JPH10261244A - 微粒子の規則的配列方法および光記録媒体 - Google Patents

微粒子の規則的配列方法および光記録媒体

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JPH10261244A
JPH10261244A JP9084535A JP8453597A JPH10261244A JP H10261244 A JPH10261244 A JP H10261244A JP 9084535 A JP9084535 A JP 9084535A JP 8453597 A JP8453597 A JP 8453597A JP H10261244 A JPH10261244 A JP H10261244A
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JP
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fine particles
substrate
fine
particles
regularly
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JP9084535A
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Hajime Yuzurihara
肇 譲原
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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  • Physical Deposition Of Substances That Are Components Of Semiconductor Devices (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 量子効果や触媒効果などの分野に利用でき、
また相変化光記録において高密度記録を可能にする超微
粒子の規則的配列方法を得る。 【解決手段】 基板上に、誘電体材料からなる所定の間
隔、幅、厚さを有する微細な凹凸のパターンを形成し、
該微細な凹凸のパターン上に金属微粒子を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は微粒子の規則的配列
方法に関するものであり、高密度光記録、高密度量子ド
ットレーザ、発光等の光応用分野、高強度、耐磨耗性、
高靭性複合材料等の機械応用、触媒応用、各種センサー
等の応用分野に関わる。
【0002】
【従来の技術】微粒子、超微粒子、クラスタ技術は、近
年特に研究が盛んになっている。特に微粒子化による表
面積の増大は、化学反応の促進、触媒効果が期待でき
る。構造的には、3次元から0次元へ構造の低次元化に
よる量子サイズ効果が現れる。これらは、微粒子単独で
存在させる場合と母体中に分散させる場合がある。一
方、作製プロセスはこれら技術において重要となり、い
くつかの方法がある。真空プロセスでは従来の真空蒸着
法、スパッタ法、レーザ蒸着法、特殊な方法としては、
ガス中蒸着法などがある。これらは、基板上で熱エネル
ギーにより微粒子化を行うか基板に到達する前にガスを
凝集させ微粒子化させる方法とに分けられる。
【0003】しかし、これら方法で作製された微粒子は
基板上にランダムに位置しており、粒径はある程度均一
に揃えられても、微粒子の密度を均一にすること、微粒
子を規則的に配列させる等のより高度な制御はこれから
の課題である。
【0004】このような微粒子の規則配列方法に関する
従来技術として、基板に電子線を照射させ吸着サイトを
形成する技術を利用し、細く絞った電子線を一定間隔で
照射し、規則的なパターンを描くことで微粒子を規則的
に配列させる方法がある(特公平3−59980号公
報)。吸着サイトには、真空中に存在するハイドロカー
ボンが電子線を照射した部分に分解析出し、カーボンが
吸着する。電子線を格子状に照射させればカーボンが格
子状に並び、その後別の物質を基板加熱しながら吸着サ
イトに超微粒子が形成される。真空中に存在するガス
は、油拡散ポンプのオイルを利用したり、他のガスを利
用する。
【0005】このように電子線照射法は、半導体分野の
微細加工技術に使われている電子線描画装置により、任
