JPH10263472A - アルミホイールの表面皮膜形成方法 - Google Patents
アルミホイールの表面皮膜形成方法Info
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- JPH10263472A JPH10263472A JP6956197A JP6956197A JPH10263472A JP H10263472 A JPH10263472 A JP H10263472A JP 6956197 A JP6956197 A JP 6956197A JP 6956197 A JP6956197 A JP 6956197A JP H10263472 A JPH10263472 A JP H10263472A
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- aluminum
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- wheel
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- Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 熟練を必要とせず、低価格で、しかも品質の
優れたアルミホイールの表面皮膜形成方法の提供。 【解決手段】 アルミホイール20の軸芯20aを水平
に保ちつつ、アルミホイール20を軸芯20aまわり
に、回転手段23により回転させながら、アルミホイー
ル20の表側から溶剤塗料を吹きつけて、下地層36を
形成する、アルミホイールの表面皮膜形成方法。
優れたアルミホイールの表面皮膜形成方法の提供。 【解決手段】 アルミホイール20の軸芯20aを水平
に保ちつつ、アルミホイール20を軸芯20aまわり
に、回転手段23により回転させながら、アルミホイー
ル20の表側から溶剤塗料を吹きつけて、下地層36を
形成する、アルミホイールの表面皮膜形成方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミホイールの
表面皮膜形成方法に関する。
表面皮膜形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アルミホイールの美観を向上させる方法
には、図8に点線で示した意匠面Aをメッキ処理によっ
て光輝性を向上させる方法がある。また、塗装処理によ
って外観の審美性を高める方法も用いられている。たと
えば、アルミホイールにメッキ処理を施す場合は、図1
0に示すように、アルミホイールの素地4に粉体または
溶剤塗料の厚塗りによって1層または2層からなる下地
層5、6、メッキ層である蒸着金属層7、そして樹脂な
どからなるクリヤー塗装層8、をこの順で形成して、表
面皮膜層が形成される。上記方法では、メッキ処理や塗
装処理を施す前に、アルミホイールの素地や下地の平滑
性をいかに高めることができるかが重要なポイントとな
る。そのために、従来は次の方法のいずれかの方法が行
われている。 アルミホイール素地へのショットブラスト処理。 アルミホイール素地へのバフ研磨加工。 アルミホイール素地への粉体塗料の厚塗り。 アルミホイール素地への溶剤塗料の厚塗り。
には、図8に点線で示した意匠面Aをメッキ処理によっ
て光輝性を向上させる方法がある。また、塗装処理によ
って外観の審美性を高める方法も用いられている。たと
えば、アルミホイールにメッキ処理を施す場合は、図1
0に示すように、アルミホイールの素地4に粉体または
溶剤塗料の厚塗りによって1層または2層からなる下地
層5、6、メッキ層である蒸着金属層7、そして樹脂な
どからなるクリヤー塗装層8、をこの順で形成して、表
面皮膜層が形成される。上記方法では、メッキ処理や塗
装処理を施す前に、アルミホイールの素地や下地の平滑
性をいかに高めることができるかが重要なポイントとな
る。そのために、従来は次の方法のいずれかの方法が行
われている。 アルミホイール素地へのショットブラスト処理。 アルミホイール素地へのバフ研磨加工。 アルミホイール素地への粉体塗料の厚塗り。 アルミホイール素地への溶剤塗料の厚塗り。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来方法に
は、つぎの問題がある。の方法は、表面がかなり平滑
