JPH10259612A - 浸蝕防止植生工法 - Google Patents

浸蝕防止植生工法

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JPH10259612A
JPH10259612A JP6475797A JP6475797A JPH10259612A JP H10259612 A JPH10259612 A JP H10259612A JP 6475797 A JP6475797 A JP 6475797A JP 6475797 A JP6475797 A JP 6475797A JP H10259612 A JPH10259612 A JP H10259612A
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JP
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net
knitting
yarn
yarns
cover
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JP6475797A
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Inventor
Koichi Matsumoto
紘一 松本
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Asahi Doken KK
Original Assignee
Asahi Doken KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 送電線用鉄塔等の構造物下あるいは急勾配の
傾斜地等における表土層の土や植生基材の流出による浸
蝕を防止して、該鉄塔下や傾斜地での緑化安定のための
植生工法を良好に実施できるようにする。 【解決手段】 ネット目空間Sを画成する紐部11がネッ
ト厚み方向に高さを持ちかつ適度に通気および通水可能
な立体状をなすように経編編成により形成された立体構
造状ネット1を、地山等の表土層50の上に敷設し、こ
の立体構造状ネット1を埋めるように植生基材を含む覆
土層2を設け、さらにその上に構造物からの雨滴落下に
よる衝撃を緩和し得る経編編成によるカバーネット3、
また覆土層2をカバーし保護できるカバーネットを敷設
して植生する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に各種鉄塔や支
持脚その他の構造物下あるいは傾斜地等における表土層
の浸蝕防止植生工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術と発明が解決するための課題】例えば、山
地部等に設置されている高圧送電線用鉄塔下の広場は、
施工時に露出した表土層の緑化安定や景観対策のため
に、緑地とするのが一般的である。ところが、この鉄塔
下の広場では、降雨時には通常の雨の何倍にもなる大き
な雨滴が鉄塔を伝って落下し、また場所によっては集中
的に落下することがあり、そのために鉄塔下の広場の表
土層を飛散させたり植物を損傷させるとともに、広場の
土や植生基材を流出させ、植物の生育床を破壊してしま
うことが多い。その結果、鉄塔下では植物が育ち難く、
山地部において表土層を露出させたままになっているこ
とが多く、景観を悪化させている上に、表土の流出によ
り地盤が不安定になる等の問題も生じている。
【0003】前記の問題を防止するために、例えば通常
の平面的なネットを表土層上に張設しておくことが一部
で試みられているが、通常のネットを単に張設したので
は、大きい雨滴の落下による力で土や植生基材が流出す
るのを防止するのには殆ど効果がなく、前記の問題を解
決するには至らないものであった。
【0004】またスキー場や観光地のリフト用の支持脚
や塔、あるいは橋脚やビル周辺等の各種構造物下の雨滴
が集中的に落下するおそれのある場所においても、前記
同様の問題が生じている。
【0005】さらに、法面等の傾斜地の緑化安定のため
の植生工法として、法面にネットを張設することが行な
われているが、比較的緩傾斜の場合には表土の流出防止
に効果があるものの、湧水のある傾斜地あるいは急勾配
の傾斜地では、表土の流出防止の効果が充分でなく、そ
の改良が望まれている。
【0006】本発明は、上記に鑑みてなしたもので、主
として各種の鉄塔下の広場その他における表土層の土や
植生基材の流出による浸蝕、あるいは傾斜地での土壌の
流出を防止して、緑化安定のための植生工法を良好に実
施できるようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するためになした浸蝕防止植生工法である。
【0008】請求項1の発明は、ネット目空間を画成す
る紐部がネット厚み方向に高さを持ちかつ適度に通気お
