JP2006196611A - 電子ビーム管理装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 パターン描画用の電子線露光装置に使用される電子ビームの照射密度の場所によるばらつきを少なくする電子ビーム管理装置を提供すること。
【解決手段】 電子ビーム管理装置は、電子ビームを放射する電子銃と、所定のパターンを有する試料から反射した反射電子ビームを検出する反射ビーム検出器とを有し、反射電子ビームを評価し、電子ビームを管理する。本装置は、反射電子ビームの強度を表す波形を曲線で近似するために、曲線を規定する1以上のパラメータの値を選択する手段と、前記1以上のパラメータの値が許容値でない場合に、電子ビームの放射条件及び反射条件の少なくとも一方を変更する手段とを備える。
【選択図】 図6

Description

本発明は、半導体装置を構成する多層基板のパターニング技術に関し、特に電子ビームの管理装置及び管理方法に関する。
半導体装置の微細化に伴って、素子、ビア、配線等のパターンの微細化や多層化が進んでいる。これらのパターンを作成する際に、従来はフォトリソグラフィが広く使用されていた。しかしながら、より微細なパターニングを行う等の観点から、電子ビームを用いてレジストにパターンを描画する電子線露光法も有望視されている。この方法では、半導体基板又は配線層等にレジストが塗布され、レジストに形成すべきパターンに沿って電子線(電子ビームともいう。)が照射される。その後に現像が行われ、レジストの一部が除去され、一部の下地層が露出する。露出した下地層に何らかの加工(例えば、所定の深さまでエッチングする加工)を施すことで、所望の形状が形成される。
電子線露光法では、レジストの全面ではなく、パターンの線幅に対応する電子ビームがレジストに照射され、パターンが作成される。従って、照射される電子線の断面形状は、例えばミクロンオーダーで、意図される形状(例えば、正方形、長方形等)に正確に適合している必要がある。さもなくば、レジスト及び下地層の加工精度が維持できないからである。電子銃から放射される電子線の形状の評価は、所定のパターンを有する試料に電子ビームを照射し、その試料からの反射電子ビームの強度を測定することで行われる。
図1は、電子線を評価するための模式的な装置構成を示す。このような構成は、電子線露光装置に備えられている。上述したように、電子銃12から照射された電子線13は、試料14に向けて放射される。電子ビームは、試料14により反射し、反射電子ビームとして検出器16により検出され、分析器18で強度測定値等が分析される。電子線13のビームの広がり、断面形状、焦点等は、不図示の電子レンズや偏光器によって調整される。試料14には所定のパターンが形成されている。
図2は、電子ビームの断面形状を調整するための機構の一例を示す。図示されているように、正方形のスリット23,25を通じて電子線を通過させる2枚の波形成形プレート22,24が用意される。一方の成形プレートは他方の成形プレートに対して相対的な位置を変えることができる。例えば、下側の波形成形プレート22は固定的であるが、上側の波形成形プレート24がx軸及びy軸方向に可動であってもよい。x軸及び/又はy軸方向に成形プレートを動かすことで、スリット23及び25を通過する電子ビームの幅(領域の面積)を変化させ、所望の形状の電子ビームを形成することができる。図3に示される例では、x及びyの長さを有する長方形状の電子ビームが形成されることになる。
反射電子ビームの回折や散乱を抑制し、電子ビームの測定精度を向上させようとする従来技術については、例えば特許文献1に記載されている。
特開2003−149347号公報
