JP2007162733A - クッション部材およびクッション部材の成形方法 - Google Patents

クッション部材およびクッション部材の成形方法 Download PDF

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孝雄 吉岡
Tetsuya Aoyama
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Abstract

【課題】 金属材料を用いることなく、所定方向以外の方向からの衝撃・荷重に対して耐性のあるクッション部材とその成型方法を提供する。
【解決手段】 クッション部材1は、そのクッション部材1を取り付ける円筒状の穴部4を備えた骨格部3と、その骨格部3の外周とその上部を覆うようにその骨格部3と密着して形成された外周部2とで構成され、骨格部3と外周部2とは弾性を有する高分子材料によって構成し、かつ、骨格部3を形成する第一の高分子材料は、外周部2を形成する第二の高分子材料よりも高い剛性を有する素材で形成され、クッション部材1が外方から衝撃を受けたとき、骨格部3は外周部2と一緒に変形して、衝撃を緩和することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、所定の動作によって物理的衝突や接触が生じる面等に設けられて、それらの面に生じる衝撃や荷重を緩和するためのクッション部材に関する。
従来、扉やドア等の開閉部には、例えば特許文献1に記載のクッションゴムのような、開閉時の衝撃や荷重を緩和するクッション部材が設けられる場合がある。このようなクッション部材は、開閉部の開閉動作によって物理的接触や衝突が起きる面に対して取り付けられて、その衝撃力を緩和する役割を果たしている。こうしたクッション部材には、所定の面に取り付けるための取付部が設けられており、例えば、金属製ナット等を内部に備えるようにインサート成形されたもの等が既に存在している。
特開2003−307244号公報
しかしながら、上記のようなナットを備えるクッション部材の場合、金属製のナット等の金属部材を別途仕入れ、その金属部材を用いるインサート成形により製造することとなるため、製造コストが高くなるという課題があり、また、外部からの荷重はナットを被うクッション部材だけで受け止めるため、クッション部材の大きさを大きくする必要もあった。一方、ナットを用いずにクッション部材だけで板材の取り付け面との接合を行うものにあっては、クッション部材の全体が弾性素材で形成されるから、外部から繰り返し負荷が掛かると接合部が破壊しやすいという課題があった。
本発明は、製造コストを抑えつつ、全体がコンパクトに形成され、かつ繰り返し掛かる負荷に対して耐性を有するクッション部材とその成形方法を提供するものである。
課題を解決するための手段および発明の効果
上記課題を解決するために、本発明のクッション部材は、
外方から受ける衝撃を緩和するためのクッション部材であって、
クッション部材は、そのクッション部材を取り付けるための穴部が下部に開口を有するように形成された骨格部と、その骨格部の外周とその上部を被うようにその骨格部と密着して形成された外周部とで構成され、
前記骨格部と前記外周部とは弾性変形可能な高分子材料によって構成され、かつ、前記骨格部を形成する第一の高分子材料は、前記外周部を形成する第二の高分子材料よりも高い剛性を有する素材で形成され、
前記クッション部材が外方から衝撃を受けたとき、前記骨格部は前記外周部と一緒に変形して、衝撃を緩和することを特徴とする。
上記構造において、従来の構造では、骨格部に金属製のナットがインサートされており、この事例では、外方から受けた衝撃で変形する部分は外周部だけであるから、外周部の厚さを厚くする必要があった。このため、クッション部材の取付部の強度を維持するためには一定の大きさの骨格部が必要になり、さらにその骨格部の上には衝撃を緩和する一定厚みの外周部を必要とするから、全体形状が大きくなり、コンパクトで高性能なクッション部材を得ることができなかった。これに対し、本発明では、骨格部も外周部と同様に弾性を有して変形できる素材で形成されており、また、骨格部は、その底部(下部)に開口を有する穴部を有し、その穴部によって板材に固定できる程度の強度の剛性を備えることによって、クッション部材の全体形状を小さくしてもこのクッション部材が板材に保持されたまま、外周部と骨格部とが一時的に変形して衝撃を緩和することを可能としている。