意のパターンがサブミクロンオーダーのサイズで形成す
ることが可能である。また、微粒子の応用として光記録
媒体がある。レーザ光照射による非晶質と結晶相の可逆
的相変化を利用した光記録媒体の応用に相変化材料の微
粒子を誘電体母体中に分散させる方法があり、これによ
ればこれまでの誘電体保護層が不要になる(特開平3−
157817号公報)。
【0006】ナノメータスケールの微粒子は超微粒子と
いわれ、量子効果、触媒効果をはじめ半導体、金属微粒
子の複合化のような性質の異なる材料を共存させた機能
複合材料化といった幅広い応用が期待されている。量子
効果では発光、レーザへの応用に向けての研究がなされ
ている。特に半導体の量子箱、量子細線によるレーザの
応用は半導体の微細加工技術を利用して作製している。
このような構造を超微粒子により作製できれば、微細加
工技術なしでできるため大がかりな設備がいらなくな
り、プロセスが簡単化できる。しかし、pn接合の構
造、p形半導体、n型半導体微粒子を作る技術が必要に
なる。
【0007】一方、フォトクロミック、発光素子におい
ては、母体中に超微粒子分散させた構造が基本構造とな
る。また、高密度な光記録媒体に微粒子を用いる場合も
同様である。このような光応用技術においては、微粒子
の粒径の均一化はもちろんのこと、微粒子の高密度化と
分散密度の均一化が必要になる。
【0008】これら技術はこれからの課題であり、従来
の電子線照射においては高密度化は可能であるが、電子
線による分解吸着プロセスにおいて吸着サイトができに
くかったり、吸着材料が特性に影響を与える筈の問題が
ある。従って、この方法以外の新規なプロセスが必要と
なる。
【0009】また、非晶質と結晶質を可逆的に相変化さ
せ記録消去できる光記録媒体において、この記録材料を
微粒子とし、誘電体母体中に分散させることで、相変化
を高速に行うことができる。しかし、これからさらなる
高密度化においては記録マークが小さく、トラックピッ
チが小さくなるにつれ微粒子を高密度に分散させること
と、微粒子をランド、グループに非連続的に形成するこ
とでクロストークが軽減することが必要になる。さらに
高速化すると相変化可逆変化速度を速くすること、低い
レーザパワーで記録できることが必要になる。
【0010】また、相変化光記録においては記録前に全
面を初期化する必要があり、これをなくすことができれ
ば、つまり結晶化が最初に存在していれば工数を減少さ
せることができる。しかし、これまでの微粒子分散だけ
では高密度化、高速化に対応できるとは言えない。そこ
で、初期に結晶化していること、記録消去を低パワーで
できること、クロストークを小さくする方法が必要とな
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような状
況に鑑みてなされたもので、量子効果や触媒効果などの
分野に利用でき、また相変化などの光記録において高密
度記録を可能にする超微粒子の規則的配列方法を得るこ
とを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、第一
に、基板上に、誘電体材料からなる所定の間隔、幅、厚
さを有する微細な凹凸のパターンを形成し、該微細な凹
凸のパターン上に金属微粒子を形成することを特徴とす
る微粒子の規則的配列方法が提供される。第二に、上記
第一に記載した微粒子の規則的配列方法において、上記
微細な凹凸のパターンを、微粒子と固溶しやすい物質と
固溶しにくい物質または濡れ性の低い物質を用いて基板
上に交互に形成し、該微粒子と固溶しやすい物質上に金
属微粒子を形成することを特徴とする微粒子の規則的配
列方法が提供される。第三に、基板上にAl23からな
る規則的に孔が形成された膜を形成し、前記孔部または
孔部でない膜上に金属微粒子を形成することを特徴とす
る微粒子の規則的配列方法が提供される。第四に、上記
第三に記載した微粒子の規則的配列方法において、Al
23からなる膜に代えてゼオライトからなる膜を形成す
ることを特徴とする微粒子の規則的配列方法が提供され
る。第五に、誘電体材料からなる基体に、所定の間隔、
幅、厚さを有する微細な凹凸のパターンを形成し、該パ
ターンを有する基体上に、貴金属微粒子をカルコゲン化
合物中に分散した記録層または貴金属微粒子とカルコゲ
ン化合物微粒子の複合微粒子を誘電体材料中に分散した
