JPH10257160A - スピーカホン装置 - Google Patents

スピーカホン装置

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Publication number
JPH10257160A
JPH10257160A JP5508897A JP5508897A JPH10257160A JP H10257160 A JPH10257160 A JP H10257160A JP 5508897 A JP5508897 A JP 5508897A JP 5508897 A JP5508897 A JP 5508897A JP H10257160 A JPH10257160 A JP H10257160A
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JP
Japan
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voice signal
transformer
circuit
speakerphone
telephone line
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Application number
JP5508897A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Morita
広幸 森田
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スピーカホンでの通話開始直後に音量が小さ
くなる不自然さを解消する。 【解決手段】 電話回線網31からスピーカホン30に
対する呼出しへの着信応答時、主制御部35は切断回路
52によって受話音声信号経路を切断した後、回線閉結
回路32による回線閉結を行う。トランス33の2次側
には、回線閉結に伴ってパルス状のノイズが発生するけ
れども、受信AGC回路49には入力されない。切断回
路52が接続されれば、ノイズが終了した受話音声信号
をスピーカ51から適正な音響出力レベルで再生するこ
とができる。発信時には、電話回線極性反転検出回路5
3によって相手側の着信応答に伴う電話回線閉結による
極性反転を検出し、主制御部35はスピーカホン通話回
路41の動作状態を再度初期化するので、トランス33
の2次側に極性反転に伴ってパルス状のノイズが発生し
ても、初期状態に戻って適正なレベルで通話を行うこと
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、電話回線から入力
される受話音声信号をスピーカから音響出力として再生
し、マイクロホンで集音する送話音声信号を電話回線に
送出する全二重ハンズフリー通話を可能とするスピーカ
ホン装置に関する。近年の電話装置には、受話器を持た
なくても通話することが可能なスピーカホン機能が付加
されるようになってきている。受話器を手に持って耳に
近付けなくてもすむように、受話音声信号を音響化して
再生するスピーカが用いられる。スピーカから音響再生
される受話音声信号が送話音声信号の集音用マイクロホ
ンにまわり込むと、ハウリングが生じる可能性がある。
特開平7−221831には、スピーカ付電話のハウリ
ング防止に関連する先行技術が開示されている。またス
ピーカホン機能を有する電話機では、スピーカから音響
再生される受話音声信号のレベルを適正に保つことも必
要である。スピーカホン機能を有していない電話装置に
おける音量調整に関連する先行技術は、たとえば特開平
6−169337や特開平7−67158などに開示さ
れている。
【0002】図5は、本発明の基礎となる構成を有する
スピーカホン機能付電話装置の概略的な電気的構成を示
す。電話回線網1は回線閉結回路2を介してトランス3
の1次側に接続される。トランス3の2次側には、ハイ
ブリッド回路4が接続され、受話音声信号と送話音声信
号との振り分けなどを行う。主制御部5は、スピーカホ
ンキー6に対する使用者の押下げ操作に応答し、回線閉
結回路2によって電話回線網1を閉結して極性反転させ
ると同時に、スピーカホン機能を動作させる。スピーカ
ホン機能を動作させるために、ハイブリッド回路4に対
する送話音声信号の増幅にはアンプ7が用いられ、ハイ
ブリッド回路4からの受話音声信号の増幅にはアンプ8
が用いられる。送話音声信号の入力にはアンプ9が用い
られ、受話音声信号の出力にはアンプ10が用いられ
る。
【0003】主制御部5は、スピーカホン通話回路11
を制御して、スピーカホン通話が可能となるように設定
