JPH10263862A - レーザビームによる突合せ溶接方法およびその装置 - Google Patents

レーザビームによる突合せ溶接方法およびその装置

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JPH10263862A
JPH10263862A JP9076869A JP7686997A JPH10263862A JP H10263862 A JPH10263862 A JP H10263862A JP 9076869 A JP9076869 A JP 9076869A JP 7686997 A JP7686997 A JP 7686997A JP H10263862 A JPH10263862 A JP H10263862A
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JP
Japan
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wire
filler
laser beam
welding
filler wire
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JP9076869A
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Hiroyuki Yamamoto
博之 山本
Motoi Kido
基 城戸
Katsuhiro Minamida
勝宏 南田
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーザビームによる突合せ溶接において、フ
ィラーワイヤを高い供給精度で安定して突合せ部に供給
する。 【解決手段】 フィラーワイヤWを突合せ部に供給しな
がらレーザビームLを用いて突合せ溶接する方法におい
て、湾曲部29をもったワイヤ供給ノズル25にフィラ
ーワイヤWを通過させ、フィラーワイヤWを溶接点に向
かって溶接線に沿い供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、フィラーワイヤ
を突合せ部に供給しながらレーザビームを用いて突合せ
溶接する方法、およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、金属ストリップの各種製造処理ラ
インにおいては金属ストリップを連続してラインに供給
するため、ラインの入側でレーザビームによる金属スト
リップの突合せ溶接が行われる様になってきている。し
かし、このフィラーワイヤをストリップ全幅にわたって
母材と均一にかつ適量に溶融混合させることが以下の理
由により非常に困難であった。 (1)ストリップの突合せの間隔が0.05〜2.00
mmと非常に狭く、フィラーワイヤの位置制御が困難であ
ること (2)レーザビームの焦点径が0.1〜0.8 mm φと
非常に小さく、前記と同様、フィラーワイヤの位置制御
が困難であること (3)フィラーワイヤはリールまたはペールパックに巻
き取られたもので巻き戻して突合せ部に供給するため、
ストレート形状のフィラー供給ノズルでは巻き癖が完全
に除去できず、フィラーワイヤの位置制御が困難であ
り、更にこの巻き癖は巻き取られるにつれ変化すること
【0003】このような理由から安定してフィラーワイ
ヤを突合せ部に供給できず、フィラーワイヤの溶融不良
を起こし、または溶融しても突合せ部の間隙に入って行
かずに溶接不良を生じる。例えば、先行ストリップと後
行ストリップとの突合せ部の間隙において、集光レンズ
で集光されたレーザビームとストリップ表面との交点位
置に較べてフィラーワイヤの供給位置が高い場合、ある
いは上記交点位置に供給したとしてもフィラーワイヤの
巻き癖が大きいと十分な溶込みが得られない。上述した
ように従来はフィラーワイヤを使用したレーザ溶接で
は、フィラーワイヤを安定して金属ストリップの突合せ
部に供給することが困難であり、所定の溶接品質を得る
ことがてきなかった。(特開昭61−56791号公報
