JP2014239235A - 暗電流を低減した光検出器 - Google Patents
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Abstract
【課題】中波長の赤外線帯域を検知し、暗ノイズを低減したフォトダイオードであって、製造に高価なパッシベーションを必要とせず、更に、77Kより十分に高い温度で働く光検出器を提供する。
【解決手段】nドープの半導体基板20を含む光吸収層30と、その第1側面は光吸収層30の第1側面に隣り合い、光吸収層30のドープされた半導体の価電子帯エネルギーレベルと実質的に等しい価電子帯エネルギーレベルを有するバリア層40と、ドープされた半導体を含み、バリア層の第1側面に対向する第2側面に隣り合うコンタクト領域110とを含み、バリア層40は、光吸収層30からコンタクト領域に多数キャリアがトンネルするのを防止し、光吸収層からコンタクト領域に熱化された多数キャリアが流れるのを阻止するのに十分である膜厚と伝導帯バンドギャップを有する。
【選択図】図1B
【解決手段】nドープの半導体基板20を含む光吸収層30と、その第1側面は光吸収層30の第1側面に隣り合い、光吸収層30のドープされた半導体の価電子帯エネルギーレベルと実質的に等しい価電子帯エネルギーレベルを有するバリア層40と、ドープされた半導体を含み、バリア層の第1側面に対向する第2側面に隣り合うコンタクト領域110とを含み、バリア層40は、光吸収層30からコンタクト領域に多数キャリアがトンネルするのを防止し、光吸収層からコンタクト領域に熱化された多数キャリアが流れるのを阻止するのに十分である膜厚と伝導帯バンドギャップを有する。
【選択図】図1B
Description
本発明は、一般に半導体ベースの光検出器(Photo-detector)に関し、特に、活性な半導体領域とコンタクト半導体領域との間にバリア領域を有する光検出器に関する。
光検出器は、画像を含む幅広い応用に使用できる。光の赤外線波長を検知する光検出器の特定のタイプは、赤外線検出器として知られている。赤外線は、広い範囲の波長をカバーし、多くの材料は、特定の範囲の波長のみ検知する。結果として、赤外線帯域は、更に、伝統的に0.75〜1.4μmと規定される近赤外線、伝統的に0.3〜3μmと規定される短波長赤外線、伝統的に3〜8μmと規定される中波長赤外線、および伝統的に15〜1000μmと規定される遠赤外線に分けられる。5μmから8μmの範囲の赤外線は、環境中でうまく伝送されず、多くの赤外線検出の応用において、中波長赤外線は、3〜5μmとされる。
赤外線検出器は、幅広い応用に使用され、特に暗視装置、空気伝搬システム、海軍システム、およびミサイルシステムの熱検出器として使用されるような、特に軍事分野で使用される。非常に正確な熱検出器は、InSbおよびHgCdTeのp−n接合ダイオードを用いて形成されるが、しかしながら、それらの熱検出器は、費用のかかる77K周囲の低温への冷却を必要とする。低温は、第1に、他の効果の中で、ショットキリードホール(SRH)生成によるp−n接合中で発生する暗電流の低減に使用される。
ナローバンドギャップ半導体に基づくフォトダイオードにおいて、Idarkと記載される暗電流について主な貢献は3つある。暗電流成分の変動は、デバイス性能を制限する、ノイズ中の主要因である。
それらの成分は、
a)空乏領域中のショットキリードホール(SRH)プロセスに関する生成電流Isrh、
b)エクストリンシック領域中のオージェまたは放射プロセスに関する拡散電流Idiff、および
c)接合の表面状態に関する表面電流Isurf、である。表面電流は、デバイスに対して行われたパッシベーションプロセスに主に依存する。
このように、Idarkは以下のように表すことができる。
それらの成分は、
a)空乏領域中のショットキリードホール(SRH)プロセスに関する生成電流Isrh、
b)エクストリンシック領域中のオージェまたは放射プロセスに関する拡散電流Idiff、および
c)接合の表面状態に関する表面電流Isurf、である。表面電流は、デバイスに対して行われたパッシベーションプロセスに主に依存する。
このように、Idarkは以下のように表すことができる。
SRH生成プロセスは、ミッドギャップトラップが非常に活性な、フォトダイオードの空乏領域中で非常に有効である。これは、200Kより低い温度で使用される中波長の赤外で働くフォトダイオードの主な暗電流源である。電流は、この源と以下のような関係を有する。
更に、pn接合ダイオード、特に熱画像用に製造されたpn接合ダイオードは、p層とn層の間の金属接合に、パッシベーション層を必要とする。残念ながらこれは達成が困難であり、製造コストを大きく増加させる。
このように、暗ノイズを低減したフォトダイオードが長年必要とされてきた。フォトダイオードは中波長の赤外線帯域を検知し、製造に高価なパッシベーションを必要としないものが好ましい。更に、フォトダイオードは77Kより十分に高い温度で働くことが好ましい。
