JPH10263348A - フィルターエレメント及びその製造方法 - Google Patents

フィルターエレメント及びその製造方法

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JPH10263348A
JPH10263348A JP6776997A JP6776997A JPH10263348A JP H10263348 A JPH10263348 A JP H10263348A JP 6776997 A JP6776997 A JP 6776997A JP 6776997 A JP6776997 A JP 6776997A JP H10263348 A JPH10263348 A JP H10263348A
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卓優 村田
Kensuke Honma
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    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/14Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor incorporating preformed parts or layers, e.g. injection moulding around inserts or for coating articles
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造効率がよく、シール性に優れたパッキン
を一体に形成したフィルターエレメント及びその製造方
法を提供する。 【解決手段】 ろ材2とろ材2を保持する保持枠3とを
備えたフィルターエレメント1であって、保持枠3の周
囲に、パッキン4を射出成形により一体に設けることに
より、上述した目的を達成する。この発明によれば、ろ
材以外の樹脂部分を射出成形により一体に形成するた
め、工数および部品点数が削減し、フィルターエレメン
トを容易且つ低コストに製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関に適用さ
れる燃焼空気清浄器等に用いるフィルターエレメント及
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関に適用される燃焼空気清浄器の
フィルターエレメントとして、ろ材とそのろ材を保持す
る保持枠とを備えたフィルターエレメントが知られてい
る。このフィルターエレメントには、ダスティエアサイ
ドとクリーンエアサイドとをシールするためのパッキン
が、その保持枠の周囲に装着されている。このフィルタ
ーエレメントは、通常、射出成形によってろ材の保持枠
が形成され、予め製造されたパッキンを、その保持枠に
はめ合わせて構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のフィルターエレ
メントの製造においては、パッキンを別工程で製造した
後、保持枠に装着しているため、工数が多く、製造効率
が悪化するという問題があった。更に、フィルターエレ
メントとパッキンとが別部品として取り扱われるため、
コスト高になるという問題があった。
【0004】本発明は、製造が容易で、部品点数が少な
いフィルターエレメント及び製造効率の良いフィルター
エレメントの製造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】以下、本発明の実施形態
を示す図面に対応付けて本発明を説明する。但し、本発
明は図示の形態に限定されない。
【0006】請求項1記載の発明は、ろ材2とろ材2を
保持する保持枠3とを備えたフィルターエレメント1で
あって、保持枠3の周囲にパッキン4を射出成形して一
体に設けることにより、上述した目的を達成する。この
発明によれば、パッキン4が、射出成形によって保持枠
3の周囲に一体に設けられるため、パッキン4のはめ合
わせ作業および部品点数を削減することができ、フィル
ターエレメント1を容易に製造することができる。
【0007】請求項2の発明は、請求項1記載のフィル
ターエレメント1において、保持枠3とパッキン4と
を、同一の材料で一体に形成することにより、上述した
目的を達成する。この発明によれば、保持枠3とパッキ
ン4とを、同一の材料で射出成形できるため、フィルタ
ーエレメント1を容易に製造することができる。
【0008】請求項3の発明は、請求項2記載のフィル
ターエレメント1において、前記材料を、熱可塑性エラ
ストマーとすることにより、上述した目的を達成する。
この発明によれば、保持枠3とパッキン4とが、熱可塑
性エラストマーで一体に形成されることにより、シール
性に優れたパッキン4を備えるフィルターエレメント1
を容易に製造することができる。
【0009】請求項4の発明は、ろ材2と、ろ材2を保
持する保持枠3と、保持枠3の周囲に設けられたパッキ
ン4とを備えたフィルターエレメント1の製造方法であ
って、ろ材2を保持する保持枠3を射出成形によって形
成し、保持枠3の形成と同時に、またはその後に、保持
枠3の周囲にパッキン4を射出成形によって形成するこ
とにより、上述した目的を達成する。この発明によれ
ば、保持枠3とパッキン4とを同時に射出成形するこ
と、または保持枠3を形成した後にパッキン4を射出成
形することによって、工数および部品点数を削減し、効
率よくフィルターエレメントを製造できる。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明の一実施形態を図面
を参照しながら説明する。
【0011】図1は本発明のフィルターエレメント1の
斜視図、図2はそのフィルターエレメント1の断面図、
図3はそのフィルターエレメントの上面図である。
【0012】図1に示すように、フィルターエレメント
1は、ろ材2と、ろ材2を保持する保持枠3と、保持枠
3の周囲に設けられたパッキン4とを備えている。
【0013】ろ材2は、通常使用されるろ紙、織布また
は不織布等が使用され、保持枠2によって保持される。
【0014】保持枠3は、ろ材2が燃焼空気清浄器(図
示しない)内で一定形状を保てるように、射出成形によ
って形成される。保持枠3は、ろ材2が配置された成形
金型内に、後述する熱可塑性エラストマーを射出するこ
とにより、ろ材2と一体に形成される。保持枠3の形状
は、ろ材2の形状及び材質によって、例えば平板状、多
面体状、円筒状またはドーナツ状等に形成される。例え
ば図1〜図3に示すような平板状のろ材2の場合には、
ろ材2の周りに保持枠3が射出成形される。また、保持