反射電子ビームの評価は、概して次のようにして行われる。先ず、電子銃から放射される電子ビームの断面形状が、図4(A)の点ABCDで囲まれるような台形の形状をしていたとする。この電子ビームは、右向きの矢印に沿って動かされる(走査される)。電子ビームは、徐々に動かされ、試料上の所定のパターン(ドットパターンとも呼ばれる)(点PQRSで囲まれる部分)に、少なくとも一部が重なり、更に電子ビームが動かされると、重なりがなくなる。電子ビームを矢印に沿って徐々に走査させてゆく場合に、電子ビームがドットパターンに照射される前では、反射電子ビームの強度はゼロであるが、電子ビームが試料に照射されるようになると、多くの反射電子ビームが測定され、更に電子ビームを走査させると、反射電子ビームの強度は再びゼロになる。このような様子が、図4(A)右側に模式的に描かれている(縦軸が強度を示し、横軸は距離又は距離に対応する時間に相当する)。図4(A)では、辺BCと辺PSが平行になっているので、電子ビームとドットパターンが重なっている間に測定される反射電子の強度は一定値になる。
図4(B)に示される場合も、辺ADと辺QRの近辺が重なることを除いて、図4(A)と同様な現象が生じ、同様な測定結果が得られる。
図4(C)に示される場合では、辺DCと辺PQ付近が重なる。この場合、辺DCと辺PQは平行になっていないので、電子ビームがドットパターンと重なった直後に多くの反射電子ビームが観測され、以後徐々に反射電子ビームが少なくなる。その結果、図4(C)右側に示すような、一定の傾き(負の傾き)を有する直線形状の波形が観測される。
図4(D)に示される例では、辺ABと辺PQの近辺が重なることになるので、電子ビームとドットパターンの重なりが増えるにつれて、より多くの反射電子ビームが観測される。その結果、図4(D)右側に示されるような、一定の傾き(正の傾き)を有する直線状の波形が観測される。
従って、反射電子ビームの強度が一定の傾きで変化しているのを検出することで、電子ビームの形状が、ドットパターンに対して傾いていることが分かる。傾きの大きさ及び正負の符号を調べることで、電子ビームの形状を評価することができる。以後、そのような傾きが0に近づくように、波形成形がなされる。
しかしながら、本発明に関する基礎研究において、発明者等は、電子ビームを更に適切に制御する観点からは、このような反射電子ビームの強度波形の傾きを評価するだけでは充分でないことを見出した。より具体的には、点ABCDで囲まれる電子ビームの領域内で照射されるエネルギ密度が均一ならば、上記のようにして電子ビームを正確に把握することができるかもしれないが、そのエネルギ密度が均一ならば、電子ビームを正確に評価することは困難になる虞があるのである。
例えば、点B及び点C付近の電子ビームの照射密度が他の部分より低かったとする。この様子を表現するために、図5では、点ABCDにより囲まれる電子ビームの領域は、点B,C付近で丸みを帯びた四角形状により表現されている。電子ビームの形状と照射密度のばらつきは、別の概念であるため、電子ビームは所望の形状(例えば、正方形や長方形)であるが、照射密度にばらつきが生じている場合もあり得るし、図5に示されるような電子ビームの形状の変形と共に、照射密度にばらつきが生じることも考えられる。照射密度は、電子ビームの周辺で小さくなる場合が多い。電子ビームの照射密度にばらつきがある場合に、電子ビームを走査させ、ドットパターンからの反射電子ビームの強度を測定すると、例えば、図5右側に示されるような上に凸の丸みを帯びた波形が得られた。従来の手法では、このような場合でも波形の傾きを導出し、それを0にするように電子ビームの形状を調整しようとすることが予想される。しかしながら、そのような調整を行ったとしても、電子ビームの形状が正確に調整されることは必ずしも期待できない。むしろ、電子ビームの形状を不適切に調整してしまうことが懸念される。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その課題は、パターン描画用の電子線露光装置に使用される電子ビームの照射密度の場所によるばらつきを少なくする電子ビーム管理装置及び方法を提供することである。
本発明では、電子ビームを放射する電子銃と、所定のパターンを有する試料から反射した反射電子ビームを検出する反射ビーム検出器とを有し、反射電子ビームを評価し、電子ビームを管理する電子ビーム管理装置が使用される。本装置は、反射電子ビームの強度を表す波形を曲線で近似するために、曲線を規定する1以上のパラメータの値を選択する手段と、前記1以上のパラメータの値が許容値でない場合に、電子ビームの放射条件及び反射条件の少なくとも一方を変更する手段とを備える。