よび通水可能な立体状をなすように形成された立体構造
状ネットを、地山等の表土層の上に敷設しておいて、こ
の立体構造状ネットを埋めるように植生基材を含む覆土
層を設け、さらにその上にカバーネットを敷設して植生
することを特徴とする。
【0009】この工法によれば、地山等の表土層の上に
敷設した立体構造状ネットを埋めるように植生基材を含
む覆土層を設けているので、この覆土層は前記立体構造
状ネットのネット目空間に入り込む。
【0010】この立体構造状ネットのネット面空間を画
成する紐部は、ネット厚み方向にかなりの高さを有して
おり、しかも前記のように覆土層がネット目空間に入り
込んで表土層の上に載ることで、厚み方向の荷重が低減
されて立体状態に良好に保持されており、この紐部で囲
まれたネット目空間に入り込んだ覆土層は、前記紐部で
表土層に沿う方向の動きが封じられ、ネット目空間内に
保持される。しかも表面がカバーネットにより覆われて
保護されることになる。そのため降雨時の大量の雨水が
集まって流れても、また地中から湧水が生じても、前記
のように保持された覆土層が容易に流出することがな
い。
【0011】また、前記の立体構造状ネットの紐部は、
適度に通気および通水性を有し、しかも全面にわたって
連続して存在しているので、覆土層中の水分の排水性が
良好で、降雨時に土中に浸透した水や湧水は、該紐部を
通じて排水され、土や植生基材の流出を阻止できる。さ
らに土中での通気性も良好になり、植生される植物の生
育が良好なものとなる。
【0012】その上、表面に張設されているカバーネッ
トにより、植生基材を含む覆土層を保護でき、覆土等の
地中の温度変化を小さくし、乾燥を防止できる。また雨
水等をカバーネットで排水して、土中への浸透を少なく
するとともに、肥料分の流失を防止できる。
【0013】特に、請求項2の発明のように、鉄塔等の
構造物の下方及び周辺地において、構造物からの雨滴落
下による衝撃を緩和し得るカバーネットが張設されて設
けられている場合、仮に鉄塔等の構造物から大きな水滴
が繰返し落下しても、その落下衝撃がカバーネットによ
り緩和されて、土及び植生基材が飛散したり、局部的な
窪みが生じたり、突き固められたりすることがなく、植
物の根茎が掘り起こされることもない。
【0014】さらに、請求項3の発明のように、法面等
の傾斜地において、立体構造ネットが覆土層に埋設さ
れ、その上にカバーネットが設けられている場合には、
仮に地中から湧水が生じても、また急勾配の傾斜地であ
っても、カバーネットにより覆土層表面がカバーされ
て、凍土や風水による風化を防止でき、覆土層の流出や
土砂および植物の崩落を防止できる。
【0015】また請求項4の発明は、前記の工法におい
て、植生基材を含む覆土層に埋設される前記立体構造状
ネットとして、合成繊維糸により経編編成され、網状を
なす表裏の素地と、これら両素地を所要の間隔を存して
連結する連結糸の連結部分とによりネット目空間を画成
する紐部が構成されるとともに、この紐部が複数ウエー
ルの幅を持ち実質的に通気および通水可能な空隙を有す
る立体状に形成されてなるネットを用いている。
【0016】このような立体構造状ネットは、紐部を構
成する表裏の素地および連結糸の連結部分が複数ウエー
ルにわたる幅を持っているために、各紐部の表裏素地に
より覆土等の紐部内への侵入を抑制するとともに、その
表裏素地に掛け渡されている連結糸による弾力性および
耐圧縮性が良好に保持される。
【0017】請求項5の発明は、前記工法に用いる立体
構造状ネットが、表裏の素地の少なくとも一方におい
て、ネット目空間を画成する連結糸を含む立体状の紐部
より小さい網目を形成するように連結糸を有さない紐条
部分が設けられてなることを特徴としている。
【0018】この立体構造状ネットを用いれば、表裏の
少なくとも一方の連結糸を有さない紐条部により、ネッ
ト目空間を画成する立体状の紐部の曲り変形等を規制で
き、その立体状態およびネット目空間の保形を良好にな
し、厚み方向の荷重や圧力に対してさらに強くなり、耐
圧縮性に優れ、通気性や排水性を良好に保持でき、土や
植生基材の流出防止を確実になすことができる。
【0019】また請求項6の発明は、前記の工法におけ
るカバーネットとして、合成繊維糸により経編編成され
ており、網状をなす表裏の素地がこれら両素地間に掛け
渡された連結糸によりネット目空間を画成する紐部が形
成されるとともに、表裏の素地が編方向に連続して、そ
れぞれ表裏で互いに位置をずらせて両側に隣接する紐部
の素地と結節されて、表裏の素地間に掛け渡された連結
糸が交互に左右に横倒状をなすネットを用いることを特
徴とする。
【0020】前記のカバーネットの場合は、ネット目空
間を形成する紐部自体が交互に横倒状をなすことによっ
てネット目空間の開口割合を低減しているために、ネッ
ト全体としての繊維密度が高く適度に厚みがあって、厚
み方向に弾力性もあり、仮に鉄塔脚部等を伝って集まり
大きな水滴になって落下する雨滴の落下衝撃を、効果的
