JP4252827B2 - 樹脂製クリップ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、自動車内装部品等の被取付部材をパネルに固定するために用いられる樹脂製クリップに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、トリムボード等の自動車内装部品を、自動車のボディー等のパネル部材等に取付ける場合など、各種の分野で樹脂製クリップが幅広く使用されている。
【0003】
この樹脂製クリップとしては、被取付部材に係合する頭部と、この頭部から延出された軸部と、この軸部の外周に形成されたフランジ部と、このフランジ部の下面側に延出される脚部とで構成されているものが知られている。そして、被取付部材の孔に樹脂製クリップの頭部を係合させて、頭部とフランジ部との間で被取付部材を保持し、この状態で樹脂製クリップの脚部をパネルの孔に押し込むことによって、フランジ部をパネルの表面に当接させて押圧するとともに、脚部がパネルの裏面の孔縁に弾性的に係止されて、被取付部材とパネルとが固定されるようになっている。
【0004】
このとき、用途によってはパネル側から被取付部材側への水分や空気等の流入を防止する必要があるため、フランジ部には密封性が要求される場合がある。このため、フランジ部を弾性材料等からなるシールバッドとして、パネルの孔の空隙をシールし、パネル内側と外側との遮断が行なわれている。
【0005】
このような、被取付部材とパネルとを連結し、シール性を有する樹脂製クリップとして、例えば、実開平5−94517号公報には、パネルに穿つ係止孔に脚部を挿通して掛け止め、脚部上端部に設ける鍔部をパネルの表面に接面させて止着するようにした止め具において、前記脚部は所要剛性を有した硬質の熱可塑性合成樹脂を材料に成形し、その上端部外周面から前記鍔部の連結部となる鍔片を張り出す如く一体に形成する一方、鍔部は所要弾性を有した軟質の熱可塑性合成樹脂を材料に傘形に形成して上記鍔片の周縁部に嵌合させ一体に結合させてなる止め具が開示されており、その実施の態様においては、この止め具を二色成形によって製造することが記載されている。
【0006】
【特許文献1】
実開平5−94517号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記実開平5−94517号公報に記載された止め具においては、シールパッドとなる鍔部がフランジ状の鍔片の全体を包み込むように覆われており、鍔片裏面側の鍔部は、脚部外周の最も外径側に突出した部分より内側にまで入り込んでいる。
【0008】
このため、この鍔部を二色成形によって製造する際には、鍔片に鍔部を形成する際に、鍔部の金型を鍔片の延出方向、すなわち脚部の軸方向に対して左右に割型にして製造する必要がある。その結果、鍔部のシール面となる側にも、左右に割った金型の継ぎ目、いわゆるパーティングラインと呼ばれる分割線が写し出される。このシール面に写し出された分割線は、他の部分より突出するとともに、シール面を法線方向に横断するように形成されるため、シール面がパネルと当接した際に、分割線に沿って空隙が生じて、鍔部のシール性が低下するという問題があった。
【0009】
また、あらかじめ形成される脚部には、脚部をパネルに係止するために必要な弾性を得るための空間が設けられている。しかし、上記の止め具においては、鍔部がフランジ状の鍔片の全体を包み込むように覆われるため、鍔部の成形時において軟質の熱可塑性合成樹脂が脚部の空間に流れ込んで、空間が埋まってしまう可能性があり、これによって、脚部の弾性力が低下してパネルへの係止が不充分となったり、不要なバリが発生する虞れがあった。
【0010】
したがって、本発明の目的は、パネル表面に弾性当接するシールパッドのシール面にパーティングラインが生じず、充分なシール性が得られるとともに、脚部に設けられた空間に二次成形時の樹脂が流れ込まないようにした樹脂製クリップを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の第1は、被取付部材に係合する頭部と、この頭部から延出された軸部と、この軸部の外周に形成されたフランジ部と、このフランジ部の下面側に延出され、前記被取付部材を固定すべきパネルに設けられた孔に挿入されて係止される脚部とを有するクリップ本体と、
