JPH10263406A - 流動触媒 - Google Patents

流動触媒

Info

Publication number
JPH10263406A
JPH10263406A JP9076974A JP7697497A JPH10263406A JP H10263406 A JPH10263406 A JP H10263406A JP 9076974 A JP9076974 A JP 9076974A JP 7697497 A JP7697497 A JP 7697497A JP H10263406 A JPH10263406 A JP H10263406A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catalyst
lubricating
particle
particles
fluidized
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9076974A
Other languages
English (en)
Inventor
Motomasa Hosokawa
元征 細川
Tadashi Nakamura
忠士 中村
Kinya Tsuji
欣哉 辻
Koji Yamagami
浩司 山上
Yoshihisa Ozawa
義久 小沢
Toshiyasu Watanabe
利康 渡辺
Hitoshi Nozaki
仁志 野崎
Hajime Yamada
元 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SEKIYU SANGYO KASSEIKA CENTER
Japan Petroleum Energy Center JPEC
Original Assignee
SEKIYU SANGYO KASSEIKA CENTER
Petroleum Energy Center PEC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SEKIYU SANGYO KASSEIKA CENTER, Petroleum Energy Center PEC filed Critical SEKIYU SANGYO KASSEIKA CENTER
Priority to JP9076974A priority Critical patent/JPH10263406A/ja
Publication of JPH10263406A publication Critical patent/JPH10263406A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 付着性が低く、装置に対する摩耗が少ない
上、耐熱性に優れた流動触媒、特にメタノール合成用流
動触媒を提供すること。 【解決手段】 潤滑性を有する無機微粒子を含有してな
る流動触媒、特にメタノール合成用として好適な流動触
媒である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は流動触媒に関し、さ
らに詳しくは、耐熱性に優れるとともに、付着性が低
く、かつ装置に対する摩耗も少ないなどの特徴を有し、
特にメタノール合成触媒として好適な流動触媒に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、流動層反応器は、反応熱の速やか
な移動を促進して反応熱の回収効率を高めるので、反応
率を高くすることができる上、反応装置の大型化に有利
であるとともに、反応熱を有効に回収してエネルギー原
単位を低減させうるなどの特徴を有することから、様々
な反応に用いられている。しかしながら、このような流
動層反応器においては、触媒粒子は、伝熱効率向上のた
めに、速い線速度で反応ガスにより浮遊させられるため
に大きな運動エネルギーをもつことになる。その結果、
このようなエネルギー保有粒子が対物、例えば反応器
壁,サイクロン,伝熱管などの反応器部材に接触する場
合、触媒粒子が摩耗しやすいので、流動触媒は摩耗強度
の高い物性が要求される。一方、高い摩耗強度を有する
流動触媒は、そのエネルギー保有触媒粒子が対物に接触
すると、それ自体の摩耗のみならず、対物の摩耗をも引
き起こすなど、好ましくない事態を招来する。すなわ
ち、装置壁の摩耗が起こり、装置を損傷させる原因とも
なる。
【0003】さらに、触媒粒子表面に付着性の強い物質
が存在すると、エネルギー保有触媒粒子が対物へ付着す
る現象がみられる。この付着現象が進行すれば、対物へ
の付着物上にさらに別の粒子が付着する。このようにし
て、多量の触媒粒子がサイクロンや伝熱管などに付着す
れば、それぞれの機能を低下させることになる。一般
に、銅を含む触媒を還元条件下で使用する場合には、そ
の粒子表面に金属銅が存在することが、外観観察によっ
ても確認できる。この金属銅結晶の径は、触媒の調製時
の処理条件により異なるが、通常50〜数百Åである。
このような微細な銅は、通常の銅粉と異なり、化学的の
