JPH10260031A - 磁歪式変位検出装置 - Google Patents
磁歪式変位検出装置Info
- Publication number
- JPH10260031A JPH10260031A JP6678397A JP6678397A JPH10260031A JP H10260031 A JPH10260031 A JP H10260031A JP 6678397 A JP6678397 A JP 6678397A JP 6678397 A JP6678397 A JP 6678397A JP H10260031 A JPH10260031 A JP H10260031A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- permanent magnet
- propagation time
- magnetostrictive
- magnetostrictive material
- elastic wave
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Measurement Of Length, Angles, Or The Like Using Electric Or Magnetic Means (AREA)
- Length Measuring Devices Characterised By Use Of Acoustic Means (AREA)
- Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】固定永久磁石を設けずとも良い磁歪式変位検出
装置を提供すること。 【解決手段】装置は、第1反射部16と第2反射部9と
の間に延設された磁歪材5と、相対移動可能な永久磁石
6とを有する。磁歪材5上をX1方向に進行した弾性波
の伝搬時間をTAとし、TAが測定された弾性波が第1
反射部16及び第2反射部9で反射した後の伝搬時間を
TBとする。TAとTBとに基づいて永久磁石6の相対
変位を検出する。具体的には、L1 =〔TA/(TB−
TA)〕×2Lに基づいて、永久磁石6の相対変位を検
出する。
装置を提供すること。 【解決手段】装置は、第1反射部16と第2反射部9と
の間に延設された磁歪材5と、相対移動可能な永久磁石
6とを有する。磁歪材5上をX1方向に進行した弾性波
の伝搬時間をTAとし、TAが測定された弾性波が第1
反射部16及び第2反射部9で反射した後の伝搬時間を
TBとする。TAとTBとに基づいて永久磁石6の相対
変位を検出する。具体的には、L1 =〔TA/(TB−
TA)〕×2Lに基づいて、永久磁石6の相対変位を検
出する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁歪式変位検出装
置に関する。本発明は、可動部の変位を検出する場合に
適用できる。
置に関する。本発明は、可動部の変位を検出する場合に
適用できる。
【0002】
【従来の技術】磁歪材を伝搬する弾性波に基づいて変位
を検出する磁歪式変位検出装置が従来より知られてい
る。この磁歪式変位検出装置は、可動部の変位を正確に
検出できる。この装置では、温度変化による磁歪材の伸
縮、温度変化による弾性波の伝搬速度の変動、温度変化
による電子回路における抵抗値等の変動等が生じるおそ
れがある。これらの要因に起因して検出誤差が生じるお
それがある。この検出誤差を改善すれば、更なる検出精
度の向上を期待できる。
を検出する磁歪式変位検出装置が従来より知られてい
る。この磁歪式変位検出装置は、可動部の変位を正確に
検出できる。この装置では、温度変化による磁歪材の伸
縮、温度変化による弾性波の伝搬速度の変動、温度変化
による電子回路における抵抗値等の変動等が生じるおそ
れがある。これらの要因に起因して検出誤差が生じるお
それがある。この検出誤差を改善すれば、更なる検出精
度の向上を期待できる。
【0003】そこで従来より、永久磁石2個方式の磁歪
式変位検出装置(特開平2−183117号公報など)
が知られている。この磁歪式変位検出装置では、図6に
示すように、基体100と、基体100に架設状態に保
持された線状の磁歪材200と、磁歪材200と略同軸
的に設けられたリング状の固定永久磁石300及び可動
永久磁石302と、磁歪材200に電流パルスを供給す
るパルス供給回路400と、受信コイル500とを備え
ている。
式変位検出装置(特開平2−183117号公報など)
が知られている。この磁歪式変位検出装置では、図6に
示すように、基体100と、基体100に架設状態に保
持された線状の磁歪材200と、磁歪材200と略同軸
的に設けられたリング状の固定永久磁石300及び可動
永久磁石302と、磁歪材200に電流パルスを供給す
るパルス供給回路400と、受信コイル500とを備え
ている。
【0004】可動永久磁石302は可動部に保持されて
おり、可動部の移動に伴って、磁歪材200の延設方向
に沿ってつまり矢印X1、X2方向に沿って基体100
に対して相対変位する。この磁歪式変位検出装置では、
パルス供給回路400により磁歪材200にこれの他端
部200eから電流パルスが供給されると、磁歪材20
0の回りに円周方向の磁場が発生する。この磁場が固定
永久磁石300の磁場に加わると、Wiedemann 効果によ
り、磁歪材200のうち、固定永久磁石300の近傍に
ねじり歪みが発生する。そしてねじり歪みに基づく弾性
波が、磁歪材200のうち固定永久磁石300の近傍か
ら磁歪材200上を所定の速度(一般的には音速)で矢
印X1方向に向けてつまり受信コイル500に向けて伝
搬される。
おり、可動部の移動に伴って、磁歪材200の延設方向
に沿ってつまり矢印X1、X2方向に沿って基体100
に対して相対変位する。この磁歪式変位検出装置では、
パルス供給回路400により磁歪材200にこれの他端
部200eから電流パルスが供給されると、磁歪材20
0の回りに円周方向の磁場が発生する。この磁場が固定
永久磁石300の磁場に加わると、Wiedemann 効果によ
り、磁歪材200のうち、固定永久磁石300の近傍に
ねじり歪みが発生する。そしてねじり歪みに基づく弾性
波が、磁歪材200のうち固定永久磁石300の近傍か
ら磁歪材200上を所定の速度(一般的には音速)で矢
印X1方向に向けてつまり受信コイル500に向けて伝