前記クリップ本体の前記フランジ部外周に被着された被着部と、この被着部の前記フランジ部下面を覆う部分から斜め外方に向けて広がるスカート部とを有するシールパッドとを備えた樹脂製クリップにおいて、
前記フランジ部下面の前記シールパッドの前記被着部内周が、前記脚部外周の最も外径側に突出した部分よりも外側に配置されており、
前記フランジ部下面の前記シールパッドの前記被着部内周から、前記フランジ部と前記脚部との接合部に至る部分には、周状の凹部又は段部が形成されており、
前記スカート部の下面にはパーティングラインが生じていないことを特徴とする樹脂製クリップを提供するものである。
【0012】
上記発明によれば、前記フランジ部下面の前記シールパッドの前記被着部内周が、前記脚部外周の最も外径側に突出した部分よりも外側に配置されているので、クリップ本体を一次成形した後にシールパッドを二次成形するにあたり、二次成形時のスカート部の金型を、クリップ本体の脚部を囲むような筒状として上下に可動可能に構成できる。これによって、スカート部を割型にすることなく一つの金型で成型でき、その結果、スカート部にパーティングラインが生じることがないので、シールパッドがパネル表面に弾性当接する際に充分なシール性を得ることができる。
【0013】
また、前記フランジ部下面の前記シールパッドの前記被着部内周から、前記フランジ部と前記脚部との接合部に至る部分には、周状の凹部又は段部が形成されている。この周状の凹部又は段部は、脚部とスカート部とを分離する境界となるので、二次成形時に溶融樹脂がクリップ本体の脚部の空間に流れ込むのを防止する機能を果たす。そして、これにより脚部の空間が樹脂で埋まることがないので脚部の弾性力が低下するのを防止できる。
【0014】
また、周状の凹部又は段部は、二次成形時に溶融樹脂が境界から滲み出てバリを形成することも防止できるため、バリ取り等の二次加工を行なう必要がなくなり生産性が向上でき、また、材料の歩留まりも向上できる。
【0015】
本発明の第2は、上記第1の発明において、前記シールパッドは、一次成形された前記クリップ本体を二次成形金型内に配置した状態で二次成形することによって形成されたものであり、前記周状の凹部内周又は段部外周と、前記フランジ部下面とに、前記二次成形金型が当接するように構成されている樹脂製クリップを提供するものである。
【0016】
上記発明によれば、周状の凹部内周又は段部外周と、フランジ部下面とに、二次成形金型が当接することによって、クリップ本体の脚部とスカート部とが金型によって確実に分離されるので、二次成形時に樹脂材料が脚部の空間に流れ込むことを有効に防止できる。
本発明の第3は、上記第1又は第2の発明において、前記シールパッドのスカート部は、前記フランジ部下面における被着部の内周から、脚部先端側に折り返される折返部を介して斜め外方に延設されている樹脂性クリップを提供するものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜6に基づいて、本発明の一実施形態を説明する。
【0018】
図1、2に示すように、この樹脂製クリップ10は、クリップ本体20と、シールパッド40とで構成されている。
【0019】
図1、2を併せて参照すると、クリップ本体20は、環状をなすフランジ状の頭部21と、この頭部21から延出される軸部22と、この軸部22の外周に形成された環状のフランジ部24と、このフランジ部24の下面側に延出される脚部26とが一体に成形されている。
【0020】
頭部21の中心には、軸部22からフランジ部24に到達する深さで凹部23が形成されており、この凹部23を利用して、一次成形後にクリップ本体20を支持して、二次成形時にクリップ本体20の位置決めが可能となっている。
【0021】
フランジ部24の下面はストレートではなく、この実施形態においては、フランジ部24の下面から脚部26に連続する部分には環状の段部25が形成されており、環状の段部25を介して脚部26が延出されている。この環状の段部25によって、二次成形における射出樹脂がクリップ本体20の脚部の側へ回り込んでバリを発生したり、脚部26の空間内に流れ込んだりすることを有効に防止できる。
【0022】
なお、本発明においては、フランジ部24下面の被着部41内周から、前記フランジ部と前記脚部との接合部に至る部分には、凹部又は段部が形成されていればよく、例えば、図5(b)に示すように、フランジ部24の下面に凹部35が形成されていてもよい。
【0023】