になるが、真空蒸着を行う面としては不十分であり、塗
料の厚塗りや研磨等の追加工が必要であり、設備費、加
工費等でコストアップになる。の方法は、図8、図9
のアルミホイール1の飾り穴2の側壁や飾り穴2間を形
成しているリブ3の側壁等の、アルミホイール1の表側
から見て立壁となる部位(A部)の研磨に多大の時間と
コストがかかり、しかも、十分な平滑性が得られない。
の方法は、粉体塗料は厚塗りが可能であるが、図13
に示すように、アルミホイール1の角部にタマリ状の盛
り上がりが生じやすいこと、および、平滑性が十分でな
く、商品性に問題があった。の方法は、ウレタン樹脂
等の付加重合タイプ、および、縮重合についても、フロ
ー時の粘度を低くした溶剤塗料については、平滑性に優
れており、4つの方法のうちでは最良と考えられる。
は、つぎの問題がある。の方法は、表面がかなり平滑
になるが、真空蒸着を行う面としては不十分であり、塗
料の厚塗りや研磨等の追加工が必要であり、設備費、加
工費等でコストアップになる。の方法は、図8、図9
のアルミホイール1の飾り穴2の側壁や飾り穴2間を形
成しているリブ3の側壁等の、アルミホイール1の表側
から見て立壁となる部位(A部)の研磨に多大の時間と
コストがかかり、しかも、十分な平滑性が得られない。
の方法は、粉体塗料は厚塗りが可能であるが、図13
に示すように、アルミホイール1の角部にタマリ状の盛
り上がりが生じやすいこと、および、平滑性が十分でな
く、商品性に問題があった。の方法は、ウレタン樹脂
等の付加重合タイプ、および、縮重合についても、フロ
ー時の粘度を低くした溶剤塗料については、平滑性に優
れており、4つの方法のうちでは最良と考えられる。
【0004】ただし、この溶剤塗料の厚塗りは、通常、
図11に示すように、アルミホイール1をその軸芯を垂
直にしてかつアルミホイール1の表側を上向きにして、
回転テーブル9の上に置き、回転テーブル9を回転させ
ながらアルミホイール1の表側から複数のスプレーガン
10より溶剤塗料を吹きつけて厚塗り塗装を行うか、図
12に示すようにハンガー11にアルミホイール1を軸
芯を水平にして吊り下げ、スプレーガン10を手動、自
動で上下動させたり回転させながらスプレーガン10か
ら溶剤塗料を吹きつけて塗装していた。
図11に示すように、アルミホイール1をその軸芯を垂
直にしてかつアルミホイール1の表側を上向きにして、
回転テーブル9の上に置き、回転テーブル9を回転させ
ながらアルミホイール1の表側から複数のスプレーガン
10より溶剤塗料を吹きつけて厚塗り塗装を行うか、図
12に示すようにハンガー11にアルミホイール1を軸
芯を水平にして吊り下げ、スプレーガン10を手動、自
動で上下動させたり回転させながらスプレーガン10か
ら溶剤塗料を吹きつけて塗装していた。
【0005】しかし、これらの方法では、アルミホイー
ル1の軸芯に対して直交する部分は厚塗りができるが、
たとえば、図8のAで示したような軸芯にほぼ平行な立
壁部は図14に示すように、軸芯と直交する面は必要な
膜厚を確保できるが、立壁12aの上部にはタマリ、下
部方向は重力方向にずり落ちて薄膜になってしまい、必
要な膜厚を確保することが難しく、塗装処理にかなりの
熟練を必要とし、製作費用の増大を招いていた。さらに
膜厚を最低でも30μ程度確保する必要があるため、十
分な品質を確保することができなかった。本発明の目的
は、熟練を必要とせず、低価格で、しかも品質のすぐれ
たアルミホイールの表面皮膜形成方法を提供することに
ある。
ル1の軸芯に対して直交する部分は厚塗りができるが、
たとえば、図8のAで示したような軸芯にほぼ平行な立
壁部は図14に示すように、軸芯と直交する面は必要な
膜厚を確保できるが、立壁12aの上部にはタマリ、下
部方向は重力方向にずり落ちて薄膜になってしまい、必
要な膜厚を確保することが難しく、塗装処理にかなりの
熟練を必要とし、製作費用の増大を招いていた。さらに
膜厚を最低でも30μ程度確保する必要があるため、十
分な品質を確保することができなかった。本発明の目的
は、熟練を必要とせず、低価格で、しかも品質のすぐれ
たアルミホイールの表面皮膜形成方法を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明はつぎの通りであ。 (1) アルミホイールの軸芯を水平に保ちつつ、前記
アルミホイールを軸芯まわりに、回転手段により回転さ
