JPH10260648A - 可逆性画像表示媒体の印字消去装置 - Google Patents
可逆性画像表示媒体の印字消去装置Info
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- JPH10260648A JPH10260648A JP9064968A JP6496897A JPH10260648A JP H10260648 A JPH10260648 A JP H10260648A JP 9064968 A JP9064968 A JP 9064968A JP 6496897 A JP6496897 A JP 6496897A JP H10260648 A JPH10260648 A JP H10260648A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 常温固体インクと強磁性体着色粒子とを
用いた特定の可逆性画像表示媒体に好適に適用すること
ができる、構造が簡単で且つ任意の領域の画像の印字/
消去を確実に行い得るとともに、装置の構造及び使用す
るエネルギーの観点から低コストな可逆性画像表示媒体
の印字消去装置を提供する。 【解決手段】 少なくとも表示面が透明性を有する2枚
のシート状支持体26間に、二相に分離する色の異なる
二種の着色インク22、24からなる画像表示用インク
組成物を含み、いずれか一方の着色インクに含まれる着
色粒子が強磁性を有する粒子21であり、少なくとも一
方の着色インクが室温以上の融点を有する常温個体イン
クである可逆性画像表示媒体20に適用する印字消去装
置10であって、磁界及び熱の発生が可能な磁性体12
と、該磁性体に磁界と熱とを発生させる磁界・熱発生装
置14と、該磁性体に隣接し、磁性体に発生した熱を拡
散する熱伝導体18と、を備える。
用いた特定の可逆性画像表示媒体に好適に適用すること
ができる、構造が簡単で且つ任意の領域の画像の印字/
消去を確実に行い得るとともに、装置の構造及び使用す
るエネルギーの観点から低コストな可逆性画像表示媒体
の印字消去装置を提供する。 【解決手段】 少なくとも表示面が透明性を有する2枚
のシート状支持体26間に、二相に分離する色の異なる
二種の着色インク22、24からなる画像表示用インク
組成物を含み、いずれか一方の着色インクに含まれる着
色粒子が強磁性を有する粒子21であり、少なくとも一
方の着色インクが室温以上の融点を有する常温個体イン
クである可逆性画像表示媒体20に適用する印字消去装
置10であって、磁界及び熱の発生が可能な磁性体12
と、該磁性体に磁界と熱とを発生させる磁界・熱発生装
置14と、該磁性体に隣接し、磁性体に発生した熱を拡
散する熱伝導体18と、を備える。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可逆的に画像を表
示・消去する媒体に適用する印字消去装置に関する。
示・消去する媒体に適用する印字消去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、可逆表示可能な可逆性画像表示媒
体の一つとして、表示媒体内に着色剤を含む表示用イン
ク組成物を封入し、着色剤を移動させて表示や消去を行
うものが知られている。例えば、着色剤に磁性粒子を用
い、これに磁界を作用させて磁気泳動によって表示を行
なう表示媒体が特公昭51−10959号、特開平2−
193185号公報に記載されている。
体の一つとして、表示媒体内に着色剤を含む表示用イン
ク組成物を封入し、着色剤を移動させて表示や消去を行
うものが知られている。例えば、着色剤に磁性粒子を用
い、これに磁界を作用させて磁気泳動によって表示を行
なう表示媒体が特公昭51−10959号、特開平2−
193185号公報に記載されている。
【0003】これらの表示媒体は、いずれも溶媒中に表
示用としての磁性粒子と、これと異なる色の隠蔽粒子と
を分散したものが封入されており、磁界を作用させるこ
とによって、磁性粒子を移動させて画像の表示、消去を
行なっていた。この方法によれば、印字、消去時に磁性
粒子と一緒に隠蔽粒子も泳動してしまうため隠蔽粒子と
表示粒子が混合して存在し、鮮鋭な画像表示ができない
という欠点を有していた。
示用としての磁性粒子と、これと異なる色の隠蔽粒子と
を分散したものが封入されており、磁界を作用させるこ
とによって、磁性粒子を移動させて画像の表示、消去を
行なっていた。この方法によれば、印字、消去時に磁性
粒子と一緒に隠蔽粒子も泳動してしまうため隠蔽粒子と
表示粒子が混合して存在し、鮮鋭な画像表示ができない
という欠点を有していた。
【0004】この問題を解決するために、少なくとも表
示面が透明性を有する2枚のシート状支持体間に、二相
に分離する色の異なる二種の着色インクからなる画像表
示用インク組成物を含み、いずれか一方の着色粒子が強
磁性を有する粒子であり、少なくとも一方の着色インク
が室温以上の融点を有する常温個体インクであること画
像表示媒体が提案された。
示面が透明性を有する2枚のシート状支持体間に、二相
に分離する色の異なる二種の着色インクからなる画像表
示用インク組成物を含み、いずれか一方の着色粒子が強
磁性を有する粒子であり、少なくとも一方の着色インク
が室温以上の融点を有する常温個体インクであること画
像表示媒体が提案された。
【0005】この媒体では、二つの着色インクは乳化、
混合することなく安定に二相分離状態を取ることができ
る。画像表示用インク組成物においては、着色粒子のう
ちの一方が、その表面に共有結合を介して疎水性に処理
されることによって溶媒中に分散しているため、分散剤
として界面活性剤を添加することがなく、もう一方の着
色インクが混色を起こすこともない。このため、この画
像表示用インク組成物を用いた表示媒体では、表示用着
色粒子と隠蔽着色粒子が混合することがなく、高コント
ラストの画像表示が可能となる。また、表示媒体に常温
固体の着色インクを用いているので、表示画像を安定に
保持することができる。
混合することなく安定に二相分離状態を取ることができ
る。画像表示用インク組成物においては、着色粒子のう
ちの一方が、その表面に共有結合を介して疎水性に処理
されることによって溶媒中に分散しているため、分散剤
として界面活性剤を添加することがなく、もう一方の着
色インクが混色を起こすこともない。このため、この画
像表示用インク組成物を用いた表示媒体では、表示用着
色粒子と隠蔽着色粒子が混合することがなく、高コント
ラストの画像表示が可能となる。また、表示媒体に常温
固体の着色インクを用いているので、表示画像を安定に
保持することができる。
【0006】この画像表示媒体に対する印字/消去は、
加熱手段によってインクを一時的に粘度低下させ、外部
から磁界を印加することにより、強磁性を有する粒子を
可視領域あるいは不可視領域へと移動させることによっ
て可能となる。
加熱手段によってインクを一時的に粘度低下させ、外部
から磁界を印加することにより、強磁性を有する粒子を
可視領域あるいは不可視領域へと移動させることによっ
て可能となる。
【0007】本発明の印字消去装置が適用される可逆性
画像表示媒体では、表示用着色インクと隠蔽用着色イン
クが二相に分離した状態で存在しているため、印字消去
時には、表示用の強磁性を有する粒子が磁界によって移
動するとき、その粒子が分散している分散液もいっしょ
に移動する。このため、印字/消去は、加熱により常温
固体の着色インクが溶融した状態で、磁界により駆動さ
れた表示用着色インクと隠蔽用着色インクが入れ代わる
ことによって可能となる。したがって、各々のインクが
入れ代わることができように、加熱よる着色インクの溶
融領域が、磁界にさらされてインクの移動が行われる領
域より大きくなければならない。図3はこのような可逆
性画像表示媒体20の一定面積をヒーター30で加熱し
ながら、磁石32により磁界を作用させた状態を示す概
略断面図である。もし、斜線で示した溶融領域の断面積
と、磁界が作用する領域の断面積とが、図3に示すよう
に同じであれば、強磁性を有する粒子を含む表示用着色
インクに働く力と隠蔽用着色インクからの反作用で力が
拮抗してしまい媒体中のインクは入れ代わることができ
ない。つまり、画像の記録(印字)又は消去ができない
ということになる。
画像表示媒体では、表示用着色インクと隠蔽用着色イン
クが二相に分離した状態で存在しているため、印字消去
