JPH10258731A - 液圧制御弁 - Google Patents

液圧制御弁

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JPH10258731A
JPH10258731A JP6639397A JP6639397A JPH10258731A JP H10258731 A JPH10258731 A JP H10258731A JP 6639397 A JP6639397 A JP 6639397A JP 6639397 A JP6639397 A JP 6639397A JP H10258731 A JPH10258731 A JP H10258731A
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JP
Japan
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spring
hydraulic pressure
spool
control valve
diameter
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JP6639397A
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English (en)
Inventor
Youichi Kumemura
洋一 久米村
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Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ブレーキ液圧制御装置の液圧制御弁におい
て、比例ソレノイドの消費電力を低減し、かつ、安定し
た液圧制御行えるようにする。 【解決手段】 液圧制御弁本体16内の第1、第2スリー
ブ18,19内に大径、小径スプール20,21を嵌装する。比
例ソレノイド25により、大径、小径スプール20,21を左
方へ移動させ、出力通路31を入力通路30側へ連通させて
増圧し、その圧力を制御管路37A を介して大径スプール
20に作用させる。大径、小径スプール20,21間の受圧面
積差による右方への付勢力およびばね手段40のばね力と
比例ソレノイド25の推力とがバランスして出力通路31の
圧力が制御される。ばね手段40のストローク初期のばね
定数を小さくし、制御領域でのばね定数を大きくするこ
とにより、大径、小径スプール20,21を非制御位置から
制御領域へ移動させる力を軽減して消費電力を低減し、
制御領域では発振を抑制して安定した液圧制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車両の
ブレーキ液圧制御装置に用いられる液圧制御弁に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車両の液圧式制動装置におい
て、運転者のブレーキ操作によって発生するマスタシリ
ンダの液圧に基づいて、各車輪のブレーキ装置を作動さ
せるホィールシリンダに供給する液圧を電気的に制御す
ることにより、倍力制御、アンチロック制御およびトラ
クション制御等を可能としたブレーキ液圧制御装置があ
る。
【0003】この種のブレーキ液圧制御装置は、例え
ば、運転者のブレーキ操作によって液圧を発生させるマ
スタシリンダと、液圧によって各車輪のブレーキ装置を
作動させるホィールシリンダと、ホィールシリンダに供
給する液圧を発生させる液圧ポンプおよびアキュムレー
タ等からなる液圧供給源と、液圧供給源およびリザーバ
とホィールシリンダとの間のブレーキ液の給排を制御す
る液圧制御弁と、マスタシリンダの液圧に基づいて液圧
制御弁を制御する電子制御ユニットとから概略構成され
ている。
【0004】この構成により、通常は、電子制御ユニッ
トよって、運転者のブレーキ操作によるマスタシリンダ
の液圧に基づいて、液圧制御弁を制御して、所定の倍力
比をもって液圧供給源からホィールシリンダへ液圧を供
給して制動力を発生させる。また、車輪の回転速度情報
