JPH10256243A - 薄膜、薄膜形成方法及び装置 - Google Patents

薄膜、薄膜形成方法及び装置

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JPH10256243A
JPH10256243A JP6299697A JP6299697A JPH10256243A JP H10256243 A JPH10256243 A JP H10256243A JP 6299697 A JP6299697 A JP 6299697A JP 6299697 A JP6299697 A JP 6299697A JP H10256243 A JPH10256243 A JP H10256243A
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film
high frequency
layer
substrate
electrode
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JP6299697A
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English (en)
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Naoki Suzuki
直樹 鈴木
Kazuyuki Sawada
和幸 澤田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 損傷の少ない薄膜、損傷の少ない薄膜を成膜
する薄膜形成方法及び装置を提供する。 【解決手段】 反応ガス導入口5と真空排気口2を有す
る反応室1と、反応室内で基板10を載置する基板台
と、基板台を加熱するヒーターブロック9と、ヒーター
ブロックに200kHz〜1MHzの高周波を印加する
手段43,44,13と、基板台に対して対向位置に配
置され、2MHz以上の高周波電力が供給される高周波
電極3からなるプラズマCVD装置において、第一層成
膜時には、高周波電極のみ高周波を印加し、第2層目成
膜時には、上記ヒーターブロックおよび高周波電極に高
周波を印加することにより、損傷を低減した膜を成膜す
ることができる。また、同じ構成でのプラズマCVD装
置において、第一層目の膜の圧縮応力が1×10dy
n/cm以下である膜を成膜することにより、損傷を
低減した膜を成膜することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体工業等にお
ける薄膜形成工程に利用されるプラズマCVDにより形
成される薄膜、該薄膜を形成する薄膜形成方法及び装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プラズマCVD装置は、SiN(窒化珪
素)、SiO(酸化珪素)および、SiON(酸窒化
珪素)のような物質を堆積することができ、半導体にお
いては、層間絶縁膜や保護膜等の形成に利用されてい
る。以下、図1を参照しながら上述したプラズマCVD
装置の一例について、SiN膜を堆積する場合について
説明する。図1において、反応室1は真空排気口2を有
しかつ接地されている。3は電極で、高周波発振器40
(13.56MHz)からの電力がマッチングチューナ
ー41、高周波電力供給部4を通って供給される。電極
3は反応ガス導入管5から供給された反応ガスを反応室
1内に分散させて供給するための多数のガス流出孔6を
有する。7は反応室1と電極3を絶縁するための絶縁リ
ングである。8は反応ガス導入管5と電極3とを絶縁す
るための絶縁管である。9は基板10を載置し、かつ基
板10を加熱するためのヒーターブロックであり、ヒー
ター及び熱電対(図示せず)が埋め込まれている。ヒー
ターブロック9の材質は、耐食性を考慮し、アルミニウ
ム(例えばJISのA5052)からなる。11は、ヒ
ーターブロック9を固定するための絶縁物からなる固定
板であり、真空に保つためにOリング12が取り付けら
れている。ヒーターブロック9は、高周波発振器43
(450kHz)からの電力がマッチングチューナー4
4、高周波電力供給部13を通って供給される。電極
3、絶縁リング7、固定板11にはOリング(図示せ
ず)が用いられ、反応室内の真空を保っている。14は
Oリングが200℃以上に加熱されないように冷却水を
