JP3799415B2 - 磁歪式変位検出装置 - Google Patents

磁歪式変位検出装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は磁歪現象を用いて物体の機械的変位や液面の変位などを検出する磁歪式変位検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、磁歪式変位検出装置として、図1に示すように、磁歪線30にパルス発生回路31から電流パルスを流すことにより、磁歪線30に沿って移動可能な永久磁石32の近接する磁歪線の部位でねじり弾性波(超音波)を発生させ、磁歪線30の始端側に設けた受信器33までのねじり弾性波の伝播時間を計測することにより、永久磁石32に与えられる機械的変位を検出するものが知られている(例えば特開昭61−112923号公報参照)。磁歪線30の両端部は、支持部材34,35によって張力を持って支持されている。
【0003】
図2は永久磁石32の変位を検出する方法を示す波形図である。Aは電流パルス、Bは受信器33で受信された波形、Cは波形Bを成形した波形である。電流パルスAの供給から波形C1 の到達までの時間tを計測すれば、次式により、永久磁石32に与えられる変位xを計測できる。
x=v・t ・・・(1)
なお、vはねじり弾性波の伝播速度である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、永久磁石32の部位で発生したねじり弾性波は磁歪線30を伝わって受信器33に到達するが、磁歪線30を伝播する間に減衰するという性質がある。図3は受信器33と永久磁石32との間の距離と、ねじり弾性波の振幅との関係を示す図である。例えば、この磁歪式変位検出装置を原子炉の制御棒駆動装置に使用するためには、磁歪線30の長さが約4m必要であるが、受信器33と永久磁石32との間が4m離れると、永久磁石32が受信器33の近傍にある場合に比べて、ねじり弾性波の振幅が15%程度まで減衰してしまう。
【0005】
磁歪式変位検出装置においては、ねじり弾性波を検出する方法として受信器にコイルを使用し、ヴィラリー効果によってねじり弾性波を検出するものや、触子を磁歪線に対してほぼ直交して接触させ、ねじり弾性波を触子の軸方向力に変換し、触子の端部に取り付けた圧電素子やコイルなどでねじり弾性波の到来を触子の軸方向変位の形で検出するものがある。しかしながら、いずれの検出方法もねじり弾性波の横波を検出しているため、上記のように受信器と永久磁石との距離に起因する振幅の減衰が大きく、長尺な磁歪線を用いる変位検出装置の問題となっている。
【0006】
従来では、ねじり弾性波の伝播時間とともに増幅度を変化させることによって、永久磁石32の磁歪線30の軸線方向の位置に関係なくほぼ一定レベルの検出波形を得ることができる変位検出装置が提案されている(特開平5−187854号公報)。しかし、永久磁石が磁歪線の軸方向に広範囲に動いた場合には、検出波形の減衰が大きく、上記の方法を用いてもねじり弾性波の検出が不可能となる場合がある。
【0007】
そこで、本発明の目的は、検出用永久磁石が広範囲に移動しても、検出用永久磁石の位置を正確に検出することができる磁歪式変位検出装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、磁歪線の軸線方向に電流パルスを流すことにより、磁歪線に沿って移動可能な検出用永久磁石の近接する磁歪線の部位でねじり弾性波を発生させ、磁歪線の特定部位までのねじり弾性波の伝播時間を計測することにより、検出用永久磁石に与えられる機械的変位を検出する装置において、上記磁歪線の特定部位にねじり弾性波受信用コイルを挿通配置し、このコイルの近傍に軸方向の偏向磁場を与えるバイアス用永久磁石を配置し、上記コイルで磁歪線を伝播するねじり弾性波の成分のうちの縦波を検出することを特徴とする磁歪式変位検出装置を提供する。
【0009】