みならず、物理的にも活性を有することがよく知られて
いる。しかしながら、このような微細な銅は硬度が低
く、この銅を含む触媒粒子を流動層反応器に使用した場
合、粒子の激しい衝突により、銅の対物への付着が避け
られない。したがって、流動層反応器に使用する触媒
は、本来の触媒としての活性性能及び摩耗強度を有する
とともに、付着性が低く、かつ装置の摩耗をもたらさな
いなどの性能が要求される。
【0004】ところで、メタノール合成プロセスにおい
ては、最近、大型化と、低コスト化を促進するためのエ
ネルギー原単位の低減を目的とした技術改良が行われて
いる。このようなメタノール合成プロセスの技術改良の
一つとして、流動触媒を用いた流動層合成反応器の開発
が行われており、特開昭60−84142号公報,特開
昭60−106534号公報,特開昭60−12204
0号公報,特開昭63−209754号公報及び特開昭
63−31541号公報などにメタノール合成用流動触
媒及びその製造方法が開示されている。しかしながら、
これらのメタノール合成用流動触媒は、いずれも主に活
性と摩耗強度から、触媒性能を判定して高性能が得られ
ているが、流動層反応器用の流動触媒としての前記要求
性能を充分に満足するものではない。また、特開平6−
262093公報及び同6−320000号公報では、
付着性の点からの検討も行われているが、その性能はま
だ充分とはいえない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況下で、本来の触媒としての活性性能及び摩耗強度を
損なうことなく、付着性を低減させるとともに、装置に
対する摩耗を少なくした流動触媒、特にメタノール合成
用流動触媒を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の優
れた機能を有する流動触媒を開発すべく鋭意研究を重ね
た結果、流動触媒中に摩耗係数の小さい潤滑性を有する
無機微粒子を含有させることにより、触媒粒子表面が改
質され、触媒としての本来の活性性能及び摩耗強度が損
なわれることなく、付着性が低減され、かつ装置に対す
る摩耗の少ない滑りやすい触媒が得られることを見出し
た。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものであ
る。すなわち、本発明は、潤滑性を有する無機微粒子を
含有することを特徴とする流動触媒を提供するものであ
る。この流動触媒は、活性成分として、好ましくは銅と
亜鉛とジルコニウム及び/又はアルミニウムとを含有す
ることで、メタノール合成用(メタノール合成触媒)と
して好適である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の流動触媒において用いら
れる潤滑性を有する無機微粒子(以下、潤滑性無機粒子
と略称する。)としては、摩擦係数が小さくて潤滑性を
有し、触媒の調製条件下や使用条件下で、実施上変化せ
ず、摩擦軽減作用を失わないものであればよく、特に制
限されず様々な無機物質を用いることができる。このよ
うな潤滑性無機粒子としては、例えばタルク,六方晶窒
化ホウ素,黒鉛及びその化合物、さらには硫化モリブテ
ンや硫化タングステンなどのカルコゲナイドなどの中か
ら、流動触媒の用途に応じて、適宜選択すればよい。例
えば、メタノール合成用流動触媒においては、メタノー
ル合成反応に害を及ぼさないものとして、タルク,六方
晶窒化ホウ素,黒鉛及びその化合物が好ましく、特にタ
ルク及び六方晶窒化ホウ素が好適である。本発明におい
ては、この潤滑性無機粒子は一種用いてもよく、二種以
上を組み合せて用いてもよい。また、その粒子径は特に
制限はなく、流動触媒自体の粒子径に応じて適宜選定さ
れるが、通常は平均粒子径で10μm以下である。この
平均粒子径が10μmを超えると流動触媒の強度が低下
するおそれがあり、また、あまり小さすぎると実用的で
なくなる。これらを考慮すると、潤滑性無機粒子の好ま
しい平均粒子径は0.1〜5μmの範囲である。
【0008】この潤滑性無機粒子の含有量は、流動触媒
の組成や粒子径、該無機粒子の嵩密度などに応じて適宜
選定されるが、一般に含有量が多いほど付着性は改善さ
れるものの、含有量が多くなれば触媒成分が少なくな
り、触媒本来の性質が失われ、活性や強度が低下する傾
向がある。これらの点を考慮すると、潤滑性無機粒子の
含有量としては、0.1重量%以上が好ましく、特に0.5
〜10重量%の範囲が有利である。前記潤滑性無機粒子
は安定であるため、流動触媒中では単独微粒子として存
在する。したがって、この単独微粒子は当然触媒粒子表
面にも存在し、触媒粒子同士が接触したり、触媒粒子と
対物とが接触した場合に摩擦を軽減させる。すなわち、
摩擦エネルギーが小さくなり、付着性を減少させるのに
有効となる。この接触の際の摩擦エネルギーの減少は、
付着性のみならず、触媒の摩耗も抑制されるので、触媒
の粉化による損失も少なくなる。
【0009】さらに、この潤滑性無機粒子は、触媒粒子