流すための水冷溝15を有する冷却板である。
【0003】以上のように構成されたプラズマCVD装
置について以下説明する。基板10をヒーターブロック
9で約300度に加熱し、反応室1にはガス流出孔6か
らSiH4(モノシラン)ガスを120sccm,N2
スを1500sccm,NH3(アンモニア)ガスを1
40sccm流した状態で、反応室1を約3Torrの
真空に保持する。電極3には13.56MHzの高周波
電力を300W印加し、ヒーターブロック9には450
kHzの高周波電力を20W印加し、電極3とヒーター
ブロック9間でプラズマ放電を起こす。反応室1中の反
応ガスとしてのSiH4ガス、N2ガス、NH3ガスは、
プラズマのエネルギーにより分解され、基板10上にS
iN膜を堆積する。ヒーターブロック9に450kHz
の高周波を印加するのは、基板上に成膜した膜の応力を
コントロールするためである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記構成のプラズマC
VD装置では、ヒーターブロック9に450kHz、電
極3に13.56MHzの2周波を印加しているため、
プラズマ中のイオンが450kHzの周波数に追随し、
その結果、基板表面に照射され、イオンにより薄膜中に
欠陥が発生し、損傷が生じるという問題点を有してい
た。一般的なN型MOSトランジスターに成膜した結
果、成膜前後のしきい値電圧の変化量が大きく、例えば
Vth=0.8Vとなった。本発明は、上記問題点に鑑
み、しきい値電圧の変化量を低減することができて損傷
が少ない薄膜、その薄膜を形成する薄膜形成方法及び装
置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は以下のように構成している。本発明の第1
態様にかかる薄膜によれば、反応ガス導入口と真空排気
口を有する反応室内で基板を加熱装置で加熱し、上記加
熱装置に200kHz〜1MHzの高周波を印加可能に
するとともに、上記基板に対して対向位置に配置され、
2MHz以上の高周波電力が高周波電極に供給されてプ
ラズマCVDにより形成される薄膜であって、上記基板
上に形成され、膜の圧縮応力が1×10dyn/cm
以下である第一層目の膜と、その後、上記第一層目の
膜の上に成膜される第二層目の膜とを備えるようにして
いる。
【0006】本発明の第2態様にかかる薄膜形成方法に
よれば、反応ガス導入口と真空排気口を有する反応室内
で基板を加熱装置で加熱し、上記加熱装置に高周波を印
加可能にするとともに、上記基板に対して対向位置に配
置されて高周波電力が高周波電極に供給されて、膜の圧
縮応力が1×10dyn/cm以下である第一層目
の膜を上記基板に成膜し、その後、第二層目の膜を上記
第一層目の膜の上に成膜するようにしている。本発明の
第3態様によれば、第2態様において、上記第一層目の
膜を成膜するときには、上記加熱装置には高周波を印加
せずに上記高周波電極にのみ高周波を印加し、上記第二
層目の膜を成膜するときには、上記加熱装置及び上記高
周波電極に高周波を印加するようにすることもできる。
本発明の第4態様によれば、第2〜3のいずれかの態様
において、上記加熱装置には200kHz〜1MHzの
高周波を印加可能にするとともに、上記電極には2MH
z以上の高周波が印加されるようにすることもできる。
本発明の第5態様によれば、第2〜4のいずれかの態様
において、上記第一層目の膜の膜厚が500Å以上であ
るようにすることもできる。本発明の第6態様にかかる
薄膜によれば、第2〜5のいずれかの態様の薄膜形成方
法により形成することもできる。
【0007】本発明の第7態様によれば、反応ガス導入
口と真空排気口を有する反応室と、上記反応室内の基板
を加熱する加熱装置と、上記加熱装置に高周波を印加可
能とする装置と、上記基板に対して対向位置に配置され
て高周波電力が供給される高周波電極とを備え、膜の圧
縮応力が1×10dyn/cm以下である第一層目
の膜を上記基板に成膜し、その後、第二層目の膜を上記
第一層目の膜の上に成膜するように制御するようにして
いる。本発明の第8態様によれば、第7態様において、
上記膜の圧縮応力の制御は、上記反応室の圧力、ガスの
流量、上記加熱装置に上記高周波を印加する高周波電
力、上記電極の上記高周波電力を制御することもでき
る。本発明の第9態様によれば、第7又は8態様におい
て、上記第一層目の膜を成膜するときには、上記加熱装
