセルロース等)、スチレンブタジエン共重合
体、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、クロロ
ビニルエーテルアクリル酸エステル共重合体、アミノ樹
脂、各種の合成ゴム系の熱可塑性樹脂およびこれらの混
合物等が使用される。
【0019】これらの樹脂の例示は、特公昭37−68
77号、特公昭39−12528号、特公昭39−19
282号、特公昭40−5349号、特公昭40−20
907号、特公昭41−9463号、特公昭41−14
059号、特公昭41−16985号、特公昭42−6
428号、特公昭42−11621号、特公昭43−4
623号、特公昭43−15206号、特公昭44−2
889号、特公昭44−17947号、特公昭44−1
8232号、特公昭45−14020号、特公昭45−
14500号、特公昭47−18573号、特公昭47
−22063号、特公昭47−22064号、特公昭4
7−22068号、特公昭47−22069号、特公昭
47−22070号、特公昭47−27886号、特開
昭57−133521、特開昭58−137133、特
開昭58−166533、特開昭58−222433、
特開昭59−58642等、米国特許4571364
号、米国特許4752530号の公報等に記載されてい
る。
【0020】熱硬化性樹脂または反応型樹脂としては、
塗布液の状態では200000以下の分子量であり、塗
布、乾燥後に加熱加湿することにより、縮合、付加等の
反応により分子量が無限大となるものが好適である。ま
た、これらの樹脂のなかで、樹脂が熱分解するまでの間
に軟化または溶融しないものが好ましい。具体的には例
えばフェノール樹脂、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、
ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタンポ
リカーボネート樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキ
ッド樹脂、シリコン樹脂、アクリル系反応樹脂(電子線
硬化樹脂)、エポキシ−ポリアミド樹脂、ニトロセルロ
ースメラミン樹脂、高分子量ポリエステル樹脂とイソシ
アネートプレポリマーの混合物、メタクリル酸塩共重合
体とジイソシアネートプレポリマーの混合物、ポリエス
テルポリオールとポリイソシアネートとの混合物、尿素
ホルムアルデヒド樹脂、低分子量グリコール/高分子量
ジオール/トリフェニルメタントリイソシアネートの混
合物、ポリアミン樹脂、ポリイミン樹脂およびこれらの
混合物等である。
【0021】これらの樹脂の例示は特公昭39−810
3号、特公昭40−9779号、特公昭41−7192
号、特公昭41−8016号、特公昭41−14275
号、特公昭42−18179号、特公昭43−1208
1号、特公昭44−28023号、特公昭45−145
01号、特公昭45−24902号、特公昭46−13
103号、特公昭47−22065号、特公昭47−2
2066号、特公昭47−22067号、特公昭47−
22072号、特公昭47−22073号、特公昭47
−28045号、特公昭47−28048号、特公昭4
7−28922号等の公報に記載されている。
【0022】これらの熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、反
応型樹脂は、主たる官能基以外に官能基としてカルボン
酸(COOM)、スルフィン酸、スルフェン酸、スルホ
ン酸(SO3 M)、燐酸(PO(OM)(OM))、ホ
スホン酸、硫酸(OSO3 M)、及びこれらのエステル
基等の酸性基(MはH、アルカリ金属、アルカリ土類金
属、炭化水素基)、アミノ酸類;アミノスルホン酸類、
アミノアルコールの硫酸または燐酸エステル類、アルキ
ルベタイン型等の両性類基、アミノ基、イミノ基、イミ
ド基、アミド基等、また、水酸基、アルコキシル基、チ
オール基、アルキルチオ基、ハロゲン基(F、Cl、B
r、I)、シリル基、シロキサン基、エポキシ基、イソ
シアナト基、シアノ基、ニトリル基、オキソ基、アクリ
