JPH10259407A - 超微粒子作成法 - Google Patents

超微粒子作成法

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JPH10259407A
JPH10259407A JP6458497A JP6458497A JPH10259407A JP H10259407 A JPH10259407 A JP H10259407A JP 6458497 A JP6458497 A JP 6458497A JP 6458497 A JP6458497 A JP 6458497A JP H10259407 A JPH10259407 A JP H10259407A
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JP
Japan
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gas
metal member
ultrafine particles
plasma state
particles
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JP6458497A
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English (en)
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Kiyoshi Yatsui
八井  浄
Ika Kou
江  偉華
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の超微粒子作成法における加熱効率と作
成速度を共に向上させることにより、低コストで高純度
の超微粒子を大量に作成するができる画期的な超微粒子
作成法を提供すること。 【解決手段】 断面積の小さな金属部材に瞬間的に大電
流を流してこの金属部材を加熱し、この加熱によって金
属部材を溶解・気化してプラズマ状態とし、このプラズ
マ状態の金属部材を冷却・凝固して超微粒子を得ること
を特徴とする超微粒子作成法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低コストで大量に
高純度の超微粒子を作成することができる超微粒子作成
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】超微粒
子は、固体物質が非常に小さい粒状となって存在するも
のであり、その平均粒径は1nm〜100nm程度である。こ
の超微粒子は小さい粒径と大きい比表面積を持っている
ため、電子材料、磁性材料、光学材料、焼結材料、触媒
材料、センサー材料などとして広く応用されている。
【0003】超微粒子の作成法には化学法と物理法があ
る。
【0004】化学法は、化学反応を利用して気相或いは
液相状態の材料から超微粒子を作成する方法で、大量の
超微粒子を作成することができるが、化学反応において
不純物の混入を避けることができず、高純度の超微粒子
を作成することができないという問題点がある。
【0005】一方、物理法は、原材料を蒸気状、或いは
プラズマ状になるまで加熱し、これをガス中で冷却させ
ることによって超微粒子を作成する方法で、高純度の超
微粒子を作成することが可能である。
【0006】この物理法の原材料の加熱方法には、従
来、レーザーを用いる方法やイオンビームを用いる方法
などがあるが、これらの方法には次のような特徴があ
る。
【0007】即ち、レーザーを用いる方法は、レーザー
光を原材料に集中し易いため高エネルギー密度を容易に
達成でき、しかも光エネルギーを吸収する体積が小さい
ため原材料をかなり高温まで加熱することができるとい
う長所があるが、レーザー光へのエネルギー変換効率が
非常に低く、超微粒子を生産するための実用的なレーザ
ー装置が非常に高価となり、超微粒子の製造コストがか
かる。
【0008】また、イオンビームを用いる方法は、イオ
ンビームへのエネルギー変換効率が高く、しかもターゲ
ット(原材料)におけるイオンビームの飛程が短くエネ
ルギー吸収効率が高いという長所があるが、作成された
超微粒子の回収が難しく、しかもイオン源から不純物が
混入し、作成された超微粒子の純度が低下してしまう。
【0009】また、例えば高周波を使用する場合などの
方法にも、超微粒子を生成するために、原材料を数千か
ら数万度まで加熱しなければならないという問題点があ
る。
【0010】本発明は、上記の問題点を解決するもの
で、前記高純度の超微粒子を作成できる物理法の加熱効
率と作成速度を向上させて、低コストでありながら大量
に高純度の超微粒子を作成することができる画期的な超
微粒子作成法を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】添付図面を参照して本発
明の要旨を説明する。
【0012】断面積の小さな細線状の金属部材に瞬間的
に大電流を流してこの金属部材を加熱し、この加熱によ
