JPH10259035A - 光ファイバの線引き方法 - Google Patents

光ファイバの線引き方法

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JPH10259035A
JPH10259035A JP9064617A JP6461797A JPH10259035A JP H10259035 A JPH10259035 A JP H10259035A JP 9064617 A JP9064617 A JP 9064617A JP 6461797 A JP6461797 A JP 6461797A JP H10259035 A JPH10259035 A JP H10259035A
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JP
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optical fiber
resin
tension
coating
coated
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JP9064617A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Naka
恭宏 仲
Shinpei Tofuji
慎平 東藤
Yoshiyuki Sakata
吉之 坂田
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Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Publication date
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B37/00Manufacture or treatment of flakes, fibres, or filaments from softened glass, minerals, or slags
    • C03B37/01Manufacture of glass fibres or filaments
    • C03B37/02Manufacture of glass fibres or filaments by drawing or extruding, e.g. direct drawing of molten glass from nozzles; Cooling fins therefor
    • C03B37/025Manufacture of glass fibres or filaments by drawing or extruding, e.g. direct drawing of molten glass from nozzles; Cooling fins therefor from reheated softened tubes, rods, fibres or filaments, e.g. drawing fibres from preforms
    • C03B37/0253Controlling or regulating
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C25/00Surface treatment of fibres or filaments made from glass, minerals or slags
    • C03C25/10Coating
    • C03C25/12General methods of coating; Devices therefor
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2205/00Fibre drawing or extruding details
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被覆状態が正常であるか否かの判定を光ファ
イバの張力の測定により行なえる光ファイバの線引き方
法を得る。 【解決手段】 被覆対象とする樹脂の被覆前の光ファイ
バ4aの張力Taと樹脂の被覆後の光ファイバ4bの張
力Tbとを線引き中に第1,第2の非接触式振動検出セ
ンサ7,11と第1,第2の張力測定器8,12とを用
いて測定する。これら測定張力の差(Tb−Ta)を標
