JPH10257500A - 映像信号処理装置 - Google Patents

映像信号処理装置

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JPH10257500A
JPH10257500A JP5372797A JP5372797A JPH10257500A JP H10257500 A JPH10257500 A JP H10257500A JP 5372797 A JP5372797 A JP 5372797A JP 5372797 A JP5372797 A JP 5372797A JP H10257500 A JPH10257500 A JP H10257500A
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JP
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frame
video signal
scene change
flash
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Application number
JP5372797A
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Inventor
Takuya Kitamura
卓也 北村
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】例えばMPEGにより映像信号を伝送する場合
に適用して、高い精度でシーンチェンジ等を検出するこ
とができるようにする。 【解決手段】直流レベル又は動き補償して得られる差分
データの総和を直線又は曲線近似し、その結果得られる
誤差値より、シーンチェンジのフレーム等を検出し、こ
のとき直線又は曲線近似に使用するサンプル数を可変す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、映像信号処理装置
に関し、例えばMPEG(Moving Picture Experts Gro
up)により映像信号を伝送する場合に適用することがで
きる。本発明は、直流レベル又は動き補償して得られる
差分データの総和を、直線又は曲線近似して得られる誤
差値より、シーンチェンジのフレーム等を検出すると共
に、直線又は曲線近似に使用するサンプル数を可変する
ことにより、高い精度でシーンチェンジ等を検出するこ
とができるようにする。
【0002】
【従来の技術】従来、映像信号の伝送においては、MP
EG方式により映像信号のデータ量を低減して効率良く
伝送するようになされている。
【0003】すなわちMPEG方式のエンコーダにおい
ては、連続するフレームをGOP(Group Of Pictures
)単位で区切り、少なくとも1のフレームをIピクチ
ャーに割り当て、残りをPピクチャー又はBピクチャー
に割り当てる。
【0004】ここでエンコーダは、Iピクチャーについ
ては、連続する映像信号をマクロブロック単位で分割
し、連続するマクロブロック毎に、ディスクリートコサ
イン変換処理、量子化処理、可変長符号化処理する。こ
れによりエンコーダは、Iピクチャーをフレーム内符号
化処理する。
【0005】またエンコーダは、Pピクチャーについて
は、直前のPピクチャー又はIピクチャーを予測フレー
ムに設定して、マクロブロック毎に動き補償し、その結
果得られる予測誤差(差分データ)をディスクリートコ
サイン変換処理、量子化処理、可変長符号化処理する。
これによりエンコーダは、Pピクチャーをフレーム間符
号処理する。
【0006】さらにエンコーダは、Bピクチャーについ
ては、適応的にフレーム間符号化処理する。すなわちエ
ンコーダは、前フレーム予測による場合は、直前のPピ
クチャー又はIピクチャーを予測フレームに設定し、後
フレーム予測による場合は、直後のPピクチャー又はI
ピクチャーを予測フレームに設定する。また双方向予測
による場合は、前後のPピクチャー又はIピクチャーを
平均値化して予測フレームを設定する。エンコーダは、
この予測フレームを基準にしてマクロブロック毎に動き
補償し、動き補償して得られる予測誤差を、ディスクリ
ートコサイン変換処理、量子化処理、可変長符号化処理
する。
【0007】このようにして符号化するにつき、映像信
号は、一般にフレーム相関が大きい特徴があり、これに
よりPピクチャー及びBピクチャーについては、フレー
ム間符号化処理により効率良く符号化処理することがで
きる。これによりこの種の映像信号の伝送においては、
限られた周波数帯域を有効に利用して、効率良く映像信
号を伝送できるようになされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで映像信号は、
場面が切り換わるシーンチェンジ、ストロボ発光等によ
り被写体の明るさが急激に上昇するフラッシュにおい
て、フレーム間の連続性が乱れ、相関が急激に低下す
る。すなわちこのような場合、予測効率が低下する。
【0009】この場合に、MPEGでは、大きな予測誤
差を短時間で伝送することが困難なことにより、シーン
チェンジした直後のフレーム、フラッシュの発生したフ
レームがPピクチャーに設定されると、数フレーム間、
復号した画像の画質が劣化することになる。
【0010】この欠点を解消する1つの方法として、シ
ーンチェンジ、フラッシュに対応するようにIピクチャ
ーを設定する方法が考えられる。このためにはシーンチ
ェンジ等を確実に検出することが必要になる。
【0011】この場合例えば、最小自乗法により各フレ
ームの直流レベルを曲線近似し、その結果得られる誤差
値より、シーンチェンジのフレーム等を検出することが
考えられる。すなわち各フレームの直流レベルは、シー
ンチェンジの前後で変化し、またフラッシュにより急激
に増大する。これにより各フレームの直流レベルを曲線
近似して得られる誤差値を基準にして、シーンチェンジ
のフレーム等を簡易に検出することができると考えられ
る。
【0012】ところがこの方法においては、シーンチェ
ンジ、フラッシュの検出精度が実用上未だ不十分な問題
がある。
【0013】すなわち各フレームの直流レベルは、映像
信号の内容によっても変化し、またノイズによっても変
化する。従って曲線近似するサンプル数を増大すれば、