に吸収分散できる。しかも土砂の流出防止効果も高い。
その上、植物の芽はネット芽空間や繊維の間を通して生
育できる。
【0021】またカバーネットとしては、請求項7のよ
うに、合成繊維糸により経編編成され、表裏それぞれ編
幅方向の所要間隔毎に表裏で交互に位置をずらせて、複
数ウエールの幅を持って編方向に連続する帯状の素地部
が形成されるとともに、表裏の各帯状素地部の両側部が
それぞれ他方側で隣接する2つの帯状素地部の側部に連
結糸により連結されてなり、全体が編幅方向に展張され
ることにより、表裏の帯状素地部が連結糸による連結部
分を介して交互に並列したネット状をなすものを使用す
ることができる。
【0022】この場合、製造が容易である上、編成上は
小さい幅でも、使用上は大きな幅をもったネットとして
使用でき、しかも糸量が少なくても、覆土層の表面全体
を植物の生育を阻害しない程度に覆うことができ、覆土
層の保護を良好になす。
【0023】前記のカバーネットにおいて、請求項8の
ように、表裏の帯状素地部が、それぞれ鎖編糸と挿入糸
とにより4ウエール以上の幅で編方向に連続するように
編成されるとともに、表裏の帯状素地部の側部同士の連
結部分が複数ウエールの連結糸よりなるものが好適であ
る。
【0024】この場合、前記連結糸による連結部分の密
度が高くなり、該連結部分での雨滴の落下衝撃の吸収分
散、および覆土層の飛散や突き固め防止の効果がさらに
高まる。また植物が成長しても、前記の連結部分が拡開
するために、生育を阻害しない。
【0025】また請求項9の発明のように、前記の表裏
の帯状素地部が、複数ウエールの鎖編糸と挿入糸とによ
り編成されるとともに、両側部それぞれのウエールの鎖
編糸が編方向の所要コース毎に他方の側部のウエールに
移行して編目形成するように編成されてなるものとする
こともできる。
【0026】この場合、帯状素地部における鎖編糸の移
行部分で編目が相互に締めつけられることになるため、
仮に一部で構成糸の糸切れや破断が生じた場合において
も、前記鎖編糸の移行部分においてそれ以上の糸の解れ
を阻止できる。そのため樹木等の比較的大きい植物を植
生する場合には、カバーネットの一部を切開して該切開
部分で樹木等を生育させることも問題なく可能になる。
【0027】さらにまた、表裏の帯状素地部は、その中
央部分が挿入糸のみで形成されることになり、この中央
部分では連結糸が左右に横倒することで相互に引合うよ
うに張力がかかるため、帯状素地部の中で最も破断し易
い部位となるが、前記のように鎖編糸が移行することに
よって、素地部の中央部分を補強することになり、引張
強度が高くなる。
【0028】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を図面に
基いて説明する。
【0029】図1は、本発明の浸蝕防止植生工法の1実
施例の略示断面図、図2はその一部分の拡大断面図を示
している。
【0030】図において、(1)は例えば高圧送電線用
等の鉄塔下の広場における地山等の表土層(50)の上に
敷設した立体構造状ネットで、ネット目空間(S)を画
成する紐部(11)がネット厚み方向に高さを持ちかつ適
度に通気および通水可能な立体状をなしている。(2)
は植生基材を含む覆土層、(3)は覆土層(2)の上に
敷設したカバーネットである。(4)は前記立体構造状
ネット(1)の下に埋設した多孔管等よりなるドレーン
パイプである。
【0031】図3は、本発明の浸蝕防止植生工法に用い
る経編編成による立体構造状ネット(1)の1例の略示
斜視図、図4は同上の一部の拡大図を示し、下記のよう
に構成されている。
【0032】(12)(13)は、それぞれ表裏の網状をな
す素地を示し、(14)は表裏の素地(12)(13)を所要
の間隔を存して連結する連結糸を示し、これらの表裏素
地(12)(13)とこれらに掛け渡された連結糸(14)の
掛け渡し部分により、ネット目空間(S)を画成する紐
部(11)が多数の連結糸(14)間の間隙により実質的に
通気および通水可能な空隙を有する立体状に形成されて
いる。(15)は立体状の紐部(11)(11)同士の結節部
を示している。
【0033】前記の表裏の素地(12)(13)は、紐部に
相当する紐条部分がそれぞれ鎖編糸と鎖編ウエールに対
し横振り挿入される挿入糸とによる1もしくは複数ウエ
ール(図4の場合は2ウエール)の編目列よりなり、ま
たこの両者に掛け渡される連結糸(14)についても、複
数列で連結されている。そしてこの表裏の素地(12)
(13)の紐条部分が左右に隣接する紐部(11)の紐条部
分と網目に相当する所要間隔毎に交互に結節されてジグ
ザグ状をなして編方向に連続しており、これによりネッ
ト目空間(S)が菱形等の四角形あるいは略六角形等の
多角形をなしている。
【0034】前記の立体構造状ネット(1)は、2列の
針床を有するダブルラッシェル機により経編編成される
もので、図5はその編組織図の1例を示している。図5