図4のように磁歪線に電流パルスを印加すると、検出用永久磁石の近接する磁歪線の部位でねじり弾性波が発生し、このねじり弾性波は磁歪線を伝播して受信器で検出される。ねじり弾性波には円周方向の横波成分と軸方向の縦波成分とがあるが、従来のように受信器でねじり弾性波の横波を検出した場合には、受信器と検出用永久磁石との距離が離れると、振幅が大きく減衰してしまう。これに対し、ねじり弾性波の縦波を検出すると、横波に比べて伝播距離による減衰が少なく、検出用永久磁石が磁歪線の軸方向に広範囲に動いても明確な検出波形が得られることを発見した。
【0010】
図5は磁歪線に図3と同様な材料を用いて、ねじり弾性波の横波を検出した場合と縦波を検出した場合の、受信器と永久磁石間の距離によるねじり弾性波の減衰を比較したものである。縦波では横波に比べて減衰が少なく、受信器と永久磁石間の距離が4mとなっても、縦波の減衰量は20%程度に抑えられることがわかる。
【0011】
本発明では、磁歪線を伝播するねじり弾性波の成分のうち縦波のみを選択的に検出するため、ねじり弾性波受信用コイルの近傍に軸方向の偏向磁場を与えるバイアス用永久磁石を配置している。この永久磁石によって、磁歪線を伝播するねじり弾性波の成分のうち、横波を抑圧するとともに縦波を強調し、縦波の到達をコイルで正確に検出することができる。
【0012】
ところで、磁歪線の始端に電流パルスを供給すると、検出用永久磁石の近接する磁歪線の部位でねじり弾性波が発生すると同時に、バイアス用永久磁石の近接する磁歪線の部位でもねじり弾性波が発生する。これらのねじり弾性波が受信用コイルへ到達すると、検出波形に本来必要な波形の他に多くの不要な波形が含まれることになり、好ましくない。
【0013】
そこで、請求項2では、受信用コイルの背後に位置する磁歪線の始端部にねじり弾性波を吸収するダンピング材を設け、このダンピング材の近傍にバイアス永久磁石を配置している。つまり、バイアス用永久磁石で発生したねじり弾性波はダンピング材で即座に吸収され、受信器では殆ど検出されない。そのため、ノイズを少なくすることができる。
【0014】
磁歪式変位検出装置は、周囲温度が磁歪線の磁気変態点を超えると、磁気現象が消失してしまうために機能しなくなる。また、周囲温度が磁気変態点を超えないまでも、同点に近づくだけで、発生するねじり弾性波の振幅が減衰することから、使用できる周囲温度範囲の制限を受ける。磁歪線の材質としては恒弾性材料であるNi−Cr−Fe−Ti−Al系合金(例えばNi−SpanC(商品名))が一般的に用いられるが、Ni−SpanCの磁気変態点は150℃前後であり、周囲温度の上昇によるねじり弾性波の減衰のために、実用上は周囲温度が100℃程度までの環境でしか使用できない。磁歪式変位検出装置を原子炉の制御棒駆動装置の制御棒駆動軸の位置検出に使用する場合、周囲温度が約350℃に達するため、磁歪線としてNi−SpanCを用いることはできない。
【0015】
そこで、磁歪式変位検出装置を原子炉の制御棒駆動装置にも使用することができるようにするために、磁歪線として様々な材料を試してみた結果、例えば重量比でNi50%,Fe50%の合金(NS- 1(商品名))を用いると、周囲温度が室温から350℃まで上昇してもねじり弾性波の振幅の温度変化による減衰が小さいことを発見した。
【0016】
図6にNi−SpanCとNS−1の周囲温度の変化によるねじり弾性波の減衰を示す。NS−1では周囲温度を室温から350℃まで上昇させても、ねじり弾性波の温度変化による減衰量は40%程度である。
【0017】
上記のように磁歪線の材質としてNS−1を用いると、周囲温度が上昇してもねじり弾性波の温度変化による減衰量が小さいという利点はあるが、その反面、NS−1はねじり弾性波が磁歪線を伝播して受信器に到達するまでの間の減衰量、すなわちねじり弾性波の伝播距離の長さによる減衰量がNi−SpanCに比べて大きいという性質がある。
【0018】
そこで、請求項3では、磁歪線としてNS−1を用いた変位検出装置に本発明を適用したものである。これによって、ねじり弾性波の温度変化による減衰量が小さく、かつ伝播距離の長さによる減衰量も小さい、高性能な変位検出装置が得られる。