に基づいて車輪のスリップ状態を判定し、これに基づい
て液圧制御弁を制御して適宜車輪への制動力を加減する
ことによって、アンチロック制御およびトラクション制
御を行うことができる。
【0005】一般に、この種のブレーキ液圧制御装置に
用いられる液圧制御弁の一例について、図7を参照して
説明する。図7に示すように、液圧制御弁1は、スプー
ル弁であって、液圧制御弁本体2の案内穴3内にスプー
ル4が摺動可能に嵌装されている。液圧制御弁本体2に
は、案内穴3に連通する入力ポート5、出力ポート6お
よび排出ポート7が設けられており、これらは、それぞ
れ液圧供給源、ホィールシリンダおよびリザーバに接続
されている。そして、スプール4によって入力ポート5
と出力ポート6との間に可変絞りSが形成され、出力ポ
ート6と排出ポート7との間に可変絞りTが形成されて
おり、スプール4が図中左方へ移動すると可変絞りSが
開くとともに可変絞りTが閉じ、図中右方に移動すると
可変絞りSが閉じるとともに可変絞りTが開くようにな
っている。
【0006】液圧制御弁本体2の一端部には、比例ソレ
ノイド8が取付けられ、その作動ロッド9がスプール4
の一端部に当接されており、電子制御ユニットからの通
電電流に比例した推力でスプール4を図中左方へ押圧す
るようになっている。液圧制御弁本体2の他端部には、
制御ポート10が設けられており、スプール4の他端部に
は制御ピン11が連結されている。制御ピン11は、ガイド
部材12に摺動可能に挿入されており、制御ポート10の液
圧を受けてスプール4を図中右方へ押圧するようになっ
ている。また、スプール4は、戻しばね13によって図中
右方へ付勢されている。制御ポート10は、制御管路14に
よって出力ポート6に接続されている。
【0007】この構成により、通常は、戻しばね13のば
ね力によって、スプール4は、図中右方にあり、可変絞
りSが閉じ、可変絞りTが開いているので、出力ポート
6に液圧は作用せず、ホィールシリンダは作動しない。
電子制御ユニットによって比例ソレノイド8に通電する
と、その通電電流に応じて作動ロッド9がスプール4を
図中左方へ移動させ、可変絞りSが開き、可変ポートT
が閉じるので、液圧供給源の液圧が入口ポート5から出
力ポート6へ供給され、ホィールシリンダを作動させて
制動力を発生させる。このとき、出力ポート6の液圧が
制御管路14を介して制御ポート10に伝達され、制御ピン
11がスプール4を図中右方へ押圧するので、比例ソレノ
イド8の推力と、制御ポート10(出力ポート6)の液圧
および戻しばね13のばね力とがバランスして、スプール
4が可変絞りSおよびTを閉鎖する中間位置で停止する
まで、出力ポート6の液圧が上昇する。
【0008】このようにして、出力ポート6の液圧をフ
ィードバックしてスプール4の移動を制御することによ
り、比例ソレノイド8への通電電流に応じて出力ポート
6の液圧を制御することができ、ホィールシリンダの液
圧すなわち制動力を制御することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の液圧制御弁1では、次のような問題がある。液圧制
御弁1では、非制御時(比例ソレノイド8への非通電
時)には、戻しばね13のばね力によって、スプール4を
図中最右方の非制御位置に移動させ、所定のオーバーラ
ップをもって入力ポート5を閉じることにより、排出ポ
ート7へのブレーキ液の漏れを少なくして、液圧供給源
のモータおよびポンプ等の負担を軽減している。そし
て、ホィールシリンダへのブレーキ液の液圧を制御する
場合には、比例ソレノイド8に所定の制御電流を通電し
て、スプール4を戻しばね13のばね力に抗して図中左方
へ押圧し、可変絞りS,Tの開度を調整し得る制御領域
まで移動させている。
【0010】この場合、戻しばね13のばね定数が大きい
と、スプール4を制御領域まで移動させるために大きな
力が必要となるので、制御電流の設定値を大きくする必
要があり、また、制御領域においても、戻しばね13のば
ね力に抗してスプール4を移動させるために大きな力が
必要となるため、比例ソレノイド8の消費電力が大きく
なるという問題がある。そこで、戻しばね13のばね定数