せながら、前記アルミホイールの表側から溶剤塗料を吹
きつけて下地層を形成する工程、からなるアルミホイー
ルの表面被膜形成方法。 (2) アルミルミホイールの軸芯を水平に保ちつつ、
前記アルミホイールを軸芯まわりに、回転手段により回
転させながら、前記アルミホイールの表側から溶剤塗料
を吹きつけて下地層を形成する工程と、前記下地層の上
に金属または金属化合物の層を蒸着メッキにより形成す
る工程と、前記金属または金属化合物の層の上に樹脂の
トップコート層を形成する工程と、からなるアルミホイ
ールの表面皮膜形成方法。 (3) 前記溶剤塗料の吹きつけが完了した後も、塗料
の流動性が無くなるまで前記アルミホイールを回転させ
る、(1)または(2)記載のアルミホイールの表面皮
膜形成方法。 (4) 前記回転手段がアルミホイールのリムビードシ
ート部に接触する回転ローラである(1)または(2)
記載のアルミホイールの表面皮膜形成方法。 (5) 前記回転ローラがタクトコンベア上に複数個配
列されている(4)記載のアルミホイールの表面皮膜形
成方法。 (6) 前記回転手段が、トロリーコンベアに連結さ
れ、前記アルミホールのハブ穴に位置しアルミホイール
を回転させる手段からなる請求項1または請求項2記載
のアルミホイールの表面皮膜形成方法。
明はつぎの通りであ。 (1) アルミホイールの軸芯を水平に保ちつつ、前記
アルミホイールを軸芯まわりに、回転手段により回転さ
せながら、前記アルミホイールの表側から溶剤塗料を吹
きつけて下地層を形成する工程、からなるアルミホイー
ルの表面被膜形成方法。 (2) アルミルミホイールの軸芯を水平に保ちつつ、
前記アルミホイールを軸芯まわりに、回転手段により回
転させながら、前記アルミホイールの表側から溶剤塗料
を吹きつけて下地層を形成する工程と、前記下地層の上
に金属または金属化合物の層を蒸着メッキにより形成す
る工程と、前記金属または金属化合物の層の上に樹脂の
トップコート層を形成する工程と、からなるアルミホイ
ールの表面皮膜形成方法。 (3) 前記溶剤塗料の吹きつけが完了した後も、塗料
の流動性が無くなるまで前記アルミホイールを回転させ
る、(1)または(2)記載のアルミホイールの表面皮
膜形成方法。 (4) 前記回転手段がアルミホイールのリムビードシ
ート部に接触する回転ローラである(1)または(2)
記載のアルミホイールの表面皮膜形成方法。 (5) 前記回転ローラがタクトコンベア上に複数個配
列されている(4)記載のアルミホイールの表面皮膜形
成方法。 (6) 前記回転手段が、トロリーコンベアに連結さ
れ、前記アルミホールのハブ穴に位置しアルミホイール
を回転させる手段からなる請求項1または請求項2記載
のアルミホイールの表面皮膜形成方法。
【0007】上記(1)、(2)、(3)のアルミホイ
ールの表面被膜形成方法では、アルミルミホイールの軸
芯を水平に保ちつつ、前記アルミホイールを軸芯まわり
に、回転手段により回転させながら、アルミホイールの
表側から、溶剤塗料を吹きつけて下地層を形成するの
で、熟練を要することなく、経済的に品質の良い表面皮
膜を形成することが可能となる。上記(4)のアルミホ
イールの表面皮膜形成方法では、吹きつけ塗装による下
地層の形成が必要でないリムのビードシート部に接触す
る回転ローラでアルミホイールを回転させるので、スプ
レーガンによる吹きつけ塗装を円滑に行うことができ
る。上記(5)、(6)のアルミホイールの表面皮膜の
形成方法では、大量生産に適した自動化ラインに組み込
むことが可能となる。
ールの表面被膜形成方法では、アルミルミホイールの軸
芯を水平に保ちつつ、前記アルミホイールを軸芯まわり
に、回転手段により回転させながら、アルミホイールの
表側から、溶剤塗料を吹きつけて下地層を形成するの
で、熟練を要することなく、経済的に品質の良い表面皮
膜を形成することが可能となる。上記(4)のアルミホ
イールの表面皮膜形成方法では、吹きつけ塗装による下
地層の形成が必要でないリムのビードシート部に接触す
る回転ローラでアルミホイールを回転させるので、スプ
レーガンによる吹きつけ塗装を円滑に行うことができ
る。上記(5)、(6)のアルミホイールの表面皮膜の
形成方法では、大量生産に適した自動化ラインに組み込
むことが可能となる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の望ましい実施例
