JPH10261870A - ビルドアップ法多層配線板用材料およびそれを用いた多層配線板の製造法 - Google Patents

ビルドアップ法多層配線板用材料およびそれを用いた多層配線板の製造法

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JPH10261870A
JPH10261870A JP6401297A JP6401297A JPH10261870A JP H10261870 A JPH10261870 A JP H10261870A JP 6401297 A JP6401297 A JP 6401297A JP 6401297 A JP6401297 A JP 6401297A JP H10261870 A JPH10261870 A JP H10261870A
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wiring board
insulating adhesive
adhesive layer
metal foil
build
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JP6401297A
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English (en)
Inventor
Akishi Nakaso
昭士 中祖
Naoyuki Urasaki
直之 浦崎
Shigeharu Ariga
茂晴 有家
Kazuhisa Otsuka
和久 大塚
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Showa Denko Materials Co Ltd
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】微細配線の形成が可能であり、まためっき銅と
の接着力が高いビルドアップ法多層配線板用材料および
それを用いた多層配線板の製造法を提供すること。 【解決手段】粗化面の粗さが特定の金属箔の表面に、半
硬化状態の絶縁性接着層を設けたビルドアップ法多層配
線板材料と、以下の(a)から(d)の工程を順に繰り
返すことによって、配線層および絶縁層を積み上げるこ
と。 (a)配線形成済み基板と前記ビルドアップ法多層プリ
ント配線板用材料を重ね合わせ、加圧、加熱し一体化す
る工程。 (b)金属箔をエッチングで除去する工程。 (c)レーザを用いて経由穴をあける工程。 (d)無電解めっきまたは無電解めっきと電気めっきを
使用して配線を形成する工程。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビルドアップ法多
層配線板用材料とそれを用いた多層配線板の製造法に関
する。
【0002】
【従来の技術】配線板の配線収容量を増加するために、
配線層と絶縁層を順次積層して形成するビルドアップ法
という多層配線板を製造する方法がある。このビルドア
ップ法による多層配線板の製造法としては、以下に述べ
る方法が知られている。
【0003】第1の方法は、配線形成済みの基板と銅箔
の間にガラス繊維強化プリプレグを挟み、加圧、加熱し
一体化した後、ドリルによって接続を必要とする内層回
路に届く長さの行き止まりの穴をあけ、次に、無電解め
っきまたは無電解めっきと電気めっきを用いて配線を形
成し、さらに、この工程を順に繰り返して多層配線板を
製造するものである。
【0004】第2の方法は、配線形成済みの基板の表面
に絶縁性接着層付き銅箔を重ね、加圧、加熱し一体化し
た後、経由穴をあける部分の銅箔を除去し、次に、銅箔
が除去され絶縁層が露出した部分にレーザを照射して、
内層回路に届く非貫通穴をあけ、次に、無電解めっきま
たは無電解めっきと電気めっきを用いて配線を形成し、
さらに、この工程を順に繰り返して多層配線板を製造す
るものである。
【0005】第3の方法は、配線形成済み基板の表面に
感光性樹脂層を設け、紫外線を選択的に照射し穴以外の
感光性樹脂層を硬化させ、穴部分を現像して溶解させる
ことにより内層回路に届く非貫通穴をあけ、次に、めっ
きとの接着を得るために、この樹脂層表面を酸化剤を含
む液と接触させ微細な凹凸表面をつくり、次に、無電解
めっきまたは無電解めっきと電気めっきを用いて配線を
形成し、さらに、この工程を順に繰り返して多層配線板