搬される。
【0005】同様に、磁歪材200のうち可動永久磁石
302の近傍からも、矢印X1方向に向けて磁歪材20
0上を所定の速度で弾性波が受信コイル500に伝搬さ
れる。図7における信号P1は、上記した電流パルスが
受信コイル500で受信された信号波形を示し、信号P
2は、磁歪材200のうち固定永久磁石300の近傍か
ら発生した弾性波が矢印X1方向に進行して受信コイル
500で受信された信号波形を示し、信号P3は、可動
永久磁石302の近傍から発生した弾性波が矢印X1方
向に進行して受信コイル500で受信された信号波形を
示す。
302の近傍からも、矢印X1方向に向けて磁歪材20
0上を所定の速度で弾性波が受信コイル500に伝搬さ
れる。図7における信号P1は、上記した電流パルスが
受信コイル500で受信された信号波形を示し、信号P
2は、磁歪材200のうち固定永久磁石300の近傍か
ら発生した弾性波が矢印X1方向に進行して受信コイル
500で受信された信号波形を示し、信号P3は、可動
永久磁石302の近傍から発生した弾性波が矢印X1方
向に進行して受信コイル500で受信された信号波形を
示す。
【0006】上記した装置では、信号P2の伝搬時間T
X 、信号P3の伝搬時間TY を計測する。ここで信号P
2の伝搬時間TX は、検出始端から固定永久磁石300
までの基準距離LX0に比例する。信号P3の伝搬時間T
Y は、検出始端から可動永久磁石302までの距離LYO
に比例する。そのため、可動永久磁石302までの距離
LYOは、LYO=(TY /TX )×LX0に基づいて求ま
る。
X 、信号P3の伝搬時間TY を計測する。ここで信号P
2の伝搬時間TX は、検出始端から固定永久磁石300
までの基準距離LX0に比例する。信号P3の伝搬時間T
Y は、検出始端から可動永久磁石302までの距離LYO
に比例する。そのため、可動永久磁石302までの距離
LYOは、LYO=(TY /TX )×LX0に基づいて求ま
る。
【0007】換言すれば、この装置では、変位を測定す
る可動永久磁石302の他に、基準距離を求める基準信
号を形成する固定永久磁石300を採用し、基準となる
信号P2に基づいて、基準となる伝搬時間TX を求め、
(TY /TX )を利用してL YOを検出する。このように
すれば、温度変化等による伝搬時間の検出誤差は、上記
式の分母である伝搬時間TX 、上記式の分子であるTY
の双方に同様に影響を与えるため、検出誤差が相殺さ
れ、検出精度の向上が期待できる。
る可動永久磁石302の他に、基準距離を求める基準信
号を形成する固定永久磁石300を採用し、基準となる
信号P2に基づいて、基準となる伝搬時間TX を求め、
(TY /TX )を利用してL YOを検出する。このように
すれば、温度変化等による伝搬時間の検出誤差は、上記
式の分母である伝搬時間TX 、上記式の分子であるTY
の双方に同様に影響を与えるため、検出誤差が相殺さ
れ、検出精度の向上が期待できる。
【0008】また特開平7−306030号公報には、
磁歪材の一端部をコイルバネで引張って基体に固定する
と共に、磁歪材の他端部をゴム層で挟持した方式の磁歪
式変位検出装置が開示されている。この装置では、磁歪
材に沿って受信コイルに直接近づくように進行する弾性
波を直接波とし、受信コイルから遠ざかる方向に進行し
た後、反射部材で反射し受信コイルに近づくように弾性
波を反射波とする。
磁歪材の一端部をコイルバネで引張って基体に固定する
と共に、磁歪材の他端部をゴム層で挟持した方式の磁歪
式変位検出装置が開示されている。この装置では、磁歪
材に沿って受信コイルに直接近づくように進行する弾性
波を直接波とし、受信コイルから遠ざかる方向に進行し
た後、反射部材で反射し受信コイルに近づくように弾性
波を反射波とする。
【0009】直接波の伝搬時間と反射波の伝搬時間とに
基づいて可動永久磁石の変位を検出することにしてい
る。この装置は、反射波をゴム層で強制的に減衰させる
方式である。
基づいて可動永久磁石の変位を検出することにしてい
る。この装置は、反射波をゴム層で強制的に減衰させる
方式である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記した図6に示す磁
歪式変位検出装置によれば、基準信号を用いるため検出
精度が確保されるものの、変位検出子である可動永久磁
石302の他に、基準信号を得るための固定永久磁石3
00を必要とする問題がある。更に、磁歪材200の延
設方向において可動永久磁石302と固定永久磁石30
0とが接近すると、双方の弾性波、あるいは弾性波によ
る信号波形が合成され、合成に起因して検出精度が低下
するおそれがある。
歪式変位検出装置によれば、基準信号を用いるため検出
精度が確保されるものの、変位検出子である可動永久磁
石302の他に、基準信号を得るための固定永久磁石3
00を必要とする問題がある。更に、磁歪材200の延
設方向において可動永久磁石302と固定永久磁石30
0とが接近すると、双方の弾性波、あるいは弾性波によ
る信号波形が合成され、合成に起因して検出精度が低下
するおそれがある。
【0011】そのため、可動永久磁石302と固定永久
磁石300とを所定距離以上離間する必要がある。その
ため磁歪式変位検出装置の長さ方向が大型化したり、変
位検出範囲が短くなる問題がある。本発明は上記した実
情に鑑みなされたものであり、各請求項は、磁歪材上を
一方向に進行する弾性波の伝搬時間をTAとし、伝搬時
間TAが測定された弾性波が反射して第1反射部と第2
反射部との間を少なくとも1回往復した後の伝搬時間T
Bを求め、伝搬時間TAと伝搬時間TBとに基づいて、
永久磁石の相対変位を検出することにより、永久磁石の
相対変位の検出にあたり、基準信号を形成する固定永久
磁石を設けずとも良い磁歪式変位検出装置を提供するこ
とを課題とする。
磁石300とを所定距離以上離間する必要がある。その
ため磁歪式変位検出装置の長さ方向が大型化したり、変
位検出範囲が短くなる問題がある。本発明は上記した実
情に鑑みなされたものであり、各請求項は、磁歪材上を
一方向に進行する弾性波の伝搬時間をTAとし、伝搬時
間TAが測定された弾性波が反射して第1反射部と第2
反射部との間を少なくとも1回往復した後の伝搬時間T
Bを求め、伝搬時間TAと伝搬時間TBとに基づいて、
永久磁石の相対変位を検出することにより、永久磁石の