時には、表示用の強磁性を有する粒子が磁界によって移
動するとき、その粒子が分散している分散液もいっしょ
に移動する。このため、印字/消去は、加熱により常温
固体の着色インクが溶融した状態で、磁界により駆動さ
れた表示用着色インクと隠蔽用着色インクが入れ代わる
ことによって可能となる。したがって、各々のインクが
入れ代わることができように、加熱よる着色インクの溶
融領域が、磁界にさらされてインクの移動が行われる領
域より大きくなければならない。図3はこのような可逆
性画像表示媒体20の一定面積をヒーター30で加熱し
ながら、磁石32により磁界を作用させた状態を示す概
略断面図である。もし、斜線で示した溶融領域の断面積
と、磁界が作用する領域の断面積とが、図3に示すよう
に同じであれば、強磁性を有する粒子を含む表示用着色
インクに働く力と隠蔽用着色インクからの反作用で力が
拮抗してしまい媒体中のインクは入れ代わることができ
ない。つまり、画像の記録(印字)又は消去ができない
ということになる。
【0008】このような媒体に好適に用い得る印字消去
装置は提案されていないのが現状であり、従来、一般的
な可逆性表示媒体に適用し得る加熱手段と磁界発生手段
をもつ印字消去装置として、特開平7−261684、
特開平7−271315号公報に開示されているものが
あった。これらは、磁界発生手段に加えてヒーターや赤
外線レーザーなどが配置された面状あるいは棒状の加熱
手段を設けている。このような広い面積の加熱手段を有
する印字消去装置では、装置の大型化、複雑化は避けら
れず、また、加熱に高いエネルギーを要するため、結果
的に大幅なコスト上昇がさけられないという重大な欠点
を有する。
装置は提案されていないのが現状であり、従来、一般的
な可逆性表示媒体に適用し得る加熱手段と磁界発生手段
をもつ印字消去装置として、特開平7−261684、
特開平7−271315号公報に開示されているものが
あった。これらは、磁界発生手段に加えてヒーターや赤
外線レーザーなどが配置された面状あるいは棒状の加熱
手段を設けている。このような広い面積の加熱手段を有
する印字消去装置では、装置の大型化、複雑化は避けら
れず、また、加熱に高いエネルギーを要するため、結果
的に大幅なコスト上昇がさけられないという重大な欠点
を有する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記の諸問題
を考慮してなされたものであり、本発明の目的は、常温
固体インクと強磁性体着色粒子とを用いた特定の可逆性
画像表示媒体に好適に適用することができる、構造が簡
単で且つ任意の領域の画像の印字/消去を確実に行い得
るとともに、装置の構造及び使用するエネルギーの観点
から低コストな、可逆性画像表示媒体の印字消去装置を
提供することにある。
を考慮してなされたものであり、本発明の目的は、常温
固体インクと強磁性体着色粒子とを用いた特定の可逆性
画像表示媒体に好適に適用することができる、構造が簡
単で且つ任意の領域の画像の印字/消去を確実に行い得
るとともに、装置の構造及び使用するエネルギーの観点
から低コストな、可逆性画像表示媒体の印字消去装置を
提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、少なくと
も表示面が透明性を有する2枚のシート状支持体間に、
二相に分離する色の異なる二種の着色インクからなる画
像表示用インク組成物を含み、一方の着色粒子が強磁性
を有する粒子であり、さらに、少なくとも一方の着色イ
ンクが室温以上の融点を有する常温個体インクである可
逆性画像表示媒体の印字消去方法について研究した結
果、新しい可逆性画像表示媒体の印字消去装置を見いだ
し本発明を完成するに至った。
も表示面が透明性を有する2枚のシート状支持体間に、
二相に分離する色の異なる二種の着色インクからなる画
像表示用インク組成物を含み、一方の着色粒子が強磁性
を有する粒子であり、さらに、少なくとも一方の着色イ
ンクが室温以上の融点を有する常温個体インクである可
逆性画像表示媒体の印字消去方法について研究した結
果、新しい可逆性画像表示媒体の印字消去装置を見いだ
し本発明を完成するに至った。
【0011】即ち、本発明の可逆性画像表示媒体の印字
消去装置は、少なくとも表示面が透明性を有する2枚の
シート状支持体間に、二相に分離する色の異なる二種の
着色インクからなる画像表示用インク組成物を含み、い
ずれか一方の着色インクに含まれる着色粒子が強磁性を
有する粒子であり、少なくとも一方の着色インクが室温
以上の融点を有する常温個体インクである可逆性画像表
示媒体に適用する印字消去装置であって、磁界及び熱の
発生が可能な磁性体と、該磁性体に磁界と熱とを発生さ
せる磁界・熱発生装置と、該磁性体に隣接し、磁性体に
発生した熱を拡散する熱伝導体と、を備えることを特徴
とする。
消去装置は、少なくとも表示面が透明性を有する2枚の
シート状支持体間に、二相に分離する色の異なる二種の
着色インクからなる画像表示用インク組成物を含み、い
ずれか一方の着色インクに含まれる着色粒子が強磁性を
有する粒子であり、少なくとも一方の着色インクが室温
以上の融点を有する常温個体インクである可逆性画像表
示媒体に適用する印字消去装置であって、磁界及び熱の
発生が可能な磁性体と、該磁性体に磁界と熱とを発生さ
せる磁界・熱発生装置と、該磁性体に隣接し、磁性体に
発生した熱を拡散する熱伝導体と、を備えることを特徴
とする。
【0012】また、請求項2に記載の可逆性画像表示媒
体の印字消去装置は、少なくとも表示面が透明性を有す
る2枚のシート状支持体間に、二相に分離する色の異な
る二種の着色インクからなる画像表示用インク組成物を
含み、いずれか一方の着色インクに含まれる着色粒子が
強磁性を有する粒子であり、少なくとも一方の着色イン
クが室温以上の融点を有する常温個体インクである可逆
性画像表示媒体に適用する印字消去装置であって、磁性
体と磁界・熱発生装置と熱伝導体とを備え、磁界・熱発
生装置を作動させて磁性体内部に発生させた熱及び熱伝
導体を介した熱により常温個体インクを溶融状態とな
し、且つ、磁性体に発生させた磁界により強磁性を有す
る粒子を移動させることにより、前記可逆性画像表示媒
体に画像を印字又は消去することを特徴とする。
体の印字消去装置は、少なくとも表示面が透明性を有す
る2枚のシート状支持体間に、二相に分離する色の異な
る二種の着色インクからなる画像表示用インク組成物を
含み、いずれか一方の着色インクに含まれる着色粒子が
強磁性を有する粒子であり、少なくとも一方の着色イン
クが室温以上の融点を有する常温個体インクである可逆
性画像表示媒体に適用する印字消去装置であって、磁性
体と磁界・熱発生装置と熱伝導体とを備え、磁界・熱発
生装置を作動させて磁性体内部に発生させた熱及び熱伝
導体を介した熱により常温個体インクを溶融状態とな
し、且つ、磁性体に発生させた磁界により強磁性を有す
る粒子を移動させることにより、前記可逆性画像表示媒
体に画像を印字又は消去することを特徴とする。
【0013】ここで、前記磁性体が、磁界・熱発生装置
の作動により変動する磁界を生じることができ、その磁
界にもとづいて該磁性体から随伴的な磁界を発生させ、
且つ、磁界の変動にもとづいて磁性体内部に熱を発生さ
せる磁界・熱誘発可能な磁性体であることが好ましい。
の作動により変動する磁界を生じることができ、その磁
界にもとづいて該磁性体から随伴的な磁界を発生させ、
且つ、磁界の変動にもとづいて磁性体内部に熱を発生さ
せる磁界・熱誘発可能な磁性体であることが好ましい。
【0014】また、前記磁性体及び熱伝導体との接触に
より前記可逆性画像表示媒体中に生じる加熱領域が、前
記磁性体から発生する前記可逆性画像表示媒体中での磁
界領域より大きいことを特徴とする。具体的には、前記
印字消去装置先端の可逆性画像表示媒体との接触断面に
おいて、前記磁性体の外周に沿って熱伝導体を備えるこ
とにより、加熱領域を大きくなすことができる。
より前記可逆性画像表示媒体中に生じる加熱領域が、前
記磁性体から発生する前記可逆性画像表示媒体中での磁
界領域より大きいことを特徴とする。具体的には、前記
印字消去装置先端の可逆性画像表示媒体との接触断面に
おいて、前記磁性体の外周に沿って熱伝導体を備えるこ
とにより、加熱領域を大きくなすことができる。
【0015】また、前記熱伝導体は、非磁性の物質であ
ることを特徴とし、前記磁界・熱発生装置が、電流信号
