JPH10256110A - 成形偏向器のオフセット調整方法及びこれを適用した荷電ビーム描画装置 - Google Patents

成形偏向器のオフセット調整方法及びこれを適用した荷電ビーム描画装置

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JPH10256110A
JPH10256110A JP5150897A JP5150897A JPH10256110A JP H10256110 A JPH10256110 A JP H10256110A JP 5150897 A JP5150897 A JP 5150897A JP 5150897 A JP5150897 A JP 5150897A JP H10256110 A JPH10256110 A JP H10256110A
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offset
shaping
deflection
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time
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Chikasuke Nishimura
慎祐 西村
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、実際の描画の際のオフセット値との
間にずれの生じないオフセット調整を行う。 【解決手段】電子ビームサイズの変化に対するビーム電
流の変化からオフセットを求めてオフセット調整し、こ
の後、成形偏向値演算回路41により時間経過に対する
ビーム電流の変化からオフセットずれ量Δxのドリフト
関数f(t) を求め、このドリフト関数f(t) 及び描画時
間tに基づいて成形偏向器6の成形偏向オフセット調整
値X1 、Y1、…Y5 を可変補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子ビームの形状
を第1及び第2のアパーチャを組み合わせることにより
成形するとともに成形偏向器により偏向してパターン等
を描画する荷電ビーム描画装置に係わり、特に荷電ビー
ム描画に用いる成形偏向器のオフセット調整方法及びこ
れを適用した荷電ビーム描画装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図6は荷電ビーム描画装置の構成図であ
る。電子銃1から出射される電子ビームの進行路には、
照明レンズ2、投影レンズ3、及び対物レンズ4が配置
され、かつ電子ビームの進行路に沿ってブランキング偏
向器5、静電型成形偏向器6、及び対物偏向器7が配置
されるとともに各偏向コイル8〜12が配置されてい
る。
【0003】このうちブランキング偏向器5、静電型成
形偏向器6及び対物偏向器7は、静電偏向器制御器13
により制御動作され、又、各偏向コイル8〜12は偏向
コイル制御器14により制御動作されるものとなってい
る。
【0004】又、電子ビームの進行路上には、図7に示
す開口形状の円形アパーチャ15、第1成形アパーチャ
16、第2の成形アパーチャ17、及び円形アパーチャ
18が配置されている。
【0005】このうち第1成形アパーチャ16及び第2
の成形アパーチャ17は、これらアパーチャを組み合わ
せることにより電子ビームの形状のタイプ及びそのサイ
ズを図8に示すように変化させるものとなっている。
【0006】例えば、第2の成形アパーチャ17の長方
形部分に対して第1成形アパーチャ16のポジションを
xy軸方向に移動させることにより長方形のビーム形状
B1が形成される。この場合、第1のアパーチャ16を
y軸方向に移動させることによりタイプ1yのビーム形
状となり、x軸方向に移動させることによりタイプ1x
のビーム形状となる。そして、x軸及びY軸方向のポジ
ションに応じてビーム形状のサイズが可変する。
【0007】第2の成形アパーチャ17の四角形部分に
対して第1のアパーチャ16のポジションをy軸方向に
移動させることにより三角形の各ビーム形状B2〜B5
が形成される。この場合、第1のアパーチャ16を第2
の成形アパーチャ17の四角形の各辺別に移動させるこ
とによりタイプ「2」〜「5」のビーム形状となり、そ
のy軸方向のポジションに応じてビーム形状のサイズが
可変する。
【0008】又、電子ビームの進行路に沿って各反射電
子検出器19〜23が配置され、かつ電子ビームの結像
位置にビーム電流検出器24が配置されている。これら
反射電子検出器19〜23及びビーム電流検出器24に
は、それぞれ各電流計25〜30が接続され、その検出