中にほぼ均質に分散し、常に触媒粒子表面に存在するた
めに、効果に持続性がある。また、潤滑性無機粒子によ
り生じたメソポアは量的には少ないが、該無機粒子が熱
的に安定であるため、その細孔構造も安定であり、触媒
への熱的安定性の付与にもつながり、触媒活性の熱安定
性の改善にも効果がみられる。このように、本発明の流
動触媒は、流動層反応器に用いられる触媒としての要求
性能をすべて満たしている。この流動触媒の粒子径とし
ては、流動層反応器に用いた場合に、良好な流動性を示
すような大きさであればよく、特に制限されず、用途に
応じて適宜選定すればよい。例えば、メタノール合成用
としては、1〜500μmの範囲の粒子径を有する流動
触媒を用いるのが有利である。本発明の流動触媒は、適
用される反応の種類については特に制限はなく、様々な
反応に用いることができるが、特にメタノール合成用と
して好適である。
【0010】本発明の流動触媒における触媒活性成分と
しては特に制限はなく、用途に応じて適宜選択される。
例えば、本発明の流動触媒をメタノール合成用として用
いる場合には、活性成分として、銅と亜鉛とジルコニウ
ム及び/又はアルミニウムとを含有するもの、あるいは
これらの活性成分と共に、ホウ素,ケイ素,クロム,マ
グネシウム,チタニウム及びパラジウムの中から選ばれ
た少なくとも一種を含有するものが好適である。次に、
本発明の流動触媒の調製方法としては特に制限はなく、
従来の流動触媒の調製方法を適用することができる。す
なわち、通常、まず沈殿反応により触媒本体のケーキを
製造したのち、これをスラリー化し、次いで噴霧乾燥な
どの造粒操作により、流動触媒が得られる。潤滑性無機
粒子の添加は、これらの工程の沈殿反応やスラリー化の
階段で行うのが有利である。
【0011】また、触媒活性成分の種類や割合について
は特に制限はなく、得られる流動触媒の用途に応じて適
宜選択される。例えば、メタノール合成用流動触媒にお
いては、活性成分として、銅と亜鉛とジルコニウム及び
/又はアルミニウムとの組合せが好ましく用いられる
が、この場合、銅と亜鉛との割合は、原子比で0.5:1
〜20:1の範囲が好ましく、特に0.8:1〜15:1
の範囲が好ましい。また、触媒活性成分中のジルコニウ
ム及び/又はアルミニウムの含有量は、金属の酸化物に
換算して30〜70重量%の範囲が好ましい。触媒活性
成分の原料源としては特に制限はないが、通常それぞれ
の塩類が使用される。例えば銅,亜鉛,ジルコニウム,
アルミニウムの硝酸塩、酢酸塩、硫酸塩などが挙げられ
る。沈殿剤としては炭酸アルカリ,炭酸水素アルカリ,
水酸化アルカリなどが使用される。また亜鉛,アルミニ
ウム,ジルコニウムについては酸化亜鉛,アルミナゾ
ル,ジルコニアゾルなどを使用することができる。さら
に、必要に応じ、ホウ素,ケイ素,クロム,マグネシウ
ム,チタニウム,パラジウムなどを一種又は二種以上添
加することができるが、これらの成分としては、メタノ
ール合成反応に害を及ぼさない元素から構成されている
物質を使用するのがよい。
【0012】該物質が固体である場合には、粒子径がで
きるだけ小さいものが有利であり、例えば酸化物の微粉
末を添加することができる。また、活性成分ケーキ製造
の際に、上記元素の水溶性化合物を使用して沈殿に混合
させることも可能である。添加量は特に制限なく、その
元素の種類や目的に応じて適宜選定されるが、通常は、
亜鉛に対して、原子比で0.01〜0.6の範囲である。本
発明の流動触媒は通常球状であるので、その造粒法とし
ては、例えば適当な濃度のスラリーを噴霧乾燥する方法
や油中滴下法などの通常の手段を採用することができ
る。この際のスラリー濃度は、通常5〜55重量部%、
好ましくは15〜30重量部%の範囲である。造粒物は
そのままでも使用できるが、通常、焼成処理してから使
用する。この焼成処理は、一般に、空雰囲気下、250
〜500℃程度の温度で行われる。なお、潤滑性無機粒
子として、黒鉛を用いる場合は、焼成処理を行わない方
がよい。
【0013】本発明の流動触媒を用いてメタノールを合
成する際の反応条件としては、原料ガス中の水素,一酸
化炭素や二酸化炭素の濃度、触媒中の活性成分の割合や
含有量などに応じて、適宜選定されるが、一般的には、
反応圧力は20〜300kg/cm2 程度、好ましくは
30〜200kg/cm2 であり、反応温度は150〜
350℃程度、好ましくは200〜300℃である。ま
た、ガス時空間速度(GHSV)は1000〜8000
0hr-1程度であり、触媒粒子が充分に流動するような
ガス線速度とすることが肝要である。本発明の流動触媒
は気相流動層反応器のみでなく、液相流動層反応器にお
いても用いることができ、特にメタノール合成に高性能
な流動層用触媒として好適である。また本発明の流動触
媒は他の反応、例えば液相水素添加反応やメタノールの
改質反応等にも用いることもできる。
【0014】
【実施例】次に、本発明を実施例、比較例及び試験例に
よりさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例に
よりなんら限定されるものではない。なお、実施例及び
比較例における触媒製造では、イオン交換水を用いた。 実施例1 硝酸銅(3水塩)124.5kgとホウ酸8.5kgを水9
80リットルに溶解し、40℃に保持した。次に炭酸水
素アンモニウム91.5kgを水980リットルに溶解
し、40℃に保持したのち、攪拌下に上記硝酸銅溶液を
加えて銅スラリーを調製した。一方、活性亜鉛華粉末1
4kgを水400リットルに分散した酸化亜鉛スラリー
を前記銅スラリーに加え、二酸化炭素ガスを3m3 /h
rの流速で2時間吹込んだ。この際、液温40℃で60
分間経過後、80℃に昇温して30分間保持した。反応
終了後、50℃まで冷却したのち、Al2 3 10重量
%含有のコロイダルアルミナ27.2kgを水200リッ
トルに分散したスラリーを添加し、液温を40℃に保持
した。
【0015】この銅−亜鉛−アルミニウム化合物スラリ
ーに、オキシ硝酸ジルコニル水溶液(ZrO2 25重量
%含有)220kgを水540リットルに溶解した液
(液温40℃)と、炭酸水素アンモニウム79.2kgを
水1100リットルに溶解した液(液温40℃)を攪拌
下に添加して、その温度で30分間維持した。その後、
ろ過、洗浄してケーキを得た。得られたケーキの水分は
69.6重量%であった。このケーキ40kgに、潤滑性
無機粒子として、六方晶窒化ホウ素(平均粒子径2.1μ
m)304gを加え、噴霧乾燥用のスラリー(固形分2
4.5重量%)を調製した。これを、入口温度210℃、
出口温度90℃の条件下にて噴霧乾燥し、平均粒子径6
8μmの球状粉末を得た。この球状粉末を380℃で焼
成した。これを触媒Aとする。
【0016】実施例2 実施例1における六方晶窒化ホウ素添加量を152gと
した以外は、実施例1と同様にして触媒を調製した。こ
れを触媒Bとする。 実施例3 実施例1における六方晶窒化ホウ素の代わりにタルク
(平均粒子径4.8μm)608gを加え、実施例1と同
様にして触媒を調製した。これを触媒Cとする。 実施例4 実施例3におけるタルク(平均粒子径4.8μm)608
gの代わりに、該タルク304gと黒鉛(平均粒子径4.
5μm)304gとを用いた以外は、実施例1と同様に
噴霧乾燥して球状粉末を得たのち、240℃で乾燥して
触媒を得た。これを触媒Dとする。
【0017】比較例1 実施例1における触媒調製において、潤滑性無機粒子で
ある六方晶窒化ホウ素を添加しないでスラリーを調合
し、実施例1と同様に処理して、平均粒子径68μmの
触媒を得た。これを触媒Eとする。 試験例1〜5摩耗試験及び付着試験 下部にフィルターを備えた内径25mmのガラス製反応
器に、実施例1〜4及び比較例1で得られた触媒A〜E
それぞれ100ミリリットルを充填し、反応器下部のフ
ィルターを通して窒素ガスを導入し140℃に保持し
た。次いで、窒素ガスを除々に水素ガスに置き換え、全
量置き換えたのち、240℃に昇温し、3時間保持して
還元を行った。還元終了後、降温し窒素ガスで置換し
て、摩耗試験及び付着試験のための試料とした。
【0018】次に、この試料を、予め重量が測定されて
いる直径0.4mmの小穴の開いたステンレス鋼板を備
え、窒素ガスで置換された内径27mmの肉厚ガラス管
に50g充填し、他は粒度分布測定用とした。ガラス管
上部には、触媒粉末が飛散しないように、円筒ろ紙を備
えた排気管を挿入した。下部の小穴より、窒素ガスを5
10リットル/hrの速度で1時間噴出させたのち、窒
素ガスを止めて、微量の空気を徐々に15時間流しなが
ら、触媒を酸化した。次に、下部ステンレス鋼板を取り
外し、この試験前後の板の重量から、次式により付着速
度を求めた。 R=(D−E)/E×100(重量%・hr-1) R:付着速度(重量%・hr-1) D:試験後のステンレス鋼板の重量(g) E:試験前のステンレス鋼板の重量(g)
【0019】また、触媒は全量取り出し、音波式ハンド
シフター(筒井理化器械製 SW−20型)により、粒
度分布を測定し、次式により摩耗速度を求めた。 AR(−20)=〔(A−B)/C〕×100(重量%
・hr-1) AR(−44)=〔(F−G)/H〕×100(重量%
・hr-1) AR(−20):20μm以下の粒子割合の変化より求
めた摩耗速度(重量%・hr-1) AR(−44):44μm以下の粒子割合の変化より求
めた摩耗速度(重量%・hr-1) A:摩耗試験後に回収された酸化触媒粒子中に占める2
0μm以下の粒子の割合(重量%) B:摩耗試験用触媒粒子中に占める20μm以下の粒子
の割合(重量%) C:摩耗試験用触媒粒子中に占める20μmを超える粒
子の割合(重量%) F:摩耗試験後に回収された酸化触媒粒子中に占める4
4μm以下の粒子の割合(重量%) G:摩耗試験用触媒粒子中に占める44μm以下の粒子
の割合(重量%) H:摩耗試験用触媒粒子中に占める44μmを超える粒
子の割合(重量%) 以上による付着及摩耗試験の結果を第1表に示す。
【0020】