参照)
【0004】図8は、従来のストレート型のワイヤ供給
ノズル45を使用した溶接ヘッド39周りの略図であ
る。このようなストレート型のワイヤ供給ノズル45を
使用すると、レーザ溶接の際に発生するレーザ誘起プラ
ズマPの雰囲気の斜め上方から溶接点に向けてフィラー
ワイヤWを供給しなければならない。このため、プラズ
マPの熱で溶融するフィラーワイヤWは溶接点から遠い
位置で溶融してしまい、不安定で不均一な溶込みとなっ
ていた。溶接時にレーザ誘起プラズマの熱影響を受けや
すいので、できるだけ被溶接材の表面に近い低い位置か
らワイヤを供給し、溶融点に近い位置でワイヤが溶融す
るようにしなければならない。レーザ溶接においてセン
サ等が溶接トーチ付近に煩雑に組み合わせて設置されて
いるような場合、ストレート型のワイヤ供給ノズルでは
スペースを必要とし装置が大型になってしまう。特に、
900℃以上のシートバーやスラブなどの熱間圧延鋼片
のレーザ溶接では、シートバーなどからの輻射熱によ
り、レーザ用のアシストガスノズルやワイヤ供給ノズル
は溶損してしまうため、溶接点の近くに寄れない。した
がって、従来よりもフィラーワイヤの突出し長さを長く
せねばならず、より高い供給精度が要求される。
【0005】従来よりワイヤ供給ノズルへのフィラーワ
イヤの送給方式として、ワイヤリール側にワイヤフィー
ダを配置し可撓性のコンジットを通してフィラーワイヤ
をワイヤ供給ノズルまて押し出すプッシュ方式、ワイヤ
供給ノズル側にワイヤフィーダを配置するプル方式、ワ
イヤリール側とワイヤ供給ノズル側の双方にワイヤフィ
ーダを配置するプッシュ・プル方式、およびワイヤリー
ル側とコンジットの中間にそれぞれワイヤフィーダを配
置するダブルプッシュ方式などが採用されている。(特
開平6−87073号公報参照)
【0006】レーザビーム溶接機のワイヤ供給装置で
は、ワイヤリールに巻回されたフィラーワイヤはワイヤ
フィーダによって引き出され、コンジット内を通りワイ
ヤフィーダの下方に設けられたワイヤ供給ノズルに順次
供給される。あるいは、ワイヤリールに巻回されたフィ
ラーワイヤはワイヤフィーダによって引き出され、ワイ
ヤリールでついた1方向のみのワイヤの巻き癖を矯正す
る1台のローラレベラを介してコンジット内を通り、ワ
イヤフィーダの下方に設けられたストレート型のワイヤ
供給ノズルに順次供給される。ワイヤリールの代わりに
ペールパックを使用する場合も上記と同様で、フィラー
ワイヤの巻き癖矯正用のローラレベラを設置しないか、
設置した場合でも1台のみてあった。
【0007】ワイヤ供給装置の構成が、ペールパック、
ワイヤフィーダ、ワイヤ供給ノズルの構成である時、ペ
ールパック内でついたワイヤの巻き癖と、ペールパック
内からワイヤを引き出すときに発生するワイヤの捻れ変
形がワイヤ供給ノズル通過後も矯正しきれず、溶接中に
レーザビームの目外れの原因となっていた。
【0008】また、従来のストレート型のワイヤ供給ノ
ズルではワイヤリール内での巻き癖、およびワイヤ送給
の過程で発生したワイヤと垂直方向の曲げ変形がワイヤ
供給ノズル通過後も残留し、溶接点で上下、左右に振
れ、狙い位置ずれが生じ易い。ペールパック、ワイヤフ
ィーダ、ワイヤ供給ノズルでワイヤ供給装置が構成され
ている場合、ワイヤフィーダの捻れはワイヤ供給装置全
体に蓄積する。そのまま供給を続けるとある所でその捻
れ歪みが解放されるため、フィラーワイヤの捻れ変形が
元の形状に戻り、その瞬間フィラーワイヤのぶれを発生
する。そしてフィラーワイヤはワイヤ供給ノズル通過後
に溶接点で大きくぶれてワイヤ狙い位置ずれの原因とな
っていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、レーザビ
ームによる突合せ溶接において、フィラーワイヤを高い
供給位置精度で安定して突合せ部に供給することを課題
としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明のレーザビーム
による突合せ溶接方法は、フィラーワイヤを突合せ部に
供給しながらレーザビームを用いて突合せ溶接する方法