また、フランジ部24の形状は特に限定されず、四角形等の角をもった形状をなしていてもよい。更に、上記の段部25又は凹部35も必ずしも環状には限定されず、周状に形成されていればよい。
【0024】
図2のHで示されるクリップ本体20の軸方向における段部25の高さ、又は凹部35の高さとしては、0.3mm程度以上であることが好ましい。前記高さが0.3mm程度未満であると、二次成形時のシールパッド40の射出樹脂が金型を越えて脚部側に回り込みやすくなるので好ましくない。
【0025】
脚部26は、その外周を形成する2組の、横断面が円弧状の弾性係止部28、28と、中央の柱状部27とからなり、それぞれの弾性係止部28、28と、中央の柱状部27との間には、係止時に弾性を得るための空間30が形成されている。そして、弾性係止部28、28は、フランジ部24側の縮径部28aから次第に拡径した後、次第に縮径して先端29を形成している。
【0026】
なお、本発明においては、脚部26の形状はパネルの係止孔に挿通して係止できる構造であればよく、特に上記の形状には限定されない。例えば、上記の縮径部28aがフランジ部24と接合されておらず、弾性腕としてパネルに係止できるような構造のものであってもよい。
【0027】
クリップ本体20の材質としては、公知の樹脂が使用可能であり特に限定されないが、耐熱性を有して磨耗や変形を生じ難い樹脂であることが好ましい。このような樹脂としては、例えば、ポリアセタール樹脂(POM)が挙げられる。
【0028】
一方、シールパッド40は、フランジ部24の上面から下面の一部にかけて覆う被着部41と、フランジ部24下面における被着部41の内周から折返部45を介して斜め外方に向けて広がるスカート部42とで形成されている。
【0029】
シールパッド40の材質としては、パネル表面とのシール密封性に優れ、柔軟性を有する弾性材料であることが好ましく、このような樹脂としては、例えば、熱可塑性エラストマー樹脂が挙げられる。
【0030】
本発明においては、このシールパッド40のフランジ部24の下面における被着部41内周が、脚部22の弾性係止部28の最も外径側に突出した部分よりも外側に配置されていることを特徴としている。
【0031】
すなわち、図2においては、シールパッド40の折返部45とクリップの軸線を挟んで対向する折り返し部45との間の距離Wと、弾性係止部28の最大外径Wとの関係が、W>Wとなるように、フランジ24下面の被着部41の内周が形成されていることが必要である。これにより、後述する製造方法によって、スカート部42にパーティングラインが生じないように二次成形を行なうことができる。
【0032】
なお、本発明においては、スカート部42は必ずしも環状でなくてもよく、例えば四角形等の角をもった形状であってもよい。
【0033】
また、本発明におけるシールパッド40の折返部45は、この実施形態のように、フランジ部24下面における被着部41の内周から垂直に立ち上がった後に斜め外方に向けて広がっていてもよく、図5(c)に示すように、被着部41の内周からテーパー部を介して斜め外方に向けて広がる、折返部45’のようになっていてもよい。
【0034】
また、図2の長さLで示される段部25と折返部45とでなす幅、又は、図5(b)における凹部35の底面の幅は、0.3mm程度以上であることが好ましい。前記幅が0.3mm程度未満であると、二次成形時のシールパッド40の射出樹脂が金型を越えて脚部側に回り込みやすくなるので好ましくない。
【0035】
次に、図3、4を参照しながら、この樹脂製クリップ10の製造方法について説明する。本発明の樹脂製クリップ10は射出成形によって製造することができ、なかでも、いわゆるインサート成形又は2色成形等を用いた2段階の成形工程で製造することができる。
【0036】
例えば2色成型の場合、まず、図3(a)に示すように、頭部金型71、クリップ本体20の軸方向に対して左右に分割可能な一対の本体部金型72a、72bを用いて、一次成形工程によってクリップ本体20を成型する。その後、図3(b)に示すように、本体部金型72a、72bをクリップ本体20の軸方向に対して左右に開く。なお、インサート成型の場合には、ここで頭部金型71からクリップ本体20を取り外す。
【0037】
成形装置としては、従来公知の射出成形装置を用いることができ特に限定されない。また、温度や圧力等の成形条件も、樹脂の種類等に応じて適宜設定可能であり特に限定されない。
【0038】
