JPH10256594A - 半導体光検知装置 - Google Patents

半導体光検知装置

Info

Publication number
JPH10256594A
JPH10256594A JP9054447A JP5444797A JPH10256594A JP H10256594 A JPH10256594 A JP H10256594A JP 9054447 A JP9054447 A JP 9054447A JP 5444797 A JP5444797 A JP 5444797A JP H10256594 A JPH10256594 A JP H10256594A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
semiconductor
type
electrons
thermal equilibrium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP9054447A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Ebe
広治 江部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP9054447A priority Critical patent/JPH10256594A/ja
Publication of JPH10256594A publication Critical patent/JPH10256594A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体光検知装置に関し、熱励起電子による
熱雑音を極力低減させ、冷却を不要にする。 【解決手段】 光7を吸収する非熱平衡層1に隣接して
電位障壁を構成する光検知層4を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体光検知装置に
関するものであり、特に、赤外線検知素子の熱雑音低減
のための素子構造に特徴のある半導体光検知装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、10μm帯近傍の赤外線を検知す
る赤外線検出装置としては、HgCdTe層に形成した
pn接合ダイオードをフォトダイオードとしたものを用
い、このフォトダイオードを一次元アレイ状或いは二次
元アレイ状に配置すると共に、Si信号処理回路チップ
との電気的なコンタクトをとるために、フォトダイオー
ドアレイ基板及びSi信号処理回路チップを、双方に形
成したIn等の金属のバンプで貼り合わせる構造が採用
されている。
【0003】ここで、図9を参照して従来の半導体赤外
線検知素子を説明する。 図9(a)参照 図9は従来の半導体赤外線検知素子の概略的要部断面図
であり、CdTe基板71上にエピタキシャル成長させ
たp型HgCdTe層72に選択的にB(ボロン)をイ
オン注入してn型領域73を形成し、このn型領域73
とp型HgCdTe層72との間に形成されるpn接合
をフォトダイオードとして用いている。
【0004】図9(b)参照 図9(b)は従来の半導体赤外線検知素子の検知原理を
説明するバンドダイヤグラムであり、CdTe基板71
側から入射した赤外線74はp型HgCdTe層72に
おいて吸収され、エネルギーギャップ間を直接遷移した
少数キャリアとしての電子75がn型領域73に達する
ことにより赤外線入射信号が検知される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の半導体
赤外線検知素子においては、赤外線のエネルギーが熱の
エネルギーにほぼ等しいため、熱エネルギーによってエ
ネルギーギャップEg を越えて励起された電子が熱リー
ク電流となって熱雑音が発生し、この熱雑音が素子特性
に大きな影響を与えている。
【0006】図9(c)参照 即ち、キャリアが各エネルギーレベルに統計力学的に存
在する数N(E)は、D(E)を状態密度、f(E)を
フェルミ・ディラック統計の分布関数、EF をフェルミ
準位、Tを絶対温度、kをボルツマン定数とした場合、 N(E)=D(E)・f(E) で表され、このf(E)は、 f(E)=1/{1+exp〔(E−EF )/kT〕} で表される。
【0007】したがって、従来の半導体赤外線検知素子
においては、フェルミ準位EF が価電子帯の上端EV
近傍にあるp型HgCdTe層72においては、伝導帯
側にも熱励起による熱励起電子77が統計力学的存在す
ることになり、この熱励起電子77が熱雑音の原因とな
っている。
【0008】この様な、熱雑音の影響を極力低減するた
めには、フェルミ準位EF をできるだけ価電子帯側にす
ることによって熱励起電子77の数を減らせば良いが、
上述の様に従来の半導体赤外線検知素子のp型HgCd
Te層72においてはフェルミ準位EF が価電子帯の上
端EV の近傍にあるので、これ以上フェルミ準位EF
変動させることが、即ち、ΔE=EC −EF を大きくす
ることが困難であるため、液体窒素による冷却装置を用