置には高周波を印加せずに上記高周波電極にのみ高周波
を印加し、上記第二層目の膜を成膜するときには、上記
加熱装置及び上記高周波電極に高周波を印加することも
できる。本発明の第10態様によれば、第7〜9のいず
れかの態様において、上記加熱装置には200kHz〜
1MHzの高周波を印加可能にするとともに、上記電極
には2MHz以上の高周波が印加されるようにすること
もできる。本発明の第11態様によれば、第7〜10の
いずれかの態様において、 上記第一層目の膜の膜厚が
500Å以上であるようにすることもできる。
【0008】
【発明の効果】例えばSiN膜の場合、従来使用される
膜の圧縮応力は、通常2×10dyn/cm程度で
ある。膜の圧縮応力を増加させるに従い薄膜の損傷量が
増加する傾向にあることが実験により明らかとなった。
これは、膜中のSi−N結合が増加するに従って、膜の
圧縮応力は増加する傾向にあり、Nイオンの照射がそれ
だけ多くなり損傷量も多くなるからである。よって、逆
に膜の圧縮応力を減少させることにより、損傷は低減で
きる。本発明の上記態様によれば、第一層目に、通常使
用される膜の圧縮応力である2×10dyn/cm
程度より小さい膜、すなわち、膜の圧縮応力が1×10
dyn/cm以下である膜を成膜し、第二層目に通
常の応力の膜を成膜することにより、第一層目の膜がイ
オン照射に対する障壁となり、第二層の膜の損傷を低減
させることができる。また、本発明の上記態様によれ
ば、反応ガス導入口と真空排気口を有する反応室と、反
応室内の基板を加熱する加熱装置と、加熱装置に例えば
200kHz〜1MHzの高周波を印加する装置と、基
板に対して対向位置に配置され、例えば2MHz以上の
高周波電力が供給される高周波電極を備えるプラズマC
VD装置又は方法において、第一層目の膜の圧縮応力が
1×10dyn/cm以下である膜を成膜すること
により、損傷を低減した膜を成膜することができる。
【0009】また、同じ構成でのプラズマCVD装置又
は方法において、第一層成膜時には、高周波電極のみ高
周波(例えば2MHz以上、例としては13.56MH
z)を印加し、第2層目成膜時には、上記加熱装置に高
周波(例えば450kHz)を、高周波電極に高周波
(例えば13.56MHz)をそれぞれを印加すれば、
第一層目の成膜時に例えば2MHz以上のみの高周波で
プラズマ放電することにより、イオンの質量が電子に比
べて重いためイオンの追随がなくなり、その結果とし
て、イオンの基板上の膜への照射量が減少し、損傷が低
減する。その後、通常の2周波プラズマにより成膜して
も、第一層目の膜がイオン照射に対する障壁となり、第
二層目の膜、例えばトランジスターへの損傷を低減する
ことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施形態にか
かる薄膜形成方法及び装置の例としてプラズマCVD方
法及び装置について説明する。装置構成は、上記した従
来例と同じである。以下、図1を参照しながら上述した
プラズマCVD装置の一例について、SiN膜を堆積す
る場合について説明する。図1において、反応室1は真
空排気口2を有しかつ接地されている。3は電極で、高
周波発振器40(13.56MHz)からの電力がマッ
チングチューナー41、高周波電力供給部4を通って供
給される。電極3は反応ガス導入管5から供給された反
応ガスを反応室1内に分散させて供給するための多数の
ガス流出孔6を有する。7は反応室1と電極3を絶縁す
るための絶縁リングである。8は反応ガス導入管5と電
極3とを絶縁するための絶縁管である。9は基板10を
載置し、かつ基板10を加熱するためのヒーターブロッ
クであり、ヒーター及び熱電対(図示せず)が埋め込ま
れている。ヒーターブロック9の材質は、耐食性を考慮
し、アルミニウム(例えばJISのA5052)からな
る。なお、ヒーターブロック9とは別に基板10を載置
するための基板台を設け、その基板台内又は下方にヒー
ターブロック9を配置してもよいが、構造簡略化のた
め、ヒーターブロック9が基板台の機能をも有していて
も良い。11は、ヒーターブロック9を固定するための
絶縁物からなる固定板であり、真空に保つためにOリン
グ12が取り付けられている。ヒーターブロック9は、
高周波発振器43(450kHz)からの電力がマッチ
ングチューナー44、高周波電力供給部13を通って供
