JPH08285563A - 変位検出装置 - Google Patents
変位検出装置Info
- Publication number
- JPH08285563A JPH08285563A JP11629095A JP11629095A JPH08285563A JP H08285563 A JPH08285563 A JP H08285563A JP 11629095 A JP11629095 A JP 11629095A JP 11629095 A JP11629095 A JP 11629095A JP H08285563 A JPH08285563 A JP H08285563A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- permanent magnet
- temperature
- magnetostrictive
- receiver
- cylinder
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Measuring Temperature Or Quantity Of Heat (AREA)
- Length Measuring Devices Characterised By Use Of Acoustic Means (AREA)
- Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】1台の装置で変位と温度とを同時に検出できる
磁歪式変位検出装置を提供する。 【構成】磁歪線1の外周を非磁性の中筒2で取り囲み、
この中筒の中心部に磁歪線を保持するとともに、中筒の
外周を隙間をあけて非磁性の外筒10で取り囲み、この
外筒の外周に変位検出用の第1永久磁石24を軸方向に
移動自在に配置する。中筒と外筒の環状空間に、外筒よ
り熱膨張係数の大きい材料よりなる感温チューブ17を
軸方向に伸縮可能に配置し、この感温部材の第1永久磁
石の可動範囲外の位置に温度検出用の第2永久磁石18
を取り付け、温度変化に伴う感温チューブの伸縮によっ
て第2永久磁石を磁歪線の軸線方向へ変位可能とする。
第1永久磁石24の近接する磁歪線1の部位で発生した
捩り弾性波を受信器4で受信することにより、第1永久
磁石24の変位を検出し、第2永久磁石18の近接する
磁歪線1の部位で発生した捩り弾性波を受信器4で受信
することにより、温度を検出する。
磁歪式変位検出装置を提供する。 【構成】磁歪線1の外周を非磁性の中筒2で取り囲み、
この中筒の中心部に磁歪線を保持するとともに、中筒の
外周を隙間をあけて非磁性の外筒10で取り囲み、この
外筒の外周に変位検出用の第1永久磁石24を軸方向に
移動自在に配置する。中筒と外筒の環状空間に、外筒よ
り熱膨張係数の大きい材料よりなる感温チューブ17を
軸方向に伸縮可能に配置し、この感温部材の第1永久磁
石の可動範囲外の位置に温度検出用の第2永久磁石18
を取り付け、温度変化に伴う感温チューブの伸縮によっ
て第2永久磁石を磁歪線の軸線方向へ変位可能とする。
第1永久磁石24の近接する磁歪線1の部位で発生した
捩り弾性波を受信器4で受信することにより、第1永久
磁石24の変位を検出し、第2永久磁石18の近接する
磁歪線1の部位で発生した捩り弾性波を受信器4で受信
することにより、温度を検出する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁歪現象を用いて物体の
機械的変位や液面の変位などを検出するとともに、温度
も検出できる磁歪式変位検出装置に関するものである。
機械的変位や液面の変位などを検出するとともに、温度
も検出できる磁歪式変位検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、磁歪式変位検出装置として、磁歪
線に電流パルスを流すことにより、磁歪線に沿って移動
可能な永久磁石の近接する磁歪線の部位で捩り弾性波を
発生させ、磁歪線の特定部位に設けた受信器までの捩り
弾性波の伝播時間を計測することにより、永久磁石に与
えられる機械的変位を検出するものが知られている(例
えば特公平3−46763号公報)。
線に電流パルスを流すことにより、磁歪線に沿って移動
可能な永久磁石の近接する磁歪線の部位で捩り弾性波を
発生させ、磁歪線の特定部位に設けた受信器までの捩り
弾性波の伝播時間を計測することにより、永久磁石に与
えられる機械的変位を検出するものが知られている(例
えば特公平3−46763号公報)。
【0003】この種の変位検出装置は、その高精度の故
に、一般産業機械の可動部位の変位検出のみならず、耐
圧性の要求される油空圧シリンダ内蔵型変位検出装置と
しても広く用いられている。さらに、永久磁石を内蔵し
た浮子を可動部位とした液面計にも採用されている。
に、一般産業機械の可動部位の変位検出のみならず、耐
圧性の要求される油空圧シリンダ内蔵型変位検出装置と
しても広く用いられている。さらに、永久磁石を内蔵し
た浮子を可動部位とした液面計にも採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、変位だけで
なく温度も知りたいという要求は産業界で非常に多い。
例えば、高精度に液面の変化を知る必要のあるガソリン
タンクのレベル計測などにおいて、永久磁石を内蔵した
浮子の変位を変位検出装置で測定した場合、この測定は
あくまで検出装置と浮子の相対的変位の検出でしかな
い。液体の温度が変化すれば、当該液体の密度が変化
し、真に知りたい液面レベルと浮子の喫水線が異なるた
め、測定結果に誤差を生じることになる。このとき、液
体の温度を検出できれば、それによって上記の喫水位置
を補正し、正しい液面を知ることが可能となる。従来で
は、浮子式液面計と液体の温度を検出するためのサーミ
スタあるいは熱電対などの温度センサとを独立に組み込
み、上記の補正作業を行っていたが、これではコストが
かかるだけでなく、装置も大型化する欠点がある。
なく温度も知りたいという要求は産業界で非常に多い。
例えば、高精度に液面の変化を知る必要のあるガソリン
タンクのレベル計測などにおいて、永久磁石を内蔵した
浮子の変位を変位検出装置で測定した場合、この測定は