を行う。スピーカホン通話回路11内では、デジタル信
号処理が行われ、外部へのアナログ信号出力は、デジタ
ル/アナログ変換回路(以下「D/A」と略称する)1
2,13によってアナログ信号に変換され、アンプ7,
10にそれぞれ入力される。外部のアンプ8,9からの
アナログ信号は、アナログ/デジタル変換回路(以下
「A/D」と略称する)14,15によってデジタル信
号に変換される。回線側エコーキャンセル回路16は、
受話音声信号中から送話音声信号成分を除去する。音響
側エコーキャンセル回路17は、送話音声信号から受話
音声信号成分を除去する。送信AGC回路18は、送話
音声信号が適正なレベルで送出されるように自動的な利
得調整を行う。受信AGC回路19は、受話音声信号が
適正なレベルで音響再生されるように、自動的に利得調
整を行う。
【0004】送話音声信号は、マイクロホン20で集音
され、アンプ9で増幅された後、スピーカホン通話回路
11内のA/D15に入力される。A/D15でデジタ
ル変換された送話音声信号は、音響側エコーキャンセル
回路17によって受話音声信号成分が除去され、送信A
GC回路18によって適正なレベルに調整された後、D
/A12からアンプ7を介してハイブリッド回路4に出
力される。ハイブリッド回路4は、トランス3および回
線閉結回路2を介して電話回線網1に送話音声信号を送
出する。電話回線網1から着信される受話音声信号は、
回線閉結回路2およびトランス3を介してハイブリッド
回路4に入力され、アンプ8に入力される。アンプ8の
出力は、スピーカホン通話回路11のA/D14でデジ
タル信号に変換され、回線側エコーキャンセル回路16
によって送話音声信号成分が除去され、受信AGC回路
19によって適正なレベルに調整され、D/A13によ
ってアナログ信号に変換されてアンプ10で増幅され、
スピーカ21から音響出力として再生される。このよう
にしてスピーカホン22は、受話器を手で持つ必要がな
い全二重ハンズフリー通話を可能にする。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図5の電話回線網1は
公衆電話回線網であり、その加入者線には交換機側から
直流48Vが印加されている。回線閉結回路2は、直流
電圧の極性を着信応答として反転させる。トランス3
は、スピーカホン22の内部回路を、電話回線網1の直
流電圧から絶縁するために設けられる。しかしながら、
着信時に回線閉結回路2による回線閉結を行うと、トラ
ンス3の1次側に急激に回線電流が流れ、トランス3の
2次側に大きなパルス状のノイズが発生する。
【0006】このノイズが受信AGC回路19に入力さ
れると、受信AGC回路19は利得を極端に小さくし
て、大きなノイズに対する出力が適正なレベルに収まる
ように調整する。自動利得調整の動作は、音量の増大を
抑制する方向には瞬間的に応答するけれども、音量を増
加させる方向の動作は緩慢となる特性を有している。過
大な出力を抑制するためにはこのような特性が好ましい
けれども、トランス3に発生する大きなパルス状のノイ
ズによって利得が極端に小さくなった後、回復に時間が
かかると、スピーカホン通話開始直後のスピーカ21か
ら再生される受話音声が最初小さく、時間が経つにつれ
て徐々に音量が適正となって不自然であるという問題点
が生じる。
【0007】同様に、発信時においても、相手側の電話
回線閉結によって回線電圧の極性反転が発生し、トラン
ス3の1次側に流れる電流の方向が急激に変化するの
で、着信時と同様にスピーカ21からの受話音声信号
が、通話開始直後に音量が小さく、時間が経つにつれて
適正になるという不自然な問題点を有している。
【0008】特開平7−221831の先行技術では、
通話中のハウリング防止に関するものであり、電話回線
の閉結に伴うノイズによる音量変化については対処する
ことができない。特開平6−169337および特開平
7−67158の先行技術でも、回線閉結に伴う音量の
不自然な変化に対しては対処することができない。
【0009】本発明の目的は、回線閉結に伴う不自然な
音量変化を抑制することができるスピーカホン装置を提
供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、電話回線がト
ランスの1次側に閉結可能に接続され、トランスの2次
側からレベルを適正に保つための自動利得調整手段を介
して入力される受話音声信号をスピーカで音響出力とし
て再生するスピーカホン装置において、トランスの2次
側から自動利得調整手段までの受話音声信号経路に設け
られ、受話音声信号経路の切断が可能な切断手段と、電
