JPH10256172A - アモルファス化領域決定方法 - Google Patents

アモルファス化領域決定方法

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JPH10256172A JP9054397A JP5439797A JPH10256172A JP H10256172 A JPH10256172 A JP H10256172A JP 9054397 A JP9054397 A JP 9054397A JP 5439797 A JP5439797 A JP 5439797A JP H10256172 A JPH10256172 A JP H10256172A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体の製造プロセスの計算機シミュレーシ
ョン方法においてアモルファス化領域を正確に決定す
る。 【解決手段】 結晶−アモルファス界面の不純物濃度を
パラメータCαとする。イオン注入シミュレータを用い
て求めた注入イオン濃度11を前記パラメータCαで割
った値をアモルファス化率パラメータ12と定義する。
そしてその値が1以上の領域をアモルファス化領域と決
定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体LSIの製造
プロセスの計算機シミュレーション方法に関し、特にア
モルファス化領域決定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体LSIの製造プロセスをプロセス
シミュレータを用いて最適化する試みが行われている。
ここでプロセスシミュレータは、イオン注入プロセス、
拡散プロセス等の半導体LSIの製造プロセスを計算機
を用いて計算し、デバイス内部の不純物プロファイル等
の物理量や形状を予測するものである。
【0003】プロセスシミュレータを用いて、半導体デ
バイスが最高の電気特性を発揮するようにプロセスの最
適化を行えば、実際にLSIを試作するのに比べて、費
用/期間とも大幅に短縮することができる。また、プロ
セスシミュレータでは半導体デバイス内部の物理量を計
算するので、半導体内部での不純物の振る舞いを解析す
ることが可能である。プロセスシミュレータについての
詳細な説明は、檀良編著、「プロセスデバイスシミュレ
ーション技術」(産業図書)、18−79頁、1990
年4月20日発行、に述べられている。
【0004】プロセスシミュレータにて拡散プロセスを
計算するために用いられる拡散シミュレーションでは、
半導体内部での不純物の振る舞いをあらわすため各不純
物の拡散方程式を解く必要がある。
【0005】また、イオン注入によって発生した格子間
シリコンや空孔等の点欠陥が、イオン注入された不純物
と相互作用を生じ、不純物の拡散を増速させることが、
アイ・イー・イー・イー、トランザクションズ オン
エレクトロン デバイセズ、第40巻、第7号、121
5−1222頁、1993年7月、H.Hane an
d H.Matsumoto,“A model fo
r Boron Short Time Anneal
ing After Ion Implantatio
n”,(IEEE Transactions on
Electron Devices,Vol.40,N
o.7,pp.1215−1222,July,199
3)に述べられており、この様な現象を計算機上でシミ
ュレートするためには、格子間シリコンや空孔等の点欠
陥の拡散方程式も同時に解く必要がある。
【0006】一方、イオン注入によって大量の点欠陥が
発生した領域では、結晶性がくずれるためアモルファス
化がおこる。アモルファス化した領域では、不純物や点
欠陥の初期状態などが結晶領域と異なっているため、不
純物の拡散を精度良くシミュレートするためには、アモ
ルファス化した領域を正確に決定する必要がある。
【0007】従来、ジャーナル オブ エレクトロケミ
カル ソサイエティ、第139巻、第12号、3631
−3638頁、1992年12月、H.Cerva a
ndG.Hobler、“Comparison of
Transmission Electron Mi
croscope Cross Sectionsof
Amorphous Regions in Ion
Implanted Silicon with P
oint−Defect DensityCalcul
ations”,(Journal of Elect
roclemical Society,Vol.13
9,No.12,pp.3631−3638,Dece
mber,1992)に記載されているように、イオン
注入によって発生する点欠陥濃度を用いてアモルファス
化領域を決定する方法が用いられている。この方法で
は、図3に示したように、イオン注入によって発生する
点欠陥濃度21がある濃度Dα以上の領域をアモルファ
ス化領域としている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来技術では、アモル
ファス化領域を決定する精度を向上することが困難であ
る。その理由は、アモルファス化領域を決定するため
に、イオン注入によって発生する点欠陥濃度を用いてい
るためである。なぜなら、点欠陥濃度は実測が困難であ
り正確な値は不明であるので、イオン注入シミュレータ
を用いて求めなければならず、イオン注入シミュレータ
のモデルやパラメータに大きく依存し、しかも、それら
のモデルには近似が含まれているためにアモルファス化
領域を正確に決定するパラメータを得るのは困難である
からである。
【0009】それ故に本発明の課題は、アモルファス化
領域を正確に決定することのできるアモルファス化領域
決定方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、半導体
LSIの製造プロセスの計算機シミュレーションを伴っ
てアモルファス化領域を決定するアモルファス化領域決
定方法において、結晶−アモルファス界面の不純物濃度
をパラメータCαとして用い、前記計算機シミュレーシ
ョンによりイオン注入された注入イオン濃度を求め、前
記注入イオン濃度を前記パラメータCαで割った値をア
モルファス化率パラメータと定義し、前記アモルファス
化率パラメータが1以上の領域をイオン注入時にアモル
ファス化した領域と決定することを特徴とするアモルフ
ァス化領域決定方法が得られる。
【0011】ここで前記イオン注入の条件は複数あり、
それらの条件のうち特定の数の条件に対して結晶−アモ
ルファス界面の不純物濃度を測定し、それらの測定値か
ら内挿もしくは外挿し推定した値を各条件に対する前記
パラメータCαとして用いることは好ましい。
【0012】またイオン注入を不純物種が異なる場合も
含め複数回行い、各々のイオン注入に対する前記アモル
ファス化率パラメータの和をとり、その値が1以上の領
域をイオン注入時にアモルファス化した領域と決定する
ことは好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】まず本発明の第1の実施の形態に
ついて図面を参照して説明する。
【0014】図1は、本発明の第1の実施の形態におい
て、イオン注入時にアモルファス化する領域を決定する
方法を模式的に示したものである。
【0015】本実施の形態では、まず、イオン種、注入
ドーズ量、注入エネルギーや注入角度などの各イオン注
入条件に対して結晶−アモルファス界面における注入イ
オン濃度を測定し、その値をパラメータCαとする。
【0016】
【数1】 イオン注入条件の数は無数にあるため、実際には必要な
精度が得られる数のイオン注入条件に対して測定したの
ち、それら測定値から内挿もしくは外挿し推定した値を
各イオン注入条件に対するパラメータCαとする。
【0017】次に、イオン注入シミュレータを用いてイ
オン注入された注入イオン濃度Cシミュレーション11
を求め、その注入イオン濃度を前記パラメータCαで割
った値Rαをアモルファス化率パラメータ12と定義す
る。
【0018】
【数2】 そして、前記アモルファス化率パラメータが1以上の領
域をアモルファス化領域と決定する。
【0019】次に本発明の第2の実施の形態について図
面を参照して説明する。
【0020】図2は、本実施の形態において、イオン注
入時にアモルファス化する領域を決定する方法を模式的
に示したものである。第1の実施の形態と異なるところ
は、イオン注入が複数回行われるところである。
【0021】本実施の形態では、イオン注入シミュレー
タを用いてイオン注入された注入イオン濃度C(i) シミ
ュレーション31,32の分布を求め、次にそれらの注
入イオン濃度をそれぞれのイオン注入条件に対応したパ
ラメータC(i) αで割った値R(i) α33,34を得
る。
【0022】
【数3】 ここで、(i)は複数回行われたイオン注入の第i番目
のイオン注入に対応するものであることを意味する。本
実施の形態では、アモルファス化率パラメータRα35
は、R(i) αの和として求められ、その値が1以上の領
域をアモルファス化領域と決定する。
【0023】
【数4】
【0024】
【発明の効果】本発明の効果はアモルファス化領域を決
定する精度が向上することである。これによりプロセス
シミュレータの実用性が向上する。
【0025】その理由は、実測可能な結晶−アモルファ
ス界面における不純物濃度をパラメータとし、またイオ
ン注入シミュレータで十分な精度が得られる注入イオン
濃度を用いてアモルファス化領域を決定しているからで
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るアモルファス
化領域決定方法を模式的に示した図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係るアモルファス
化領域決定方法を模式的に示した図である。
【図3】従来のアモルファス化領域決定方法を模式的に
示した図である。
【符号の説明】
11 イオン注入による注入イオン濃度分布Cシミュ
レーション 12 アモルファス化率パラメータRα 21 イオン注入による初期点欠陥濃度分布 22 イオン注入による注入イオン濃度分布 31 第1番目のイオン注入による注入イオン濃度分
布C(i) シミュレーション 32 第2番目のイオン注入による注入イオン濃度分
布C(2) シミュレーション 33 R(1) α=C(1) シミュレーション/C(1) α 34 R(2) α=C(2) シミュレーション/C(2) α 35 アモルファス化率パラメータRα=Σi (i)
α