記録層を設けてなる光記録媒体が提供される。第六に、
基体上に、誘電体材料からなる所定の間隔、幅、厚さを
有する微細な凹凸のパターンを形成し、該パターンを有
する基体上に、貴金属微粒子をカルコゲン化合物中に分
散した記録層または貴金属微粒子とカルコゲン化合物微
粒子の複合微粒子を誘電体材料中に分散した記録層を設
けてなる光記録媒体が提供される。
【0013】以下に本発明を詳細に説明する。微粒子の
作製プロセスは様々であり、真空プロセスにおいては、
蒸着、スパッタ、クラスタイオンビーム、レーザ蒸着、
CVD法があり、最近ではガス中蒸着法による方法など
がある。その他にゾルゲル法、水熱合成法等の溶液から
の合成法がある。これらの方法で作られた微粒子の状態
は、基板上で微粒子化したり、予め気相中で微粒子化さ
れ、基板上に凝集される場合がある。
【0014】いずれも、一長一短はあるものの微粒子形
成可能な方法である。これらの方法を基にこれから微粒
子の応用に必要となる技術は、微粒子の粒径を一様にす
ること、そしてその一様な粒径の微粒子を高密度にする
ことはもちろんのこと、微粒子を規則的に配列させるも
のである。さらにまた、微粒子内に第二、第三の元素を
添加したり、微粒子を別の物質で包んだりすることも考
えられる。そのような中で本発明は、規則的に配列させ
る技術に着目した。規則的に並べる方法として考えられ
るのは、形成する基板表面の形状、性質を規則的に変化
させることである。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に上記第一〜第五に記載した
本発明について順次説明する。上記第一に記載した超微
粒子の規則的配列方法は、図1に示すように基板1ある
いは基板上に微細でしかも周期的な凹凸2を形成する。
周期的なパターンは凹凸各部の幅、高さが一定で、線状
あるいは格子状に形成され、場合によっては周期や形状
は必要に応じて変えても良い。
【0016】この表面構造の形成法としては、ナノオー
ダの微細なサイズまでを考えれば電子ビーム描画による
半導体微細加工技術により加工する。誘電体としては、
SiO2、Si34を用いるのが好ましい。基板は、S
i、GaAs、InPのような半導体基板、サファイ
ア、マグネシア、石英、その他強誘電体、金属と特に限
定されないが、半導体や酸化物が好ましい。
【0017】作製例としては、GaAs基板の上にプラ
ズマCVD法によりSiO2膜を数十nmつけ、電子線
描画法により特定の幅と間隔で格子状に加工する。加工
寸法は、凹凸の幅、間隔とも数十nmが望ましい。特に
微細なパターンを形成する場合は、電子線描画法が良
い。こうして図1のような微細なパターンが刻まれた基
板を用いて、金属あるいは半導体微粒子、もしくはその
複合微粒子をパターン形状を反映した状態に形成するこ
とが可能となる。微粒子は、真空蒸着、スパッタ法と熱
処理により形成する。
【0018】微細な凹凸2が形成された基板表面に、蒸
発した原子が到達すると原子は凹凸2の凹部ないし凸部
に吸着し、そこを核に熱処理により微粒子径が変わる。
従って、規則的周期的表面形状を反映して、図2の如く
微粒子3が規則的に形成される。微細パターンの形状に
よっては、微粒子が鎖の如く結合した量子細線を形成す
ることも可能である。
【0019】特に細線を形成する場合に有効な方法とな
るのが、上記第二に記載した超微粒子の規則的配列方法
であり、微粒子材料と非固溶な材料を先の凸部、あるい
は凹部面上に膜としてつけておく方法である。あるいは
微細加工によりこの膜を規則的に基板1上に直接形成す
ることにしても良い。例えば、固溶しにくい金属の組み
合わせとしてAu4と他の金属5、あるいは貴金属4と
他の金属5の組み合わせがある(図3参照)。特に低い
温度での熱処理では可能となる。以上のプロセスで作製
した規則配列微粒子は必要によりこれらを保護するため
の保護層を設けても良い。
【0020】次に上記第三に記載した超微粒子の規則的
配列方法は、初めから規則的に微細な構造を持つ基板に
微粒子を作製する場合である。この材料にAl23があ
る。作製方法により数十nmから数百nmの範囲で、ポ
ア径をコントロールすることができる。また、このポア
は一定間隔で規則的に並んでおり、この構造を微細加工
技術を使わず作ることができる。図4はポア7の規則的
配列構造を示したものである。
【0021】この構造の作製方法は、陽極酸化法であ
