JPH1025809A - 鋼製柱の柱脚構造および鋼製柱脚の施工方法 - Google Patents

鋼製柱の柱脚構造および鋼製柱脚の施工方法

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JPH1025809A
JPH1025809A JP20121596A JP20121596A JPH1025809A JP H1025809 A JPH1025809 A JP H1025809A JP 20121596 A JP20121596 A JP 20121596A JP 20121596 A JP20121596 A JP 20121596A JP H1025809 A JPH1025809 A JP H1025809A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 実際の施工に採用可能な実用的な鋼製柱脚構
造およびその施工方法を提供する。 【解決手段】 ベースプレート部14と半球状凹部15
aを有する受け部15とを一体に持つ受座金物16をコ
ンクリート基礎3上にアンカーボルト12で固定する。
鋼製柱本体21の下端に一体に接合された柱脚19は,
フランジ部18およびその下側の球体部17を持つ。球
体部17を受座金物16の受け部15の半球状凹部15
aに嵌合させて鋼製柱22を受座金物16上に立てる。
建入れ用ボルト30で柱脚19のフランジ部18と受座
金物16とをそれぞれの四隅において結合するととも
に,その際鋼製柱22の垂直度を調整する。二つ割りの
押さえ金物24を受座金物16にボルト23で固定し
て,押さえ金物24で柱脚19の球体部17を押さえ、
フランジ部18と受座金物16との間に球体部17と押
さえ金物24との間にカバー33を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は,地中梁を備えた
コンクリート基礎上に施工される鋼製柱の柱脚構造,お
よびこの鋼製柱の柱脚構造により鋼製柱脚を施工する鋼
製柱脚の施工方法に関し,特に,例えば3階建て程度ま
での鉄骨構造建築物に適用して好適な鋼製柱の柱脚構造
または鋼製柱脚の施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に鉄骨構造の建築物における鋼製柱
の柱脚設計には,柱脚(柱のコンクリート基礎に取り付
けられる下端部近傍を指す)がコンクリート基礎に固定
されて柱脚がモーメントを受け持つ固定柱脚と,コンク
リート基礎にピン構造により支持されて柱脚がモーメン
トを受け持たないピン支持柱脚とがある。さらに前者の
固定柱脚には,柱脚をコンクリート基礎中に埋め込んで
しまう埋め込み柱脚と,柱脚が地上に設けられているが
コンクリートで根巻きされた根巻き柱脚と,後述の露出
固定柱脚とがある。前記埋め込み柱脚と根巻き柱脚と
は,構造設計上,完全な固定柱脚と見做すことができ
る。一方,前記露出固定柱脚は,図7に示すように,柱
脚1aのベースプレート2をコンクリート基礎3上に載
置し,コンクリート基礎3に埋め込んだアンカーボルト
4およびこれに螺合するナット5でベースプレート2を
コンクリート基礎3に固定する柱脚構造であるが,この
露出固定柱脚は,柱脚1aにモーメントが作用した時,
図8に示すように,アンカーボルト4に伸びが生じて柱
1が傾く(きわめて僅かであるが)ため,モーメントを
完全に受け持つことができず,完全な固定柱脚とはいえ
ないので,半固定柱脚あるいは弾性柱脚といわれる。な
お,この露出固定柱脚は一般に,完全な固定柱脚(埋め
込み柱脚または根巻き柱脚)と同様に,地中の柱と柱と
の間に,図7に併せて示したように地中梁7をコンクリ
ート基礎3と一体に形成して,この地中梁7が柱脚1に
作用するモーメントを受け持つようにしている。
【0003】上記のように柱脚構造には種々あるが,従
来の柱脚はいずれも完全な固定柱脚または半固定柱脚
(露出固定柱脚)であり,前記ピン支持柱脚は,構造計