また、上記構造においては、外周部は骨格部の底面を除くように被って形成される。つまり、骨格部の底面が露出して形成される。これにより、板材への取り付けを行う時に、その底面と板材とを面接触させることができるため、穴部にねじ等の締結部材を捻じ込むときに全体が傾いたりすること無く安定して捻じ込むことができる。また、従来の構造では、骨格部に相当する部分に金属製のナットがインサートされ、そのナットの底面が露出することで、板材への取り付け時の接触によって板材に傷が生じる可能性もあった。しかしながら、上記構造においては、この骨格部が弾性材料であるため、骨格部の底面と板材とが接触しても傷などが生じ難くなっている。
また、上記の構造は、従来の構造に比べると、金属材料を用いることなく骨格部が形成されているため、製造コストを抑えることができる。さらに、全てが高分子材料で形成されるため、他から部品を徴収することなく射出成形機によって全てを容易に製造することができる。
また、本発明のクッション部材では、前記骨格部は、その外周面から外方向に延びる突出部を備え、前記外周部は、その突出部を包含する形で前記骨格部を被うように密着して形成されており、その突出部が前記外周部の抜けを防止することができる。
2種の異なる高分子材料を用いる場合には、採用する材料の組み合わせによっては密着性が悪い場合が考えられる。このような場合、外方からのわずかな力が作用するだけで、外周部と骨格部とが容易に分離してしまうことが考えられる。本発明では、骨格部の外周面から突出する突出部が設けられ、外周部はその突出部を被うようにして密着して形成される。これにより、骨格部を外周部から引き抜くような力が作用したとしても、突出部が外周部内に埋め込まれるから、抜けを防止することができる。すなわち、この突出部によって骨格部と外周部とがより強固に組み付けられる。
また、本発明のクッション部材では、前記骨格部は、その底部が上部よりも外方向に突出して形成され、その底面が外方向に広がる台座部を備え、前記外周部は、その台座部の前記底面を除く形で前記骨格部を被うように密着して形成されることができる。
上記構造では、骨格部の底部が台座部として形成され、その底面が広く形成された構造となる。板部と接触する骨格部の底面が広く形成されることで、穴部にねじ等の締結部材を捻じ込むときに一層安定して捻じ込むことができる。また、板材に取り付けられた状態で外方からの力が作用したときには、その力がクッション部材全体で緩和され、その緩和されて弱まった力が、その骨格部の底面が主として板材に伝達されるが、その底面が広く形成されることで、その力は板材の接触面に対してバランスよく伝達され、板材に局部的な応力が作用して破壊を招くようなことがない。
また、本発明のクッション部材は高分子材料からなるため、突出部や台座部を有するような複雑な形状であっても、射出成形によって容易に形成することができる。つまり、突出部や台座部等の複雑な内部形状を有するものであっても、それを形成するための金型のキャビティさえ形成されていれば、射出成形による量産は容易であり、従って生産性も高い。
また、本発明のクッション部材では、前記穴部の内側表面には、ねじが切られているものであっても良い。これにより、ねじやボルトでの取り付けが可能となる。