その分ノイズ等によるシーンチェンジ、フラッシュの誤
検出を有効に回避することができる。ところがこの場
合、短い時間間隔でシーンチェンジ、フラッシュが連続
した場合、検出が困難になる。
【0014】これとは逆に、曲線近似するサンプル数を
低減すれば、短い時間間隔で連続するシーンチェンジ、
フラッシュを検出することが可能になるが、この場合は
ノイズ等によるシーンチェンジ、フラッシュの誤検出が
発生するようになる。
【0015】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、短い時間間隔でシーンチェンジ、フラッシュが連続
するような場合でも、高い精度でシーンチェンジ等を検
出することができる映像信号処理装置を提案しようとす
るものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明においては、映像信号の各フレームの直流レベ
ルを検出し、この直流レベルを直線又は曲線近似して得
られる誤差値より、映像信号のシーンチェンジのフレー
ム、フラッシュのフレーム、フラッシュから復帰したフ
レームを検出すると共に、直線又は曲線近似に使用する
サンプル数を可変する。
【0017】また映像信号を動き補償して得られる差分
データの総和を各フレームで検出し、この総和を直線又
は曲線近似して得られる誤差値より、映像信号のシーン
チェンジのフレーム、フラッシュのフレーム、フラッシ
ュから復帰したフレームを検出すると共に、直線又は曲
線近似に使用するサンプル数を可変する。
【0018】直流レベル又は動き補償して得られる差分
データの総和を直線又は曲線近似して得られる誤差値に
おいては、連続するフレーム間で連続性が保持されてい
る場合、小さな値が得られる。これに対して、連続する
フレーム間で連続性が乱れている場合、誤差値において
は、値が大きくなる。これによりこの誤差値を基準にし
てシーンチェンジ等を検出することができる。
【0019】このとき直線又は曲線近似に使用するサン
プル数を増大すれば、誤り検出を低減することができ、
直線又は曲線近似に使用するサンプル数を低減すれば、
短い時間間隔で連続するシーンチェンジ等を検出するこ
とができる。従って一旦、シーンチェンジ等を検出した
後においては、直線又は曲線近似に使用するサンプル数
を低減した後、徐々に増大する等により、直線又は曲線
近似に使用するサンプル数を可変すれば、短い時間間隔
でシーンチェンジ等が連続するような場合でも、誤検出
を有効に回避して、これら連続するシーンチェンジ等を
検出することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、適宜図面を参照しながら本
発明の実施の形態を詳述する。
【0021】図2は、本発明の実施の形態に係るエンコ
ーダを示すブロック図である。このエンコーダ1は、光
ディスクの編集作業に適用される。すなわちこのエンコ
ーダ1は、ディジタルビデオ信号DV1を事前に処理し
てIピクチャーを設定した後(以下事前の処理と呼
ぶ)、その後、この事前の処理による設定に従って改め
てディジタルビデオ信号DV1を符号化処理する。従っ
てこのエンコーダ1には、事前の処理において、符号化
対象でなる一連のディジタルビデオ信号DV1が入力さ
れた後、符号化処理においてこのディジタルビデオ信号
DV1が改めて入力される。
【0022】すなわちエンコーダ1において、並び替え
回路3は、複数フレーム分の容量を有するメモリ回路で
構成され、符号化制御回路4により制御されて動作を切
り換える。この並び替え回路3は、事前の処理におい
て、順次入力されるディジタルビデオ信号DV1を3フ
レーム単位で区切り、各区切りの先頭フレームを選択的
に出力する。これにより並び替え回路3は、図3に示す
ように、ディジタルビデオ信号DV1の第1、第4、第
7、……のフレームが順次連続してなるディジタルビデ
オ信号DV3を出力する(図3(A)及び(C1))。
【0023】これに対して符号化処理において、並び替
え回路3は、事前の処理により設定されたピクチャーの
配列に従って、ディジタルビデオ信号DV1のフレーム
を並び替えて出力する(図3(A)及び(B))。すな
わちこの場合は、事前の処理において選択した第1、第
4、第7、……のフレームをIピクチャー又はPピクチ
ャーに設定し、残りをBピクチャーに設定するように、
ディジタルビデオ信号DV1のフレームを並び替えて出
力する。すなわち、この場合並び替え回路3は、ディジ
タルビデオ信号DV1を3フレーム単位で区切り、それ
ぞれ各区切りの先頭フレームが直前の区切りの先頭に配
置されるように、ディジタルビデオ信号DV1のフレー
ムを並び替えて出力する。
【0024】マクロブロック(MB)化回路5は、メモ
リ回路で構成され、事前の処理及び符号化処理におい
て、この並び替え回路3より出力されるディジタルビデ
オ信号DV2又はDV3を入力し、MPEGについて規
定されたマクロブロックの順序で、このディジタルビデ
オ信号DV2又はDV3を構成する輝度データ、色差デ
ータの配列を入れ換えて出力する。
【0025】動き検出回路6は、符号化制御回路4によ
り制御されて、事前の処理においては、マクロブロック
化回路5より出力されるディジタルビデオ信号DV3に
ついて、順次連続するフレーム間で、直前のフレームを
予測フレームに設定した動きベクトルを検出する(図3
(C1))。なおこの図3においては、予測フレームと
の関係により動きベクトルを矢印により示す。
【0026】これに対して符号化処理において、動き検
出回路6は、この事前の処理により設定されたピクチャ
ーの配列に従って、予測フレームを設定し、この予測フ
レームを基準にしてマクロブロック化回路5の出力デー
タより動きベクトルを検出する(図3(C2))。
【0027】この動き検出において、動き検出回路6
は、ブロックマッチングの手法を適用して、所定の動き
ベクトル検出範囲で動きベクトルを検出する。すなわち
動き検出回路6は、予測フレーム上でマクロブロックを
変位させたとして、重なり合う予測フレームとマクロブ
ロック間の各画像データでそれぞれ差分データを検出
し、この差分データの累積値MEの最も小さな変位位置
より動きベクトルを検出する。
【0028】さらに動き検出回路6は、事前の処理にお
いて、検出した動きベクトルにおける累積値ME(検出
した動きベクトルにより動き補償して得られる差分デー