【0019】
ねじり弾性波の縦波と横波とではその伝播速度が異なる。縦波の伝播速度vL 、横波の伝播速度vT はそれぞれ次式で与えられる。
L =√(E/ρ) ・・・(2)
T =√(G/ρ) ・・・(3)
なお、Eは磁歪線の縦弾性係数、Gは剛性率、ρは密度である。
【0020】
Ni−SpanCのような恒弾性材料では、縦弾性係数Eおよび剛性率Gは温度に関係なく一定であるが、NS−1のような材料では、縦弾性係数E,剛性率Gが温度によってかなり大きく変化する。例えば、磁歪式変位検出装置を原子炉の制御棒駆動装置の制御棒駆動軸の位置検出に使用する場合、周囲温度が約350℃にも達するため、温度変化による伝播速度の変動を無視できなくなる。
【0021】
変位検出装置とは別に温度センサを設け、この温度センサの検出信号に基づいて測定値を温度補正することは可能であるが、これでは温度センサなどの格別な温度検出手段を必要とするので、コスト高になるばかりか、温度センサが磁歪線の温度を正確に検出できるとは限らない。
【0022】
そこで、請求項4では、磁歪線の終端部で発生する縦波を利用することで、検出値を温度補償している。すなわち、磁歪線の始端部に電流パルスを供給すると、検出用永久磁石の有無に関係なく磁歪線の終端部でねじり弾性波の縦波が発生するという現象がある。この縦波を永久磁石で発生した縦波とともにコイルで検出すれば、温度変化に伴う縦波の伝播速度の影響を補償することが可能である。
【0023】
磁歪線の全長をL、終端部で発生した縦波のコイルへの伝播時間をtL 、縦波の伝播速度をvL とすると、
L=vL ・tL ・・・(4)
である。一方、検出用永久磁石に与えられる変位xと伝播時間tx との関係は(1)式で与えられる。
(1)式と(4)式の比を取ると、次式のように伝播速度vL の影響を排除できる。
x/L=tx /tL
この式を変形すると、次式のようになる。
x=L・tx /tL ・・・(5)
【0024】
(5)式のうち、tx とtL は検出波形から求められるが、全長Lは温度によって変化する。一般に、磁歪線の長さの温度変化率は10ppm程度である。
そこで、例えば予め試験を行なって温度と伝播時間tL との関係データを求めておけば、tL から温度を知ることができる。そして、この温度から全長Lを知ることができるので、(5)式によって正確な変位xを求めることができる。
【0025】
なお、(5)式のように伝播速度vL を排除する方法に限らず、予め試験を行なって温度と伝播時間tL との関係データおよび温度と伝播速度vL との関係データを求めておき、tL から温度を知り、温度から伝播速度vL を知ることができるので、(1)式により変位xを求めることも可能である。
【0026】
磁歪線の終端部で発生するねじり弾性波の縦波は、非常に大きな波形が得られるので、長尺な磁歪線を用いた変位検出装置であっても、このねじり弾性波の縦波を容易に検出することができる。しかも、終端部で発生する縦波も検出用永久磁石で発生する縦波も共に縦波であるから、一個のコイルで両方の波形を検出できる。
【0027】
【発明の実施の形態】
図7は本発明にかかる磁歪式変位検出装置の一例を示す。
磁歪線1は重量比でNi50%,Fe50%の合金(NS- 1(商品名))を用いている。NS- 1は周囲温度が室温から350℃まで上昇してもねじり弾性波の振幅の温度変化による減衰が少ない。磁歪線1の始端は基台2上に固定されたクランプ部材3によってクランプされ、終端はスプリング4を介して支持部材5によって支持されている。そのため、磁歪線1には常に一定の張力が与えられる。なお、磁歪線1の始端部にはねじり弾性波を吸収するシリコーンゴムなどのダンピング材6が塗布されており、クランプ部材3からの反射波などを吸収している。受信器7は磁歪線1の始端側に配置されており、内蔵したコイル7aの中心部を磁歪線1が無接触で貫通している。コイル7aはヴィラリー効果を利用して磁歪線1を伝播するねじり弾性波、特に縦波の到来を検出するものである。コイル7aの負極は接地され、正極は増幅器8に接続される。