ル基、フォスフィン基を通常1種以上6種以内含み、各
々の官能基は樹脂1gあたり1×10-6eq〜1×10
-2eq含むことが好ましい。
【0023】これらのバインダーの単独または組み合わ
されたものが使われ、ほかに添加剤が加えられる。添加
剤としては分散剤、潤滑剤、研磨剤、帯電防止剤、酸化
防止剤、溶剤等が加えられる。
【0024】本発明の研磨層に用いるポリイソシアネー
トとしては、トリレンジイソシアネート、4・4’−ジ
フェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイ
ソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ナフチレ
ン−1・5−ジイソシアネート、o−トルイジンジイソ
シアネート、イソホロンジイソシアネート、トリフェニ
ルメタントリイソシアネート、イソホロンジイソシアネ
ート等のイソシアネート類、当該イソシアネート類とポ
リアルコールとの生成物、イソシアネート類の縮合によ
って生成した2〜10量体のポリイソシアネート、ポリ
イソシアネートとポリウレタンとの生成物で末端官能基
がイソシアネートであるもの等を使用することができ
る。これらポリイソシアネート類の平均分子量は100
〜20000のものが好適である。
【0025】これらポリイソシアネートの市販されてい
る商品名としては、コロネートL、コロネートHL、コ
ロネート2030、コロネート2031、ミリオネート
MR、ミリオネートMTL(日本ポリウレタン社製)、
タケネートD−102、タケネートD−110N、タケ
ネートD−200、タケネートD−202、タケネート
300S、タケネート500(武田薬品社製)、スミジ
ュールT−80、スミジュール44S、スミジュールP
F、スミジュールL、スミジュールN、デスモジュール
L、デスモジュールIL、デスモジュールN、デスモジ
ュールHL、デスモジュールT65、デスモジュール1
5、デスモジュールR、デスモジュールRF、デスモジ
ュールSL、デスモジュールZ4273(住友バイエル
社製)等があり、これらを単独若しくは硬化反応性の差
を利用して二つ若しくはそれ以上の組み合わせによって
使用することができる。
【0026】また、硬化反応を促進する目的で、水酸基
(ブタンジオール、ヘキサンジオール、分子量が100
0〜10000のポリウレタン、水等)、アミノ基(モ
ノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン
等)を有する化合物や金属酸化物の触媒や鉄アセチルア
セトネート等の触媒を併用することもできる。これらの
水酸基やアミノ基を有する化合物は多官能であることが
望ましい。これらポリイソシアネートは研磨層、バック
層ともバインダー樹脂とポリイソシアネートの総量10
0重量部あたり2〜70重量部で使用することが好まし
く、よりこのましくは5〜50重量部である。これらの
例示は特開昭60−131622号、特開昭61−74
138号等の公報において示されている。
【0027】本発明の研磨層に使用される粉末状潤滑剤
としては、グラファイト、二硫化モリブデン、窒化硼
素、弗化黒鉛、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化珪
素、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化錫、二硫化タングステ
ン等の無機微粉末、アクリルスチレン系樹脂微粉末、ベ
ンゾグアナミン系樹脂微粉末、メラミン系樹脂微粉末、
ポリオレフイン系樹脂微粉末、ポリエステル系樹脂微粉
末、ポリアミド系樹脂微粉末、ポリイミド系樹脂微粉
末、ポリフッカエチレン系樹脂微粉末等の樹脂微粉末等
がある。
【0028】また有機化合物系潤滑剤としては、シリコ
ンオイル(ジアルキルポリシロキサン、ジアルコキシポ
リシロキサン、フェニルポリシロキサン、フルオロアル
キルポリシロキサン(信越化学社製KF96、KF69
等))、脂肪酸変性シリコンオイル、フッ素アルコー
ル、ポリオレフィン(ポリエチレンワックス、ポリプロ
ピレン等)、ポリグリコール(エチレングリコール、ポ