いて77K程度まで冷却して使用する必要があった。
【0009】したがって、本発明は、熱励起電子による
熱雑音を極力低減させ、半導体光検知装置の冷却を不要
にすることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理的構
成の説明図であり、この図1を参照して本発明における
課題を解決するための手段を説明する。なお、図1は半
導体光検知装置の概略的バンドダイヤグラムを示す図で
ある。
【0011】図1参照 (1)本発明は、半導体光検知装置において、光7を吸
収する非熱平衡層1と、この非熱平衡層1に隣接して電
位障壁を構成する光検知層4を設けたことを特徴とす
る。
【0012】この様に、光を吸収する層を統計力学的に
非平衡な非熱平衡層1とすることにより、非熱平衡層1
における少数キャリアにより光7を吸収して光検知を行
うことができ、従来のバンド・ギャップ間を越えたキャ
リアの熱励起による熱雑音の影響をなくすことができ
る。
【0013】また、非熱平衡層1における少数キャリア
のエネルギー分布は、フェルミ・ディラック統計に従っ
て分布するので、非熱平衡層1における擬フェルミ準位
を制御することによって、熱雑音の原因となるエネルギ
ー状態にある少数キャリアの数、即ち、電位障壁EB
越えるエネルギー状態にある少数キャリア(電子5)の
数を極力少なくすることができる。
【0014】(2)また、本発明は、上記(1)におい
て、非熱平衡層1における擬フェルミ準位の制御を少数
キャリアの注入により行うことを特徴とする。
【0015】この様な非熱平衡層1における擬フェルミ
準位は、非熱平衡層1に少数キャリアを注入することに
より、即ち、少数キャリアを注入するために印加するバ
イアス電位によって任意に制御することができる。
【0016】(3)また、本発明は、上記(1)におい
て、非熱平衡層1における少数キャリアのエネルギー分
布の制御を光励起により行うことを特徴とする。
【0017】この様に、非熱平衡層1における少数キャ
リアのエネルギー分布を光励起により行うことによっ
て、熱雑音となるエネルギーを有する少数キャリアの数
を極力少なくした状態で、光検知に寄与する少数キャリ
アの数を多くすることができるので、低熱雑音の状態で
光検知出力を大きく取ることができる。
【0018】(4)また、本発明は、上記(3)におい
て、光励起のための手段をモノリシックに一体化したこ
とを特徴とする。
【0019】この様に、少数キャリアを発生させるため
の光励起手段を、面発光レーザ等を用いてモノリシック
に一体化することによって、装置全体の構成をコンパク
トにすることができる。
【0020】(5)また、本発明は、上記(1)乃至
(4)のいずれかにおいて、光検知層4の少なくとも非
熱平衡層1に接する部分の半導体層を非熱平衡層1の禁
制帯幅より大きな半導体で構成したことを特徴とする。
【0021】この様に、光検知層4の非熱平衡層1側
に、禁制帯幅のより大きな半導体層を設けて障壁層2と
することによって、低熱雑音化が可能になり、それによ
って、禁制帯幅の大きな非熱平衡層1を用いても伝導帯
に励起された電子5により赤外線の検知が可能になる。
【0022】(6)また、本発明は、上記(5)におい
て、非熱平衡層1の光検知層4に接する側と反対の側に
非熱平衡層1の禁制帯幅より大きな半導体層を設けたこ
とを特徴とする。
【0023】この様に、非熱平衡層1の両側を禁制帯幅
の大きな半導体層で挟持してダブルヘテロ接合構造を構
成することによって、非熱平衡層1に少数キャリアを閉
じ込めることができ、光検出効率を高めることができ
る。
【0024】(7)また、本発明は、上記(1)乃至
(6)のいずれかにおいて、光検知層4にpn接合を設
けたことを特徴とする。
【0025】この様に、光検知層4にpn接合を設ける
ことによって、通常のフォトダイオードと同様の原理
で、障壁層2を越えたキャリア、即ち、信号を信号取込
層3において取り込むことができる。
【0026】(8)また、本発明は、上記(1)乃至
(7)のいずれかにおいて、光検知層4の少なくとも一
部に量子井戸構造を設けたことを特徴とする。
【0027】この様に、光検知層4の少なくとも一部に
量子井戸構造を設けて障壁層2とすることによって、量
子井戸構造を構成するウエル層及びバリア層の厚さ及び
組成を制御することによって、障壁層2による電位障壁
B の実効的高さを任意に制御することができる。
【0028】(9)また、本発明は、上記(1)または
(2)において、光検知層4として、ショットキー接合
を用いたことを特徴とする。
【0029】この様に、本発明の基本動作原理となる障
壁層2は、ショットキー接合によって形成しても良い。
【0030】(10)また、本発明は、上記(1)また
は(2)において、光検知層4として、金属−絶縁体−
半導体構造を用いたことを特徴とする。
【0031】この様に、本発明の基本動作原理となる障
壁層2は、金属−絶縁体−半導体構造、即ち、MIS構
造によって形成しても良い。
【0032】
【発明の実施の形態】ここで、本発明の第1乃至第7の
実施の形態の製造工程を図2乃至図8を参照して説明す