【0028】
磁歪線1の近傍には、磁歪線1の軸線方向(x方向)に移動可能な検出用永久磁石9が配置されている。なお、この実施例の永久磁石9は円環状で、軸方向に着磁したものであるが、これに限らず、ヴィーデマン効果によって磁歪線1にねじり弾性波を発生させることができるものであれば、形状や着磁方向は問わない。また、円環状永久磁石9を磁歪線1に挿通してもよい。
【0029】
受信器7の背後に位置する磁歪線1の始端部、特にダンピング材6の近傍には、図8に示すようにコイル7aの近傍に軸方向の偏向磁場を与えるバイアス用永久磁石10が配置されている。この実施例では、円板状永久磁石10の両端面にN,S極を着磁したものであるが、軸方向の偏向磁場を与えるものであれば、永久磁石の形状や着磁方向、取付位置は図8に限るものではない。例えば、バイアス用永久磁石10をコイル7aの半径方向外側に配置してもよい。
【0030】
クランプ部材3から突出した磁歪線1の始端にはパルス発生回路11から電流パルスが周期的(例えば100Hz〜1kHz)に供給され、磁歪線1の終端からスプリング4を介してパルス発生回路11のアースに戻される。電流パルスが供給されると、ヴィーデマン効果により永久磁石9の近接する磁歪線1の部位でねじり弾性波が発生し、受信器7で検出される。検出されたねじり弾性波は増幅器8で増幅され、検出回路12に送られる。検出回路12は入力された信号を波形成形するとともに、演算処理して永久磁石9に与えられる機械的変位xを検出する。なお、検出回路12による機械的変位xの検出方法は、例えば特開昭61−112923号公報,特開平5−187854号公報などにより公知であるため、ここでは説明を省略する。
【0031】
上記構成の変位検出装置において、検出用永久磁石9の近接する部位で発生したねじり弾性波は受信用コイル7aで検出されるが、このときコイル7aの近傍には軸方向の偏向磁場を与えるバイアス用永久磁石10が配置されているので、ねじり弾性波のうち横波成分が抑圧され、縦波成分のみが強調される。図5に示したように、縦波は横波に比べて伝播距離による減衰が少ないので、永久磁石9が例えば0m〜4mもの広範囲を移動する場合であっても、明瞭な検出波形をコイル7aで受信することができる。
さらに、磁歪線1としてNS- 1を用いることで、周囲温度が室温から350℃まで上昇してもねじり弾性波の振幅の温度変化による減衰が小さい。そのため、この変位検出装置を原子炉の制御棒駆動装置に使用することが可能になる。
【0032】
また、磁歪線1の始端に電流パルスを供給すると、検出用永久磁石9の近接する磁歪線1の部位でねじり弾性波が発生すると同時に、バイアス用永久磁石10の近接する磁歪線1の部位でもねじり弾性波が発生することになる。しかし、バイアス用永久磁石10はダンピング材6の近傍に位置しているので、バイアス用永久磁石10で発生したねじり弾性波はダンピング材6で即座に吸収され、受信器7では殆ど検出されない。そのため、バイアス用永久磁石10の近接する磁歪線1の部位で発生するねじり弾性波を影響を受けずに、高精度に検出することができる。
【0033】
次に、変位xの温度補償について説明する。
周囲温度が変化すると、縦波の伝播速度の影響によって測定値xが変化する。このような温度変化による誤差を解消するため、磁歪線1の終端部で発生する縦波を利用する。
【0034】
すなわち、磁歪線1の始端部に電流パルスを供給すると、図9に示すように、検出用永久磁石9の部位で発生するねじり弾性波の縦波20の他に、磁歪線1の終端部でねじり弾性波の縦波21が発生する。これら縦波20,21をコイル7aで検出する。なお、波形22は電流パルスによる電磁的ノイズである。
【0035】
縦波20と縦波21の伝播時間tX ,tL を求めれば、(5)式から変位xを求めることができる。なお、磁歪線1の全長Lも温度変化によって変動するので、予め試験を行なって温度と伝播時間tL との関係データを求めておき、tL から温度を求め、この温度から全長Lを求めれば、(5)式によって正確な変位xを求めることができる。