リエチレンオキシドワックス等)、テトラフルオロエチ
レンオキシドワックス、ポリテトラフルオログリコー
ル、パーフルオロアルキルエーテル、パーフルオロ脂肪
酸、パーフルオロ脂肪酸エステル、パーフルオロアルキ
ル硫酸エステル、パーフルオロアルキルスルホン酸エス
テル、パーフルオロアルキルベンゼンスルホン酸エステ
ル、パーフルオロアルキル燐酸エステル等の弗素や珪素
を導入した化合物、アルキル硫酸エステル、アルキルス
ルホン酸エステル、アルキルホスホン酸トリエステル、
アルキルホスホン酸モノエステル、アルキルホスホン酸
ジエステル、アルキル燐酸エステル、琥珀酸エステル等
の有機酸および有機酸エステル化合物、トリアザインド
リジン、テトラアザインデン、ベンゾトリアゾール、ベ
ンゾトリアジン、ベンゾジアゾール、EDTA等の窒素
・硫黄を含む複素(ヘテロ)環化合物、炭素数10〜4
0の一塩基性脂肪酸と炭素数2〜40個の一価のアルコ
ールもしくは二価のアルコール、三価のアルコール、四
価のアルコール、六価のアルコールのいずれか1つもし
くは2つ以上とからなる脂肪酸エステル類、炭素数10
個以上の一塩基性脂肪酸と該脂肪酸の炭素数と合計して
炭素数が11〜70個となる一価〜六価のアルコールか
らなる脂肪酸エステル類、炭素数8〜40の脂肪酸或い
は脂肪酸アミド類、脂肪酸アルキルアミド類、脂肪族ア
ルコール類も使用できる。
【0029】これら化合物の具体的な例としては、カプ
リル酸ブチル、カプリル酸オクチル、ラウリン酸エチ
ル、ラウリン酸ブチル、ラウリン酸オクチル、ミリスチ
ン酸エチル、ミリスチン酸ブチル、ミリスチン酸オクチ
ル、ミリスチン酸2エチルヘキシル、パルミチン酸エチ
ル、パルミチン酸ブチル、パルミチン酸オクチル、パル
ミチン酸2エチルヘキシル、ステアリン酸エチル、ステ
アリン酸ブチル、ステアリン酸イソブチル、ステアリン
酸オクチル、ステアリン酸2エチルヘキシル、ステアリ
ン酸アミル、ステアリン酸イソアミル、ステアリン酸2
エチルペンチル、ステアリン酸2ヘキシルデシル、ステ
アリン酸イソトリデシル、ステアリン酸アミド、ステア
リン酸アルキルアミド、ステアリン酸ブトキシエチル、
アンヒドロソルビタンモノステアレート、アンヒドロソ
ルビタンジステアレート、アンヒドロソルビタントリス
テアレート、アンヒドロソルビタンテトラステアレー
ト、オレイルオレート、オレイルアルコール、ラウリル
アルコール、モンタンワックス、カルナウバワックス等
があり単独若しくは組み合わせ使用できる。
【0030】また本発明に使用される潤滑剤としては、
潤滑油添加剤も単独若しくは組み合わせで使用でき、防
錆剤として知られている酸化防止剤(アルキルフェノー
ル、ベンゾトリアジン、テトラアザインデン、スルファ
ミド、グアニジン、核酸、ピリジン、アミン、ヒドロキ
ノン、EDTA等の金属キレート剤)、錆どめ剤(ナフ
テン酸、アルケニルコハク酸、燐酸、ジラウリルフォス
フェート等)、油性剤(ナタネ油、ラウリルアルコール
等)、極圧剤(ジベンジルスルフィド、トリクレジルフ
ォスフェート、トリブチルホスファイト等)、清浄分散
剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、泡どめ剤等があ
る。これらの潤滑剤はバインダー100重量部に対して
0.01〜30重量部の範囲で添加される。これらにつ
いては、特公昭43−23889号、特公昭48−24
041号、特公昭48−18482号、特公昭44−1
8221、特公昭47−28043号、特公昭57−5
6132、特開昭59−8136号、特開昭59−81
39号、特開昭61−85621号、米国特許3423
233号、米国特許3470021号、米国特許349
2235号、米国特許3497411号、米国特許35
23086号、米国特許3625760号、米国特許3
630772号、米国特許3634253号、米国特許
3642539号、米国特許3687725号、米国特
許4135031号、米国特許4497864号、米国
特許4552794号、アイビーエムテクニカル ディ
スクロジャーブリテン(IBM Technical
Disclosure Bulletin)Vol.