を製造するものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、多層配線板
には、それが用いられる電子機器の小型化、軽量化、高
機能化を実現するために、一層の高密度化技術の開発が
望まれ、現在では、絶縁層厚さは一層あたり0.1mm
以下、配線密度は配線幅/配線間隔が0.05/0.0
5mm以下のものが要求されることもある。
【0007】このように配線密度の高く、配線層数の多
いものは、それだけ、各配線層間の電気的接続に用いる
穴数が増加するが、配線形成において穴の占有面積が増
加すれば、配線可能面積が減少するため、配線の高密度
化には、穴径が0.15mm以下の層間接続穴形成技術
が必要になっている。
【0008】このような要求に対して、従来の技術のう
ち上記の第1の方法では、ドリルにより層間接続穴があ
けられるが、接続したい内層配線面と表面との距離は、
板内や板間でかなりばらついており、このばらつきに応
じてドリルの穴あけ深さを制御することが困難であり、
また、ドリル加工では、ドリル破損のため直径0.15
mm以下の穴をガラス繊維強化樹脂層にあけることは困
難であるという課題があった。
【0009】また、上記の第2の方法では、レーザによ
って加工が困難な銅箔があるために、経由穴をあけたい
部分の銅箔を選択的に除去しなければならず、銅箔の選
択的除去の工程が増えるという課題と、使用する銅箔の
厚さが単体のもので12μmが薄くできるほぼ限界であ
り、キャリア付きの場合でも5μm程度が薄くできる限
界であって、層間接続のために行われるめっき厚さが接
続信頼性の点から一般的に15μm以上であることか
ら、銅箔とめっきを加えた厚さは5μmの薄い銅箔を使
用した場合でも20μm以上になるため、エッチング法
で配線幅/配線間隔を0.05/0.05mm以下の微
細な配線を形成することが困難であるという課題とがあ
った。
【0010】さらに、上記の第3の方法では、銅箔を使
用しないので配線形成する表面の銅箔厚さは層間接続で
行うめっき厚さと等しく、薄くすることが可能なので微
細配線の形成は有利であるが、めっき銅と感光性樹脂か
ら成る絶縁層表面との接着力と、部品実装工程で高温に
加熱される配線板に必要とされる耐熱性とを同時に兼ね
備えた感光性樹脂の開発が困難であるという課題があっ
た。
【0011】本発明は、レーザにより直径0.15mm
以下の層間接続穴をあけることが可能であり、また微細
配線の形成が可能であり、まためっき銅との接着力が高
いビルドアップ法多層配線板用材料およびそれを用いた
多層配線板の製造法を提供することを目的とするもので
ある。。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のビルドアップ法
多層配線板用材料は、粗化面の粗さが基準長さ2.5m
mあたりの山の個数が合計120以上で、そのうち山の
高さが2μm以上のものが少なくとも100以上である
金属箔の表面に、半硬化状態の絶縁性接着層を設けたこ
とを特徴とする。
【0013】このようなビルドアップ法多層配線板用材
料を用いた、多層配線板の製造方法は、以下の(a)か
ら(d)の工程を順に繰り返すことによって、配線層お
よび絶縁層を積み上げることができるものである。 (a)配線形成済み基板と前記ビルドアップ法多層配線
板用材料を重ね合わせ、加圧、加熱し一体化する工程。 (b)金属箔をエッチングで除去する工程。 (c)レーザを用いて経由穴をあける工程。 (d)無電解めっきまたは無電解めっきと電気めっきを
使用して配線を形成する工程。
【0014】
【発明の実施の形態】
(粗化面の粗さ)ここで、本発明に用いる金属箔表面の
粗化面の粗さの表現に使用した用語の意味を以下のとお
り定義する。 断面曲線:粗化面に直角な平面で粗化面を切断した時、
その切り口に現れる輪郭。 山:断面曲線における凸部。 谷:断面曲線における凹部。 山頂:山の最も高いところ。 谷底:谷の最も低いところ。 平均線:断面曲線の抜取部分に於て、粗化面の幾何学的
形状をもつ直線又は曲線、かつその線から断面曲線まで
の偏差の二乗和が最小になるように設定した線。 山の高さ:互いに隣り合う山頂と谷底を平均線に平行な
2直線で挿んだ時、この2直線の間隔を断面曲線の凹凸
について測定した値。 基準長さ:断面曲線の一定長さを抜き取った部分の長
さ。
【0015】本発明に使用する金属箔の種類は、特にそ
の種類を限定するものではなく、所望の粗化面を有して
いれば良く、単一の金属から形成された箔の他、2種類
以上の金属層からなる複合箔や有機質フィルム、SUS