また、本発明のクッション部材では、前記第一の高分子材料は、ポリアミドまたはポリアセタールで形成され、前記第二の高分子材料は、熱可塑性エラストマーで形成されることができる。これらの材料にて成形されるクッション部材は、車両のドア開閉部での衝撃緩和に適する部材となる。骨格部に用いられるポリアミドは耐衝撃性に優れ、ポリアセタールは高い衝撃強さを備えており、このような材料の骨格部を用いて形成されたクッション部材を車両のドアの開閉部分に取り付けた場合には、その骨格部はドアの開閉時の衝撃に十分に耐える。また、これらの材料はビスによって骨格部の穴部にねじを切りながら捻じ込むことも可能であるため、ドアの開閉部への強固な取り付けも可能となる。外周部に用いられる熱可塑性エラストマーは、常温でゴム弾性を示し、機械的強度に優れ、耐久性も良いため、上記のような車両のドアの衝撃緩和に適する。また、これらのいずれの材料も高温で可塑化して成形加工が可能であるため、全体を容易に成形することができる。
上記本発明のクッションゴムの成形方法は、
前記骨格部を形成するための内部形状を有するキャビティ部を備える金型を用い、その金型に第一の溶融材料を射出することで前記骨格部を成形する第一の射出成形工程と、
前記第一の射出成形工程で形成された前記骨格部を内包するとともに、その骨格部の外周部を形成するための内部形状を有するキャビティ部を備える金型を用い、その金型に第二の溶融材料を射出することで前記外周部を成形する第二の射出成形工程とによって前記クッション部材を成形することを特徴とする。
これにより、二段階の射出成型工程を経て上記シール部材を形成することができる。例えば上記した2種の金型を同時に備え、上記のシール部材の成型が、第一の射出成形工程の後で、その工程での成形物が第二の射出成形工程に移行する自動化された射出成型機を用いることによって、容易な製造が可能となる。
また、本発明のクッション部材の成形方法では、前記第一金型は、前記骨格部の穴部となるべき内部領域を形成するための突起部及び該骨格部における前記穴部の開口側の端面を形成する基部とが一体となった可動型と第一固定型とが、面接触部分を有する形で型締めされてなり、前記第二の金型は、前記可動型と第二固定型とが、面接触部分を有する形で型締めされてなるとともに、前記可動型の基部は、前記前記穴部の開口側における前記外周部の端面を形成する形状をなしており、前記第一の射出成形工程において、第一の溶融材料を射出後には、成形された前記骨格部と前記可動型とを一体となった状態のまま前記第一固定型から外され、前記第二の射出成形工程において、前記骨格部と一体の前記可動型に対して、前記骨格部を内包する形で前記第二固定型が嵌合されるものとすることができる。これにより、骨格部の穴部の形状を突起部の形状に合わせて自在に形成することができる。また、可動型を第一金型と第二金型とで兼用することが可能となり、金型の製造コストを低減することができる。
この場合、前記可動型における前記突起部の外周側面にはねじが切られており、第二の射出成形工程において前記外周部が成形された後に、前記可動型を抜き取ることで前記骨格部の前記穴部が雌ねじをなして形成されてもよい。これにより、可動型の突起部外周側面にねじを切っておき、骨格部及び外周部成形後に可動型全体を回転させながら抜き取ることで、骨格部の穴部に容易に雌ねじを形成することができる。
以下、本発明のクッション部材の一例を、図面を用いて説明する。図1は、本発明のクッション部材の一部断面を示す斜視図と底面図である。このクッション部材1は、円錐台形状の外形をなし、その外周部が弾性部材からなる。このクッション部材1は、例えば、図2に示すように、車両のドア開口部に設けられて、ドア500が閉じられたときにそのドア500と接触し、その衝撃を緩和する役割を果たす。
このクッション部材1は、内部に全体の骨格を成す骨格部3を備え、その骨格部3を比較的弾性変形能の高い外周部2が被う形で形成されている。骨格部3には、下部に開口部を有する円筒状の穴部4が形成されており、この穴部4が、図3に示すようなねじ10等の締結部材を挿入可能とする取付部となる。なお、この穴部4は必ずしも円筒状をなすものである必要は無く、少なくとも穴部4の内周面に、ねじ、ねじくぎ(ビス)、ボルト等の締結部材と係合する係合面を有するように形成されていれば、板材等と固定することが可能な取付部として機能する。