【表1】
【0021】第1表から、本発明の触媒は、付着速度が
著しく低下し、また摩耗速度も減少し、強度が向上して
いることが分かる。 試験例6〜10活性試験 実施例1〜4及び比較例1で得られた触媒A〜Eそれぞ
れ20ミリリットルを、下部に焼結金属製フィルターを
備えた内径26mmのステンレス鋼製反応器に充填し
た。次に、試験例1〜5と同様に水素で還元したのち、
水素67.3モル%、一酸化炭素24.1モル%、二酸化炭
素6.6モル%、メタン1.5モル%及び窒素0.5モル%か
らなる合成ガスに切り換えて活性試験を行い、初期活性
を測定した。また、触媒の耐熱性をみるために、初期活
性測定後、反応温度を360℃に上昇させて、その温度
で10時間保持したのち、再び初期活性と同じ温度に戻
して測定した。なお、反応条件は、温度:260℃、圧
力:70kg/cm2 、ガス時空間速度(GHSV):
20000hr-1であった。潤滑性無機粒子の種類及び
添加量と活性試験結果を第2表に示す。
【0022】
【表2】
【0023】第2表から、本発明の触媒においては、潤
滑性無機粒子の添加による活性低下は、希釈分相当の極
く僅かであり、しかも耐熱性が向上していることが分か
る。
【0024】
【発明の効果】本発明の流動触媒は、付着性が大幅に低
下するとともに、装置に対する摩耗も少なく、かつ摩耗
速度が減少し、触媒強度が向上する。また、潤滑性無機
粒子の添加による活性低下は極く僅かであり、しかも耐
熱性が向上する。すなわち、本発明によれば、現有触媒
製造装置をそのまま使用して、付着性が低く、耐熱性に
優れ、装置に対する摩耗の少ない触媒を製造することが
できる。このような優れた機能を有する本発明の流動触
媒は、特にメタノール合成触媒として好適に用いられ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07C 1/12 C07C 1/12 31/04 31/04 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 山上 浩司 新潟県新潟市太夫浜字新割182番地 三菱 瓦斯化学株式会社新潟研究所内 (72)発明者 小沢 義久 新潟県新潟市太夫浜字新割182番地 三菱 瓦斯化学株式会社新潟研究所内 (72)発明者 渡辺 利康 新潟県新潟市太夫浜字新割182番地 三菱 瓦斯化学株式会社新潟研究所内 (72)発明者 野崎 仁志 新潟県新潟市太夫浜字新割182番地 三菱 瓦斯化学株式会社新潟研究所内 (72)発明者 山田 元 新潟県新潟市太夫浜字新割182番地 三菱 瓦斯化学株式会社新潟研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 潤滑性を有する無機微粒子を含有するこ
    とを特徴とする流動触媒。
  2. 【請求項2】 潤滑性を有する無機微粒子の含有量が、
    少なくとも0.1重量%である請求項1記載の流動触媒。
  3. 【請求項3】 潤滑性を有する無機微粒子が、黒鉛及び
    その化合物,タルク並びに六方晶窒化ホウ素の中から選
    ばれた少なくとも一種である請求項1記載の流動触媒。
  4. 【請求項4】 潤滑性を有する無機微粒子が、平均粒子
    径10μm以下のものである請求項1記載の流動触媒。
  5. 【請求項5】 メタノール合成触媒として用いられる請
    求項1〜4のいずれかに記載の流動触媒。
  6. 【請求項6】 活性成分として、銅と亜鉛とジルコニウ
    ム及び/又はアルミニウムとを含有する請求項5記載の
    流動触媒。
  7. 【請求項7】 活性成分と共に、ホウ素,ケイ素,クロ
    ム,マグネシウム,チタニウム及びパラジウムの中から
    選ばれた少なくとも一種を含有する請求項6記載の流動
    触媒。
JP9076974A 1997-03-28 1997-03-28 流動触媒 Pending JPH10263406A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9076974A JPH10263406A (ja) 1997-03-28 1997-03-28 流動触媒

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9076974A JPH10263406A (ja) 1997-03-28 1997-03-28 流動触媒

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10263406A true JPH10263406A (ja) 1998-10-06

Family

ID=13620768

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9076974A Pending JPH10263406A (ja) 1997-03-28 1997-03-28 流動触媒