準状態の場合の標準値と比較して被覆状態の異常を判定
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱溶融させた光
ファイバ母材から光ファイバを線引きしてそれに樹脂を
被覆する光ファイバの線引き方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバの線引きは、加熱炉の中で光
ファイバ母材を加熱溶融させ、得られた光ファイバを1
層目被覆用の樹脂被覆ダイス、2層目被覆用の樹脂被覆
ダイス等に通して樹脂を被覆して樹脂被覆光ファイバを
得ることにより行なっている。
【0003】光ファイバの線引き速度が高速になると、
樹脂被覆ダイスの中の樹脂の剪断速度が増大する。図5
は、この時の状態を説明するための光ファイバFとこの
光ファイバFに樹脂を被覆する樹脂被覆ダイスDの関係
を示すための図である。なお、この図において、Daは
樹脂被覆ダイスDのテーパ部、Dbは樹脂被覆ダイスD
のランド部である。このような樹脂被覆ダイスDのラン
ド部Dbの入口における光ファイバFの半径r位置
(光ファイバFの表面位置)での樹脂の剪断速度|dv
/dr|r=rpは、 |dv/dr|r=rp=Vp/[r*ln(r/r)]…(1) から求められる。
【0004】ただし、この式及び図5で、Vp:光ファ
イバFの線速 Vd:ダイス内壁での樹脂の剪断速度 r:光ファイバFの半径 r:ダイス孔(ランド部Db)の半径 である。
【0005】樹脂の被覆張力は、 樹脂の被覆張力=(樹脂粘度)×(光ファイバFの近傍での樹脂の剪断速度) ×(光ファイバFと樹脂の接触面積) …(2) で決まる。樹脂の被覆張力が基準値に対して大きけれ
ば、樹脂の剪断速度(または、樹脂の剪断応力)が大き
いことになり、被覆状態が異常であると判断する。被覆
状態が異常であるということは、光ファイバFの線引き
速度が高速のときに光ファイバFが断線する可能性があ
ることを意味する。
【0006】その理由は、樹脂の固有の特性である剪断
速度(剪断応力)限界を超えると、光ファイバFに対す
る樹脂の滑りが発生し、被覆不能になるからである。
【0007】図6は、光ファイバFの線引き速度が1000
m/minと800 m/min の時のダイス孔径と樹脂の剪断速度
(1/s)との関係を示したものである。この図におい
て、ハッチングが施された箇所の下線は、剪断速度限界
を示す危険ゾーンの開始レベルである。この図6から明
らかなように光ファイバFの線引き速度が1000 m/min程
度の高速では、剪断速度の限界近くで被覆するので、
(イ)樹脂の剪断速度が大きくならない構造のダイス
(例えば、ダイス孔径が十分大きいダイス)を用いる、
(ロ)樹脂粘度即ち樹脂温度を高精度(例えば、樹脂温
度40℃±1℃)に管理する、(ハ)2層目被覆での剪断
速度を低減するために1層目被覆径を少し小さくする
(例えば、−10μm)、等の処置を行なっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、樹脂温
度−樹脂粘度関係の誤差、ダイス内寸法の誤差、2層被
覆の場合は樹脂被覆光ファイバの径のばらつきがあるの
が避けられない。このため、線引き毎に正常な条件の下
にあるとは限らず、限界を超える環境で線引きしている
と、高速時に被覆不能に陥る場合がある。そこで、線引
きの立ち上げ時に被覆状態が正常であるか否かを判定す
る手法が必要である。
【0009】本発明の目的は、被覆状態が正常であるか
否かの判定を光ファイバの張力の測定により行なえる光
ファイバの線引き方法を提供することにある。
【0010】本発明の他の目的は、被覆状態が正常であ
るか否かの判定を非接触で行なえる光ファイバの線引き
方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、光ファイバ母
材を加熱溶融させて光ファイバを線引きし、得られた光
ファイバを樹脂被覆ダイスに通して樹脂を被覆し、次に
この被覆樹脂を硬化させる光ファイバの線引き方法を改
良するものである。
【0012】本発明では、被覆対象とする樹脂の被覆前
の光ファイバの張力Taと樹脂の被覆後の光ファイバの
張力Tbとを線引き中に測定し、これら測定張力の差
(Tb−Ta)を求める。この測定張力の差(Tb−T
a)を標準状態の場合の標準値と比較して被覆状態の異
常を判定する。
【0013】なお、本発明で「被覆対象とする樹脂」と
