JPH0550276A - 高炭素鋼帯のコイル継ぎ溶接方法 - Google Patents

高炭素鋼帯のコイル継ぎ溶接方法

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JPH0550276A
JPH0550276A JP3195423A JP19542391A JPH0550276A JP H0550276 A JPH0550276 A JP H0550276A JP 3195423 A JP3195423 A JP 3195423A JP 19542391 A JP19542391 A JP 19542391A JP H0550276 A JPH0550276 A JP H0550276A
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JP
Japan
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welding
steel strips
steel
temperature
toughness
Prior art date
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Pending
Application number
JP3195423A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Yamamoto
剛 山本
Takao Ko
隆夫 高
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K2103/00Materials to be soldered, welded or cut
    • B23K2103/02Iron or ferrous alloys
    • B23K2103/04Steel or steel alloys

Landscapes

  • Laser Beam Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】C量の高い鋼種についても連続圧延が可能な、
靱性に優れた溶接継手を得ることができるコイル継ぎ溶
接方法を提供する。 【構成】鋼帯の突き合わせ面から直角方向に2〜20mmの
範囲を下記 (1)式で計算される温度T0(℃) 以上に予熱
した後突き合わせ面をレーザー溶接し、さらにその温度
0 に下記 (2)式で計算される時間τ0(秒) 保持する。 T0 =350log(7.5C+1.0) (℃) ・・・(1) ただし、Cは鋼帯の炭素含有量 (wt%) で、 0.2≦C≦
1.0 τ0 =−5.6logw+15 (秒) ・・・(2) ただし、wは鋼帯の突き合わせ面から直角方向の距離(m
m)で、 2≦w≦20