の印加によって磁性体に磁界を発生させる機能を有し、
且つ、該磁界・熱発生装置に電流信号の一部または全部
として交流信号を移送しうる送電装置が接続されること
を特徴とする。ここで、この送電装置は、交流信号とと
もに直流信号を送電でき、且つ、電流信号の交流成分の
周波数を制御して磁性体からの発熱量を制御するととも
に、電流信号の直流成分の振幅を制御して前記磁性体か
ら発する磁界強度を制御する、交流信号および直流信号
の信号特性を制御しうる制御デバイスを備えることを特
徴とする。
ることを特徴とし、前記磁界・熱発生装置が、電流信号
の印加によって磁性体に磁界を発生させる機能を有し、
且つ、該磁界・熱発生装置に電流信号の一部または全部
として交流信号を移送しうる送電装置が接続されること
を特徴とする。ここで、この送電装置は、交流信号とと
もに直流信号を送電でき、且つ、電流信号の交流成分の
周波数を制御して磁性体からの発熱量を制御するととも
に、電流信号の直流成分の振幅を制御して前記磁性体か
ら発する磁界強度を制御する、交流信号および直流信号
の信号特性を制御しうる制御デバイスを備えることを特
徴とする。
【0016】本発明の可逆性画像表示媒体の画像消去装
置は、少なくとも表示面が透明性を有する2枚のシート
状支持体間に、二相に分離する色の異なる二種の着色イ
ンクからなる画像表示用インク組成物を含み、いずれか
一方の着色インクに含まれる着色粒子が強磁性を有する
粒子であり、少なくとも一方の着色インクが室温以上の
融点を有する常温個体インクである可逆性画像表示媒体
に形成された画像を、磁性体と磁界・熱発生装置と熱伝
導体とを備え、磁性体内部に発生した熱及び熱伝導体を
介した熱により常温個体インクを溶融状態となし、磁性
体に発生した磁界により強磁性を有する粒子を不可視領
域に移動させることにより消去することを特徴とする。
置は、少なくとも表示面が透明性を有する2枚のシート
状支持体間に、二相に分離する色の異なる二種の着色イ
ンクからなる画像表示用インク組成物を含み、いずれか
一方の着色インクに含まれる着色粒子が強磁性を有する
粒子であり、少なくとも一方の着色インクが室温以上の
融点を有する常温個体インクである可逆性画像表示媒体
に形成された画像を、磁性体と磁界・熱発生装置と熱伝
導体とを備え、磁性体内部に発生した熱及び熱伝導体を
介した熱により常温個体インクを溶融状態となし、磁性
体に発生した磁界により強磁性を有する粒子を不可視領
域に移動させることにより消去することを特徴とする。
【0017】本発明の印字消去装置では、磁性体内部か
ら発生する熱によって、常温個体インクを粘度低下さ
せ、磁界の印加により表示用着色インクを媒体表面の可
視領域まで移動させることにで、画像情報の表示つまり
印字を行う。消去においては同様に、熱によって常温個
体インクを溶融させ、磁界の印加により表示用着色イン
クを媒体裏面の不可視領域へ移動させることによって行
う。このように、印字消去とともに熱、磁界との両方を
発生させる磁性体と熱を伝える熱伝導体によって、実行
可能となる。即ち、本発明の印字消去装置は、その機能
からみれば、加熱手段、熱伝導手段、磁界発生手段が備
えられているものである。
ら発生する熱によって、常温個体インクを粘度低下さ
せ、磁界の印加により表示用着色インクを媒体表面の可
視領域まで移動させることにで、画像情報の表示つまり
印字を行う。消去においては同様に、熱によって常温個
体インクを溶融させ、磁界の印加により表示用着色イン
クを媒体裏面の不可視領域へ移動させることによって行
う。このように、印字消去とともに熱、磁界との両方を
発生させる磁性体と熱を伝える熱伝導体によって、実行
可能となる。即ち、本発明の印字消去装置は、その機能
からみれば、加熱手段、熱伝導手段、磁界発生手段が備
えられているものである。
【0018】本発明に適用される可逆性画像表示媒体
(以下、適宜、表示媒体又は単に媒体と称する)20で
は、表示用着色インク22と隠蔽用着色インク24が二
相に分離した状態で存在しているため、印字/消去時に
は、表示用の強磁性を有する粒子21が磁界によって移
動するとき、その粒子が分散している分散液もいっしょ
に移動する。このように画像の印字/消去は、図4に示
すように溶融領域の中で表示用着色インクと隠蔽用着色
インクが入れ代わることによって可能となる。図4はヒ
ーター30による加熱領域(図4に斜線部分で示す)が
磁石32により磁界を作用させた領域よりも広くなって
いる状態を示す画像表示媒体20の概略断面図である。
このように、各々のインクが互いに入れ代わることがで
きるように、加熱よる着色インクの溶融領域が、移動の
ための磁界が存在する領域より大きくなる必要がある。
もし、これらの領域の面積が同じであれば、表示用イン
クに働く力と隠蔽用インクからの反作用で力が拮抗して
しまい前記図3において示したように媒体20中のイン
クは入れ代わることができない。
(以下、適宜、表示媒体又は単に媒体と称する)20で
は、表示用着色インク22と隠蔽用着色インク24が二
相に分離した状態で存在しているため、印字/消去時に
は、表示用の強磁性を有する粒子21が磁界によって移
動するとき、その粒子が分散している分散液もいっしょ
に移動する。このように画像の印字/消去は、図4に示
すように溶融領域の中で表示用着色インクと隠蔽用着色
インクが入れ代わることによって可能となる。図4はヒ
ーター30による加熱領域(図4に斜線部分で示す)が
磁石32により磁界を作用させた領域よりも広くなって
いる状態を示す画像表示媒体20の概略断面図である。
このように、各々のインクが互いに入れ代わることがで
きるように、加熱よる着色インクの溶融領域が、移動の
ための磁界が存在する領域より大きくなる必要がある。
もし、これらの領域の面積が同じであれば、表示用イン
クに働く力と隠蔽用インクからの反作用で力が拮抗して
しまい前記図3において示したように媒体20中のイン
クは入れ代わることができない。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の印字消去装置の一態様を
模式的構造として図1に示す。印字消去装置10は、円
柱状の磁性体12、該磁性体に磁界・熱を発生させる磁
界・熱誘発部材であるコイル14、磁性体12の先端部
の外周に沿って配設された熱伝導体16、及び、磁界・
熱誘発部材であるコイルに接続された電流・周波数の制
御装置から構成される。
模式的構造として図1に示す。印字消去装置10は、円
柱状の磁性体12、該磁性体に磁界・熱を発生させる磁
界・熱誘発部材であるコイル14、磁性体12の先端部
の外周に沿って配設された熱伝導体16、及び、磁界・
熱誘発部材であるコイルに接続された電流・周波数の制
御装置から構成される。
【0020】本発明の印字消去装置に用い得る磁性体の
材料としては、代表的には、強磁性を示す金属や金属酸
化物が用いられる。具体的には、例えば、純鉄の如き金
属、珪素鋼、ステンレス、パーマロイ、Al−Ni−C
o、Sm−Coなどの如く他の元素を含有した金属化合
物や二種以上の金属からなる合金、フェライトなどの金
属酸化物等が挙げられる。これらの材料で磁性体を形成
するが、その 形状については、必ずしも円柱状でなく
てもよく、断面形状は特に限定されない。断面の大きさ
適用する媒体の特性、所望の有効領域によって任意に選
択し得るが、その先端の媒体との接触断面においては、
媒体上に磁界を比較的小さな限定できる構造、例えば、
断面の長径が20μmから1mm程度であることが好ま
しく、また、磁性体12の長さは、断面半径より10倍
以上の長さにしたほうが、磁性体12を磁化させるとき
に反磁界が小さくなり効率が良くなる。図1に示す態様
の如く、磁性体12の先端を少ししぼった構造を持た
せ、先端の媒体との接触断面を小さくすることで、媒体
上での磁界の領域をより小さく限定でき、高解像度の印
字/消去が可能となる。
材料としては、代表的には、強磁性を示す金属や金属酸
化物が用いられる。具体的には、例えば、純鉄の如き金
属、珪素鋼、ステンレス、パーマロイ、Al−Ni−C
o、Sm−Coなどの如く他の元素を含有した金属化合
物や二種以上の金属からなる合金、フェライトなどの金
属酸化物等が挙げられる。これらの材料で磁性体を形成
するが、その 形状については、必ずしも円柱状でなく
てもよく、断面形状は特に限定されない。断面の大きさ
適用する媒体の特性、所望の有効領域によって任意に選