を小さくすると、ホィールシリンダへの液圧制御時のス
プール4のストロークが大きくなってスプール4が発振
しやすくなり、また、スプール4の固有振動数が低くな
って応答性が低下するので、安定した液圧制御がしにく
くなるという問題を生じる。
【0011】本発明は、上記の点に鑑みてなされたもの
であり、消費電力を低減することができ、かつ、安定し
た液圧制御を行うことができる液圧制御弁を提供するこ
とを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1の発明は、液圧供給源に接続される入力
ポート、ホィールシリンダに接続される出力ポートおよ
びリザーバに接続される排出ポートを有する液圧制御弁
本体と、該液圧制御弁本体内に嵌装され、一側への移動
によって前記出力ポートを前記入力ポート側に連通さ
せ、他側への移動によって前記出力ポートを排出ポート
側へ連通させるとともに、前記出力ポート側の圧力によ
って他側へ付勢されるスプールと、マスタシリンダの液
圧に応じて前記スプールを一側へ付勢する比例ソレノイ
ドと、前記スプールを他側へ付勢するばね手段とを備え
た液圧制御弁であって、前記ばね手段は、ストローク初
期のばね定数が小さく、その後のストロークのばね定数
が大きくなる非線形特性を有していることを特徴とす
る。
【0013】このように構成したことにより、比例ソレ
ノイドの推力によってスプールが一側へ移動して出力ポ
ートが入力ポート側に連通され、液圧供給源からの液圧
によって出力ポート側の圧力が上昇すると、出力ポート
側の液圧によってスプールが他側へ押圧されるため、比
例ソレノイドの推力と出力ポート側の液圧およびばね手
段のばね力とがバランスするまで出力ポート側の液圧が
上昇することになり、マスタシリンダの液圧に応じてホ
ィールシリンダの液圧を制御することができる。ばね手
段は、ストローク初期のばね定数が小さいので、スプー
ルを非制御位置から所定の制御領域まで移動させるため
の力が小さくてすみ、また、その後の制御領域でのスト
ロークのばね定数が大きくなるので、スプールの発振が
抑制され、また、スプールの固有振動数が高くなって応
答性が向上する。
【0014】請求項2の液圧制御弁は、上記請求項1の
構成において、ばね手段は、互いに直列に配置されたば
ね定数の小さい第1ばねおよびばね定数の大きい第2ば
ねと、前記第1ばねの所定以上のストロークを規制する
ストッパとを備えていることを特徴とする。
【0015】このように構成したことにより、ばね手段
は、所定の非線形特性を呈する。
【0016】また、請求項3の液圧制御弁は、上記請求
項1の構成において、ばね手段は、ばね定数の小さい第
1ばねと、該第1ばねよりも自由長が短く、かつ、ばね
定数が大きい第2ばねとを互いに並列に配置してなるこ
とを特徴とする。
【0017】このように構成したことにより、ばね手段
は、所定の非線形特性を呈する。
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。
【0018】本発明の第1実施形態について図1ないし
図3を参照して説明する。図1に示すように、第1実施
形態の液圧制御弁15は、スプール弁であって、液圧制御
弁本体16に設けられた支持穴17内に、大径案内穴18a を
有する第1スリーブ18および小径案内穴19a を有する第
2スリーブ19が嵌合されており、大径案内穴18a および
小径案内穴17a 内には、それぞれ大径スプール20(受圧
面積B)および小径スプール21(受圧面積A<B)が嵌
装されている。大径スプール20および小径スプール21は
互い当接して一体となっている。
【0019】支持穴17は、底部側から第1径部17a 、第
2径部17b 、第3径部17c 、第4径部17d の順に大径と
なる段付穴であり、各径部間の段部はテーパ状に形成さ
れている。第1スリーブ18と第2スリーブ19とは、ほぼ
同心上に配置され、互いに当接、嵌合されており、第1
スリーブ18が支持穴17の第1径部17a に嵌合され、第2
スリーブ19が第2径部17b および第3径部17c に嵌合さ
れている。そして、これらの嵌合部がそれぞれOリング