る。なお、各図の(a)は半導体光検知装置の概略的要
部断面図であり、また、各図の(b)は半導体光検知装
置の光検知原理を説明するバンドダイヤグラムであり、
さらに、(c)がある場合には、(c)はキャリアの統
計力学的に存在する数N(E)を示す図である。
【0033】まず、図2を参照して本発明の第1の実施
の形態を説明する。 図2(a)参照 この第1の実施の形態の半導体光検知装置は、半絶縁性
のGaAs基板11上に、MBE法(分子線エピタキシ
ャル成長法)によって厚さ100〜1000nm、例え
ば、500nmのn型GaAs層12、厚さ100〜5
00nm、例えば、200nmのp型GaAs層13、
厚さ10〜100nm、例えば、50nmのp型AlG
aAs層14、厚さ100〜1000nm、例えば、5
00nmのn型AlGaAs層15を順次成長させ、電
極形成部が露出するようにパターニングし、露出部にn
側電極16、p側電極17、及び、n側電極18を形成
する。
【0034】図2(b)参照 この場合、p型GaAs層13はn側電極16とp側電
極17との間に順バイアスとなるバイアス電位Vを印加
することによって電子19がn型GaAs層12から注
入されて統計力学的に非熱平衡状態となり、バイアス電
位Vの差だけエネルギー的に離れた電子19及び正孔2
0に対する擬フェルミ準位(quasi−Fermi
level)EFn,EFpが形成される。
【0035】この状態で、波長が10μm帯の赤外線2
2がp型GaAs層13に入射した場合、p型GaAs
層13の禁制帯幅は波長換算で0.9μm以上のエネル
ギーを有しているの、価電子帯に充満している電子が励
起されることはないが、伝導帯に注入された電子19が
赤外線22を吸収して励起される。
【0036】そして、赤外線22のエネルギーhνがp
型AlGaAs層14とp型GaAs層13との間の伝
導帯における電位障壁21の高さ、即ち、ギャップエネ
ルギーより大きい場合には、励起された電子19が電位
障壁21を越えてp型AlGaAs層14側に流れ込
み、p側電極17とn側電極18とによって逆バイアス
されたn型AlGaAs層15において信号として検知
されることになる。
【0037】この場合、p型AlGaAs層14が障壁
層として機能するので、検出対象となる赤外線22の波
長に応じてその混晶比、即ち、Al組成比を適宜決定す
れば良い。
【0038】図2(c)参照 この様な非熱平衡状態にあるp型GaAs層13におけ
る電子19の分布は、擬フェルミ準位EFnを基準とした
フェルミ・ディラック統計の分布関数に従うことにな
り、キャリアが各エネルギーレベルに統計力学的に存在
する数N(E)は、D(E)を状態密度、f(E)をフ
ェルミ・ディラック統計の分布関数とした場合、 N(E)=D(E)・f(E) で表され、このf(E)は、 f(E)=1/{1+exp〔(E−EFn)/kT〕} で表される。
【0039】したがって、伝導帯における電子19の数
及び分布は電子の擬フェルミ準位E Fnの位置、即ち、p
型AlGaAs層14の伝導帯の下端のエネルギーE
c(AlGa As) と電子の擬フェルミ準位EFnの差ΔEで規定
されることになるが、電子の擬フェルミ準位EFnは、図
2(b)から明らかなようにバイアス電位Vによって任
意に制御、即ち、Vを小さくするとEFnを低く、一方、
Vを大きくするとEFnを高くすることができる。
【0040】したがって、電位障壁21を越えたエネル
ギー状態の電子19がほとんど存在しないように、電子
の擬フェルミ準位EFnを印加するバイアス電位Vで制御
することにより熱励起電子に起因する熱雑音をなくすこ
とができる。
【0041】なお、熱雑音をより少なくするためには、
印加するバイアス電位Vを小さくすれば良いが、あまり
小さすぎると赤外線22を吸収するための注入される電
子19の数も少なくなるので、必要とする感度に応じて
印加するバイアス電位Vを設定する必要がある。
【0042】この様に、本発明の第1の実施の形態にお
いては、印加するバイアス電位Vにより電子の擬フェル
ミ準位EFnを任意に制御しているので、熱雑音を極力低
減することができ、したがって、動作時における半導体
光検知装置の冷却を不要にすることが可能になる。
【0043】次に、図3を参照して本発明の第2の実施
の形態を説明する。 図3(a)参照 この第2の実施の形態の半導体光検知装置は、半絶縁性
のGaAs基板11上に、MBE法によって厚さ100
〜1000nm、例えば、500nmのn型AlGaA
s層23、厚さ100〜1000nm、例えば、500
nmのp型AlGaAs層24、厚さ100〜500n
m、例えば、200nmのp型GaAs層13、厚さ1
0〜100nm、例えば、50nmのp型AlGaAs
層14、厚さ100〜1000nm、例えば、500n
mのn型AlGaAs層15を順次成長させ、電極形成
部が露出するようにパターニングし、露出部にn側電極
16、p側電極17、及び、n側電極18を形成する。
【0044】図3(b)参照 この場合、p型GaAs層13はn側電極16とp側電
極17との間に順バイアスとなるバイアス電位Vを印加