算上では近似的に作用されているが,実際の鉄骨構造建
築物の鋼製柱の鋼製柱の柱脚構造として完全ピン支持柱
脚構造は,採用されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の露出固定柱脚
は,完全な固定柱脚より施工が簡便であるが,やはり柱
脚に作用するモーメントを受け持つために,地中梁7を
大きく設計する必要がある。また,アンカーボルトの引
き抜き応力も作用するモーメントに応じて大きなサイズ
のものを用いる必要がある。また,この露出固定柱脚
は,形式的には完全固定柱脚であるが実体は半固定であ
り,柱脚構造の設計における計算と実体とが一致せず,
したがって,コンクリート基礎3あるいは地中梁7ある
いはアンカーボルト4等に関してオーバースペックとな
る場合も多い。
【0005】ところで,柱脚をピン支持柱脚とすれば,
柱脚はモーメントを受け持たないので,モーメントを受
け持つ作用もする地中梁を小さくすることができ,ま
た,アンカーボルトも小サイズとすることができ,そし
て,柱脚設計における計算と実体とを一致させることが
できるという利点がある。勿論,ピン支持柱脚の場合に
は,柱脚がモーメントを受け持たない分だけ鉄骨構造に
モーメントを受け持たせる必要があり,鉄骨構造自体の
剛性を高くする必要がある等の,不利な点が生じるの
で,ピン支持柱脚の方が優れているということになる訳
ではないが,種々の条件,例えば,現場環境等から現地
基礎工事に制約が大きい場合において,ピン支持柱脚の
方が適切な場合がある。しかし,従来は,ピン支持柱脚
は,施工中に柱が不安定で施工性が悪い等の問題から,
実際の鉄骨構造建築物の鋼製柱の柱脚構造としては採用
されていなかった。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で,ピン支持柱脚を実用的に実現して,地中梁を小さく
することができ,またアンカーボルトも小サイズにする
ことができ,さらに,柱脚の構造設計における計算と実
体とを完全に一致させることができる鋼製柱の柱脚構
造,および鋼製柱脚の施工方法を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の鋼製柱の柱脚構造は,コンクリート基礎上に載置さ
れアンカーボルトおよびナットで固定されるベースプレ
ート部と半球状凹部を有し前記ベースプレート部の上側
に一体に形成された受け部とからなる下側部材と,この
下側部材の受け部の前記半球状凹部に嵌合する球体部を
持つとともに鋼製柱本体の下端に一体に接合されたフラ
ンジ部を持つ球体付きの上側部材と,前記下側部材の受
け部の半球状凹部に嵌合した前記上側部材の球体部を押
さえるように前記受け部にボルトで固定される押さえ金
物と,施工完了までの間前記フランジ部と前記受け部と
を少なくともそれぞれの四隅において相互間隔を調整可
能に結合させる建入れ用ボルトとを備えたことを特徴と
する。
【0008】請求項2は,地中梁を備えたコンクリート
基礎上に請求項1記載の鋼製柱の柱脚構造により鋼製柱
脚を施工する鋼製柱脚の施工方法であって,コンクリー
ト基礎上に前記下側部材を載置しアンカーボルトおよび
ナットでこの下側部材をコンクリート基礎に固定する工
程と,前記下側部材の前記半球状凹部に前記上側部材の
球体部を嵌合させて鋼製柱を下側部材上に立てる工程
と,前記建入れ用ボルトで前記上側部材のフランジ部の
四隅と下側部材の四隅とをそれぞれ結合するともに,四
隅における各結合間隔を調整することにより,鋼製柱の
垂直度を調整する垂直度調整工程と,前記押さえ金物で
上側部材の球体部を押さえるようにして押さえ金物を下
側部材の上面にボルトで固定する,前記垂直度調整工程
の後にまたは前に行う工程と,前記上側部材の球体部と
押さえ金物との隙間に水が浸入しないための防水手段を
施す工程と施工完了後に前記建入れ用ボルトおよびナッ
トを外す工程と,を備えたことを特徴とする。