に係わるアルミホイールの表面皮膜形成方法を、図1〜
図7を参照して説明する。図1において、20はアルミ
ホイールであり、表側から見える、点線でなぞった部分
が、通常、意匠面と呼ばれる、メッキや塗装等によって
美観や光輝性を高められる面で、本発明方法適用の対象
面である。
に係わるアルミホイールの表面皮膜形成方法を、図1〜
図7を参照して説明する。図1において、20はアルミ
ホイールであり、表側から見える、点線でなぞった部分
が、通常、意匠面と呼ばれる、メッキや塗装等によって
美観や光輝性を高められる面で、本発明方法適用の対象
面である。
【0009】前処理されたアルミホイール20は、アル
ミホイール軸芯20aを水平に保たった状態で、しか
も、アルミホイール軸芯20aまわりに回転可能なよう
に、アルミホイール20のビードシート部22を介し
て、アルミホイール20の回転手段23の一つである回
転ローラ24上に載せられる。アルミホイール20の表
側方向には溶剤系樹脂塗料を吹きつけるスプレーガン2
6がアルミホイール20の意匠面に向かって設けられて
いる。
ミホイール軸芯20aを水平に保たった状態で、しか
も、アルミホイール軸芯20aまわりに回転可能なよう
に、アルミホイール20のビードシート部22を介し
て、アルミホイール20の回転手段23の一つである回
転ローラ24上に載せられる。アルミホイール20の表
側方向には溶剤系樹脂塗料を吹きつけるスプレーガン2
6がアルミホイール20の意匠面に向かって設けられて
いる。
【0010】回転ローラ24は、モータ26によって駆
動され、始動、停止の他、アルミホイール22の大き
さ、形状、下地層の膜厚等によって回転スピードが制御
されるようになっている。溶剤塗料を吹きつけるスプレ
ーガン26は、人間の手による手吹きによって吹きつけ
てもよいし、また、ロボットによって行ってもよく、ス
プレー26を複数個固定して用いてもよい。スプレー2
6の吹きつけは、図4に示すように、リブ28等の立壁
部28aがある場合は、立壁部28aに向かって平行で
は無く、やや角度を付けて行うこと、そのためには2つ
のスプレーガン26を互いに交差する方向で設置するこ
とが立壁部28aに溶剤塗料が接着し易くするために望
ましい。
動され、始動、停止の他、アルミホイール22の大き
さ、形状、下地層の膜厚等によって回転スピードが制御
されるようになっている。溶剤塗料を吹きつけるスプレ
ーガン26は、人間の手による手吹きによって吹きつけ
てもよいし、また、ロボットによって行ってもよく、ス
プレー26を複数個固定して用いてもよい。スプレー2
6の吹きつけは、図4に示すように、リブ28等の立壁
部28aがある場合は、立壁部28aに向かって平行で
は無く、やや角度を付けて行うこと、そのためには2つ
のスプレーガン26を互いに交差する方向で設置するこ
とが立壁部28aに溶剤塗料が接着し易くするために望
ましい。
【0011】下地層を形成するためには、まず、回転ロ
ーラ24上にアルミホイール20をセットする。アルミ
ホイール20の表側から、アルミホイール20の意匠面
の向けて、必要な距離と角度、本数のスプレーガン26
がセットされる。次に、モータ26が駆動されモータ2
6に連結されている回転ローラ24が回転し、回転ロー
ラ24に両端のビードシート部22がセットされている
アルミホイール22が回転する。必要な回転スピードが
得られた段階で溶剤塗料をスプレーガン26から吹きつ
けて下地層の形成を行う。溶剤塗料をより確実にアルミ
ホイールに定着させるためには、吹きつけが完了した後
も、塗料の流動性が無くなるまで回転させることが、塗
料の定着にとって望ましい。本発明によって良好な下地
層の形成が行われる理由を図3、図4、図5を参照して
説明する。
ーラ24上にアルミホイール20をセットする。アルミ
ホイール20の表側から、アルミホイール20の意匠面
の向けて、必要な距離と角度、本数のスプレーガン26
がセットされる。次に、モータ26が駆動されモータ2
6に連結されている回転ローラ24が回転し、回転ロー
ラ24に両端のビードシート部22がセットされている
アルミホイール22が回転する。必要な回転スピードが
得られた段階で溶剤塗料をスプレーガン26から吹きつ
けて下地層の形成を行う。溶剤塗料をより確実にアルミ
ホイールに定着させるためには、吹きつけが完了した後
も、塗料の流動性が無くなるまで回転させることが、塗