話回線からの着信応答時に、トランスの1次側と電話回
線とを閉結するとともに、トランスに発生するノイズの
継続時間に対応して予め設定される時間だけ切断手段を
制御して、受話音声信号経路を切断する制御手段とを含
むことを特徴とするスピーカホン装置である。本発明に
従えば、トランスの2次側から自動利得調整手段までの
受話音声信号経路に受話音声信号経路の切断が可能な切
断手段を設ける。制御手段は、電話回線からの着信応答
時に、トランスの1次側と電話回線とを閉結するととも
に、トランスに発生するノイズの継続時間に対応して予
め設定される時間だけ、切断手段を制御して受話音声信
号経路を切断するように制御するので、トランスの2次
側に発生するパルス状のノイズは自動利得調整手段には
入力されない。これによって回路閉結時のノイズによる
自動利得調整手段での不自然な音量調整を避けることが
でき、通話開始時から適正な音量で受話音声信号の再生
を行うことができる。
【0011】また本発明は、着信に応答するために、ス
ピーカホン機能を能動化させるスピーカホンキー入力手
段を有し、前記制御手段は、スピーカホンキー入力手段
への入力操作に応答して、前記閉結とともに前記切断手
段の制御による受話音声信号経路の切断を行うことを特
徴とする。本発明に従えば、スピーカホンキー入力手段
への入力操作を行うと、スピーカホン機能が能動化され
るけれども、自動利得調整手段への受話音声信号経路が
切断されるので、回線閉結に伴うノイズが発生しても、
不自然な音量調整を避けることができる。
【0012】さらに本発明は、電話回線がトランスの1
次側に接続され、トランスの2次側と、受話音声信号を
音響出力として再生するスピーカおよび送話音声信号を
集音するマイクロホンとの間に、受話音声信号および送
話音声信号のレベルをそれぞれ適正に保つ自動利得調整
手段と、エコーキャンセル処理を行うエコーキャンセル
手段とを備えるスピーカホン装置において、電話回線へ
の発信時に、トランスの1次側の極性反転を検出する検
出手段と、検出手段からの検出出力に応答して、極性反
転が検出されるとき、自動利得調整手段およびエコーキ
ャンセル手段の動作を、予め設定される状態となるよう
に制御する制御手段とを含むことを特徴とするスピーカ
ホン装置である。本発明に従えば、電話回線への発信時
には、相手が着信応答を行うと、電話回線の直流電圧の
極性が反転する。検出手段は、トランスの1次側の極性
反転を検出し、制御手段は極性反転が検出されるとき自
動利得調整手段およびエコーキャンセル手段の動作を予
め設定される状態となるように制御する。これによって
トランスの1次側に極性反転に伴って大きな電流が流
れ、トランスの2次側にノイズが発生して自動利得調整
手段およびエコーキャンセル手段の動作が不自然に変動
するのを避け、予め設定される状態となるように制御す
ることができる。
【0013】また本発明で前記制御手段は、前記自動利
得調整手段および前記エコーキャンセル手段の予め設定
される状態として、初期状態となるように制御すること
を特徴とする。本発明に従えば、制御手段はトランスの
1次側の極性反転検出時に自動利得調整手段およびエコ
ーキャンセル手段の動作を初期状態に制御するので、簡
単な制御で不自然なレベル変動を避けることができる。
【0014】さらに本発明は、電話回線がトランスの1
次側に閉結可能に接続され、トランスの2次側と、受話
音声信号を音響出力として再生するスピーカおよび送話
音声信号を集音するマイクロホンとの間に、受話音声信
号および送話音声信号のレベルをそれぞれ適正に保つ自
動利得調整手段と、エコーキャンセル処理を行うエコー
キャンセル手段とを備えるスピーカホン装置において、
トランスの2次側から自動利得調整手段までの受話音声
信号経路に設けられ、受話音声信号経路の切断が可能な
切断手段と、電話回線への発信時に、トランスの1次側
の極性反転を検出する検出手段と、電話回線からの着信
応答時に、トランスの1次側と電話回線とを閉結すると
ともに、トランスに発生するノイズの継続時間に対応し
て予め設定される時間だけ切断手段を制御して、受話音
声信号経路を切断し、検出手段からの検出出力に応答し
て、極性反転が検出されるとき、自動利得調整手段およ
びエコーキャンセル手段の動作を、予め設定される状態
となるように制御する制御手段とを含むことを特徴とす
る。本発明に従えば、着信応答時に回線閉結の影響によ
る不自然な音量変化を避け、発信時に相手方の着信応答
に伴う不自然なレベル変動も防ぐことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態の
スピーカホン30の概略的な電気的構成を示す。公衆電