【0009】請求項3は,請求項2の鋼製柱脚の施工方
法において,コンクリート基礎上に載置した下側部材を
アンカーボルトおよびナットで固定するに際して,当初
の段階では,コンクリート基礎の柱位置に柱の芯出しお
よびレベル出しのためのモルタルを施工し,前記防水手
段を施した後に下側部材とコンクリート基礎との間の隙
間に充填材を詰めることを特徴とする。
【0010】請求項4は,請求項2または3の鋼製柱脚
の施工方法において,上側部材の球体部と押さえ金物と
の隙間に水が浸入しないための防水手段を施す工程を有
することを特徴とする。
【0011】請求項5の鋼製柱の柱脚構造は,請求項1
の鋼製柱の柱脚構造において球体部と受け部とを上下逆
にしたもの,すなわち,ベースプレート側に球体部を設
け,この球体部を嵌合させる半球状凹部を持つ受け部を
鋼製柱本体に接合したフランジ部側に設けたものであ
る。
【0012】請求項6の鋼製柱脚の施工方法は,地中梁
を備えたコンクリート基礎上に請求項5の記載の鋼製柱
の柱脚構造により鋼製柱脚を施工する鋼製柱脚の施工方
法である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下,本発明の実施の形態を図1
〜図5に示す一実施例を参照して説明する。図1は本発
明の一実施例の鋼製柱の柱脚構造11の正面図,図2は
図1の柱脚構造11を部分的に断面で示した図,図3は
図2のA−A断面図,図4は図2のB−B断面図であ
る。この柱脚構造11は,図5に示すように,地中梁7
と一体に形成したコンクリート基礎3上に施工される。
また,3階建て程度までの鉄骨構造建築物における鋼製
柱の柱脚構造として適用して好適なものである。
【0014】この柱脚構造11は,コンクリート基礎3
上に載置されアンカーボルト12およびナット13で固
定されるベースプレート部14と半球状凹部15aを有
し前記ベースプレート部14の上側に一体に形成された
受け部15とからなる下側部材16と,この下側部材1
6の受け部15の半球状凹部15aに嵌合する球体部1
7を持ち,鋼製柱本体21の下端が一体に接合されるフ
ランジ部18を持つ球体付きの上側部材19と,前記下
側部材16の半球状凹部15aに嵌合した前記上側部材
19の球体部17を押さえるように前記下側部材16の
受け部15の上面にボルト23で固定される押さえ金物
24とを備えている。なお,実施例では鋼製柱本体21
は角パイプを用い,下側部材16,押さえ金物24,上
側部材19はいずれも鋳鋼を用いている。鋼製柱本体2
1と上側部材19とで鋼製柱22を構成する。
【0015】前記上側部材19は,フランジ部18の下
面側に前記球体部17を首部17aを介して形成し,上
面側に鋼製柱本体21内に嵌合する四角形筒状部20を
有する構造であり,前記筒状接合部20が鋼製柱本体2
1の下端に溶接固定されている。そして,前記フランジ
部18の四隅に建入れ用ボルト30を挿通させる穴18
aを有し,これらの4つの穴18aに対応する下側部材
16の受け部15の四隅に,建入れ用ボルト30の下端
部近傍のねじ部がねじ込まれるねじ穴15bを有してい
る。また,前記押さえ金物24は,二つの金物片24a
からなる二つ割り構造であり,二つの金物片24aのそ
れぞれに設けた接合フランジ24bをボルト27で締め
付け接合して一体にする構造である。
【0016】上記の柱脚構造11を施工する方法につい
て説明する。コンクリート基礎3には予めアンカーボル
ト12が埋め込まれている。コンクリート基礎3の柱位
置に柱の芯出しおよび垂直度調整のためのモルタル31
を施工し,このモルタル31上に下側部材16を柱心に
合わせて載置し,アンカーボルト12およびナット13
でこの下側部材16をコンクリート基礎3に固定する。
次いで,下側部材16の半球状凹部15aに上側部材1
9の球体部17を嵌合させて鋼製柱22を下側部材16
上に立てる。次いで,4本の建入れ用ボルト30を上側
部材19のフランジ部18の四隅の穴18aからそれぞ