において、(L3 )(L2 )と(L1 )はフロント側の
鎖編筬と挿入糸筬を、(L5)(L6 )と(L7 )はバ
ック側の鎖編筬と挿入糸筬を、(L4 )は連結糸用の筬
をそれぞれ示している。
【0035】この編組織図によれば、フロント側におい
ては、それぞれ鎖編糸を2本づつ交互に導糸する2種の
鎖編筬(L2 )および(L3 )と、挿入糸を2ウエール
毎に導糸する挿入糸筬(L1 )とにより、鎖編筬(L2
)および(L3 )による鎖編ウエールに対してそれぞ
れ挿入糸を横振り挿入しながら、2ウエールに渡る編目
列により表側の網状の素地(12)の紐条部分をそれぞれ
編成するとともに、網目に相当する所要コース毎に鎖編
筬(L2 )(L3 )の鎖編糸をそれぞれ左右交互に2ウ
エール分横に移行させて編目形成することにより、左右
に隣接する紐条部分と交互に結節し、その後、元のウエ
ール位置に戻す編成を繰返す。
【0036】また、バック側においても、それぞれ鎖編
糸を2本づつ交互に導糸する2種の鎖編筬(L5 )およ
び(L6 )と、挿入糸を2ウエール毎に導糸する挿入糸
筬(L7 )とにより、鎖編筬(L5 )(L6 )による鎖
編ウエールに対してそれぞれ挿入糸を横振り挿入しなが
ら、2ウエールに渡る編目列により裏側の網状をなす素
地(13)の紐条部分をそれぞれ編成するとともに、網目
に相当するコース毎のフロント側と同じコース位置で鎖
編糸を左右交互に2ウエール分横に移行させて編目形成
することにより、左右に隣接する紐条部分と交互に結節
し、その後、元のウエール位置に戻す編成を繰返す。
【0037】また連結糸(14)については、総詰めの筬
(L4 )により、表裏素地(12)(13)に対し前記の紐
条部分の各ウエールで掛け渡して連結するように編成し
ている。また連結糸(14)を2枚の筬に分けて2in/
2outで導糸し、結節部毎に相互に移行させて編成す
ることができる。この場合、結節部をさらに補強するこ
とができる。
【0038】前記の組織で編成された後は、編地をネッ
ト状をなすように適当に拡幅してネット目(S)を適当
に開口させるように熱セットが施されて、使用した糸に
適度に剛性および保形力が付与される。
【0039】前記の編組織は、あくまで立体構造状ネッ
トの一例を示すものであって、これに特定されるもので
はなく、種々の立体構造状ネットによる実施が可能であ
る。例えば、表裏素地(12)(13)の紐条部分同士の結
節部を表裏で位置をずらせた構成とすることもできる。
【0040】また、上記の表裏素地(12)(13)および
連結糸(14)による紐部(11)は、単に1ウエールの編
目列によるものであってもよいが、実施上は、図のよう
に2ウエール以上の複数ウエール(通常、2〜数十ウエ
ール)の幅を持たせた構成とするのが好ましい。すなわ
ち、前記の複数ウエールの幅を持つことにより、連結糸
(14)の密度が高くなって、強度や耐圧縮性を高くで
き、また紐部(11)自体がその内部に長手方向に連続す
る空隙を保有することになって、通気、通水性も良好に
保持される。
【0041】また表裏素地(12)(13)の結節部のウエ
ール方向の結節長さ(結節コース数)は同じである必要
はなく、結節コース数を表裏で異にして実施することが
できる。
【0042】さらに、表裏で大きさの異なるネット目を
形成して実施することもできる。特に図6に例示するよ
うに、表裏の素地(12)(13)の少なくとも一方(図の
場合は裏側)において、ネット目空間(S)を画成する
連結糸(14)を含む立体状の紐部(11)より小さい網目
(S1)を形成するように連結糸(14)を有さない紐条
部分(13a)を設けることもできる。この場合、紐部
(11)およびネット目空間(S)の保形を良好になし得
る。またネット目空間(S)の肥料等の他の材料を保持
させて埋設することもできる。
【0043】また表裏の素地(12)(13)間の間隔(紐
部の高さ)については、ダブルラッシェル機の2列の針
床の間隔によって適宜設定できる。紐部(11)の幅が複
数ウエールに渡る場合、そのウエール間隔(ゲージ間
隔)によって連結糸(14)の密度を粗にしたり密にする
ことができる。
【0044】上記の立体構造状ネット(1)の厚み、ネ
ット目空間(S)や紐部(11)の大きさは、土や植生基
材の流出防止の目的から、ネットの厚みが5〜150m
m、ネット目空間(S)のさし渡し10〜500mm、
紐部(11)の幅は1.0〜200mmの範囲のものが好
適である。もちろん前記寸法外での実施も可能である。
【0045】また、カバーネット(3)としては、例え
ば、図7および図8に示すような立体構造をなすネット
を用いることができる。
【0046】このネットは、上記の立体構造状ネット
(1)と同様に、主として合成繊維糸を素材としてダブ
ルラッシェル機により経編編成され、基本的には鎖編糸
と挿入糸により編成された網状をなす表裏の素地(22)
(23)が編成されるとともに、これら両素地(22)(2