電流が主制御器31に送られている。
【0009】なお、ビーム電流検出器24は、試料上に
配置されている。この主制御器31は、各電流計25〜
30の検出電流に応じて偏向器制御器13及び偏向コイ
ル制御器14を動作制御する機能を有している。
【0010】このような構成であれば、電子銃1から出
射された電子ビームは、照明レンズ2及び円形アパーチ
ャ15を通過し、第1の成形アパーチャ16及び第2の
成形アパーチャ17により描画に必要なビーム形状に成
形されるとともに静電型成形偏向器6により偏向され、
さらに円形アパーチャ18を通り対物レンズ7により結
像される。
【0011】ここで、対物レンズ7の結像位置に試料が
配置されていれば、この試料上に所望のパターンが描画
される。ところで、このような荷電ビーム描画装置で
は、静電型成形偏向器6に対するオフセット調整が行わ
れている。
【0012】このオフセット調整は、先ず、例えば図9
に示すように第1の成形アパーチャ16のポジションを
x軸方向に移動してタイプ1xのビーム形状の成形サイ
ズa〜fを連続的に変え、その各サイズについて各1回
づつビーム電流検出器24によりビーム電流を検出す
る。
【0013】なお、この1回のビーム電流の測定には、
0.2秒〜1秒の時間を要するので、各サイズへの変更
もこの時間サイクルで変化させる。又、1回のビーム電
流測定中に、電子銃1から電子ビームは連続的に出射し
てブランキングは行われていない。
【0014】このタイプ1yのビーム形状についてのビ
ーム電流測定が終了すると、図10に示すようにビーム
サイズに対するビーム電流の関係が求められる。このビ
ームサイズとビーム電流との関係からオフセット値が求
められ、このオフセット値が許容値範囲内に入るように
偏向パラメータが調整される。
【0015】この後、主制御器31に調整された偏向パ
ラメータがセットされる。以下、同様に各タイプ「2」
〜「5」の各ビーム形状の成形サイズをそれぞれ連続的
に変え、そのときの各サイズについて各1回づつビーム
電流検出器24によりビーム電流を検出する。
【0016】そして、各タイプ「1y」「2」〜「5」
の各ビーム形状についてのビーム電流測定が終了する
と、ビームサイズに対するビーム電流の関係が求められ
る。この場合、ビームサイズとビーム電流との関係は、
ビーム形状のタイプ「1x」「1y」について図10に
示すように直線近似し、タイプ「2」〜「5」について
図11に示すように2次曲線近似となる。
【0017】このようなビームサイズとビーム電流との
関係からオフセット値が求められ、このオフセット値が
許容値範囲内に入るように偏向パラメータが調整され、
この偏向パラメータが主制御器31にセットされる。
【0018】しかしながら、電子ビームを成形すると、
例えば第1及び第2のアパーチャ16、17から電子が
反射し、その反射電子又は各アパーチャ16、17から
発生する2次電子が成形偏向器6の周辺部品にチャージ
アップし、この影響を受けて電子ビームがドリフトす
る。
【0019】この電子ビームのドリフトの量と方向は、
反射電子や2次電子の発生量やその方向に左右され、
又、反射電子や2次電子の発生量やその方向は、成形タ
イプとそのサイズによって決まる。
【0020】従って、成形偏向器のオフセット調整は、
ビーム形状の各タイプ毎に連続的にサイズを変更してビ
ーム形状を成形しているので、各アパーチャ16、17
から発生する反射電子や2次電子の発生量やその方向
は、実際のパターンを描画する場合と全く異なった状態
となっている。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】このため、オフセット
調整により求めたオフセット値と実際の描画の際のオフ
セット値とにずれが生じ、目的とするサイズの描画が困
難となっている。そこで本発明は、実際の描画中のオフ
セットとの間にずれの生じないオフセット調整ができる
成形偏向器のオフセット調整方法を提供することを目的
とする。
【0022】又、本発明は、オフセット調整時の反射電
子や2次電子の発生量やその方向と、描画時における反
射電子や2次電子の発生量やその方向とを等しくでき
て、オフセット値にずれを生じさせないオフセット調整
ができる成形偏向器のオフセット調整方法を提供するこ
とを目的とする。
【0023】又、本発明は、実際の描画中のオフセット
値との間にずれの生じないオフセット調整の機能を備え
た荷電ビーム描画装置を提供することを目的とする。
又、本発明は、オフセット調整時の反射電子や2次電子
の発生量やその方向と、描画時における反射電子や2次
電子の発生量やその方向とを等しくできて、オフセット
値にずれを生じさせないオフセット調整の機能を備えた