れ挿入し,下端のねじ部を下側部材16の受け部15の
四隅のねじ穴15bにねじ込み,上端のねじ部にナット
32を螺合させ,各ナット32のねじ込み量をそれぞれ
調整して鋼製柱22の垂直度を調整しつつ,上側部材1
9のフランジ部18を下側部材16側に固定する。この
状態では,上側部材19の回転が拘束されて上側部材1
9は施工中安定して垂直状態を維持するので,鉄骨骨組
み工事は支障なく施工することができる。
【0017】次いで,二つ割りの押さえ金物24を,そ
の球面状の内面で上側部材19の球体部17を押さえる
ようにして下側部材16の受け部15の上に被せ,二つ
の金物片24aの接合フランジ24bどうしを合わせボ
ルト27で締め付け接合して一体にし,かつボルト23
により押さえ金物24を受け部15側に固定する。
【0018】次いで,上側部材19の球体部17と押さ
え金物24との隙間に水や土砂等の異物が侵入するのを
防止するための異物侵入防止手段として,例えば発泡ス
チロールやゴム等によるカバー33を設ける。球体部1
7の内面あるいは下側部材16または押さえ金物24の
内面に水等が浸入し錆が生じると,球体部17の摺動の
円滑さが損なわれ,この柱脚構造11のピン支持柱脚と
しての作用が損なわれるが,カバー33によりこれを防
止できるる。なお,カバーは流動性を持つプラスチック
やゴムのコンパウンドを前記隙間の近傍に充填し固化さ
せたものでもよい。次いで,下側部材16とコンクリー
ト基礎3との間に隙間に充填材34を詰める。
【0019】以上の柱脚の施工を終えた後,建入れ用ボ
ルト30を取り外す。なお,建入れ用ボルト30を取り
外す代わりに,上側部材19のフランジ部18を下側部
材16側に固定する作用を生じないようにナット32を
緩めるだけとしてもよい。
【0020】上記のようにして施工した柱脚構造11に
おいては,完全なピン支持柱脚であるから,柱脚にはモ
ーメントが作用しない。したがって,モーメントを受け
持つ作用もする地中梁7はそれほど大きくする必要はな
い。また,アンカーボルトに対する設計引き抜き力を大
きく設定する必要がないので,アンカーボルトを小サイ
ズにすることができる。したがって,地中梁7を大きく
形成することが不都合であるような場合やアンカーボル
トを小さくしたい場合に,本発明の方法は特に有効であ
る。また,露出固定柱脚のように設計と実体とが一致し
ないということはなく,完全に設計と実体とが一致する
ので,設計条件に対して明確な設計を行うことができ
る。
【0021】なお,上述の実施例において,下側部材1
6のベースプレート部14を,受け部14と一体の第1
ベースプレート部とこれとは別体の第2ベースプレート
部とに分離してその2枚が互いにボルトで固定される2
枚合わせ構造とし,また,上側部材19のフランジ部1
8も同じく,球体部17と一体の第1フランジ部と鋼製
柱本体21に一体接合された第2フランジ部とに分離し
てその2枚が互いにボルトで固定される2枚合わせ構造
とすることもできる。この場合,予め受け部15と球体
部17とを嵌合させ押さえ金物24を取り付けておき,
この組み立てたものを,コンクリート基礎3にアンカー
ボルト12で固定した第2ベースプレートと鋼製柱本体
21と一体の第2フランジ部との間に配置し,前記第1
ベースプレート部と第1フランジ部とをそれぞれ前記第
2ベースプレート部または第2フランジ部にボルトで固
定する方法を採用することができる。
【0022】図6に請求項5の鋼製柱の柱脚構造の一実
施例を示す。この鋼製柱の柱脚構造11’は,図1〜図
5で説明した柱脚構造11において,球体部17と受け
部15とを上下逆にしたものである。すなわち,この柱
脚構造11’は,鋼製柱本体21の下端に一体に接合さ
れたフランジ部18’と半球状凹部(図2における半球
状凹部15aと同様のもの)を有し前記フランジ部1
8’の下側に一体に形成された受け部15’とからなる
上側部材19’と,コンクリート基礎上に載置されアン