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体LSIの製造プロセスの計算機シ
    ミュレーションを伴ってアモルファス化領域を決定する
    アモルファス化領域決定方法において、結晶−アモルフ
    ァス界面の不純物濃度をパラメータCαとして用い、前
    記計算機シミュレーションによりイオン注入された注入
    イオン濃度を求め、前記注入イオン濃度を前記パラメー
    タCαで割った値をアモルファス化率パラメータと定義
    し、前記アモルファス化率パラメータが1以上の領域を
    イオン注入時にアモルファス化した領域と決定すること
    を特徴とするアモルファス化領域決定方法。
  2. 【請求項2】 前記イオン注入の条件は複数あり、それ
    らの条件のうち特定の数の条件に対して結晶−アモルフ
    ァス界面の不純物濃度を測定し、それらの測定値から内
    挿もしくは外挿し推定した値を各条件に対する前記パラ
    メータCαとして用いる請求項1記載のアモルファス化
    領域決定方法。
  3. 【請求項3】 イオン注入を不純物種が異なる場合も含
    め複数回行い、各々のイオン注入に対する前記アモルフ
    ァス化率パラメータの和をとり、その値が1以上の領域
    をイオン注入時にアモルファス化した領域と決定する請
    求項1記載のアモルファス化領域決定方法。
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