することによって電子19がn型AlGaAs層23か
ら注入されて統計力学的に非熱平衡状態となり、バイア
ス電位Vの差だけエネルギー的に離れた電子19及び正
孔20に対する擬フェルミ準位EFn,E Fpが形成され
る。
【0045】この状態で、波長が10μm帯の赤外線2
2がp型GaAs層13に入射した場合、電子19によ
って吸収され、赤外線22のエネルギーhνがp型Al
GaAs層14とp型GaAs層13との間の伝導帯に
おける電位障壁21の高さ、即ち、ギャップエネルギー
より大きい場合には、励起された電子19が電位障壁2
1を越えてp型AlGaAs層14側に流れ込み、n型
AlGaAs層15において信号として検知されること
になる。
【0046】この第2の実施の形態においては、光吸収
層となる非熱平衡状態のp型GaAs層13が広禁制帯
幅のp型AlGaAs層24とp型AlGaAs層14
との間に挟まれてダブル・ヘテロ接合構造となり、注入
された電子19が閉じ込められるので、光検出効率が高
まる。
【0047】また、この場合の熱雑音低減の原理は上述
の図2(c)で説明した第1の実施の形態の場合と全く
同様である。
【0048】次に、図4を参照して本発明の第3の実施
の形態を説明する。 図4(a)参照 この第3の実施の形態の半導体光検知装置は、半絶縁性
のGaAs基板11上に、MBE法によって厚さ100
〜1000nm、例えば、500nmのn型GaAs層
12、厚さ100〜500nm、例えば、200nmの
p型GaAs層13、厚さ1000〜5000nm、例
えば、2500nmのMQW障壁層25、厚さ100〜
1000nm、例えば、500nmのn型AlGaAs
層15を順次成長させ、電極形成部が露出するようにパ
ターニングし、露出部にn側電極16、p側電極17、
及び、n側電極18を形成する。
【0049】この場合のMQW障壁層25は、Alx
1-x Asバリア層とAly Ga1- y Asウエル層とに
よって構成するが、各層の不純物濃度、Al組成比x,
y、及び、層厚は必要とする電位障壁21の実効的高さ
に応じて適宜設定する。
【0050】図4(b)参照 この場合もp型GaAs層13はn側電極16とp側電
極17との間に順バイアスとなるバイアス電位Vを印加
することによって電子19がn型GaAs層12から注
入されて統計力学的に非熱平衡状態となり、バイアス電
位Vの差だけエネルギー的に離れた電子19及び正孔2
0に対する擬フェルミ準位EFn,EFpが形成される。
【0051】この状態で、波長が10μm帯の赤外線2
2がp型GaAs層13に入射した場合、電子19によ
って吸収され、赤外線22のエネルギーhνがMQW障
壁層25とp型GaAs層13との間の伝導帯における
電位障壁21の高さより大きい場合には、励起された電
子19が電位障壁21を越えてMQW障壁層25に流れ
込み、n型AlGaAs層15において信号として検知
されることになる。
【0052】この第3の実施の形態においては、障壁層
をMQW障壁層25で構成しているので、MQW障壁層
25を構成するバリア層及びウエル層の組成及び層厚を
制御することによって電位障壁21の高さを任意に制御
することができ、特に、混晶の形成が困難な半導体系を
用いた場合にも、混晶を形成することなく、2つの半導
体の組合せによって、その層厚を制御するだけで電位障
壁21の高さを任意に制御することができる。
【0053】なお、この場合のMQW障壁層25は一次
元の量子井戸構造で構成しているが、一次元の量子井戸
構造に限られるものではなく、二次元の量子井戸構造
(量子細線)或いは三次元の量子井戸構造(量子箱)を
用いて良いものである。
【0054】また、この場合の熱雑音低減の原理も上述
の図2(c)で説明した第1の実施の形態の場合と全く
同様である。
【0055】次に、図5を参照して本発明の第4の実施
の形態を説明する。 図5(a)参照 この第4の実施の形態の半導体光検知装置は電位障壁と
してショットキーバリアを利用したものであり、半絶縁
性のSi基板31上に、CVD法(化学気相成長法)に
よって厚さ100〜1000nm、例えば、500nm
のn型Si層32、厚さ50〜500nm、例えば、1
00nmのp型Si層33、及び、厚さ5〜50nm、
例えば、10nmのPtSi層34を順次成長させ、電
極形成部が露出するようにパターニングし、露出部にn
側電極35、p側電極36、及び、電極37を形成す
る。
【0056】図5(b)参照 この場合、p型Si層33とPtSi層34との間には
所望の感光波長に対応した高さΔEを持つ電位障壁41
が形成され、この電位障壁41の厚さと高さは、p型S
i層33の不純物濃度を制御することによって任意に制
御することができる。
【0057】この場合もp型Si層33はn側電極35
とp側電極36との間に順バイアスとなるバイアス電位
Vを印加することによって電子38がn型Si層32か
ら注入されて統計力学的に非熱平衡状態となり、バイア
ス電位Vの差だけエネルギー的に離れた電子38及び正
孔39に対する擬フェルミ準位EFn,EFpが形成され
る。