なお、本発明のクッション部材をなす骨格部3と外周部2とは、樹脂、合成樹脂、ゴム、合成ゴム、熱可塑性エラストマー、プラスチック等、ある程度の弾性変形能を有し、かつ成形加工が可能なように高温で可塑化される高分子材料で、互いに異なる材料を用いて形成されている。このとき骨格部3をなす高分子材料には、外周部2をなす高分子材料よりも高い剛性を有する材料が選択される。これにより、この骨格部3がクッション部材全体の強度を支持する役割を果たす。ここでの実施例においては、骨格部3には、耐衝撃性に優れるポリアミドや、高い衝撃強さを備えるポリアセタール、さらにこれらのいずれかを主成分として含有する高分子材料を使用することができる。その他にも、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ABS樹脂、ポリアセタール樹脂(POM)、ポリスチレン(PS:特に耐衝撃性ポリスチレン(HIPS))、さらにはこれらのいずれかを主成分として含有する高分子材料等を使用することもできる。また、これらの熱可塑性樹脂以外に熱硬化性樹脂であるフェノール樹脂等を使用することもできる。また、外周部2は、常温でゴム弾性を示す熱可塑性のエラストマーやスーパータフナイロン等の弾性変形能の高い材料で形成される。
骨格部3は、本実施例においてはポリアミドやポリアセタールを用い、図3の断面図に表れているように、略円筒形状に形成される。内部には、底部に開口3cを有する円筒形状の穴部4が形成されており、ねじ等の締結部材などが挿入される取付部となっている。また、骨格部3の外周部の上部には、骨格部の全周に渡って拡径方向に突出するつば状の突出部3aが形成され、外周部の底部には、その突出部3と同形状をなす台座部3bが形成されており、この台座部3bの下面は外部に対して露出する。この台座部3bは、板材などへの取り付けの際に、その露出面(底面)をその板材と面接触させる形で固定される。底面が広い台座部3bが形成されていることで、クッション部材1と板材とを安定して固定することができる。また、外方からの力が作用すると、クッション部材1の骨格部3と後述する外周部2の弾性変形によってその力が緩和され、その緩和されて弱まった力が板材に対して伝達される。この弱まった力は主に骨格部3から板材へと伝達されるため、広い底面を有する台座部3bの存在により、板材に対してバランスよく力を伝えることができ、板材の一部分に力が集中して破損を招き難くなっている。
外周部2は、本実施例では熱可塑性のエラストマーを用い、図3に表れているように、骨格部3の開口3cと台座部3bの下面とを被わない形で骨格部3を被って形成される。この外周部2は、骨格部3の中心軸を中心軸とする円錐台形状をなしており、骨格部3の開口3cとは逆側が先細りとなるように形成され、全体がコンパクトな形状となっている。その先細りする側の端面は、本実施例においては上方側、主にF方向からの荷重や衝撃を受けるべき面となり、その端面の下側領域は、所定の厚みを有するクッション部2aとして形成される。従って、このクッション部2aに作用する上方側からの力、あるいは上方斜め側からの力は、このクッション部2aと骨格部3との双方の弾性変形によって緩和される。なお、骨格部3の外周側面まわりを被う部分については、クッション部2aほどの厚みを持って形成されない。従って、この部分は、その骨格部3の側面真横側から作用する力に対して大きな弾性変形を生じず、比較的高い剛性を有するその骨格部3によってその横方向からの力に抗する構造となっている。
本実施例は、車両のドア開口部に設けられ、ドア500が閉じるときの衝撃を緩和する役割を果たすものであるから、図3のF方向を含む、上方や斜め上方からの荷重や衝撃等の力を想定して形成されているため、骨格部3の側面側の外周部2は薄く形成され、全体を可能な限りコンパクトなものとしている。なお、横方向からの力も緩和可能な構造とするためには、横方向にも所定の厚みを持つように外周部が形成されていれば良い。