3)が連結糸(24)により連結されている。そして表裏
の素地(22)(23)による網目を画成する各紐条部分が
編方向に連続するとともに、それぞれ編方向の所要間隔
毎に隣接する紐条部分と表裏で相互に位置をずらせて結
節されて、紐部(21)の連結糸(24)が交互に左右に横
倒状をなすように傾斜した形態をなしている。すなわち
表側の結節部(25a)と裏側の結節部(25b)とが互い
違いの位置にあって、平面的にみてネット目空間が大き
く開口しないようになっている。
【0047】前記のネットにおいて、紐部(21)を構成
する表裏素地(22)(23)による紐条部分および連結糸
(24)による連結部分が、1ウエールの幅を持つもので
あってもよいが、図のように複数ウエールにわたる幅を
持つように編成されてなるもののほうが、繊維密度が高
く、雨滴の集中落下による衝撃緩和および覆土層(2)
の飛散防止に効果があり、より好ましい。
【0048】図9〜図12は、カバーネット(3)の他
の例を示している。
【0049】このカバーネット(3)は、主として合成
繊維糸を素材として、前記同様にダブルラッシェル機に
より経編編成してなるもので、表裏それぞれ編幅方向の
所要間隔毎に交互に位置をずらせて、鎖編糸と挿入糸と
により複数ウエールの幅を持って編方向に連続する帯状
素地部(32)(33)を編成するとともに、表裏で互い違
いに位置する各帯状素地部(32)(33)の両側部のウエ
ールを、表裏の他方側で隣接する2つの帯状素地部(3
3)(32)の側部に連結糸(34)により連結して、全体
として図9のようなジグザグ状をなすように編成してい
る。
【0050】すなわち、図10に略示するように、表側
の帯状素地部(32)の右側部の鎖編ウエール(32a)
と、これに対向する裏側において右側に隣接する帯状素
地部(33)の左側部の鎖編ウエール(33b)とを連結糸
(34)で連結し、さらに前記裏側の帯状素地部(33)の
右側部の鎖編ウエール(33a)と、これに対向する表側
において左側に隣接する帯状素地部(32)の左側部の鎖
編ウエール(32b)とを、連結糸(34)で連結するよう
に編成している。
【0051】そして、前記のように編成された編地の全
体を、図11に示すように編幅方向に展張することによ
り、表裏の帯状素地部(32)(33)が連結糸(34)によ
る連結部分(35)を介して交互に並列した図12のごと
きネットが得られる。
【0052】そのため、編成上は小さい幅でも、使用上
は大きな幅を持ったカバーネット(3)として使用で
き、しかも糸量が少なくても、覆土層(2)の表面全体
を植物の生育を阻害しない程度に覆うことができる。図
の(36)は鎖編糸、(37)は挿入糸を示す。
【0053】前記のネットにおいて、表裏の帯状素地部
(32)(33)のウエール間隔(ゲージ間隔)、例えば左
右両側部の鎖編ウエール(32a)または(33a)と他方
側の鎖編ウエール(32b)または(33b)との間のウエ
ール間隔を大きくとることにより、各素地部(32)また
は(33)の左右側部の鎖編ウエール間でも、それぞれ挿
入糸(35)と鎖編ウエールとによるネット目(角目)を
形成しておくことができる。
【0054】前記構造のネットとしては、表裏の帯状素
地部(32)(33)が、それぞれ鎖編糸(36)と挿入糸
(37)とにより4ウエール以上(図9〜図12の実施例
では4ウエール)の幅を持って編方向に連続するととも
に、表裏の帯状素地部(32)(33)の側部同士の連結部
分(35)が複数ウエールの連結糸(34)よりなるものと
するのが、連結部分(35)の密度が高くなり、該連結部
分(35)での雨滴の落下衝撃の吸収分散の効果の点から
好適である。
【0055】また前記ネットの表裏の帯状素地部(32)
(33)が、前記のように複数ウエールの鎖編糸と挿入糸
とにより編成されたものにおいて、両側部それぞれのウ
エールの鎖編糸が編方向の所要コース毎に他方の側部の
ウエールに移行して編目形成するように編成しておくの
が特に好ましい。
【0056】図13〜図15は、それぞれ前記のように
編成されたカバーネット(3)の編組織図の例を示して
おり、図13は帯状素地部(32)(33)が6ウエールの
幅を持つ場合を示している。
【0057】この図13の編組織図において、(L3 )
(L2 )と(L1 )はフロント側の鎖編筬と挿入糸筬
を、(L5 )(L6 )と(L7 )はバック側の鎖編筬と
挿入糸筬を、(L4 )は連結糸用の筬をそれぞれ示し、
各筬それぞれ次のように糸入れして編成している。
【0058】 挿入糸筬L1 :5in/1out 鎖編筬L2 :2in/2out 鎖編筬L3 :2out/2in 連結糸用筬L4 :フルセット 鎖編筬L5 :2out/2in 鎖編筬L6 :2in/2out 挿入糸筬L7 :5in/1out また図14は帯状素地部(32)(33)が4ウエールの幅
を持つ場合を、図15は帯状素地部(32)(33)が6ウ