板等の支持体の上に金属箔が形成されたものでも良い。
本発明に用いる金属箔の粗化面形状は特殊であり、通
常、銅張積層板に使用される銅箔とは使用目的や要求特
性の違いからその表面形態も異なり、銅張積層板用銅箔
を粗面転写用に適用することは適当ではない。市販の銅
張積層板用銅箔は、一般にファインライン形成や高周波
信号の高速伝送のため、その粗化面の粗さを著しく小さ
くした、いわゆるロープロファイル化したものが多く、
粗面形状転写用に用いるには、基準長さあたり山の数は
問題ないものの、山の高さが小さく、不十分である。ま
た、一部、山の高さの規定を満たす銅張積層板用銅箔も
あるが、その殆どは山の数が少なく、これもまた粗面形
状転写用としては不適当である。
【0016】金属箔の粗面は、山の高さが20μm以
下、望ましくは2〜10μm程度が適当であり、粗面を
形成する山すべてが3〜7μmの範囲で一様であればさ
らに好ましく、20μmを超えると、山が大きくなるた
めに、基準長さ2.5mmあたりの山の個数が120未
満になる。また、2μm以下では、山の個数は120以
上にはなるものの、山が小さく、この銅箔をエッチング
除去した基板表面の凹凸が小さくなるため、めっきの引
き剥がし強さが不十分であり、めっきのふくれが発生す
ることもあり好ましくない。山の数は、断面曲線おいて
基準長さ2.5mmあたり120ヶ以上であり、かつ高
さ2μm以上の山が100ヶ以上ランダムに含まれてい
なけらばならず、これ以外の範囲では、この金属箔をエ
ッチング除去した基板にめっきした皮膜の基板への密着
力が不十分である。なお、表面粗さの横方向のパラメー
タとして、基準長さあたりの山の数を規定することは、
断面曲線における凹凸の平均間隔を規定することと同義
であり、この場合には、凹凸の平均間隔が約20μm以
下と言い換えることができる。このような金属箔を得る
には、電解によるめっき析出条件を制御することによっ
て可能である。最も一般的には、電流密度を一定の範囲
に規定することによって、めっき核の発生密度を制御す
ることである。この電流密度の制御によって所望の山の
個数を得た後、所望の高さまでめっき析出で成長させる
ことによって製造する。さらに具体的な条件について
は、めっき槽の大きさや攪拌などの環境によっても変化
するので、予め、上記のような粗さの得られる電流密度
条件を求めておくことが必要である。
【0017】金属箔の厚さにも制限はないが、支持体を
使用しない場合には、取り扱い上及び価格の点から12
〜70μmのものが良好である。
【0018】(ビルドアップ法多層配線板用材料)銅箔
の粗化面に半硬化状態の絶縁性接着層を形成する方法
は、銅箔粗化面への絶縁性ワニスを塗布し、塗布した樹
脂の表面にべとつきがなくなるまで乾燥して、半硬化状
態にする。
【0019】塗布した状態でロール状に巻き取ったり、
あるいは加圧加熱積層のため、この絶縁性接着層付き銅
箔を一定長さに切断した状態で、またはロール状で取り
扱うので、半硬化状態の絶縁性接着層が割れて銅箔面か
ら剥離するような樹脂でないことが必要である。そのた
めには、樹脂成分としてフィルム形成能がある高分子樹
脂を配合したワニスを使用し、高分子であるゴムや分子
量が数万以上のフェノキシやエポキシ重合体等を含む熱
硬化性樹脂ワニスをが用いる。また、フィルム形成能の
劣る樹脂に絶縁性短繊維材料を混入することによって、
フィルム形成能を付与したワニスを使用することもでき
る。この場合には、繊維の直径が0.1μm〜3μmと
細いこと、繊維の平均長さは繊維径の5倍〜50倍の範
囲であることが望ましく、絶縁性短繊維材料の混入量は
5〜55重量%の範囲が好ましい。繊維の直径が0.1
μm未満であると、補強効果が小さく、3μmを超える
と、半硬化状態のフィルムの取り扱い性が低下し、繊維
の平均長さが、5倍未満であると、半硬化状態のフィル
ムの取り扱い性が低下し、50倍を超えると、ワニス中
に繊維を均一に分散することが困難になる。混入量が、
5重量%未満であると、フィルム形成能が与えられず、
55重量%を越えると、銅箔への塗布が困難になるおそ
れがある。このような絶縁性短繊維材料を混入する樹脂
には、一般の銅張積層板用樹脂が使用できる。絶縁性接
着槽の厚さは、25〜100μmの範囲であることが好
ましく、25μm未満では、耐イオンマイグレーション
性や内層回路の形状がその表面に浮き出るようになるこ
とから好ましくなく、100μmを超えると、これらの
特性は改良されるが、配線板全体の厚さを厚くしてしま