22,23,24によってシールされている。第4径部17d に
は、比例ソレノイド25が嵌合されており、第2スリーブ
19の端部に当接、嵌合して第1スリーブ18および第2ス
リーブ19を固定している。比例ソレノイド25と第4径部
17d との嵌合部は、Oリング26によってシールされてい
る。
【0020】第2スリーブ19の側壁には、支持穴17の第
3および第4径部17c ,17d に対向する部位にそれぞれ
入力ポート27および出力ポート28が設けられており、入
力ポート27と小径スプール21とによって可変絞りSが形
成されている。出力ポート28は、小径案内孔19a 内の小
径スプール21と比例ソレノイド25との間に形成される油
室29に常時連通されている。入力ポート27および出力ポ
ート28は、それぞれ液圧制御弁本体16に設けられた入力
通路30および出力通路31に連通されている。
【0021】第1スリーブ18の側壁には、支持穴17の第
1径部17a に対向する部位に制御ポート32が設けられ、
また、第2径部17b に対向する部位に排出ポート33およ
びドレンポート34が設けられており、排出ポート33と大
径スプール20とによって可変絞りTが形成されている。
制御ポート32は、大径案内穴18a 内の大径スプール20と
支持穴17の底部との間に形成される油室35に常時連通さ
れている。ドレンポートは、大径案内穴18a 内に挿入さ
れる小径スプール21の周囲に形成されるドレン室36に常
時連通されている。制御ポート32は、液圧制御弁本体16
に設けられた制御通路37に連通され、排出ポート33およ
びドレンポート34は、排出通路38に連通されている。制
御通路37は、制御管路37A によって出力通路31に連通さ
れている。
【0022】大径スプール20および小径スプール21は、
互いに当接されて相対的に位置決めされており、図2に
示す中立位置にあるとき、可変絞りS,Tを共に閉じ、
中立位置から図中左方へ移動すると入力ポート27側の可
変絞りSを開き、右方へ移動すると排出ポート33側の可
変絞りTを開くようになっている。大径スプール20の端
部と支持穴17の底部との間には、大径スプール20および
小径スプール21を図中右方へ付勢するばね手段40が介装
され、小径スプール21の端部には、比例ソレノイド25の
作動ロッド41が当接されており、比例ソレノイド25への
通電電流に応じて、ばね手段40の付勢力に抗して、大径
スプール20および小径スプール21を図中左方へ移動させ
るようになっている。
【0023】ばね手段40は、互いに直列に配置された第
1、第2ばね42,43およびこれらの間に介装されたスト
ッパ44によって構成されており、ストッパ44には、支持
穴17の底部に対向させてロッド部44a が突出されてい
る。ストッパ44のロッド部44aは、大径スプール20およ
び小径スプール21が最も右方(非制御位置)に移動した
状態(図1参照)では、支持穴17の底部から所定の間隔
Dをもって離れている。この状態で小径スプール21は所
定のオーバーラップLをもって入力ポート27を閉じてい
る。また、支持穴17の底部に当接する第1ばね42のばね
定数k1は、大径スプール20に当接する第2ばね43のばね
定数k2よりも小さく設定されている。そして、比例ソレ
ノイド25の推力によって大径スプール20および小径スプ
ール21が左方へ移動したとき、まず第1ばね42および第
2ばね43が圧縮される。ただし、第1ばね42の方がばね
定数が小さいため、大きく圧縮される。ストッパ44のロ
ッド部44a が支持穴17の底部に当接して第1ばね42の圧
縮が規制されると、次いで第2ばね43のみが圧縮される
ようになっている。
【0024】このとき、大径スプール20および小径スプ
ール21が最も右方の非制御位置から左方へ移動して、所
定の制御領域に達したとき、ストッパ44のロッド部44a
が支持穴17の底部に当接して第1ばね42の圧縮が規制さ
れ、制御領域内では大径スプール20および小径スプール
21の左方への移動に対して第2ばね43が圧縮されるよう
になっている。したがって、大径スプール20および小径
スプール21の位置とばね手段40のばね力との関係は、図