また、本発明の場合、外周部2を円筒形状に形成することも可能であるが、本実施例では側面を斜面とする円錐台形状としている。これにより、外方からの力が作用する面を上面に指定し、その面に作用する力をより緩和しやすい構造としており、また、側面に対して斜め上方側からの力を受けても、側面の斜面によって一部の力を下方向に向けて作用させ、横方向に作用する力を減じる構造となっている。また、底部が広く設けられるためにこの外周部2にも骨格部3の台座部3bに相当する構造が形成され、その台座部3bとともに、外方から加えられる力を安定して支持し、板材に対してバランスよく力を伝える役割を果たしている。
本発明のクッション部材1は、このような構造をなすことにより、図3に示すように、例えば荷重や衝撃力等の力がF方向に作用した際に、クッション部2aが大きく弾性変形してその力を緩和する役割を果たすとともに、F方向に対して垂直な方向(横方向)から作用する力に対しては、弾性変形は生じつつも全体が大きく変形することなく、横方向の力に耐える剛性の高い構造となっている。また、この外周部2は骨格部3と密着して形成される。骨格部3の突出部3aとも密着しているため、この突出部3aは、外周部2に対する抜け防止部(図3の上下方向の抜け防止)として機能するとともに、骨格部3と外周部2とが接着しにくい材料であっても双方を組み付けることができる。ただし、骨格部3と外周部2とは接着しやすい材料が選ばれることが好ましく、そのような材料が選択された場合には必ずしもこの抜け防止は必要ではない。例えば、骨格部3にポリプロピレン(タルクが複合化されたものであってもよい)、外周部2にエラストマーを用いる、あるいは、骨格部3に変性ポリアミド、外周部2にエラストマー又はスーパータフナイロンを用いることで、骨格部3と外周部2との接着が可能となる。
このような構造を有するクッション部材1は、例えば上記で述べたように、車両のドア開口部の周縁に設けることができる。図3は、ドア等の所定の板材に図1のクッション部材1を取り付ける方法を示す図である。ドアの板材への取り付けを行う場合は、まず、図3の(a)に示すように、ドア周縁をなす板材100にビスやねじを通す貫通孔100aを形成して、クッション部材1を配置すべき側に置く。このとき、クッション部材1に台座部3bがあれば、その台座部の露出面と板材100とを接触させ、双方を安定して配置する。そして、板材100の貫通穴100aとクッション部材1の穴部4とが連通するように位置を合わせた後、図3の(b)に示すように、その貫通孔100aと穴部4とからなる穴にねじやビス等の締結部材10を捻じ込む。これにより、クッション部材1は板材100に取り付けられる。
なお、このときクッション部材1の骨格部3の内部には、図5に示すように、ねじ穴3fが切られていても良い。また、タッピングねじで固定する場合には、そのタッピングねじによる取り付けをより強固に行うために、穴部4aの穴径を、ビスの径よりも小さく形成しておくことが望ましい。
また、ねじやビス等の締結部材10を穴部4に捻じ込む際には、骨格部3と外周部2との間にねじ等の回転に伴う回転方向の力が作用する。このとき、これら双方の組み付け・接着が弱いと、それらが内部で空回りし、板部等への取り付けが不十分となる可能性がある。このような場合には、骨格部3に、その外周面の一部から拡径方向に部分的に突出する、あるいは部分的に窪む部分等、グロメット機能を果たす回転防止部を形成してもよい。骨格部3に回転防止部が形成されることにより、上記のような回転方向の力が作用した際には、その回転防止部が外周部2の内周構造の一部によってその回転を妨げられ、上記のような空回りを抑制することもできる。このような回転防止部は、例えば、突出部3aや台座部3bを、骨格部3の筒形状の円周方向全周にわたって突出して形成されるようなつば形状とするのではなく、1方向に部分的に突出するように形成する、またはそのような突出部を所定間隔おきに複数形成する、さらにはあるいは骨格部3を軸線方向に対して非対称な形状とする等により形成することができる。これらの場合、突出部3aや台座部3bを有する骨格部3の回転方向には、その回転を妨げるように外周部2が形成されることとなるため、上記のような回転を妨げることができる。