9,No7,p779(1966年12月)、エレクト
ロニク(ELEKTRONIK)1961年No12,
p380、化学便覧,応用編,p954−967,19
80年丸善株発行等に記載されている。
【0031】本発明に使用する分散剤、分散助剤として
は、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、エライ
ジン酸、リノール酸、リノレン酸、ステアロール酸、ベ
ヘン酸、マレイン酸、フタル酸等の炭素数2〜40個の
脂肪酸(R1 COOH、R1 は炭素数1〜39個のアル
キル基、フェニル基、アラルキル基)、前記の脂肪酸の
アルカリ金属(Li、Na、K、NH4 +等)またはアル
カリ土類金属(Mg、Ca、Ba等)、Cu、Pb等か
らなる金属石鹸(オレイン酸銅)、脂肪酸アミド;レシ
チン(大豆油レシチン)等が使用される。この他に炭素
数4〜40の高級アルコール(ブタノール、オクチルア
ルコール、ミリスチルアルコール、ステアリルアルコー
ル)及びこれらの硫酸エステル、スルホン酸、フェニル
スルホン酸、アルキルスルホン酸、スルホン酸エステ
ル、燐酸モノエステル、燐酸ジエステル、燐酸トリエス
テル、アルキルホスホン酸、フェニルホスホン酸、アミ
ン化合物等も使用可能である。また、ポリエチレングリ
コール、ポリエチレンオキサイド、スルホ琥珀酸、スル
ホ琥珀酸金属塩、スルホ琥珀酸エステル等も使用可能で
ある。これらの分散剤は通常一種類以上で用いられ、一
種類の分散剤はバインダー100重量部に対して0.0
05〜20重量部の範囲で添加される。これら分散剤の
使用方法は、研磨剤や非研磨微粉末の表面に予め被着さ
せてもよく、また分散途中で添加してもよい。このよう
なものは、例えば特公昭39−28369号、特公昭4
4−17945号、特公昭44−18221号、特公昭
48−7441号、特公昭48−15001号、特公昭
48−15002号、特公昭48−16363号、特公
昭49−39402号、米国特許3387993号、同
3470021号等において示されている。
【0032】本発明に用いる防黴剤としては、2−(4
−チアゾリル)−ベンズイミダゾール、N−(フルオロ
ジクロロメチルチオ)−フタルイミド、10・10’−
オキシビスフェノキサルシン、2・4・5・6テトラク
ロロイソフタロニトリル、P−トリルジヨードメチルス
ルホン、トリヨードアリルアルコール、ジヒドロアセト
酸、フェニルオレイン酸水銀、酸化ビス(トリブチル
錫)、サルチルアニライド等がある。このようなもの
は、例えば「微生物災害と防止技術」1972年工学図
書、「化学と工業」32,904(1979)等におい
て示されている。
【0033】本発明に用いる帯電防止剤としては、カー
ボンブラックが使用でき、例えば、ゴム用ファーネス、
ゴム用サーマル、カラー用ブラック、アセチレンブラッ
ク等を用いることができる。その比表面積は5〜500
2 /g、DBP吸油量は10〜400ml/100
g、pHは2〜10、含水率は0.1〜10%、タップ
密度は0.1〜1g/cm2 であるのが好ましい。この
カーボンブラックの具体的な例としては、キャボット社
製:BLACKPEARLS 2000,1300,1
000,900,800,700、三菱化成工業社製:
650B,950B,3250B,850,900,9
60,980,1000,2300,2400,260
0等があげられる。また、カーボンブラックを分散剤等
で表面処理したり、樹脂でグラファイト化したものを用
いることもできる。
【0034】本発明に用いるカーボンブラック以外の帯
電防止剤としては、グラファイト、変成グラファイト、
カーボンブラックグラフトポリマー、酸化錫−酸化アン
チモン、酸化錫、酸化チタン−酸化錫−酸化アンチモン
等の導電性粉末;サポニン等の天然界面活性剤;アルキ
レンオキサイド系、グリセリン系、グリシドール系、多
価アルコール、多価アルコールエステル、アルキルフェ
ノールEO付加体等のノニオン界面活性剤;高級アルキ
ルアミン類、環状アミン、ヒダントイン誘導体、アミド
アミン、エステルアミド、第四級アンモニウム塩類、ピ
リジンそのほかの複素環類、ホスホニウムまたはスルホ