本発明によれば、パターン描画用の電子線露光装置に使用される電子ビームの照射密度の場所によるばらつきを少なくすることができる。
本発明の一態様では、電子銃から電子ビームが放射され、所定のパターンを有する試料から反射した反射電子ビームが評価され、電子ビームが管理されり。反射電子ビームの強度を表す波形を曲線で近似するために、曲線を規定する1以上のパラメータの値が選択される。前記1以上のパラメータの値が許容値でない場合に、電子ビームの放射条件及び反射条件の少なくとも一方が変更される。
電子ビームの照射密度のばらつきは、反射電子ビームの強度波形の丸みに反映される。本発明では、その強度波形を曲線で近似できるので、照射密度のばらつきを正確に把握し、電子ビームを適切に調整することができる。この点、強度波形を直線でしか近似していなかった従来の手法と大きく異なる。曲線の形状は、主に上に凸状に膨らんだ形状であるため、2次曲線や更に高次の曲線で近似してもよいし、三角関数その他の曲線で近似してもよい。
本発明の一態様では、前記曲線が、試料上の距離の二次多項式で表現される。これにより、強度波形を放物線で簡易に表現でき、演算処理負担が少なくて済む。
本発明の一態様では、前記電子ビームの放射条件は、電子ビームを放射する指向方向、電子ビームの伝搬する空間内の真空度、及び電子銃のフィラメントの温度の少なくとも1つを定める。
本発明の一態様では、前記電子銃の反射条件は、試料に塗布するレジストの種類及び感光剤の種類の少なくとも一方を定める。
本発明の一態様では、前記曲線は、前記1以上のパラメータの少なくとも1つの値が0に近づくほど、直線的になる性質を有する。電子ビームの照射密度のばらつきは、反射電子ビームの強度波形の丸みに反映されるので、波形が丸みを帯びるほど照射密度のばらつきが大きく、波形が直線的になるほどばらつきが小さい様子が適切に表現される。
本発明の一態様では、電子ビームの放射条件及び反射条件の少なくとも一方を変更する手段が、1以上のパラメータの値と、電子ビームの放射条件及び反射条件との関係を表す一覧テーブルを用いて条件を変更する。
図6は、本発明の一実施例による電子ビーム管理装置を組み込んだ電子ビーム露光装置の全体図を示す。電子ビーム管理装置は、露光部602と、搬送部604と、搬送制御部606と、XYステージ608と、ステージ制御部610と、電子ビーム制御部(EOS:electron beam operating system)612と、反射強度波形検出器614と、波形解析部616と、バッファメモリ618と、パターン形成部620と、補正メモリ部622と、アナログ回路部624と、制御用ワークステーション626と、表示部628と、メモリ630とを有する。
露光部602は、内部に電子銃を有し、その電子銃から電子をウエハ又は試料601(被照射物又は照射対象物)に向けて放出する。一例として、この電子は、加熱したフィラメントから放出される熱電子である。
搬送部604は、搬送制御部606による制御の下に、処理対象のウエハや試料を露光部602内に挿入すること、ウエハ等をそこから取り出すこと等の制御を行う。
XYステージ608は、ステージ制御部610の制御の下に、ステージ上のウエハや試料の位置決めを行う。
電子ビーム制御部(EOS)612は、露光部602内で放出される電子ビームの放射条件(後述)や形状等を制御する。図示の例では、電子銃を制御する制御線613と、不図示の電子レンズや偏光器を制御する制御線615とが描かれている。電子レンズは、電子ビームの焦点がウエハや試料上に適切に位置付けられるように機能する。偏光器は、電子ビームを走査するために使用される。
反射強度波形検出器614は、試料から反射した電子ビーム(反射電子ビーム)を検出する。
波形解析部616は、反射強度波形検出器614で検出された反射電子ビームを分析し、電子ビームの形状及び密度を調整するための情報を電子ビーム制御部612に与える。後述するように、反射電子ビームの波形は、何らかのパラメータの値を選択することで、二次関数によって近似される。一例として、パラメータの値は、次式の係数aの値を定めるものである。
Y=1−a(X−2) ・・・(1)
ここで、Yは反射電子ビームの強度であり、Xは電子ビームを走査する際の距離を表す(又は、距離に対応する時間を表すようにしてもよい。)。