話回線網などの電話回線網31は、回線閉結を行う回線
閉結回路32を介してトランス33の1次側に接続され
る。トランス33の2次側には、ハイブリッド回路34
が接続され、受話音声信号と送話音声信号との振り分け
を行う。マイクロコンピュータなどによって実現され、
予め設定されるプログラムに従ってスピーカホン30の
制御を行う主制御部35は、スピーカホンキー36に対
する押下げ操作が使用者から行われると、スピーカホン
としての機能を能動化させる制御を行う。送話音声信号
および受話音声信号の電気的な増幅のため、アンプ3
7,38,39,40が設けられる。送話音声信号およ
び受話音声信号に対する信号処理は、スピーカホン通話
回路41内で行われる。
【0016】スピーカホン通話回路41は、1つのデジ
タル信号処理半導体集積回路として、エコーキャンセル
および自動利得調整(略称「AGC」)を行う。スピー
カホン通話回路41内には、アンプ37を介してハイブ
リッド回路34に送話音声信号を出力するD/A42、
アンプ40を介して受話音声信号を出力するD/A4
3、アンプ38からの受話音声信号を入力するA/D4
4およびアンプ39からの送話音声信号を入力するA/
D45が含まれる。受話音声信号中から送話音声信号成
分を除去するために回線側エコーキャンセル回路46が
設けられる。送話音声信号中から受話音声信号成分を除
去するために、音響側エコーキャンセル回路47が設け
られる。送話音声信号および受話音声信号のレベルが適
正となるように自動利得調整を行う自動利得調整手段と
して、送信AGC回路48および受信AGC回路49が
それぞれ設けられる。
【0017】送話音声信号は、マイクロホン50によっ
て集音され、アンプ39で増幅されてA/D45に入力
され、デジタル信号に変換される。受話音声信号は、D
/A43によってアナログ信号に変換された後、アンプ
40で電力増幅され、スピーカ51から音響出力として
再生される。音響側エコーキャンセル回路47は、スピ
ーカ51から音響出力として再生される受話音声信号が
マイクロホン50に集音され、送話音声信号に交じって
送出されることを防ぐ。回線側エコーキャンセル回路4
8は、アンプ37から出力されてハイブリッド回路34
に与えられる送話音声信号が、受信側音声信号としてア
ンプ38で増幅され、A/D44からデジタル信号に変
換された状態でまわり込むのを除去する。
【0018】本実施形態では、トランス33の2次側か
らハイブリッド回路34を介してアンプ38に至る受話
音声信号の経路に、経路の切断が可能な切断回路52を
設け、主制御部35によって制御可能とする。また電話
回線網31と回線閉結回路32との間に、電話回線極性
反転検出回路53を挿入し、電話回線の極性反転を検出
すると、主制御部35に検出出力を与える。
【0019】図2は、図1のスピーカホン30の主制御
部35の動作を示す。ステップa1から動作を開始し、
ステップa2ではスピーカホンキー36に対する押下げ
の入力操作が行われているか否かを判断する。押下げ操
作が行われると判断されるときには、ステップa3で電
話回線網31からの呼出信号が受信されているか否かを
判断する。受信されているときには最初にステップa4
で、切断回路52に受話音声経路を切断する指令を送
る。次にステップa5で、スピーカホン通話回路41
に、スピーカホン通話状態となるような指令を送り、ス
ピーカホン機能をON状態とする。スピーカホン通話回
路41には、受話音声信号経路が切断されているので、
受話音声信号は入力されない。次にステップa6で、回
線閉結回路32に、電話回線を閉結するような指令を送
る。このときトランス33の1次側には回線電流が流れ
始め、トランス3の2次側には1次側の電流が一定量と
なるまでの過渡的な現象として、レベルの大きいパルス
状のノイズが発生する。ステップa7では、パルス状の
ノイズ発生時間に対応して予め設定される設定時間が経
過するのを待つので、受話音声信号経路は切断回路52
による切断状態を継続し、スピーカホン通話回路41に
はノイズが入力されない。設定時間は、トランス3の1
次側の電流が一定量となる時間を見計らって設定され
る。設定時間が経過すると、ステップa8で切断回路5
2に受話音声信号経路を接続する指令を送る。これによ
ってスピーカホン通話回路41に、相手側からの音声信
号が入力され、通話が可能となる。
【0020】ステップa3で呼出信号が受信されていな
いと判断されるときには、ステップa9で電話回線網3
1に対して発呼操作が行われているか否かを判断する。
発呼操作有と判断されるときには、ステップa10でス