相対変位の検出にあたり、基準信号を形成する固定永久
磁石を設けずとも良い磁歪式変位検出装置を提供するこ
とを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】 請求項1に係る磁歪式変位検出装置は、所定の間隔を
隔てて設けられ弾性波を反射する第1反射部と第2反射
部との間に延設された磁歪材と、磁歪材の延設方向に沿
って相対移動可能な永久磁石と、磁歪材にこれの延設方
向に沿って流れる電流パルスを供給するパルス供給手段
と、電流パルスによる磁場と永久磁石による磁場とに基
づいて磁歪材のうち永久磁石の近傍で発生し磁歪材を伝
搬した弾性波を受信する受信手段と、受信手段による弾
性波の受信に伴い弾性波の伝搬時間を求め、伝搬時間に
基づいて磁歪材の延設方向における永久磁石の相対変位
を検出する検出手段とを具備する磁歪式変位検出装置に
おいて、検出手段は、磁歪材上を一方向に進行し受信手
段で受信された弾性波の伝搬時間をTAとし、TAが測
定された弾性波が第1反射部及び第2反射部による反射
により第1反射部と第2反射部との間を少なくとも1回
往復した後の伝搬時間をTBとしたとき、伝搬時間TA
と伝搬時間TBとに基づいて、永久磁石の相対変位を検
出することを特徴とするものである。 請求項2に係る磁歪式変位検出装置によれば、請求項
1において、検出手段は、TAと(TB−TA)とに基
づいて、永久磁石の相対変位を検出することを特徴とす
るものである。 請求項3に係る磁歪式変位検出装置によれば、請求項
2において、検出手段は、TAが測定された弾性波が第
1反射部及び第2反射部による反射により第1反射部と
第2反射部との間を1回往復した後の伝搬時間をTBと
し、第1反射部と第2反射部との間の距離をLとし、第
1反射部と永久磁石との距離をL1 としたとき、L1 =
〔TA/(TB−TA)〕×2Lに基づいて、永久磁石
の相対変位を検出することを特徴とするものである。
隔てて設けられ弾性波を反射する第1反射部と第2反射
部との間に延設された磁歪材と、磁歪材の延設方向に沿
って相対移動可能な永久磁石と、磁歪材にこれの延設方
向に沿って流れる電流パルスを供給するパルス供給手段
と、電流パルスによる磁場と永久磁石による磁場とに基
づいて磁歪材のうち永久磁石の近傍で発生し磁歪材を伝
搬した弾性波を受信する受信手段と、受信手段による弾
性波の受信に伴い弾性波の伝搬時間を求め、伝搬時間に
基づいて磁歪材の延設方向における永久磁石の相対変位
を検出する検出手段とを具備する磁歪式変位検出装置に
おいて、検出手段は、磁歪材上を一方向に進行し受信手
段で受信された弾性波の伝搬時間をTAとし、TAが測
定された弾性波が第1反射部及び第2反射部による反射
により第1反射部と第2反射部との間を少なくとも1回
往復した後の伝搬時間をTBとしたとき、伝搬時間TA
と伝搬時間TBとに基づいて、永久磁石の相対変位を検
出することを特徴とするものである。 請求項2に係る磁歪式変位検出装置によれば、請求項
1において、検出手段は、TAと(TB−TA)とに基
づいて、永久磁石の相対変位を検出することを特徴とす
るものである。 請求項3に係る磁歪式変位検出装置によれば、請求項
2において、検出手段は、TAが測定された弾性波が第
1反射部及び第2反射部による反射により第1反射部と
第2反射部との間を1回往復した後の伝搬時間をTBと
し、第1反射部と第2反射部との間の距離をLとし、第
1反射部と永久磁石との距離をL1 としたとき、L1 =
〔TA/(TB−TA)〕×2Lに基づいて、永久磁石
の相対変位を検出することを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施形態】 各請求項に係る装置においては、パルス供給手段から
電流パルスが磁歪材にこれの延設方向に沿って供給され
る。従来技術と同様に、電流パルスに基づく磁場が永久
磁石の磁場に作用すると、磁歪材のうち永久磁石の近傍
に弾性波が発生する。この弾性波は磁歪材に沿って伝達
され、受信手段で受信される。これに基づいて永久磁石
の相対変位が検出される。 請求項1〜3に係る装置によれば、伝搬時間TAと伝
搬時間TBとに基づいて、永久磁石の相対変位は検出手
段により検出される。伝搬時間TBは、伝搬時間TAが
計測された弾性波が第1反射部及び第2反射部による反
射により第1反射部と第2反射部との間を少なくとも1
回往復した後の伝搬時間である。
電流パルスが磁歪材にこれの延設方向に沿って供給され
る。従来技術と同様に、電流パルスに基づく磁場が永久
磁石の磁場に作用すると、磁歪材のうち永久磁石の近傍
に弾性波が発生する。この弾性波は磁歪材に沿って伝達
され、受信手段で受信される。これに基づいて永久磁石
の相対変位が検出される。 請求項1〜3に係る装置によれば、伝搬時間TAと伝
搬時間TBとに基づいて、永久磁石の相対変位は検出手
段により検出される。伝搬時間TBは、伝搬時間TAが
計測された弾性波が第1反射部及び第2反射部による反
射により第1反射部と第2反射部との間を少なくとも1
回往復した後の伝搬時間である。
【0014】
【実施例】以下、本発明の第1実施例を図1〜図5を参
照して説明する。本実施例は車両に搭載され車高を検出
するハイトセンサに適用したものである。 (実施例の構成) 図1から理解できるように、基体1は、収容室10a
をもつ導電性が良好な非磁性材料(例えばAl、Cu
系)で形成された長尺状をなす収容管体10をもつ。収
容管体10は、後述する回路70、75、77、78、
79をもつECUと共に車両のバネ上部分に搭載されて
いる。
照して説明する。本実施例は車両に搭載され車高を検出
するハイトセンサに適用したものである。 (実施例の構成) 図1から理解できるように、基体1は、収容室10a
をもつ導電性が良好な非磁性材料(例えばAl、Cu
系)で形成された長尺状をなす収容管体10をもつ。収
容管体10は、後述する回路70、75、77、78、
79をもつECUと共に車両のバネ上部分に搭載されて
いる。
【0015】図1から理解できるように収容管体10
は、矢印X1、X2方向に延設されている。磁歪材5は
収容室10a内で線状に長くのびている。磁歪材5は例
えばFe−Ni系合金、Fe−Cr系合金等で形成でき
る。磁歪材5の一端部5cは、収容管体10の一端部1
0c側の閉鎖壁10fに第2反射部9を介して結合され