このように、本発明の主要な目的は、従来のフォトダイオードの欠点を克服することであり、特に中波長の赤外線検出器に関する。本発明では、目的波長帯で検知可能なフォトダイオードは、好適には光吸収長のオーダーの膜厚を有する光吸収層を含む。一例としての具体例では、光吸収層は、光吸収長の1倍と2倍の間の膜厚に形成される。コンタクト層は更に形成され、バリア層が光吸収層とコンタクト層との間に挟まれる。バリア層は、光吸収層からコンタクト層に多数キャリアがトンネルするのを防止するのに十分な膜厚を有し、更に光吸収層からコンタクト層に熱化された多数キャリアが流れるのを防止するのに十分なバンドギャップバリアを有する。バリア層は、少数キャリアを妨げるのには十分ではない。
本発明の第1の赤外線検出器は、nドープ光球種層またはpドープ光吸収層のいずれかを用いて形成される。バリア層は、少数キャリアのオフセットがなく、多数キャリアに対してバンドギャップを有するように設計される。検出器中の電流は、このように、少数キャリアによりほぼ独占される。特に、nドープの光吸収層では、バリア層と吸収層との間の接合は、実質的に価電子帯のオフセットが0、即ち、バンドギャップの差が、伝導帯のオフセットにより殆ど独占される。pドープの光吸収層では、バリア層と吸収層との間の接合は、実質的に伝導帯のオフセットが0、即ち、バンドギャップの差が、価電子帯のオフセットにより殆ど独占される。
特徴的に、対象発明の光検出器は、空乏層を有さず、これにより暗電流は十分に減らされる。更に、一例の具体例では、バリア層が更にパッシベーションとして機能するためパッシベーションは不要である。
本発明は、光検出器であって、価電子帯エネルギーレベルと伝導帯エネルギーレベルとを有するnドープの半導体を含む光吸収層と、その第1側面は光吸収層の第1側面に隣り合い、光吸収層の価電子帯エネルギーレベルと実質的に等しい価電子帯エネルギーレベルと、光吸収層の伝導帯に対して大きなバンドギャップを有する伝導帯エネルギーレベルを有するバリア層と、ドープされた半導体を含み、バリア層の、第1側面に対向する第2側面に隣り合うコンタクト領域とを含み、バリア層は所定の膜厚を有し、その膜厚とバンドギャップは、光吸収層からコンタクト領域に多数キャリアがトンネルするのを防止し、光吸収層からコンタクト領域に熱化された多数キャリアが流れるのを阻止するのに十分である光検出器を提供する。
1の具体例では、バリア層は、アンドープの半導体を含む。他の具体例では、コンタクト領域は、nドープである。更なる具体例では、コンタクト領域は、光吸収層のnドープ半導体の価電子帯エネルギーレベルと実質的に等しい価電子帯エネルギーレベルを有する。
1の具体例では、コンタクト領域は、pドープである。他の具体例では、コンタクト領域は、光吸収層のnドープ半導体の価電子帯エネルギーレベルより大きな価電子帯エネルギーレベルを有する。更なる具体例では、バリア層は、アンドープ半導体を含む。
1つの具体例では、光吸収層は、3〜5μmの波長の光エネルギーの存在によりキャリアを生成する。他の具体例では、光検出器は、更に、光吸収層の第2側面に隣り合う第1側面を有する基板を含み、光吸収層の第2側面は光吸収層の第1側面に対向し、基板は金属層と接続した第2側面を有する。好適には、光検出器は、更に、コンタクト領域と接続した追加の金属層を含む。
1の具体例では、バリア層は、AlSb、AlAsSb、GaAlAsSb、AlPSb、AlGaPSb、およびHgZnTeの1つを含む。更なる具体例では、光吸収層は、nドープのInAs、nドープのInAsSb、nドープのInGaAs、nドープのInAs/InGaSb型のII型超格子、およびnドープのHgCdTeの1つからなる。更なる具体例では、コンタクト領域は、InAs、InGaAs、InAsSb、InAs/InGaSb型のII型超格子、HgCdTe、およびGaSbの1つからなる。更なる具体例では、コンタクト領域および光吸収層は、実質的に同じ成分を有する。
1の具体例では、光吸収層およびコンタクト領域は、nドープのHgCdTeからなり、バリア層は、HgZnTeからなる。他の具体例では、光吸収層およびコンタクト層は、nドープのInAs/InGaSb型のII型超格子からなり、バリア層は、nドープのAlGaAsSbからなる。他の具体例では、光吸収層はnドープのInAsSbからなり、バリア層はAlGaAsSbからなり、コンタクト層はpドープのGaSbからなる。1の具体例では、光吸収層は、光吸収長のオーダーの膜厚を有する。
本発明は、独立して、伝導帯エネルギーレベルと価電子帯エネルギーレベルとを有するpドープの半導体を含む光吸収層と、その第1側面は光吸収層の第1側面に隣り合い、光吸収層の伝導帯エネルギーレベルと実質的に等しい伝導帯エネルギーレベルと、光吸収層の価電子帯に対して大きなバンドギャップを有する価電子帯エネルギーレベルを有するバリア層と、ドープされた半導体を含み、バリア層の、第1側面に対向する第2側面に隣り合うコンタクト領域とを含み、バリア層は所定の膜厚を有し、その膜厚とバンドギャップは、光吸収層からコンタクト領域に多数キャリアがトンネルするのを防止し、光吸収層からコンタクト領域に熱化された多数キャリアが流れるのを阻止するのに十分である光検出器を提供する。
1つの具体例では、バリア層は、アンドープの半導体を含む。他の具体例では、コンタクト領域は、pドープである。更に他の具体例では、コンタクト領域は、光吸収層のpドープ半導体の伝導帯エネルギーレベルと実質的に等しい伝導帯エネルギーレベルを有する。