荷電ビーム描画装置を提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】請求項1によれば、電子
ビーム形状を可変成形するとともに成形偏向器により偏
向して描画する荷電ビーム描画装置の成形偏向器のオフ
セット調整方法において、電子ビームサイズの変化に対
するビーム電流の変化からオフセットを求めてオフセッ
ト調整する前調整工程と、前調整工程の後、時間経過に
対するビーム電流の変化からオフセットずれ量のドリフ
ト関数を求めるドリフト測定工程と、描画中に、ドリフ
ト関数及び描画時間に基づいて成形偏向器の成形偏向オ
フセット調整値を可変補正する補正工程と、を有して上
記目的を達成しようとする成形偏向器のオフセット調整
方法である。
【0025】請求項2によれば、電子ビーム形状の各タ
イプごとに、ビーム電流を連続的に測定し、時間経過に
対するビーム電流の変化量からドリフト関数を求める。
請求項3によれば、電子ビーム形状を可変成形するとと
もに成形偏向器により偏向して描画する荷電ビーム描画
装置において、描画中のビーム電流を検出するビーム電
流検出手段と、ビーム電流検出手段により検出される電
子ビームサイズの変化に対するビーム電流の変化からオ
フセットを求めるオフセット測定手段と、このオフセッ
ト測定手段により測定されたオフセットに基づいて成形
偏向器に対するオフセット調整を行う前調整手段と、ビ
ーム電流検出手段により検出される時間経過に対するビ
ーム電流の変化からオフセット量のドリフト関数を求
め、このドリフト関数及び描画時間に基づいて描画中に
成形偏向器の成形偏向オフセット調整値を可変補正する
成形器偏向値演算手段と、を備えて上記目的を達成しよ
うとする荷電ビーム描画装置である。
【0026】請求項4によれば、成形器偏向値演算手段
は、描画開始時刻と現在時刻との差の描画時間を逐次出
力する時計と、この時計により得られる描画時間をドリ
フト関数に代入して出力する関数演算回路と、ドリフト
関数を有する成形偏向オフセット調整の関係式がセット
され、関数演算回路から逐次出力されるドリフト関数に
基づいて成形偏向オフセット調整値を求める成形偏向オ
フセット調整演算回路と、を有する。
【0027】請求項5によれば、成形器偏向値演算手段
は、電子ビームの各種タイプ別に成形偏向オフセット調
整の関係式がセットされる。上記請求項1によれば、電
子ビームサイズの変化に対するビーム電流の変化からオ
フセットを求めてオフセット調整し、この後に時間経過
に対するビーム電流の変化からオフセットずれ量のドリ
フト関数を求め、描画中にこのドリフト関数及び描画時
間に基づいて成形偏向器の成形偏向オフセット調整値を
可変補正することにより、オフセット調整時の反射電子
や2次電子の発生量やその方向と、描画時における反射
電子や2次電子の発生量やその方向とを等しくできて、
オフセット値にずれを生じさせないオフセット調整がで
きる。
【0028】上記請求項2によれば、ドリフト関数を、
電子ビーム形状の各タイプごとにビーム電流を連続的に
測定することにより、時間経過に対するビーム電流の変
化量から求める。
【0029】上記請求項3によれば、ビーム電流検出手
段により電子ビームサイズの変化に対するビーム電流を
検出してその変化からオフセット量を求め、この測定さ
れたオフセット量に基づいて成形偏向器に対するオフセ
ット調整を行う。この後に、ビーム電流検出手段により
検出されるビーム電流の時間経過に対する変化からオフ
セット量のドリフト関数を求め、このドリフト関数及び
描画時間に基づいて描画中に成形偏向器の成形偏向オフ
セット調整値を可変補正する。
【0030】上記請求項4によれば、成形偏向オフセッ
ト調整値は、時計により得られる描画開始時刻と現在時
刻との差の描画時間をドリフト関数に代入し、この時間
の代入されたドリフト関数に基づいて成形偏向オフセッ
ト調整の関係式を演算することにより求める。
【0031】上記請求項5によれば、電子ビームの各種
タイプ別に成形偏向オフセット調整の関係式がセットさ
れるので、これら電子ビームの各種タイプ別の成形偏向
オフセット調整値が求められる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。この荷電ビーム描画装置
における成形偏向器のオフセット調整方法は、前調整工
程において電子ビームサイズの変化に対するビーム電流
の変化からオフセットを求めてオフセット調整し、次の
ドリフト測定工程において時間経過に対するビーム電流
の変化からオフセットずれ量Δxのドリフト関数f(t)
を求め、次の補正工程において描画中にドリフト関数f
(t) 及び描画時間tに基づいて成形偏向器6の成形偏向