あくまで検出装置と浮子の相対的変位の検出でしかな
い。液体の温度が変化すれば、当該液体の密度が変化
し、真に知りたい液面レベルと浮子の喫水線が異なるた
め、測定結果に誤差を生じることになる。このとき、液
体の温度を検出できれば、それによって上記の喫水位置
を補正し、正しい液面を知ることが可能となる。従来で
は、浮子式液面計と液体の温度を検出するためのサーミ
スタあるいは熱電対などの温度センサとを独立に組み込
み、上記の補正作業を行っていたが、これではコストが
かかるだけでなく、装置も大型化する欠点がある。
【0005】そこで、本発明の目的は、1台の装置で変
位と温度とを同時に検出できる変位検出装置を提供する
ことにある。
位と温度とを同時に検出できる変位検出装置を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、磁歪線の始端部側よりその軸線方向に電
流パルスを流し、磁歪線に沿って移動可能な第1永久磁
石の近接する磁歪線の部位で捩り弾性波を発生させ、磁
歪線の始端部側に配置した受信器で捩り弾性波を受信す
ることにより、第1永久磁石に与えられる機械的変位を
検出する装置において、磁歪線の外周を非磁性の中筒で
取り囲み、中筒の中心部に磁歪線を保持するとともに、
中筒の外周を隙間をあけて非磁性の外筒で取り囲み、外
筒の外周に第1永久磁石を軸方向に移動自在に配置する
一方、中筒と外筒の隙間に感温部材を軸方向に伸縮可能
に配置し、感温部材の第1永久磁石の可動範囲外の位置
に第2永久磁石を取り付け、温度変化に伴う感温部材の
伸縮によって、第2永久磁石が受信器に対して磁歪線の
軸線方向へ変位可能とし、第2永久磁石の近接する磁歪
線の部位で発生した捩り弾性波を受信器で受信すること
により、温度を検出可能としたものである。
に、本発明は、磁歪線の始端部側よりその軸線方向に電
流パルスを流し、磁歪線に沿って移動可能な第1永久磁
石の近接する磁歪線の部位で捩り弾性波を発生させ、磁
歪線の始端部側に配置した受信器で捩り弾性波を受信す
ることにより、第1永久磁石に与えられる機械的変位を
検出する装置において、磁歪線の外周を非磁性の中筒で
取り囲み、中筒の中心部に磁歪線を保持するとともに、
中筒の外周を隙間をあけて非磁性の外筒で取り囲み、外
筒の外周に第1永久磁石を軸方向に移動自在に配置する
一方、中筒と外筒の隙間に感温部材を軸方向に伸縮可能
に配置し、感温部材の第1永久磁石の可動範囲外の位置
に第2永久磁石を取り付け、温度変化に伴う感温部材の
伸縮によって、第2永久磁石が受信器に対して磁歪線の
軸線方向へ変位可能とし、第2永久磁石の近接する磁歪
線の部位で発生した捩り弾性波を受信器で受信すること
により、温度を検出可能としたものである。
【0007】第2永久磁石を第1永久磁石と受信器との
中間位置に配置し、受信器の背後に磁歪線の始端部を伝
播する捩り弾性波を吸収するダンピング材を設けるとと
もに、磁歪線の終端部側に捩り弾性波を反射する反射部
材を設けるのが望ましい。この場合、受信器が、第2永
久磁石の近接する磁歪線の部位で発生した捩り弾性波
と、第2永久磁石の近接する磁歪線の部位で発生した捩
り弾性波が反射部材で反射した後、受信器に到達した捩
り弾性波とを受信し、その到達時間差によって温度を検
出するようにするのがよい。また、第2永久磁石として
軸方向着磁された磁石を用いるのが望ましい。さらに、
中筒および外筒が円筒部材で形成され、かつ外筒の終端
部は閉塞されている場合、中筒と外筒との間の環状空間
にチューブ状の感温部材を摺動自在に挿通し、感温部材
の始端側に第2永久磁石を当接させた状態でスプリング
により第2永久磁石と感温部材とを外筒の終端側へ押し
つけるのが望ましい。
中間位置に配置し、受信器の背後に磁歪線の始端部を伝
播する捩り弾性波を吸収するダンピング材を設けるとと
もに、磁歪線の終端部側に捩り弾性波を反射する反射部
材を設けるのが望ましい。この場合、受信器が、第2永
久磁石の近接する磁歪線の部位で発生した捩り弾性波
と、第2永久磁石の近接する磁歪線の部位で発生した捩
り弾性波が反射部材で反射した後、受信器に到達した捩
り弾性波とを受信し、その到達時間差によって温度を検
出するようにするのがよい。また、第2永久磁石として
軸方向着磁された磁石を用いるのが望ましい。さらに、
中筒および外筒が円筒部材で形成され、かつ外筒の終端
部は閉塞されている場合、中筒と外筒との間の環状空間
にチューブ状の感温部材を摺動自在に挿通し、感温部材
の始端側に第2永久磁石を当接させた状態でスプリング
により第2永久磁石と感温部材とを外筒の終端側へ押し
つけるのが望ましい。
【0008】
【作用】磁歪線の始端側から電流パルスを流すと、磁歪
線の第1永久磁石の近接する部位で捩り弾性波(超音
波)が発生する。この捩り弾性波は受信器側(始端側)
へ伝播し、受信器で受信される。そして、電流パルスの
入力から捩り弾性波が到達するまでの時間を計測すれ
ば、第1永久磁石に与えられる機械的変位が検出され
る。また、上記電流パルスによって第2永久磁石の近接
する磁歪線の部位でも捩り弾性波が発生する。この弾性
波は温度が一定であれば、受信器への到達時間は一定で
あるが、第2永久磁石は温度変化によって伸縮する感温
部材に取り付けられており、温度が変化すると第2永久
磁石と受信器との相対距離が変化するので、到達時間も
変化する。そこで、第2永久磁石によって発生した捩り
弾性波の到達時間と温度との関係を予め求めておくこと
により、変位検出時の実際の温度を簡単に検出すること
ができる。
線の第1永久磁石の近接する部位で捩り弾性波(超音
波)が発生する。この捩り弾性波は受信器側(始端側)
へ伝播し、受信器で受信される。そして、電流パルスの
入力から捩り弾性波が到達するまでの時間を計測すれ
ば、第1永久磁石に与えられる機械的変位が検出され
る。また、上記電流パルスによって第2永久磁石の近接
する磁歪線の部位でも捩り弾性波が発生する。この弾性
波は温度が一定であれば、受信器への到達時間は一定で
あるが、第2永久磁石は温度変化によって伸縮する感温
部材に取り付けられており、温度が変化すると第2永久
磁石と受信器との相対距離が変化するので、到達時間も
変化する。そこで、第2永久磁石によって発生した捩り