給される。電極3、絶縁リング7、固定板11にはOリ
ング(図示せず)が用いられ、反応室内の真空を保って
いる。14はOリングが200℃以上に加熱されないよ
うに冷却水を流すための水冷溝15を有する冷却板であ
る。
【0011】以上のように構成されたプラズマCVD装
置について以下説明する。第一層目の成膜条件の一例と
して、基板10をヒーターブロック9で約300度に加
熱し、反応室1にはガス流出孔6からSiH4(モノシ
ラン)ガスを110sccm,N2ガスを1500sc
cm,NH3(アンモニア)ガスを170sccm流し
た状態で、反応室1を約3Torrの真空に保持する。
電極3には13.56MHzの高周波電力を400W印
加し、ナイトライドの膜を2000Å成膜した。次に第
二層目の膜条件の一例として、基板10をヒーターブロ
ック9で約300度に加熱し、反応室1にはガス流出孔
6からSiH4(モノシラン)ガスを120sccm,
2ガスを1500sccm,NH3(アンモニア)ガス
を140sccm流した状態で、反応室1を約3Tor
rの真空に保持する。電極3には13.56MHzの高
周波電力が300W印加され、ヒーターブロック9には
450kHzの高周波電力を20W印加し、基板10上
にSiN膜を4000Å堆積する。なお、第一層目の膜
の成膜の終了の際にヒーターブロック9に対する高周波
電力の印加を開始して第二層目の膜の成膜を開始するタ
イミングは、例えば、時間制御により決定する。すなわ
ち、第一層目の膜の膜形成速度が既知であれば、時間に
より第一層目の形成が完了したか否かを判断することが
できる。
【0012】以上の方法で、N型MOSトランジスター
に成膜した結果、成膜前後のしきい値電圧の変化量は、
Vth=0.2Vとなり、損傷が低減できた。また、第
一層目の膜厚として、1000Å、500Å、250Å
とし、第二層目の膜厚を、トータル膜厚がすべて同じ6
000Åになるように成膜し、同じように損傷の評価を
行った結果、第一層目の膜厚が、1000Å、500Å
の場合にはVth=0.3〜0.5V、250Åの場合
にはVth=0.7となり、第一層目の膜厚を500Å
以上にすると効果が大きいことがわかった。以上のよう
に本第1実施形態によれば、第一層目の膜を基板10に
成膜するときに、ヒーターブロック9には高周波を印加
せずに、電極3に13.56MHzの高周波電力のみ印
加し、第一層目の膜の上に第二層目の膜を成膜するとき
には、電極3に13.56MHzの高周波電力とヒータ
ーブロック9に450kHzの高周波電力を印加して成
膜することにより、基板10への損傷が低減できる。
【0013】次に、本発明の第2実施形態の薄膜形成方
法及び装置の例としてプラズマCVD方法及び装置につ
いて図面を参照しながら説明する。第2実施形態におけ
るプラズマCVD装置は図1と同じ構成である。この第
2実施形態では、膜の応力と損傷の関係について、Si
4(モノシラン)ガス流量、NH3(アンモニア)ガス
流量、N2ガス流量、13.56MHzの高周波電力、
ヒーターブロック9への450kHzの高周波電力、圧
力をそれぞれ変えて調べた。その結果、応力が1×10
dyn/cm以下で、損傷量が低減できることがわ
かった。実際、応力が2×10dyn/cmのと
き、成膜前後のしきい値電圧の変化量は、Vth=0.
1Vとなり、応力が8×10dyn/cmのときV
th=0.4Vとなった。また、1×10dyn/c
を越えるとVth=0.65V以上となり損傷が大
きくなることがわかった。ただし、応力を小さくする
と、ウエットエッチレートが速くなり、膜質としての信
頼性が問題となるため、第1実施形態と同じように、2
層で成膜する必要がある。第1実施形態と同じように、
第一層目に応力の小さい膜(8×10dyn/c
)を2000Å成膜し、第二層目に応力が2×10
dyn/cmの膜を4000Å成膜した。これにつ
いて損傷評価を行った結果、成膜前後のしきい値電圧の
変化量は、Vth=0.5Vとなり、損傷が低減でき
た。
【0014】なお、このように応力が1×10dyn
/cm以下の膜を形成するためには、例えば、反応室
内の圧力、ガス流量、ヒーターブロック9の高周波電
力、電極3への高周波電力を制御すればよい。例えば、
反応室内の圧力を上げれば膜の圧縮応力を小さくするこ
とができるので、このような関係に基づき、圧力を制御
すれば上記圧縮応力の膜を形成することができる。ここ
で、例えばSiN膜を成膜する場合、使用される膜の圧