択し得るが、その先端の媒体との接触断面においては、
媒体上に磁界を比較的小さな限定できる構造、例えば、
断面の長径が20μmから1mm程度であることが好ま
しく、また、磁性体12の長さは、断面半径より10倍
以上の長さにしたほうが、磁性体12を磁化させるとき
に反磁界が小さくなり効率が良くなる。図1に示す態様
の如く、磁性体12の先端を少ししぼった構造を持た
せ、先端の媒体との接触断面を小さくすることで、媒体
上での磁界の領域をより小さく限定でき、高解像度の印
字/消去が可能となる。
【0021】また、この磁性体に磁界と熱とを発生させ
る磁界・熱誘発装置としては、電流信号を送ることによ
って磁界を発生させる装置を用いることができ、該磁界
・熱誘発装置に電流信号を送る送電手段が接続され、そ
の送電手段が電流信号の一部または全部として交流信号
を印加できるものである。
る磁界・熱誘発装置としては、電流信号を送ることによ
って磁界を発生させる装置を用いることができ、該磁界
・熱誘発装置に電流信号を送る送電手段が接続され、そ
の送電手段が電流信号の一部または全部として交流信号
を印加できるものである。
【0022】また、このとき磁性体内部に発生する熱
は、磁界・熱誘発装置に交流信号を印加することにより
磁性体に生じる渦電流損を主に利用することが好まし
い。磁界・熱誘発装置に通電する電流信号の一部または
全部に任意の交流信号が含まれているとよい。渦電流損
は、磁性体内部に渦電流が流れて生じるので、導体の磁
性体を用いたほうが金属酸化物の磁性体を用いるより発
熱効率がよい。
は、磁界・熱誘発装置に交流信号を印加することにより
磁性体に生じる渦電流損を主に利用することが好まし
い。磁界・熱誘発装置に通電する電流信号の一部または
全部に任意の交流信号が含まれているとよい。渦電流損
は、磁性体内部に渦電流が流れて生じるので、導体の磁
性体を用いたほうが金属酸化物の磁性体を用いるより発
熱効率がよい。
【0023】ここで、前記送電手段として、交流信号と
ともに直流信号を前記磁界・熱誘発装置に印加でき、か
つ、交流信号または直流信号の信号特性を制御可能な制
御デバイスを備えた手段を用いることもできる。このよ
うな送電手段を利用することにより、前記磁界・熱誘発
装置に送電する電流信号の交流成分周波数を制御して上
記磁性体からの発熱量の制御を行い、前記磁界・熱誘発
装置に送電する電流信号の直流成分の振幅を制御して前
記磁性体から発する磁界強度の制御を行うことができ
る。
ともに直流信号を前記磁界・熱誘発装置に印加でき、か
つ、交流信号または直流信号の信号特性を制御可能な制
御デバイスを備えた手段を用いることもできる。このよ
うな送電手段を利用することにより、前記磁界・熱誘発
装置に送電する電流信号の交流成分周波数を制御して上
記磁性体からの発熱量の制御を行い、前記磁界・熱誘発
装置に送電する電流信号の直流成分の振幅を制御して前
記磁性体から発する磁界強度の制御を行うことができ
る。
【0024】本発明の装置において、磁界・熱発生装置
14としては、電流信号を通電できる導体で構成された
コイルを好適に用いることができる。
14としては、電流信号を通電できる導体で構成された
コイルを好適に用いることができる。
【0025】コイル14は、表面に絶縁処理が施された
導線を磁性体12に直接巻いて形成してもよいが、予
め、例えばABS等の合成樹脂を用いてボビンを作製
し、そのボビンに表面に絶縁処理が施された導線を巻く
ことによりコイル14を形成し、そのボビンのなかに磁
性体12を置くという構造とすることで、製造上、より
簡便になり望ましい。
導線を磁性体12に直接巻いて形成してもよいが、予
め、例えばABS等の合成樹脂を用いてボビンを作製
し、そのボビンに表面に絶縁処理が施された導線を巻く
ことによりコイル14を形成し、そのボビンのなかに磁
性体12を置くという構造とすることで、製造上、より
簡便になり望ましい。
【0026】コイル14は、そこから伸びる導線を介し
て、本発明にいう送電手段の一形態である電流・周波数
の制御装置18に接続または接続可能とされている。こ
の制御装置18は、どのような形態のものであってもよ
いが、CPU、ROM、RAM等などで構成される周知
の制御系によって、印加する交流並びに直流電流の印加
量や交流電流の周波数を制御しうる公知の装置はいずれ
も用いることができる。
て、本発明にいう送電手段の一形態である電流・周波数
の制御装置18に接続または接続可能とされている。こ
の制御装置18は、どのような形態のものであってもよ
いが、CPU、ROM、RAM等などで構成される周知
の制御系によって、印加する交流並びに直流電流の印加
量や交流電流の周波数を制御しうる公知の装置はいずれ
も用いることができる。
【0027】本発明の印字消去装置を媒体に適用した場
合、先に述べたように熱よる着色インクの溶融領域は、
媒体中に存在する磁界発生領域より大きな領域であるこ
とを要するが、加熱領域の大きさに制限はない。つま
り、加熱領域は、画像表示媒体全面にわたってもよく、
画像の印字/消去を行いたい一部分であってもよい。し
かし、印加されるエネルギー効率を考慮すれば、加熱領
域は必要に応じた、できるだけ小さな領域のほうが望ま
しい。
合、先に述べたように熱よる着色インクの溶融領域は、
媒体中に存在する磁界発生領域より大きな領域であるこ
とを要するが、加熱領域の大きさに制限はない。つま
り、加熱領域は、画像表示媒体全面にわたってもよく、
画像の印字/消去を行いたい一部分であってもよい。し
かし、印加されるエネルギー効率を考慮すれば、加熱領
域は必要に応じた、できるだけ小さな領域のほうが望ま
しい。
【0028】磁性体に隣接して配置される熱伝導体は、
磁性体で発生した熱を伝導して、より広い加熱領域を可
能とするために設けられたものであり、熱伝導体の材料
としては、磁界は拡散させずに、熱のみを伝導、拡散さ
せるものであるから、非磁性の物質であり、且つ、熱伝
導率の高いものを選択して用いる。具体的には、例え
ば、Cu、Al、真鍮などがあげられるが、熱を伝え磁
性を示さない物質であれば、ここにあげた金属に限らず
樹脂や半導体などの好適な材料を用いることができる。
磁性体で発生した熱を伝導して、より広い加熱領域を可
能とするために設けられたものであり、熱伝導体の材料
としては、磁界は拡散させずに、熱のみを伝導、拡散さ
せるものであるから、非磁性の物質であり、且つ、熱伝
導率の高いものを選択して用いる。具体的には、例え
ば、Cu、Al、真鍮などがあげられるが、熱を伝え磁
性を示さない物質であれば、ここにあげた金属に限らず
樹脂や半導体などの好適な材料を用いることができる。
【0029】熱伝導体16の媒体との接触断面の大きさ
は、磁性体12から発する磁界が媒体を横切る領域よ
り、大きな範囲に熱を伝える構造を持たせるため、磁性
体12の接触断面より大きくする必要がある。好ましい
態様としては、接触断面において磁性体12の外周に沿
って熱伝導体16を設けることが好ましい。
は、磁性体12から発する磁界が媒体を横切る領域よ
り、大きな範囲に熱を伝える構造を持たせるため、磁性
体12の接触断面より大きくする必要がある。好ましい
態様としては、接触断面において磁性体12の外周に沿
って熱伝導体16を設けることが好ましい。
【0030】また、熱伝導体16と磁性体12との密着
性を向上させ、磁性体12からの熱伝導をよくするため
に、磁性体12と熱伝導体16の間にシリコングリース
19などの低熱抵抗性物質を塗布してもよい。
性を向上させ、磁性体12からの熱伝導をよくするため
に、磁性体12と熱伝導体16の間にシリコングリース
19などの低熱抵抗性物質を塗布してもよい。
【0031】さらに、この印字消去装置の先端、即ち、
媒体との接触断面に、表面エネルギーを低下させるよう
な処理を施すこともできる。この表面処理は媒体との摩
擦を低減し、媒体及び印字消去装置の寿命を延ばす観点
から好ましく、具体的には、例えば、フッ素系化合物や
シリコーン系化合物等による処理が挙げられる。表面処
理の材料は、熱伝導性及び磁界の印加を阻害しないとい
う観点から選択されるべきである。
媒体との接触断面に、表面エネルギーを低下させるよう
な処理を施すこともできる。この表面処理は媒体との摩
擦を低減し、媒体及び印字消去装置の寿命を延ばす観点
から好ましく、具体的には、例えば、フッ素系化合物や
シリコーン系化合物等による処理が挙げられる。表面処
理の材料は、熱伝導性及び磁界の印加を阻害しないとい