オフセット調整値を可変補正するものとなっている。
【0033】次に、この成形偏向器6のオフセット調整
方法を適用した荷電ビーム描画装置について説明する。
なお、図6と同一部分には同一符号を付してその詳しい
説明は省略する。
【0034】主制御器40は、各電流計25〜30の検
出電流に応じて偏向器制御器13及び偏向コイル制御器
14を動作制御する機能を有するもので、その他にオフ
セット測定手段及び前調整手段としての各機能を有して
いる。すなわち、オフセット測定手段は、ダミー描画の
前に、ビーム電流検出器24により検出されるビーム電
流、つまり電流計30により測定されるビーム電流を入
力し、電子ビーム形状の各タイプ「1x」…「5」別
に、図10及び図11に示すような電子ビームサイズの
変化に対するビーム電流の変化からオフセットを求める
機能を有している。
【0035】前調整手段は、オフセット測定手段により
測定されたオフセットに基づいて成形偏向器6に対する
オフセット調整を行う機能を有している。一方、成形偏
向DAC値(オフセット調整値)演算回路(以下、成形
偏向値演算回路と省略する)41は、ダミー描画の後
に、ビーム電流検出器24により検出される時間経過t
に対するビーム電流の変化からオフセットずれ量のドリ
フト関数f(t) を求め、このドリフト関数f(t) 及び描
画時間tに基づいて描画中に成形偏向器6の成形偏向オ
フセット調整値つまりオフセット値を可変補正する機能
を有している。
【0036】この成形偏向値演算回路41は、具体的に
図2に示すように、時計41、関数演算回路42及び成
形偏向オフセット調整演算回路(以下、DACデータ演
算回路と称する)43の各機能を備えている。
【0037】このうち時計41は、描画開始時刻と現在
時刻との差である描画時間tを経時する逐次出力する機
能を有している。関数演算回路42は、時計41により
出力される描画時間tをドリフト関数f(t) に代入して
出力する機能を有している。
【0038】DACデータ演算回路43は、ドリフト関
数f(t) を有する成形偏向オフセット調整の関係式が偏
向データ(偏向パラメータ)44としてセットされ、関
数演算回路42から逐次出力されるドリフト関数f(t)
に基づいて各電子ビーム形状のタイプ別の成形偏向オフ
セット調整値X、Yを求める機能を有している。
【0039】ここで、成形偏向オフセット調整値X、Y
を算出する成形偏向オフセット調整の関係式は、電子ビ
ームのタイプ「1x」「1y」「2」〜「5」別にセッ
トされている。すなわち、 タイプ「1x」:X1 =(a0 +f1x(t) )a1 ・x+a2 ・y +a3 ・xy …(1) タイプ「1y」:Y1 =(b01+f1y(t) )b11・x+b21・y +b31・xy …(2) タイプ「2」 :Y2 =(b02+f2 (t) )b12・x+b22・y +b32・xy …(3) タイプ「3」 :Y3 =(b03+f3 (t) )b13・x+b23・y +b33・xy …(4) タイプ「4」 :Y4 =(b04+f4 (t) )b14・x+b24・y +b34・xy …(5) タイプ「5」 :Y5 =(b05+f5 (t) )b15・x+b25・y +b35・xy …(6) なお、a0 〜a3 及びb01、b11…b35は定数、第1項
におけるf1x(t) 、f1y(t) …f5 (t) は各タイプごと
のドリフト関数f(t) である。
【0040】このDACデータ演算回路43により求め
られた成形偏向オフセット調整値X1 、Y1 〜Y5 は、
DAC/AMP(成形偏向オフセット調整値/増幅器)
45を通してゲイン調整されて成形偏向器6に送られる
ようになっている。
【0041】次に上記の如く構成された荷電ビーム描画
装置でのオフセット調整方法について説明する。試料に
対するダミー描画の前に、上記の如く例えば図9に示す
ように第1の成形アパーチャ16のポジションをx軸方
向に移動してタイプ1xのビーム形状の成形サイズa〜
fを連続的に変え、その各サイズについて各1回づつビ
ーム電流検出器24によりビーム電流を検出する。
【0042】このタイプ1yのビーム形状についてのビ
ーム電流測定が終了すると、図10に示すようにビーム
サイズに対するビーム電流の関係が求められる。このビ
ームサイズとビーム電流との関係からオフセットが求め
られ、このオフセットが許容値範囲内に入るように偏向
パラメータが調整され、この後、この偏向パラメータが
主制御器31にセットされる。
【0043】以下、同様に各タイプ「2」〜「5」の各
ビーム形状の成形サイズをそれぞれ連続的に変え、その
ときの各サイズについて各1回づつビーム電流検出器2
4によりビーム電流が検出される。