1の具体例では、コンタクト領域は、nドープである。他の具体例では、コンタクト領域は、光吸収層のpドープ半導体の伝導帯エネルギーレベルより小さな伝導帯エネルギーレベルを有する。他の具体例では、バリア層は、アンドープ半導体を含む。
1の具体例では、光吸収層は、3〜5μmの波長の光エネルギーの存在によりキャリアを生成する。他の具体例では、光検出器は、更に、光吸収層の第2側面に隣り合う第1側面を有する基板を含み、光吸収層の第2側面は光吸収層の第1側面に対向し、基板は第1金属層と接続した第2側面を有する。他の具体例では、更に、コンタクト領域と接続した金属層を含む。
1の具体例では、バリア層は、AlSb、AlAsSb、GaAlAsSb、AlPSb、AlGaPSb、InAlAs、InAlAsSb、およびHgZnTeの1つからなる。更なる具体例では、光吸収層は、pドープのInAs、pドープのInAsSb、pドープのInGaAs、pドープのInAs/InGaSb型のII型超格子、およびpドープのHgCdTeの1つからなる。他の具体例では、コンタクト領域は、InAs、InGaAs、InAsSb、InAs/InGaSb型のII型超格子、HgCdTe、およびGaSbの1つからなる。他の具体例では、コンタクト領域および光吸収層は、実質的に同じ成分を有する。
本発明は、独立して、基板を準備する工程と、基板の上に、非導電性の多数キャリアと関係するエネルギーレベルを有するドープされた半導体を含む光吸収層を形成する工程と、光吸収層の上に、所定の膜厚と、光吸収層のエネルギーレベルと実質的に等しい光吸収層の少数キャリアに関係するエネルギーレベルと、光吸収層の多数キャリアに関係するバンドギャップとを有するバリア層を形成する工程と、光吸収層の上に、ドープされた半導体を含むコンタクト層を形成する工程とを含み、バリア層の膜厚とバンドギャップは、光吸収層からコンタクト領域に多数キャリアがトンネルするのを防止し、光吸収層からコンタクト領域に熱化された多数キャリアが流れるのを阻止するのに十分である光検出器の製造方法を提供する。
1の具体例では、この方法は、更に、形成したコンタクト層を選択的にエッチングして、複数のコンタクト領域を規定する工程を含む。他の具体例では、光吸収層を形成する工程、バリア層を形成する工程、およびコンタクト層を形成する工程の少なくとも1つは、分子線エピタキシー、有機金属化学気相成長、有機金属相エピタキシー、および液相エピタキシーの1つで行われる。
本発明の追加の長所や特徴は、以下の図面や説明から明らかになるであろう。
本発明の具体例は、目的周波帯を検知する光検出器であって、光吸収層を含み、好適には、光吸収層は、目的波長帯の光吸収長のオーダーの膜厚を有する。一例の具体例では、光吸収層は、光吸収長の1倍と2倍の間の膜厚で形成される。コンタクト層が更に形成され、バリア層は、光吸収層とコンタクト層との間に挟まれる。バリア層は、光吸収層からコンタクト層に多数キャリアがトンネルするのを防ぐのに十分な膜厚を有し、更に、光吸収層からコンタクト層に熱化された(thermalized)多数キャリアが流れるのを防ぐのに十分なバンドギャップバリアを有する。バリア層は、少数キャリアを防がない。
本発明の原理にかかる赤外線検出器は、nドープの光吸収層またはpドープの光吸収層のいずれを用いても形成することができ、バリア層は、少数キャリアに対しては実質的にオフセットを有さず、多数キャリアに対してバンドギャップバリアを有するように設計される。検出器中の電流は、このように、少数キャリアによって占められる。特に、nドープの光吸収層に対して、バリア層と吸収層との間の接合は、価電子帯のオフセットは実質的に0であり、即ち、バンドギャップの差は、殆ど伝導帯のオフセットとなる。pドープの光吸収層に対して、バリア層と吸収層との間の接合は、伝導帯のオフセットは実質的に0であり、即ち、バンドギャップの差は、殆ど価電子帯のオフセットとなる。
優位には、主題の発明の光検出器は空乏層を有さず、これにより暗電流は著しく低減される。更に、一例の具体例では、バリア層は更にパッシベーションとしても機能するため、パシベーションは必要とされない。
本発明の少なくとも1つの具体例を詳細に説明する前に、本発明は、その適用において以下の説明や図面に示す詳細な構造や構成部分の配置に限定されないことが理解される。本発明は、他の具体例に適用し、多くの方法で実施することができる。また、ここで使用する語句や用語は記載を目的とし、これに限定されないことを理解すべきである。
図1Aは、本発明の原理の具体例にかかる光検出器10の層の高水準の模式図であり、基板20、光吸収層30、バリア層40、コンタクト層50、金属層60、および金属層65を含む。基板20は形成のベースとして提供され、金属層60の1つの面の上に、電子回路として接続される。一例の具体例では、金属層60は金からなる。光吸収層30は第1の側面に対向する、基板20の第2の側面の上に形成される。光吸収層30は、目的とする波長の光子(photon)に応答するドープされた半導体を含み、好適には、光吸収長のオーダーの膜厚で形成される。1の具体例では、光吸収層30は、光吸収長の1倍と2倍との間の膜厚で形成される。一例の具体例では、光吸収層30は、nドープのInAs、nドープのInAsSb、nドープのInGaAs、nドープのInAs/InGaSb型のII型超格子、およびnドープのHgCdTeの1つを含む。代わりの具体例では、吸収層30は、pドープのInAs、pドープのInAsSb、pドープのInGaAs、pドープのInAs/InGaSb型のII型超格子、およびpドープのHgCdTeの1つを含む。