う観点から選択されるべきである。
【0032】本発明の可逆性画像表示媒体の印字消去装
置は、特定の可逆性画像表示媒体の印字、消去に特に好
適に用いられるものであるから、本発明の構成の説明に
先立ち、この可逆性画像表示媒体について説明する。
置は、特定の可逆性画像表示媒体の印字、消去に特に好
適に用いられるものであるから、本発明の構成の説明に
先立ち、この可逆性画像表示媒体について説明する。
【0033】図2は、本発明が適用できる可逆性画像表
示媒体20の相分離状態を示す図である。インク組成物
は、表示用の強磁性を有する着色粒子21を分散した溶
媒からなる表示用着色インク22と、隠蔽用着色粒子2
3を分散した溶媒からなる隠蔽用着色インク24で構成
され、この二つの溶媒同士が相溶性を有しないため、混
じり合うことなく二相に分離している。このような画像
表示用インク組成物を得るには、例えば、疎水性の溶媒
中に疎水性の粒子を、親水性の溶媒中に親水性の粒子を
分散させて、其々を表示用着色インク22と隠蔽用着色
インク24とすることができる。
示媒体20の相分離状態を示す図である。インク組成物
は、表示用の強磁性を有する着色粒子21を分散した溶
媒からなる表示用着色インク22と、隠蔽用着色粒子2
3を分散した溶媒からなる隠蔽用着色インク24で構成
され、この二つの溶媒同士が相溶性を有しないため、混
じり合うことなく二相に分離している。このような画像
表示用インク組成物を得るには、例えば、疎水性の溶媒
中に疎水性の粒子を、親水性の溶媒中に親水性の粒子を
分散させて、其々を表示用着色インク22と隠蔽用着色
インク24とすることができる。
【0034】この可逆画像表示媒体20では、二種の溶
媒の少なくとも一方に、室温以上の融点を有する常温固
体溶媒を用いる。これにより、常温で固体状の着色イン
クとすることができるため、画像を表示又は消去する場
合のみに加熱してインクを液状となし、その後、加熱を
行わず常温で固形化させることにより、表示又は消去し
た画像の安定化を向上させることができる。常温固体溶
媒は、表示用着色インク22であってもよいし、隠蔽用
着色インク24であってもよいし、その両方であっても
よい。
媒の少なくとも一方に、室温以上の融点を有する常温固
体溶媒を用いる。これにより、常温で固体状の着色イン
クとすることができるため、画像を表示又は消去する場
合のみに加熱してインクを液状となし、その後、加熱を
行わず常温で固形化させることにより、表示又は消去し
た画像の安定化を向上させることができる。常温固体溶
媒は、表示用着色インク22であってもよいし、隠蔽用
着色インク24であってもよいし、その両方であっても
よい。
【0035】また、この可逆画像表示媒体のシート状支
持体26を構成する素材は、ポリ塩化ビニル、ポリエス
テル、ポリカーボネート、ポリスチレン等の合成樹脂
類、天然樹脂類、紙類、金属薄膜さらには、紙類に合成
樹脂をラミネートしたものなどを用いることができる。
さらに、表面側のシート状支持体26としては、特に透
明性を考慮した素材、例えば、ポリ塩化ビニル等を選択
する。
持体26を構成する素材は、ポリ塩化ビニル、ポリエス
テル、ポリカーボネート、ポリスチレン等の合成樹脂
類、天然樹脂類、紙類、金属薄膜さらには、紙類に合成
樹脂をラミネートしたものなどを用いることができる。
さらに、表面側のシート状支持体26としては、特に透
明性を考慮した素材、例えば、ポリ塩化ビニル等を選択
する。
【0036】このインク組成物には表示用の強磁性を有
する着色粒子21として、磁性粉単独、あるいは数種の
磁性粉の混合物を用いている。例えば、マグネタイト、
鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性を示す金属、もしく
はこれらを含む合金、または化合物の微粒子が用いられ
る。また、磁気による移動のしやすさ、画像濃度を考慮
すると0.1μmから10μmの磁性粉使われる。一
方、隠蔽用着色粒子23としては、画像を消去する際
に、表示媒体の表面より不可視部分に移動した表示用着
色粒子を完全に隠蔽しうる光不透過性の粒子が好まし
く、顔料単独、あるいは数種の顔料の混合物を用いるこ
とができる。例えば、酸化チタン、硫化亜鉛、チタン酸
鉛、鉛白等の顔料微粒子を挙げることができるが、特に
これらに限定されるものではない。顔料粒子の大きさ
は、隠蔽性を考慮すると0.1μmから10μmの間で
ある。
する着色粒子21として、磁性粉単独、あるいは数種の
磁性粉の混合物を用いている。例えば、マグネタイト、
鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性を示す金属、もしく
はこれらを含む合金、または化合物の微粒子が用いられ
る。また、磁気による移動のしやすさ、画像濃度を考慮
すると0.1μmから10μmの磁性粉使われる。一
方、隠蔽用着色粒子23としては、画像を消去する際
に、表示媒体の表面より不可視部分に移動した表示用着
色粒子を完全に隠蔽しうる光不透過性の粒子が好まし
く、顔料単独、あるいは数種の顔料の混合物を用いるこ
とができる。例えば、酸化チタン、硫化亜鉛、チタン酸
鉛、鉛白等の顔料微粒子を挙げることができるが、特に
これらに限定されるものではない。顔料粒子の大きさ
は、隠蔽性を考慮すると0.1μmから10μmの間で
ある。
【0037】疎水性溶媒としては、例えば、直鎖或いは
分岐型のパーフルオロヘプタン、パーフルオロオクタ
ン、パーフルオロデカン、パーフルオロドデカン等のパ
ーフルオロ系化合物や飽和炭化水素のフッ化物、フッ化
物のモノエーテル等のフッ素系溶媒が挙げられる。親水
性の溶媒としては、例えば、エチレングリコール、ジエ
チレングリコール等のポリエチレングリコール類;ヘキ
サンジオール、オクタンジオール、デカンジオール等の
ジオール類等の親水性溶媒が挙げられる。
分岐型のパーフルオロヘプタン、パーフルオロオクタ
ン、パーフルオロデカン、パーフルオロドデカン等のパ
ーフルオロ系化合物や飽和炭化水素のフッ化物、フッ化
物のモノエーテル等のフッ素系溶媒が挙げられる。親水
性の溶媒としては、例えば、エチレングリコール、ジエ
チレングリコール等のポリエチレングリコール類;ヘキ
サンジオール、オクタンジオール、デカンジオール等の
ジオール類等の親水性溶媒が挙げられる。
【0038】つぎに本発明に係る可逆性画像表示媒体2
0における画像の形成及び消去方法について説明する。
表示媒体20には、インク組成物が封入されており、イ
ンク組成物中の二相の着色インク22、24には、それ
ぞれ着色粒子21、23が分散されている。印字は、ま
ず媒体を加熱し、常温個体インクの粘度を低下させ、着
色粒子のうち表示用の磁性粒子21に磁界を付与して、
表示用着色インク22ごと表示面側に泳動させ、表示面
側に誘導して、表示面側にあった隠蔽用着色インク24
と入れ替えることによって、画像の印字を行い、また、
同様にして表示用着色インク22を表示媒体の不可視領
域へと誘導して、表示面側を隠蔽用着色インク24とす
ることにより画像の消去を行うことができる。印字消去
後は、常温に媒体戻ることで、常温個体インクが固化し
表示が安定化する。
0における画像の形成及び消去方法について説明する。
表示媒体20には、インク組成物が封入されており、イ
ンク組成物中の二相の着色インク22、24には、それ
ぞれ着色粒子21、23が分散されている。印字は、ま
ず媒体を加熱し、常温個体インクの粘度を低下させ、着
色粒子のうち表示用の磁性粒子21に磁界を付与して、
表示用着色インク22ごと表示面側に泳動させ、表示面
側に誘導して、表示面側にあった隠蔽用着色インク24
と入れ替えることによって、画像の印字を行い、また、
同様にして表示用着色インク22を表示媒体の不可視領
域へと誘導して、表示面側を隠蔽用着色インク24とす
ることにより画像の消去を行うことができる。印字消去
後は、常温に媒体戻ることで、常温個体インクが固化し
表示が安定化する。
【0039】この可逆性画像表示媒体20に先に述べた
本発明の印字消去装置10を適用した場合の動作につい
て説明する。印字消去装置10の磁界・熱発生装置にあ
たるコイル14に電流・周波数の制御装置18から電流
信号34が供給され磁界が発生する。電流信号34に
は、その信号の全部または一部に交流信号成分が含まれ
ている。
本発明の印字消去装置10を適用した場合の動作につい
て説明する。印字消去装置10の磁界・熱発生装置にあ