る。純度の高いAl基板1を用い、この基板を陽極にし
溶液中で酸化させる。この際に、ある大きさのポア7が
規則的に形成される。ポアは六角柱状のセル6内に形成
され、このセル径は電圧に依存する。従って、ポア径も
それに依存する。さらにこの後、一定のセル径に対しポ
ア径を所定の大きさまでコントロールする。このように
してできたマイクロポーラス層付き基板を用いて基板面
上に微粒子を形成する。
【0022】微粒子の形成はスパッタ法、真空蒸着法等
で形成する。スパッタあるいは蒸着により蒸発してきた
元素は、基板上に到達する前にクラスタまたは一個の原
子の状態が混在した状態になっていると考えられるが、
これらは基板に到達した時にポア部位あるいはその周辺
を核に微粒子が形成される。あるいは数nmの薄膜を形
成した後熱処理により微粒子化する等で形成されること
が考えられるが、いずれにしろ、微粒子はポア部位ある
いはその周辺で核となり粒径が変化することになり、結
果的にポアの規則的配列に沿って配列し、微粒子が規則
配列することになる。例えばAu、Ptを蒸着し熱処理
により微粒子化すると、微粒子は規則配列構造をとるこ
とになる。
【0023】上記第四に記載した超微粒子の規則的配列
方法は、上記第三に記載した超微粒子の規則的配列方法
と類似するがナノオーダーのポア径とナノオーダーのポ
ア間隔を有するもので、さらに微細に微粒子を配列させ
ることが可能になる。この材料にはアルミノケイ酸塩で
あるゼオライトがある。一般式で示すと、
【0024】
【化1】(M1M20.5)m(AlmSinO2)(m+
n)・XH2O 式中、M1、M2は一価または二価の陽イオンで、例え
ばK、Ca等である。またn≧mである。この物質は、
多くの種類を持ち、特徴は、ナノオーダーのポアが一次
元、二次元、三次元といった規則配列していることであ
る。従って、このナノポアに原子を入れ原子クラスター
を作り、一次元の鎖構造を作ることも研究されている。
【0025】本発明では、一次元から三次元の骨格構造
を有するゼオライトを基板上に膜にして、この上に微粒
子を作製する。具体的な種類としては、ゼオライトL、
ZSM−5、モルデナイト等があり、これらは一次元か
ら三次元の骨格構造を持つ。これら物質を薄膜化する方
法として、水熱合成、CVD、気相輸送法等がある。こ
れら手法により作製した薄膜は、基板に対してポアの方
向が垂直に配列した構造が望ましい。図5は基板上に筒
が垂直方向に立っているように成長する状況を示すもの
である。この筒は中が空洞(すなわち、これをポアとい
っている)になっており、この空洞部に原子が入り込
み、ここに吸着されることにより規則正しく配列したポ
アに原子が配列することになる。微粒子の作製は上記で
述べてきた方法により行い、この場合の微粒子は細孔7
に微粒子が位置するように配列することになる。
【0026】以上の方法により、微細で規則的に配列さ
れた微粒子を作製することは、これまでランダムな状態
であった微粒子に対し、粒径と密度のコントロールが可
能になり、応用分野が広がる。
【0027】微粒子の高密度化により、応用として触
媒、発光素子、光メモリーなどがある。特にこれら手法
で作製される微粒子により、特に有効である応用に相変
化型光メモリーがある。今後、レーザ光の短波長化、狭
トラックピッチ化により高密度なメモリーへ進んでい
く。一方、書き換え可能な光メモリーは熱による記録で
あるため記録マークの拡がりが生じてしまう。さらにト
ラックピッチが狭くなると、隣接するトラックからのク
ロストークが問題になる。
【0028】また、最近短波長レーザの開発が進み実用
化が近いが、高出力には至っていない。従って、記録時
のパワーが小さくても記録できることが必要になってく
る。高速アクセスによりディスクの回転数も高くなるた
め、短時間で記録するためにも高いパワーが要求されて
くる。
【0029】また、相変化を利用した光メモリーにおい
ては、結晶化するための初期化が必要となり特に量産時
に時間を要し、ネックとなっている。これら高密度化に
伴う問題点を解決するために、特に相変化光メモリーに
対して記録層に用いられているカルコゲン系材料を含む
記録材料を微粒子にすることでこれら問題点を解消す
る。上記第五および第六に記載した光記録媒体はこのよ
うな考えに基づくものである。すなわち、
【0030】材料として、GeSbTe,AgSbT
e,InSbTeおよびAgInSbTe等の四元系を