ニウム類等のカチオン界面活性剤;カルボン酸、スルホ
ン酸、ホスホン酸、燐酸、硫酸エステル基、ホスホン酸
エステル、燐酸エステル基などの酸性基を含むアニオン
界面活性剤;アミノ酸類;アミノスルホン酸類、アミノ
アルコールの硫酸または燐酸エステル類、アルキルベタ
イン型等の両性界面活性剤等が使用される。
【0035】これら帯電防止剤として使用し得る界面活
性剤化合物例の一部は、特開昭60−28025号、米
国特許2271623号、同2240472号、同22
88226号、同2676122号、同2676924
号、同2676975号、同2691566号、同27
27860号、同2730498号、同2742379
号、同2739891号、同3068101号、同31
58484号、同3201253号、同3210191
号、同3294540号、同3415649号、同34
41413号、同3442654号、同3475174
号、同3545974号、西独特許公開(OLS)19
42665号、英国特許1077317号、同1198
450号等をはじめ、小田良平他著『界面活性剤の合成
とその応用』(槇書店1972年版);A.W.ベイリ
著『サーフエス アクテイブ エージエンツ』(インタ
ーサイエンス パブリケーション コーポレイテッド1
985年版);T.P.シスリー著『エンサイクロペデ
ィア オブ サーフエスアクティブ エージェンツ,第
2巻』(ケミカルパブリシュカンパニー1964年
版);『界面活性剤便覧』第六刷(産業図書株式会社,
昭和41年12月20日);丸茂秀雄著『帯電防止剤』
幸書房(1968)等に記載されている。
【0036】これらの界面活性剤は単独または混合して
添加してもよい。研磨体における、これらの界面活性剤
の使用量は、研磨剤100重量部当たり0.01〜10
重量部である。またバック層での使用量はバインダー1
00重量部当たり0.01〜30重量部である。これら
は帯電防止剤として用いられるものであるが、時として
そのほかの目的、例えば分散の改良、潤滑性の改良、塗
布助剤、湿潤剤、硬化促進剤、分散促進剤として適用さ
れる場合もある。
【0037】本発明の分散、混練、塗布の際に使用する
有機溶媒としては、任意の比率でアセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノ
ン、イソホロン、テトラヒドロフラン等のケトン系;メ
タノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イ
ソブチルアルコール、イソプロピルアルコール、メチル
シクロヘキサノールなどのアルコール系;酢酸メチル、
酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸イソプ
ロピル、乳酸エチル、酢酸グリコールモノエチルエーテ
ル等のエステル系;ジエチルエーテル、テトラヒドロフ
ラン、グリコールジメチルエーテル、グリコールモノエ
チルエーテル、ジオキサンなどのエーテル系;ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、クレゾール、クロルベンゼ
ン、スチレンなどのタール系(芳香族炭化水素);メチ
レンクロライド、エチレンクロライド、四塩化炭素、ク
ロロホルム、エチレンクロルヒドリン、ジクロルベンゼ
ン等の塩素化炭化水素、N,N−ジメチルホルムアルデ
ヒド、ヘキサン等のものが使用できる。またこれら溶媒
は通常任意の比率で2種以上で用いる。また1重量%以
下の量で微量の不純物(その溶媒自身の重合物、水分、
原料成分等)を含んでもよい。 これらの溶剤は研磨液
の合計固形分100重量部に対して50〜20000重
量部で用いられる。好ましい研磨層塗布液の固形分率は
5〜60重量%である。有機溶媒の代わりに水系溶媒
(水、アルコール、アセトン等)を使用することもでき
る。
【0038】研磨層の形成は上記の組成などを任意に組
合せて有機溶媒に溶解し、塗布溶液として支持体上に塗
布・乾燥する。この支持体は可撓性を有し、厚みが50
〜300μm程度(ディスクもしくはカード状の場合は
厚みが0.03〜10mm程度)である。素材としては
ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレー
ト等のポリエステル類、ポリプロピレン等のポリオレフ
イン類、セルローストリアセテート、セルロースダイア
セテート等のセルロース誘導体、ポリ塩化ビニル等のビ
ニル系樹脂類、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリア
ミド、ポリスルホン等のプラスチックのほかにアルミニ
ウム、銅等の金属、ガラス等のセラミックス、紙等も使
用できる。これらの支持体は塗布に先立って、コロナ放
電処理、プラズマ処理、下塗処理、熱処理、除塵埃処
理、金属蒸着処理、アルカリ処理を行ってもよい。これ
ら支持体に関しては、例えば、西独特許3338854
A、特開昭59−116926号、特開昭61−129
731号、米国特許4388368号;三石幸夫著、
『繊維と工業』31巻,p50〜55,1975年など
に記載されている。これら支持体の中心線平均表面粗さ
は0.001〜5.0μmが好ましい。またこれら支持
体のヤング率(F5値)は目的に応じて、幅方向、長手
方向とも2〜30Kg/mm2 (1Kg/m2 =9.8
Pa)を選択することができる。
【0039】分散、混練の方法には特に制限はなく、ま
た各成分の添加順序(樹脂、粉体、潤滑剤、溶媒等)、
分散・混練中の添加位置、分散温度(0〜80℃)など
は適宜設定することができる。研磨塗料の調製には通常
の混練機、例えば、二本ロールミル、三本ロールミル、
ボールミル、ペブルミル、トロンミル、サンドグライン
ダー、ツェグバリ(Szegvari)アトライター、
高速インペラー、分散機、高速ストーンミル、高速度衝
撃ミル、ディスパー、ニーダー、高速ミキサー、リボン
ブレンダー、コニーダー、インテンシブミキサー、タン
ブラー、ブレンダー、ディスパーザー、ホモジナイザ
ー、単軸スクリュー押し出し機、二軸スクリュー押し出
し機、及び超音波分散機などを用いることができる。通
常分散・混練にはこれらの分散・混練機を複数備え、連
続的に処理を行う。混練分散に関する技術の詳細は、
T.C.PATTON著(テー.シー.パットン)“P
aint Flow and Pigment Dis
persion”(ペイントフロー アンド ピグメン
ト ディスパージョン)1964年John Wile
y & Sons社発行(ジョン ウイリー アンド
サンズ))や田中信一著『工業材料』25巻37(19
77)などや当該書籍の引用文献に記載されている。こ
れら分散、混練の補助材料として分散・混練を効率よく
進めるため、球相当径で10cmφ〜0.05mmφの
径のスチールボール、スチールビーズ、セラミツクビー
ズ、ガラスビーズ、有機ポリマービーズを用いることが
できる。またこれら材料は球形に限らない。また、米国
特許第2581414号及び同第2855156号など
の明細書にも記載がある。本発明においても上記の書籍
や当該書籍の引用文献などに記載された方法に準じて混
練分散を行い研磨層塗布液を調製することができる。
【0040】支持体上へ前記の研磨層用塗布液を塗布す
る方法としては、塗布液の粘度を1〜100ストークス
(25℃)に調整し、エアードクターコーター、ブレー
ドコーター、エアナイフコーター、スクイズコーター、
含浸コーター、リバースロールコーター、トランスファ
ーロールコーター、グラビアコーター、キスコーター、
キヤストコーター、スプレイコーター、ロッドコータ
ー、正回転ロールコーター、カーテンコーター、押出コ
ーター、バーコーター、リップコータ等が利用でき、そ
の他の方法も可能であり、これらの具体的説明は朝倉書
店発行の『コーテイング工学』253頁〜277頁(昭
和46.3.20.発行)等に詳細に記載されている。
これら塗布液の塗布の順番は任意に選択でき、また所望
の液の塗布の前に下塗り層あるいは支持体との密着力向
上のためにコロナ放電処理等を行ってもよい。また研磨
層の多層構成は、同時多層塗布、逐次多層塗布等を行っ
てもよい。これらは、例えば、特開昭57−12353
2号公報、特公昭62−37451号公報、特開昭59
−142741号公報、特開昭59−165239号公
報の明細書等に示されている。