は、1層目被覆のときは1層目被覆の樹脂をいい、2層
目被覆のときは2層目被覆の樹脂をいう。
【0014】このように被覆対象とする樹脂の被覆前の
光ファイバの張力と樹脂の被覆後の光ファイバの張力と
の差(Tb−Ta)を求めて標準状態の場合の標準値と
比較すると、被覆状態が正常であるか否かを判定するこ
とができる。被覆状態が異常の場合は、被覆条件の修正
を行なって被覆状態を正常に戻す。
【0015】この場合、被覆対象とする樹脂の被覆前の
光ファイバの張力と樹脂の被覆後の光ファイバの張力
は、線引き中に光ファイバの振動波形から求めることが
できる。このようにすると、被覆状態が正常であるか否
かの判定を非接触で行なうことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る光ファイバ
の線引き方法を実施する光ファイバの線引き装置におけ
る実施の形態の一例を示したものである。図において、
1は光ファイバ母材2の下部をカーボンの如きヒータ3
で加熱して溶融させる加熱炉、4aは光ファイバ母材2
の下部の加熱溶融部から線引きして得られた光ファイ
バ、5は光ファイバ4aの外径を測定する非接触式の外
径測定器、6は外径測定器5を経て下降する光ファイバ
4aを冷却する冷却器である。
【0017】7は冷却器6の下側で光ファイバ4aの振
動を電気的に検出するレーザ式変位計の如き第1の非接
触式振動検出センサ、8は第1の非接触式振動検出セン
サ7からの検出信号をもとに樹脂の被覆前の光ファイバ
4aの張力Ta1を測定する第1の張力測定器である。9
は光ファイバ4aに1層目の樹脂を被覆して樹脂被覆光
ファイバ4bを得る1層目樹脂被覆ダイス、10は樹脂
被覆光ファイバ4bの被覆樹脂を硬化させる第1の硬化
装置である。11は第1の硬化装置10の下側で樹脂被
覆光ファイバ4bの振動を電気的に検出するレーザ式変
位計の如き第2の非接触式振動検出センサ、12は第2
の非接触式振動検出センサ11からの検出信号をもとに
樹脂の被覆後の光ファイバ4bの張力Tb1を測定する第
2の張力測定器である。13は第1の張力測定器8が測
定した樹脂の被覆前の光ファイバ4aの張力Ta1と第2
の張力測定器12が測定した樹脂の被覆後の光ファイバ
4bの張力Tb1の差(Tb1−Ta1)を算出する第1の張
力差算出器、14は第1の張力差算出器13が算出した
差の張力(Tb1−Ta1)と第1の標準値設定器15に設
定した標準状態の場合の標準値と比較して被覆状態の異
常を判定する第1の判定部である。
【0018】16は樹脂被覆光ファイバ4bに2層目の
樹脂を被覆して樹脂被覆光ファイバ4cを得る2層目樹
脂被覆ダイス、17は樹脂被覆光ファイバ4cの被覆樹
脂を硬化させる第2の硬化装置である。18は第2の硬
化装置17の下側で樹脂被覆光ファイバ4cの振動を電
気的に検出するレーザ式変位計の如き第3の非接触式振
動検出センサ、19は第3の非接触式振動検出センサ1
8からの検出信号をもとに樹脂被覆光ファイバ4cの張
力Tb2を測定する第3の張力測定器である。20は第2
の張力測定器12が測定した1層目被覆後の光ファイバ
4bの張力Ta2(=Tb1)と第3の張力測定器19が測
定した2層目被覆後の光ファイバ4cの張力Tb2の差
(Tb2−Ta2)を算出する第2の張力差算出器、21は
第2の張力差算出器20が算出した差の張力(Tb2−T
a2)と第2の標準値設定器22に設定した標準状態の場
合の標準値と比較して被覆状態の異常を判定する第2の
判定部である。
【0019】23は第3の非接触式振動検出センサ18
を経た樹脂被覆光ファイバ4cの方向を変えて図示しな
い巻取り機に誘導するターンシーブである。
【0020】このような光ファイバの線引き装置では、
加熱炉1内で光ファイバ母材2の下部をヒータ3で加熱
して溶融させ、この光ファイバ母材2の下部の加熱溶融
部から線引きして光ファイバ4aを得、この光ファイバ
4aの外径を非接触式の外径測定器5で測定した後、こ
の光ファイバ4aを冷却器6で冷却する。
【0021】次に、冷却されて下降する光ファイバ4a
の振動を第1の非接触式振動検出センサ7で検出し、得
られた検出信号をもとに樹脂被覆前の光ファイバ4aの
張力Ta1を第1の張力測定器8により後述する方法で算
出する。
【0022】第1の非接触式振動検出センサ7を通過し
た光ファイバ4aには1層目樹脂被覆ダイス9で1層目
の樹脂を被覆して樹脂被覆光ファイバ4bを得る。この
樹脂被覆光ファイバ4bは第1の硬化装置10に通して
被覆樹脂を硬化させる。