カーボルト12およびナットで固定されるベースプレー
ト部14’と前記上側部材19’の受け部15’の前記
半球状凹部に嵌合する球体部17’とを持つ下側部材1
6’と,前記上側部材19’の受け部15’の半球状凹
部に嵌合した前記下側部材16’の球体部17’を押さ
えるように前記受け部15’にボルトで固定される押さ
え金物24’と,施工完了までの間前記フランジ部1
8’と前記受け部15’とを少なくともそれぞれの四隅
において相互間隔を調整可能に結合させる建入れ用ボル
ト(図6は施工完了状態なのでに示されない)とを備え
ている。上記の鋼製柱の柱脚構造11’を施工する施工
方法は,図1〜図5について説明した柱脚構造11を施
工する施工方法とは,球体部と受け部とが上下逆になっ
ていることに伴って異なったものとなるが,基本的な考
え方はほぼ共通であり,柱脚構造の相異に対応した手順
で行うことができるので,施工手順の詳細説明は省略す
る。この鋼製柱の柱脚構造11’によっても,図1〜図
5に示した鋼製柱の柱脚構造11と同じ作用および効果
が得られる。
【0023】なお,実施例の上側部材19または19’
は,鋼製柱本体21とは別体であり,これを鋼製柱本体
21に溶接固定しているが,上側部材は鋼製柱本体と一
体に形成されたものでもよい。要するに鋼製柱の下端に
球体部または受け部を持つものであればよい。また,鋼
製柱本体は角パイプに限らず,丸パイプ,H形鋼等任意
である。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば,実用的に採用可能なピ
ン支持柱脚による柱脚構造を実現することができた。こ
れにより,地中梁を小さくすることができ,またアンカ
ーボルトも小サイズにすることができ,さらに,柱脚の
構造設計上,計算と実体とを完全に一致させることが可
能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の鋼製柱の柱脚構造の正面図
である。
【図2】図1の柱脚構造において,その一部を断面で示
した図である。
【図3】図2におけるA−A断面図である。
【図4】図2におけるB−B断面図である。
【図5】図1の柱脚構造をコンクリート基礎および地中
梁とともに示した図である。
【図6】請求項5の発明の一実施例の鋼製柱の柱脚構造
をコンクリート基礎および地中梁とともに示した図であ
る。
【図7】従来例を示すもので,一般的な露出固定柱脚構
造を示す図である。
【図8】図7の露出固定柱脚構造が半固定柱脚であるこ
とを説明する図である。
【符号の説明】
3 コンクリート基礎 7 地中梁 11,11’ 柱脚構造 12 アンカーボルト 13,32 ナット 14,14’ ベースプレート部 15,15’ 受け部 15a 半球状凹部 15b ねじ穴 16,16’ 下側部材 17,17’ 球体部 18,18’ フランジ部 18a 穴 19,19’ 上側部材 20 筒状接合部 21 鋼製柱本体 22 鋼製柱 24,24’ 押さえ金物 24a 金物片 24b 接合フランジ 27 ボルト 30 建入れ用ボルト 31 モルタル 33 カバー 34 充填材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コンクリート基礎上に載置されアンカー
    ボルトおよびナットで固定されるベースプレート部と半
    球状凹部を有し前記ベースプレート部の上側に一体に形
    成された受け部とからなる下側部材と,この下側部材の
    受け部の前記半球状凹部に嵌合する球体部を持つととも
    に鋼製柱本体の下端に一体に接合されたフランジ部を持
    つ球体付きの上側部材と,前記下側部材の受け部の半球
    状凹部に嵌合した前記上側部材の球体部を押さえるよう
    に前記受け部にボルトで固定される押さえ金物と,施工
    完了までの間前記フランジ部と前記受け部とを少なくと
    もそれぞれの四隅において相互間隔を調整可能に結合さ