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高炭素鋼の鋼帯を連続
圧延するためにコイル端部を相互に接合するいわゆるコ
イル継ぎ溶接方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、製板プロセスのコスト合理化、品
質向上を目的として、熱間圧延から冷間圧延に至る各工
程の連続化が進められている。連続圧延を行うために
は、先行するコイルのボトム部とこのコイルに後続する
コイルのトップ部を溶接するコイル継ぎ溶接が必要であ
り、この溶接には通常フラッシュバット溶接やレーザー
溶接が用いられている。
【0003】ハイカーボン鋼を対象とする中〜低入熱の
溶接では、溶接部が靱性に乏しいマルテンサイト組織と
なる。溶接部のうち、溶接金属についてはフィラーワイ
ヤの添加によりC量を下げ、靱性をある程度改善するこ
とが可能であるが、この方法では熱影響部の靱性を改善
することはできない。そこで、溶接後、その部分に衝撃
を与えないように拘束したまま高周波誘導加熱により溶
接後熱処理(後熱処理)を行い、硬度を低下させる技術
が提案されている(例えば、特公平2− 17277号公報、
特開平1− 99797号公報参照)。これは、一般に熱延コ
イルは形状が悪く、拘束を解除するとコイルのスプリン
グバックに伴い溶接部に大きな力が作用するが、溶接ま
まのハイカーボン鋼の溶接部は割れ感受性が高いので、
拘束の解除により受ける力のみで割れが発生する場合が
あるからである。このため、熱処理は溶接部を拘束した
状態で行わなければならず、拘束したままで熱処理 (約
800℃で加熱) を行う装置が提案されている。なお、フ
ラッシュバット溶接やレーザー溶接では溶接しようとす
る鋼板の端面同士を高精度で突き合わせて溶接する必要
があり、このため鋼板の反り等を拘束治具によって予め
形状補正し、溶接を行う。
【0004】一方、特にC量の高い鋼種 (概ねC≧0.6
wt%) のコイル継ぎ溶接においては、溶接直後に割れが
発生する場合があり、後熱処理を行っても十分な継手靱
性が得られない。また、圧延ラインでは、溶接部は繰り
返しの曲げ変形を受けるため、クラックが存在すればそ
の箇所が起点となり破断に至る。従って、後熱により組
織を改善しても、溶接直後の割れが存在すれば圧延ライ
ン内での破断を完全に回避することは困難である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
のないコイル継ぎ溶接方法、すなわち、C量の高い鋼種
についても連続圧延が可能な、靱性に優れた溶接継手を
得ることができるコイル継ぎ溶接方法を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、「鋼帯
の突き合わせ面から直角方向に2〜20mmの範囲を下記
(1)式で計算される温度T0(℃) 以上に予熱した後突き
合わせ面をレーザー溶接し、さらにその温度において、
下記 (2)式で計算される時間τ0(秒) 以上保持すること
を特徴とする高炭素鋼帯のコイル継ぎ溶接方法。
【0007】 T0 =350log(7.5C+1.0) (℃) ・・・(1) ただし、Cは鋼帯の炭素含有量 (wt%) で、 0.2≦C≦
1.0 τ0 =−5.6logw+15 (秒) ・・・(2) ただし、wは鋼帯の突き合わせ面から直角方向の距離(m
m)で、 2≦w≦20 」 にある。
【0008】
【作用】レーザー溶接では、アーク溶接やフラッシュバ
ット溶接に比べ溶接部の昇温速度および冷却速度が著し
く大きく、Cが拡散する十分な時間がないことから、高
炭素鋼のように焼入れ性の大きい材質を対象とした場合
は、溶接部は全てマルテンサイト組織となり、割れが発
生し易くなる。この割れの発生を防止するために、本発
明方法では、鋼帯の端部を所定の温度に予熱してから溶
接を行い、冷却速度を小さくすることにより、溶接部を
マルテンサイトではなく、微細なフェライトおよびパー
ライト中にセメンタイトが析出した、母材と同等の靱性
を有する組織とする。
【0009】図2は、C量の異なる数種類の鋼板に対し
所定の温度に予熱した直後突き合わせ面をレーザー溶接
し、大気中で放冷して、得られた溶接継手の靱性を繰り
返し曲げ試験により評価し、必要な予熱温度T0 を求め
た結果を示す図で、予熱温度T0 (図中の曲線)は下記
(1) 式で表される。なお、靱性の評価は、曲げ半径60mm
で繰返し曲げを行い、繰返し曲げ20往復で破断しないも
のを良好、20往復までに破断したものを不良とした。
【0010】 T0 =350log(7.5C+1.0) (℃) ・・・(1) ただし、Cは鋼帯の炭素含有量 (wt%) で、 0.2≦C≦
1.0 T0 以上の温度に予熱し、溶接した後の溶接部の組織で
は、フェライト、パーライト中にセメンタイトが析出し
ているのが認められた。これによって、延性に優れた組
織を得ることができ、溶接直後の割れを防止し、しか
も、圧延工程での繰り返し曲げに耐える溶接部とするこ
とができる。
【0011】冷却速度は板厚の増加に伴い大きくなる
が、本発明が対象とする鋼帯の板厚の範囲(およそ 1.6
〜8.0mm )ではその影響は小さい。
【0012】ところで、実際の連続圧延ラインで鋼帯の
突き合わせ部の予熱を行おうとすると、先行コイルのボ
トム部と後行コイルのトップ部をオンラインで予熱して
も、クランプ、シャーリングおよびセッティングには数
十秒を要し、またクランプ治具により冷却されるので、
溶接時には所定の温度から大きく低下する。その上、溶
接中もクランプ治具への熱伝達があるので、冷却速度を
低く抑えることが困難で、予熱による効果を十分発揮さ
せることができない。
【0013】そこで、本発明方法を実施するに際して
は、図1(a) および(b) に示すように、先行コイル1の
ボトム部と後行コイル2のトップ部を突き合わせ溶接す
るに際し、溶接のバックバー3(この例では、バックバ
ーをセラミックスヒーターとした)を加熱装置として用
い、前記のように突き合わせ面から直角方向にwの範囲
を予熱温度T0 に所定時間保持するのが望ましい。バッ
クバーを加熱装置として用いることにより、予熱温度が
低下しないように溶接の直前に突き合わせ部を予熱する
ことができ、また、レーザー溶接トーチとの干渉がな
く、同時に使用することができるので、溶接中に加熱
(温度保持)を行い、クランプへの熱伝達による突き合
わせ部の温度の低下を補償することが可能になる。
【0014】T0 以上の予熱温度での保持時間について
は、最も熱損失の大きい状況を考慮して必要な保持時間