弾性波の到達時間と温度との関係を予め求めておくこと
により、変位検出時の実際の温度を簡単に検出すること
ができる。
【0009】第2永久磁石を第1永久磁石と受信器との
中間位置に配置し、磁歪線の終端部側に反射部材を設け
た場合、受信器は、第2永久磁石によって発生した捩り
弾性波と、第2永久磁石によって発生した捩り弾性波が
反射部材で反射した後、受信器に到達した反射波とを受
信する。その到達時間差は温度変化による感温部材の伸
縮量の2倍に比例するので、高精度な温度検出を行うこ
とができる。
中間位置に配置し、磁歪線の終端部側に反射部材を設け
た場合、受信器は、第2永久磁石によって発生した捩り
弾性波と、第2永久磁石によって発生した捩り弾性波が
反射部材で反射した後、受信器に到達した反射波とを受
信する。その到達時間差は温度変化による感温部材の伸
縮量の2倍に比例するので、高精度な温度検出を行うこ
とができる。
【0010】第2永久磁石として軸方向着磁された磁石
を用いると、第2永久磁石で発生した捩り弾性波は、磁
歪線の始端側へ伝播する波形と後端側へ伝播する波形と
が逆相となる。磁歪線の後端側に反射部材が設けられて
いるので、反射部材により波形は逆転する。その結果、
受信器へ到達する第2永久磁石による2つの捩り弾性波
は互いに同相となり、到達した2つの捩り弾性波をトリ
ガーしやすくなり、温度検出が容易になる。
を用いると、第2永久磁石で発生した捩り弾性波は、磁
歪線の始端側へ伝播する波形と後端側へ伝播する波形と
が逆相となる。磁歪線の後端側に反射部材が設けられて
いるので、反射部材により波形は逆転する。その結果、
受信器へ到達する第2永久磁石による2つの捩り弾性波
は互いに同相となり、到達した2つの捩り弾性波をトリ
ガーしやすくなり、温度検出が容易になる。
【0011】反射部材としては、磁歪線を伝播する捩り
弾性波をできるだけ全反射させるため、例えば金属材料
を磁歪線に固着するのが望ましい。固着方法としては、
クランプ、圧着、半田付け、ロー付、溶接、ネジ止めな
ど、あらゆる方法を用いることができる。反射部材とし
て半田を用いた場合、捩り弾性波を全反射させやすいこ
と、磁歪線に歪みが生じないので不要な超音波が発生し
にくいこと、半田溶融温度(約190 ℃)が磁歪線の再結
晶温度より低いので磁歪効果を劣化させないこと等の利
点がある。
弾性波をできるだけ全反射させるため、例えば金属材料
を磁歪線に固着するのが望ましい。固着方法としては、
クランプ、圧着、半田付け、ロー付、溶接、ネジ止めな
ど、あらゆる方法を用いることができる。反射部材とし
て半田を用いた場合、捩り弾性波を全反射させやすいこ
と、磁歪線に歪みが生じないので不要な超音波が発生し
にくいこと、半田溶融温度(約190 ℃)が磁歪線の再結
晶温度より低いので磁歪効果を劣化させないこと等の利
点がある。
【0012】捩り弾性波が受信器で受信された後、磁歪
線の始端部で反射して再び受信器で受信されると、反射
部材で反射した超音波信号と混同する恐れがある。その
ため、磁歪線の始端側にダンピング材を設け、必要な波
形と不要な波形との混同を防止するのが望ましい。
線の始端部で反射して再び受信器で受信されると、反射
部材で反射した超音波信号と混同する恐れがある。その
ため、磁歪線の始端側にダンピング材を設け、必要な波
形と不要な波形との混同を防止するのが望ましい。
【0013】
【実施例】図1は本発明にかかる磁歪式変位検出装置の
一例を示し、図2は受信器で受信された波形を示す。1
は例えば恒弾性金属よりなる磁歪線で、銅,黄銅あるい
はアルミニウムなどの非磁性でかつ導電性の金属パイプ
よりなる中筒2の中心部に挿通され、中筒2の右端で反
射部材である終端固定具3によって固定されている。終
端固定具3は超音波(捩り弾性波)を全反射させるもの
であればよい。磁歪線1はその左側(始端側)で受信器
である検出コイル4の中心部を貫通しており、検出コイ
ル4は逆磁歪効果を利用して磁歪線1を伝播する超音波
の到来を検出する。検出コイル4を貫通した磁歪線1の
始端部は、シリコーンゴムなどのダンピング材5を経て
ばね受けを兼ねる始端固定具6に接続されている。ダン
ピング材5によって超音波が吸収され、始端固定具6か
らの超音波の反射が抑制される。検出コイル4と始端固
定具6との間にはスプリング7が配置され、周囲温度の
変化による磁歪線1の伸縮を吸収できるようにしてあ
る。磁歪線1の中間部には、軸方向に適当間隔でゴム等
からなる支持部材8が設けられ、機械的振動によって磁
歪線1と中筒2の内壁とが接触するのを防止している。
一例を示し、図2は受信器で受信された波形を示す。1
は例えば恒弾性金属よりなる磁歪線で、銅,黄銅あるい
はアルミニウムなどの非磁性でかつ導電性の金属パイプ
よりなる中筒2の中心部に挿通され、中筒2の右端で反
射部材である終端固定具3によって固定されている。終
端固定具3は超音波(捩り弾性波)を全反射させるもの
であればよい。磁歪線1はその左側(始端側)で受信器
である検出コイル4の中心部を貫通しており、検出コイ
ル4は逆磁歪効果を利用して磁歪線1を伝播する超音波
の到来を検出する。検出コイル4を貫通した磁歪線1の
始端部は、シリコーンゴムなどのダンピング材5を経て
ばね受けを兼ねる始端固定具6に接続されている。ダン
ピング材5によって超音波が吸収され、始端固定具6か
らの超音波の反射が抑制される。検出コイル4と始端固
定具6との間にはスプリング7が配置され、周囲温度の
変化による磁歪線1の伸縮を吸収できるようにしてあ
る。磁歪線1の中間部には、軸方向に適当間隔でゴム等
からなる支持部材8が設けられ、機械的振動によって磁
歪線1と中筒2の内壁とが接触するのを防止している。
【0014】外筒10は非磁性体よりなる金属パイプよ
りなり、中筒2の外周を非接触状態で取り囲んでいる。
外筒10の右端にはエンドキャップ11が、左端にはヘ
ッドハウジング9がそれぞれ溶接,ロウ付け,ねじ止め
などの手段によって固定され、一体構成となっている。
ヘッドハウジング9の左端にはOリング15を有するハ
ウジングキャップ14がねじ込まれ、このハウジングキ
ャップ14の中心部にはケーブル貫通部16が設けられ
ている。貫通部16はケーブルグランドで構成してもよ
いし、あるいはコネクタにしてもよい。また、貫通部1