図8は、(1)式で表現される関数のグラフを示す。図には、3つのパラメータa=0/0.05/0.1のそれぞれの場合についてのグラフが示されている。図示されているように、パラメータaが0の場合は、Y=1 となり、照射密度変化のない理想的な反射ビーム波形になる。パラメータaの値が大きくなるにつれて、凸状に膨らむ度合いが大きくなる。これは、照射密度変化が大きいことに対応する。反射電子ビームの分析については、図7に関連して更に説明される。
なお、(1)式に示される具体的な関数形は、単なる一例に過ぎず、他の形式で表現される関数が採用されてもよい。例えば、2つのパラメータa,bを用意し、強度Yが、−a(X−b)に比例するように近似が行われてもよい。このようにすると、従来の方式による波形の傾きを考察することに加えて、波形の丸みをも考察することができ、より正確な波形分析を行うことができる。放物線の丸みだけでなく、放物線の主軸の位置をも考察できるからである。
図6のバッファメモリ618は、ウエハに積層される層に描かれるパターンに関する情報を格納する。
パターン形成部620は、バッファメモリ618から情報を読み出し、電子銃で描画するパターンを生成する。必要に応じて、補正メモリ622に格納されたパターンと、現在作成中のパターンとが比較される。ウエハには複数の様々な層が積層されるが、それらの層のパターニングの際に、パターン形成部620によるパターンの生成がその都度行われる。
図示の例では、バッファメモリ618、パターン形成部620及び補正メモリ622はディジタル信号処理部(DSP)を構成し、電子ビームでパターンを描画するためのディジタル制御信号を出力する。
アナログ回路部624は、ディジタル制御信号をアナログ信号に変換し、適切に増幅する等の処理を行うことで、電子ビームの描画動作を制御する制御信号625を出力する。
制御用ワークステーション626は、本装置に関する一般的な制御を行う。
波形分析の結果等は、必要に応じて表示部628に表示され、及び/又はメモリ630に記憶される。メモリ630は、ハードディスク(HD)、磁気テープ(CMT)その他適切ないかなる記憶媒体から構成されてもよい。
図7は、本発明の一実施例による電子ビームの管理方法を示すフローチャートである。フローは、ステップ702から始まり、ステップ704に進む。
ステップ704では、電子ビームの反射強度波形と、その形状を近似するのに使用される二次関数を特定するパラメータとの対応関係が調査される。例えば、電子ビームの断面形状やエネルギ照射密度が予め分かっている様々な電子ビームと、試料に予め作成されている所定のドットパターンとを用いて、その対応関係が調査される。
電子ビームの照射密度を様々に変化させながら、電子ビームを所定のドットパターンに照射すると、凸状に膨らむ度合い(丸み)が様々に異なる反射電子ビーム波形が得られる。様々な照射密度を有する電子ビームと、上記(1)式の係数aとの対応関係が得られ、波形解析部内のメモリに(ルックアップテーブルとして)格納される。更に、許容可能な照射密度のばらつきを超える電子ビームに対応する係数aの値が、係数aの閾値として決定される。例えば、照射密度の異なるN種類の電子ビーム1〜Nの各々について、その反射電子ビームの曲線を近似するパラメータa〜a、各電子ビームの指向方向θ〜θ、各電子ビームに対する電子銃のフィラメントの温度T〜T のような値が、ルックアップテーブルに格納される。レジストの種類、感光剤の種類、真空度その他の条件によって、それらの対応関係が異なるならば、そのような条件毎にルックアップテーブルが作成される。
電子ビームの照射密度は、電子ビームの放射条件や反射条件(ビームの照射される側の条件)によって変化させることができる。放射条件には、例えば、熱電子を放出する際のフィラメントの温度、電子銃及び非照射物(試料やウエハ)間の真空度、電子銃の指向性(メインローブの向き)等が含まれる。反射条件には、例えば、レジストや感光剤の種類、組成等が含まれる。電子ビームの照射密度を変化させる場合に、電子ビームとドットパターンとの相対的な位置関係を変化させてもよい。
ステップ704での電子ビームとパラメータとの対応関係の調査は、実際に電子ビームの形状及び密度等を調整する前に、事前に行われている必要がある。