タの累積値に一致する)をシーンチェンジ、フラッシュ
検出回路7に出力する。
【0029】これに対して符号化処理において、動き検
出回路6は、検出した動きベクトルVをFIFO8に出
力する。FIFO8は、この動きベクトルVを所定のタ
イミングで動き補償回路9に出力する。すなわち動き検
出回路6は、Pピクチャーに設定するフレームについて
は、直前のPピクチャー又はIピクチャーを予測フレー
ムに設定して動きベクトルを検出する。
【0030】これに対して動き検出回路6は、Bピクチ
ャーについては、直前の2つのPピクチャー又はIピク
チャーを予測フレームに設定した前フレーム予測又は後
フレーム予測により2種類の動きベクトルを検出する。
また動き検出回路6は、直前の2つのPピクチャー又は
Iピクチャーの平均値を予測フレームに設定して動きベ
クトルを検出する。さらに動き検出回路6は、これら検
出した動きベクトルから、符号化制御回路4により制御
されて最適な動きベクトルを選択して出力する。
【0031】かくするにつき動き検出回路6は、事前の
処理において、符号化処理ではPピクチャー及びIピク
チャーに設定されるフレームを全てPピクチャーに設定
して、このPピクチャーだけで順次動きベクトルV及び
累積値MEを検出することになる。
【0032】動き補償回路9は、予測フレームを保持す
るフレームメモリと、このメモリのアドレスを制御する
メモリ制御回路とで構成され、符号化制御回路4の制御
により、事前の処理においては動作を停止する。これに
対して符号化処理において、動き補償回路9は、加算回
路10から出力されるIピクチャー、Pピクチャーの画
像データを保持し、FIFO8より出力される動きベク
トルVに応じて保持した画像データを順次出力する。す
なわち符号化制御回路4よりフレーム間符号化の処理が
指定されると、FIFO8より出力される動きベクトル
Vに応じて、予測フレームの画像データを動きベクトル
Vに応じて変位したタイミングにより出力する。
【0033】このときBピクチャーについては、前フレ
ーム又は後フレームを選択して、又は前フレーム及び後
フレームを平均値化して予測フレームを生成する。これ
に対してフレーム内符号化の処理が指定されると、画像
データの出力を中止する。
【0034】減算回路11は、符号化制御回路4により
制御されて、事前の処理においては動作を停止する。こ
れに対して符号化処理において、減算回路11は、FI
FO12を介して、マクロブロック化回路5の出力デー
タと、動き補償回路9の出力データを入力し、差分デー
タを出力する。このときフレーム内符号化の処理が指定
されると、動き補償回路9から画像データの出力が中止
されることにより、減算回路11は、この場合マクロブ
ロック化回路5の出力データをそのままディスクリート
コサイン変換回路(DCT)14に出力する。
【0035】ディスクリートコサイン変換回路14は、
事前の処理においては動作を停止する。これに対して符
号化処理において、順次入力される入力データをディス
クリートコサイン変換処理して出力する。量子化回路1
5は、符号化制御回路4により制御されて、事前の処理
で動作を停止し、符号化処理においては、ディスクリー
トコサイン変換回路14の出力データを量子化して出力
する。
【0036】逆量子化回路16は、符号化処理におい
て、量子化回路15とは逆の特性により、この量子化回
路15の出力データを量子化し、これにより量子化回路
15の入力データを再現する。逆ディスクリートコサイ
ン変換回路(DCT)18は、逆量子化回路16の出力
データを逆ディスクリートコサイン変換処理し、ディス
クリートコサイン変換回路14の入力データを再現す
る。
【0037】加算回路10は、符号化制御回路4により
制御されて、符号化処理において、所定期間の間、動き
補償回路9の出力データと逆ディスクリートコサイン変
換回路18の出力データとを加算して出力する。これに
より加算回路10は、このエンコーダ1において必要と
される予測フレームの画像データを生成して、動き補償
回路9に出力する。
【0038】可変長符号化回路(VLC)19は、量子
化回路15の出力データを可変長符号化処理して出力
し、バッファ回路20は、この出力データを保持して一
定の転送速度により出力する。このときバッファ回路2
0は、符号化制御回路4より出力されるヘッダ等のデー
タを付加して、保持したデータを出力する。
【0039】符号化制御回路4は、このエンコーダ1全
体の動作を制御し、事前の処理においては、並べ替え回
路3、マクロブロック化回路5、動き検出回路6のみ動
作を立ち上げる。これによりエンコーダ1では、ディジ
タルビデオ信号DV1のIピクチャー又はPピクチャー
に設定するフレーム間で、順次、動きベクトルV及び累
積値MEを検出する。
【0040】これに対して符号化処理においては、この
事前の処理により設定されたピクチャー配列により、動
き補償回路9等の動作を制御し、またバッファ回路20
にヘッダ等を設定する。これによりエンコーダ1では、
MPEGに規定されたフォーマットによりディジタルビ
デオ信号DV1を符号化して出力するようになされてい
る。
【0041】図4に示すようにシーンチェンジ、フラッ
シュ検出回路7は、累積加算器22を有するマイクロコ
ンピュータにより構成され、事前の処理において、フレ
ーム毎に、累積加算器22によりディジタルビデオ信号
DV3(DV1)の平均輝度レベルを検出する。
【0042】すなわち累積加算器22において、加算回
路23は、マクロブロック化回路5より出力されるディ
ジタルビデオ信号DV3より、輝度データを選択的に入
力し、レジスタ24の出力データと加算して出力する。
レジスタ24は、この加算回路23の出力データを保持
して出力し、クリア信号CLRによりフレーム周期で保
持した内容をクリアする。これにより累積加算器22
は、次式の演算処理を実行して、ディジタルビデオ信号
DV3(DV1)の輝度データをフレーム単位で累積加
算し、各フレームにおける輝度レベルの直流レベルDC
sum を検出して出力する。
【0043】
【数1】
【0044】なおここでfcurr(x,y) は、1つのマクロ
ブロック(xs ≦x≦xe ,ys ≦y≦ye )における
画像データの輝度レベルを示す。
【0045】中央処理ユニット(CPU)26は、ラン
ダムアクセスメモリ(RAM)27にワークエリアを確