なお、本発明のクッション部材は、上記のような形状のものに限られるものではなく、締結部材を取り付け可能とする取付部と、少なくとも所定方向からの荷重や衝撃力を受け止め、その力を緩和するクッション部を有する外周部と、横方向からの力に対して耐性を備えるために、外周部よりも高剛性の骨格部とを有して形成されるとともに、その骨格部が取付部を兼ねて形成され、さらにその骨格部と外周部とが強固に連結するような構造を有するものであれば良い。従って、上記に示すような形状を必ずしも必要とするものではなく、例えば、図4に示すような、図1の台座部3bが無いような形状とし、製造が容易なシンプルな形状としても良く、また、骨格部と外周部とをより強固に連結するために、突出部3aの形状を変更しても良い。図4の場合には、突出部の先端部3eを軸線方向に曲げて構成されており、これにより、より効果的な抜き防止構造が形成されている。また、このとき、その先端部3eは、突出部3aとともに骨格部3を囲むように形成することもできるが、骨格部3を囲むように形成された突出部3aから、その円周上に下側に1つまたは複数を突出させるように設けることもでき、この場合、上記のような回転を妨げる構造となる。また、外周部の外形も円筒形状や円錐台形状でなくとも、少なくとも骨格部の上部(穴部の開口とは逆側)にクッション部を有していればよく、そのクッション部の形状に特に限定はない。ただし、荷重や衝撃を受ける面とは逆の面、すなわち板材との接触面となる底面については、上記でも述べたように平坦に形成されることが好ましい。更に言えば、骨格部3と外周部2の双方の底面は同一平面をなして形成されることが望ましい。クッション部材1は、外方の力が作用したときにその力を緩和するが、これらの底面が同一平面をなすことで、その緩和された力を板材に対して伝達する際に、板材の一部にその力が集中することなく、底面全面を利用して板材にバランスよく力を伝えることができる。
次に、本発明のクッション部材の成形方法について説明する。図1に示すような構造を有するクッション部材1は、2回の射出成形工程を経て形成される。このとき用いられる射出成形機には、溶融材料を射出する射出部と、それぞれが所定の内部形状のキャビティを有すると金型とを含んで構成される一般的なものを用いることができる。なお、本実施例においては、2つの異なる金型を備え、それらに対してそれぞれ射出成形を行うことができる射出成形機を使用するものとする。以下、本発明のクッション部材の成形方法について、その一例を図6を用いて説明する。
まず、図6の(a)に示すように、第一金型50によって骨格部3が成形される。第一金型50は、骨格部3の穴部4となるべき内部領域を形成するための突起部72及び該骨格部3の端面3dを形成する基部71とが一体形成された可動型70と、固定型50aとからなり、分割面(パーテング面)PL50により面接触する形で合わせられ、その内部にキャビティ52を形成して型締めされている。可動型70の基部71は、上面71aが平坦面をなして形成され、その上面71aが骨格部3の下端面3d及び後述する図6の(b)の外周部2の下端面2dと接触し、かつ固定型50aの下端面50b及び後述する図6の(b)の固定型60aの下端面60bと接触するように、水平方向(図の左右方向)に広がる形で形成されている。ここでは、図示されていない射出成形機の第一の射出口から固定型50aに設けられた注入口51に対して上記で述べたポリアミド又はポリアセタール等の溶融材料を射出することで、その溶融材料がキャビティ52内に回り込み、骨格部3が成形される(第一の射出成形工程)。骨格部3が成形されると、射出成形機が備える周知の金型移動機構によって成形された骨格部3が一体となった状態で可動型70が図の下方にスライドし、分割面PL50において固定型50aから分離される。