【0058】この状態で、波長が10μm帯の赤外線4
0がp型Si層33に入射した場合、電子38によって
吸収され、赤外線40のエネルギーhνが電位障壁41
の高さΔEより大きい場合には、励起された電子38が
電位障壁41を越えてPtSi層34に流れ込み、信号
として検知されることになる。
【0059】この第4の実施の形態においては、ショッ
トキー接合を用いているので、ヘテロエピタキシャル成
長が不要となり、製造工程が簡素化され、且つ、Siを
用いているのでシリコンデバイスとの集積化が容易にな
る。
【0060】なお、この場合の光吸収層及びキャリア注
入層としてはSiを用いているが、Siに限られるもの
ではなく、GaAs等の化合物半導体を用いてショット
キーバリアを構成しても良いものである。
【0061】また、この場合の熱雑音低減の原理も上述
の図2(c)で説明した第1の実施の形態の場合と基本
的に同様である。
【0062】次に、図6を参照して本発明の第5の実施
の形態を説明する。 図6(a)参照 この第5の実施の形態の半導体光検知装置は電位障壁と
してMIS構造を利用したものであり、半絶縁性のSi
基板31上に、CVD法によって厚さ100〜1000
nm、例えば、500nmのn型Si層32、及び、厚
さ50〜500nm、例えば、100nmのp型Si層
33を成長させ、次いで、スパッタリング法によって厚
さ1〜10nm、例えば、5nmのSiNx からなる絶
縁膜42、及び、厚さ50〜500nm、例えば、10
0nmのAlからなる電極層43を堆積させたのち、電
極形成部が露出するようにパターニングし、露出部にn
側電極35、p側電極36、及び、電極37を形成す
る。
【0063】図6(b)参照 この場合、電極37に適当な電圧を印加することによっ
てp型Si層33の絶縁膜42との界面近傍にΔEに相
当するバンドの曲がりが形成され、このバンドの曲がり
によりp型Si層33と絶縁膜42との間には、高さΔ
Eが所望の感光波長に相当する電位障壁が形成され、こ
の電位障壁の高さは、p型Si層33の不純物濃度及び
電極層43に印加するバイアスによって任意に制御する
ことができる。
【0064】この場合もp型Si層33はn側電極35
とp側電極36との間に順バイアスとなるバイアス電位
Vを印加することによって電子38がn型Si層32か
ら注入されて統計力学的に非熱平衡状態となり、バイア
ス電位Vの差だけエネルギー的に離れた電子38及び正
孔39に対する擬フェルミ準位EFn,EFpが形成され
る。
【0065】この状態で、波長が10μm帯の赤外線4
0がp型Si層33に入射した場合、電子38によって
吸収され、赤外線40のエネルギーhνが電位障壁の高
さΔEより大きい場合には、励起された電子38が絶縁
膜42をトンネルして電極層43に流れ込み、信号とし
て検知されることになる。
【0066】この第5の実施の形態においては、MIS
構造を用いているので、ヘテロエピタキシャル成長が不
要となり、製造工程が簡素化され、且つ、Siを用いて
いるのでシリコンデバイス、特に、MOS型半導体装置
との集積化が容易になる。
【0067】なお、この場合の光吸収層及びキャリア注
入層としてはSiを用いているが、Siに限られるもの
ではなく、GaAs等の化合物半導体を用いてMIS構
造を構成しても良いものである。
【0068】また、この場合の熱雑音低減の原理も上述
の図2(c)で説明した第1の実施の形態の場合と基本
的に同様である。
【0069】次に、図7を参照して本発明の第6の実施
の形態を説明する。 図7(a)参照 この第6の実施の形態は光励起型の半導体光検知装置で
あり、半絶縁性のGaAs基板51上に、MBE法によ
って厚さ100〜1000nm、例えば、500nmの
p型AlGaAs層52、厚さ100〜500nm、例
えば、200nmのp型GaAs層53、厚さ10〜1
00nm、例えば、50nmのp型AlGaAs層5
4、及び、厚さ100〜1000nm、例えば、500
nmのn型AlGaAs層55を順次成長させ、電極形
成部が露出するようにパターニングし、露出部にp型電
極56及びn側電極57を形成する。
【0070】図7(b)参照 この場合、外部からp型GaAs層53の禁制帯幅以上
のエネルギーを有する励起光60を照射することによっ
て、p型GaAs層53において価電子帯に充満してい
る電子が伝導帯に励起されるため、p型GaAs層53
における電子分布は統計力学的に非熱平衡状態となる。
【0071】この状態で、波長が10μm帯の赤外線6
1がp型GaAs層53に入射した場合、電子58によ
って吸収され、赤外線61のエネルギーhνがp型Al
GaAs層54とp型GaAs層53との間の伝導帯に
おける電位障壁62の高さより大きい場合には、励起さ
れた電子58が電位障壁62を越えてp型AlGaAs
層54側に流れ込み、n型AlGaAs層55において
信号として検知されることになる。
【0072】図7(c)参照 この様な非熱平衡状態にあるp型GaAs層53におけ
る電子58の分布は、p型GaAs層53における通常
のフェルミ準位EF を基準としたフェルミ・ディラック