保してリードオンリメモリ(ROM)28に格納された
処理プログラムを実行し、符号化制御回路4にIピクチ
ャーの設定を指示する。
【0046】すなわち中央処理ユニット26は、ディジ
タルビデオ信号DV3の各フレーム毎に、次式の演算処
理を実行することにより、ディジタルビデオ信号DV1
のIピクチャー又はPピクチャーに設定するフレームに
ついて、動き検出回路6から出力される累積値MEを各
フレームで累積加算し、これにより動き補償した際の差
分データを一画面分累積した累積値MEresid (以下M
E残差と呼ぶ)を検出する。
【0047】
【数2】
【0048】なおここでは動きベクトルを(mvx ,m
vy ) とし、fref (x+mvx ,y +mvy) は、動きベクト
ルにより変位させた予測フレームの画像データの値を示
す。
【0049】ここで図5に示すように、時点t1のフレ
ームでシーンチェンジが発生すると、ディジタルビデオ
信号の連続性が失われることにより、ME残差ME
resid は、ピーク状に増大する。これに対して直流レベ
ルDCsum は、シーンチェンジの前後の映像に応じた値
になる。
【0050】これに対して図6に示すように、時点t2
でフラッシュが発生すると、ME残差MEresid は、時
点t2のフレームと続くフレームとでピーク状に増大
し、このピークの前後では、ほぼ等しい値となる。これ
に対して直流レベルDCsum は、時点t2のフレームで
ピーク状に増大し、このピークの前後では、ほぼ等しい
値となる。なおこのME残差MEresid 及び直流レベル
DCsum の特徴を図7にまとめて示す。
【0051】中央処理ユニット26は、このようなME
残差MEresid 及び直流レベルDCsum の特徴を有効に
利用して、図1及び図10に示す処理手順を実行し、シ
ーンチェンジのフレーム及びフラッシュから復帰したフ
レームを検出する。また中央処理ユニット26は、この
検出結果に基づいて、ディジタルビデオ信号DV1のB
ピクチャー間のフレームを、Iピクチャー、Pピクチャ
ーに設定する。
【0052】すなわち中央処理ユニット26は、事前の
処理において、順次検出されるME残差MEresid 及び
直流レベルDCsum を一旦ワークエリアに格納して保持
し、ディジタルビデオ信号DV3についてこのME残差
MEresid 及び直流レベルDCsum の検出を完了する
と、ステップSP1からステップSP2に移る。
【0053】ここで中央処理ユニット26は、サンプル
数の変数を最大値にセットすると共に、変数rstを値
1にリセットする。ここでサンプル数の変数は、シーン
チェンジ及びフラッシュの検出処理に使用するサンプル
数を表し、この場合フレーム数に対応する。この処理に
おいて、このサンプル数の変数は、最小自乗法が適用さ
れる判定区間を示し、最大値及び最小値がそれぞれ6サ
ンプル及び3サンプルに設定されるようになされてい
る。
【0054】また変数rstは、シーンチェンジ又はフ
ラッシュの検出を示す変数であり、シーンチェンジ又は
フラッシュの検出により値0にセットされる。
【0055】続いて中央処理ユニット26は、ステップ
SP3に移り、判定対象のフレームを特定する変数cu
rrに、最後のフレーム番号から所定の数値を減じた数
字をセットする。ここで最後のフレーム番号は、この事
前の処理対象に設定されたディジタルビデオ信号DV3
のフレーム数である。またここで減じられる数値は、ス
テップSP1でセットしたサンプル数の最大値に値1を
加算した値である。これにより中央処理ユニット26
は、ディジタルビデオ信号DV3の末尾のフレームよ
り、このサンプル数だけ逆上ったフレームを処理対象の
フレームに設定し、順次この処理手順を繰り返すことに
より、時間軸を逆に辿ってシーンチェンジ等を検出す
る。
【0056】続いて中央処理ユニット26は、ステップ
SP4に移り、ここで変数currにより特定されるフ
レームから、ステップSP2で設定したサンプル数だけ
時間軸に沿った範囲のフレームについて、ME残差の最
小自乗誤差を検出する。このとき中央処理ユニット26
は、次式で表される一次多項式を用いて最小自乗誤差を
検出することにより、これら設定したサンプル数のME
残差MEresid を直線近似し、その誤差値を検出する。
なおxは、この判定区間のME残差MEresidに順次対
応するフレームの番号でなる。
【0057】
【数3】
【0058】中央処理ユニット26は、この(3)式の
近似式より、次式の演算処理を実行し、この判定区間に
おける定数a、bを計算する。
【0059】
【数4】
【0060】
【数5】
【0061】さらに中央処理ユニット26は、計算した
定数a、bを用いて、次式の演算処理を実行し、これに
より変数currにより特定されるフレームについて、
ME残差MEresid の最小自乗誤差fを計算する。
【0062】
【数6】
【0063】続いて中央処理ユニット26は、ステップ
SP5に移り、同様にして直流レベルDCsum の最小自
乗誤差を検出する。この場合も、中央処理ユニット26
は、判定区間の直流レベルDCsum を次式により直線近
似する。
【0064】
【数7】
【0065】中央処理ユニット26は、この(7)式の
近似式より、次式の演算処理を実行し、この判定区間に
おける定数a、bを計算する。このとき中央処理ユニッ
ト26は、ME残差MEresid による最小自乗誤差を検
出する場合に比して、判定区間を先頭側に1フレームだ
けずらして一連の演算処理を実行する。
【0066】
【数8】
【0067】さらに中央処理ユニット26は、計算した
定数a、bを用いて、次式の演算処理を実行し、これに
より変数currにより特定されるフレームについて、
直流レベルDCsum の最小自乗誤差fを計算する。
【0068】
【数9】
【0069】このようにしてME残差MEresid 及び直
流レベルDCsum の最小自乗誤差fをそれぞれ計算する
と、中央処理ユニット26は、ステップSP6に移り、
ME残差MEresid 及び直流レベルDCsum の最小自乗
誤差fに基づいて、シーンチェンジ又はフラッシュが発
生したか否か判断する。ここで中央処理ユニット26
は、ME残差MEresid の最小自乗誤差fが所定の基準
値THmeより大きく、かつ変数rstが値1の場合、又
はME残差MEresid の最小自乗誤差fが所定の基準値