ステップ706では、所定のドットパターンを有する試料に、電子ビームの照射密度や形状等が未調整の電子ビームが照射される。電子ビームは、試料の表面で反射及び回折し、反射電子ビームが反射強度波形検出部(図6の614)で検出される。
ステップ708では、検出された反射電子ビームが、波形分析部(図6の616)にて分析される。この分析により、反射電子ビームの強度波形を、上記の(1)式に示されるような2次式で表現するためのパラメータaが、ルックアップテーブルを参照することにより決定される。本実施例では、強度波形を(1)式を用いて2次式で近似する分析処理を行っているが、この処理と平行して、従来の一次式による分析処理を行ってもよい。或いは、強度波形を、−a(x−b)に比例する2次式で近似してもよい。この場合は、パラメータa,bが決定されることになる。どのような近似式を使用するにせよ、数式のパラメータと、電子ビームとの対応関係を定めるルックアップテーブルが、電子ビームの調整前に調査済みであることを要する。
ステップ710では、決定されたパラメータaの値が、閾値を超えているか否かが判定される。図8を参照しながら上述したように、照射密度差(即ち、電子ビームの照射密度のばらつき)が大きくなるほど、波形は丸みを帯びてくる。従って、ステップ708で決定したパラメータaの値が、閾値を超えていなければ、照射密度差は許容可能な程度であり、フローはステップ718に進み、終了する。しかしながら、ステップ708で決定したパラメータaの値が、閾値を超えている場合は、照射密度差は許容できない程度にばらついている。この場合は、フローはステップ712に進む。
ステップ712では、パラメータaの値に基づいて、電子ビームの調整が行われる。調整される内容は、例えばパラメータaの値と、ルックアップテーブルとを用いて決定することができる。上述したように、電子ビームの照射密度は、電子ビームの放射条件やビームの照射される側の条件を変更することで、調整可能である。放射条件には、例えば、熱電子を放出する際のフィラメントの温度、電子銃及び非照射物(試料やウエハ)間の真空度、電子銃の指向性(メインローブの向き)等が含まれる。ビームの照射される側の条件には、例えば、レジストや感光剤の種類、組成等が含まれる。電子ビームの照射密度を変化させる場合に、電子ビームとドットパターンとの相対的な位置関係をも変化させてもよい。このようにして、パラメータaの値が小さくなるように、電子ビームに関する調整が行われる。
以後、フローはステップ718に進み、終了する。
以下、本発明により教示される手段を例示的に列挙する。
(付記1)
電子ビームを放射する電子銃と、所定のパターンを有する試料から反射した反射電子ビームを検出する反射ビーム検出器とを有し、反射電子ビームを評価し、電子ビームを管理する電子ビーム管理装置において、
反射電子ビームの強度を表す波形を曲線で近似するために、曲線を規定する1以上のパラメータの値を選択する手段と、
前記1以上のパラメータの値が許容値でない場合に、電子ビームの放射条件及び反射条件の少なくとも一方を変更する手段と、
を備えることを特徴とする電子ビーム管理装置。
(付記2)
前記曲線が、試料上の距離の二次多項式で表現される
ことを特徴とする付記1記載の電子ビーム管理装置。
(付記3)
前記電子ビームの放射条件は、電子ビームを放射する指向方向を定める
ことを特徴とする付記1記載の電子ビーム管理装置。
(付記4)
前記電子ビームの放射条件は、電子ビームの伝搬する空間内の真空度を定める
ことを特徴とする付記1記載の電子ビーム管理装置。
(付記5)
前記電子ビームの放射条件が、電子銃のフィラメントの温度を定める
ことを特徴とする付記1記載の電子ビーム管理装置。
(付記6)
前記電子銃の反射条件は、試料に塗布するレジストの種類を定める
ことを特徴とする付記1記載の電子ビーム管理装置。
(付記7)
前記電子銃の反射条件は、感光剤の種類を定める
ことを特徴とする付記1記載の電子ビーム管理装置。
(付記8)
前記1以上のパラメータの少なくとも1つの値が0に近づくほど、前記曲線は直線的になる性質を有する
ことを特徴とする付記1記載の電子ビーム管理装置。