うので好ましくない。
【0020】(工程a)配線形成済み基板に絶縁性接着
層付き銅箔を積層する方法としては、加圧加熱して積層
する方法やロールラミネート法が使用される。
【0021】(工程b)絶縁性接着層付き金属箔を、配
線形成済み基板と積層した後、この金属箔を除去するに
は、エッチング液を用いることができる。例えば、金属
博が銅箔の場合には、このエッチング液には、配線板製
造用のエッチング液として一般に使用されている、過硫
酸アンモニウム、塩化銅と塩酸の水溶液、塩化鉄と塩酸
の水溶液等の他、銅アンモニウム錯体を主体とするアル
カリ性水溶液等が使用でき、エッチング処理条件は、液
温度30〜80℃で、浸漬時間は5〜30分間である。
また、処理方法は、浸漬でもよいが、処理液の噴霧でも
良い。
【0022】(工程c)銅箔をエッチング除去した後、
層間接続を行う箇所に、レーザ光を照射し、内層回路に
届く深さまで穴をあける。このように樹脂を蒸発させる
波長のレーザでは、銅を溶かすことができないので、単
に説俗箇所に照射するだけで、特別の工夫をしなくても
内層回路に到達し、それ以上に深く穴をあけることはな
い。穴径は、レーザを照射するするので、直径0.1m
mレベルの小径穴の加工が可能である。レーザで穴加工
を行った後、必要に応じて穴内の樹脂残渣を除去するた
めの処理を行う。この処理には通常の多層配線板のドリ
ル加工後に行われるデスミア処理が適当である。
【0023】(工程d)次に、無電解銅めっきまたは無
電解銅めっきと電気銅めっきを所望の厚さまで行い、配
線を形成する。配線の形成は、上記めっきを、全面に行
ったのちに、エッチングレジストを形成し、不要な箇所
の銅をエッチング除去することによって形成することが
できる。また、めっきレジストを形成した後、レジスト
で覆われていない部分にのみ、無電解めっきを行うこと
もできる。めっきの厚さは、配線幅/配線間隔が50μ
m/50μm程度の微細さの場合には、15μm以下の
厚さが望ましい。
【0024】この方法を用いて、ビルドアップ層を多重
にするには、更に本発明の絶縁性接着層付き銅箔を積層
し、同様の工程を経て配線を形成することによって、多
重ビルドアップ配線板が得られる。
【0025】(作用)本発明では、表面に銅箔がないの
で得られる配線の膜厚は、めっき膜厚と事実上等しくな
るので、穴内壁以外の表面の回路導体の厚さを薄くで
き、微細な配線の形成に有利である。
【0026】
【実施例】
実施例1 銅箔に、電解めっき条件を制御して得られた、表1の実
施例に示す粗面をもつ厚さ35μmの銅箔の粗面に、二
官能エポキシ樹脂であるYD8125(東都化成株式会
社製、商品名、分子量:340、エポキシ当量:17
1)を100重量部と、二官能フェノール類であるテト
ラブロモビスフェノールA(分子量:544、水酸基当
量:272)を159重量部とを、N,N'−ジメチル
アセトアミドを溶媒とし、130℃の状態で、8時間、
水酸化ナトリウムを触媒として反応させて得られたフィ
ルム形成能を有する重量平均分子量50,000以上の
高分子エポキシ重合体100重量部と、イソシアネート
20重量部と、低分子エポキシ樹脂(分子量:400)
30重量部を溶かしたワニスを、塗布し、150℃で3
分乾燥して、厚さ50μmの半硬化状態の絶縁性接着層
付き銅箔を得た。
【0027】実施例2 表1の実施例に示す粗面をもつ厚さ35μmの銅箔の粗
面に、ビスフェノールAノボラックエポキシ樹脂100
重量部、ビスフェノールAノボラック70重量部、硬化
促進剤としてイミダゾールを0.5重量部からなる樹脂
50重量部に、絶縁性短繊維として、平均直径0.3μ
m平均長さ20μmのホウ酸アルミニウムウィスカー
を、100重量部加え、溶媒メチルエチルケトン100
重量部に溶かしたワニスを、塗布し、160℃で3分乾
燥して、厚さ50μmの半硬化状態の絶縁性接着層付き
銅箔を得た。
【0028】実施例3 図1(a)に示すように、実施例1にしたがって製造し
た半硬化状態の絶縁性接着層付き銅箔を準備した。図1
(b)に示すように、直径0.25mmの貫通穴付きの
内層回路板を製造した。この内層回路板は、両面銅張り
積層板MCL−E−67(日立化成工業株式会社製、商
品名)に、穴をあけ、無電解銅めっきを行い、電解銅め
っきを行った後、不要な箇所の銅をエッチング除去して
回路を形成し、さらに貫通穴に絶縁樹脂であるM−65
0TH(株式会社アサヒ化学研究所製、商品名)を充填
し、この内層回路板の銅表面を、樹脂との接着力を得る