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10263406A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001163602A (ja) * 1999-12-06 2001-06-19 Mitsubishi Gas Chem Co Inc 水素含有ガスの製造法
WO2018235798A1 (ja) * 2017-06-19 2018-12-27 旭化成株式会社 化合物の製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001163602A (ja) * 1999-12-06 2001-06-19 Mitsubishi Gas Chem Co Inc 水素含有ガスの製造法
WO2018235798A1 (ja) * 2017-06-19 2018-12-27 旭化成株式会社 化合物の製造方法
US11161806B2 (en) 2017-06-19 2021-11-02 Asahi Kasei Kabushiki Kaisha Process for producing compound

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2730496C2 (ru) Содержащие родий катализаторы для обработки автомобильных выхлопов
EP0130835B1 (en) High temperature stable catalyst, process for preparing same and process for conducting chemical reaction using same
KR880001777B1 (ko) 촉매 지지체 코우팅용 알루미나 조성물 및 그의 제조방법
RU2115469C1 (ru) Носитель катализатора и способ его изготовления
US6916457B2 (en) Preparation and use of non-chrome catalysts for Cu/Cr catalyst applications
EP0558346B1 (en) Silver catalyst for production of ethylene oxide
Miyazaki et al. Morphology control of platinum nanoparticles and their catalytic properties
JP3330296B2 (ja) 複合酸化物担持触媒担体
JP2003135967A (ja) 炭化水素と水蒸気とを反応させるための触媒及び該触媒を用いた炭化水素から水素を製造する方法
JP3313164B2 (ja) エチレンオキシド製造用銀触媒およびその製造方法
JP5269892B2 (ja) コバルト−酸化亜鉛フィッシャー・トロプシュ触媒の調製のためのプロセス
JPH0691958B2 (ja) 一酸化炭素又は二酸化炭素の水素化反応用触媒
JPH10263406A (ja) 流動触媒
US4034060A (en) Exhaust gas purifying catalyst and process of making and using same
JP3343456B2 (ja) 一酸化炭素の転化のための触媒およびそれを用いた方法
JPH0763624B2 (ja) メタノ−ル合成用流動触媒の製造法
EP0076602A2 (en) Catalysts for methane production
US4789538A (en) Method of preparing ammonia and ammonia synthesis catalysts
JPH0824843B2 (ja) 耐熱性触媒およびその使用方法
JPH06320000A (ja) メタノール合成用流動触媒
JP2533703B2 (ja) 炭化水素の高温水蒸気改質反応用触媒およびその使用方法
NO328625B1 (no) Fremgangsmate for fremstilling av en katalysator og en katalysator fremstilt pa denne maten
JP4354060B2 (ja) 酸化エチレン製造用触媒の担体、酸化エチレン製造用触媒および酸化エチレンの製造方法
UA72543C2 (uk) Комбінований матеріал, що містить сполуки свинцю перед шаром мідевмісного каталізатора, та спосіб проведення каталітичної реакціїї з використанням каталізатора
EP1363735B1 (en) A combination of a guard bed and a catalyst bed