たるコイル14に電流・周波数の制御装置18から電流
信号34が供給され磁界が発生する。電流信号34に
は、その信号の全部または一部に交流信号成分が含まれ
ている。
【0040】図6は発熱の原理を示すモデル図である。
電流信号34が供給されることにより発生した磁界は、
図6に概略的に示すように、さらに磁性体12の中で、
磁性体12の透磁率に応じて大きな磁束密度の交流磁界
36を生じ、その変化で渦電流38が流れる。この渦電
流38は、磁性体12の中でジュール熱を発生させる、
磁性体12に発生した熱は、熱伝導によって、磁性体1
2のまわりに配設した熱伝導体16に伝わる。そして、
図1に示したように、磁性体12及び熱伝導体16か
ら、熱が可逆性画像表示媒体20に伝わり、媒体内部の
常温固体インクの粘度を低下させる。この粘度低下した
部分には、同時に磁性体12から発する磁界にさらさ
れ、磁性粒子21を含む表示用着色インク22は力を受
ける。
電流信号34が供給されることにより発生した磁界は、
図6に概略的に示すように、さらに磁性体12の中で、
磁性体12の透磁率に応じて大きな磁束密度の交流磁界
36を生じ、その変化で渦電流38が流れる。この渦電
流38は、磁性体12の中でジュール熱を発生させる、
磁性体12に発生した熱は、熱伝導によって、磁性体1
2のまわりに配設した熱伝導体16に伝わる。そして、
図1に示したように、磁性体12及び熱伝導体16か
ら、熱が可逆性画像表示媒体20に伝わり、媒体内部の
常温固体インクの粘度を低下させる。この粘度低下した
部分には、同時に磁性体12から発する磁界にさらさ
れ、磁性粒子21を含む表示用着色インク22は力を受
ける。
【0041】ここで、粘度低下する領域は、磁性体12
と熱伝導体16から媒体への熱の伝わるため、磁性体1
2から発する磁界の領域より大きい。このため、磁界に
よって、表示用着色インク22に力が働く部分の面積
は、熱が伝わって媒体が溶融し着色インクが自由に動け
る面積より小さいため、表示用着色インク22が速やか
に移動して、図4に示すように隠蔽用着色用インク24
と入れ代わることができる。その後、電流信号34の印
加を停止すると、熱の発生が終了し、画像表示媒体20
の温度は室温に下降し、印字部のインク組成物が固体化
して、印字部が固定され、安定した表示が達成される。
図5は、印字消去装置10を取り去って、媒体20の温
度が常温に戻り、印字部が固定された状態を示す概略断
面図である。
と熱伝導体16から媒体への熱の伝わるため、磁性体1
2から発する磁界の領域より大きい。このため、磁界に
よって、表示用着色インク22に力が働く部分の面積
は、熱が伝わって媒体が溶融し着色インクが自由に動け
る面積より小さいため、表示用着色インク22が速やか
に移動して、図4に示すように隠蔽用着色用インク24
と入れ代わることができる。その後、電流信号34の印
加を停止すると、熱の発生が終了し、画像表示媒体20
の温度は室温に下降し、印字部のインク組成物が固体化
して、印字部が固定され、安定した表示が達成される。
図5は、印字消去装置10を取り去って、媒体20の温
度が常温に戻り、印字部が固定された状態を示す概略断
面図である。
【0042】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明の印字消去装置
を詳細に説明するが本発明はこれに限定されるものでは
ない。 (実施例1)図1は実施例1の印字消去装置10を示す
概略断面図である。印字消去装置10は、直径1mm、
長さ10mmの円柱状の純鉄からなる磁性体12を備え
ており、磁性体12の先端は媒体20上に磁界を比較的
小さく限定して、任意の解像度の高い画像を形成しうる
ように直径100μmとなるように細くなしてある。こ
の磁性体12の先端近傍には、外形3mm内径1mmと
なるように、ポリウレタン被膜銅線でコイル14が形成
されており、これが磁界・熱発生装置14として機能す
る。
を詳細に説明するが本発明はこれに限定されるものでは
ない。 (実施例1)図1は実施例1の印字消去装置10を示す
概略断面図である。印字消去装置10は、直径1mm、
長さ10mmの円柱状の純鉄からなる磁性体12を備え
ており、磁性体12の先端は媒体20上に磁界を比較的
小さく限定して、任意の解像度の高い画像を形成しうる
ように直径100μmとなるように細くなしてある。こ
の磁性体12の先端近傍には、外形3mm内径1mmと
なるように、ポリウレタン被膜銅線でコイル14が形成
されており、これが磁界・熱発生装置14として機能す
る。
【0043】また、磁性体12の先端部の周りには銅製
の熱伝導体16が配設されており、磁性体12と熱伝導
体16との間には低熱抵抗性物質であるシリコングリー
ス19が塗布されている。
の熱伝導体16が配設されており、磁性体12と熱伝導
体16との間には低熱抵抗性物質であるシリコングリー
ス19が塗布されている。
【0044】本実施例では、コイル14は磁性体12に
直接巻かれて形成されているが、合成樹脂製のボビンを
作製し、該ボビンにコイル巻き、そのボビンの中空部分
に磁性体12を配置する構造とすることもできる。
直接巻かれて形成されているが、合成樹脂製のボビンを
作製し、該ボビンにコイル巻き、そのボビンの中空部分
に磁性体12を配置する構造とすることもできる。
【0045】この印字消去装置10は、磁性体12の先
端部の外周に沿って熱伝導体16が配設されているた
め、磁性体12で発生した熱が速やかに熱伝導体16に
拡散し、この両者の媒体20との接触面が加熱領域とな
り、磁性体12の先端の磁界が作用する領域よりも大き
な加熱領域を形成し得ることが明らかである。
端部の外周に沿って熱伝導体16が配設されているた
め、磁性体12で発生した熱が速やかに熱伝導体16に
拡散し、この両者の媒体20との接触面が加熱領域とな
り、磁性体12の先端の磁界が作用する領域よりも大き
な加熱領域を形成し得ることが明らかである。
【0046】作用について説明すれば、磁性体12に巻
かれたコイル14に、500Hzの信号を通電すると約
50msで磁性体12及び熱伝導体16の温度は80℃
を越える。媒体20に用いられる常温固体インクは、約
50〜80℃で流動状態になるので、接触面の熱伝達の
損失を考慮しても粘度低下には十分温度である。
かれたコイル14に、500Hzの信号を通電すると約
50msで磁性体12及び熱伝導体16の温度は80℃
を越える。媒体20に用いられる常温固体インクは、約
50〜80℃で流動状態になるので、接触面の熱伝達の
損失を考慮しても粘度低下には十分温度である。
【0047】また、コイル14に通電する電流信号34
は、その信号の全部または一部に交流信号成分が含まれ
ていればよい。正弦波信号の場合であれば、発熱量がそ
の信号の周波数に比例しているので、発熱量制御が容易
である。
は、その信号の全部または一部に交流信号成分が含まれ
ていればよい。正弦波信号の場合であれば、発熱量がそ
の信号の周波数に比例しているので、発熱量制御が容易
である。
【0048】印字消去装置という観点からは、電力を効
率よく利用ため、発熱量と磁界の強さを別々に制御する
ほうが望ましい。この場合、発熱量は通電する信号の交
流成分の周波数を変えて制御し、磁性体12から発する
磁界の強さは、通電する信号の直流成分の電流値40を
変化させて制御すれば可能となる。これは、発熱に関与
する渦電流38が通電する信号の直流成分によらないか
らである。この実施例では、直流成分の電流値40は、
0.1〜0.5Aであった。
率よく利用ため、発熱量と磁界の強さを別々に制御する
ほうが望ましい。この場合、発熱量は通電する信号の交
流成分の周波数を変えて制御し、磁性体12から発する
磁界の強さは、通電する信号の直流成分の電流値40を
変化させて制御すれば可能となる。これは、発熱に関与
する渦電流38が通電する信号の直流成分によらないか
らである。この実施例では、直流成分の電流値40は、
0.1〜0.5Aであった。
【0049】本実施例の印字消去装置10では、発熱に
渦電流38を利用しているが、渦電流38を発生させる
ために、交流信号をコイル14に通電する必要がある。
このため、磁界も交流磁界36となり表示用着色インク
22に働く力も交流的に変化することになるが、これ
は、磁性粒子21の分散安定性を促進する利点がある反
面、表示用着色インク22が媒体表面に移動する時間を
増大させ、画像情報の印字消去に時間がかかる原因にも