において、湾曲部をもったワイヤ供給ノズルにフィラー
ワイヤを通過させてフィラーワイヤを溶接点に向かって
溶接線に沿い供給する。
【0011】従来では、レーザ誘起プラズマの雰囲気の
斜め上方からフィラーワイヤを溶接点に向かって供給す
る。この発明では、湾曲したワイヤ供給ノズルを用いて
フィラーワイヤを溶接点に向かって溶接線に沿い供給す
る。したがって、レーザ誘起プラズマの雰囲気の影響を
受け過ぎないようにして溶接点にフィラーワイヤを供給
することができる。この結果、フィラーワイヤは溶接点
近くでプラズマによって安定して溶融し、均一な溶込み
が得られ、溶接性が向上する。また、ワイヤ供給ノズル
を湾曲させることによって、湾曲部入側の直線部を溶接
トーチに近づけて配置することができるので、溶接トー
チ周りをコンパクトにすることができる。
【0012】この発明の他のレーザビームによる突合せ
溶接方法は、フィラーワイヤを突合せ部に供給しながら
レーザビームを用いて突合せ溶接する方法において、湾
曲部をもったワイヤ供給ノズルにフィラーワイヤを通過
させて塑性曲げを与え、フィラーワイヤの巻き癖を矯正
してフィラーワイヤを溶接部に供給する。
【0013】フィラーワイヤは巻き癖が矯正されて溶接
部に供給されるので、フィラーワイヤの突出し長さが長
くても、高い位置精度でフィラーワイヤを溶接部に供給
することができる。そして、熱間圧延シートバーのレー
ザ溶接のような被溶接材とのクリアランスが必要な場合
でも十分なクリアランスを取りながら、安定したワイヤ
供給溶接に必要なフィラー供給精度を確保することがで
きる。
【0014】上記突合せ溶接に用いるワイヤ供給用ズル
の先端部は、直線部と直線部との間に少なくとも1つの
湾曲部を有し、前記2つの直線部と湾曲部とが同一平面
内にある。
【0015】この発明のワイヤ供給ノズルは、湾曲部の
両側に直線部があるので、巻き癖の矯正効果が大きく、
また湾曲部の出側が直線となっているのでフィラーワイ
ヤを溶接点に正確に向けることができる。
【0016】この発明のレーザビームによる突合せ溶接
装置は、ペールパックまたはワイヤリールを有するワイ
ヤ供給源と、ワイヤ供給ノズルにフィラーワイヤを送り
出すワイヤフィーダとを備えたレーザビームによる突合
せ溶接装置において、ワイヤ供給源とワイヤフィーダと
の間に、矯正方向が互いに90゜ずれようにして、2台
の前記ローラレベラがワイヤ送給方向に沿ってタンデム
に配置されている。
【0017】従来では、ペールパック、ワイヤフィー
ダ、ワイヤ供給ノズルでワイヤ供給装置が構成されてい
る場合、フィラーワイヤの挫屈防止のためにワイヤフィ
ーダの後にローラレベラを配置していた。この発明で
は、ローラレベラをワイヤフィーダの後ではなく、ワイ
ヤ供給源とワイヤフィーダとの間に設け、ワイヤ供給源
のぺールパックなどの内部で発生したワイヤの捻れ変
形、およびワイヤ取り出し途中のワイヤの歪みを矯正す
る。また、ペールパックの場合、ローラレベラでワイヤ
の送給中の軸方向の回転を止め、ペールパック側にワイ
ヤフィーダによって発生する回転の捻れ歪みの影響を無
くすことができる。前記湾曲したワイヤ供給ノズルを使
用した場合でも、溶接点でレーザビームに対する目外れ
を無くすことができる。また、ペールパック内でついた
巻き癖とぺールパックからワイヤと引き出す際に発生し
たワイヤの捻れ変形を従来までの様な1方向のみの矯正
ではなく、互いに垂直な2軸方向の矯正がペールパック
直後のローラレベラ群で行える。上下2段に組んだロー
ラレベラはそれぞれ個別に矯正力を変えることができ、
ワイヤ交換の際にも容易に調整ができる。これによりフ
ィラーワイヤの捻れ方向の回転に不向きな湾曲したワイ
ヤ供給ノズル使用下でも溶接点に安定的にワイヤを供給
することができる。
【0018】上記突合せ溶接装置において、ワイヤ供給
ノズルが前記湾曲部をもったワイヤ供給ノズルとするこ
とが望ましい。この場合、ローラレベラとワイヤ供給ノ
ズルとで巻き癖が除去されるので、一層正確にフィラー