縮応力は通常2×10dyn/cm程度である。膜
の圧縮応力を増加するに従い損傷量が増加する傾向にあ
ることが上記実験により明らかとなっている。これは、
膜中のSi−N結合が増加するに従って、膜の圧縮応力
は増加する傾向にあり、Nイオンの照射がそれだけ多く
なり損傷量も多くなるからである。そこで、逆に、膜の
圧縮応力を減少させることにより、Nの混入による損
傷は低減できる。よって、第2実施形態では、第一層目
に膜の圧縮応力の小さい膜すなわち、膜の圧縮応力が1
×10dyn/cm以下である膜を成膜し、第二層
目に通常の圧縮応力の膜を成膜することにより、第一層
目の膜が基板保護層として機能してイオン照射に対する
障壁となり、第二層の膜、例えばトランジスターの損傷
を低減することができる。
【0015】以上のように本第2実施形態によれば、基
板保護層としての機能をもたせるため第一層目の膜の応
力を1×10dyn/cm以下とし、第二層目を通
常の応力2×10dyn/cmである膜を成膜する
ことにより、膜の品質を落とすことなく損傷を低減でき
る。なお、第1実施形態において、電極3の高周波の周
波数を13.56MHzとしたが、2MHz以上であれ
ば、イオンの基板10への照射量は減少し、損傷量は低
減できる。また、第1および第2実施形態において、成
膜の膜種として、SiN膜としたが、SiN膜以外の膜
たとえば、SiH4(モノシラン)ガス、O2(酸素)ガ
ス、あるいはTEOS(テトラエトキシシラン)、O2
(酸素)ガスにF(フッ素)系ガスを添加して、Si−
OF膜を成膜する場合も同様の効果はある。なお、第
1,第2実施形態において、ヒーターブロック9に印加
する高周波を200kHz〜1MHzの範囲にしたの
は、この範囲ならばイオンが十分に追随することができ
るからである。言い換えれば、1MHzを越える周波数
ではイオンが追随しない一方、200kHz未満の周波
数ではイオンの追随性が十分ではなくなるので好ましく
ない。また、電極3に印加する高周波を2MHz以上と
したのは、2MHz未満ではイオンが追随しないため、
2MHz以上とするのが好ましいためである。
【0016】上記実施形態によれば、例えばSiN膜を
成膜する場合、使用される膜の圧縮応力は、通常2×1
dyn/cm程度であるから、これより膜の圧縮
応力が小さい膜を第一層目に成膜し、すなわち、膜の圧
縮応力が1×10dyn/cm以下である膜を成膜
し、第二層目に通常の応力の膜を成膜することにより、
第一層目の膜がイオン照射に対する障壁となり、膜中の
Si−N結合を減少させて第二層の膜の損傷を低減させ
ることができる。また、本発明の上記実施形態によれ
ば、反応ガス導入口5と真空排気口2を有する反応室1
と、反応室内で基板10を載置する基板台9(実施形態
ではヒーターブロック9で兼用)と、基板台を加熱する
加熱装置の例としてのヒーターブロック9と、ヒーター
ブロック9に例えば200kHz〜1MHzの高周波を
印加する装置43,44,13と、基板台に対して対向
位置に配置され、例えば2MHz以上の高周波電力が供
給される高周波電極3を備えるプラズマCVD装置又は
方法において、第一層目の膜の圧縮応力が1×10
yn/cm以下である膜を成膜することにより、損傷
を低減した膜を成膜することができる。また、同じ構成
でのプラズマCVD装置又は方法において、第一層成膜
時には、高周波電極のみ高周波(例えば2MHz以上、
例としては13.56MHz)を印加し、第2層目成膜
時には、上記加熱装置に高周波(例えば450kHz)
を、高周波電極に高周波(例えば13.56MHz)を
それぞれを印加すれば、第一層目の成膜時に例えば2M
Hz以上のみの高周波でプラズマ放電することにより、
イオンの質量が電子に比べて重いためイオンの追随がな
くなり、その結果として、イオンの基板上の膜への照射
量が減少し、損傷が低減する。その後、通常の2周波プ
ラズマにより成膜しても、第一層目の膜がイオン照射に
対する障壁となり、第二層目の膜、例えばトランジスタ
ーへの損傷を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態および従来例に用いられた
プラズマCVD装置の断面図である。
【符号の説明】
1 反応室 2 真空排気口 3 電極 4 高周波電力供給部(13.56MHz) 5 反応ガス導入管 9 ヒーターブロック 10 基板 13 高周波電力供給部(450kHz)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応ガス導入口(5)と真空排気口