【0041】このような方法により、支持体上に約1〜
200μmほどで塗布された研磨層用塗布液を、必要に
より直ちに20〜130℃で多段階で乾燥した後、形成
した研磨層を0.05〜100μm厚みに乾燥する。こ
のときの支持体の搬送速度は、通常10m/分〜900
m/分で行われ、複数の乾燥ゾーンで乾燥温度を20℃
〜130℃で制御し塗布膜の残留溶剤量を0.1〜40
mg/m2 とする。また必要により表面平滑化加工を施
し、研磨層の中心線平均表面粗さを0.001〜30μ
m(カットオフ0.25mm)とし、所望の形状に裁断
したりして、本発明の研磨体を製造する。
【0042】これらの製造方法は粉体の予備処理・表面
処理、混練・分散、塗布・乾燥、平滑処理、熱処理、E
B処理、表面研磨処理、裁断、巻き取りの工程を連続し
て行うことが望ましい。これらは、例えば、特公昭40
−23625号公報、特公昭39−28368号公報、
特公昭47−38802号公報、英国特許119142
4号、特公昭48−11336号公報、特開昭49−5
3631号、特開昭50−112005号、特開昭51
−77303号、特公昭52−17404号、特開昭6
0−70532号公報、特開平2−265672号、米
国特許第3473960号、米国特許第4728569
号、米国特許4746542号明細書等にしめされてい
る。また、特公昭41−13181号公報に示される方
法は、この分野における基本的、且つ重要な技術と考え
られている。
【0043】このように作製した研磨体を裁断した後、
テープ状のものは所望のプラスチックや金属のリールに
巻き取る。巻き取る直前ないしはそれ以前の工程におい
て研磨体のバーニッシュおよび/またはクリーニングを
行うことが望ましい。バーニッシュは研磨体を具体的に
サファイア刃、剃刀刃、超硬材料刃、ダイアモンド刃、
セラミックス刃のような硬い材料により研磨体表面の突
起部分をそぎおとし平滑にする。これら材料のモース硬
度は8以上が好ましいが特に制限はなく突起を除去でき
るものであれば良い。これら材料の形状は特に刃である
必要はなく、角型、丸型、ホイール(回転する円筒形状
の周囲にこれらの材質を付与しても良い)のような形状
でも使用できる。
【0044】また研磨体のクリーニングは、研磨体表面
の汚れや余分な潤滑剤を除去する目的で研磨体表層を不
織布などで研磨層面をワイピングすることにより行う。
このようなワイピングの材料としては、例えば日本バイ
リーン社製の各種バイリーンや東レ社製のトレシー、エ
クセーヌ、商品名キムワイプ、富士写真フィルム社製の
各種研磨体、また不織布はナイロン製不織布、ポリエス
テル製不織布、レーヨン製不織布、アクリロニトリル製
不織布、混紡不織布など、ティッシュペーパー等が使用
できる。これらは例えば特公昭46−39309号、特
公昭58−46768号、特開昭56−90429号、
特公昭58−46767号、特開昭63−259830
号、特開平1−201824号等にも記載されている。
【0045】本発明に使用される研磨剤、バインダー、
添加剤(潤滑剤、分散剤、帯電防止剤、表面処理剤、カ
ーボンブラック、研磨剤、遮光剤、酸化防止剤、防黴剤
等)、溶剤及び支持体(下塗層、バック層、バック下塗
層を有してもよい)或いはその製法に関しては、特公昭
56−26890号等に記載されている製造方法等を参
考にできる。
【0046】
【実施例】以下に本発明の実施例および比較例を示し、
その特性を評価する。なお、実施例中の「部」は「重量
部」を示す。
【0047】<実施例1〜3>厚さ125μmのポリエ
ステルフィルムによる支持体上に下塗り層を設け、その
上に下記組成Aで調整した研磨層用スラリーを塗布し乾
燥させて、厚さが60μmとなるように研磨層を設け
て、研磨体の試料を作製した。
【0048】各実施例1〜3は、研磨剤として平均粒子
サイズが40μmの粗粒子ホワイトアルミナを含有する
研磨層用スラリーに対して、粘度調整用の微粒子粉体と
して平均粒子サイズが7nmのシリカゲルをX部配合す
るもので、実施例1で1部、実施例2で5部、実施例3
で10部添加して粘度を上げ、この研磨層用スラリーを
支持体に塗設して研磨層を構成した研磨体である。
【0049】上記実施例の研磨体において、研磨層用ス