ワイヤを溶接点に供給することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は、この発明の突合せ溶接を
実施する装置の一例を示している。ペールパック11に
は、フィラーワイヤWがコイル状にして収納されてい
る。フィラーワイヤWはワイヤフィーダ21によりペー
ルパック11から引き出され、コンジット13を通って
ワイヤ供給ノズル25に送り出される。ワイヤ供給ノズ
ル25の先端部は、図2に示すように入側直線部29、
曲線部30および出側直線部31からなっている。ペー
ルパック11とワイヤフィーダ21との間に第1ローラ
レベラ15と第2ローラレベラ18とが配置されてい
る。レーザビームLは、レーザ発振器35から伝送ミラ
ー37を介して溶接ヘッド39に伝送される。プラズマ
コントロールガス供給ノズル41が、ワイヤ供給ノズル
25に対向して配置されている。
【0020】上記のように構成された装置において、ワ
イヤフィーダ21から送られてきたフィラーワイヤW
は、ワイヤ供給ノズル25を通過する際に塑性変形す
る。ワイヤ供給ノズル25から突き出たフィラーワイヤ
(ワイヤ突出し部)WE は、巻き癖が除去され、図2に
示すように少し湾曲しているがほぼ直線に近い状態とな
る。ワイヤ突出し部WE は、溶接点に向かって溶接線に
沿い、被溶接材Bの表面にほぼ平行に供給される。湾曲
部30の曲率半径R0 は、50〜150 mm 程度であ
る。入側直線部29の長さは、少なくとも10 mm であ
ればよく、出側直線部31は5〜20 mm 程度が適当で
ある。このようなノズルの寸法構成で、ワイヤ突出し部
E の曲率半径は、500〜1000 mm 程度となる。
ワイヤ突出し部WE の長さは、10〜50 mm 程度であ
るので、ワイヤ突出し部WE の湾曲は、突合せ溶接に悪
影響を与えることはない。フィラーワイヤWの摺動によ
る湾曲部30の磨耗を防ぐために、ワイヤ供給ノズル3
0の内径は、フィラーワイヤ径+(0.1〜0.4)mm
程度が望ましい。また、図2に示すようにノズル本体2
6の湾曲部30に耐熱・耐摩耗性セラミツクス製からな
る複数の短管を挿入して、ワイヤ曲げ矯正管27を形成
してもよい。ワイヤ曲げ矯正管27の材料として、Si
C、AlN、Si3 4 、Al2 3 などが用いられ
る。ワイヤ供給ノズル25の内壁をセラミックス製とす
ることにより、ワイヤ供給ノズル25の摩耗を激減さ
せ、また熱間圧延シートバーからの輻射熱の耐熱性を高
め、ノズル自体の交換周期を大幅に延長することができ
る。
【0021】図3は、この発明の種々の形状のワイヤ供
給ノズルを示している。図3(a)に示すワイヤ供給ノ
ズル25aは、入側直線部29に対し出側直線部31が
10〜45゜傾斜している。図3(b)に示すワイヤ供
給ノズル25bは、入側直線部29に対し出側直線部3
1がほぼ直角になっている。上記ワイヤ供給ノズル25
a,25bはいずれも、溶接線が水平の場合に用いられ
る。図3(c)に示すワイヤ供給ノズル25cは、2つ
の湾曲部30a,30bがあり、入側直線部29に対し
出側直線部31がほぼ平行となっており、溶接線が垂直
の場合に用いられる。
【0022】図1に示す第1ローラレベラ15と第2ロ
ーラレベラ18は、ローラ径が、10〜50 mm 程度、
ローラ数が3または5個、ローラ間隔が50〜200 m
m 程度である。第1ローラレベラ15のローラ軸と第2
ローラレベラ18のローラ軸との間の角度は90゜であ
るので、フィラーワイヤWは矯正方向が互いに90゜ず
れるようにして巻き癖が矯正される。図4は、3個のロ
ーラ16a、16b、16cで構成されたローラレベラ
15を示している。3個のローラ16a、16b、16
cによる3点曲げによる矯正荷重fは、1〜10kgf 程
度である。
【0023】
【実施例】
(実施例1)熱間圧延シートバーの接合を例として、こ
の発明の実施例を説明する。図5は熱間圧延設備に設け
られたシートバー接合設備の概略側面図てあり、図6は
同平面図である。シートバー1、3の先端部および後端
部は走間シャー8でバー幅方向に沿って切り落とされ、
接合面が形成される。シートバー1、3は長さが30m