ている。第2反射部9は、磁歪材5に張力を付与するコ
イルバネで構成されている。磁歪材5の他端部5eは、
収容管体10の長手方向の他端部10eにホルダ18を
介して支持されている。収容管体10の他端部10eに
は、弾性波を反射する第1反射部16が設けられてい
る。
は、矢印X1、X2方向に延設されている。磁歪材5は
収容室10a内で線状に長くのびている。磁歪材5は例
えばFe−Ni系合金、Fe−Cr系合金等で形成でき
る。磁歪材5の一端部5cは、収容管体10の一端部1
0c側の閉鎖壁10fに第2反射部9を介して結合され
ている。第2反射部9は、磁歪材5に張力を付与するコ
イルバネで構成されている。磁歪材5の他端部5eは、
収容管体10の長手方向の他端部10eにホルダ18を
介して支持されている。収容管体10の他端部10eに
は、弾性波を反射する第1反射部16が設けられてい
る。
【0016】図1から理解できるように磁歪材5を略同
軸的に包囲するように、リング状をなす可動式の永久磁
石6が設けられている。永久磁石6の内周面6iは収容
管体10を介して磁歪材5に対向している。永久磁石6
の軸端面6a、6cは磁極(N極、S極)とされてい
る。本実施例では、前記した図6に示す従来技術とは異
なり、永久磁石6は2個ではなく1個装備されているだ
けであり、永久磁石シングル方式である。
軸的に包囲するように、リング状をなす可動式の永久磁
石6が設けられている。永久磁石6の内周面6iは収容
管体10を介して磁歪材5に対向している。永久磁石6
の軸端面6a、6cは磁極(N極、S極)とされてい
る。本実施例では、前記した図6に示す従来技術とは異
なり、永久磁石6は2個ではなく1個装備されているだ
けであり、永久磁石シングル方式である。
【0017】可動部60は、車両のバネ上部分とバネ下
部分との相対変位に応じて左右方向へ移動し、バネ下部
分に対するバネ上部分の高さ、つまり車高に対応した位
置を取る部材である。可動部60に永久磁石6は保持さ
れている。永久磁石6は、可動部60の移動に伴い矢印
X1、X2方向に磁歪材5に沿って、つまり収容管体1
0に沿って相対移動する。
部分との相対変位に応じて左右方向へ移動し、バネ下部
分に対するバネ上部分の高さ、つまり車高に対応した位
置を取る部材である。可動部60に永久磁石6は保持さ
れている。永久磁石6は、可動部60の移動に伴い矢印
X1、X2方向に磁歪材5に沿って、つまり収容管体1
0に沿って相対移動する。
【0018】磁歪材5の他端部5eには、給電信号線7
1を介してパルス供給手段としてのパルス供給回路70
が電気的に接続されている。受信手段としての受信コイ
ル4は磁歪材5の他端部5eの側に位置しており、ホル
ダ18に巻回されて保持されている。図1に示すよう
に、受信コイル4による検知始端である第1反射部16
と第2反射部9の先端部9cとの間の距離は固定値であ
り、Lで示される。
1を介してパルス供給手段としてのパルス供給回路70
が電気的に接続されている。受信手段としての受信コイ
ル4は磁歪材5の他端部5eの側に位置しており、ホル
ダ18に巻回されて保持されている。図1に示すよう
に、受信コイル4による検知始端である第1反射部16
と第2反射部9の先端部9cとの間の距離は固定値であ
り、Lで示される。
【0019】受信コイル4には、検出手段として機能す
る波形整形回路75が受信信号線73を介して電気的に
接続されている。パルス供給回路70及び波形整形回路
75はそれぞれ信号線70r、70s、75rを介して
信号処理・時間計測回路77、78に接続され、更に信
号線77m、78mを介して演算回路79に接続されて
いる。 本実施例に係る磁歪式変位検出装置の作動について、
信号波形のタイミングを示す図2を参照して説明する。
図2(A)はパルス供給回路70における信号波形を示
す。図2(B)は受信コイル4で受信した信号波形を示
す。図2(C)は受信コイル4で受信した信号の波形を
波形整形回路75で波形整形した矩形波を示す。
る波形整形回路75が受信信号線73を介して電気的に
接続されている。パルス供給回路70及び波形整形回路
75はそれぞれ信号線70r、70s、75rを介して
信号処理・時間計測回路77、78に接続され、更に信
号線77m、78mを介して演算回路79に接続されて
いる。 本実施例に係る磁歪式変位検出装置の作動について、
信号波形のタイミングを示す図2を参照して説明する。
図2(A)はパルス供給回路70における信号波形を示
す。図2(B)は受信コイル4で受信した信号波形を示
す。図2(C)は受信コイル4で受信した信号の波形を
波形整形回路75で波形整形した矩形波を示す。
【0020】本実施例では、図2(A)に示す電流パル
スIcがパルス供給回路70から磁歪材5の他端部5e
に供給される。電流パルスIcは磁歪材5の他端部5e
から一端部5cに向かって磁歪材5に沿って矢印X2方
向に流れる。電流パルスIcに基づく磁場変化は、受信
コイル4を通過する際に受信コイル4によって励起信号
C1(図2(B)参照)として検出される。この電流パ
ルスIc供給時刻を開始時刻とする。
スIcがパルス供給回路70から磁歪材5の他端部5e
に供給される。電流パルスIcは磁歪材5の他端部5e
から一端部5cに向かって磁歪材5に沿って矢印X2方
向に流れる。電流パルスIcに基づく磁場変化は、受信
コイル4を通過する際に受信コイル4によって励起信号
C1(図2(B)参照)として検出される。この電流パ
ルスIc供給時刻を開始時刻とする。
【0021】従来からの磁歪式変位検出装置と同様に、
電流パルスIcに基づく磁場が永久磁石6の磁場に作用
すると、永久磁石6の近傍の磁歪材5の部分にねじり歪
みが発生する。この結果、ねじり歪みに基づく弾性波が
磁歪材5上を所定の速度(一般的には音速)で矢印X1
方向に向けて、つまり直接に受信コイル4に向けて進行
し、受信コイル4により検出される。これが直接波であ
り、図2(B)において直接波信号C2(Vmax =
V2 )として検出される。直接波信号C2の伝搬時間は
TAである。
電流パルスIcに基づく磁場が永久磁石6の磁場に作用
すると、永久磁石6の近傍の磁歪材5の部分にねじり歪
みが発生する。この結果、ねじり歪みに基づく弾性波が
磁歪材5上を所定の速度(一般的には音速)で矢印X1
方向に向けて、つまり直接に受信コイル4に向けて進行
し、受信コイル4により検出される。これが直接波であ