次に、図4に示すような二次成形工程を行なう。すなわち、上記一次成形後のクリップ本体20及び頭部金型71を、二次成形金型内に配置した状態で、シールパッド40を二次成形によって形成する。
【0039】
二次成形金型は、図4(B)に示すように、一次成形時の頭部金型71と、被着部41及びスカート部42の上面を成形するための被着部金型82a、82bと、スカート部42の下面を成形するための円筒状のスカート部金型83とから構成されている。
【0040】
被着部金型82a、82bは、クリップ本体20の軸方向に対して左右に開閉可能な一対の金型であって、頭部21が嵌合可能な空間87a、87b、及び被着部41及びスカート部42の上面を成形するための、被着部キャビティ88a、88bが形成されている。
【0041】
スカート部金型83は、クリップ本体20の脚部26を囲むような円筒状をなし、その上面には、スカート部42の下面を成型するための、スカート部キャビティ89が形成されている。
【0042】
そして、図4(A)に示すように、頭部金型71にクリップ本体20を保持した状態で、被着部金型82a、82bを左右から閉じ、スカート部金型83を下方から閉じると、被着部キャビティ88a、88bと、スカート部キャビティ89とからなるシールパッドキャビティ90が形成される。この状態でシールパッドキャビティ90に射出樹脂を流すことによって、シールパッド40が形成される。
【0043】
その後、図4(B)に示すように、被着部金型82a、82bを左右に開き、スカート部金型83を下方に開き、最後に頭部金型71を上方に開くことによって、樹脂製クリップ10を取り出すことができる。
【0044】
なお、この二次成形においても、成形装置としては、従来公知の射出成形装置を用いることができ特に限定されない。また、温度や圧力等の成形条件も、樹脂の種類等に応じて適宜設定可能であり特に限定されない。
【0045】
このように、本発明においては、フランジ部24の下面におけるシールパッド40の被着部41内周が、脚部22の弾性係止部28の最も外径側に突出した部分よりも外側に配置されるように金型が構成されている。したがって、スカート部金型83を円筒状とし、クリップ本体20の下方から脚部26を囲むようにスカート部金型83を配置できる。これにより、スカート部42の下面を割型にすることなく成型できるので、スカート部42の下面にパーティングラインが生じないようにスカート部42を成形することができる。
【0046】
また、二次成形におけるスカート部42付近の拡大断面図である図5(a)に示すように、この実施形態においては、スカート部金型83は、クリップ本体20のフランジ部24の下面と、これに続く段部25の垂直面とに当接するように構成されている。
【0047】
このように、スカート部金型83がフランジ部24の下面側において少なくとも2面に当接することで、二次成形における射出樹脂が、クリップ本体20の脚部の側へ回り込んでバリとなったり、脚部26の空間30内に流れ込んだりすることをより確実に防止できる。
【0048】
なお、図5(b)に示すように、一次成形においてフランジ部24の下面に凹部35が形成されている場合には、その凹部35に金型の凸部が当接するようにスカート部金型85が構成されていれば、前述と同様の効果が得られる。
【0049】
また、図5(c)に示すように、折返部45’が、被着部41の内周からテーパー部を介して斜め外方に向けて広がるように、スカート部金型86が構成されていてもよい。これにより、二次成形後にスカート部金型86を下方に開く際に、シールパッド40’のスカート部42’が抜けやすくなる。
【0050】
次に、図6を参照しながら、この樹脂製クリップ10の作用について説明する。
【0051】
まず、内装パネル等の被取付部材60の取付け孔61に、樹脂製クリップ10の頭部21を係合させて、頭部21とフランジ部24の被着部41との間で被取付部材60を保持する。ここで取付け孔61は、例えば、頭部21より大きい径の孔と、該孔から伸びる頭部21より幅の狭い孔とからなる鍵穴状等に形成されている。これにより、樹脂製クリップ10の頭部21を上記の大きい径の孔を通して貫き、次に、軸部22を上記の狭い孔に移動させることによって、取付け孔61に係合させることができる。
【0052】
この状態で、樹脂製クリップ10の脚部26の先端29を、パネル50の係止孔に押し込んでいくと、脚部26の弾性係止部28が空間部30によって縮径されらながら挿入される。このとき、シールパッド40のスカート部42の下面はパネル50表面に当接される。