【0044】そして、各タイプ「1y」「2」〜「5」
の各ビーム形状についてのビーム電流測定が終了する
と、ビームサイズに対するビーム電流の関係が求められ
る。この場合、ビームサイズとビーム電流との関係は、
ビーム形状のタイプ「1x」「1y」について図10に
示すように直線近似し、タイプ「2」〜「5」について
図11に示すように2次曲線近似となる。
【0045】このようなビームサイズとビーム電流との
関係からオフセットが求められ、このオフセットが許容
値範囲内に入るように偏向パラメータが調整され、この
偏向パラメータが主制御器31にセットされる。
【0046】次に、試料に対するダミー描画後、上記同
様な方法により各タイプ「1y」「2」〜「5」別に、
電子ビーム形状に対するビーム電流の関係が求められ、
かつその各オフセットずれ量Δxが求められる。
【0047】例えば、図3は電子ビームタイプ「1x」
の電子ビーム形状に対するビーム電流の関係であり、そ
のオフセットずれ量Δxが示されている。次に、成形偏
向値演算回路41の関数演算回路42は、このオフセッ
トずれ量Δxを時間経過に対して関数化する。
【0048】すなわち、図9に示すように第1の成形ア
パーチャ16のポジションをx軸方向に移動してタイプ
1xのビーム形状に形成し、このタイプ1xのビーム形
状で電子銃1から連続的に電子ビームを放射する。
【0049】この状態に、ビーム電流検出器24は、試
料上におけるビーム電流を連続的に検出する。関数演算
回路42は、このビーム電流検出器24により検出され
る時間経過tに対するオフセットずれ量Δxの関係を求
める。図4及び図5は時間tの経過に対するオフセット
ずれ量Δxの例を示している。
【0050】次に、関数演算回路42は、時間tの経過
に対するオフセットずれ量Δxの関係からドリフト関数
f(t) を求める。例えば Δx=α・t=f(t) …(7) Δx=α・In(t+1)=f(t) …(8) のドリフト関数f(t) が求められる。
【0051】以下、同様に各電子ビームタイプ「1y」
「2」〜「5」ごとに各ドリフト関数f(t) が求められ
る。一方、時計41は、描画開始時刻から現在時刻を差
し引いた描画時間tを関数演算回路42に出力する。
【0052】この関数演算回路42は、描画中に、時計
41からの描画時間tを入力し、この描画時間tをドリ
フト関数f(t) に代入してDACデータ演算回路43に
出力する。
【0053】次に、DACデータ演算回路43は、関数
演算回路42から逐次出力されるドリフト関数f(t) に
基づいて各タイプ別の成形偏向オフセット調整値X1
1、…Y5 を求める。
【0054】従って、描画中に各成形偏向オフセット調
整値X1 、Y1、…Y5 は、DAC/AMP45を通し
てゲイン調整されて成形偏向器6にセットされる。この
ように上記一実施の形態においては、電子ビームサイズ
の変化に対するビーム電流の変化からオフセットを求め
てオフセット調整し、この後に時間経過に対するビーム
電流の変化からオフセットずれ量Δxのドリフト関数f
(t) を求め、このドリフト関数f(t) 及び描画時間tに
基づいて成形偏向器6の成形偏向オフセット調整値X
1 、Y1、…Y5 を可変補正するようにしたので、実際
の描画中のオフセット値との間にずれの生じないオフセ
ット調整、すなわちオフセット調整時の反射電子や2次
電子の発生量やその方向と、描画中における反射電子や
2次電子の発生量やその方向とを等しくできて、オフセ
ット値にずれを生じさせないオフセット調整ができる。
【0055】従って、描画中に成形ドリフトが発生して
も、この描画中にオフセット値を補正することで、描画
位置、シヨットサイズずれが発生せずに描画精度を高く
できる。
【0056】なお、本発明は、上記一実施の形態に限定
されるものでなく次の通り変形してもよい。例えば、ド
リフト関数f(t) は、上記式(7) 及び(8) に限定される
ものでなく、電子ビームサイズに対するビーム電流値に
応じた関数を用いればよい。又、偏向データ44として
は、上記式(1) 〜(6) に限定されるものでなく、例え
ば、これら式(1) 〜(6) にx2 項、y2 項、n次項を入
れてもよい。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、実際の描画の際のオフ
セット値との間にずれの生じないオフセット調整ができ
る成形偏向器のオフセット調整方法を提供できる。又、
本発明によれば、オフセット調整時の反射電子や2次電
子の発生量やその方向と、描画時における反射電子や2
次電子の発生量やその方向とを等しくできて、オフセッ
ト値にずれを生じさせないオフセット調整ができる成形