6はヘッドハウジング9の外周部に設けてもよい。
りなり、中筒2の外周を非接触状態で取り囲んでいる。
外筒10の右端にはエンドキャップ11が、左端にはヘ
ッドハウジング9がそれぞれ溶接,ロウ付け,ねじ止め
などの手段によって固定され、一体構成となっている。
ヘッドハウジング9の左端にはOリング15を有するハ
ウジングキャップ14がねじ込まれ、このハウジングキ
ャップ14の中心部にはケーブル貫通部16が設けられ
ている。貫通部16はケーブルグランドで構成してもよ
いし、あるいはコネクタにしてもよい。また、貫通部1
6はヘッドハウジング9の外周部に設けてもよい。
【0015】中筒2と外筒10の間の環状空間には、感
温部材の一例である熱感応チューブ17が外筒10のほ
ぼ全長にわたって摺動自在に挿入されている。チューブ
17はポリエチレンのような熱膨張係数の比較的大きな
材料で構成されている。このチューブ17は、主たる目
的である温度変化によって軸方向に伸縮すること以外
に、中筒2を外筒10の中心部に保持し、かつ内筒2と
外筒10とを電気的に絶縁させる役目を持つ。チューブ
17の右端面はエンドキャップ11に当接しており、左
端面には同軸上に円環状の第2永久磁石18が当接し、
スプリング19で押し付けられている。なお、第2永久
磁石18は、後述する第1永久磁石24の可動範囲外に
位置している。この実施例の第2永久磁石18の着磁方
向は軸方向着磁である。スプリング19の左端は絶縁性
のスペーサ20で支持され、このスペーサ20は中筒2
の左端に電気的導通をもって固定されたベースプレート
21とともに絶縁ブッシュ22を介してボルト23によ
りヘッドハウジング9に固定されている。これによっ
て、チューブ17の軸方向伸縮に追従して第2永久磁石
18が軸方向に移動することになる。
温部材の一例である熱感応チューブ17が外筒10のほ
ぼ全長にわたって摺動自在に挿入されている。チューブ
17はポリエチレンのような熱膨張係数の比較的大きな
材料で構成されている。このチューブ17は、主たる目
的である温度変化によって軸方向に伸縮すること以外
に、中筒2を外筒10の中心部に保持し、かつ内筒2と
外筒10とを電気的に絶縁させる役目を持つ。チューブ
17の右端面はエンドキャップ11に当接しており、左
端面には同軸上に円環状の第2永久磁石18が当接し、
スプリング19で押し付けられている。なお、第2永久
磁石18は、後述する第1永久磁石24の可動範囲外に
位置している。この実施例の第2永久磁石18の着磁方
向は軸方向着磁である。スプリング19の左端は絶縁性
のスペーサ20で支持され、このスペーサ20は中筒2
の左端に電気的導通をもって固定されたベースプレート
21とともに絶縁ブッシュ22を介してボルト23によ
りヘッドハウジング9に固定されている。これによっ
て、チューブ17の軸方向伸縮に追従して第2永久磁石
18が軸方向に移動することになる。
【0016】第1永久磁石24は外筒10の外周に軸方
向移動自在に挿通され、変位を検出したい可動部(図示
せず)に取り付けられている。この実施例の永久磁石2
4は内周面と外周面とにそれぞれN,S極が着磁された
円環状磁石であるが、永久磁石24の着磁方向は、例え
ば両側面にN,S極を着磁したものでもよく、さらに永
久磁石24の形状は円環状に限らず、直方体形、U字形
など如何なる形状でもよい。液面測定の場合は、第1永
久磁石24が浮子(図示せず)の中に設けられ、外筒1
0が液体の中に垂直に挿入され、浮子の変位が検出され
る。
向移動自在に挿通され、変位を検出したい可動部(図示
せず)に取り付けられている。この実施例の永久磁石2
4は内周面と外周面とにそれぞれN,S極が着磁された
円環状磁石であるが、永久磁石24の着磁方向は、例え
ば両側面にN,S極を着磁したものでもよく、さらに永
久磁石24の形状は円環状に限らず、直方体形、U字形
など如何なる形状でもよい。液面測定の場合は、第1永
久磁石24が浮子(図示せず)の中に設けられ、外筒1
0が液体の中に垂直に挿入され、浮子の変位が検出され
る。
【0017】電流パルスAは電流出力部26およびリー
ド線27,28を介して磁歪線1に供給される。検出コ
イル4の出力信号は、リード線29,30を介して増幅
器31に伝送され、増幅器31の出力信号Bはコンパレ
ータなどの波形成形回路33で波形成形され、出力信号
Cとなる。なお、図1では理解を容易にするため、電流
出力部26、増幅器31および波形成形回路33などの
回路を外部に配置したが、ヘッドハウジング9の内部に
収納してもよい。
ド線27,28を介して磁歪線1に供給される。検出コ
イル4の出力信号は、リード線29,30を介して増幅
器31に伝送され、増幅器31の出力信号Bはコンパレ
ータなどの波形成形回路33で波形成形され、出力信号
Cとなる。なお、図1では理解を容易にするため、電流
出力部26、増幅器31および波形成形回路33などの
回路を外部に配置したが、ヘッドハウジング9の内部に
収納してもよい。
【0018】電流パルスAのパルス幅tP は磁歪線1の
断面形状によって最適値があり、例えば1〜5μsec
が望ましい。このパルス信号Aが電流出力部26に印加
され、リード線27を経て磁歪線1に供給される。既に
述べたように磁歪線1の右端は終端固定具3で固定され
ているので、この終端固定具3を中筒2に対して電気的
に導通させれば、磁歪線1に供給された電流パルスAは
ベースプレート21、リード線28を通り、電流出力部
26に戻る回路が構成される。なお、この実施例では中
筒2を金属パイプとしたが、プラスチックやセラミック
などの非金属材料で構成してもよい。この場合には、磁
歪線1に供給された電流パルスAの戻り用リード線を磁
歪線1に平行に配設してもよい。
断面形状によって最適値があり、例えば1〜5μsec
が望ましい。このパルス信号Aが電流出力部26に印加
され、リード線27を経て磁歪線1に供給される。既に
述べたように磁歪線1の右端は終端固定具3で固定され
ているので、この終端固定具3を中筒2に対して電気的
に導通させれば、磁歪線1に供給された電流パルスAは
ベースプレート21、リード線28を通り、電流出力部
26に戻る回路が構成される。なお、この実施例では中
筒2を金属パイプとしたが、プラスチックやセラミック