り、図2(B)において直接波信号C2(Vmax =
V2 )として検出される。直接波信号C2の伝搬時間は
TAである。
【0022】更に磁歪材5のうち永久磁石6の近傍から
弾性波が磁歪材5上を所定の速度で逆方向である矢印X
2方向に向けて進行し、第2反射部9の先端部9cで反
射し、更に矢印X1方向につまり受信コイル4に向けて
進行し、受信コイル4により検出される。これが反射波
であり、図2(B)において反射波信号C3(Vmax=
V3 )として検出される。反射波信号C3の伝搬時間は
Tαである。
弾性波が磁歪材5上を所定の速度で逆方向である矢印X
2方向に向けて進行し、第2反射部9の先端部9cで反
射し、更に矢印X1方向につまり受信コイル4に向けて
進行し、受信コイル4により検出される。これが反射波
であり、図2(B)において反射波信号C3(Vmax=
V3 )として検出される。反射波信号C3の伝搬時間は
Tαである。
【0023】前記した直接波は、第1反射部16で反射
して磁歪材5上を矢印X2方向に進行し、更に第2反射
部9の先端部9cで反射し、逆方向である矢印X1方向
に磁歪材5上を進行し、受信コイル4により直接波・反
射波信号C21 (Vmax =V 21)として検出される。直
接波・反射波信号C21 の伝搬時間はTBである。更
に、直接波・反射波は、第2反射部9と第1反射部16
とで反射されて収容管体10を更に往復する。これが図
5に示す直接波・反射波信号C22 として検出される。
図5に示すように直接波・反射波信号C22 の伝搬時間
はTDである。
して磁歪材5上を矢印X2方向に進行し、更に第2反射
部9の先端部9cで反射し、逆方向である矢印X1方向
に磁歪材5上を進行し、受信コイル4により直接波・反
射波信号C21 (Vmax =V 21)として検出される。直
接波・反射波信号C21 の伝搬時間はTBである。更
に、直接波・反射波は、第2反射部9と第1反射部16
とで反射されて収容管体10を更に往復する。これが図
5に示す直接波・反射波信号C22 として検出される。
図5に示すように直接波・反射波信号C22 の伝搬時間
はTDである。
【0024】上記した反射波も同様に、第2反射部9と
第1反射部16とで反射されて収容管体10を更に往復
し、図5に示す反射波・反射波信号C31 として受信コ
イル4により検出される。図5に示すように反射波・反
射波信号C31 の伝搬時間はTCである。このように直
接波及び反射波は、減衰するまで、第1反射部16と第
2反射部9との間を往復する。 本実施例では図1に示すように第1反射部16と第2
反射部9との間の距離をL(固定値)とし、第1反射部
16と永久磁石6の間の距離をL1 とし、第2反射部9
と永久磁石6の間の距離をL2 として示す。本実施例で
は、図5に示すように、次の式が成立する(∝は比例を
意味する)。
第1反射部16とで反射されて収容管体10を更に往復
し、図5に示す反射波・反射波信号C31 として受信コ
イル4により検出される。図5に示すように反射波・反
射波信号C31 の伝搬時間はTCである。このように直
接波及び反射波は、減衰するまで、第1反射部16と第
2反射部9との間を往復する。 本実施例では図1に示すように第1反射部16と第2
反射部9との間の距離をL(固定値)とし、第1反射部
16と永久磁石6の間の距離をL1 とし、第2反射部9
と永久磁石6の間の距離をL2 として示す。本実施例で
は、図5に示すように、次の式が成立する(∝は比例を
意味する)。
【0025】TA∝L1 Tα∝(L2 +L) TB∝(L1 +2L) TC∝(L2 +3L) TD∝(L1 +4L) (TB−TA)=2L 上記のように、(TB−TA)は、第1反射部16と第
2反射部9との間の距離の往復距離、つまり(2×L)
に相当する。(2×L)は固定値であり、検出の際にお
ける基準距離となり得る。 (TB−TA) 本実施例では、(TB−TA)は次のように計測する。
即ち、波形整形回路75には、しきい値(スレショルド
電圧)をVO (VO <V1 、VO <V21)に設定したコ
ンパレータが設けられている。そのため、直接波信号C
2では、しきい値VO を越えた領域はオンとされ、しき
い値VO 未満の領域はオフとされる。これにより直接波
信号C2は、図3(C)に示すように矩形波信号D2に
波形整形される。同様に直接波・反射波信号C21 も、
しきい値VO を境として矩形波信号D21 に波形整形さ
れる。
2反射部9との間の距離の往復距離、つまり(2×L)
に相当する。(2×L)は固定値であり、検出の際にお
ける基準距離となり得る。 (TB−TA) 本実施例では、(TB−TA)は次のように計測する。
即ち、波形整形回路75には、しきい値(スレショルド
電圧)をVO (VO <V1 、VO <V21)に設定したコ
ンパレータが設けられている。そのため、直接波信号C
2では、しきい値VO を越えた領域はオンとされ、しき
い値VO 未満の領域はオフとされる。これにより直接波
信号C2は、図3(C)に示すように矩形波信号D2に
波形整形される。同様に直接波・反射波信号C21 も、
しきい値VO を境として矩形波信号D21 に波形整形さ
れる。
【0026】ここで図3(B)から理解できるように、
直接波信号C2、直接波・反射波信号C21 は共にSIN
波状であり、伝搬時間の真値はSIN 曲線の中央C2k 、
C2 1kを基準として把握することが好ましい。従って図
3(B)から理解できるように、直接波信号C2の伝搬
時間の真値はTO である。直接波・反射波信号C21の
伝搬時間の真値は(TO +T1 )である。
直接波信号C2、直接波・反射波信号C21 は共にSIN
波状であり、伝搬時間の真値はSIN 曲線の中央C2k 、
C2 1kを基準として把握することが好ましい。従って図
3(B)から理解できるように、直接波信号C2の伝搬
時間の真値はTO である。直接波・反射波信号C21の
伝搬時間の真値は(TO +T1 )である。
【0027】しかしながらコンパレータのしきい値はV
O に設定されているため、しきい値VO に係る垂線Wa
が基準となる。故に直接波信号C2の伝搬時間の計測値
TAは、実際にはTO ’となる。図3(B)から理解で
きるように、しきい値VO の影響で、計測値TO ’は真
値TO よりもΔT1 短縮されている。即ち、直接波信号