ピーカホン通話回路41を作動させ、スピーカホン機能
をON状態とする。次にステップa11で電話回線極性
反転検出回路53から、電話回線網31の相手側の電話
回線を閉結して応答する結果として、電話回線網31の
極性が反転することが検出されると、ステップa12で
スピーカホン通話回路41の動作状態を、再度初期状態
とするように指令を送る。電話回線網31の極性が反転
すると、トランス33の1次側の電流の向きが逆転す
る。トランス33の2次側には、1次側の電流が反転し
て流れ、一定量となるまでの過渡的な現象として、レベ
ルの大きいパルス状のノイズが発生する。
【0021】このノイズがスピーカホン通話回路41の
受信AGC回路49に入力され、受信AGC回路49は
出力信号を適正レベルとするため、急激に利得を小さく
する。受信AGC回路49などの自動利得調整手段で
は、ある程度の時間範囲で平均的な入力レベルを基準と
して出力レベルが適正なレベルとなるように制御してい
るので、急激に大きなレベルの入力信号が与えられる
と、利得が急激に低下する。パルス状の入力信号が終了
しても、しばらくの間はその影響が残り、利得は低いま
まで徐々にしか回復しない。スピーカホン通話回路41
では、受話音声信号と送話音声信号とが、回線側エコー
キャンセル回路46および受信側エコーキャンセル回路
47などを介して相互に関連しているので、ノイズによ
る過大な受話音声信号が入力されれば、送信AGC回路
48の利得も低下してしまう。さらに回線側エコーキャ
ンセル回路46や音響側エコーキャンセル回路47の動
作点も変化してしまう。
【0022】本実施形態で、主制御部35はステップa
12でスピーカホン通話回路41の動作状態を再度初期
状態とするように指令を送る。これによって受信AGC
回路49の利得は初期状態となり、相手側からの受信音
声信号が適正な音量でスピーカから音響出力として再生
される。またマイクロホン50で集音し、電話回線網3
1を介して相手側へ送出する送話音声信号も、送信AG
C回路48で適正なレベルとなるように利得調整され
て、相手側に送出される。ステップa8またはステップ
a12の動作が終了すると、ステップa13で電話回線
網31を介する相手側との通話を行い、通話が終了すれ
ばステップa14で動作を終了する。ステップa2でス
ピーカホンキーの押下げが検出されないときには、ステ
ップa15でスピーカホン通話回路41の動作を停止さ
せるスピーカホン機能OFFの状態とし、ステップa2
に戻る。ステップa9で発呼操作が行われないと判断さ
れるときには、ステップa2に戻る。ステップa11で
極性反転が検出されないときは、ステップa2に戻る。
相手側の呼出しを継続している限り、ステップa2から
ステップa10までを繰返し、その間にスピーカホンキ
ーの押下げを停止したり、相手側への呼出しを停止した
りせずに、相手側の呼出しを続け、相手側が着信に応答
すれば電話回線網31の極性が反転する。
【0023】図3は、図2のステップa4からステップ
a8およびステップa13の動作に対応する着信時のタ
イムチャートを示す。は、図1の電話回線網31上で
電送される音声信号の波形を示す。は、主制御部35
によって回線閉結回路32を制御する信号波形を示し、
ハイレベルになると回線閉結が行われる。は、ハイブ
リッド回路34から送出される受話信号経路の音声信号
波形を示す。回線閉結回路32が主制御部35からの制
御によって電話回線網31を閉結すると、トランス33
の1次側に回線電流が流れ始め、過渡的なパルス状ノイ
ズがトランス33の2次側に発生し、ハイブリッド回路
34を介して受話音声信号経路に重畳される。
【0024】は、主制御部35によって切断回路52
に与えられる制御信号の波形を示し、ローレベルで受話
音声信号経路を切断しない接続状態となり、ハイレベル
で受話音声信号経路を切断する切断状態となる。に示
す過渡的なパルス状ノイズが発生している期間、切断回
路52によって受話音声信号経路を切断する。は、切
断回路52から出力される受話音声信号の波形を示し、
は、スピーカ51から音響再生されるスピーカ出力波
形を示す。に示すように、切断回路52でに示すよ
うな過渡的なパルス状ノイズが発生する期間、受話音声
信号経路を切断するので、のスピーカホン通話回路4
1への入力波形は一定の利得で増幅され、に示すスピ
ーカ出力として音響再生されることが解る。
【0025】図4は、発信時の各部のタイム動作による
タイムチャートを示す。は電話回線網31上の音声信
号波形を示し、は、電話回線網31上の相手側電話回
線閉結による極性反転をハイレベルで示す。は、電話
回線極性反転検出回路53から主制御部35に与える検