統計の分布関数に従う電子の分布と、励起光60によっ
て価電子帯から励起された電子の分布の和となる。
【0073】したがって、伝導帯における電子58の数
及び分布は励起光60の強度によって任意に制御するこ
とができ、赤外線61の検出感度は励起光60の強度に
依存することになる。
【0074】また、電位障壁62を越えたエネルギー状
態の電子58の数は、p型GaAs層53のフェルミ準
位EF で規定されることになり、このフェルミ準位EF
は価電子帯の上端EV の近傍に位置するので、電位障壁
62を越えたエネルギー状態の電子58の数を十分小さ
くすることができ、したがって、熱励起電子に起因する
熱雑音をなくすことができる。
【0075】この第6の実施の形態においては、光励起
を用いているので、キャリア注入のための機構が不要に
なり、また、電位障壁62を越えたエネルギー状態の電
子58の数はp型GaAs層53のフェルミ準位EF
規定されるため、熱雑音を低減した状態で光検知感度を
任意に高めることができる。
【0076】次に、図8を参照して本発明の第7の実施
の形態を説明する。 図8参照 この第7の実施の形態は光励起手段をモノリシックに一
体化した半導体光検知装置であり、半絶縁性のGaAs
基板51上に、MBE法によってDBR層(分布ブラッ
グ反射層)63、厚さ1〜10nm、例えば、5nmの
p型AlGaAsクラッド層(Al比0.3)64、厚
さ1〜10nm、例えば、2nmのGaAs活性層6
5、厚さ1〜10nm、例えば、5nmのn型AlGa
Asクラッド層(Al比0.3)66、及び、DBR層
67を順次堆積させて面発光レーザ要素を形成する。
【0077】この場合のDBR層63,67は、薄いi
型AlGaAsとi型GaAsとを交互に複数層堆積さ
せて、レーザの共振器とするものであり、必要とする反
射率、及び、半透過率に応じて適宜層構造を設定すれば
良い。
【0078】引き続いて、厚さ100〜1000nm、
例えば、500nmのp型AlGaAs層52、厚さ1
00〜500nm、例えば、200nmのp型GaAs
層53、厚さ10〜100nm、例えば、50nmのp
型AlGaAs層54、及び、厚さ100〜1000n
m、例えば、500nmのn型AlGaAs層55を順
次成長させ、電極形成部が露出するようにパターニング
し、露出部にp型電極68及びn側電極69を形成して
面発光レーザを構成するとともに、p型電極56及びn
側電極57を形成して光検知部を構成する。
【0079】この場合の赤外線の検知原理及び熱雑音低
減の原理は上記の第6の実施の形態と同様であるが、光
励起手段をモノリシックに一体化しているので装置全体
の構成がコンパクトになる。
【0080】なお、この第7の実施の形態においては光
励起手段としての面発光レーザを基板側に設けている
が、成長層表面側に設けても良く、或いは、両側に設け
ても良く、いずれの場合にも信号源となる赤外線は禁制
帯幅の大きな面発光レーザ部で吸収されることはない。
【0081】さらに、この様な光励起手段は面発光レー
ザである必要はなく、通常の自然発光を行う発光ダイオ
ード(LED)であっても良い。
【0082】以上、本発明の各実施の形態を説明してき
たが、本発明は実施の形態に記載したディスクリートの
赤外線検知素子に限られるものではなく、この様な赤外
線検知素子を一次元或いは二次元に配列した赤外線検知
アレイも対象とするものである。
【0083】また、上記の電位障壁をヘテロ接合で構成
する各実施の形態においては、AlGaAs/GaAs
系ヘテロ接合を用いているが、AlGaAs/AlGa
As系ヘテロ接合を用いても良く、さらには、InP/
InGaAsP系ヘテロ接合等の半導体レーザに用いら
れている各種のヘテロ接合を用いても良い。
【0084】
【発明の効果】本発明によれば、検出すべき光を光吸収
層における伝導帯に存在する少数キャリアにより吸収す
ると共に、光吸収層が光検知時に、少数キャリアの注入
或いは少数キャリアの光励起により非熱平衡状態となる
ようにし、それによって、少数キャリアの各エネルギー
における存在数、即ち、N(E)を熱平衡状態の分布と
異なるようにして熱励起電子による熱リーク電流を低減
することができるので、半導体光検出装置の冷却が不要
になり、装置全体の構成を簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理的構成の説明図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の説明図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態の説明図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態の説明図である。
【図5】本発明の第4の実施の形態の説明図である。
【図6】本発明の第5の実施の形態の説明図である。
【図7】本発明の第6の実施の形態の説明図である。
【図8】本発明の第7の実施の形態の説明図である。
【図9】従来の半導体赤外線検知素子の説明図である。
【符号の説明】