ために、表面研磨、脱脂、水洗、ソフトエッチンング、
水洗、酸処理、水洗を行った後に、亜塩素酸ナトリウム
25g/l、水酸化ナトリウム20g/l、アルキル酸
エステル6g/lの組成に、67℃で4分浸漬処理を行
うという黒化処理を行い、水洗した後、B処理(第1段
階の還元処理)、水洗、F処理(第2段階の還元処
理)、水洗、水切り、乾燥を行った。次に、図1(c)
に示すように、内層回路板の外側に、絶縁性接着層付き
銅箔を、接着層が内層回路と接触するように重ね合わ
せ、温度170℃、圧力2.5MPaで60分間ほど加
圧加熱して積層接着した。次に、塩化鉄/塩酸系の銅の
エッチング液によって、表面の銅箔を溶解して除去し
た。次に、図1(d)に示すように、炭酸ガスレーザ
を、1穴あたり、4ショットほど、接続する箇所に照射
して、直径0.1mmの穴をあけた。次に、過マンガン
酸によるデスミア処理液によって、レーザであけた穴の
樹脂残渣を除去した。次に、無電解銅めっき液L−59
めっき液(日立化成工業株式会社製、商品名)に、70
℃で6時間浸漬して、レーザであけた穴を含む積層板表
面に厚さ12μmのめっきを行った。次に、図1(e)
に示すように、配線パターン以外の箇所にめっきレジス
トを形成し、めっきレジストで覆われていない配線パタ
ーン部分に、はんだめっきを行った。次に、図1(f)
に示すように、めっきレジストを剥離した後、はんだめ
っきをエッチングレジストにして、はんだめっきで覆わ
れていない部分の銅をエッチングして除去した。更に、
はんだめっきを、溶解除去して、最小配線幅が50μm
の第1層目のビルドアップ配線層を得た。次に、図1
(g)に示すように、第1層目のビルドアップ配線に、
上記と同じ組成、同じ条件で、黒化処理と、化学還元処
理を順次行い、上記の工程を繰り返すことによって、第
1層目の外側に最小配線幅が50μmの第2層目のビル
ドアップ層を形成した多重ビルドアップ配線板を得た。
なお、めっき銅の引き剥がし強さは1.1kN/mと高
い値であった。
【0029】実施例4 図2(a)に示すように、実施例2にしたがって製造し
た半硬化状態の絶縁性接着層付き銅箔を準備した。次
に、図2(b)に示すように、直径0.25mmの貫通
穴付きの内層回路板を製造した。この内層回路板は、両
面銅張り積層板MCL−E−67(日立化成工業株式会
社製、商品名)に、穴をあけ、無電解銅めっきを行い、
電解銅めっきを行った後、不要な箇所の銅をエッチング
除去して回路を形成し、この内層回路板の銅表面を、樹
脂との接着力を得るために、実施例と同じ黒化処理と化
学還元処理を行った。次に、図2(c)に示すように、
内層回路板の外側に、絶縁性接着層付き銅箔を、接着層
が内層回路と接触するように重ね合わせ、温度170
℃、圧力2.5MPaで60分間ほど加圧加熱して積層
し、塩化鉄/塩酸系の銅のエッチング液によって、表面
の銅箔を溶解して除去した。次に、図2(d)に示すよ
うに、炭酸ガスレーザを、実施例3と同じ条件で、接続
する箇所に照射して、直径0.1mmの穴をあけた。次
に、過マンガン酸によるデスミア処理液によって、レー
ザであけた穴の樹脂残渣を除去した。次に、無電解銅め
っき液L−59めっき液(日立化成工業株式会社製、商
品名)に、70℃で6時間浸漬して、レーザであけた穴
を含む積層板表面に厚さ12μmのめっきを行った。次
に、図2(e)に示すように、配線パターン以外の箇所
にめっきレジストを形成し、めっきレジストで覆われて
いない配線パターン部分に、実施例3と同様にして、は
んだめっきを行った。次に、図2(f)に示すように、
めっきレジストを剥離した後、はんだめっきをエッチン
グレジストにして、はんだめっきで覆われていない部分
の銅をエッチングして除去した。更に、はんだめっきを
溶解除去して、最小配線幅が50μmの第1層目のビル
ドアップ配線層を得た。次に、図2(g)に示すよう
に、第1層目のビルドアップ配線に、実施例3と同じ組
成、同じ条件で、黒化処理と、化学還元処理を順次行
い、上記の工程を繰り返すことによって、第1層目の外
側に最小配線幅が50μmの第2層目のビルドアップ層
を形成した多重ビルドアップ配線板を得た。次に、塩化
鉄と塩酸を含む銅のエッチング液によって表面の銅箔を
溶解して除去した。なお、めっき銅の引き剥がし強さは
1.1kN/mと高い値であった。
【0030】比較例1 表1の比較例に示す粗面をもつ厚さ35μmの銅箔の粗
面に、実施例1と同様にして、二官能エポキシ樹脂と二
官能フェノール類を反応させて得られたフィルム形成能