出信号を示し、ローレベルのときには電話回線の極性反
転を検出しない状態であり、ハイレベルになると電話回
線の極性反転を検出している状態となる。電話回線網3
1の極性反転によって、トランス33の1次側に流れる
電流の向きが反転し、トランス33の2次側には1次側
の回線電流反転による過渡的なパルス状ノイズが発生す
る。このパルス状ノイズは、に示すように、ハイブリ
ッド回路34から送出される受話音声信号経路に現れ、
この場合は切換回路52が接続状態であるので、スピー
カホン通話回路41にもに示すようにそのまま与えら
れる。
【0026】は、主制御部39によってスピーカホン
通話回路41の設定を初期状態へ再設定する制御信号を
示す。この制御信号がハイレベルになるとスピーカホン
通話回路41は、受信AGC回路49の利得を初期状態
へ再設定する。これによって、のスピーカ出力に示す
ように、のスピーカホン通話回路41への入力波形で
過渡的なパルス状ノイズが入力され、受信AGC回路4
9の自動的な利得低下によってパルス状ノイズの出力レ
ベルが低下した状態が継続しても、初期状態への再設定
が行われた後は利得が初期状態に戻るので、に示す電
話回線上の音声信号は利得の極端な低下を受けず適正な
レベルでスピーカ51から音響出力として再生されるこ
とが判る。
【0027】図4では、発信時にスピーカホン通話回路
41の受信AGC回路49のみ初期状態への再設定を行
っているけれども、過渡的なパルス状ノイズは送信AG
C回路48の利得も変化させていることがあるので、送
信AGC回路48の利得も初期状態に再設定する方が好
ましい。また回線側エコーキャンセル回路46や音響側
エコーキャンセル回路48の動作レベルも、ノイズの影
響を受けている可能性があるので、再初期化することが
好ましい。また、スピーカホン30に、特開平6−16
9337や特開平7−67158の先行技術のように、
使用者の操作による音量調整機能が設けられているよう
な場合は、パルス状のノイズが発生する直前の状態に復
帰するような制御を行う方が好ましい。
【0028】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、着信時に
電話回線を閉結する際に、一時的に受話信号経路を切断
することができ、受話音声信号のレベルを適正に保つた
めの自動利得調整手段に、トランスの1次側に電流が流
れ始めるときに2次側に発生する過渡的なノイズが入力
しないように制御することができる。これによって通話
開始直後にスピーカから音響再生される受話音声が最初
小さく徐々に適正な音量となるように変化する不自然さ
をなくし、通話開始直後から適正な音量で通話を開始す
ることが可能となる。
【0029】また本発明によれば、使用者がスピーカホ
ン機能を能動化させるスピーカホンキー入力手段を操作
すると、回線閉結時にトランスに発生するノイズの自動
利得調整手段に対する影響を除去し、通話開始直後から
適正な音量で通話を開始することができる。
【0030】さらに本発明によれば、発信時に相手側が
応答して電話回線を閉結すると、検出手段が電話回線の
極性反転を検出する。トランスの1次側の回線電流が反
転する際に2次側に過渡的なノイズが発生し、自動利得
調整手段やエコーキャンセル手段の動作を不自然に変化
させてしまうけれども、制御手段が極性反転検出後に、
自動利得調整手段およびエコーキャンセル手段の動作を
予め設定される状態となるように制御するので、不自然
な音量変化を防ぐことができる。
【0031】また本発明によれば、相手側が応答したと
きの制御手段による自動利得調整手段およびエコーキャ
ンセル手段への制御は、初期状態となるように行えばよ
いので、簡単な制御で通話開始直後から適正な音量で通
話を開始することを可能にすることができる。
【0032】さらに本発明によれば、着信応答時および
発信時ともに、通話開始直後から適正な音量で通話を開
始することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の概略的な電気的構成を
示すブロック図である。
【図2】図1の主制御部35の動作を示すフローチャー
トである。
【図3】図1のスピーカホン30で着信時の各部の動作
結果を示す波形図である。
【図4】図1のスピーカホン30で発信時の各部の動作
結果を示す波形図である。
【図5】本発明の基礎となるスピーカホンの概略的な電
気的構成を示すブロック図である。