用い、これら物質を微粒子化することにより、記録マー
クを波長以上に拡がることなく記録できる。この微粒子
はSiO2の誘電体中に分散させる。
【0031】微粒子化により、まず材料の融点降下が図
れ、低いパワーで記録でき、記録マークが小さいために
読み出し時の隣接トラックからのクロストークを小さく
できる。さらに記録層作製時に結晶化をさせるため、貴
金属であるAu、Pt等微粒子を分散させる。貴金属微
粒子の触媒効果を利用する。また、記録材料は従来の如
く薄膜にし、貴金属微粒子を分散させる方法をとっても
良い。微粒子径は数10nmから100nm以下が好ま
しい。
【0032】これら微粒子を規則的に高密度化するため
に、例えば図6のようにトラックピッチが1.5μm
(トラッキング用溝幅0.6μm、深さ約720オング
ストローム)のガラス基板上のトラック部8にさらに
0.2〜0.3μm幅、深さ約100オングストローム
の非常に微細な溝を設け、微粒子3をここに規則的に配
列させる。この場合の溝に対する精度は厳密である必要
はない。また、ピックアップによるトラッキング時にこ
の溝を検出しない程度にすることが必要となる。このよ
うにして高密度に微細な微粒子を配列させることにより
光メモリーの高密度化へ対応できる。
【0033】
【実施例】以下に実施例とその効果について説明する。
【0034】実施例1 シリコン基板上に、熱酸化法によりSiO2膜を250
Å成長させた。その後、PMMAレジストを塗布し所定
の方向に電子線描画法とフッ酸によるエッチングによ
り、幅30nm、周期100nmの短冊状の周期的パタ
ーンを形成する。続いて、金を真空蒸着し厚さ5〜6n
mの薄膜を形成した。薄膜形成後、真空中で200℃で
加熱した。その結果、平均粒径20nmの微粒子が溝部
に形成された。さらに、この上にSiO2を蒸着によ
り、100nm程成膜し保護層とした。また、Si基板
上に、先と同様にしてSiO2パターンの代わりにAl
膜を作製した後、その溝にPt膜を形成し、Al膜と同
じ厚さに拵えた。この上に、真空蒸着法により金を数n
m蒸着し、真空中で加熱し微粒子を作製した。この微粒
子は、Al膜上に形成されており、大きさ数十nmであ
った。これにより、微粒子3は一定間隔に一次元の鎖状
に形成された。
【0035】実施例2 高純度なAl基板を使用し、表面の酸化膜をアルカリエ
ッチングにより除去した後、炭素を陰極に、Al基板を
陽極にし硫酸溶液中で電圧を印加しながら酸化膜を形成
した。電圧を数10V印加することにより六角柱のセル
構造の中にポアが形成されていた。セルの大きさは50
nmから100nmであった。ポア径は約30nmから
50nmであった。このポア径は、リン酸に浸漬するこ
とでセル径80nm、ポア径30nmのマイクロポーラ
ス基板を作製した。厚さは2μmである。この上に、真
空蒸着法により金を数nm蒸着し、真空中で加熱し微粒
子を作製した。その結果、ポア上に数10nmの微粒子
が形成され、格子状に並んだポアと同様な格子状に微粒
子が規則配列していた(図7参照)。
【0036】実施例3 シリカ源、アルミナ源、アルカリ源、蒸留水から調製し
た水性ゲル混合物(0.1テトラnプロピルアンチモニ
ウムブロマイド・0.05Na2O・0〜0.01A12
3・SiO2・70〜100H2O)をオートクレーブ
装置に入れ、基板としてテフロンを使用しゲル混合物内
に入れた。170℃、48時間合成した後ZSM−5の
ゼオライト膜が成長しており、厚さ約2μmであった。
できた結晶は、多結晶であり基板表面をその後研磨し
た。このナノポーラス基板上に、真空蒸着法により金の
薄膜を数nmつけてその後真空中、200℃10分熱処
理した。その結果、ある結晶粒内を観察したところ、約
5nmの微結晶がほぼ格子状に配列していた。
【0037】実施例4 ガラス基板上に、0.6μm幅の溝を1.5μmピッチ
でスパイラル状に作製した。さらにランド部に電子線描
画による微細加工を施し、幅100nm、深さ10nm
程度の溝を数本設けた。その上に、AgSbTe2のチ
ップをSiO2ターゲットの上に置き同時スパッタを行
った。また、AgSbTe2とAuのチップをSiO2
ーゲットの上に置き同時スパッタを行った。膜厚は20
nmにした。その後、真空中Arを導入しながら圧力l
×10-3Torrで100〜200℃で1時間程度、ラ
ンプ加熱により加熱した。
【0038】その結果、粒径20nmのAgSbTe2