って金属部材を溶解・気化してプラズマ状態とし、この
プラズマ状態の金属部材を冷却・凝固して超微粒子を得
ることを特徴とする超微粒子作成法に係るものである。
【0013】また、ガス中に前記金属部材を配設し、前
記のプラズマ状態の金属部材をこのガス中で膨張・拡散
し、この拡散したプラズマ状態の金属部材をこのガス中
で冷却・凝固して、金属超微粒子を得ることを特徴とす
る請求項1記載の超微粒子作成法に係るものである。
【0014】また、ガス中に前記金属部材を配設し、前
記プラズマ状態の金属部材をこのガス中で膨張・拡散
し、この拡散したプラズマ状態の金属部材をこのガス中
で冷却・凝固しながら金属とガスの間の化学反応によっ
て金属化合物の超微粒子を得ることを特徴とする請求項
1記載の超微粒子作成法に係るものである。
【0015】また、前記超微粒子の粒径を前記ガスの圧
力により調整することを特徴とする請求項2又は請求項
3記載の超微粒子作成法に係るものである。
【0016】また、パルス電流を用いて前記金属部材に
瞬間的に大電流を流すことを特徴とする請求項1〜4の
いずれか1項に記載の超微粒子作成法に係るものであ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】好適と考える本発明の実施の形態
(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいてそ
の作用効果を示して簡単に説明する。
【0018】高純度の超微粒子を作成できる物理法の加
熱効率と作成速度を向上させるため、本発明は新しい加
熱法(ジュール加熱法)を採用している。具体的には、
断面積の小さい細線状の金属部材に大電流を流すことに
よって前記金属部材を加熱する。これによる超微粒子の
作成方法を、細線放電法と命名する。
【0019】細線放電法の手順は、次の通りである。
【0020】例えば、断面積の小さい金属の細線(金属
部材)に瞬間的に大電流を流して加熱する。この加熱に
よって、金属部材は溶解、気化したあとプラズマ状態に
達する。
【0021】続いて、プラズマ状態の金属部材をガス中
で膨張・拡散させ、急速に冷却させる。このとき、空間
的に均一に冷却することによって、多数の固体粒子がガ
ス中で凝固し、成長する。
【0022】続いて、一定の温度(材料によって異なる
が)以下まで冷却すると、固体粒子の成長が止まり最終
的な粒径となる。この粒径はガス圧力で制御できる。
【0023】続いて、形成された固体粒子を回収し作成
物の超微粒子を得る。
【0024】
【実施例】本発明の具体的な実施例について図面に基づ
いて説明する。
【0025】細線放電法は、物理法に属し、材料を加熱
した後、ガス中で冷却させることによって超微粒子を作
成する方法である。
【0026】図1は、細線放電法を用いた超微粒子作成
装置の基本構成を示したものである。詳述すると、超微
粒子生成チャンバーにガス導入口とガス導出口を設け、
このガス導入口からガス導出口へ雰囲気ガスを流動させ
る。尚、ガス導出口には、生成された超微粒子を捕捉す
るフィルターを設けている。
【0027】また、超微粒子生成チャンバー内に細線
(金属部材)を配設し、この細線をパルス電流発生器に
接続している。
【0028】図2は、細線放電による超微粒子の生成原
理を示したものである。
【0029】1)電気加熱過程 細線放電では、直径数百 (m(1 (m = 10-6 m)の金属細
線の中に数万アンペアの電流を一瞬の間に流し、細線の
わずかな電気抵抗を利用して、電気エネルギーを熱エネ
ルギーに変える。細線の断面積が小さいため、熱伝導に
よるエネルギーの拡散は非常に小さい。その結果、細線
の温度は急激に上昇し、固体の金属細線は瞬時的に気化
し、プラズマ化される。
【0030】2)超微粒子生成過程 電気的加熱により発生されたプラズマは周囲の空間へ急
速に膨張する。周囲の空間がガスで充満された場合、膨
張する高温金属蒸気はガス分子と衝突し、ガス分子と化
学反応しながら冷却される。その結果、固体の金属また
は金属化合物の粒子がガス雰囲気中で凝固し、その大き
さが徐々に成長する。これは、ある一定の空間の中で均
一に起こるため、無数の固体粒子が同時に成長する。あ
る一定の温度以下まで冷却されると、固体粒子の成長が
止まり、最終的な粒径となる。ガスの中で浮遊している
超微粒子は、フィルターを通して回収される。
【0031】本実施例の実証として、細線放電法を用い
て表1のような超微粒子を作成することができた。ここ
で、雰囲気ガスの温度は室温で、フィルターとしてナイ
ロン製のメンブレンを用いた。また、超微粒子の種類と
粒径の評価にはそれぞれX線回折装置と比表面積測定装
置を用いた。
【表1】 本実施例は、上述のように、最近急速に進歩したパルス
電力技術を生かして、パルス電流によるジュール加熱法
を初めて提案し、その実用性を実験的に証明した。これ
によって確立された細線放電法は、超微粒子の作成法と
して、次のような特徴を持つ。
【0032】1)エネルギー変換効率が高い 電気エネルギーをジュール加熱によって熱エネルギーに