(付記9)
電子ビームの放射条件及び反射条件の少なくとも一方を変更する手段が、1以上のパラメータの値と、電子ビームの放射条件及び反射条件との関係を表す一覧テーブルを用いて放射条件を変更する
ことを特徴とする付記1記載の電子ビーム管理装置。
(付記10)
電子銃から電子ビームを放射し、所定のパターンを有する試料から反射した反射電子ビームを評価し、電子ビームを管理する電子ビーム管理方法において、
反射電子ビームの強度を表す波形を曲線で近似するために、曲線を規定する1以上のパラメータの値を選択し、
前記1以上のパラメータの値が許容値でない場合に、電子ビームの放射条件及び反射条件の少なくとも一方を変更する
ことを特徴とする電子ビーム管理方法。
(付記11)
電子ビームの放射条件及び反射条件少なくとも一方の変更は、1以上のパラメータの値と、電子ビームの放射条件及び反射条件との対応関係を表す一覧テーブルを参照することにより行われる
ことを特徴とする付記10記載の電子ビーム管理方法。
(付記12)
付記1記載の電子ビーム管理装置を含んだ電子ビーム露光装置。
(付記13)
付記10記載の電子ビーム管理方法を含んだ電子ビーム露光方法。
電子ビームを評価するための装置を示す図である。 電子ビームの形状を調整する原理を示す図である。 電子ビームの形状を調整する原理の説明図である。 電子ビームの形状及び反射電子ビームの強度波形を示す図である。 ビーム内照射量が不均一な場合の電子ビームの形状及び反射電子ビームの強度波形を示す図である。 本発明の一実施例による電子ビーム管理手法を組み込んだ電子ビーム露光装置の全体図を示す。 本発明の一実施例による電子ビーム管理方法を示すフローチャートである。 反射強度波形を近似する曲線を示す図である。
符号の説明
12 電子銃; 13 電子ビーム; 14 試料; 16 検出器; 18 分析器;
22,24 波形成形プレート; 23,25 スリット;
601 ウエハ又は試料; 602 露光部; 604 搬送部; 606 搬送制御部; 608 XYステージ; 610 ステージ制御部; 612 電子ビーム制御部; 614 反射強度波形検出器; 616 波形解析部; 618 バッファメモリ; 620 パターン形成部; 622 補正メモリ部; 624 アナログ回路部; 626 制御用ワークステーション; 628 表示部; 630 メモリ

Claims (5)

  1. 電子ビームを放射する電子銃と、所定のパターンを有する試料から反射した反射電子ビームを検出する反射ビーム検出器とを有し、反射電子ビームを評価し、電子ビームを管理する電子ビーム管理装置において、
    反射電子ビームの強度を表す波形を曲線で近似するために、曲線を規定する1以上のパラメータの値を選択する手段と、
    前記1以上のパラメータの値が許容値でない場合に、電子ビームの放射条件及び反射条件の少なくとも一方を変更する手段と、
    を備えることを特徴とする電子ビーム管理装置。
  2. 前記曲線が、試料上の距離の二次多項式で表現される
    ことを特徴とする請求項1記載の電子ビーム管理装置。
  3. 前記1以上のパラメータの少なくとも1つの値が0に近づくほど、前記曲線は直線的になる性質を有する
    ことを特徴とする請求項1記載の電子ビーム管理装置。
  4. 電子ビームの放射条件及び反射条件の少なくとも一方を変更する手段が、1以上のパラメータの値と、電子ビームの放射条件及び反射条件との関係を表す一覧テーブルを用いて放射条件及び反射条件の少なくとも一方を変更する
    ことを特徴とする請求項1記載の電子ビーム管理装置。
  5. 電子銃から電子ビームを放射し、所定のパターンを有する試料から反射した反射電子ビームを評価し、電子ビームを管理する電子ビーム管理方法において、
    反射電子ビームの強度を表す波形を曲線で近似するために、曲線を規定する1以上のパラメータの値を選択し、
    前記1以上のパラメータの値が許容値でない場合に、電子ビームの放射条件及び反射条件の少なくとも一方を変更する
    ことを特徴とする電子ビーム管理方法。
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