THdcより大きく、かつ変数rstが値1の場合、シー
ンチェンジ又はフラッシュが発生したと判断する。
【0070】ここで図8に示すように、ME残差ME
resid の最小自乗誤差fmeは、判定区間がシーンチェン
ジのフレーム(時点t1)に差しかかると、急激に値が
増大する。またこの判定区間がシーンチェンジのフレー
ム(時点t1)を通り過ぎるまで大きな値に保持され
る。
【0071】これに対して直流レベルDCsum の最小自
乗誤差fdcは、ME残差MEresidの最小自乗誤差fme
に対して、判定区間が1フレームだけ先頭フレーム側に
移動したタイミングで立ち上がり、ME残差MEresid
の最小自乗誤差fmeと同時に立ち下がる。
【0072】また図9に示すように、フラッシュの場
合、ME残差MEresid の最小自乗誤差fmeは、この判
定区間がフラッシュ(時点t2)から復帰したフレーム
に差しかかると急激に値が増大し、またこの判定区間が
フラッシュのフレームを通り過ぎるまで大きな値に保持
される。
【0073】これに対して直流レベルDCsum の最小自
乗誤差fdcは、ME残差MEresidの最小自乗誤差fme
に対して、判定区間が1フレームだけ先頭フレーム側に
移動したタイミングで立ち上がり、ME残差MEresid
の最小自乗誤差fmeと同時に立ち下がる。なおこの図8
及び図9においては、判定区間を5サンプルに設定した
場合である。
【0074】これによりME残差MEresid の最小自乗
誤差fmeについて注目すると、ディジタルビデオ信号の
先頭側より見て、そのフレームは値が大きく、続くフレ
ームでは値の小さなフレームが、シーンチェンジ及びフ
ラッシュから復帰したフレームと判断することができ
る。また直流レベルDCsum の最小自乗誤差fdcについ
て注目すると、ディジタルビデオ信号の先頭側より見
て、そのフレームの直前は値が大きく、そのフレーム以
降では値の小さなフレームが、シーンチェンジ及びフレ
ームから復帰したフレームと判断することができる。
【0075】これを逆方向のディジタルビデオ信号の末
尾側から見たとき、ME残差MEre sid の最小自乗誤差
fmeについては、値が大きく立ち上がったフレームがシ
ーンチェンジ及びフレームから復帰したフレームにな
り、直流レベルDCsum の最小自乗誤差fdcについて
は、値が大きく立ち上がったフレームの手前のフレーム
がシーンチェンジ及びフレームから復帰したフレームに
なる。
【0076】フレーム間予測により符号化する場合、こ
のようにシーンチェンジ及びフレームから復帰したフレ
ームをフレーム間符号化処理に設定すると画質劣化が長
引くことになる。このようなフレームは、シーンチェン
ジか、フラッシュから復帰したフレームかを区別するこ
となく、フレーム内符号化処理して、すなわちIピクチ
ャーに設定して復号画像の画質劣化を向上することがで
きる。
【0077】これにより中央処理ユニット26は、シー
ンチェンジ又はフラッシュの検出により値0にセットさ
れる変数rstが値1にリセットされていることを前提
にして、最小自乗誤差fmeと最小自乗誤差fdcとの比較
結果、最小自乗誤差fdcと基準値THdcとの比較結果に
基づいて、末尾側から見て、ME残差MEresid の最小
自乗誤差fmeが大きく立ち上がったフレーム、直流レベ
ルDCsum の最小自乗誤差fdcが大きく立ち上がった直
前のフレームを検出し、シーンチェンジ及びフラッシュ
から復帰したフレームをまとめて検出する。さらに検出
したフレーム間でシーンチェンジとフラッシュとで区別
することなくIピクチャーを設定し、その分処理を簡略
化する。
【0078】かくするにつき、このようにシーンチェン
ジとフラッシュから復帰したフレームにおいては、ステ
ップSP6において肯定結果が得られることにより、中
央処理ユニット26は、ステップSP7に移る(図1
0)。
【0079】ここで中央処理ユニット26は、識別フラ
グpriorを値1にセットする。ここで識別フラグp
riorは、変数currにより特定されるフレームの
符号化処理を示すフラグであり、値1にセットされる
と、Iピクチャーの設定対象でなることを示すようにな
されている。
【0080】さらに中央処理ユニット26は、判定区間
のサンプル数を最小値にセットすると共に、シーンチェ
ンジ又はフラッシュの検出を示す変数rstを値0にセ
ットする。すなわち図11に示すように、判定区間のサ
ンプル数を一定値に保持したまま、時点T1〜T7に示
すように順次判定区間を移動させてME残差MEresid
の最小自乗誤差fmeを検出すると、時点t3及びt4で
示すように、短い時間間隔でシーンチェンジが連続した
場合、最小自乗誤差fmeが大きな値に保持されたままに
なり、時点t4側のシーンチェンジを検出することが困
難になる。
【0081】これに対して図12において、時点T2〜
T4により示すように、判定区間のサンプル数を低減す
れば、最小自乗誤差fmeにおいては、シーンチェンジの
発生に対応して値が大きく変化する。また直流レベルD
sum の最小自乗誤差fdcについても、同様の関係が成
立する。
【0082】さらに時点T4〜T6に示すように、判定
区間がシーンチェンジのフレームを通過して、シーンチ
ェンジのフレームより遠ざかるに従って判定区間のサン
プル数を増大すれば、ノイズ等による誤判定も有効に回
避することができる。
【0083】これにより中央処理ユニット26は、サン
プル数を最小値に設定すると、ステップSP8に移り、
判定対象のフレームを特定する変数currが値1か否
か判断することにより、先頭フレームまで処理を完了し
たか否か判断する。ここで否定結果が得られると、ステ
ップSP9において変数currを値1だけ減算し、判
定対象のフレームを先頭側に移動させた後、ステップS
P4に戻る。
【0084】かくして中央処理ユニット26は、続く判
定対象のフレームについて、ステップSP5−SP6の
処理手順を実行し、同様にしてME残差MEresid の最
小自乗誤差fme、直流レベルDCsum の最小自乗誤差f
dcを検出する。ここで続くフレームにおいては、シーン
チェンジ又はフラッシュの検出を示す変数rstが値0
にセットされていることにより、中央処理ユニット26
は、ステップSP6において否定結果が得られ、ステッ
プSP10に移る。
【0085】ここで中央処理ユニット26は、変数rs
tが値0か否か判断することにより、直前の数フレーム