    せる建入れ用ボルトとを備えたことを特徴とする鋼製柱
    の柱脚構造。
  2. 【請求項2】 地中梁を備えたコンクリート基礎上に請
    求項1記載の鋼製柱の柱脚構造により鋼製柱脚を施工す
    る鋼製柱脚の施工方法であって,コンクリート基礎上に
    前記下側部材を載置しアンカーボルトおよびナットでこ
    の下側部材をコンクリート基礎に固定する工程と,前記
    下側部材の前記半球状凹部に前記上側部材の球体部を嵌
    合させて鋼製柱を下側部材上に立てる工程と,前記建入
    れ用ボルトで前記上側部材のフランジ部の四隅と下側部
    材の四隅とをそれぞれ結合するともに,四隅における各
    結合間隔を調整することにより,鋼製柱の垂直度を調整
    する垂直度調整工程と,前記押さえ金物で上側部材の球
    体部を押さえるようにして押さえ金物を下側部材の上面
    にボルトで固定する,前記垂直度調整工程の後にまたは
    前に行う工程と,施工完了後に前記建入れ用ボルトおよ
    びナットを外す工程と,を備えたことを特徴とする鋼製
    柱脚の施工方法。
  3. 【請求項3】 請求項2の鋼製柱脚の施工方法におい
    て,コンクリート基礎上に載置した下側部材をアンカー
    ボルトおよびナットで固定するに際して,当初の段階で
    は,コンクリート基礎の柱位置に柱の芯出しおよび垂直
    度調整のためのモルタルを施工し,前記押さえ金物を下
    側部材の上面にボルトで固定する工程の後に,前記下側
    部材とコンクリート基礎との間の隙間に充填材を詰める
    ことを特徴とする鋼製柱脚の施工方法。
  4. 【請求項4】 前記上側部材の球体部と押さえ金物との
    隙間に異物が侵入しないための異物侵入防止手段を施す
    工程を有することを特徴とする請求項2または3記載の
    鋼製柱脚の施工方法。
  5. 【請求項5】 鋼製柱本体の下端に一体に接合されたフ
    ランジ部と半球状凹部を有し前記フランジ部の下側に一
    体に形成された受け部とからなる上側部材と,コンクリ
    ート基礎上に載置されアンカーボルトおよびナットで固
    定されるベースプレート部と前記上側部材の受け部の前
    記半球状凹部に嵌合する球体部とを持つ下側部材と,前
    記上側部材の受け部の半球状凹部に嵌合した前記下側部
    材の球体部を押さえるように前記受け部にボルトで固定
    される押さえ金物と,施工完了までの間前記フランジ部
    と前記受け部とを少なくともそれぞれの四隅において相
    互間隔を調整可能に結合させる建入れ用ボルトとを備え
    たことを特徴とする鋼製柱の柱脚構造。
  6. 【請求項6】 地中梁を備えたコンクリート基礎上に請
    求項5記載の鋼製柱の柱脚構造により鋼製柱脚を施工す
    る鋼製柱脚の施工方法であって,コンクリート基礎上に
    前記下側部材のベースプレート部を載置しアンカーボル
    トおよびナットでこの下側部材のベースプレート部をコ
    ンクリート基礎に固定する工程と,前記下側部材の前記
    球体部に前記上側部材の受け部の半球状凹部を嵌合させ
    て鋼製柱を下側部材上に立てる工程と,前記建入れ用ボ
    ルトで前記上側部材のフランジ部の四隅と下側部材のベ
    ースプレート部の四隅とをそれぞれ結合するともに,四
    隅における各結合間隔を調整することにより,鋼製柱の
    垂直度を調整する垂直度調整工程と,前記押さえ金物で
    下側部材の球体部を下側から押さえるようにして押さえ
    金物を上側部材の受け部の下面にボルトで固定する,前
    記垂直度調整工程の後にまたは前に行う工程と,施工完
    了後に前記建入れ用ボルトおよびナットを外す工程と,
    を備えたことを特徴とする鋼製柱脚の施工方法。
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