1 非熱平衡層 2 障壁層 3 信号取込層 4 光検知層 5 電子 6 正孔 7 光 11 GaAs基板 12 n型GaAs層 13 p型GaAs層 14 p型AlGaAs層 15 n型AlGaAs層 16 n側電極 17 p側電極 18 n側電極 19 電子 20 正孔 21 電位障壁 22 赤外線 23 n型AlGaAs層 24 p型AlGaAs層 25 MQW障壁層 31 Si基板 32 n型Si層 33 p型Si層 34 PtSi層 35 n側電極 36 p側電極 37 電極 38 電子 39 正孔 40 赤外線 41 電位障壁 42 絶縁膜 43 電極層 51 GaAs基板 52 p型AlGaAs層 53 p型GaAs層 54 p型AlGaAs層 55 n型AlGaAs層 56 p側電極 57 n側電極 58 電子 59 正孔 60 励起光 61 赤外線 62 電位障壁 63 DBR層 64 p型AlGaAsクラッド層 65 AlGaAs活性層 66 n型AlGaAsクラッド層 67 DBR層 68 p側電極 69 n側電極 71 CdTe基板 72 p型HgCdTe層 73 n型領域 74 赤外線 75 電子 76 正孔 77 熱励起電子 78 正孔

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光を吸収する非熱平衡層と、前記非熱平
    衡層に隣接して電位障壁を構成する光検知層を設けたこ
    とを特徴とする半導体光検知装置。
  2. 【請求項2】 上記非熱平衡層における擬フェルミ準位
    の制御を、少数キャリアの注入により行うことを特徴と
    する請求項1記載の半導体光検知装置。
  3. 【請求項3】 上記非熱平衡層における少数キャリアの
    エネルギー分布の制御を、光励起により行うことを特徴
    とする請求項1記載の半導体光検知装置。
  4. 【請求項4】 上記光励起のための手段を、モノリシッ
    クに一体化したことを特徴とする請求項3記載の半導体
    光検知装置。
  5. 【請求項5】 上記光検知層の少なくとも上記非熱平衡
    層に接する部分の半導体層を、前記非熱平衡層の禁制帯
    幅より大きな半導体で構成したことを特徴とする請求項
    1乃至4のいずれか1項に記載の半導体光検知装置。
  6. 【請求項6】 上記非熱平衡層の上記光検知層に接する
    側と反対の側に、前記非熱平衡層の禁制帯幅より大きな
    半導体層を設けたことを特徴とする請求項5記載の半導
    体光検知装置。
  7. 【請求項7】 上記光検知層に、pn接合を設けたこと
    を特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の半
    導体光検知装置。
  8. 【請求項8】 上記光検知層の少なくとも一部に、量子
    井戸構造を設けたことを特徴とする請求項1乃至7のい
    ずれか1項に記載の半導体光検知装置。
  9. 【請求項9】 上記光検知層として、ショットキー接合
    を用いたことを特徴とする請求項1または2に記載の半
    導体光検知装置。
  10. 【請求項10】 上記光検知層として、金属−絶縁体−
    半導体構造を用いたことを特徴とする請求項1または2
    に記載の半導体光検知装置。
JP9054447A 1997-03-10 1997-03-10 半導体光検知装置 Withdrawn JPH10256594A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9054447A JPH10256594A (ja) 1997-03-10 1997-03-10 半導体光検知装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9054447A JPH10256594A (ja) 1997-03-10 1997-03-10 半導体光検知装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10256594A true JPH10256594A (ja) 1998-09-25

Family

ID=12970966

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9054447A Withdrawn JPH10256594A (ja) 1997-03-10 1997-03-10 半導体光検知装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10256594A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009532852A (ja) * 2006-03-21 2009-09-10 シモン・マイモン 暗電流を低減した光検出器
JP2011204779A (ja) * 2010-03-24 2011-10-13 Asahi Kasei Electronics Co Ltd 赤外線センサ