    (2)を有する反応室(1)内で基板(10)を加熱装
    置で加熱し、上記加熱装置に200kHz〜1MHzの
    高周波を印加可能にするとともに、上記基板に対して対
    向位置に配置され、2MHz以上の高周波電力が高周波
    電極(3)に供給されてプラズマCVDにより形成され
    る薄膜であって、 上記基板上に形成され、膜の圧縮応力が1×10dy
    n/cm以下である第一層目の膜と、 その後、上記第一層目の膜の上に成膜される第二層目の
    膜とを備えたことを特徴とする薄膜。
  2. 【請求項2】 反応ガス導入口(5)と真空排気口
    (2)を有する反応室(1)内で基板(10)を加熱装
    置(9)で加熱し、上記加熱装置に高周波を印加可能に
    するとともに、上記基板に対して対向位置に配置されて
    高周波電力が高周波電極(3)に供給されて、膜の圧縮
    応力が1×10dyn/cm以下である第一層目の
    膜を上記基板に成膜し、 その後、第二層目の膜を上記第一層目の膜の上に成膜す
    ることを特徴とする薄膜形成方法。
  3. 【請求項3】 上記第一層目の膜を成膜するときには、
    上記加熱装置には高周波を印加せずに上記高周波電極に
    のみ高周波を印加し、上記第二層目の膜を成膜するとき
    には、上記加熱装置及び上記高周波電極に高周波を印加
    するようにした請求項1に記載の薄膜形成方法。
  4. 【請求項4】 上記加熱装置には200kHz〜1MH
    zの高周波を印加可能にするとともに、上記電極には2
    MHz以上の高周波が印加されるようにした請求項2〜
    3のいずれかに記載の薄膜形成方法。
  5. 【請求項5】 上記第一層目の膜の膜厚が500Å以上
    であるようにした請求項2〜4のいずれかにに記載の薄
    膜形成方法。
  6. 【請求項6】 請求項2〜5のいずれかの薄膜形成方法
    により形成された薄膜。
  7. 【請求項7】 反応ガス導入口(5)と真空排気口
    (2)を有する反応室(1)と、 上記反応室内の基板(10)を加熱する加熱装置(9)
    と、 上記加熱装置に高周波を印加可能とする装置(43,4
    4,13)と、 上記基板に対して対向位置に配置されて高周波電力が供
    給される高周波電極(3)とを備え、 膜の圧縮応力が1×10dyn/cm以下である第
    一層目の膜を上記基板に成膜し、その後、第二層目の膜
    を上記第一層目の膜の上に成膜するように制御すること
    を特徴とする薄膜形成装置。
  8. 【請求項8】 上記膜の圧縮応力の制御は、上記反応室
    の圧力、ガスの流量、上記加熱装置に上記高周波を印加
    する高周波電力、上記電極の上記高周波電力を制御する
    ことにより行うようにした請求項7に記載の薄膜形成装
    置。
  9. 【請求項9】 上記第一層目の膜を成膜するときには、
    上記加熱装置には高周波を印加せずに上記高周波電極に
    のみ高周波を印加し、上記第二層目の膜を成膜するとき
    には、上記加熱装置及び上記高周波電極に高周波を印加
    するようにした請求項7又は8に記載の薄膜形成装置。
  10. 【請求項10】 上記加熱装置には200kHz〜1M
    Hzの高周波を印加可能にするとともに、上記電極には
    2MHz以上の高周波が印加されるようにした請求項7
    〜9のいずれかに記載の薄膜形成装置。
  11. 【請求項11】 上記第一層目の膜の膜厚が500Å以
    上であるようにした請求項7〜10のいずれかに記載の
    薄膜形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2015151151A1 (ja) * 2014-03-31 2015-10-08 Sppテクノロジーズ株式会社 加熱装置、及びこれを備えたプラズマ処理装置
JP2018133477A (ja) * 2017-02-16 2018-08-23 株式会社日立国際電気 半導体装置の製造方法、基板処理装置およびプログラム

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