【0023】1層目の被覆樹脂が硬化された樹脂被覆光
ファイバ4bの振動を第2の非接触式振動検出センサ1
1で検出し、得られた検出信号をもとに1層目被覆後の
光ファイバ4bの張力Tb1を第2の張力測定器12によ
り後述する方法で算出する。
【0024】第1の張力測定器8が算出した張力と第2
の張力測定器12が算出した張力とを第1の張力差算出
器13に入力し、樹脂被覆前の光ファイバ4aの張力T
a1と樹脂被覆後の光ファイバ4bの張力Tb1の差(Tb1
−Ta1)を算出する。この第1の張力差算出器13が算
出した差の張力(Tb1−Ta1)と第1の標準値設定器1
5に設定した標準状態の場合の標準値とを第1の判定部
14で比較して被覆状態の異常を判定する。被覆状態が
異常の場合は、被覆条件の修正を行なって被覆状態を正
常に戻す。
【0025】第2の非接触式振動検出センサ11を通過
した樹脂被覆光ファイバ4bには2層目樹脂被覆ダイス
16で2層目の樹脂を被覆して樹脂被覆光ファイバ4c
を得る。この樹脂被覆光ファイバ4cは第2の硬化装置
17に通して被覆樹脂を硬化させる。
【0026】2層目の被覆樹脂が硬化された樹脂被覆光
ファイバ4cの振動を第3の非接触式振動検出センサ1
8で検出し、得られた検出信号をもとに2層目被覆後の
光ファイバ4cの張力Tb2を第3の張力測定器19によ
り後述する方法で算出する。
【0027】第2の張力測定器12が算出した張力Ta2
(=Tb1)と第3の張力測定器19が算出した張力Tb2
とを第2の張力差算出器20に入力し、1層目被覆後の
光ファイバ4bの張力Ta2と2層目被覆後の光ファイバ
4cの張力Tb2の差(Tb2−Ta2)を算出する。この第
2の張力差算出器20が算出した差の張力(Tb2−Ta
2)と第2の標準値設定器22に設定した標準状態の場
合の標準値と第2の判定部21で比較して被覆状態の異
常を判定する。被覆状態が異常の場合は、被覆条件の修
正を行なって被覆状態を正常に戻す。
【0028】被覆樹脂が硬化された樹脂被覆光ファイバ
4cは、ターンシーブ23で向きを変えて図示しない巻
取り機に誘導してボビンに巻取る。
【0029】本例では、第1,第2,第3の張力測定器
8,12,19と、第1,第2の張力差算出器13,2
0と、第1,第2の判定部14,21と、第1,第2の
標準値設定器15,22からなる部分がマイクロコンピ
ュータで構成されている。
【0030】次に、光ファイバの振動を非接触式振動検
出センサで検出して該光ファイバの張力を張力測定器で
求める方法の具体例について図2を参照して説明する。
【0031】ステップST1 では、スペクトルのピーク検
索範囲の条件設定をする。
【0032】ステップST2 では、第1,第2の非接触式
振動センサ7,11から線位置データの取り込みを標準
インタバル20 msec で、20秒間行なう。この20秒間に取
り込まれたデータを、本例では時間的に4つのデータグ
ループに分割してそれぞれメモリする。
【0033】ステップST3 では、各データグループのデ
ータの高速フーリエ変換であるFFT(fast fourier t
ransform)計算をし、離散データのフーリエ成分をそれ
ぞれ求める。
【0034】ステップST4 では、各データグループのデ
ータのFFT計算結果をもとに、これらデータを平均化
するスペクトル計算をし、スペクトルのピーク位置の平
均化をする。
【0035】ステップST5 では、得られたスペクトルデ
ータの中からピーク周波数の検索を行なう。
【0036】ステップST6 では、得られたスペクトルの
ピークから基本振動数fを求め、この基本振動数fを次
式 T=(2・L・f)2 ・ρ・α …(3) ここで、T:張力 L:1層目被覆の場合は光ファイバ母材とダイスとの間
の距離(2層目被覆の場合はダイス間の距離) ρ:線密度 α:補正係数 に入れて光ファイバの張力Tを求める。
【0037】ステップST7 では、得られた光ファイバの
張力Tを表示すると共にその値をメモリに保存する。
【0038】次に、スペクトルのピークの検出の仕方に
ついて説明する。基本的には、次の(i)(ii)の手順
で行なう。
【0039】(i)初回は、予め予想されるピーク周波
数に対するピーク周波数検索範囲の中で検索する。
【0040】(ii)その次の回からは、ピーク周波数検
索範囲の中心値を前回検出したピーク周波数に移動させ
た状態で行なう。
【0041】このようにすると、ノイズを排除して光フ
ァイバの振動波形のスペクトルのピークの検出を容易に