枠3の補強のためにリブ5が射出成形によって設けられ
ている場合もある。
【0015】パッキン4は、ダスティエアサイドとクリ
ーンエアサイドとをシールするために、保持枠3の周囲
に設けられている。パッキン4には、加硫ゴムと同様な
弾性を有する熱可塑性エラストマーを使用することが好
ましい。熱可塑性エラストマーとしては、スチレン系熱
可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマ
ー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系
熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラスト
マー、1,2−ポリブタジエン系熱可塑性エラストマ
ー、塩ビ系熱可塑性エラストマーまたはフッ素系熱可塑
性エラストマーを用いることができる。これらの熱可塑
性エラストマーは、射出成形機を用いることができ、ゴ
ムと違って加硫する必要がないため、パッキン4を射出
成形によって形成する際の材料として、好適である。
【0016】パッキン4は、射出成形によって保持枠3
と一体に形成される。この時、あらかじめ保持枠3を射
出成形した後にパッキン4を射出成形してもよいし、保
持枠3とパッキン4とを同時に射出成形してもよい。保
持枠3を射出成形した後にパッキン4を射出成形する場
合は、保持枠3とパッキン4とを違う材料によって一体
に形成することができる。例えば、保持枠3に強度が要
求される場合は、強度を有する樹脂で保持枠3を形成
し、弾性を有する熱可塑性エラストマーでパッキン4を
形成することができる。また、保持枠3とパッキン4と
を同時に射出成形する場合は、それらは同一材料、例え
ば熱可塑性エラストマーによって一体に形成することが
できる。このため、射出成形金型は、保持枠3とパッキ
ン4とを同時に成形する場合には1つでよい。なお、保
持枠3に設けられるパッキン4の形成位置は、フィルタ
ーエレメント1の形状等によって種々の態様がとれるた
め、図示したような形態、即ち保持枠3の外周の中央部
に設けられている形態に限定されない。例えば、保持枠
3の底部または上部であっても、保持枠3の周囲であっ
てダスティエアサイドとクリーンエアサイドとをシール
できる位置に設けてあればよい。
【0017】また、熱可塑性エラストマーは、射出成形
性がよいため、保持枠3の補強のために設けられる細長
いリブ5も、充填性よく、容易に形成することができ
る。
【0018】図4は本発明のフィルターエレメント1の
パッキン4の拡大断面図である。パッキン4の先端部に
は、シール性を高めるためのシールリップ6が設けられ
ている。シールリップ6は、射出成形性のよい熱可塑性
エラストマーを使用することによって、容易に形成する
ことができる。
【0019】
【実施例】図1に示した形状のフィルターエレメント1
において、縦170mm、横130mm、高さ40mm
の波状に形成したろ紙をろ材2とし、そのろ材2を保持
するための保持枠4と、保持枠4の周囲のほぼ中央に突
出したパッキン4とを射出成形によって一体に形成し
た。保持枠3は、図1のように、ろ材2の側面に全周に
渡って形成した。フィルターエレメント1のろ過面とな
る上面と下面とには、それぞれの中央にリブ5を1本通
して保持枠3を補強した。保持枠3(リブ5も含む)と
パッキン4とは、同一材料によって、一度の射出成形に
よって同時に形成した。パッキン4には、シールリップ
6を設け、シール性を向上させた。材料は、三菱化学M
KV(株)製の熱可塑性エラストマーS1422改(オ
レフィン系)を用いた。射出成形条件としては、射出速
度を従来より10〜20%増加させて成形することが好
ましい。
【0020】得られた縦200mm、横150mm、高
さ40mmのフィルターエレメント1は、熱可塑性エラ
ストマーがリブ5およびシールリップ6等の細部にまで
良好に充填しており、シール性にも優れていた。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1〜3のフ
ィルターエレメントによれば、ダスティエアサイドとク
リーンエアサイドとをシールするためのパッキンを、射
出成形によって保持枠の周囲に一体に設けることによ
り、パッキンのはめ合わせ作業および部品点数を削減す
ることができ、フィルターエレメントを容易且つ低コス
トに製造することができる。特に、請求項2のフィルタ
ーエレメントによれば、保持枠とパッキンとを同一材料
とすることによって、製造効率をより向上でき、請求項
3のフィルターエレメントによれば、熱可塑性エラスト
マーを材料とすることによって、シール性に優れたパッ
キンを備えるフィルターエレメントを容易に製造するこ
とができる。
【0022】また、請求項4のフィルターエレメントの
製造方法によれば、射出成形により、保持枠とパッキン
とを同時に形成すること、または、保持枠形成後にパッ
キンを形成することによって、工数および部品点数を削
減し、フィルターエレメントの製造効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフィルターエレメントの斜視図であ
る。
【図2】本発明のフィルターエレメントの断面図であ
る。
【図3】本発明のフィルターエレメントの上面図であ
る。
【図4】本発明のフィルターエレメントのパッキンの拡
大断面図である。
【符号の説明】
1 フィルターエレメント 2 ろ材 3 保持枠 4 パッキン 5 リブ 6 シールリップ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ろ材と前記ろ材を保持する保持枠とを備
    えたフィルターエレメントであって、前記保持枠の周囲
    には、パッキンが射出成形により一体に設けられている
    ことを特徴とするフィルターエレメント。
  2. 【請求項2】 前記保持枠と前記パッキンとが、同一の
    材料で一体に形成されていることを特徴とする請求項1
    記載のフィルターエレメント。
  3. 【請求項3】 前記材料が、熱可塑性エラストマーであ
    る請求項2記載のフィルターエレメント。
  4. 【請求項4】 ろ材と、前記ろ材を保持する保持枠と、
    前記保持枠の周囲に設けられたパッキンとを備えたフィ
    ルターエレメントの製造方法であって、前記ろ材を保持
    する前記保持枠を射出成形によって形成し、前記保持枠
    の形成と同時に、またはその後に、前記保持枠の周囲に
    パッキンを射出成形によって形成することを特徴とする
    フィルターエレメントの製造方法。
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