などの非金属材料で構成してもよい。この場合には、磁
歪線1に供給された電流パルスAの戻り用リード線を磁
歪線1に平行に配設してもよい。
【0019】さて、電流パルスAが印加されると、検出
コイル4の信号が増幅器31で増幅され、図2のBのよ
うな信号が増幅器31の出力として現れる。信号Bの中
の波形35は、電流パルス印加時の電磁的ノイズが検出
コイル4に出現したものである。波形36は、第2永久
磁石18の部位で発生し、磁歪線1を伝播して検出コイ
ル4の部位に到達した超音波を逆ビーデマン効果によっ
て検出したものである。波形37は第1永久磁石24に
よる信号波形である。第1永久磁石24および第2永久
磁石18によって発生した超音波は、当然のことながら
磁歪線1の左右両方向に伝播する。磁歪線1の右端は終
端固定具3で固定されているので、磁歪線1の上を右方
向に伝播した超音波はこの終端固定具3で反射し、左方
向へ戻ることになる。
コイル4の信号が増幅器31で増幅され、図2のBのよ
うな信号が増幅器31の出力として現れる。信号Bの中
の波形35は、電流パルス印加時の電磁的ノイズが検出
コイル4に出現したものである。波形36は、第2永久
磁石18の部位で発生し、磁歪線1を伝播して検出コイ
ル4の部位に到達した超音波を逆ビーデマン効果によっ
て検出したものである。波形37は第1永久磁石24に
よる信号波形である。第1永久磁石24および第2永久
磁石18によって発生した超音波は、当然のことながら
磁歪線1の左右両方向に伝播する。磁歪線1の右端は終
端固定具3で固定されているので、磁歪線1の上を右方
向に伝播した超音波はこの終端固定具3で反射し、左方
向へ戻ることになる。
【0020】波形38は第1永久磁石24によって発生
した超音波の反射波である。第1永久磁石24による2
つの波形37,38は図2のBのように互いに反転した
波形となる。その理由は、第1永久磁石24の着磁方向
は径方向であるため、第1永久磁石24の部位で発生し
磁歪線1の左方向と右方向へ伝播する2つの超音波の捩
れ方向が同一、つまり互いに同相となり、右方向へ伝播
した波形が固定端3で反転され、結果として波形37と
38が逆相となるからである。ちなみに、固定端3では
なく開放端にすれば、反射波の位相は同相となるが、耐
振性、耐衝撃性を考えると、装置としての構造上、固定
端の方が望ましい。第1永久磁石24による波形37,
38のうち、反射波形38は変位検出にとって不必要な
波形であるから、反転した波形であっても問題はない。
なお、第1永久磁石24として径方向着磁の磁石を用い
たのは、第1永久磁石24を外筒10に対して逆向きに
挿通しても、同一波形の検出波が得られるようにするた
めである。
した超音波の反射波である。第1永久磁石24による2
つの波形37,38は図2のBのように互いに反転した
波形となる。その理由は、第1永久磁石24の着磁方向
は径方向であるため、第1永久磁石24の部位で発生し
磁歪線1の左方向と右方向へ伝播する2つの超音波の捩
れ方向が同一、つまり互いに同相となり、右方向へ伝播
した波形が固定端3で反転され、結果として波形37と
38が逆相となるからである。ちなみに、固定端3では
なく開放端にすれば、反射波の位相は同相となるが、耐
振性、耐衝撃性を考えると、装置としての構造上、固定
端の方が望ましい。第1永久磁石24による波形37,
38のうち、反射波形38は変位検出にとって不必要な
波形であるから、反転した波形であっても問題はない。
なお、第1永久磁石24として径方向着磁の磁石を用い
たのは、第1永久磁石24を外筒10に対して逆向きに
挿通しても、同一波形の検出波が得られるようにするた
めである。
【0021】波形39は第2永久磁石18によって発生
した超音波の反射波である。第2永久磁石18による2
つの波形36,39は同相の波形となっている。その理
由は、第2永久磁石18の着磁方向が軸方向であるた
め、第2永久磁石18の部位で発生し磁歪線1の左方向
と右方向へ伝播する2つの超音波の捩れ方向が逆、つま
り互いに逆相となり、右方向へ伝播した波形が固定端3
で反転され、結果として波形36と39が同相となるか
らである。そのため、コンパレータ33でトリガーする
際、2つの波形36,39の到来を波形の同一箇所で検
出でき、ドリガーが簡単かつ高精度となる。
した超音波の反射波である。第2永久磁石18による2
つの波形36,39は同相の波形となっている。その理
由は、第2永久磁石18の着磁方向が軸方向であるた
め、第2永久磁石18の部位で発生し磁歪線1の左方向
と右方向へ伝播する2つの超音波の捩れ方向が逆、つま
り互いに逆相となり、右方向へ伝播した波形が固定端3
で反転され、結果として波形36と39が同相となるか
らである。そのため、コンパレータ33でトリガーする
際、2つの波形36,39の到来を波形の同一箇所で検
出でき、ドリガーが簡単かつ高精度となる。
【0022】次に、本発明による検出装置の周囲温度が
変化した場合について説明する。既に述べたように、熱
感応チューブ17は外筒10と中筒2とによって形成さ
れる環状空間に摺動自在に挿入されているので、検出装
置の周囲温度が変化すると、それに応じてチューブ17
が軸方向に伸縮し、第2永久磁石18もそれに応じて変
位する。
変化した場合について説明する。既に述べたように、熱
感応チューブ17は外筒10と中筒2とによって形成さ
れる環状空間に摺動自在に挿入されているので、検出装
置の周囲温度が変化すると、それに応じてチューブ17
が軸方向に伸縮し、第2永久磁石18もそれに応じて変
位する。
【0023】図2のBに破線で示す波形36’と39’
は、周囲温度が高くなった場合の第2永久磁石18によ
る波形である。温度上昇によりチューブ17が伸び、第
2永久磁石18が図1の左方向へ移動し、検出コイル4
との相対距離が短くなったことを示す。
は、周囲温度が高くなった場合の第2永久磁石18によ
る波形である。温度上昇によりチューブ17が伸び、第
2永久磁石18が図1の左方向へ移動し、検出コイル4
との相対距離が短くなったことを示す。
【0024】コンパレータ33のトリガー電位をVとす
ると、B信号はCのように波形成形される。Cのような
パルス列の中で、時間間隔Tt は波形36と39の検出