、幅が1100 mm 、厚みが35 mm である。また、
シートバー1、3の温度は1000度であり、シートバ
ー1、3の送り速度は90m/min である。この時、シャ
ー切断から溶接開始までの時間は約20秒であり、溶接
面に生成スケールの厚みは約50μm であった。つい
で、先行シートバー1の後端面と後行シートバー3の先
端材面とを突き合わせ、この突合せ部5に沿ってレーザ
溶接で突合せ部5を溶接7する.レーザは定常出力45
kW の炭酸ガスレーザであり、加工速度は10m/min で
ある。レーザ発振器35は固定されているが、溶接へッ
ド39、およびワイヤー供給ノズル、プラズマコントロ
ールノズルはシートバー1、3とともに移動する。
【0024】図1に示すとおり、フィラーワイヤWはペ
ールパック11内に納められており、ワイヤフィーダ2
1にてコンジット13を通し引き出す。そして、次にコ
ンジット13を通してフィラーワイヤWをワイヤ供給ノ
ズル25に押し出し溶接点まで導出する。ローラレベラ
15、18による巻き癖矯正は行わない。図1に示すと
おり、フィラーワイヤWは溶接進行方向下手から送給さ
れており、溶接進行方向上手にはレーザプラズマコント
ロール用のガスが吹かれている。
【0025】ワイヤ供給ノズルの湾曲部の曲率半径は5
0mmで、シートバーとシールドガスノズル、プラズマコ
ントロ−ルガスノズル、およびワイヤ供給ノズルとのク
リアランスは15mmである。フィラーワイヤの供給角度
はシートバーの表面と30゜であり、突合せ面内にあ
る。送給位置はレーザビーム照射位置の上方1.5mmで
あり、供給速度は5m/min である。フィラーワイヤの組
成は表1に挙げられるものであり、フィラーワイヤ径は
1.6mmである。
【表1】 また、ワイヤ供給ノズルの材質は外管が黄銅製、内壁は
SiC製であり、ワイヤ供給ノズルの先端チップ部分は
銅製で金メッキとした。
【0026】図7および表2に、ワイヤ供給ノズルのブ
レ量の測定結果を示す。
【表2】 溶接点での供給位置精度は、この発明のワイヤ供給ノズ
ルを使用した場合、シートバーの進行方向に±1.0m
m、レーザビーム光軸方向に±0.5mmであった.溶接
部の欠陥はほとんど認められなかった。それに対し、従
来のストレート型のワイヤ供給ノズルでフィラーワイヤ
を供給した時の供給位置精度はシートバーの進行方向に
±1.5mm、レーザビーム光軸方向に±1.0mmであ
り、レーザ溶接中にフィラーワイヤの目外れが発生し、
フィラーワイヤが全く溶け込まない部分が1行程中に2
〜3箇所あった。溶接部分は溶接探さがばらつき、ブロ
ーホールが多数発生して溶接欠陥となった。
【0027】また、フィラーワイヤの摩擦による摩耗状
況をノズル材質で比較すると、ワイヤ供給ノズルの材質
がすべてて黄銅製のものを使用した場合、交換周期が1
カ月であったのに対して、ノズル内壁をSiCにした場
合は交換周期が約1年に延びた。
【0028】(実施例2)シートバーの寸法、材質、送
り速度、温度、溶接速度などは、実施例1と同じである
が、図1に示すローラレベラ15、16において、巻き
癖を矯正荷重5.0kgf/cm2 で矯正した。ワイヤ供給ノ
ズルの湾曲部の曲率半径は50mmで、被溶接材とアシス
トガスノズル、プラズマコントロ−ルガスノズル、およ
びワイヤ供給ノズルとのクリアランスは10mmである。
フィラーワイヤの供給角度はシートバーの表面と25度
であり、突合せ面内にある。送給位置はレーザビーム照
射位置の上方1.5mmであり、供給速度は5m/min であ
る。フィラーワイヤ径は、1.6mmである。
【0029】表3にフィラーワイヤの狙い位置ずれ量の
結果を示す。
【表3】 また、ローラレベラを使用した時の溶接点での供給位置
精度はシートバーの進行方向に±0.5mm、レーザビー
ム光軸方向に±0.5mmであった。このように溶接の際
にフィラーワイヤの供給位置ずれが激減し、溶接部にお
けるブローホールが抑制された。それに対し、ローラレ
ベラを使用しない時の供給位置精度はシートバーの進行
方向に±1.0mm、レーザビーム光軸方向に±1.0mm
であった。この発明では、溶接の際にフィラーワイヤの