でシーンチェンジ又はフラッシュが検出されたか否か判
断する。また中央処理ユニット26は、ME残差ME
resid の最小自乗誤差fmeが基準値THmeより小さく、
かつME残差MEresid の最小自乗誤差fdcが基準値T
dcより小さいか否か判断することにより、判定区間が
シーンチェンジのフラッシュ及びフラッシュのフレーム
を通過したか否か判断する。
【0086】この場合、未だ最小自乗誤差fme又はfdc
が立ち上がっていることにより(図11、時点T2)、
中央処理ユニット26は、このステップSP10におい
て否定結果が得られ、ステップSP11に移る。ここで
中央処理ユニット26は、判定区間のサンプル数が最大
値以下で、かつ変数rstが値0か否か判断することに
より、判定対象のフレームが、シーンチェンジ又はフラ
ッシュより復帰した直前のフレームか否か判断する。
【0087】この場合、中央処理ユニット26は、否定
結果が得られることにより、ステップSP8に移る。こ
れにより中央処理ユニット26は、判定対象のフレーム
が、シーンチェンジ又はフラッシュより復帰した直前の
フレームの場合、判定区間のサンプル数を最小値に維持
したまま、シーンチェンジ又はフラッシュの判定を実施
することなく、続く先頭側のフレームに処理対象を繰り
返す。
【0088】これにより中央処理ユニット26は、一
旦、シーンチェンジ又はフラッシュより復帰したフレー
ムが検出されると、この最小値に設定した判定区間がシ
ーンチェンジ又はフラッシュのフレームを通り過ぎるま
で、ステップSP4−SP5−SP6−SP10−SP
11−SP8−SP9−SP4の処理手順を繰り返す
(図11、時点T2、T3)。
【0089】これに対して判定区間がシーンチェンジ又
はフラッシュのフレームを通り過ぎると、変数rstが
値0にセットされた状態で、最小自乗誤差fme又はfdc
が立ち下がることにより、中央処理ユニット26は、ス
テップSP10において否定結果が得られた後、ステッ
プSP11において肯定結果を得ることができる(図1
1、時点T4)。
【0090】これにより中央処理ユニット26は、ステ
ップSP12に移り、判定区間のサンプル数を値1だけ
増大した後、ステップSP8に移る。これにより中央処
理ユニット26は、判定区間がシーンチェンジ又はフラ
ッシュを通り過ぎると、判定区間のサンプル数を値1だ
け増大した後、続く判定対象のフレームについて、ステ
ップSP5−SP6の処理手順を実行し、ME残差ME
resid の最小自乗誤差fme、直流レベルDCsum の最小
自乗誤差fdcを検出する。
【0091】ここで続くフレームにおいて、シーンチェ
ンジ又はフラッシュの検出を示す変数rstが未だ値1
にセットされていることにより、中央処理ユニット26
は、ステップSP6において否定結果が得られ、ステッ
プSP10に移り、ここで肯定結果を得ることができ
る。これにより中央処理ユニット26は、ステップSP
13に移り、変数rstを値1にリセットする。さらに
中央処理ユニット26は、判定区間のサンプル数が最大
値を越えない範囲で、このサンプル数を値1だけ増大し
た後、ステップSP8に移る。
【0092】これにより中央処理ユニット26は、判定
区間がシーンチェンジ又はフラッシュを通過してサンプ
ル数の増大を開始すると、ステップSP4−SP5−S
P6−SP10−SP11−SP9−SP4の処理手順
を繰り返し、判定区間のサンプル数を最大値でなる6サ
ンプルに順次増大する。これにより短い時間間隔でシー
ンチェンジ、フラッシュが連続するような場合でも、最
小自乗誤差fme又はfdcによりシーンチェンジ、フラッ
シュを識別し、またその後ノイズ等による誤検出を有効
に回避できるように、判定区間のサンプル数を可変す
る。
【0093】かくするにつき、このようにサンプル数の
増大過程で、シーンチェンジ又はフラッシュが発生する
と(図11、時点T6)、中央処理ユニット26は、ス
テップSP6において肯定結果が得られることにより、
このシーンチェンジ又はフラッシュより復帰したフレー
ムをIピクチャーに設定することになる。
【0094】かくして中央処理ユニット26は、この一
連の処理により検出したシーンチェンジ及びフラッシュ
から復帰したフレームをワークエリアに記録して、リス
トを作成する。
【0095】ところでこのようにして検出したフレーム
だけをIピクチャーに設定すると、Iピクチャー間の間
隔が極端に長くなり、途中からの再生が困難になる。こ
のため中央処理ユニット26は、図13に示す処理手順
を実行し、Iピクチャーを適切に設定する。
【0096】すなわち中央処理ユニット26は、ステッ
プSP20からステップSP21に移り、ここで予め設
定された全てのチャプターについて、先頭フレームをI
ピクチャーに設定する。続いて中央処理ユニット26
は、ステップSP22に移り、上述の処理手順により作
成したリストが空か否か判断する。
【0097】ここでこのリストにシーンチェンジのフレ
ーム等が記録されている場合、否定結果が得られること
により、中央処理ユニット26は、ステップSP23に
移り、このリストから要素を1つ取り出す。すなわち中
央処理ユニット26は、このリストより先の処理手順に
より検出したフレーム番号を取り出して、取り出したフ
レーム番号をこのリストより削除する。
【0098】続いて中央処理ユニット26は、ステップ
SP24に移り、ここでこのフレーム番号のフレームを
Iピクチャーにセットした後、ステップSP22に戻
る。これにより中央処理ユニット26は、ステップSP
22−SP23−SP24−SP22の処理手順を繰り
返し、リストに登録されたシーンチェンジのフレーム及
びフラッシュから復帰したフレームを全てIピクチャー
に設定する。
【0099】このようにしてリストに登録されたシーン
チェンジのフレーム及びフラッシュから復帰したフレー
ムを全てIピクチャーに設定すると、中央処理ユニット
26は、ステップSP22において肯定結果が得られる
ことにより、ステップSP25に移る。
【0100】ここで中央処理ユニット26は、事前に設
定された最大GOP(MAX GOP)の長さを越える
GOPが存在するか否か判断する。なおこの場合には、
Iピクチャーから次のIピクチャーまでを1つのGOP
として取り扱う。ここで肯定結果が得られると、中央処
理ユニット26は、ステップSP26に移り、この最大