6に示すようになり、大径スプール20および小径スプー
ル21が非制御位置から左方へ移動して制御領域に達する
までは、変位に対するばね力の増加割合(ばね定数KS
が小さく、制御領域内では、変位に対するばね力の増加
割合(ばね定数KL)が大きくなっている。すなわち、ば
ね手段40は、ストローク初期のばね定数が小さく、その
後のストロークのばね定数が大きくなる非線形特性を有
している。
【0025】なお、ばね手段40のばね定数KS,KLと第1
および第2ばね42,43のばね定数k1,k2との関係は次式
のようになる。 1/KS=(1/k1)+(1/k2)=(k1+k2)/(k1・k2) k2=KLより、 … 1/k1=(1/KS)−(1/kL)=(KL−KS)/KS・KL したがって、 k1=KS・KL/(KL−KS) … 上記およびにより、第1および第2ばね42,43のば
ね定数k1,k2を求めることができる。
【0026】次に、図3を参照して、液圧制御弁15を装
着したブレーキ液圧制御装置45について説明する。
【0027】図3に示すように、ブレーキ液圧制御装置
45は、液圧制御弁15の入力通路30に、供給管路46によっ
て電磁式開閉弁47を介して液圧供給源48が接続され、出
力通路31に、出力管路49によってフェイルセーフ弁50
(パイロット型切換弁)を介してホィールシリンダ51が
接続され、排出通路38に、排出管路52によって液圧供給
源48のリザーバ53が接続されている。また、ホィールシ
リンダ51には、フェイルセーフ弁50を介してマスタシリ
ンダ54が接続されており、マスタシリンダ54は、パイロ
ット型開閉弁55を介してアキュムレータ56に接続されて
いる。
【0028】ブレーキ液圧制御装置45には、ホィールシ
リンダ51、マスタシリンダ54および液圧供給源48のアキ
ュムレータ57の液圧をそれぞれ検出する液圧センサ58,
59,60と、車輪の回転速度を検出する速度センサ61とが
設けられており、これらの出力信号に基づいて、電磁式
開閉弁47、液圧供給源48のモータ62および液圧制御弁15
の比例ソレノイド25を制御する電子制御ユニット63が設
けられている。
【0029】液圧供給源48は、モータ62によって液圧ポ
ンプ64を駆動して発生させた液圧をアキュムレータ57に
蓄圧して、所定の液圧を液圧制御弁15の入力通路30へ供
給するようになっている。アキュムレータ57の液圧は、
電子制御ユニット63によって、液圧センサ60の出力信号
に基づいてモータ62を制御することによって調整されて
いる。なお、図中の符号65は、アキュムレータ57の所定
以上の液圧をリザーバ53へ逃がす調圧弁、66はマスタシ
リンダ54に連結されたブレーキペダル66である。
【0030】以上のように構成した液圧制御弁15を装着
したブレーキ液圧制御装置45の作用について次に説明す
る。
【0031】ブレーキペダル66を操作してマスタシリン
ダ54から液圧を発生させると、この液圧を液圧センサ59
が検知して液圧信号を出力する。電子制御ユニット63
は、液圧センサ59からの液圧信号を受けて電磁式開閉弁
47を開いて、液圧供給源48から液圧制御弁15の入力通路
30への供給管路46を連通させる。また、電子制御ユニッ
ト63は、液圧センサ59からの液圧信号に基づいて、液圧
制御弁15の比例ソレノイド25にマスタシリンダ54の液圧
に応じた電流を通電する。
【0032】液圧制御弁15では、比例ソレノイド25への
通電によって、作動ロッド41が大径および小径スプール
20,21をばね手段40のばね力に抗して図中左方の制御領
域へ移動させる。この移動によって、可変絞りTが制御
ポート33を閉じて排出通路38と制御通路37との連通が遮
断され、さらに、大径および小径スプール20,21が左方
に移動すると、可変絞りSが開いて、その開度に応じ
て、入力ポート27(すなわち入力通路30)と出力ポート
28(すなわち出力通路31)とが油室29を介して連通され
る。これにより、入力通路30に接続された液圧供給源48
と出力通路31に接続されたホィールシリンダ51とが可変
絞りSおよび油室29を介して連通され、液圧供給源48か