なる。その様なときには、図7に示すように、比較的大
きな直流電流40に交流信号42を加算してコイル14
に通電することで、発熱と共に、安定な磁界が得られ
る。
渦電流38を利用しているが、渦電流38を発生させる
ために、交流信号をコイル14に通電する必要がある。
このため、磁界も交流磁界36となり表示用着色インク
22に働く力も交流的に変化することになるが、これ
は、磁性粒子21の分散安定性を促進する利点がある反
面、表示用着色インク22が媒体表面に移動する時間を
増大させ、画像情報の印字消去に時間がかかる原因にも
なる。その様なときには、図7に示すように、比較的大
きな直流電流40に交流信号42を加算してコイル14
に通電することで、発熱と共に、安定な磁界が得られ
る。
【0050】この実施例による可逆性画像表示媒体の印
字消去装置10を用いることによって、非磁性材料から
なる支持体上に、磁性粒子及び顔料と、これらを分散し
てなる常温で固相状態を示す分散媒中に分散配置してな
る記録層を形成した可逆性画像表示媒体20に、印字/
消去する場合に必要だった加熱手段と磁界発生手段を磁
性体12とコイル14により一体化できた。この構成に
より、装置サイズが従来に比べ小型化され、製作のコス
トも大幅に低減できた。
字消去装置10を用いることによって、非磁性材料から
なる支持体上に、磁性粒子及び顔料と、これらを分散し
てなる常温で固相状態を示す分散媒中に分散配置してな
る記録層を形成した可逆性画像表示媒体20に、印字/
消去する場合に必要だった加熱手段と磁界発生手段を磁
性体12とコイル14により一体化できた。この構成に
より、装置サイズが従来に比べ小型化され、製作のコス
トも大幅に低減できた。
【0051】本発明よれば、磁界発生手段に通電する電
流信号34の一部または全部に交流信号を含むので、磁
性体12が渦電流38損により加熱されると同時に、そ
の磁性体12近傍に磁界を発生させることができる。ま
た、その交流信号に対応して、磁性粒子21に働く吸引
力が変化し、磁性粒子21が分散媒の中を移動する過程
で、磁性粒子の分散安定性が図られる。
流信号34の一部または全部に交流信号を含むので、磁
性体12が渦電流38損により加熱されると同時に、そ
の磁性体12近傍に磁界を発生させることができる。ま
た、その交流信号に対応して、磁性粒子21に働く吸引
力が変化し、磁性粒子21が分散媒の中を移動する過程
で、磁性粒子の分散安定性が図られる。
【0052】本発明によれば、磁性体12の発熱量をコ
イル14に通電する信号の交流成分の周波数を変えて制
御し、磁性体12の外部磁界の強度(若しくはその空間
勾配)をコイル14に通電する信号の直流成分の電流値
40を変化させて制御すれば、発熱量と磁界の強さをほ
ぼ独立に制御できる。これにより、必要な発熱量と磁界
の強さを最適化でき、可逆性画像表示媒体の印字消去装
置で消費する電力を最小に押さえることができる。 (実施例2)図8は、実施例2の印字消去装置44の構
成を示す概略断面図である。この印字消去装置44はペ
ン型となっており、片手で保持可能なペンケース46の
先端部分に磁性体12、その周囲にコイル14が配置さ
れ、磁性体12の先端部分の外周に沿って熱伝導体16
が配置されている。このコイル14には、磁界、熱を発
生させるためのエネルギー源である電池48と電池48
からの電流を制御する制御装置18が接続されており、
この印字消去装置44を作動・停止させるスイッチ50
がペンケース46の外側面に設けてある。
イル14に通電する信号の交流成分の周波数を変えて制
御し、磁性体12の外部磁界の強度(若しくはその空間
勾配)をコイル14に通電する信号の直流成分の電流値
40を変化させて制御すれば、発熱量と磁界の強さをほ
ぼ独立に制御できる。これにより、必要な発熱量と磁界
の強さを最適化でき、可逆性画像表示媒体の印字消去装
置で消費する電力を最小に押さえることができる。 (実施例2)図8は、実施例2の印字消去装置44の構
成を示す概略断面図である。この印字消去装置44はペ
ン型となっており、片手で保持可能なペンケース46の
先端部分に磁性体12、その周囲にコイル14が配置さ
れ、磁性体12の先端部分の外周に沿って熱伝導体16
が配置されている。このコイル14には、磁界、熱を発
生させるためのエネルギー源である電池48と電池48
からの電流を制御する制御装置18が接続されており、
この印字消去装置44を作動・停止させるスイッチ50
がペンケース46の外側面に設けてある。
【0053】このペン型の印字消去装置44は、手で保
持することにより、表示媒体20に自由に手書きによる
印字を行うことができ、また、形成した画像を消去する
場合には、表示媒体20の裏面に印字消去装置44の先
端を接触させることにより、任意の部分の画像を、例え
ば、画像の一部分であっても簡単に消去することができ
る。
持することにより、表示媒体20に自由に手書きによる
印字を行うことができ、また、形成した画像を消去する
場合には、表示媒体20の裏面に印字消去装置44の先
端を接触させることにより、任意の部分の画像を、例え
ば、画像の一部分であっても簡単に消去することができ
る。
【0054】
【発明の効果】本発明の可逆性画像表示媒体の印字消去
装置によれば、常温固体インクと強磁性体着色粒子とを
用いた特定の可逆性画像表示媒体に好適に適用すること
ができ、構造が簡単で且つ任意の領域の画像の印字・消
去を確実に行い得るとともに、装置の構造及び使用する
エネルギーの観点からの低コスト化を達成することがで
きる。
装置によれば、常温固体インクと強磁性体着色粒子とを
用いた特定の可逆性画像表示媒体に好適に適用すること
ができ、構造が簡単で且つ任意の領域の画像の印字・消
去を確実に行い得るとともに、装置の構造及び使用する
エネルギーの観点からの低コスト化を達成することがで
きる。
【図1】 実施例1の印字消去装置を可逆性画像表示媒
体に適用した状態を示す概略断面図である。
体に適用した状態を示す概略断面図である。
【図2】 可逆性画像表示媒体を示す概略断面図であ
る。
る。
【図3】 磁界の印加領域と加熱領域の面積が等しいと
きの印字動作を示す概略断面図である。
きの印字動作を示す概略断面図である。
【図4】 加熱領域が磁界の印加領域の面積より大きい
ときの印字動作を示す概略断面図である。
ときの印字動作を示す概略断面図である。
【図5】 媒体が室温になり、着色インクが固体化した
ときの印字状態を示す概略断面図である。
ときの印字状態を示す概略断面図である。
【図6】 本発明の印字消去装置における磁性体の発熱
の原理を示すモデル図である。
の原理を示すモデル図である。
【図7】 直流電流が加算された交流信号を示すグラフ
である。
である。
【図8】 実施例2のペン型印字消去装置を可逆性画像
表示媒体に適用した状態を示す概略断面図である。
表示媒体に適用した状態を示す概略断面図である。
10 可逆性画像表示媒体の印字消去装置 12 磁性体 14 コイル(磁界・熱発生装置) 16 熱伝導体 18 電流制御及び周波数制御装置 20 可逆性画像表示媒体 21 表示用の強磁性を有する着色粒子 22 表示用着色インク 23 隠蔽用着色粒子 24 隠蔽用着色インク 26 シート状支持体 30 ヒータ(熱源) 32 磁石 34 電流信号 36 交流磁界 38 渦電流 40 直流成分の電流値 42 交流成分の電流値 44 ペン型印字消去装置 46 ペンケース 48 電池 50 スイッチ
Claims (9)
- 【請求項1】 少なくとも表示面が透明性を有する2枚
のシート状支持体間に、二相に分離する色の異なる二種
の着色インクからなる画像表示用インク組成物を含み、
いずれか一方の着色インクに含まれる着色粒子が強磁性
を有する粒子であり、少なくとも一方の着色インクが室
温以上の融点を有する常温個体インクである可逆性画像
表示媒体に適用する印字消去装置であって、 磁界及び熱の発生が可能な磁性体と、該磁性体に磁界と
熱とを発生させる磁界・熱発生装置と、該磁性体に隣接
し、磁性体に発生した熱を拡散する熱伝導体と、を備え
た可逆性画像表示媒体の印字消去装置。 - 【請求項2】 少なくとも表示面が透明性を有する2枚
のシート状支持体間に、二相に分離する色の異なる二種
の着色インクからなる画像表示用インク組成物を含み、
いずれか一方の着色インクに含まれる着色粒子が強磁性
を有する粒子であり、少なくとも一方の着色インクが室