τ0 を実験的に求めた。すなわち、冷却速度は治具と開
先の間の距離が近いほど、また、予熱温度が高いほど大
きくなると考えられるので、最も厳しい条件として、T
0 を 320℃、治具と開先の間の距離を治具と溶接加工ヘ
ッドとの干渉が避けられる最短の距離をとって8mmと
し、加熱幅wと、保持時間τを変えて突き合わせ溶接を
行い、溶接継手の靱性を繰り返し曲げ試験により評価
し、必要な保持時間τ0 を求めた。用いた鋼板のC量は
1.0wt%である。
【0015】図3はその結果を示す図で、τ0 (図中の
曲線)は下記(2) 式で表され、τ0 以上保持すれば良好
な靱性を有する溶接継手が得られる。なお、靱性の評価
は、前記の予熱温度T0 を求めた場合と同じ基準で行っ
た。また、wは、実際には幅が2mmに満たない加熱熱源
を用いることはなく、20mmを超えると、図中に破線で示
す時間以上保持しなければならず、必要な保持時間τ0
は(2) 式から外れるので、その範囲は2≦w≦20とす
る。 τ0 =−5.6logw+15 (秒) ・・・(2) ただし、wは鋼帯の突き合わせ面から直角方向の距離(m
m)で、 2≦w≦20 (図1(b) 参照) (2) 式から、例えば加熱する幅wが小さいと、突き合わ
せ面と加熱をうけない面との間の温度勾配が大きく、冷
却速度が大きくなるので、保持時間τ0 を大きくしなけ
ればならない。
【0016】
【実施例】表1に示すC含有量の異なる鋼板(板厚は全
て 5.0mm)を使用し、本発明方法を適用して突き合わせ
溶接を行い、クラック発生の有無、熱影響部(HAZ)
の硬度および溶接部の靱性を調査した。
【0017】突き合わせ溶接は、最大出力5kwの炭酸ガ
スレーザーを用い、裏ビードが途切れることなく形成さ
れ、アンダーカットがない範囲で溶接時間が最短になる
ように、表2に示す条件で行った。アンダーカット防止
のためのフィラーワイヤには軟鋼溶接用MIGワイヤ
(JIS規格のYCW2相当品、線径 0.9mmφ)を用い
た。
【0018】予熱は、バックバーをセラミックスヒータ
とし、鋼板を直接加熱する方法により行った。加熱幅を
変える場合は、セラミックスヒータの幅の異なるものを
用いた。
【0019】クラックの発生の有無は目視により判定し
た。また、靱性は曲げ半径60mmで繰返し曲げを行い、破
断するまでの回数により評価した。繰返し曲げ20往復ま
で行い、20往復で破断しないものを良好とした。
【0020】調査結果を表3に示す。試験 No.1および
2は予熱を行わない比較例である。
【0021】Cの高い鋼種Cを用いた試験 No.2で溶接
直後にクラックが発生し、Cの低い鋼種Aを用いた No.
1ではクラックの発生は認められなかったが、靱性は十
分ではなかった。
【0022】試験 No.1および2の条件で突き合わせ溶
接を行った供試材について、従来行われている後熱処理
( 800℃で1分間保持、大気中放冷)を実施したとこ
ろ、Cの低い鋼種Aを用いた No.1の供試材に対応する
No.3では靱性は改善されたが、既にクラックが発生し
ているNo.2の供試材に対応する No.4では、数回の繰
返し曲げで破断した。
【0023】No.5〜7は No.2と同じ 0.6%C鋼(鋼
種C)に予熱処理を施し、突き合わせ溶接したもので、
本発明の予熱温度条件および保持時間条件を満たす No.
5ではクラックが発生することなく、靱性に優れた継手
を得ることができた。これに対し、 No.6では予熱温度
が、また No.7では保持時間が本発明で定める条件から
外れており、溶接部におけるクラックの発生は認められ
なかったが、硬化した組織となり、十分な靱性が得られ
なかった。
【0024】0.3%C鋼に対する実施例を No.8および
9に、0.8 %C鋼に対する実施例をNo.10および11に、
0.5%C鋼に対する実施例を No.12および13に示す。こ
のうち、 No.8、10および12は本発明例で、クラックの
発生は認められず、良好な靱性を示したが、 No.9、11
および13(いずれも比較例)では、予熱温度が低く、い
ずれも十分な靱性が得られなかった。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【表3】
【0028】
【発明の効果】高炭素鋼帯のコイル継ぎ溶接に本発明方
法を適用すれば、溶接部に割れを発生させることなく、
靱性に優れた溶接継手を得ることができる。その結果、
圧延ライン内で破断トラブルを生ずることなく高炭素鋼
帯を連続圧延することが可能となり、低コスト化、高品
質化に大きく寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法における鋼帯の突き合わせ面の予熱
方法の説明図で、(a) 図は斜視図、(b) 図は縦断面図で
ある。
【図2】靱性に優れた溶接継手を得るに必要な予熱温度
0 と鋼帯のC量との関係を示す図である。
【図3】靱性に優れた溶接継手を得るに必要な溶接後の
保持時間τ0 と加熱幅wとの関係を示す図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼帯の突き合わせ面から直角方向に2〜20
    mmの範囲を下記 (1)式で計算される温度T0(℃) 以上に
    予熱した後突き合わせ面をレーザー溶接し、さらにその
    温度において、下記 (2)式で計算される時間τ0(秒) 以
    上保持することを特徴とする高炭素鋼帯のコイル継ぎ溶
    接方法。 T0 =350log(7.5C+1.0) (℃) ・・・(1) ただし、Cは鋼帯の炭素含有量 (wt%) で、 0.2≦C≦
    1.0 τ0 =−5.6logw+15 (秒) ・・・(2) ただし、wは鋼帯の突き合わせ面から直角方向の距離(m
    m)で、 2≦w≦20
JP3195423A 1991-08-05 1991-08-05 高炭素鋼帯のコイル継ぎ溶接方法 Pending JPH0550276A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011036898A (ja) * 2009-08-17 2011-02-24 Nippon Steel Corp 電縫溶接鋼管の製造における帯鋼溶接継目部の破断抑制方法
WO2015194306A1 (ja) * 2014-06-18 2015-12-23 Ntn株式会社 等速自在継手の外側継手部材及びその製造方法

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