らの液圧がホィールシリンダ51に供給されて制動力が発
生する。
【0033】このとき、油室29の液圧すなわち出力通路
31の液圧は、小径スプール21の受圧面に作用するととも
に、制御管路37A 、制御通路37および制御ポート32を介
して油室35に伝達され、大径スプール20の受圧面に作用
するので、大径および小径スプール20,21は、その受圧
面積差(B−A)によって図中右方へ押圧される。そし
て、この受圧面積差による力およびばね手段40のばね力
と、比例ソレノイド25の推力とがバランスして、大径お
よび小径スプール20,21が可変絞りSおよびTを閉鎖す
る中立位置(図2参照)で停止するまで、出力通路31の
液圧が上昇する。
【0034】これにより、比例ソレノイド25への通電電
流に応じて、出力通路31の液圧を制御することができ、
ホィールシリンダ51に供給する液圧を制御することがで
きるので、ブレーキペダル66の操作力に応じて制動力を
制御することができる。この場合、マスタシリンダ54が
発生する液圧に対して、液圧制御弁15の出力通路31に供
給される液圧を所定の比率で大きくすることによって倍
力制御を行うことができる。
【0035】なお、液圧制御弁15の出力通路31から出力
管路49を介してホィールシリンダ51へ正常に液圧が供給
されている状態では、その液圧をパイロット圧としてフ
ェイルセーフ弁50およびパイロット型開閉弁55が図示の
位置とは異なる位置に切り換わっており、出力通路31が
ホィールシリンダ51に接続される一方、マスタシリンダ
54がホィールシリンダ51から遮断されてアキュムレータ
56に接続されている。これによって、マスタシリンダ54
が発生した液圧がアキュムレータ56に蓄圧されるので、
ブレーキペダル66のストロークを確保して適度な操作感
を得ることができる。
【0036】そして、上記制動状態からブレーキペダル
66の操作力を緩めてマスタシリンダ54の液圧を低下させ
ると、この液圧の低下に応じて液圧センサ59が液圧信号
を出力する。電子制御ユニット63は、液圧センサ59から
の液圧信号に基づいて比例ソレノイドへの通電電流を低
下させる。
【0037】液圧制御弁15では、比例ソレノイド25への
通電電流の低下によって大径および小径スプール20,21
が図中右方へ移動し、可変絞りTが開いて出力通路31と
排出通路38とが連通され、ブレーキ液がホィールシリン
ダ51側からリザーバ53へ戻されて制動力が緩められる。
そして、マスタシリンダ54の液圧の解除が液圧センサ59
によって検知されると、電子制御ユニット63は、比例ソ
レノイド25への通電を停止し、大径および小径スプール
20,21を非制御位置へ移動させて制動を解除するととも
に、電磁式開閉弁47を閉じて、液圧供給源48から液圧制
御弁15の入力通路30への供給管路46を遮断する。
【0038】なお、上記ブレーキ液圧制御装置45によれ
ば、制動操作時に液圧制御弁15の出力通路31からホィー
ルシリンダ51への液圧が上昇しない場合、フェイルセー
フ弁50およびパイロット型開閉弁55が図示の位置に復帰
してフェイルセーフ作動状態となる。この状態では、ホ
ィールシリンダ51が出力通路31から遮断されるとともに
マスタシリンダ54に直接接続され、また、マスタシリン
ダ54がアキュムレータ56から遮断されるので、マスタシ
リンダ54が発生する液圧を直接ホィールシリンダ51へ伝
達することができ、制動力を確保することができる。
【0039】さらに、上記ブレーキ液圧制御装置45によ
れば、電子制御ユニット63によって、速度センサ61の出
力信号に基づいて車輪のスリップ状態を判定し、これに
基づき液圧制御弁15の比例ソレノイド25への通電電流を
制御して適宜車輪への制動力を加減することによって、
アンチロック制御およびトラクション制御を行うことが
できる。
【0040】この場合、液圧制御弁15によれば、制動開
始時に大径および小径スプール20,21を非制御位置から
制御領域まで移動させる際には、比例ソレノイド25は、
第1ばね42と第2ばね43を合成した比較的小さいばね定
数KSのばね力に抗して大径および小径スプール20,21を
移動させればよいので、その消費電力を低減することが