バリア層40はパッシベーション無しに、光吸収層30の上に直接形成される。バリア層40は、多数キャリアが光吸収層30からコンタクト層50にトンネルするのを実質的に防止するのに十分な膜厚に形成され、一例の具体例では50nm〜100nmの膜厚で形成される。バリア層40は、光吸収層30からの多数キャリアに対して高いバンドギャップバリアを示し、少数キャリアに対しては実質的にバンドギャップバリアが無いように選択される。バリア層40は、これにより、光吸収層30からコンタクト層50への、熱化された多数キャリアの流れと、多数キャリアのトンネルを十分に防止する。これにより、n型光吸収層30に対して、伝導帯でバンドギャップの差が生じ、一方、価電子帯ではバンドギャップの差が生じない。1の具体例では、バリア層は、AlSb、AlAsSb、GaAlAsSb、AlPSb、AlGaPSb、およびHgZnTeの1つを含む。一例の具体例では、光吸収層30は、nドープInAsを含み、バリア層40は、AlAsxSb1−x(x〜0.15)からなり、これにより価電子帯のオフセットは略0となる。
コンタクト層50は、バリア層40の上に形成される。コンタクト層50は、吸収層30から拡散する少数キャリアを吸収するように働き、本質的にはコンタクト層である。一例の具体例では、コンタクト層50は、20nm〜50nmの膜厚で形成され、InAs、InAsSb、InGaAs、InAs/InGaSb型のII型超格子、HgCdTe、およびGaSbの1つを含む。コンタクト層50は、本発明の範囲を超えることなく、nドープまたはpドープでもよい。有利には、コンタクト層50は、光吸収層30と同じ材料からなる。コンタクト層50は、好適にはフォトリソグラフィによりエッチングされ、検出領域を規定する。有利には、バリア層40または吸収層30のエッチングは必要ではない。一例の具体例では金からなる金属層65が、コンタクト層50の上に形成される。金属層60、65は、適当なバイアスへの接続を可能とし、光吸収層30からコンタクト層50への電流の流れを検出するための接続を可能とする。
図1Bは、本発明の原理の具体例にかかるマルチピクセル光検出器100の側面図であり、基板20、光検出器30、バリア層40、第1および第2コンタクト領域110、金属層60、および金属層65を含む。基板20は、形成のベースとして提供され、その1つの面の上に、電子回路に接続するための金属層60を有する。一例の具体例では、金属層60は金からなる。光吸収層30は、第1の面と対向する、基板20の第2の面の上に形成される。光吸収層30は、目的とする波長の光子に応答するドープされた半導体を含み、好適には、光吸収長のオーダーの膜厚で形成される。1の具体例では、光吸収層30は、光吸収長の1倍と2倍との間の膜厚で形成される。一例の具体例では、光吸収層30は、nドープのInAs、nドープのInAsSb、nドープのInGaAs、nドープのInAs/InGaSb型のII型超格子、およびnドープのHgCdTeの1つを含む。代わりの具体例では、吸収層30は、pドープのInAs、pドープのInAsSb、pドープのInGaAs、pドープのInAs/InGaSb型のII型超格子、およびpドープのHgCdTeの1つを含む。
バリア層40はパッシベーション無しに、光吸収層30の上に直接形成される。バリア層40は、多数キャリアが光吸収層30から第1および第2のコンタクト領域110にトンネルするのを実質的に防止するのに十分な膜厚に形成され、一例の具体例では50nm〜100nmの膜厚で形成される。バリア層40は、光吸収層30からの多数キャリアに対して高いバンドギャップバリアを示し、少数キャリアに対しては実質的にバンドギャップバリアが無いように選択される。バリア層40は、これにより、光吸収層30からコンタクト領域100への、熱化された多数キャリアの流れと、多数キャリアのトンネルを十分に防止する。これにより、n型光吸収層30に対して、伝導帯でバンドギャップの差が生じ、一方、価電子帯ではバンドギャップの差が生じない。1の具体例では、バリア層は、AlSb、AlAsSb、GaAlAsSb、AlPSb、AlGaPSb、およびHgZnTeの1つを含む。一例の具体例では、光吸収層30は、nドープInAsを含み、バリア層40はAlAsxSb1−x(x〜0.15)からなり、これにより価電子帯のオフセットは略0となる。