を有する重量平均分子量50,000以上の高分子量エ
ポキシ重合体とイソシアネートを主成分付き銅箔を得
た。
【0031】比較例2 実施例3において使用した半硬化状態の絶縁性接着層付
き銅箔の代わりに、比較例1に示す半硬化状態の絶縁性
接着層付き銅箔を使用したことの他は、すべて実施例3
と同様にして多重ビルドアップ配線板を得た。しかし、
めっき銅の引き剥がし強さは0.2kN/mと多層配線
板としては極めて不十分な値であった。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明の方法によ
って、レーザにより直径0.15mm以下の層間接続穴
をあけることが可能であり、また、微細配線の形成が可
能であり、また、めっき銅との接着力が高いビルドアッ
プ法多層配線板用材料、およびそれを用いた多層配線板
を製造をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(g)は、本発明の一実施例を説明す
るための各工程の断面図である。
【図2】(a)〜(g)は、本発明の他の実施例を説明
するための各工程の断面図である。
【符号の説明】
1.半硬化状態の絶縁性接着層付き銅箔 2.内層回路板 3.内層回路 4.穴埋め絶縁性樹脂 5.硬化した絶縁
性樹脂 6.めっき 7.層間接続穴 8.めっきレジスト 9.はんだめっき 10.内層回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大塚 和久 茨城県下館市大字小川1500番地 日立化成 工業株式会社下館研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粗化面の粗さが基準長さ2.5mmあたり
    の山の個数が合計120以上で、そのうち山の高さが2
    μm以上のものが少なくとも100以上である金属箔の
    表面に、半硬化状態の絶縁性接着層を設けたことを特徴
    とするビルドアップ法多層配線板用材料。
  2. 【請求項2】金属箔の粗化面に形成した半硬化状態の絶
    縁性接着材料が、この絶縁性接着層付き金属箔の製造時
    およびビルドアップ配線板製造時に、絶縁性接着層が容
    易に割れることがないレベルのフィルム形性能をもつ材
    料で構成されていることを特徴とする請求項1に記載の
    ビルドアップ法多層配線板用材料。
  3. 【請求項3】金属箔の粗化面に形成した半硬化状態の絶
    縁性接着材料が、直径0.1μm〜3μm、平均長さが
    直径の5倍〜50倍の範囲にある絶縁性短繊維材料を含
    むことを特徴とする請求項1または2に記載のビルドア
    ップ法多層配線板用材料。
  4. 【請求項4】金属箔の粗化面に形成した半硬化状態の絶
    縁性接着層の厚さが25μm〜100μmの厚さである
    ことを特徴とする請求項1〜3のうちいずれかに記載の
    ビルドアップ法多層配線板用材料。
  5. 【請求項5】以下の工程を順に繰り返すことを特徴とす
    る多層配線板の製造法。 a.配線形成済み基板と請求項1〜3のうちいずれかに
    記載のビルドアップ法多層配線板用材料を重ね合わせ、
    加圧、加熱し一体化する工程。 b.金属箔を、エッチング除去する工程。 c.レーザを用いて経由穴をあける工程。 d.無電解めっきまたは無電解めっきと電気めっきを使
    用して、配線を形成する工程。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003078249A (ja) * 2001-09-06 2003-03-14 Fujitsu Ten Ltd 多層基板構造
US6630630B1 (en) * 1999-12-14 2003-10-07 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Multilayer printed wiring board and its manufacturing method
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JP2015107598A (ja) * 2013-12-05 2015-06-11 Jx日鉱日石金属株式会社 樹脂基板を互いに剥離可能に密着させた積層体

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