変換するため、非常に高いエネルギー変換効率が実現で
きる。更に、細線の断面積が小さいため、熱伝導による
エネルギー損失が小さく、注入されたエネルギーはほぼ
全て細線の熱的エネルギーに変換される。従って、同じ
物理法であるレーザー加熱法や高周波加熱法に比べて、
加熱効率が非常に高く、加熱速度を極めて早くすること
ができる等の特徴がある。これによって、細線放電法
は、超微粒子を大量に作成することができる。
【0033】2)超微粒子純度が高い 超微粒子の生成過程中、異なる物質が導入されないた
め、不純物の混入はほとんどない。同じく大量超微粒子
を作成できる化学法に比べて、不純物が極めて少ないこ
とが大きな特徴である。
【0034】3)装置が簡単で安価 装置の基本的な構成は、パルス電流発生器、超微粒子生
成チャンバー、超微粒子回収系となり、他の超微粒子生
成法に比べて、本実施例で用いられる装置は極めて簡単
で安価である。また、新しいパルス電力技術を用いた完
全固体素子化、高繰り返しパルス電流回路等を用いれ
ば、超微粒子の量産に適する装置を簡単に製造すること
ができる。
【0035】
【発明の効果】本発明は上述のように、断面積の小さな
金属部材に瞬間的に大電流を流すだけで、金属部材を溶
解・気化してプラズマ状態にすることができ、このプラ
ズマ状の金属部材を冷却・凝固することで超微粒子を得
ることができる。このため、従来の超微粒子作成法にお
いて問題点であった加熱効率と作成速度を共に向上させ
ることにより、低コストで高純度の超微粒子を大量に作
成することができる画期的な超微粒子作成法となる。ま
た、金属部材を細線状にすることにより、効率良く、且
つ速やかに金属部材を気化することができるので、一層
効果的な超微粒子作成法となる。
【0036】請求項2または請求項3記載の発明におい
ては、ガス中で金属部材を空間的に均一に冷却すること
ができ、多数の固体粒子がガス中で同時に凝固、成長す
ることによって均一な粒径の超微粒子を得ることができ
るので、更に実用性に優れた超微粒子作成法となる。
【0037】請求項4記載の発明においては、ガスの圧
力を調整するという簡単な作業によって超微粒子の粒径
を調節することができるから、所望の粒径の超微粒子を
簡単に得ることができるので、より一層実用性に優れた
超微粒子作成法となる。
【0038】請求項5記載の発明においては、パルス電
流を用いるから、瞬間的に金属部材に大電流を流すこと
ができ、より一層実用性に優れた超微粒子作成法とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の装置の構成を示す説明図である。
【図2】本実施例の反応工程を示す説明図である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断面積の小さな細線状の金属部材に瞬間
    的に大電流を流してこの金属部材を加熱し、この加熱に
    よって金属部材を溶解・気化してプラズマ状態とし、こ
    のプラズマ状態の金属部材を冷却・凝固して超微粒子を
    得ることを特徴とする超微粒子作成法。
  2. 【請求項2】 ガス中に前記金属部材を配設し、前記の
    プラズマ状態の金属部材をこのガス中で膨張・拡散し、
    この拡散したプラズマ状態の金属部材をこのガス中で冷
    却・凝固して金属超微粒子を得ることを特徴とする請求
    項1記載の超微粒子作成法。
  3. 【請求項3】 ガス中に前記金属部材を配設し、前記プ
    ラズマ状態の金属部材をこのガス中で膨張・拡散し、こ
    の拡散したプラズマ状態の金属部材をこのガス中で冷却
    ・凝固しながら金属とガスの間の化学反応によって金属
    化合物の超微粒子を得ることを特徴とする請求項1記載
    の超微粒子作成法。
  4. 【請求項4】 前記超微粒子の粒径を前記ガスの圧力に
    より調整することを特徴とする請求項2又は請求項3記
    載の超微粒子作成法。
  5. 【請求項5】 パルス電流を用いて前記金属部材に瞬間
    的に大電流を流すことを特徴とする請求項1〜4のいず
    れか1項に記載の超微粒子作成法。
JP6458497A 1997-03-18 1997-03-18 超微粒子作成法 Pending JPH10259407A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100407160B1 (ko) * 2001-05-12 2003-11-28 한국원자력연구소 나노분말 제조 장치
KR20210071150A (ko) * 2019-12-05 2021-06-16 (주)선영시스텍 금속 분말 및 이의 가공장치, 가공방법

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KR100407160B1 (ko) * 2001-05-12 2003-11-28 한국원자력연구소 나노분말 제조 장치
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