図1Aに関して述べたように、コンタクト層50は、バリア層40の上に形成される。コンタクト層50は、上述の工程に加え、更に、エッチングにより第1および第2コンタクト領域110が形成され、吸収層30から拡散する少数キャリアを吸収するように働き、本質的にはコンタクト層である。一例の具体例では、コンタクト層50は、20nm〜50nmの膜厚で形成され、InAs、InAsSb、InGaAs、InAs/InGaSb型のII型超格子、HgCdTe、およびGaSbの1つを含む。コンタクト層50は、本発明の範囲を超えることなく、nドープまたはpドープでもよい。有利には、コンタクト層50は、光吸収層30と同じ材料からなる。コンタクト層50は、好適にはフォトリソグラフィによりエッチングされ、第1および第2のコンタクト領域110を規定する。有利には、バリア層40または吸収層30のエッチングは必要ではない。一例の具体例では金からなる金属層65が、第1および第2のコンタクト領域110の上に形成される。単体の光吸収層とバリア層が使用され、コンタクト層50のそれぞれのエッチングされた部分は、ピクセルまたは個々の検出器を規定する。
ここでは2つのピクセルまたは検出器が規定された具体例について説明したが、しかしながら、これは全く限定することを意味するものではない。上述のように形成された光検出器の大きなアレイも、本質的に本発明に含まれる。
図1Cは、本発明の原理にかかる図1Bのマルチピクセル光検出器100の上面図であり、バリア層40、第1および第2のコンタクト領域110、および第1および第2のコンタクト領域110のそれぞれの上に規定された金属層65を示す。
図2Aは、本発明の原理にかかる図1の構造の具体例の、エネルギーバンドレベルを示す。ここで、光吸収層はnドープであり、コンタクト層はnドープであり、x軸は図1の構造に沿った位置を表し、y軸は任意の表示方法によるエネルギーレベルを表す。3つのエネルギーバンドレベルが記載されている。Evは価電子帯のエネルギーバンドレベル、Efはフェルミエネルギーのバンドレベル、そしてEcは伝導帯のエネルギーレベルである。領域100は、光吸収層30中のエネルギーバンドレベルを表し、領域110は、バリア層40中のエネルギーバンドレベルを表し、領域120は、コンタクト層50中のエネルギーバンドレベルを表す。
価電子帯エネルギーレベルは、領域100、110、および120を通して実質的に一定であり、これにより少数キャリアは、光吸収領域100からコンタクト領域120に流れるのを妨げられない。なお、エネルギーレベルにより、少数キャリアはコンタクト領域120に捕獲される。領域110で表されるバリア層40は十分に厚く、そこを通って多数キャリアがトンネルするのを無視できる。一例の具体例では、バリア層40は50nm〜100nmの膜厚で形成され、領域110のバンドギャップバリアは十分に高くて、熱励起された多数キャリアがそこを越えるのを無視できる。領域120は、領域100のエネルギーバンドレベルと同じエネルギーバンドレベルを示すが、これは何らこれに限定するものではない。1の具体例では、コンタクト層領域120のEfは、光吸収領域100のその値より少し高く、この増加はドーパント濃度の増加によるものである。なお、空乏層は存在せず、それゆえにSRH電流も流れない。光電流は、光学的に形成された少数キャリアの結果であり、これが光吸収領域100からコンタクト領域120に流れる。
図2Bは、本発明の原理にかかる図1の構造の具体例の、エネルギーバンドレベルを示す。ここで、光吸収層はpドープであり、コンタクト層はpドープであり、x軸は図1の構造に沿った位置を表し、y軸は任意の表示方法によるエネルギーレベルを表す。3つのエネルギーバンドレベルが記載されている。Evは価電子帯のエネルギーレベル、Efはフェルミエネルギーのバンドレベル、そしてEcは伝導帯のエネルギーレベルである。領域150は、光吸収層30中のエネルギーバンドレベルを表し、領域160は、バリア層40中のエネルギーバンドレベルを表し、領域170は、コンタクト層50中のエネルギーバンドレベルを表す。
価電子帯エネルギーレベルは、領域150、160、および170を通して実質的に一定であり、これにより少数キャリアは、光吸収領域150からコンタクト領域170に流れるのを妨げられない。なお、エネルギーレベルにより、少数キャリアはコンタクト領域170に捕獲される。領域160で表されるバリア層40は十分に厚く、そこを通って多数キャリアがトンネルするのを無視できる。一例の具体例では、バリア層40は50nm〜100nmの膜厚で形成され、領域160のバンドギャップバリアは十分に高くて、熱励起された多数キャリアがそこを越えるのを無視できる。領域170は、領域150のエネルギーバンドレベルと同じエネルギーバンドレベルを示すが、これは何らこれに限定するものではない。1の具体例では、コンタクト層領域170のEfは、光吸収領域150のその値より少し高く、この増加はドーパント濃度の増加によるものである。なお、空乏層は存在せず、それゆえにSRH電流も流れない。光電流は、光学的に形成された少数キャリアの結果であり、これが光吸収領域150からコンタクト領域170に流れる。
図3Aは、本発明の原理にかかる図1の構造の具体例の、エネルギーバンドレベルを示す。ここで、光吸収層はnドープであり、コンタクト層はpドープであり、x軸は図1の構造に沿った位置を表し、y軸は任意の表示方法によるエネルギーレベルを表す。3つのエネルギーバンドレベルが記載されている。Evは価電子帯のエネルギーバンドレベル、Efはフェルミエネルギーのバンドレベル、そしてEcは伝導帯のエネルギーレベルである。領域200は、光吸収層30中のエネルギーバンドレベルを表し、領域210は、バリア層40中のエネルギーバンドレベルを表し、領域220は、コンタクト層50中のエネルギーバンドレベルを表す。