行なうことができる。特に、2回以降は、前回検出した
ピーク周波数を用いて、この前回検出したピーク周波数
をピーク周波数検索範囲の中心値とするので、スペクト
ルのピークの検出を一層容易に行なうことができる。
【0042】スペクトルのピークの検出は、具体的には
下記のような手順で行なうことが好ましい。
【0043】予めスペクトルのピーク予想値(=a)
と、1回ごとの測定で変化する可能性のあるピーク移動
量(=b)とを設定し、(I)初回は、(a−b)から
(a+b)の範囲で検索し、(II)その次の回からは、
前回のピーク値a´をピーク周波数検索範囲の中心値と
し、(a´−b)から(a´+b)の範囲で検索する。
【0044】このようにすると、その時の状態により、
a,bの値を適宜設定してスペクトルのピークの検出を
ノイズを排除しつつ容易に行なうことができる。
【0045】さらに、上記のようなスペクトルのピーク
の検出時には、別に予め設定した移動しないピーク周波
数検索範囲の上限値と下限値とを検索の上下の限界とし
て行なうことが好ましい。このようにすると、ピーク周
波数検索範囲を適宜変更しても、上限値と下限値の間か
ら外れてピークが存在しない箇所でピーク検索をする事
態の発生を防止することができる。
【0046】図3(A)(B)は、前述したようにして
スペクトルのピーク周波数の検出を行なう具体的データ
の2つの例を示したものである。
【0047】該図3において、(A)は線速が100 m/mi
n でピーク周波数が5.664063 Hz のピーク周波数検索範
囲を示し、(B)は線速が980 m/min でピーク周波数が
7.1289006 Hzのピーク周波数検索範囲を示したものであ
る。
【0048】これらの図から明らかなように、実際の振
動のスペクトルは基本振動以外のノイズによるスペクト
ルも含んでいる。しかるに、前述したような方法でスペ
クトルのピーク周波数の検出を行なうと、ノイズを排除
して、ノイズに強い検出を行なうことができる。
【0049】図4は、種々のケースで2層被覆した場合
で、1層目被覆後の光ファイバ4bの張力Ta2と2層目
被覆後の光ファイバ4cの張力Tb2の差(Tb2−Ta
2)、即ち2層目樹脂被覆ダイス16内樹脂による発生
張力)をモニタした結果を示したものである。正常な場
合は、相対的に張力が小さい。その時々の条件により、
異常な高張力荷なる場合があり、高速で被覆不能にな
り、断線する。
【0050】従って、この図に基づき、低速時に高張力
であると判断すると、張力を低めるように樹脂温度を上
げるか、または、1層目の樹脂の被覆径を細くする等の
処置を取る。
【0051】以下、本願明細書に記載した複数の発明の
いくつかについて、その構成要件を記載する。
【0052】(1) 光ファイバ母材を加熱溶融させて
光ファイバを線引きし、得られた光ファイバを樹脂被覆
ダイスに通して樹脂を被覆し、次にこの被覆樹脂を硬化
させる光ファイバの線引き方法において、被覆対象とす
る樹脂の被覆前の前記光ファイバの張力Taと前記樹脂
の被覆後の前記光ファイバの張力Tbとを線引き中に測
定し、これら測定張力の差(Tb−Ta)を標準状態の
場合の標準値と比較して被覆状態の異常を判定すること
を特徴とする光ファイバの線引き方法。
【0053】(2) 光ファイバ母材を加熱溶融させて
光ファイバを線引きし、得られた光ファイバを樹脂被覆
ダイスに通して樹脂を被覆し、次にこの被覆樹脂を硬化
させる光ファイバの線引き方法において、被覆対象とす
る樹脂の被覆前の前記光ファイバの張力Taと前記樹脂
の被覆後の前記光ファイバの張力Tbとを線引き中に前
記光ファイバの振動波形から求め、これら測定張力の差
(Tb−Ta)を標準状態の場合の標準値と比較して被
覆状態の異常を判定することを特徴とする光ファイバの
線引き方法。
【0054】(3) 前記光ファイバの振動波形からの
前記光ファイバの張力の測定は、測定された振動波形の
スペクトルのピークから基本振動数fを求め、この基本
振動数fを次式 T=(2・L・f)2 ・ρ・α ここで、T:張力 L:1層目被覆の場合は光ファイバ母材とダイスとの間
の距離(2層目被覆の場合はダイス間の距離) ρ:線密度 α:補正係数 に入れて張力Tを求めることを特徴とする前記(2)に
記載の光ファイバの線引き方法。
【0055】(4) 前記スペクトルのピークの検出
は、(i)初回は、予め予想されるピーク周波数に対す
るピーク周波数検索範囲の中で検索し、(ii)その次の