JP2012134507A (ja) * 2012-01-11 2012-07-12 Maimon Shimon 暗電流を低減した光検出器
JP2014239235A (ja) * 2014-07-10 2014-12-18 シモン・マイモンShimon MAIMON 暗電流を低減した光検出器
JP2015511394A (ja) * 2012-01-04 2015-04-16 コミサリア ア レネルジィ アトミーク エ オ ゼネ ルジイ アルテアナティーフCommissariata L’Energie Atomique Et Aux Energies Alternatives 半導体構造体、構造体を含むデバイス、および半導体構造体を製造する方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009532852A (ja) * 2006-03-21 2009-09-10 シモン・マイモン 暗電流を低減した光検出器
JP2011204779A (ja) * 2010-03-24 2011-10-13 Asahi Kasei Electronics Co Ltd 赤外線センサ
JP2015511394A (ja) * 2012-01-04 2015-04-16 コミサリア ア レネルジィ アトミーク エ オ ゼネ ルジイ アルテアナティーフCommissariata L’Energie Atomique Et Aux Energies Alternatives 半導体構造体、構造体を含むデバイス、および半導体構造体を製造する方法
JP2012134507A (ja) * 2012-01-11 2012-07-12 Maimon Shimon 暗電流を低減した光検出器
JP2014239235A (ja) * 2014-07-10 2014-12-18 シモン・マイモンShimon MAIMON 暗電流を低減した光検出器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6288415B1 (en) Optoelectronic semiconductor devices
US5023685A (en) Quantum-well radiation-interactive device, and methods of radiation detection and modulation
US6541788B2 (en) Mid infrared and near infrared light upconverter using self-assembled quantum dots
US7271405B2 (en) Intersubband detector with avalanche multiplier region
US5491712A (en) Integration of surface emitting laser and photodiode for monitoring power output of surface emitting laser
JPH0738487B2 (ja) 広バンドギャップ半導体発光装置
US5510627A (en) Infrared-to-visible converter
JP2942285B2 (ja) 半導体受光素子
JP2012531753A (ja) 半導体アバランシェ増幅による低レベル信号検出
JPS62190780A (ja) 光トランジスタ
EP0473198B1 (en) Photo-sensing device
US5942771A (en) Semiconductor photodetector
US20140217540A1 (en) Fully depleted diode passivation active passivation architecture
KR920009918B1 (ko) 양자-웰 방사선 검출 소자
JPH04111478A (ja) 受光素子
JPH10256594A (ja) 半導体光検知装置
US4911765A (en) Method for fabricating a monolithic integration of a laser diode and a wide aperture photo diode
JP2710070B2 (ja) 半導体受光素子及びこの半導体受光素子を用いた光半導体装置
JP2000188407A (ja) 赤外線検知素子
US7103080B2 (en) Laser diode with a low absorption diode junction
JPH04144182A (ja) 光半導体装置アレイ
JP4331428B2 (ja) サブバンド間遷移量子井戸型光検知装置
Oktyabrsky et al. Characteristics of integrated QWIP-HBT-LED up-converter
JP3730348B2 (ja) 受光素子
JPS59149070A (ja) 光検出器

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20040511