【符号の説明】 30 スピーカホン 31 電話回線網 32 回線閉結回路 33 トランス 34 ハイブリッド回路 35 主制御部 36 スピーカホンキー 41 スピーカホン通話回路 46 回線側エコーキャンセル回路 47 音響側エコーキャンセル回路 48 送信AGC回路 49 受信AGC回路 50 マイクロホン 51 スピーカ 52 切断回路 53 電話回線極性反転検出回路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電話回線がトランスの1次側に閉結可能
    に接続され、トランスの2次側からレベルを適正に保つ
    ための自動利得調整手段を介して入力される受話音声信
    号をスピーカで音響出力として再生するスピーカホン装
    置において、 トランスの2次側から自動利得調整手段までの受話音声
    信号経路に設けられ、受話音声信号経路の切断が可能な
    切断手段と、 電話回線からの着信応答時に、トランスの1次側と電話
    回線とを閉結するとともに、トランスに発生するノイズ
    の継続時間に対応して予め設定される時間だけ切断手段
    を制御して、受話音声信号経路を切断する制御手段とを
    含むことを特徴とするスピーカホン装置。
  2. 【請求項2】 着信に応答するために、スピーカホン機
    能を能動化させるスピーカホンキー入力手段を有し、 前記制御手段は、スピーカホンキー入力手段への入力操
    作に応答して、前記閉結とともに前記切断手段の制御に
    よる受話音声信号経路の切断を行うことを特徴とする請
    求項1記載のスピーカホン装置。
  3. 【請求項3】 電話回線がトランスの1次側に接続さ
    れ、トランスの2次側と、受話音声信号を音響出力とし
    て再生するスピーカおよび送話音声信号を集音するマイ
    クロホンとの間に、受話音声信号および送話音声信号の
    レベルをそれぞれ適正に保つ自動利得調整手段と、エコ
    ーキャンセル処理を行うエコーキャンセル手段とを備え
    るスピーカホン装置において、 電話回線への発信時に、トランスの1次側の極性反転を
    検出する検出手段と、検出手段からの検出出力に応答し
    て、極性反転が検出されるとき、自動利得調整手段およ
    びエコーキャンセル手段の動作を、予め設定される状態
    となるように制御する制御手段とを含むことを特徴とす
    るスピーカホン装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、前記自動利得調整手段
    および前記エコーキャンセル手段の予め設定される状態
    として、初期状態となるように制御することを特徴とす
    る請求項3記載のスピーカホン装置。
  5. 【請求項5】 電話回線がトランスの1次側に閉結可能
    に接続され、トランスの2次側と、受話音声信号を音響
    出力として再生するスピーカおよび送話音声信号を集音
    するマイクロホンとの間に、受話音声信号および送話音
    声信号のレベルをそれぞれ適正に保つ自動利得調整手段
    と、エコーキャンセル処理を行うエコーキャンセル手段
    とを備えるスピーカホン装置において、 トランスの2次側から自動利得調整手段までの受話音声
    信号経路に設けられ、受話音声信号経路の切断が可能な
    切断手段と、 電話回線への発信時に、トランスの1次側の極性反転を
    検出する検出手段と、電話回線からの着信応答時に、ト
    ランスの1次側と電話回線とを閉結するとともに、トラ
    ンスに発生するノイズの継続時間に対応して予め設定さ
    れる時間だけ切断手段を制御して、受話音声信号経路を
    切断し、 検出手段からの検出出力に応答して、極性反転が検出さ
    れるとき、自動利得調整手段およびエコーキャンセル手
    段の動作を、予め設定される状態となるように制御する
    制御手段とを含むことを特徴とするスピーカホン装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1547246A2 (en) * 2002-09-18 2005-06-29 Cirrus Logic, Inc. Integrated circuit with automatic polarity detection and configuration
JP2011525082A (ja) * 2008-06-19 2011-09-08 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 個人用緊急対応システムにおいて使用するためのスピーカフォン及び増設スピーカフォン

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