第一金型50の分離後には、図6の(b)に示すように、可動型70と一体となっている骨格部3に対して、外周部2が密着するように形成される。第二金型60は、固定型60aと第一金型としても使用した可動型70とからなり、分割面PL60により面接触する形で合わせられ、その内部に形成されるキャビティ62に突起部72及びそれに巻きつけられた骨格部3を内包する形で型締めされている。ここでは、図示しない射出成形機の第二の射出口からその固定型60aの注入口61に対して上記で述べたエラストマー等の溶融材料が射出されることで、その溶融材料がキャビティ62内に回り込み、骨格部3と密着した形で外周部2が成形される(第二の射出成形工程)。外周部2が成形されると、使用した第一金型60は、射出成形機が備える周知の金型移動機構によって可動型70が図の下方にスライドし、分割面PL60において固定型60aと骨格部3・外周部2と一体となった状態の可動型70とが分離される。
その後、図6の(c)に示すように、可動型70の基部71を図の下方にスライドさせて抜き取り(可動型抜取工程)、その成形物全体を冷却固化することで図1や図3に示すようなクッション部材1が形成される。
なお、可動型70の突起部72にねじを切っておき、骨格部3及び外周部2の成形後にその可動型70を回転させながら抜き取ることで、穴部4の内部にねじを切った図5に示すようなクッション部材を容易に成形することが可能である。
また、上記とは異なる本発明のクッション部材の成形方法を、図7を用いて説明する。まず、図7の(a)に示すように、第一金型50と中子40とによって骨格部3が成形される。第一金型50は、固定型50aおよび可動型50bからなり、分割面(パーテング面)PL50により固定型50aの下端面50a´と可動型50bの上端面50aとが接触する形で合わせられ一体となっており、その内部にキャビティ52を形成して型締めされている。ここでは、図示されていない射出成形機の第一の射出口から固定型50aに設けられた注入口51に対して上記で述べたポリアミド又はポリアセタール等の溶融材料を射出することで、その溶融材料がキャビティ52内に回り込み、骨格部3が成形される(第一の射出成形工程)。このとき骨格部3の下端面3dは可動型50bの上端面50aと接触している。骨格部3が成形されると、使用した第一金型50は、射出成形機が備える周知の金型移動機構によって可動型50bが図の下方にスライドし、分割面PL50において固定型50aと可動型50bとが分離される。
第一金型50の分離後には、図7の(b)に示すように、中子40が組み付けられたままの成形物に対して、外周部2が密着するように形成される。第二金型60は、固定型60aおよび可動型60bからなり、分割面PL60により合わせられ一体となって型締めされており、その内部に形成されるキャビティ62内には、中子40が組み付けられたままの成形物が所定位置に固定されている。ここでは、図示しない射出成形機の第二の射出口からその固定型60aの注入口61に対して上記で述べたエラストマー等の溶融材料が射出されることで、その溶融材料がキャビティ62内に回り込み、骨格部3と密着した形で外周部2が成形される(第二の射出成形工程)。このとき外周部2の下端面2dは可動型60bの上端面60aと接触している。外周部2が成形されると、使用した第一金型60は、射出成形機が備える周知の金型移動機構によって可動型60bが図の下方にスライドし、分割面PL60において固定型60aと可動型60bとが分離される。
その後、図7の(c)に示すように、つまみ部41をつまみながら中子40を図の下方にスライドさせて抜き取り(中子抜取工程)、その成形物全体を冷却固化することで図1や図3に示すようなクッション部材1が形成される。
これにより、骨格部3の穴部の形状を中子40の形状に合わせて自在に形成することができる。例えば、中子の外周側面にねじを切っておき、骨格部3及び外周部2の成形後にその中子40を回転させながら抜き取ることで、穴部に容易に雌ねじを形成することができる。
以上、本発明の実施例を説明したが、これらはあくまで例示にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づく種々の変更が可能である。
本発明のクッション部材の一部断面を示した斜視図と底面図。 本発明のクッション部材の車両の扉開口への取り付けを示す図。 本発明のクッション部材の板材への取り付けを示す図。 本発明のクッション部材の断面図で、図1とは異なる形状の実施例を示す図。 本発明のクッション部材の断面図で、図1及び図4とは異なる形状の実施例を示す図。 本発明のクッション部材を成形する第一の方法を説明する図。 本発明のクッション部材を成形する第二の方法を説明する図。