ラリーの粘度(ストークス)の測定結果およびその塗布
適正の判定結果を表1に示す。
【0050】<比較例1,2>表1には、上記実施例1
〜3に対し粘度調整用の微粒子粉体の配合量を変更した
比較例1,2による同様のテスト結果を併記している。
比較例1は粘度調整用の微粒子粉体を添加していないも
の、比較例2は粘度調整用の微粒子粉体としてのシリカ
ゲルを30部と多量に添加した例を示している。
【0051】表1の結果から、本発明実施例1〜3によ
る研磨層用スラリーでは、適度の粘度上昇によって支持
体に対する塗布適正が良好となっている。これに対し、
比較例1ではシリカゲルを添加していないことで研磨層
用スラリーの粘度が低く、支持体上で流れて良好な塗布
が行えず、また、比較例2ではシリカゲルの添加が過大
で研磨層用スラリーがゲル化して、支持体上に均等に塗
布することができなかった。
【0052】 [研磨層用塗布液組成:A] 研磨剤(ホワイトアルミナ WA280,平均粒子サイズ40μm) 100部 バインダー(塩化ビニル樹脂) 1部 バインダー(ポリエステルポリウレタン、スルホン酸基 3×10-3当量/g、エポキシ基2×10-5当量/g) 2部 バインダー(ポリイソシアネート、トリメチロールプロパン (1モル)のTDI(3モル)付加物) 2部 分散剤(レシチン) 1部 希釈剤(メチルエチルケトン/シクロヘキサノン=2/1) 30部 希釈剤(トルエン/MIBK) 20部 粘度調整粉体(シリカゲル、平均粒子サイズ7nm、 比表面積SBET 380m2 /g) X部
【0053】
【表1】
【0054】<実施例4〜6>この実施例4〜6は、支
持体上に下塗り層を設け、その上に前記組成Aにおける
研磨層用スラリーの研磨剤をホワイトアルミナWA40
0に変更したもので、その平均粒子サイズは30μmで
ある。これに粘度調整用の微粒子粉体として、前記と同
様の平均粒子サイズが7nmのシリカゲルをX部配合す
るもので、実施例4で1部、実施例5で5部、実施例6
で10部添加して粘度を上げ、この研磨層用スラリーを
支持体に塗設して研磨層を構成した研磨体である。
【0055】上記実施例の研磨体において、研磨層用ス
ラリーの粘度(ストークス)の測定結果およびその塗布
適正の判定結果を表2に示す。
【0056】<比較例3,4>表2には、上記実施例4
〜6に対し粘度調整用の微粒子粉体の配合量を変更した
比較例3,4による同様のテスト結果を併記している。
比較例3は粘度調整用の微粒子粉体を添加していないも
の、比較例4は粘度調整用の微粒子粉体としてのシリカ
ゲルを30部と多量に添加した例を示している。
【0057】表2の結果は、前記表1と同様であり、本
発明実施例4〜6による研磨層用スラリーでは、適度の
粘度上昇によって支持体に対する塗布適正が良好となっ
ている。これに対し、比較例3ではシリカゲルを添加し
ていないことで研磨層用スラリーの粘度が低く、支持体
上で流れて良好な塗布が行えず、また、比較例4ではシ
リカゲルの添加が過大で研磨層用スラリーがゲル化し
て、支持体上に均等に塗布することができなかった。
【0058】
【表2】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体に研磨剤とバインダーを含有する
    研磨層用スラリーを塗設して研磨層を形成してなる研磨
    体において、 前記研磨層用スラリーの粘度を上げるために粘度調整用
    の微粒子粉体を加えたことを特徴とする研磨体。
  2. 【請求項2】 前記粘度調整用の微粒子粉体の平均粒子
    サイズが、1〜100nmであることを特徴とする請求
    項1に記載の研磨体。
  3. 【請求項3】 前記粘度調整用の微粒子粉体の比表面積
    が300m2 /g以上であることを特徴とする請求項1
    または2に記載の研磨体。
  4. 【請求項4】 前記粘度調整用の微粒子粉体がシリカゲ
    ル、酸化アルミニウム、酸化チタンの少なくとも1つを
    含むことを特徴とする請求項1または2に記載の研磨
    体。
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