料の定着にとって望ましい。本発明によって良好な下地
層の形成が行われる理由を図3、図4、図5を参照して
説明する。
【0012】図3は下地層の形成が一番難しいリブ28
を例として、アルミホイール20を回転軸芯Oまわりに
回転させながら液状の溶剤塗料を吹きつけた場合の溶剤
塗料の動きを示している。まず、の位置で溶剤塗料が
十分塗り上げられる。停止状態であれば当然のことなが
ら塗料の表層が重力の方向(図3では下の方向)に流れ
出しタレと言われる塗装不良を引き起こしたり、リブ2
8の立壁28aでは塗膜が薄くなってしまう。しかし、
の位置に回転させることで、その、流れ方向は90°
変化することになる。さらに、の位置では全く逆方向
になる。この方法によれば、重力の方向が絶えず変化す
るために、塗料が自重で流れ出し難く、塗料の蓄積を大
幅に増加させることが可能となる。
を例として、アルミホイール20を回転軸芯Oまわりに
回転させながら液状の溶剤塗料を吹きつけた場合の溶剤
塗料の動きを示している。まず、の位置で溶剤塗料が
十分塗り上げられる。停止状態であれば当然のことなが
ら塗料の表層が重力の方向(図3では下の方向)に流れ
出しタレと言われる塗装不良を引き起こしたり、リブ2
8の立壁28aでは塗膜が薄くなってしまう。しかし、
の位置に回転させることで、その、流れ方向は90°
変化することになる。さらに、の位置では全く逆方向
になる。この方法によれば、重力の方向が絶えず変化す
るために、塗料が自重で流れ出し難く、塗料の蓄積を大
幅に増加させることが可能となる。
【0013】発明者が実験した結果によれば、アルミホ
イール20の素地の凹凸がまったく平滑に見えるように
なるまでに塗膜厚に30μ程度必要としたが、図5で説
明すると立壁28aの最下部Bの膜厚を30μ確保する
と、表側面の膜厚Tは70〜80μになった。この場合
でもタレの発生はみられず、さらに、塗り込み100μ
を超えても回転を続ける限り、平滑面を維持できること
が確認された。このことは、従来の方法ではタレが発生
するために、その作業に非常に高度の経験と技能が要求
されたが、本発明では、平滑さと艶がでるまで、十分に
塗装が可能となるため、初心者でも品質の優れた塗装が
可能となった。十分な膜厚を得ることができるのでアル
ミホイールの塗装の品質が高まり、従来では塗装を2〜
3回にわけて行うことが必要であったが、本発明によれ
ば1回で目的が達成できる。
イール20の素地の凹凸がまったく平滑に見えるように
なるまでに塗膜厚に30μ程度必要としたが、図5で説
明すると立壁28aの最下部Bの膜厚を30μ確保する
と、表側面の膜厚Tは70〜80μになった。この場合
でもタレの発生はみられず、さらに、塗り込み100μ
を超えても回転を続ける限り、平滑面を維持できること
が確認された。このことは、従来の方法ではタレが発生
するために、その作業に非常に高度の経験と技能が要求
されたが、本発明では、平滑さと艶がでるまで、十分に
塗装が可能となるため、初心者でも品質の優れた塗装が
可能となった。十分な膜厚を得ることができるのでアル
ミホイールの塗装の品質が高まり、従来では塗装を2〜
3回にわけて行うことが必要であったが、本発明によれ
ば1回で目的が達成できる。
【0014】また、この発明による下地層36の形成の
あと、図2に示すように、蒸着メッキ層38の形成、ト
ップコート層40の形成を順におこなうことにより、耐
久性と美観にすぐれたメッキアルミホイールを経済的に
提供することができる。なお、下地層を形成する対象で
あるアルミホイール20を回転させる手段としては、本
実施例だけでなく、例えば、図6に示すように、タクト
コンベ30上に回転ローラ24を多数配置し、回転駆動
装置32により回転ローラ24を回転させながらアルミ
ホイール20の下地層の形成を行えば、より自動化さ
れ、大量生産が可能となる。また、図示しないが、回転
テーブル上の周方向に回転ローラを多数配置し、回転駆
動装置により回転ローラを回転させながらアルミホイー
ルの下地層の形成を行っても同じように自動化され大量
生産が可能となる。また、トロリーコンベアー32に連
結されアルミホイール20のアルミホイール軸芯20a
を水平に吊り下げ、ハブ穴に装着されるハブ穴装着回転
手段42(この手段自体がモータなどの回転駆動手段を
有する)によりアルミホイール20を回転させながら下
地層の形成をおこなってもよい。