エールの幅を持つ場合を示し、これらの編組織図におい
て、(L3 )(L2 )と(L1 )はフロント側の鎖編筬
と挿入糸筬を、(L6 )(L7 )と(L8 )はバック側
の鎖編筬と挿入糸筬を、(L4 )(L5)は連結糸用の
筬をそれぞれ示している。
【0059】図14の編組織の場合、フロント側の鎖編
筬(L2 )(L3 )と、バック側の鎖編筬(L7 )(L
6 )とが、対応するウエール位置になるようにして、各
筬それぞれ次のように糸入れされて、鎖編ウエールの位
置を入れ変えて編成されている。
【0060】 挿入糸筬L1 :3in/1out 鎖編筬L2 :2in/2out 鎖編筬L3 :2out/2in 連結糸用筬L4 :2in/2out 連結糸用筬L5 :2out/2in 鎖編筬L6 :2in/2out 鎖編筬L7 :2out/2in 挿入糸筬L8 :3in/1out また、図15の編組織の場合は、各筬それぞれ次のよう
に糸入れされて編成されている。
【0061】 挿入糸筬L1 :5in/1out 鎖編筬L2 :3in/3out 鎖編筬L3 :3out/3in 連結糸用筬L4 :3in/3out 連結糸用筬L5 :3out 3in 鎖編筬L6 :3in/3out 鎖編筬L7 :3out/3in 挿入糸筬L8 :5in/1out 図14および図15のいずれの場合も、表裏の帯状素地
部(32)および(33)を編成するフロント側の2種の鎖
編筬(L2 )(L3 )、およびバック側の2種の鎖編筬
(L6 )(L7 )を、それぞれ編方向の所要コース毎に
互いのウエール位置を入れ変えるように、2ウエールあ
るいは3ウエール分だけ横に移行して編目形成した後、
元のウエール位置に戻って編目形成する編成を繰返して
いる。
【0062】これにより、帯状素地部(32)(33)にお
ける鎖編糸の移行部分(38)で編目が相互に締めつけら
れることになって、仮に一部でその構成糸(例えば挿入
糸)に糸切れや破断が生じた場合でも、前記鎖編糸の移
行部分(38)においてそれ以上の糸の解れを阻止できる
ことになる。さらにまた、帯状素地部(32)及び(33)
の中央部の引張強度を高め、破断を防止し、帯状素地部
中央部の全体の強度を高めることにもなる。
【0063】そのため、帯状素地部(32)(33)におい
て、前記移行部分(38)(38)間で挿入糸を切断して鎖
編ウエール間を切開しても、前記移行部分(38)で切開
部分が他の部分にまで及ぶのを阻止できる。したがって
樹木等の比較的大きい植物を植生する場合には、カバー
ネットの一部を切開して該切開部分で樹木等を生育させ
ることも問題なく可能になる。
【0064】なお、前記の編組織において連結糸につい
ても、任意の位置でウエール位置を入れ変えて編成する
ことができる。
【0065】いずれにしても、カバーネット(3)とし
ては、雨滴落下による衝撃緩和および土や植生基材の飛
散防止に効果があって、しかも植物の生育には障害とな
らないような空隙を有するネットが用いられる。
【0066】上記の立体構造状ネット(1)およびカバ
ーネット(3)に使用する糸条は、通常は耐水性に優れ
る合成繊維糸が使用され、ポリエチレン糸、ナイロン糸
や炭素繊維糸その他の各種の合成繊維のマルチフィラメ
ント糸やモノフィラメント糸が耐久性等の点から好適に
用いられる。またモノフィラメント複数本の引き揃え糸
もしくはマルチフィラメント糸またはこれらを組合せた
糸条を用いることもできる。もちろん天然繊維の糸や生
分解性繊維の糸を用いることも可能である。また弾性糸
を使用でき、この場合、ネット全体に伸縮性が付与され
ることになり、張設及び植物の成長に良好なものにな
る。
【0067】これらの糸条は、編成後の熱セットもしく
は樹脂加工により、適度に剛性および耐圧縮性を与える
ことができる。例えば立体構造状ネット(1)の場合、
表裏の素地を連結する連結糸の本数が多くなり密度が高
くなるほど、厚み方向の耐圧強度や弾性力が増す。また
ナイロン等の同質素材では太い糸の場合ほど腰が強くな
る。
【0068】これらの糸条の太さや素材は、使用上要求
される強度や張力、弾性等を考慮して決定される。例え
ば、ダブルラッシェル機により14〜9ゲージ(針本数
/インチ)で編成する場合、網状の素地には100〜2
000デニール、好ましくは200〜600デニールの
糸が、また連結糸としては100〜3000デニール、
好ましくは200〜1000デニールの糸が好適に用い
られる。
【0069】また、前記の立体構造状ネット(1)やカ
バーネット(3)は、綿、レーヨン、人造絹糸その他の
天然繊維等の腐食性繊維、あるいは酵素により分解する
酵素分解性繊維もしくは微生物や菌により分解する生物
分解性繊維等の分解性化学繊維、あるいはこれらと合成
繊維との混紡繊維よりなる糸を用いて構成したものであ
ってもよい。
【0070】また立体構造状ネット(1)には、高吸水
性樹脂をコーティングあるいはディッピング等の手段に
より塗布した糸、あるいは肥料や鉄等の金属、薬品、あ