回からは、ピーク周波数検索範囲の中心値を前回検出し
たピーク周波数に移動させた状態で検索して行なうこと
を特徴とする前記(3)に記載の光ファイバの線引き方
法。
【0056】(5) 前記スペクトルのピークの検出
は、予め前記スペクトルのピーク予想値(=a)と、1
回毎の測定で変化する可能性があるピーク移動量(=
b)とを設定し、(I)初回は、(a−b)から(a+
b)の範囲で検索し、(II)その次の回からは、前回の
ピーク値a´をピーク周波数検索範囲の中心値とし、
(a´−b)から(a´+b)の範囲で検索して行なう
ことを特徴とする前記(3)に記載の光ファイバの線引
き方法。
【0057】(6) 前記スペクトルのピークの検出
は、予め設定したピーク周波数検索範囲の上限値と下限
値とを検出の上下の限界として行なうことを特徴とする
前記(4)または(5)に記載の光ファイバの線引き方
法。
【0058】
【発明の効果】本発明では、被覆対象とする樹脂の被覆
前の光ファイバの張力Taと樹脂の被覆後の光ファイバ
の張力Tbとを線引き中に測定し、これら測定張力の差
(Tb−Ta)を求め、この測定張力の差(Tb−T
a)を標準状態の場合の標準値と比較して被覆状態の異
常を判定するので、被覆状態が正常であるか否かの判定
を光ファイバの張力の測定により容易に行なうことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光ファイバの線引き方法を実施す
る光ファイバの線引き装置における実施の形態の一例を
示した概略構成図である。
【図2】光ファイバの振動を非接触式振動検出センサで
検出して該光ファイバの張力を張力測定器で求める方法
の具体例を示すフローチャートである。
【図3】スペクトルのピーク周波数の検出を行なう具体
的データの2つの例を示したスペクトル図である。
【図4】種々のケースで2層被覆した場合で、1層目被
覆後の光ファイバの張力と2層目被覆後の光ファイバの
張力の差をモニタした結果を示した線図である。
【図5】光ファイバとこの光ファイバに樹脂を被覆する
樹脂被覆ダイスの関係を示すための説明図である。
【図6】光ファイバの線引き速度が1000 m/minと800 m/
min の時のダイス孔径と樹脂の剪断速度との関係を示し
た特性図である。
【符号の説明】 F 光ファイバ D 樹脂被覆ダイス Da 樹脂被覆ダイスのテーパ部 Db 樹脂被覆ダイスのランド部 1 加熱炉 2 光ファイバ母材 3 ヒータ 4a 光ファイバ 4b 1層目の樹脂を被覆した樹脂被覆光ファイバ 4c 2層目の樹脂を被覆した樹脂被覆光ファイバ 5 外径測定器 6 冷却器 7 第1の非接触式振動検出センサ 8 第1の張力測定器 9 1層目樹脂被覆ダイス 10 第1の硬化装置 11 第2の非接触式振動検出センサ 12 第2の張力測定器 13 第1の張力差算出器 14 第1の判定部 16 2層目樹脂被覆ダイス 17 第2の硬化装置 18 第3の非接触式振動検出センサ 19 第3の張力測定器 20 第2の張力差算出器 21 第2の判定部 23 ターンシーブ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光ファイバ母材を加熱溶融させて光ファ
    イバを線引きし、得られた光ファイバを樹脂被覆ダイス
    に通して樹脂を被覆し、次にこの被覆樹脂を硬化させる
    光ファイバの線引き方法において、 被覆対象とする樹脂の被覆前の前記光ファイバの張力T
    aと前記樹脂の被覆後の前記光ファイバの張力Tbとを
    線引き中に測定し、これら測定張力の差(Tb−Ta)
    を標準状態の場合の標準値と比較して被覆状態の異常を
    判定することを特徴とする光ファイバの線引き方法。
  2. 【請求項2】 光ファイバ母材を加熱溶融させて光ファ
    イバを線引きし、得られた光ファイバを樹脂被覆ダイス
    に通して樹脂を被覆し、次にこの被覆樹脂を硬化させる
    光ファイバの線引き方法において、 被覆対象とする樹脂の被覆前の前記光ファイバの張力T
    aと前記樹脂の被覆後の前記光ファイバの張力Tbとを
    線引き中に前記光ファイバの振動波形から求め、これら
    測定張力の差(Tb−Ta)を標準状態の場合の標準値
    と比較して被覆状態の異常を判定することを特徴とする
    光ファイバの線引き方法。
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