あと、図2に示すように、蒸着メッキ層38の形成、ト
ップコート層40の形成を順におこなうことにより、耐
久性と美観にすぐれたメッキアルミホイールを経済的に
提供することができる。なお、下地層を形成する対象で
あるアルミホイール20を回転させる手段としては、本
実施例だけでなく、例えば、図6に示すように、タクト
コンベ30上に回転ローラ24を多数配置し、回転駆動
装置32により回転ローラ24を回転させながらアルミ
ホイール20の下地層の形成を行えば、より自動化さ
れ、大量生産が可能となる。また、図示しないが、回転
テーブル上の周方向に回転ローラを多数配置し、回転駆
動装置により回転ローラを回転させながらアルミホイー
ルの下地層の形成を行っても同じように自動化され大量
生産が可能となる。また、トロリーコンベアー32に連
結されアルミホイール20のアルミホイール軸芯20a
を水平に吊り下げ、ハブ穴に装着されるハブ穴装着回転
手段42(この手段自体がモータなどの回転駆動手段を
有する)によりアルミホイール20を回転させながら下
地層の形成をおこなってもよい。
【0015】
【発明の効果】請求項1のアルミホイールの表面皮膜形
成方法ではアルミホイールの軸芯を水平に保ちつつ、ア
ルミホイールの軸芯を中心として、回転させながら、溶
剤塗料を吹きつけて、下地層を形成するようにしたの
で、初心者でも品質の高い表面皮膜を経済的に形成する
ことができる。請求項2のアルミホイールの表面皮膜の
形成方法では、請求項1に加えて、アルミホイールのメ
ッキホイールを高品質で経済的に提供できる。請求項3
の方法によれば、吹きつけが完了した後も溶剤塗料の流
動性が無くなるまでアルミホイールを回転させるので、
塗料をよる定着させることが出来る。請求項4の方法に
よれば、アルミホイールのリムビードシート部に接触す
る回転ローラでアルミホイールを回転させるので、吹き
つけ作業が容易にできる。請求項5の方法によれば、タ
クトコンベアー上に複数の回転ローラを配置したので、
自動化や大量生産に適応できる。請求項6の方法によれ
ば、トロリーコンベアーに吊り下げた回転手段を用いる
ので請求項5と同じ効果を得ることができる。
成方法ではアルミホイールの軸芯を水平に保ちつつ、ア
ルミホイールの軸芯を中心として、回転させながら、溶
剤塗料を吹きつけて、下地層を形成するようにしたの
で、初心者でも品質の高い表面皮膜を経済的に形成する
ことができる。請求項2のアルミホイールの表面皮膜の
形成方法では、請求項1に加えて、アルミホイールのメ
ッキホイールを高品質で経済的に提供できる。請求項3
の方法によれば、吹きつけが完了した後も溶剤塗料の流
動性が無くなるまでアルミホイールを回転させるので、
塗料をよる定着させることが出来る。請求項4の方法に
よれば、アルミホイールのリムビードシート部に接触す
る回転ローラでアルミホイールを回転させるので、吹き
つけ作業が容易にできる。請求項5の方法によれば、タ
クトコンベアー上に複数の回転ローラを配置したので、
自動化や大量生産に適応できる。請求項6の方法によれ
ば、トロリーコンベアーに吊り下げた回転手段を用いる
ので請求項5と同じ効果を得ることができる。
【図1】本発明の一実施例のアルミホイールの表面皮膜
形成方法を示す側面図である。
形成方法を示す側面図である。
【図2】本発明の他の実施例のアルミホイールの表面皮
膜の断面図である。
膜の断面図である。
【図3】本発明の原理を示した説明図である。
【図4】本発明を適用するアルミホイールの部分断面図
である。
である。
【図5】本発明により表面皮膜を形成したアルミホイー
ルの部分断面図である。
ルの部分断面図である。
【図6】本発明の他の実施例の側面図である。
【図7】本発明の他の実施例の側面図である。
【図8】アルミホイールの全体断面図である。
【図9】アルミホイールの平面図である。
【図10】従来のアルミホイールの表面皮膜の断面図で
ある。
ある。
【図11】従来のアルミホイールの表面皮膜の形成方法
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図12】従来の他の表面皮膜の形成方法を示す断面図
である。
である。
【図13】従来の方法の欠点を示した部分断面図であ
る。
る。
【図14】従来の方法の欠点を示した部分断面図であ
る。
る。