価電子帯エネルギーレベルは、領域200、210、および220を通して実質的に一定であり、これにより少数キャリアは、光吸収領域200からコンタクト領域220に流れるのを妨げられない。なお、エネルギーレベルにより、少数キャリアはコンタクト領域220に捕獲される。領域210で表されるバリア層40は十分に厚く、そこを通って多数キャリアがトンネルするのを無視できる。一例の具体例では、バリア層40は50nm〜100nmの膜厚で形成され、領域210のバンドギャップバリアは十分に高くて、熱励起された多数キャリアがそこを越えるのを無視できる。なお、空乏層は存在せず、それゆえにSRH電流も流れない。光電流は、光学的に形成された少数キャリアの結果であり、これが光吸収領域200からコンタクト領域220に流れる。
図3Bは、本発明の原理にかかる図1の構造の具体例の、エネルギーバンドレベルを示す。ここで、光吸収層はpドープであり、コンタクト層はnドープであり、x軸は図1の構造に沿った位置を表し、y軸は任意の表示方法によるエネルギーレベルを表す。3つのエネルギーバンドレベルが記載されている。Evは価電子帯のエネルギーレベル、Efはフェルミエネルギーのバンドレベル、そしてEcは伝導帯のエネルギーレベルである。領域250は、光吸収層30中のエネルギーバンドレベルを表し、領域260は、バリア層40中のエネルギーバンドレベルを表し、領域270は、コンタクト層50中のエネルギーバンドレベルを表す。
価電子帯エネルギーレベルは、領域250、260、および270を通して実質的に一定であり、これにより少数キャリアは、光吸収領域250からコンタクト領域270に流れるのを妨げられない。なお、エネルギーレベルにより、少数キャリアはコンタクト領域270に捕獲される。領域260で表されるバリア層40は十分に厚く、そこを通って多数キャリアがトンネルするのを無視できる。一例の具体例では、バリア層40は50nm〜100nmの膜厚で形成され、領域260のバンドギャップバリアは十分に高くて、熱励起された多数キャリアがそこを越えるのを無視できる。なお、空乏層は存在せず、それゆえにSRH電流も流れない。光電流は、光学的に形成された少数キャリアの結果であり、これが光吸収領域250からコンタクト領域270に流れる。
図4は、図1の光検出器の製造プロセスの高水準のフローチャートを示す。ステージ1000では、形成を支持するために、基板材料が提供される。ステージ1010では、光吸収層が基板の上に形成される。好適には、光吸収層は光吸収長のオーダーの膜厚で形成され、一例の具体例では、光吸収長の1倍と2倍の間の膜厚で形成される。
ステージ1020では、ステージ1010で形成された光吸収層からの熱化された多数キャリアの流れが無視できるように、そして少数キャリアの流れが妨げられないように、バリア材料が選択される。ステージ1030では、ステージ1020で選択されたバリア材料が、バリア材料を通って多数キャリアがトンネルするのを防ぐのに十分な膜厚で形成される。例示の具体例では、その膜厚は50nmと100nmとの間である。好適には、バリア材料は、ステージ1010で形成された光吸収層の上に直接形成される。
ステージ1040では、好ましくはステージ1030で形成されたバリア層の上に直接、コンタクト層が形成される。ステージ1050では、所望のコンタクト領域が規定される。好適には、コンタクト領域は、フォトリソグラフィとバリア層の上で停止する選択エッチャントにより規定される。代わりに、エッチャントは、コンタクト領域50の被覆されていない部分が除去された時点で停止するように制御されてもよい。このように、エッチングの深さはコンタクト層50の膜厚と同じになる。有利な点は、一例の具体例では他の層がエッチングされないことである。
ステージ1060では、金属層がステージ1050で規定されたコンタクト領域の上に形成され、電気的接続を形成する。好適には、金属層は、ステージ1050で規定したコンタクト領域の上に直接形成される。ステージ1070では、金属層が、ステージ1000で規定されたコンタクト領域の上に直接形成され、電気的接続を形成する。
ステージ1010の光吸収層、ステージ1030のバリア層、およびステージ1040のコンタクト層の形成は、当業者に知られた他の手段によって行ってもよい。かかる手段は、分子線エピタキシー、有機金属化学気相成長、有機金属相エピタキシー、または液相エピタキシーを含むが、これらに限定されるものではない。
このように、本具体例は、好適には光吸収長のオーダーの膜厚を有する光吸収層を含む、目的波長帯を検知する光検出器を可能とする。一例の具体例では、光吸収層は、光吸収長の1倍と2倍の間の膜厚で形成される。コンタクト層が更に形成され、光吸収層とコンタクト層との間にバリア層が挟まれてもよい。バリア層は、光吸収層からコンタクト層に多数キャリアがトンネルするのを防止するのに十分な膜厚を有し、バンドギャップバリアは、光吸収層からコンタクト層に熱励起された多数キャリアが流れるのを阻止するのに十分である。