できる。また、ストッパ44によって第1ばね42の圧縮が
規制された制御領域では、大径および小径スプール20,
21には、比較的大きいばね定数k2(KL)を有する第2ば
ね43のばね力が作用するので、そのストロークを適度に
小さくして発振を抑制することができ、また、その固有
振動数を適度に高くして応答性が向上させることがで
き、安定した液圧制御を行うことができる。
【0041】次に、本発明の第2実施形態について、図
4および図5を参照して説明する。なお、第2実施形態
の液圧制御弁は、上記第1実施形態のものに対して、ば
ね手段の構造が異なる以外は概して同様の構成であるか
ら、以下、上記第1実施形態のものと同様の部分には同
一の符号を付して異なる部分についてのみ詳細に説明す
る。
【0042】図4に示すように、第2実施形態の液圧制
御弁67では、支持穴17の底部と大径スプール20との間に
介装されたばね手段68は、互いに並列に配置された大径
の第1ばね69、小径の第2ばね70およびばね受け71によ
って構成されている。第1ばねは69は、大径および小径
スプール20,21を図中右方へ常時付勢するように、圧縮
された状態で設けられており、ばね受け71を支持穴17の
底部に押圧して固定している。第2ばねは、自由長が第
1ばね69よりも短く、一端がばね受けに結合されてお
り、他端が非制御位置にある大径20から所定の間隔Dを
もって離れている。そして、比例ソレノイド25の推力に
よって大径スプール20および小径スプール21が左方へ移
動したとき、まず第1ばね69のみが圧縮され、大径スプ
ール20が第2ばね70に当接すると、次いで第1および第
2ばね69,70が共に圧縮されるようになっている。ま
た、第1ばね69のばね定数k3は、第2ばね70のばね定数
k4よりも小さく設定されている。
【0043】この場合、大径スプール20および小径スプ
ール21が非制御位置から左方へ移動して、所定の制御領
域に達したとき、第2ばね70が大径スプール20に当接し
て、その圧縮が開始され、制御領域内では大径スプール
20および小径スプール21の左方への移動に対して第1お
よび第2ばね69,70が共に圧縮されるようになってい
る。大径および小径スプール20,21が中立位置にあると
きの第1および第2ばね69,70の圧縮状態を図5に示
す。
【0044】これにより、上記第1実施形態と同様に、
ばね手段68は、ストローク初期のばね定数が小さく、そ
の後のストロークのばね定数が大きくなる非線形特性を
有しており、大径スプール20および小径スプール21の位
置とばね手段68のばね力との関係は図6に示すようにな
る。その結果、上記第1実施形態と同様の作用および効
果を奏することができる。
【0045】第2実施形態のばね手段68のばね定数KS
KLと第1および第2ばね69,70のばね定数k3,k4との関
係は次式のようになる。 KS=k3 … KL=k3+k4 したがって、 k4=KL−k3=KL−KS … 上記およびにより、第1および第2ばね69,70のば
ね定数k3,k4を求めることができる。
【0046】なお、本発明の液圧制御弁に用いられるば
ね手段の構造は、上記第1、第2実施形態のものに限ら
ず、ストローク初期のばね定数が小さく、その後のスト
ロークのばね定数が大きくなる非線形特性を有するもの
であれば、他の構造であってもよい。
【0047】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1の発明の
液圧制御弁によれば、比例ソレノイドの推力によってス
プールが一側へ移動して出力ポートが入力ポート側に連
通され、液圧供給源からの液圧によって出力ポート側の
圧力が上昇すると、出力ポート側の液圧によってスプー
ルが他側へ押圧されるため、比例ソレノイドの推力と出
力ポート側の液圧およびばね手段のばね力とがバランス
するまで出力ポート側の液圧が上昇することになり、マ
スタシリンダの液圧に応じてホィールシリンダの液圧を
制御することができる。ばね手段は、ストローク初期の
ばね定数が小さいので、スプールを非制御位置から所定
の制御領域まで移動させるための力が小さくてすみ、比