偏向器のオフセット調整方法を提供できる。
【0058】又、本発明によれば、実際の描画の際のオ
フセット値との間にずれの生じないオフセット調整の機
能を備えた荷電ビーム描画装置を提供できる。又、本発
明によれば、オフセット調整時の反射電子や2次電子の
発生量やその方向と、描画時における反射電子や2次電
子の発生量やその方向とを等しくできて、オフセット値
にずれを生じさせないオフセット調整の機能を備えた荷
電ビーム描画装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる荷電ビーム描画装置の一実施の
形態を示す構成図。
【図2】成形偏向DAC値演算回路の構成図。
【図3】ダミー描画後のビームサイズに対するビーム電
流の関係を示す図。
【図4】時間に対するオフセットずれ量の関係を示す
図。
【図5】時間に対するオフセットずれ量の関係を示す
図。
【図6】従来の荷電ビーム描画装置の構成図。
【図7】各アパーチャの構成図。
【図8】第1及び第2のアパーチャの組み合わせによる
ビーム形状の成形を示す図。
【図9】ビーム形状の各タイプ及び各サイズの成形を示
す図。
【図10】直線近似する各タイプのオフセット調整を示
す図。
【図11】2次曲線近似する各タイプのオフセット調整
を示す図。
【符号の説明】
1…電子銃、 3…投影レンズ、 4…対物レンズ、 6…静電型成形偏向器、 7…対物偏向器、 13…静電偏向器制御器、 14…偏向コイル制御器、 16…第1成形アパーチャ、 17…第2の成形アパーチャ、 19〜23…反射電子検出器、 24…ビーム電流検出器、 25〜30…電流計、 40…主制御器、 41…成形偏向DAC値(オフセット調整値)演算回
路。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子ビーム形状を可変成形するとともに
    成形偏向器により偏向して描画する荷電ビーム描画装置
    の成形偏向器のオフセット調整方法において 、前記電子ビームサイズの変化に対するビーム電流の変
    化からオフセットを求めてオフセット調整する前調整工
    程と、 この前調整工程の後、時間経過に対する前記ビーム電流
    の変化からオフセットずれ量のドリフト関数を求めるド
    リフト測定工程と、 描画中に、前記ドリフト関数及び描画時間に基づいて前
    記成形偏向器の成形偏向オフセット調整値を可変補正す
    る補正工程と、を有することを特徴とする成形偏向器の
    オフセット調整方法。
  2. 【請求項2】 電子ビーム形状の各タイプごとに、前記
    ビーム電流を連続的に測定し、時間経過に対する前記ビ
    ーム電流の変化量からドリフト関数を求めることを特徴
    とする請求項1記載の成形偏向器のオフセット調整方
    法。
  3. 【請求項3】 電子ビーム形状を可変成形するとともに
    成形偏向器により偏向して描画する荷電ビーム描画装置
    において、 描画中の前記ビーム電流を検出するビーム電流検出手段
    と、 前記ビーム電流検出手段により検出される前記電子ビー
    ムサイズの変化に対する前記ビーム電流の変化からオフ
    セットを求めるオフセット測定手段と、 このオフセット測定手段により測定されたオフセットに
    基づいて前記成形偏向器に対するオフセット調整を行う
    前調整手段と、 前記ビーム電流検出手段により検出される時間経過に対
    する前記ビーム電流の変化からオフセットずれ量のドリ
    フト関数を求め、このドリフト関数及び描画時間に基づ
    いて描画中に前記成形偏向器の成形偏向オフセット調整
    値を可変補正する成形器偏向値演算手段と、を具備した
    ことを特徴とする荷電ビーム描画装置。
  4. 【請求項4】 成形器偏向値演算手段は、描画開始時刻
    と現在時刻との差の描画時間を逐次出力する時計と、 この時計により得られる描画時間をドリフト関数に代入
    して出力する関数演算回路と、 前記ドリフト関数を有する成形偏向オフセット調整の関
    係式がセットされ、前記関数演算回路から逐次出力され
    るドリフト関数に基づいて成形偏向オフセット調整値を
    求める成形偏向オフセット調整演算回路と、を有するこ
    とを特徴とする請求項3記載の荷電ビーム描画装置。
  5. 【請求項5】 成形器偏向値演算手段は、電子ビームの
    各種タイプ別に成形偏向オフセット調整の関係式がセッ
    トされることを特徴とする請求項3記載の荷電ビーム描
    画装置。
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