コイル4への到達時間差であり、ある温度条件下におけ
るチューブ17の長さの2倍に比例する。Tt ' は温度
が上昇した場合の時間差を示す。このような時間差
Tt ,Tt ' は従来技術によって容易に測定することが
できる。
ると、B信号はCのように波形成形される。Cのような
パルス列の中で、時間間隔Tt は波形36と39の検出
コイル4への到達時間差であり、ある温度条件下におけ
るチューブ17の長さの2倍に比例する。Tt ' は温度
が上昇した場合の時間差を示す。このような時間差
Tt ,Tt ' は従来技術によって容易に測定することが
できる。
【0025】一方、変位信号は時間Tm を測定すること
によって求めることができる。時間Tm は電流パルスが
印加されてから第1永久磁石24により発生した超音波
が検出コイル4で検出されるまでの時間であり、第1永
久磁石24の機械的変位に相当する。
によって求めることができる。時間Tm は電流パルスが
印加されてから第1永久磁石24により発生した超音波
が検出コイル4で検出されるまでの時間であり、第1永
久磁石24の機械的変位に相当する。
【0026】電流パルスは、図2のAのように時間差計
測のための必要な波形(本実施例では波形39あるいは
39’)を得てから、所定の時間間隔TS で繰り返し電
流パルス出力部26へ加えるのがよい。これにより、ノ
イズ等による誤検出を防止できる。
測のための必要な波形(本実施例では波形39あるいは
39’)を得てから、所定の時間間隔TS で繰り返し電
流パルス出力部26へ加えるのがよい。これにより、ノ
イズ等による誤検出を防止できる。
【0027】本実施例の場合、温度検出の感度を高める
ため、次のような2つの工夫がなされている。すなわ
ち、熱感応チューブ17として熱膨張係数の高い材料を
用いるとともに、第2永久磁石18の2つの波形36,
39の到達時間差によって温度検出を行っている。熱感
応チューブ17としてポリエチレンチューブを用いた場
合、その熱膨張係数は160〜180ppm/℃であ
る。一方、チューブ17を保持している外筒10として
ステンレスを用いた場合、その熱膨張係数は17ppm
/℃である。また、中筒2として黄銅を用いた場合、そ
の熱膨張係数は20ppm/℃である。つまり、チュー
ブ17の熱膨張係数は外筒10や内筒2に比べて約10
倍大きいため、外筒10と中筒2の伸びによる影響を殆
ど無視でき、高感度に温度を検出できる。チューブ17
の外周は外筒10で保護されているので、チューブ17
が機械的強度が低い素材で形成されていても、温度以外
の要因で変形する恐れがない。
ため、次のような2つの工夫がなされている。すなわ
ち、熱感応チューブ17として熱膨張係数の高い材料を
用いるとともに、第2永久磁石18の2つの波形36,
39の到達時間差によって温度検出を行っている。熱感
応チューブ17としてポリエチレンチューブを用いた場
合、その熱膨張係数は160〜180ppm/℃であ
る。一方、チューブ17を保持している外筒10として
ステンレスを用いた場合、その熱膨張係数は17ppm
/℃である。また、中筒2として黄銅を用いた場合、そ
の熱膨張係数は20ppm/℃である。つまり、チュー
ブ17の熱膨張係数は外筒10や内筒2に比べて約10
倍大きいため、外筒10と中筒2の伸びによる影響を殆
ど無視でき、高感度に温度を検出できる。チューブ17
の外周は外筒10で保護されているので、チューブ17
が機械的強度が低い素材で形成されていても、温度以外
の要因で変形する恐れがない。
【0028】また、磁歪線1の右端で反射した波形3
9,39’と波形36,36’との時間差Tt ,Tt '
によって温度信号を検出しているため、検出感度をほぼ
2倍にすることができる。すなわち、電流パルスの印加
から波形36,36’の到達時間差ΔT1 を求めた場合
には、チューブ17の長さに比例した時間差信号ΔT1
しか得られないが、波形39,39’と波形36,3
6’との時間差(Tt ' −Tt )を求めると、チューブ
17の長さの約2倍に比例した時間差信号(ΔT1+Δ
T2 )が得られる。そのため、検出感度をほぼ2倍にす
ることができる。このことは、例えば全長が1mのチュ
ーブ17を用いた場合、全長が2mのチューブに相当す
る温度検出信号が得られることになる。
9,39’と波形36,36’との時間差Tt ,Tt '
によって温度信号を検出しているため、検出感度をほぼ
2倍にすることができる。すなわち、電流パルスの印加
から波形36,36’の到達時間差ΔT1 を求めた場合
には、チューブ17の長さに比例した時間差信号ΔT1
しか得られないが、波形39,39’と波形36,3
6’との時間差(Tt ' −Tt )を求めると、チューブ
17の長さの約2倍に比例した時間差信号(ΔT1+Δ
T2 )が得られる。そのため、検出感度をほぼ2倍にす
ることができる。このことは、例えば全長が1mのチュ
ーブ17を用いた場合、全長が2mのチューブに相当す
る温度検出信号が得られることになる。
【0029】周囲の温度が上昇した時、外筒10も軸方
向に伸びるため、チューブ17の伸び量が外筒10の伸
び量によって減殺される。つまり、波形36,36’の
時間差ΔT1 はチューブ17の伸び分の時間差よりやや
小さくなる。一方、中筒2も軸方向に伸びるため、第2
永久磁石18と終端固定具3との距離が増加する。つま
り、波形39,39’の時間差ΔT2 はチューブ17の
伸び分の時間差よりやや大きくなる。しかし、これら時
間差を加算して合計時間差ΔT1 +ΔT2 を求めると、
外筒10と中筒2の伸びが互いに相殺方向され、外筒1
0と中筒2の伸びによる影響を無視できる。なお、チュ
ーブ17の熱膨張係数は大きい方が、外筒10および中
筒2の熱膨張係数は小さい方が温度検出の感度向上に好
適であることは言うまでもない。
向に伸びるため、チューブ17の伸び量が外筒10の伸
び量によって減殺される。つまり、波形36,36’の
時間差ΔT1 はチューブ17の伸び分の時間差よりやや
小さくなる。一方、中筒2も軸方向に伸びるため、第2
永久磁石18と終端固定具3との距離が増加する。つま
り、波形39,39’の時間差ΔT2 はチューブ17の
伸び分の時間差よりやや大きくなる。しかし、これら時
間差を加算して合計時間差ΔT1 +ΔT2 を求めると、