例ソレノイドの消費電力を低減することができ、また、
その後の制御領域でのストロークのばね定数が大きくな
るので、スプールの発振が抑制され、さらに、スプール
の固有振動数が高くなって応答性が向上して、安定した
液圧制御を行うことができる。
【0048】また、請求項2の発明によれば、ばね手段
が所定の非線形特性を呈して、上記の作用、効果を奏す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る液圧制御弁の非制
御状態を示す縦断面図である。
【図2】図1の装置において、大径および小径スプール
が中立位置にある状態を示す縦断面図である。
【図3】図1の液圧制御弁を用いたブレーキ液圧制御装
置を示す回路図である。
【図4】本発明の第2実施形態に係る液圧制御弁の非制
御状態を示す縦断面図である。
【図5】図4の装置において、大径および小径スプール
が中立位置にある状態を示す縦断面図である。
【図6】図1および図4の装置のばね手段の特性を示す
図である。
【図7】従来の液圧制御弁を示す概略図である。
【符号の説明】
15,67 液圧制御弁 16 液圧制御弁本体 25 比例ソレノイド 20 大径スプール(スプール) 21 小径スプール(スプール) 27 入力ポート 28 出力ポート 33 排出ポート 40 ばね手段 42 第1ばね 43 第2ばね 44 ストッパ 48 液圧供給源 51 ホィールシリンダ 53 リザーバ 54 マスタシリンダ 68 ばね手段 69 第1ばね 70 第2ばね

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液圧供給源に接続される入力ポート、ホ
    ィールシリンダに接続される出力ポートおよびリザーバ
    に接続される排出ポートを有する液圧制御弁本体と、該
    液圧制御弁本体内に嵌装され、一側への移動によって前
    記出力ポートを前記入力ポート側に連通させ、他側への
    移動によって前記出力ポートを排出ポート側へ連通させ
    るとともに、前記出力ポート側の圧力によって他側へ付
    勢されるスプールと、マスタシリンダの液圧に応じて前
    記スプールを一側へ付勢する比例ソレノイドと、前記ス
    プールを他側へ付勢するばね手段とを備えた液圧制御弁
    であって、前記ばね手段は、ストローク初期のばね定数
    が小さく、その後のストロークのばね定数が大きくなる
    非線形特性を有していることを特徴とする液圧制御弁。
  2. 【請求項2】 ばね手段は、互いに直列に配置されたば
    ね定数の小さい第1ばねおよびばね定数の大きい第2ば
    ねと、前記第1ばねの所定以上のストロークを規制する
    ストッパとを備えていることを特徴とする請求項1に記
    載の液圧制御弁。
  3. 【請求項3】 ばね手段は、ばね定数の小さい第1ばね
    と、該第1ばねよりも自由長が短く、かつ、ばね定数が
    大きい第2ばねとを互いに並列に配置してなることを特
    徴とする請求項1に記載の液圧制御弁
JP6639397A 1997-03-19 1997-03-19 液圧制御弁 Pending JPH10258731A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013142893A1 (en) * 2012-03-27 2013-10-03 Brt Group Pty Ltd Solenoid device with sensor

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013142893A1 (en) * 2012-03-27 2013-10-03 Brt Group Pty Ltd Solenoid device with sensor
US10975978B2 (en) 2012-03-27 2021-04-13 Brt Group Pty Ltd Solenoid device with sensor

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