の微粒子が微細な溝にほぼ沿うように10nm間隔で緻
密に形成されていた。加熱温度100℃から150℃で
結晶化していた。一方、Au微粒子を含む膜は、さらに
密に分散しており、100℃に満たない温度で結晶化が
起きていた。さらにこれら膜にAl反射膜を45nmつ
けて反射率を測定したところ、Au微粒子をつけた場合
のほうが数%高かった。従来のGeSbTe系記録層を
SiO2・ZnS保護層で挟み、Al反射膜をつけた構
成のものに対し、記録パワーを低くでき、成膜初期に結
晶化しており初期化プロセスが不要になった。
【0039】
【発明の効果】以上のように、基板表面に微細な構造を
予め設けることにより、微粒子化のプロセスにおいて微
粒子を高密度に規則的に配列することができる。また、
この技術を相変化光メモリーに応用した場合、微粒子化
することで記録マークの拡がりや、消し残りがなく、A
u微粒子など貴金属微粒子を加えることにより、初期に
結晶化しやすく、これに伴い、記録パワーもより低くす
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により基板表面に形成された微細パター
ンの1例を示す説明図である。
【図2】図1の微細パターンの表面に微粒子が形成され
た状態を示す説明図である。
【図3】基板上に異なる物質を用いて交互に形成された
微細パターン膜の説明図である。
【図4】微細加工を用いず、はじめから規則的な微細構
造を持つ基板の例を示す説明図である。
【図5】三次元構造に形成された細孔からなる膜を示す
説明図である。
【図6】基板上のトラック部にさらに微細な溝を設け
た、高密度化の例を示す説明図である。
【図7】格子状に並んだポア上に微粒子が形成されてい
る状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 基板または基体 2 規則的に設けた微細凹凸 3 微粒子 4 Auまたは貴金属 5 4で使用されている金属とは別の金属 6 セル 7 細孔(ポア) 8 トラック部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、誘電体材料からなる所定の間
    隔、幅、厚さを有する微細な凹凸のパターンを形成し、
    該微細な凹凸のパターン上に金属微粒子を形成すること
    を特徴とする微粒子の規則的配列方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の微粒子の規則的配列方法にお
    いて、前記微細な凹凸のパターンを、微粒子と固溶しや
    すい物質と固溶しにくい物質または濡れ性の低い物質を
    用いて基板上に交互に形成し、該微粒子と固溶しやすい
    物質上に金属微粒子を形成することを特徴とする微粒子
    の規則的配列方法。
  3. 【請求項3】 基板上にAl23からなる規則的に孔が
    形成された膜を形成し、前記孔部または孔部でない膜上
    に金属微粒子を形成することを特徴とする微粒子の規則
    的配列方法。
  4. 【請求項4】 請求項3の微粒子の規則的配列方法にお
    いて、Al23からなる膜に代えてゼオライトからなる
    膜を形成することを特徴とする微粒子の規則的配列方
    法。
  5. 【請求項5】 誘電体材料からなる基体に、所定の間
    隔、幅、厚さを有する微細な凹凸のパターンを形成し、
    該パターンを有する基体上に、貴金属微粒子をカルコゲ
    ン化合物中に分散した記録層または貴金属微粒子とカル
    コゲン化合物微粒子の複合微粒子を誘電体材料中に分散
    した記録層を設けてなる光記録媒体。
  6. 【請求項6】 基体上に、誘電体材料からなる所定の間
    隔、幅、厚さを有する微細な凹凸のパターンを形成し、
    該パターンを有する基体上に、貴金属微粒子をカルコゲ
    ン化合物中に分散した記録層または貴金属微粒子とカル
    コゲン化合物微粒子の複合微粒子を誘電体材料中に分散
    した記録層を設けてなる光記録媒体。
JP9084535A 1997-03-17 1997-03-17 微粒子の規則的配列方法および光記録媒体 Pending JPH10261244A (ja)

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