C2の伝搬時間の計測値TAは、TA=TO ’=TO −
ΔT1 である。
O に設定されているため、しきい値VO に係る垂線Wa
が基準となる。故に直接波信号C2の伝搬時間の計測値
TAは、実際にはTO ’となる。図3(B)から理解で
きるように、しきい値VO の影響で、計測値TO ’は真
値TO よりもΔT1 短縮されている。即ち、直接波信号
C2の伝搬時間の計測値TAは、TA=TO ’=TO −
ΔT1 である。
【0028】また図3(B)から理解できるように、直
接波・反射波信号C21 についても同様に、しきい値V
O に係る垂線Wcが基準となる。よって直接波・反射波
信号C21 の伝搬時間の計測値TBは、(TO ’+
T1 ’)となる。図3(B)から理解できるように、
(TO ’+T1 ’)は、真値(TO +T1 )よりもΔT
2 短縮されている。換言すれば、直接波・反射波信号C
22 の伝搬時間の計測値TBは、TB=(TO ’+
T1 ’)=(TO +T1 )−ΔT2 である。
接波・反射波信号C21 についても同様に、しきい値V
O に係る垂線Wcが基準となる。よって直接波・反射波
信号C21 の伝搬時間の計測値TBは、(TO ’+
T1 ’)となる。図3(B)から理解できるように、
(TO ’+T1 ’)は、真値(TO +T1 )よりもΔT
2 短縮されている。換言すれば、直接波・反射波信号C
22 の伝搬時間の計測値TBは、TB=(TO ’+
T1 ’)=(TO +T1 )−ΔT2 である。
【0029】本実施例では、直接波信号C2の伝搬時間
の計測値TAと、直接波・反射波信号C21 の伝搬時間
の計測値TB(TB>TA)とを用い、両者の計測値差
(TB−TA)を求める。従って、次の(1)式のよう
に展開できる。 TB−TA={(TO +T1 )−ΔT2 }−{TO −ΔT1 } ………(1) =TO +T1 −ΔT2 −TO +ΔT1 ………(2) ここでΔT2 及びΔT1 の双方はコンパレータのしきい
値VO に影響される因子であるため、実質的にΔT2 =
ΔT1 とみなし得る。そのため上記(2)式において、
ΔT2 の項とΔT1 の項とが相殺され、(3)式が成立
する。
の計測値TAと、直接波・反射波信号C21 の伝搬時間
の計測値TB(TB>TA)とを用い、両者の計測値差
(TB−TA)を求める。従って、次の(1)式のよう
に展開できる。 TB−TA={(TO +T1 )−ΔT2 }−{TO −ΔT1 } ………(1) =TO +T1 −ΔT2 −TO +ΔT1 ………(2) ここでΔT2 及びΔT1 の双方はコンパレータのしきい
値VO に影響される因子であるため、実質的にΔT2 =
ΔT1 とみなし得る。そのため上記(2)式において、
ΔT2 の項とΔT1 の項とが相殺され、(3)式が成立
する。
【0030】TB−TA=T1 ……(3) 上記(3)式は次のことを意味する。即ち、計測値TB
と計測値TAとの間の計測値差を求めれば、直接波信号
C2の伝搬時間の真値と、直接波・反射波信号C21 の
伝搬時間の真値との差である真値T1 (C2K 〜C21K
間の領域)が求められる。
と計測値TAとの間の計測値差を求めれば、直接波信号
C2の伝搬時間の真値と、直接波・反射波信号C21 の
伝搬時間の真値との差である真値T1 (C2K 〜C21K
間の領域)が求められる。
【0031】このようにしきい値VO の影響を解消でき
る本実施例では、使用環境温度等の変動等に起因してコ
ンパレータのしきい値VO が変動したとしても、それに
起因する計測誤差を実質的に解消できる。本実施例で
は次の(4)式、(5)式が成立し、(5)式からL1
を求める。 (L1 /2L)=〔TA/(TB−TA)〕……(4) L1 =〔TA/(TB−TA)〕×2L……(5) この結果、L1 に基づいて、磁歪材5の延設方向におけ
る永久磁石6の相対変位が検出される。図3は上記し
た操作手順の流れを示す。ステップS2では、電流パル
スIcが供給される。ステップS4では、直接波信号C
2の伝搬時間の計測値TAが計測される。ここで前記し
たようにTA=TO ’=TO −ΔT1 が成立する。
る本実施例では、使用環境温度等の変動等に起因してコ
ンパレータのしきい値VO が変動したとしても、それに
起因する計測誤差を実質的に解消できる。本実施例で
は次の(4)式、(5)式が成立し、(5)式からL1
を求める。 (L1 /2L)=〔TA/(TB−TA)〕……(4) L1 =〔TA/(TB−TA)〕×2L……(5) この結果、L1 に基づいて、磁歪材5の延設方向におけ
る永久磁石6の相対変位が検出される。図3は上記し
た操作手順の流れを示す。ステップS2では、電流パル
スIcが供給される。ステップS4では、直接波信号C
2の伝搬時間の計測値TAが計測される。ここで前記し
たようにTA=TO ’=TO −ΔT1 が成立する。
【0032】ステップS6では反射波信号C3が検出さ
れる。ステップS8では、直接波・反射波信号C21 の
伝搬時間の計測値TBが計測される。ここでTB=(T
O ’+T1 ’)=(TO +T1 )−ΔT2 が成立する。
ステップS10では、計測値の差(TB−TA)が求め
られる。ここで(TB−TA)=T1 が成立する。ステ
ップS12では、L1 =〔TA/(TB−TA)〕×2
Lに基づいて、L1 が求められる。
れる。ステップS8では、直接波・反射波信号C21 の
伝搬時間の計測値TBが計測される。ここでTB=(T
O ’+T1 ’)=(TO +T1 )−ΔT2 が成立する。
ステップS10では、計測値の差(TB−TA)が求め
られる。ここで(TB−TA)=T1 が成立する。ステ
ップS12では、L1 =〔TA/(TB−TA)〕×2
Lに基づいて、L1 が求められる。
【0033】(実施例の効果)以上説明したように本実
施例によれば、1個の永久磁石6の近傍から発生した弾
性波である直接波と、直接波が第1反射部16と第2反
射部9とで反射した直接波・反射波を使用する。換言す
れば、伝搬時間TAを計測した直接波信号C2と、その
直接波が第1反射部16と第2反射部9とで反射した直
接波・反射波信号C21 を使用する。
施例によれば、1個の永久磁石6の近傍から発生した弾
性波である直接波と、直接波が第1反射部16と第2反
射部9とで反射した直接波・反射波を使用する。換言す
れば、伝搬時間TAを計測した直接波信号C2と、その