るいは菌類を付着または練り込んだ糸を使用することも
できる。
【0071】また表裏の素地を構成する糸条および連結
糸の全部または一部に、熱硬化性繊維、熱収縮性繊維、
熱溶融性繊維のいずれか1種、または該繊維を含む混紡
繊維もしくは引揃え繊維の糸を用いて、編成後の熱加工
により編目構造を補強することとして、ネットの形状安
定を図ることができる。
【0072】上記のような立体構造状ネット(1)およ
びカバーネット(3)を用いて、本発明の浸蝕防止植生
工法を実施する場合、先ず、高圧送電線用鉄塔(図示省
略)下の広場における地山等の表土層(50)をある程度
ならしておき、さらに必要に応じて多孔管等のドレーン
パイプ(4)を設置した上に、図3あるいは図6のよう
な立体構造状ネット(1)を敷設する。
【0073】そして、前記の立体構造状ネット(1)を
埋めるように植生基材を含む覆土層(2)を積設する。
覆土層(2)は、植物の種子、肥料、保水剤その他の植
生基材を土壌に混合したものであって、この覆土層は前
記立体構造状ネット(1)のネット目空間(S)に入り
込んで、表土層(50)の上に載接する。この覆土層
(2)の厚さは、立体構造状ネット(1)の高さと同程
度以上とする。
【0074】さらにその上に、鉄塔からの雨滴の集中落
下等による衝撃を緩和するために、図7または図12に
示すカバーネット(3)を前記覆土層(2)を覆うよう
に敷設し、適宜止め手段により固定する。
【0075】このようにして植生工法を実施した場合、
覆土層(2)は、その内部に埋設されている立体構造状
ネット(1)のネット目空間(S)に入り込んで、紐部
(11)により表土層(50)に沿う方向の動きが封じら
れ、ネット目空間(S)内に保持される。そのため降雨
時の大量の雨水が集まって流れることがあっても、前記
のように保持された覆土層(2)が流出することがな
い。
【0076】また、この立体構造状ネット(1)の紐部
(11)が、適度に通気および通水性を有しているため、
土中に浸透した水分の排水性が良好であり、降雨時に土
中に浸透した水分は、該紐部(11)を通じて排水され、
土や植生基材の流出を阻止できる。さらに土中への通気
性も良好になり、植生される植物の生育が良好なものと
なる。
【0077】しかも、表面にはカバーネット(3)が敷
設されているので、仮に鉄塔等から大きな水滴が繰返し
落下しても、その落下衝撃がカバーネット(3)により
緩和されて、土及び植生基材が飛散したり、局部的な窪
みが生じたり、突き固められたりすることがなく、植物
の根茎が掘り起こされる等の損傷も生じない。
【0078】さらに前記カバーネット(3)は、覆土層
(2)の水分蒸発の防止効果、および直射日光による温
度上昇の防止効果も発揮できるため、乾燥地においても
前記の植生工法を良好に実施できる。
【0079】なお、本発明は、高圧送電線用等の鉄塔下
の広場だけでなく、スキー場や観光地のロープウエイや
リフトの支持脚や支持塔、あるいは橋脚やビル周辺等の
各種構造物下の雨滴が集中的に落下するおそれのある場
所においても、上記と同様に実施することにより、同様
の効果が得られる。
【0080】また、本発明は、湧水が生じるおそれのあ
る傾斜地、あるいは急勾配の傾斜地においても、上記と
同様に立体構造状ネット(1)を覆土層(2)に埋設
し、さらにその上に覆土層(2)の流出や脱落を規制す
るように張設して実施することができ、カバーネット
(3)によって立体構造状ネット(1)より上の覆土層
の部分が湧水や雨水によって流出したり、急傾斜のため
に脱落するのを良好に防止できる。
【0081】
【発明の効果】上記したように、本発明の浸蝕防止植生
工法によれば、鉄塔下等の各種構造物下の雨滴が集中的
に落下するおそれのある場所、あるいは急勾配の傾斜地
等における表土層の土や植生基材の流出による浸蝕を防
止して、緑化安定のための植生工法を良好に実施でき、
ひいては地盤安定および自然環境の保護に寄与できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の浸蝕防止植生工法の1実施例の略示断
面図である。
【図2】同上の一部分の拡大断面図である。
【図3】本発明に使用する立体構造状ネットの1例を示
す略示斜視図である。
【図4】同上の一部の拡大斜視図である。
【図5】同上の編組織例を示すラッピング図である。
【図6】立体構造状ネットの他の例を示す一部の拡大斜
視図である。
【図7】本発明で使用するカバーネットの1例を示す略
示平面図である。
【図8】同上の一部の拡大斜視図である。
【図9】カバーネットの他の例を示す展張前の略示斜視
図である。
【図10】同上の一部の略示拡大断面図である。
【図11】同上の織幅方向に展張した状態の一部の略示
断面図である。
【図12】同上の略示平面図である。
【図13】同上のカバーネットの編組織の1例のラッピ
ング図である。
【図14】カバーネットの編組織の他の例のラッピング
図である。