外筒10と中筒2の伸びが互いに相殺方向され、外筒1
0と中筒2の伸びによる影響を無視できる。なお、チュ
ーブ17の熱膨張係数は大きい方が、外筒10および中
筒2の熱膨張係数は小さい方が温度検出の感度向上に好
適であることは言うまでもない。
【0030】なお、上記実施例は本発明の一例に過ぎ
ず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
ダンピング材5としては、実施例のように磁歪線1に塗
布されたものに限らず、磁歪線1を上下から圧着保持す
るものでもよい。また、反射部材3も、実施例のような
終端固定具に限らず、磁歪線に固着した部材片でもよ
い。上記実施例では、中筒2と外筒10との環状空間に
熱感応チューブ17を摺動自在に挿通し、このチューブ
17の一端に第2永久磁石18を当接させた状態でスプ
リング19により外筒10のエンドキャップ11に押し
付けるようにしたが、チューブ17の一端を外筒10あ
るいはヘッドハウジング9に固定してもよいし、第2永
久磁石18をチューブ17の端部に接着等にて固定して
もよい。さらに、感温部材はチューブ17に限るもので
はなく、棒状部材など形状は制約されない。要するに、
周囲温度によって軸方向に伸縮できるものであればよ
い。上記実施例では、第2永久磁石18を第1永久磁石
24と受信器4との中間位置、つまり第1永久磁石24
の始端側(図1左側)動作限度位置より始端側に配置し
たが、第2永久磁石18を第1永久磁石24の終端側
(図1右側)動作限度位置より終端側に配置してもよ
い。具体的には、感温部材17の右端部に第2永久磁石
18を配置し、その右側からスプリング19によって感
温部材17をスペーサ20に押し付けるようにしてもよ
い。この場合には、磁歪線1の終端側で超音波を反射さ
せる必要はない。
ず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
ダンピング材5としては、実施例のように磁歪線1に塗
布されたものに限らず、磁歪線1を上下から圧着保持す
るものでもよい。また、反射部材3も、実施例のような
終端固定具に限らず、磁歪線に固着した部材片でもよ
い。上記実施例では、中筒2と外筒10との環状空間に
熱感応チューブ17を摺動自在に挿通し、このチューブ
17の一端に第2永久磁石18を当接させた状態でスプ
リング19により外筒10のエンドキャップ11に押し
付けるようにしたが、チューブ17の一端を外筒10あ
るいはヘッドハウジング9に固定してもよいし、第2永
久磁石18をチューブ17の端部に接着等にて固定して
もよい。さらに、感温部材はチューブ17に限るもので
はなく、棒状部材など形状は制約されない。要するに、
周囲温度によって軸方向に伸縮できるものであればよ
い。上記実施例では、第2永久磁石18を第1永久磁石
24と受信器4との中間位置、つまり第1永久磁石24
の始端側(図1左側)動作限度位置より始端側に配置し
たが、第2永久磁石18を第1永久磁石24の終端側
(図1右側)動作限度位置より終端側に配置してもよ
い。具体的には、感温部材17の右端部に第2永久磁石
18を配置し、その右側からスプリング19によって感
温部材17をスペーサ20に押し付けるようにしてもよ
い。この場合には、磁歪線1の終端側で超音波を反射さ
せる必要はない。
【0031】上記実施例では、受信器として逆ビーデマ
ン効果を応用したコイル4を用いたが、これに代えて触
子を磁歪線に対してほぼ直交して接触させ、超音波を触
子の軸方向力に変換し、触子の端部に取り付けた圧電素
子、コイル、歪みゲージ等で超音波の到来を検出しても
よい。また、本発明における磁歪線は、電流パルスが直
接供給される中実線に限るものではなく、特開昭59−
162412号公報に記載のように、磁歪線をチューブ
状とし、この磁歪線の中央に電流パルスを流すための導
線を別に挿通したものでもよい。さらに、磁歪線がそれ
自身で真直形状を保持できる程度の強度を有する場合に
は、磁歪線に張力を与えて保持する必要はない。
ン効果を応用したコイル4を用いたが、これに代えて触
子を磁歪線に対してほぼ直交して接触させ、超音波を触
子の軸方向力に変換し、触子の端部に取り付けた圧電素
子、コイル、歪みゲージ等で超音波の到来を検出しても
よい。また、本発明における磁歪線は、電流パルスが直
接供給される中実線に限るものではなく、特開昭59−
162412号公報に記載のように、磁歪線をチューブ
状とし、この磁歪線の中央に電流パルスを流すための導
線を別に挿通したものでもよい。さらに、磁歪線がそれ
自身で真直形状を保持できる程度の強度を有する場合に
は、磁歪線に張力を与えて保持する必要はない。
【0032】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、中筒と外筒の隙間に感温部材を軸方向に伸縮可
能に配置し、この感温部材の第1永久磁石の可動範囲外
の位置に第2永久磁石を取り付け、温度変化に伴う感温
部材の伸縮によって第2永久磁石を磁歪線の軸線方向へ
変位可能とし、第2永久磁石の近接する磁歪線の部位で
発生した捩り弾性波を受信器で受信するようにしたの
で、第1永久磁石で変位を検出し、第2永久磁石で温度
を検出できる。そのため、1台の装置で変位と温度を同
時に検出することができる。また、感温部材は外筒の内
部に配置されるので、感温部材として熱膨張係数の大き
い自由な材料を用いることができ、高精度の温度検出が
可能になる。また、感温部材が温度以外の要因で変形す
るのを防止できる。
よれば、中筒と外筒の隙間に感温部材を軸方向に伸縮可
能に配置し、この感温部材の第1永久磁石の可動範囲外
の位置に第2永久磁石を取り付け、温度変化に伴う感温
部材の伸縮によって第2永久磁石を磁歪線の軸線方向へ
変位可能とし、第2永久磁石の近接する磁歪線の部位で
発生した捩り弾性波を受信器で受信するようにしたの
で、第1永久磁石で変位を検出し、第2永久磁石で温度
を検出できる。そのため、1台の装置で変位と温度を同
時に検出することができる。また、感温部材は外筒の内
部に配置されるので、感温部材として熱膨張係数の大き
い自由な材料を用いることができ、高精度の温度検出が
可能になる。また、感温部材が温度以外の要因で変形す