直接波が第1反射部16と第2反射部9とで反射した直
接波・反射波信号C21 を使用する。
【0034】そのため検出の際における基準距離を求め
る基準信号として、直接波・反射波信号C21 を利用で
きる。よって、特開平2−183117号公報等の永久
磁石2個方式の磁歪式変位検出装置とは異なり、基準距
離を求める基準信号を形成するための固定用永久磁石を
用いることなく、検出精度が確保される。更に本実施例
では、(TB−TA)に基づいて、磁歪材5の延設方向
における永久磁石6の相対位置を検出するため、しきい
値を用いて信号を波形整形する場合において、しきい値
に起因する前記した誤差ΔT1 、ΔT2 を相殺できる。
そのため、検出精度の向上に有利である。故に、使用環
境温度の変動等に起因してしきい値の大きさが変動して
も、その影響を回避するのに有利である。
る基準信号として、直接波・反射波信号C21 を利用で
きる。よって、特開平2−183117号公報等の永久
磁石2個方式の磁歪式変位検出装置とは異なり、基準距
離を求める基準信号を形成するための固定用永久磁石を
用いることなく、検出精度が確保される。更に本実施例
では、(TB−TA)に基づいて、磁歪材5の延設方向
における永久磁石6の相対位置を検出するため、しきい
値を用いて信号を波形整形する場合において、しきい値
に起因する前記した誤差ΔT1 、ΔT2 を相殺できる。
そのため、検出精度の向上に有利である。故に、使用環
境温度の変動等に起因してしきい値の大きさが変動して
も、その影響を回避するのに有利である。
【0035】(他の例)上記した実施例では、収容管体
10は車体等の固定部に固定されており、永久磁石6が
可動部60に保持されており、可動部60の移動に伴い
永久磁石6が収容管体10の長さ方向に沿って移動する
方式である。しかしこれに限らず、永久磁石6を固定方
式とし、収容管体10を可動部60に保持し、可動部6
0の移動に伴い収容管体10を永久磁石6に対して移動
させる方式としても良い。
10は車体等の固定部に固定されており、永久磁石6が
可動部60に保持されており、可動部60の移動に伴い
永久磁石6が収容管体10の長さ方向に沿って移動する
方式である。しかしこれに限らず、永久磁石6を固定方
式とし、収容管体10を可動部60に保持し、可動部6
0の移動に伴い収容管体10を永久磁石6に対して移動
させる方式としても良い。
【0036】
【発明の効果】請求項1によれば、1個の永久磁石の近
傍から発生した弾性波である直接波と、直接波が第1反
射部と第2反射部とで反射した直接波・反射波を使用す
る。そのため変位検出の際における基準距離を求める基
準信号として、直接波・反射波を利用できる。よって、
特開平2−183117号公報等の永久磁石2個方式の
磁歪式変位検出装置とは異なり、基準信号を形成するた
めの固定用永久磁石を用いることなく、検出精度が確保
される。
傍から発生した弾性波である直接波と、直接波が第1反
射部と第2反射部とで反射した直接波・反射波を使用す
る。そのため変位検出の際における基準距離を求める基
準信号として、直接波・反射波を利用できる。よって、
特開平2−183117号公報等の永久磁石2個方式の
磁歪式変位検出装置とは異なり、基準信号を形成するた
めの固定用永久磁石を用いることなく、検出精度が確保
される。
【0037】請求項2、3に係る装置によれば、(TB
−TA)に基づいて、磁歪材の延設方向における永久磁
石の相対位置を検出する。このようにすれば、しきい値
を用いて信号を波形整形する場合において、しきい値に
起因する誤差を相殺できる。従って、永久磁石の相対変
位を検出する検出精度の向上に有利である。故に、使用
環境温度の変動等に起因してしきい値の大きさが変動し
ても、その影響を回避するのに有利である。
−TA)に基づいて、磁歪材の延設方向における永久磁
石の相対位置を検出する。このようにすれば、しきい値
を用いて信号を波形整形する場合において、しきい値に
起因する誤差を相殺できる。従って、永久磁石の相対変
位を検出する検出精度の向上に有利である。故に、使用
環境温度の変動等に起因してしきい値の大きさが変動し
ても、その影響を回避するのに有利である。
【0038】請求項3に係る装置によれば、(TB−T
A)の時間が第1反射部と第2反射部との間の往復距離
(2×L)に相当する。この往復距離は固定値であるた
め、基準距離となり得、検出精度の向上に貢献できる。
A)の時間が第1反射部と第2反射部との間の往復距離
(2×L)に相当する。この往復距離は固定値であるた
め、基準距離となり得、検出精度の向上に貢献できる。
【図1】実施例に係る構成図である。
【図2】実施例に係る信号波形のタイミングを示す説明
図である。
図である。
【図3】しきい値に起因する誤差を相殺する形態を示す
説明図である。
説明図である。
【図4】実施例に係る操作手順を示すフローチャートで
ある。
ある。
【図5】実施例に係る信号波形のタイミングを示す説明
図である。
図である。
【図6】別の従来技術に係る構成図である。
【図7】従来技術に係る信号波形のタイミングを示す説
明図である。
明図である。
図中、1は基体、16は第1反射部、4は受信コイル
(受信手段)、5は磁歪材、6は永久磁石、70はパル
ス供給回路(パルス供給手段)、75は波形整形回路、
9は第2反射部を示す。
(受信手段)、5は磁歪材、6は永久磁石、70はパル
ス供給回路(パルス供給手段)、75は波形整形回路、
9は第2反射部を示す。
Claims (3)
- 【請求項1】所定の間隔を隔てて設けられ弾性波を反射
する第1反射部と第2反射部との間に延設された磁歪材
と、 前記磁歪材の延設方向に沿って相対移動可能な永久磁石
と、 前記磁歪材にこれの延設方向に沿って流れる電流パルス
を供給するパルス供給手段と、 前記電流パルスによる磁場と前記永久磁石による磁場と
に基づいて前記磁歪材のうち前記永久磁石の近傍で発生
し磁歪材を伝搬した弾性波を受信する受信手段と、 前記受信手段による弾性波の受信に伴い弾性波の伝搬時
間を求め、前記伝搬時間に基づいて前記磁歪材の延設方
向における前記永久磁石の相対変位を検出する検出手段
とを具備する磁歪式変位検出装置において、 前記検出手段は、 前記磁歪材上を一方向に進行し前記受信手段で受信され
た前記弾性波の伝搬時間をTAとし、前記TAが測定さ
れた前記弾性波が前記第1反射部及び前記第2反射部に