なお、予め試験を行なって温度と伝播時間tL との関係データ,温度と伝播速度vL との関係データを求めておき、tL から温度を求め、この温度から伝播速度vL を求めるようにすれば、(1)式によって変位xを求めることもできる。
【0036】
なお、上記実施例は本発明の一例に過ぎず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、上記実施例では、電流パルスを磁歪線に流し、この磁歪線を伝播するねじり弾性波を検出するようにしたが、特開昭59- 162412号公報に記載のように、磁歪線をチューブ状とし、その中に電流パルスを供給するための導線を挿通するようにしてもよい。
受信用コイルとして1個のコイルを用いたが、2個のコイルを軸方向に配置し、これらコイルの出力を差動的に取り出すようにしてもよい。この場合には、2個のコイルに共通に入るノイズを相殺することができる。
【0037】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、受信用コイルの近傍に軸方向の偏向磁場を与えるバイアス用永久磁石を配置し、コイルで磁歪線を伝播するねじり弾性波の成分のうちの縦波を検出するようにしたので、検出用永久磁石とコイルの軸方向距離による減衰の影響を軽減でき、検出用永久磁石が広範囲に移動する場合であっても、検出用永久磁石の位置を正確に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な磁歪式変位検出装置の構成図である。
【図2】図1の変位検出装置の波形図である。
【図3】受信器と検出用永久磁石の軸方向距離とねじり弾性(横波)の振幅との関係を示す図である。
【図4】ねじり弾性波の発生原理を示す斜視図である。
【図5】受信器と検出用永久磁石の軸方向距離とねじり弾性(横波および縦波)の振幅との関係を示す比較図である。
【図6】磁歪材料の温度とねじり弾性波の振幅との関係を示す図である。
【図7】本発明にかかる磁歪式変位検出装置の一例の構成図である。
【図8】図7の磁歪式変位検出装置の要部の拡大図である。
【図9】永久磁石で発生する縦波と磁歪線の終端部で発生する縦波とを示す波形図である。
【符号の説明】
1 磁歪線
7a 受信用コイル
6 ダンピング材
9 検出用永久磁石
10 バイアス用永久磁石
11 パルス発生回路

Claims (4)

  1. 磁歪線の軸線方向に電流パルスを流すことにより、磁歪線に沿って移動可能な検出用永久磁石の近接する磁歪線の部位でねじり弾性波を発生させ、磁歪線の特定部位までのねじり弾性波の伝播時間を計測することにより、検出用永久磁石に与えられる機械的変位を検出する装置において、
    上記磁歪線の特定部位にねじり弾性波受信用コイルを挿通配置し、このコイルの近傍に軸方向の偏向磁場を与えるバイアス用永久磁石を配置し、上記コイルで磁歪線を伝播するねじり弾性波の成分のうちの縦波を検出することを特徴とする磁歪式変位検出装置。
  2. 上記受信用コイルの背後に位置する磁歪線の始端部にねじり弾性波を吸収するダンピング材が設けられ、このダンピング材の近傍にバイアス永久磁石が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の磁歪式変位検出装置。
  3. 上記磁歪線は、実質的な重量比がNi50%,Fe50%の合金よりなることを特徴とする請求項1または2に記載の磁歪式変位検出装置。
  4. 上記電流パルスの供給によって磁歪線の終端部で発生したねじり弾性波の縦波を上記コイルで検出し、
    電流パルスの供給から上記終端部で発生したねじり弾性波の縦波のコイルへの到達時間を計測することにより、検出値の温度補償を行なう補償手段を設けたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の磁歪式変位検出装置。
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