温以上の融点を有する常温個体インクである可逆性画像
表示媒体に適用する印字消去装置であって、 磁性体と磁界・熱発生装置と熱伝導体とを備え、磁界・
熱発生装置を作動させて磁性体内部に発生させた熱及び
熱伝導体を介した熱により常温個体インクを溶融状態と
なし、且つ、磁性体に発生させた磁界により強磁性を有
する粒子を移動させることにより、前記可逆性画像表示
媒体に画像を印字又は消去することを特徴とする可逆性
画像表示媒体の印字消去装置。 - 【請求項3】 前記磁性体が、磁界・熱発生装置の作動
により変動する磁界を生じることができ、その磁界にも
とづいて該磁性体から随伴的な磁界を発生させ、且つ、
磁界の変動にもとづいて磁性体内部に熱を発生させる磁
界・熱誘発可能な磁性体であることを特徴とする請求項
1又は2に記載の可逆性画像表示媒体の印字消去装置。 - 【請求項4】 前記磁性体の発熱及び該磁性体と熱伝導
体との接触により前記可逆性画像表示媒体中に生じる加
熱領域が、前記磁性体から発生する前記可逆性画像表示
媒体中での磁界領域より大きいことを特徴とする請求項
1乃至3のいずれかに記載の可逆性画像表示媒体の印字
消去装置。 - 【請求項5】 前記印字消去装置先端の可逆性画像表示
媒体との接触断面において、前記磁性体の外周に沿って
熱伝導体が備えられていることを特徴とする請求項4に
記載の可逆性画像表示媒体の印字消去装置。 - 【請求項6】 前記熱伝導体が、非磁性の物質で形成さ
れることを特徴とする請求項1又は2に記載の可逆性画
像表示媒体の印字消去装置。 - 【請求項7】 前記磁界・熱発生装置が、電流信号の印
加によって磁性体に磁界を発生させる機能を有し、且
つ、該磁界・熱発生装置に電流信号の一部または全部と
して交流信号を移送しうる送電装置が接続されることを
特徴とする請求項3記載の可逆性画像表示媒体の印字消
去装置。 - 【請求項8】 前記送電装置が、交流信号とともに直流
信号を送電でき、且つ、電流信号の交流成分の周波数を
制御して磁性体からの発熱量を制御するとともに、電流
信号の直流成分の振幅を制御して前記磁性体から発する
磁界強度を制御する、交流信号および直流信号の信号特
性を制御しうる制御デバイスを備えることを特徴とする
請求項7記載の可逆性画像表示媒体の印字消去装置。 - 【請求項9】 少なくとも表示面が透明性を有する2枚
のシート状支持体間に、二相に分離する色の異なる二種
の着色インクからなる画像表示用インク組成物を含み、
いずれか一方の着色インクに含まれる着色粒子が強磁性
を有する粒子であり、少なくとも一方の着色インクが室
温以上の融点を有する常温個体インクである可逆性画像
表示媒体に形成された画像を、 磁性体と磁界・熱発生装置と熱伝導体とを備え、磁性体
内部に発生した熱及び熱伝導体を介した熱により常温個
体インクを溶融状態となし、磁性体に発生した磁界によ
り強磁性を有する粒子を不可視領域に移動させることに
より消去することを特徴とする可逆性画像表示媒体の画
像消去装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9064968A JPH10260648A (ja) | 1997-03-18 | 1997-03-18 | 可逆性画像表示媒体の印字消去装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9064968A JPH10260648A (ja) | 1997-03-18 | 1997-03-18 | 可逆性画像表示媒体の印字消去装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10260648A true JPH10260648A (ja) | 1998-09-29 |
Family
ID=13273364
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9064968A Pending JPH10260648A (ja) | 1997-03-18 | 1997-03-18 | 可逆性画像表示媒体の印字消去装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10260648A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003065116A1 (fr) * | 2002-01-31 | 2003-08-07 | Majima Laboratory Inc. | Feuille d'affichage d'image mince reinscriptible, affichage d'image et systeme d' affichage d'image |
JP2005349254A (ja) * | 2004-06-08 | 2005-12-22 | National Univ Corp Shizuoka Univ | 微小物質の再配置方法 |
JP2007334371A (ja) * | 2002-01-31 | 2007-12-27 | Majima Kenkyusho:Kk | リライタブル薄型画像表示シート、画像表示装置、及び、画像表示システム |
JP2008176332A (ja) * | 2008-01-23 | 2008-07-31 | Chemitec Kk | 上消し可能なマイクロカプセル磁気泳動表示シートに使用する筆記用磁石 |
JP2009056565A (ja) * | 2007-08-31 | 2009-03-19 | National Univ Corp Shizuoka Univ | 磁気プローブ、同磁気プローブの製造方法および同磁気プローブを備える微粒子配置装置 |
JP2009095228A (ja) * | 2007-10-10 | 2009-04-30 | Microflow Engineering Sa | 適応型圧電アクチュエータ制御システム |
-
1997
- 1997-03-18 JP JP9064968A patent/JPH10260648A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003065116A1 (fr) * | 2002-01-31 | 2003-08-07 | Majima Laboratory Inc. | Feuille d'affichage d'image mince reinscriptible, affichage d'image et systeme d' affichage d'image |
CN100343751C (zh) * | 2002-01-31 | 2007-10-17 | 有限会社真岛研究所 | 可改写的薄型图像显示片、图像显示装置和图像显示系统 |
JP2007334371A (ja) * | 2002-01-31 | 2007-12-27 | Majima Kenkyusho:Kk | リライタブル薄型画像表示シート、画像表示装置、及び、画像表示システム |
US7459218B2 (en) | 2002-01-31 | 2008-12-02 | Majima Laboratory Inc. | Rewritable thin image display sheet, image display, and image display system |
JP2005349254A (ja) * | 2004-06-08 | 2005-12-22 | National Univ Corp Shizuoka Univ | 微小物質の再配置方法 |
JP2009056565A (ja) * | 2007-08-31 | 2009-03-19 | National Univ Corp Shizuoka Univ | 磁気プローブ、同磁気プローブの製造方法および同磁気プローブを備える微粒子配置装置 |
JP2009095228A (ja) * | 2007-10-10 | 2009-04-30 | Microflow Engineering Sa | 適応型圧電アクチュエータ制御システム |
JP2008176332A (ja) * | 2008-01-23 | 2008-07-31 | Chemitec Kk | 上消し可能なマイクロカプセル磁気泳動表示シートに使用する筆記用磁石 |
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