本発明の原理にかかる赤外線検出器は、nドープ光吸収層またはpドープ光吸収層のいずれかを用いて形成することができる。ここで、バリア層は、少数キャリアに対してオフセットを有さず、多数キャリアに対してバンドキャップバリアを有するように設計される。検出器中の電流は、このように、少数キャリアにより殆ど独占されている。特に、nドープの光吸収層では、バリア層と吸収層との間の接合は、実質的に0の価電子帯オフセットを有し、即ち、バンドギャップ差は殆ど伝導帯で独占される。pドープの光吸収層では、バリア層と吸収層との間の接合は、実質的に0の伝導帯オフセットを有し、即ち、バンドギャップ差は殆ど価電子帯で独占される。
有利には、対象発明の光検出器は空乏層を有さず、このため、暗電流が十分に低減できる。更に、一例の具体例では、バリア層は更にパッシベーションとなるように機能するため、パッシベーションは不要である。
明確化のために別々の具体例の内容で記載した本発明の所定の特徴は、1つの具体例に組み合わせて提供できることが理解される。反対に、簡潔化のために1つの具体例の内容のみで述べた本発明の様々な長所は、別々に、または好適なサブコンビネーションとして提供してもよい。
特に定義しない限り、ここで使用される全ての技術的用語や科学的用語は、本発明が属する分野の当業者により共通して理解されるものと同じ意味を有する。ここに記載された方法と類似または均等の方法を、本発明の実施やテストに使用することができるが、好適な方法についてここで述べる。
ここで言及したすべての出版物、特許出願、特許、および他の参考文献は、参照されることによりその全体がここに含まれる。不一致がある場合、定義を含む特許明細書が優先する。加えて、材料、方法、および例は例示であり、限定することを意図しない。
本発明は、特に上で示され述べられたものに限定されないことは、当業者に理解されるであろう。本発明の範囲は、添付の請求の範囲により規定され、上述の多くの長所のコンビネーションとサブコンビネーションの双方を含み、同様にそれらのバリエーションや変形を含み、それらは、先の記載を読むことにより当業者に可能であろう。
本発明をより理解するために、そして本発明を実施するために、単に例示の方法で、添付の図面が参照される。全図面を通して、同一符号は、対応する要素又は部分を表す。
特定の詳細な図面に関して、これらは、例示として、本発明の好ましい具体例を事例として検討することのみを目的として示されるものであり、本発明の主要で概念的な形態をより理解するのに有用かつ容易となると信じて提供されるものである。ただし、本発明を基礎的に理解するより多くの詳細な構造を示すことは行われていないが、図面を考慮した説明により、当業者にとって、実施にあたってどのように本発明の多くの形態を行うかは明らかであろう。添付の図面は以下のとおりである。
Claims (34)
- 価電子帯エネルギーレベルと伝導帯エネルギーレベルとを有するnドープの半導体を含む光吸収層と、
その第1側面は光吸収層の第1側面に隣り合い、光吸収層の価電子帯エネルギーレベルと実質的に等しい価電子帯エネルギーレベルと、光吸収層の伝導帯に対して大きなバンドギャップを有する伝導帯エネルギーレベルを有するバリア層と、
ドープされた半導体を含み、バリア層の、第1側面に対向する第2側面に隣り合うコンタクト領域とを含む光検出器であって、
バリア層は所定の膜厚を有し、その膜厚とバンドギャップは、光吸収層からコンタクト領域に多数キャリアがトンネルするのを防止し、光吸収層からコンタクト領域に熱化された多数キャリアが流れるのを阻止するのに十分である光検出器。 - バリア層は、アンドープの半導体を含む請求項1に記載の光検出器。
- コンタクト領域は、nドープである請求項1に記載の光検出器。
- コンタクト領域は、光吸収層のnドープ半導体の価電子帯エネルギーレベルと実質的に等しい価電子帯エネルギーレベルを有する請求項3に記載の光検出器。
- コンタクト領域は、pドープである請求項1に記載の光検出器。
- コンタクト領域は、光吸収層のnドープ半導体の価電子帯エネルギーレベルより大きな価電子帯エネルギーレベルを有する請求項5に記載の光検出器。
- バリア層は、アンドープ半導体を含む請求項5に記載の光検出器。
- 光吸収層は、3〜5μmの波長の光エネルギーの存在によりキャリアを生成する請求項1に記載の光検出器。
- 更に、光吸収層の第2側面に隣り合う第1側面を有する基板を含み、光吸収層の第2側面は光吸収層の第1側面に対向し、基板は第1金属層と接続した第2側面を有する請求項1に記載の光検出器。
- 更に、コンタクト領域と接続した第2金属層を含む請求項9に記載の光検出器。
- バリア層は、AlSb、AlAsSb、GaAlAsSb、AlPSb、AlGaPSb、およびHgZnTeの1つを含む請求項1に記載の光検出器。
- 光吸収層は、nドープのInAs、nドープのInAsSb、nドープのInGaAs、nドープのInAs/InGaSb型のII型超格子、およびnドープのHgCdTeの1つからなる請求項11に記載の光検出器。
- コンタクト領域は、InAs、InGaAs、InAsSb、InAs/InGaSb型のII型超格子、HgCdTe、およびGaSbの1つからなる請求項12に記載の光検出器。
- コンタクト領域および光吸収層は、実質的に同じ成分を有する請求項13に記載の光検出器。