【図15】カバーネットの編組織のさらに他の例のラッ
ピング図である。
【符号の説明】
(50) 表土層 (1) 立体構造状ネット (2) 覆土層 (3) カバーネット (4) ドレーンパイプ (11) 紐部 (12)(13) 表裏の素地 (14) 連結糸 (15) 結節部 (13a) 連結糸を有さない紐条部分 (21) 紐部 (22)(23) 表裏の素地 (24) 連結糸 (25a)(25b) 表裏の結節部 (32)(33) 表裏の帯状素地部 (32a)(33a) 右側の鎖編ウエール (32b)(33b) 左側の鎖編ウエール (34) 連結糸 (35) 連結部分 (36) 鎖編糸 (37) 挿入糸 (38) 移行部分 (S) ネット目空間 (S1) 小さい網目

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ネット目空間を画成する紐部がネット厚み
    方向に高さを持ちかつ適度に通気および通水可能な立体
    状をなすように形成された立体構造状ネットを、表土層
    の上に敷設し、この立体構造状ネットを埋めるように植
    生基材を含む覆土層を設け、さらにその上にカバーネッ
    トを敷設して植生することを特徴とする浸蝕防止植生工
    法。
  2. 【請求項2】鉄塔等の構造物の下及びその周辺地におい
    て、構造物からの雨滴落下による衝撃を緩和し得るカバ
    ーネットが覆土層の上に張設されてなる請求項1に記載
    の浸蝕防止植生工法。
  3. 【請求項3】傾斜地において、立体構造状ネットが覆土
    層に埋設され、覆土層の上にカバーネットが張設されて
    なる請求項1に記載の浸蝕防止植生工法。
  4. 【請求項4】前記立体構造状ネットは、合成繊維糸によ
    り経編編成され、網状をなす表裏の素地と、これら両素
    地を所要の間隔を存して連結する連結糸の連結部分とに
    より、ネット目空間を画成する紐部が構成されるととも
    に、該紐部が複数ウエールの幅を持ち実質的に通気およ
    び通水可能な空隙を有する立体状に形成されてなるネッ
    トである請求項1〜3のいずれか1項に記載の浸蝕防止
    植生工法。
  5. 【請求項5】前記立体構造状ネットが、表裏の素地の少
    なくとも一方において、ネット目空間を画成する連結糸
    を含む立体状の紐部より小さい網目を形成するように連
    結糸を有さない紐条部分が設けられてなる請求項1〜4
    のいずれか1項に記載の浸蝕防止植生工法。
  6. 【請求項6】カバーネットは、合成繊維糸により経編編
    成されており、表裏の素地がこれら両素地間に掛け渡さ
    れた連結糸によりネット目空間を画成する紐部が形成さ
    れるとともに、表裏の素地が編方向に連続して、それぞ
    れ表裏で互いに位置をずらせて両側に隣接する紐部の素
    地と結節されて、表裏の素地間に掛け渡された連結糸が
    交互に左右に横倒状をなすネットからなる請求項1〜5
    のいずれか1項に記載の浸蝕防止植生工法。
  7. 【請求項7】カバーネットは、合成繊維糸により経編編
    成され、表裏それぞれ編幅方向の所要間隔毎に表裏で交
    互に位置をずらせて、複数ウエールの幅を持って編方向
    に連続する帯状の素地部が形成されるとともに、表裏の
    各帯状素地部の両側部がそれぞれ他方側で隣接する2つ
    の帯状素地部の側部に連結糸により連結されてなり、全
    体が編幅方向に展張されることにより、表裏の帯状素地
    部が連結糸による連結部分を介して交互に並列したネッ
    ト状をなしている請求項1〜5のいずれか1項に記載の
    浸蝕防止植生工法。
  8. 【請求項8】表裏の帯状素地部が、それぞれ鎖編糸と挿
    入糸とにより4ウエール以上の幅で編方向に連続するよ
    うに編成されるとともに、表裏の帯状素地部の側部同士
    の連結部分が複数ウエールの連結糸よりなる請求項7に
    記載の浸蝕防止植生工法。
  9. 【請求項9】表裏の帯状素地部が、複数ウエールの鎖編
    糸と挿入糸とにより編成されるとともに、両側部それぞ
    れのウエールの鎖編糸が編方向の所要コース毎に他方の
    側部のウエールに移行するように編成されてなる請求項
    7または8に記載の浸蝕防止植生工法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6630414B1 (en) * 1998-10-14 2003-10-07 Asahi Doken Kabushiki Kaisha Three-dimensional net, and composite structural material using the same

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