供給位置ずれが激減し、溶接部におけるブローホールが
抑制されるので接合強度が十分にとれる。この結果、圧
下時た先行材と後行材が接合部で破断することもない。
【0030】
【発明の効果】この発明では、レーザビームによる突合
せ溶接において、フィラーワイヤを高い供給精度で安定
して突合せ部に供給することができる。このために、溶
接欠陥のない高品質の突合せ溶接部を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の突合せ溶接を実施する装置の一例を
示す装置構成図である。
【図2】この発明のワイヤ供給ノズルの先端部の断面図
である。
【図3】この発明のワイヤ供給ノズルの先端部の例を示
す図面である。
【図4】図1に示す装置に用いられるローラレベラの概
略側面図である。
【図5】シートバー接合設備概略側面図である。
【図6】図5に示す設備の平面図である。
【図7】ワイヤ供給時の狙い位置ずれ量の説明図であ
る。
【図8】溶接ヘッド周りと従来ストレート型ワイヤ供給
ノズルとを示す図面である。
【符号の説明】
1 先行シートバー(被溶接材) 3 後行シートバー(被溶接材) 5 突合せ部 7 溶接部 11 ペールパック 13 コンジット 15 第1ローラレベラ 18 第1ローラレベラ 21 ワイヤフィーダ 25 ワイヤ供給ノズル 27 ワイヤ曲げ矯正管 29 入側直線部 30 湾曲部 31 出側直線部 35 レーザ発振器 39 溶接ヘッド 41 プラズマコントロールガス供給ノズル 45 ワイヤ供給ノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B23K 9/133 502 B23K 9/133 502Z

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィラーワイヤを突合せ部に供給しなが
    らレーザビームを用いて突合せ溶接する方法において、
    湾曲部をもったワイヤ供給ノズルにフィラーワイヤを通
    過させ、フィラーワイヤを溶接点に向かって溶接線に沿
    い供給するレーザビームによる突合せ溶接方法。
  2. 【請求項2】 フィラーワイヤを突合せ部に供給しなが
    らレーザビームを用いて突合せ溶接する方法において、
    湾曲部をもったワイヤ供給ノズルにフィラーワイヤを通
    過させて塑性曲げを与え、フィラーワイヤの巻き癖を矯
    正してフィラーワイヤを溶接部に供給するレーザビーム
    による突合せ溶接方法。
  3. 【請求項3】 ノズル先端部が直線部と直線部との間に
    少なくとも1つの湾曲部を有し、前記2つの直線部と湾
    曲部とが同一平面内にあるレーザビームによる突合せ溶
    接用ワイヤ供給ノズル。
  4. 【請求項4】 ペールパックまたはワイヤリールを有す
    るワイヤ供給源と、ワイヤ供給ノズルにフィラーワイヤ
    を送り出すワイヤフィーダとを備えたレーザビームによ
    る突合せ溶接装置において、ワイヤ供給源とワイヤフィ
    ーダとの間に、矯正方向が互いに90゜ずれるようにし
    て、2台のローラレベラがワイヤ送給方向に沿ってタン
    デムに配置されたレーザビームによる突合せ溶接装置。
  5. 【請求項5】 前記ワイヤ供給ノズルが請求項3記載の
    ワイヤ供給ノズルである請求項4記載のレーザビームに
    よる突合せ溶接装置。
JP9076869A 1997-03-28 1997-03-28 レーザビームによる突合せ溶接方法およびその装置 Pending JPH10263862A (ja)

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KR10-1999-7008868A KR100375544B1 (ko) 1997-03-28 1998-03-26 레이저 빔에 의한 열간 압연 강재의 맞대기 용접 방법 및 그것을 위한 장치
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