- 光吸収層およびコンタクト領域は、nドープのHgCdTeからなり、バリア層は、HgZnTeからなる請求項1に記載の光検出器。
- 光吸収層は、nドープのInAsSbからなり、バリア層は、nドープのAlGaAsSbからなり、コンタクト層は、pドープのGaSbからなる請求項1に記載の光検出器。
- 光吸収層は、光吸収長のオーダーの膜厚を有する請求項1に記載の光検出器。
- 伝導帯エネルギーレベルと価電子帯エネルギーレベルとを有するpドープの半導体を含む光吸収層と、
その第1側面は光吸収層の第1側面に隣り合い、光吸収層の伝導帯エネルギーレベルと実質的に等しい伝導帯エネルギーレベルと、光吸収層の価電子帯に対して大きなバンドギャップを有する価電子帯エネルギーレベルを有するバリア層と、
ドープされた半導体を含み、バリア層の、第1側面に対向する第2側面に隣り合うコンタクト領域とを含む光検出器であって、
バリア層は所定の膜厚を有し、その膜厚とバンドギャップは、光吸収層からコンタクト領域に多数キャリアがトンネルするのを防止し、光吸収層からコンタクト領域に熱化された多数キャリアが流れるのを阻止するのに十分である光検出器。 - バリア層は、アンドープの半導体を含む請求項18に記載の光検出器。
- コンタクト領域は、pドープである請求項18に記載の光検出器。
- コンタクト領域は、光吸収層のpドープ半導体の伝導帯エネルギーレベルと実質的に等しい伝導帯エネルギーレベルを有する請求項20に記載の光検出器。
- コンタクト領域は、nドープである請求項1に記載の光検出器。
- コンタクト領域は、光吸収層のpドープ半導体の伝導帯エネルギーレベルより小さな伝導帯エネルギーレベルを有する請求項22に記載の光検出器。
- バリア層は、アンドープ半導体を含む請求項22に記載の光検出器。
- 光吸収層は、3〜5μmの波長の光エネルギーの存在によりキャリアを生成する請求項18に記載の光検出器。
- 更に、光吸収層の第2側面に隣り合う第1側面を有する基板を含み、光吸収層の第2側面は光吸収層の第1側面に対向し、基板は第1金属層と接続した第2側面を有する請求項18に記載の光検出器。
- 更に、コンタクト領域と接続した金属層を含む請求項26に記載の光検出器。
- バリア層は、AlSb、AlAsSb、GaAlAsSb、AlPSb、AlGaPSb、InAlAs、InAlAsSb、およびHgZnTeの1つからなる請求項18に記載の光検出器。
- 光吸収層は、pドープのInAs、pドープのInAsSb、pドープのInGaAs、pドープのInAs/InGaSb型のII型超格子、およびpドープのHgCdTeの1つからなる請求項28に記載の光検出器。
- コンタクト領域は、InAs、InGaAs、InAsSb、InAs/InGaSb型のII型超格子、HgCdTe、およびGaSbの1つからなる請求項29に記載の光検出器。
- コンタクト領域および光吸収層は、実質的に同じ成分を有する請求項30に記載の光検出器。
- 基板を準備する工程と、
基板の上に、非導電性の多数キャリアと関係するエネルギーレベルを有するドープされた半導体を含む光吸収層を形成する工程と、
光吸収層の上に、所定の膜厚と、光吸収層のエネルギーレベルと実質的に等しい光吸収層の少数キャリアに関係するエネルギーレベルと、光吸収層の多数キャリアに関係するバンドギャップとを有するバリア層を形成する工程と、
光吸収層の上に、ドープされた半導体を含むコンタクト層を形成する工程とを含む光検出器の製造方法であって、
バリア層の膜厚とバンドギャップは、光吸収層からコンタクト領域に多数キャリアがトンネルするのを防止し、光吸収層からコンタクト領域に熱化された多数キャリアが流れるのを阻止するのに十分である光検出器の製造方法。 - 更に、形成したコンタクト層を選択的にエッチングして、複数のコンタクト領域を規定する工程を含む請求項32に記載の製造方法。
- 光吸収層を形成する工程、バリア層を形成する工程、およびコンタクト層を形成する工程の少なくとも1つは、分子線エピタキシー、有機金属化学気相成長、有機金属相エピタキシー、および液相エピタキシーの1つで行われる請求項32に記載の製造方法。
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JPH10256594A (ja) * | 1997-03-10 | 1998-09-25 | Fujitsu Ltd | 半導体光検知装置 |
WO2005004243A1 (en) * | 2003-07-02 | 2005-01-13 | Semi-Conductor Devices - An Elbit Systems - Rafael Partnership | Depletion-less photodiode with suppressed dark current and method for producing the same |
-
2014
- 2014-07-10 JP JP2014142436A patent/JP2014239235A/ja active Pending
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