【0053】
さらに樹脂製クリップ10を押し込むと、弾性係止部28は、その最大外径を越えたのちに拡径し、縮径部28aが係止孔に到達した時点で、図6のように係止されて、被取付部材60とパネル50とが固定される。
【0054】
このとき、シールパッド40のスカート部42の下面はシール面となって押圧され、パネル50の表面に密着シールされる。そして、上記のように、スカート部42下面であるシール面にはパーティングラインが生じていないのでシール性が低下することがなく、パネル50側から被取付け部品60側への、水分や空気等の浸入を有効に防止できる。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、二次成形時のスカート部の金型を割型にする必要がないのでスカート部のシール面にパーティングラインが生じず、シールパッドがパネル表面に弾性当接する際に充分なシール性を得ることができる。また、フランジ部下面のシールパッドの被着部内周から、フランジ部と脚部との接合部に至る部分に形成された環状の凹部又は段部によって、脚部とスカート部とが分離されるので、二次成形時の樹脂材料がクリップ本体の脚部の空間に流れ込むことを有効に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による樹脂製クリップの一実施形態を示す斜視図である。
【図2】同樹脂製クリップの断面図である。
【図3】同樹脂製クリップの製造方法の一実施形態を示し、(a)は一次成形終了後で金型が閉じた状態の断面図、(b)は一次成形終了後に左右の金型を開いた状態の断面図である。
【図4】同樹脂製クリップの製造方法の一実施形態を示し、(A)は二次成形における金型が閉じた状態の断面図、(B)は二次成形終了後に金型から樹脂製クリップを取り出した状態の断面図である。
【図5】本発明の樹脂製クリップを二次成形する際のスカート部付近の拡大断面図である。
【図6】同樹脂製クリップを用いて被取付部材とパネルとを連結した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
10 樹脂製クリップ
20 クリップ本体
21 頭部
22 軸部
23 凹部
24 フランジ部
25 段部
26 脚部
27 柱状部
28 弾性係止部
28a 縮径部
29 先端
30 空間部
35 凹部
40、40’ シールパット
41 被着部
42、42’ スカート部
45、45’ 折返部
50 パネル
60 被取付部材
61 取付け孔
71 頭部金型
72a、72b 本体部金型
82a、82b 被着部金型
83、85、86 スカート部金型
87a、87b 空間
88a、88b 被着部キャビティ
89 スカート部キャビティ
90 シールパットキャビティ

Claims (3)

  1. 被取付部材に係合する頭部と、この頭部から延出された軸部と、この軸部の外周に形成されたフランジ部と、このフランジ部の下面側に延出され、前記被取付部材を固定すべきパネルに設けられた孔に挿入されて係止される脚部とを有するクリップ本体と、
    前記クリップ本体の前記フランジ部外周に被着された被着部と、この被着部の前記フランジ部下面を覆う部分から斜め外方に向けて広がるスカート部とを有するシールパッドとを備えた樹脂製クリップにおいて、
    前記フランジ部下面の前記シールパッドの前記被着部内周が、前記脚部外周の最も外径側に突出した部分よりも外側に配置されており、
    前記フランジ部下面の前記シールパッドの前記被着部内周から、前記フランジ部と前記脚部との接合部に至る部分には、周状の凹部又は段部が形成されており、
    前記スカート部の下面にはパーティングラインが生じていないことを特徴とする樹脂製クリップ。
  2. 前記シールパッドは、一次成形された前記クリップ本体を二次成形金型内に配置した状態で二次成形することによって形成されたものであり、前記周状の凹部内周又は段部外周と、前記フランジ部下面とに、前記二次成形金型が当接するように構成されている請求項1記載の樹脂製クリップ。
  3. 前記シールパッドのスカート部は、前記フランジ部下面における被着部の内周から、脚部先端側に折り返される折返部を介して斜め外方に延設されている請求項1又は2記載の樹脂性クリップ。
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