GOPの長さを越えるGOPの1つを処理対象に設定す
る。
【0101】続いて中央処理ユニット26は、ステップ
SP27において、この処理対象に設定したGOPの長
さ(フレーム数)を検出し、この検出した長さを基準に
して、最大GOPの長さを越えない範囲で、処理対象に
設定したGOPを順次均等に区分する。これにより中央
処理ユニット26は、このGOPに設定すべきIピクチ
ャーの個数nを計算する。
【0102】続いて中央処理ユニット26は、ステップ
SP28に移り、このGOPの各区分した先頭フレーム
をIピクチャーに設定し、これによりこのGOPにn個
のIピクチャーを設定した後、ステップSP25に戻
る。これにより中央処理ユニット26は、順次ステップ
SP25−SP26−SP27−SP28−SP25の
処理手順を繰り返し、全てのGOPを最大GOP以下の
長さに設定する。さらにこの設定が完了すると、ステッ
プSP28において否定結果が得られることにより、ス
テップSP25からステップSP29に移り、この処理
手順を終了する。
【0103】これにより符号化制御回路4は、この処理
手順により設定されたIピクチャー以外の、Iピクチャ
ー間のフレームについては、Pピクチャーに設定して符
号化処理を実行する(図3(D1)及び(D2))。
【0104】以上の構成において、順次入力されるディ
ジタルビデオ信号DV1は、事前の処理において、並び
替え回路3により3フレーム単位で区切られ、この各3
フレームの先頭フレームだけが選択されて続くマクロブ
ロック化回路5に入力され、ここでMPEGについて規
定されたマクロブロックの順序で、輝度データ、色差デ
ータの配列が入れ換られて出力される。
【0105】このうちの輝度データは、シーンチェン
ジ、フラッシュ検出回路(図4)の累積加算器22にお
いて、フレーム単位で累積加算され、各フレームの直流
レベルDCsum が検出され、この検出された直流レベル
DCsum が、中央処理ユニット26に入力される。
【0106】またこのマクロブロック化回路5の出力デ
ータは、動き検出回路6において、連続するフレーム間
で動きベクトルが検出され、動きベクトルの検出に使用
される動き補償して残る差分データの累積値MEが、中
央処理ユニット26に入力され、この累積値MEが1フ
レーム単位で累積されてME残差MEresid が検出され
る。これにより中央処理ユニット26において、ME残
差MEresid 及び直流レベルDCsum の変化を基準にし
てシーンチェンジ等が検出される。
【0107】すなわち中央処理ユニット26において
(図1)、このME残差MEresid 及び直流レベルDC
sum は、ディジタルビデオ信号DV1の末尾側より、所
定の判定区間が順次先頭側に移動されながら、この判定
区間で直線近似による最小自乗誤差が順次検出される。
【0108】このときME残差MEresid においては、
判定対象のフレームが先頭フレームになるように判定区
間が設定されて最小自乗誤差が順次検出され、直流レベ
ルDCsum においては、ディジタルビデオ信号DV3に
おいて判定対象のフレームより1フレーム先頭側のフレ
ームが先頭フレームになるように判定区間が設定されて
最小自乗誤差が順次検出される。
【0109】これにより末尾側より順次フレームを辿っ
て、ME残差MEresid の最小自乗誤差が立ち上がった
フレームが、シーンチェンジのフレーム又はフラッシュ
から復帰したフレームとして検出されるのに対し、直流
レベルDCsum の最小自乗誤差が立ち上がるフレームの
直前フレームがシーンチェンジのフレーム又はフラッシ
ュから復帰したフレームとして検出される。
【0110】このときディジタルビデオ信号DV1は、
当初、判定区間のサンプル数が最大値でなる6サンプル
に設定されて、ME残差MEresid 及び直流レベルDC
sumの最小自乗誤差が検出され、これによりノイズ等に
よる誤検出が有効に回避される。
【0111】また一旦シーンチェンジのフレーム又はフ
ラッシュから復帰したフレームが検出されると、判定区
間がシーンチェンジ及びフラッシュのフレームを通過す
るまで、判定区間のサンプル数が最小値でなる3サンプ
ルに設定され、判定区間がシーンチェンジ及びフラッシ
ュのフレームを通過すると、順次判定区間のサンプル数
が増大される。これにより短い時間間隔でシーンチェン
ジ、フラッシュが連続するような場合でも、シーンチェ
ンジ等を検出することができる。
【0112】このようにして検出されたフレームは、リ
スト化されて中央処理ユニット26に保持され、ディジ
タルビデオ信号DV3の全フレームについて、シーンチ
ェンジ等の検出処理が完了すると、このリストによりI
ピクチャーの最終的な設定処理が実行される(図1
1)。
【0113】この処理において、ディジタルビデオ信号
DV1は、予め設定された全てのチャプターの先頭フレ
ームがIピクチャーに設定された後、リスト化されたシ
ーンチェンジ等のフレームがIピクチャーに設定され
る。続いてディジタルビデオ信号DV1は、最大GOP
の長さを越えないように、Iピクチャーが等間隔で設定
されて各GOPが分割され、これによりIピクチャーの
設定処理が完了する。
【0114】このようにしてIピクチャーが設定される
と、ディジタルビデオ信号DV1より3フレーム間隔で
抽出した残りのフレームがPピクチャーに設定され、残
るフレームがBピクチャーに設定される。
【0115】このようにしてピクチャーの配列が設定さ
れると、ディジタルビデオ信号DV1は、改めてこのエ
ンコーダ1に供給され、このピクチャー配列に従って符
号化処理されて出力される。
【0116】以上の構成によれば、事前の処理におい
て、末尾側のフレームから辿って、ME残差MEresid
及び直流レベルDCsum の最小自乗誤差を検出してシー
ンチェンジ及びフラッシュを検出する際に、判定に供す
るサンプル数を可変したことにより、ノイズ等による誤
り検出を有効に回避して、短い時間間隔で連続するシー
ンチェンジ、フラッシュを検出することができ、これに
より高い精度でシーンチェンジ等を検出することができ
る。
【0117】なお上述の実施の形態においては、直線近
似により最小自乗誤差を検出する場合について述べた
が、本発明はこれに限らず、必要に応じて種々の曲線に
近似して最小自乗誤差を検出する場合に広く適用するこ
とができる。
【0118】また上述の実施の形態においては、末尾よ