20 アルミホイール 20aアルミホイールの軸芯 22 リムビードシート部 23 回転手段 24 回転ローラ 30 タクトコンベアー 32 トロリーコンベアー 36 下地層 38 蒸着メッキ層 40 トップコート層
Claims (6)
- 【請求項1】 アルミホイールの軸芯を水平に保ちつ
つ、前記アルミホイールを軸芯まわりに、回転手段によ
り回転させながら、前記アルミホイールの表側から溶剤
塗料を吹きつけて下地層を形成する工程、からなるアル
ミホイールの表面被膜形成方法。 - 【請求項2】 アルミルミホイールの軸芯を水平に保ち
つつ、前記アルミホイールを軸芯まわりに、回転手段に
より回転させながら、前記アルミホイールの表側から溶
剤塗料を吹きつけて下地層を形成する工程と、 前記下地層の上に金属または金属化合物の層を蒸着メッ
キにより形成する工程と、 前記金属または金属化合物の層の上に樹脂のトップコー
ト層を形成する工程と、からなるアルミホイールの表面
皮膜形成方法。 - 【請求項3】 前記溶剤塗料の吹きつけが完了した後
も、塗料の流動性が無くなるまで前記アルミホイールを
回転させる、請求項1または請求項2記載のアルミホイ
ールの表面皮膜形成方法。 - 【請求項4】 前記回転手段がアルミホイールのリムビ
ードシート部に接触する回転ローラである請求項1また
は請求項2記載のアルミホイールの表面皮膜形成方法。 - 【請求項5】 前記回転ローラがタクトコンベア上に複
数個配列されている請求項4記載のアルミホイールの表
面皮膜形成方法。 - 【請求項6】 前記回転手段が、トロリーコンベアに連
結され、前記アルミホールのハブ穴に位置しアルミホイ
ールを回転させる手段からなる請求項1または請求項2
記載のアルミホイールの表面皮膜形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6956197A JPH10263472A (ja) | 1997-03-24 | 1997-03-24 | アルミホイールの表面皮膜形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6956197A JPH10263472A (ja) | 1997-03-24 | 1997-03-24 | アルミホイールの表面皮膜形成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10263472A true JPH10263472A (ja) | 1998-10-06 |
Family
ID=13406303
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6956197A Pending JPH10263472A (ja) | 1997-03-24 | 1997-03-24 | アルミホイールの表面皮膜形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10263472A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6815642B2 (en) * | 2001-12-19 | 2004-11-09 | Delphi Technologies, Inc. | Apparatus and method for heating a steering wheel |
TWI482669B (zh) * | 2011-10-27 | 2015-05-01 | Kinpo Electronics China Co Ltd | 塗佈裝置 |
-
1997
- 1997-03-24 JP JP6956197A patent/JPH10263472A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6815642B2 (en) * | 2001-12-19 | 2004-11-09 | Delphi Technologies, Inc. | Apparatus and method for heating a steering wheel |
TWI482669B (zh) * | 2011-10-27 | 2015-05-01 | Kinpo Electronics China Co Ltd | 塗佈裝置 |
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