符号の説明
1 クッション部材
2 外周部
3 骨格部
3a 突出部
3b 台座部
3c 開口
4 穴部
10 締結部材
50,60 金型
50a,60a 固定型(第一固定型、第二固定型)
50b,60b,80 可動型
52,62 キャビティ

Claims (8)

  1. 外方から受ける衝撃を緩和するためのクッション部材であって、
    クッション部材は、そのクッション部材を取り付けるための穴部が下部に開口を有するように形成された骨格部と、その骨格部の外周とその上部を被うようにその骨格部と密着して形成された外周部とで構成され、
    前記骨格部と前記外周部とは弾性変形可能な高分子材料によって構成され、かつ、前記骨格部を形成する第一の高分子材料は、前記外周部を形成する第二の高分子材料よりも高い剛性を有する素材で形成され、
    前記クッション部材が外方から衝撃を受けたとき、前記骨格部は前記外周部と一緒に変形して、衝撃を緩和することを特徴とするクッション部材。
  2. 前記骨格部は、その外周面から外方向に延びる突出部を備え、前記外周部は、その突出部を包含する形で前記骨格部を被うように密着して形成されており、その突出部が前記外周部の抜けを防止する請求項1に記載のクッション部材。
  3. 前記骨格部は、その底部が上部よりも外方向に突出して形成され、その底面が外方向に広がる台座部を備え、前記外周部は、その台座部の前記底面を除く形で前記骨格部を被うように密着して形成される請求項1または2に記載のクッション部材。
  4. 前記穴部の内側表面には、ネジが切られている請求項1ないし3のいずれか1項に記載のクッション部材。
  5. 前記第一の高分子材料は、ポリアミドまたはポリアセタールで形成され、前記第二の高分子材料は、熱可塑性エラストマーで形成される請求項1ないし4のいずれか1項に記載のクッション部材。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項に記載のクッション部材の成形方法であって、
    前記骨格部を形成するための内部形状を有するキャビティ部を備える第一金型を用い、その第一金型に第一の溶融材料を射出することで前記骨格部を成形する第一の射出成形工程と、
    前記第一の射出成形工程で形成された前記骨格部を内包するとともに、その骨格部の外周部を形成するための内部形状を有するキャビティ部を備える第二金型を用い、その第二金型に第二の溶融材料を射出することで前記外周部を成形する第二の射出成形工程とによって前記クッション部材を成形することを特徴とするクッション部材の成形方法。
  7. 前記第一金型は、前記骨格部の穴部となるべき内部領域を形成するための突起部及び該骨格部における前記穴部の開口側の端面を形成する基部とが一体となった可動型と第一固定型とが、面接触部分を有する形で型締めされてなり、
    前記第二の金型は、前記可動型と第二固定型とが、面接触部分を有する形で型締めされてなるとともに、前記可動型の基部は、前記前記穴部の開口側における前記外周部の端面を形成する形状をなしており、
    前記第一の射出成形工程において、第一の溶融材料を射出後には、成形された前記骨格部と前記可動型とを一体となった状態のまま前記第一固定型から外され、前記第二の射出成形工程において、前記骨格部と一体の前記可動型に対して、前記骨格部を内包する形で前記第二固定型が嵌合されて、前記第二の溶融材料が射出される請求項6に記載のクッション部材の成形方法。
  8. 前記可動型における前記突起部の外周側面にはネジが切られており、第二の射出成形工程において前記外周部が成形された後に、前記可動型を抜き取ることで前記骨格部の前記穴部が雌ネジをなして形成される請求項7に記載のクッション部材の成形方法。
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