り辿って最小自乗誤差を検出する場合について述べた
が、本発明はこれに限らず、シーンチェンジ及びフラッ
シュを検出する場合は、先頭側より辿って、最小自乗誤
差の立ち上がりを検出する場合にも広く適用することが
できる。
【0119】また上述の実施の形態においては、最小自
乗誤差の立ち上がりを検出する場合について述べたが、
本発明はこれに限らず、最小自乗誤差の立ち下がりよ
り、シーンチェンジ等を検出しても良い。なおこの場合
末尾側より辿って最小自乗誤差を検出しても良く、先頭
側より辿って最小自乗誤差を検出しても良い。またME
残差等の変化を併せて判断して、シーンチェンジ、フラ
ッシュ、フラッシュからの復帰を個別に検出することも
できる。
【0120】また上述の実施の形態においては、直流レ
ベル及びME残差の最小自乗誤差よりシーンチェンジの
フレーム等を検出する場合について述べたが、本発明は
これに限らず、必要に応じて直流レベルの最小自乗誤差
だけシーンチェンジ等を検出しても良く、さらにはME
残差の最小自乗誤差だけでシーンチェンジのフレーム等
を検出してもよい。
【0121】さらに上述の実施の形態においては、事前
の処理において、判定対象のフレームだけを抽出してM
E残差、直流レベルを検出する場合について述べたが、
本発明はこれに限らず、併せて他のフレームについてM
E残差、直流レベルを検出する場合、さらにはシーンチ
ェンジ等を検出してもよい。
【0122】さらに上述の実施の形態においては、動き
ベクトルの検出に使用した累積値MEを利用してME残
差MEresid を検出する場合について述べたが、本発明
はこれに限らず、専用の演算処理回路を構成してもよ
い。
【0123】また上述の実施の形態においては、MPE
Gによりディジタルビデオ信号を符号化する場合につい
て述べたが、本発明はこれに限らず、例えばディスクリ
ートコサイン変換処理に代えてハー変換処理を適用する
場合等、種々の予測符号化に広く適用することができ
る。
【0124】また上述の実施の形態においては、ディジ
タルビデオ信号を符号化する際にシーンチェンジ等を検
出する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、
シーンチェンジ等の検出結果によりディジタルビデオ信
号の周波数特性を補正する場合等、種々の映像信号処理
装置に広く適用することができる。
【0125】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、直流レベ
ル又は動き補償して得られる差分データの総和を直線又
は曲線近似して得られる誤差値より、シーンチェンジの
フレーム等を検出すると共に、直線又は曲線近似に使用
するサンプル数を可変することにより、ノイズ等による
誤り検出を有効に回避して、短い時間間隔で連続するシ
ーンチェンジ、フラッシュを検出することができ、これ
により高い精度でシーンチェンジ等を検出することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るエンコーダにおける
シーンチェンジ等の検出の説明に供するフローチャート
である。
【図2】図1のエンコーダの全体構成を示すブロック図
である。
【図3】ディジタルビデオ信号の処理の説明に供するタ
イムチャートである。
【図4】シーンチェンジ、フラッシュ検出回路を示すブ
ロック図である。
【図5】シーンチェンジの説明に供する特性曲線図であ
る。
【図6】フラッシュの説明に供する特性曲線図である。
【図7】シーンチェンジ、フラッシュの特徴を示す図表
である。
【図8】シーンチェンジにおける最小自乗誤差を示す特
性曲線図である。
【図9】フラッシュにおける最小自乗誤差を示す特性曲
線図である。
【図10】図1の続きの処理手順を示すフローチャート
である。
【図11】判定区間のサンプル数を一定値に保持した場
合における最小自乗誤差を示す特性曲線図である。
【図12】判定区間のサンプル数を可変した場合におけ
る最小自乗誤差を示す特性曲線図である。
【図13】Iピクチャーの設定処理を示すフローチャー
トである。
【符号の説明】
1……エンコーダ、4……符号化制御回路、6……動き
検出回路、7……シーンチェンジ、フラッシュ検出回
路、22……累積加算器、26……中央処理ユニット

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】映像信号の各フレームの直流レベルを検出
    し、 前記直流レベルを直線又は曲線近似して得られる誤差値
    より、 前記映像信号のシーンチェンジのフレーム、フラッシュ
    のフレーム又はフラッシュから復帰したフレームを検出
    すると共に、 前記直線又は曲線近似に使用するサンプル数を可変する
    ことを特徴とする映像信号処理装置。
  2. 【請求項2】前記映像信号を動き補償して得られる差分
    データの総和を各フレームで検出し、 前記総和を直線又は曲線近似して得られる誤差値より、 前記映像信号のシーンチェンジのフレーム、フラッシュ
    のフレーム又はフラッシュから復帰したフレームを検出
    すると共に、 前記直線又は曲線近似に使用するサンプル数を可変する
    ことを特徴とする映像信号処理装置。
  3. 【請求項3】前記映像信号の末尾側のフレームより前記
    誤差値を検出することを特徴とする請求項1に記載の映
    像信号処理装置。
  4. 【請求項4】前記映像信号の末尾側のフレームより前記
    誤差値を検出することを特徴とする請求項2に記載の映
    像信号処理装置。
  5. 【請求項5】前記フレームの検出結果に基づいて、前記
    映像信号のシーンチェンジのフレーム及びフラッシュか
    ら復帰したフレームにフレーム内符号化処理を割り当て
    ることを特徴とする請求項3に記載の映像信号処理装
    置。
  6. 【請求項6】前記フレームの検出結果に基づいて、前記
    映像信号のシーンチェンジのフレーム及びフラッシュか
    ら復帰したフレームにフレーム内符号化処理を割り当て
    ることを特徴とする請求項4に記載の映像信号処理装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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