よる反射により前記第1反射部と前記第2反射部との間
を少なくとも1回往復した後の伝搬時間をTBとしたと
き、 前記伝搬時間TAと前記伝搬時間TBとに基づいて、前
記永久磁石の相対変位を検出することを特徴とする磁歪
式変位検出装置。 - 【請求項2】請求項1において、前記検出手段は、 TAと(TB−TA)とに基づいて、前記永久磁石の相
対変位を検出することを特徴とする磁歪式変位検出装
置。 - 【請求項3】請求項2において、前記検出手段は、 前記TAが測定された前記弾性波が前記第1反射部及び
前記第2反射部による反射により前記第1反射部と前記
第2反射部との間を1回往復した後の伝搬時間をTBと
し、 前記第1反射部と前記第2反射部との間の距離をLと
し、前記第1反射部と前記永久磁石との間の距離をL1
としたとき、 L1 =〔TA/(TB−TA)〕×2Lに基づいて、前
記永久磁石の相対変位を検出することを特徴とする磁歪
式変位検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6678397A JPH10260031A (ja) | 1997-03-19 | 1997-03-19 | 磁歪式変位検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6678397A JPH10260031A (ja) | 1997-03-19 | 1997-03-19 | 磁歪式変位検出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10260031A true JPH10260031A (ja) | 1998-09-29 |
Family
ID=13325818
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6678397A Pending JPH10260031A (ja) | 1997-03-19 | 1997-03-19 | 磁歪式変位検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10260031A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102095358A (zh) * | 2010-12-10 | 2011-06-15 | 上海交通大学 | 精密位移传感装置 |
-
1997
- 1997-03-19 JP JP6678397A patent/JPH10260031A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102095358A (zh) * | 2010-12-10 | 2011-06-15 | 上海交通大学 | 精密位移传感装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR960000341B1 (ko) | 소형 헤드 및 신호가 증대된 자기 왜곡 변환기 | |
US4678993A (en) | Distance measuring device operating with torsional ultrasonic waves detected without mode conversion | |
US5717330A (en) | Magnetostrictive linear displacement transducer utilizing axial strain pulses | |
US5196791A (en) | Magnetostrictive linear position detector and a dual pole position magnet therefor | |
US5017867A (en) | Magnetostrictive linear position detector with reflection termination | |
US5412316A (en) | Magnetostrictive linear position detector with axial coil torsional strain transducer | |
US20030197502A1 (en) | Magnetostrictive linear displacement transducer for a vehicle strut suspension | |
JPS6239885B2 (ja) | ||
EP0856722B1 (en) | Length measuring apparatus employing magnetostrictive delay line | |
US12000909B2 (en) | Measuring device for weak and slowly changing magnetic fields, in particular for biomagnetic fields | |
JPH10260031A (ja) | 磁歪式変位検出装置 | |
US6087828A (en) | Displacement detection sensor using magnetostriction | |
TW201828528A (zh) | 中空芯體磁性位置感測器、位置感測系統及方法 | |
JP3799415B2 (ja) | 磁歪式変位検出装置 | |
JPH10253399A (ja) | 磁歪式変位検出装置 | |
JPH07306030A (ja) | 変位検出装置 | |
JP4154878B2 (ja) | 位置検出装置及び位置決め装置 | |
JP2001153639A (ja) | 磁歪線を用いた測尺装置 | |
JP3799416B2 (ja) | 磁歪式変位検出装置 | |
JPH08285563A (ja) | 変位検出装置 | |
JP2002022712A (ja) | 液体劣化検出装置及び液体劣化検出方法 | |
EP0363518B1 (en) | Distance measuring apparatus and method | |
JP3885700B2 (ja) | 液面検出装置 | |
JPS61226615A (ja) | 変位検出装置 | |
JPH0678899B2 (ja) | 変位検出装置 |