るのを防止できる。
【図1】本発明にかかる変位検出装置の一例の断面図で
ある。
ある。
【図2】図1の受信器における受信波形図である。
1 磁歪線 2 中筒 3 終端固定具(反射部材) 4 検出コイル(受信器) 5 ダンピング材 10 外筒 17 熱感応チューブ(感温部材) 18 第2永久磁石 24 第1永久磁石
Claims (4)
- 【請求項1】磁歪線の始端部側よりその軸線方向に電流
パルスを流し、磁歪線に沿って移動可能な第1永久磁石
の近接する磁歪線の部位で捩り弾性波を発生させ、磁歪
線の始端部側に配置した受信器で捩り弾性波を受信する
ことにより、第1永久磁石に与えられる機械的変位を検
出する装置において、 磁歪線の外周を非磁性の中筒で取り囲み、中筒の中心部
に磁歪線を保持するとともに、中筒の外周を隙間をあけ
て非磁性の外筒で取り囲み、外筒の外周に第1永久磁石
を軸方向に移動自在に配置する一方、 中筒と外筒の隙間に感温部材を軸方向に伸縮可能に配置
し、 感温部材の第1永久磁石の可動範囲外の位置に第2永久
磁石を取り付け、温度変化に伴う感温部材の伸縮によっ
て、第2永久磁石が受信器に対して磁歪線の軸線方向へ
変位可能とし、 第2永久磁石の近接する磁歪線の部位で発生した捩り弾
性波を受信器で受信することにより、温度を検出可能と
したことを特徴とする変位検出装置。 - 【請求項2】請求項1に記載の変位検出装置において、 第2永久磁石を第1永久磁石と受信器との中間位置に配
置し、 受信器の背後に磁歪線の始端部を伝播する捩り弾性波を
吸収するダンピング材を設けるとともに、磁歪線の終端
部側に捩り弾性波を反射する反射部材を設け、 受信器は、第2永久磁石の近接する磁歪線の部位で発生
した捩り弾性波と、第2永久磁石の近接する磁歪線の部
位で発生した捩り弾性波が反射部材で反射した後、受信
器に到達した捩り弾性波とを受信し、その到達時間差に
よって温度を検出することを特徴とする変位検出装置。 - 【請求項3】請求項1または2に記載の変位検出装置に
おいて、 第2永久磁石は軸方向着磁された磁石であることを特徴
とする変位検出装置。 - 【請求項4】請求項1ないし3のいずれかに記載の変位
検出装置において、 中筒および外筒は円筒部材で構成され、かつ外筒の終端
部は閉塞され、 中筒と外筒との間の環状空間にチューブ状の感温部材が
摺動自在に挿通され、 感温部材の始端側に第2永久磁石を当接させた状態でス
プリングにより第2永久磁石と感温部材とを外筒の終端
側へ押しつけたことを特徴とする変位検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11629095A JPH08285563A (ja) | 1995-04-18 | 1995-04-18 | 変位検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11629095A JPH08285563A (ja) | 1995-04-18 | 1995-04-18 | 変位検出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08285563A true JPH08285563A (ja) | 1996-11-01 |
Family
ID=14683393
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11629095A Pending JPH08285563A (ja) | 1995-04-18 | 1995-04-18 | 変位検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08285563A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6192096B1 (en) | 1998-10-20 | 2001-02-20 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Magnetostrictive wire control rod position detector assembly |
DE10153489A1 (de) * | 2001-10-23 | 2003-05-08 | Balluff Gmbh | Wegaufnehmervorrichtung und Verfahren zu deren Herstellung |
JP2007309749A (ja) * | 2006-05-17 | 2007-11-29 | Nohken:Kk | 検出ケーブルおよびそれを備える位置検出装置 |
JP2008017655A (ja) * | 2006-07-07 | 2008-01-24 | Taiheiyo Cement Corp | 水位検知装置 |
-
1995
- 1995-04-18 JP JP11629095A patent/JPH08285563A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6192096B1 (en) | 1998-10-20 | 2001-02-20 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Magnetostrictive wire control rod position detector assembly |
DE10153489A1 (de) * | 2001-10-23 | 2003-05-08 | Balluff Gmbh | Wegaufnehmervorrichtung und Verfahren zu deren Herstellung |
JP2007309749A (ja) * | 2006-05-17 | 2007-11-29 | Nohken:Kk | 検出ケーブルおよびそれを備える位置検出装置 |
JP2008017655A (ja) * | 2006-07-07 | 2008-01-24 | Taiheiyo Cement Corp | 水位検知装置 |
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