JPH10255972A - 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法およびその製造装置 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法およびその製造装置

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JPH10255972A
JPH10255972A JP9054678A JP5467897A JPH10255972A JP H10255972 A JPH10255972 A JP H10255972A JP 9054678 A JP9054678 A JP 9054678A JP 5467897 A JP5467897 A JP 5467897A JP H10255972 A JPH10255972 A JP H10255972A
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JP
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substrate
cleaning
plasma
chamber
cleaning chamber
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JP9054678A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Shoji
弘 東海林
Chishio Hosokawa
地潮 細川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K71/00Manufacture or treatment specially adapted for the organic devices covered by this subclass
    • H10K71/40Thermal treatment, e.g. annealing in the presence of a solvent vapour

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  • Electroluminescent Light Sources (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラズマ洗浄での基板の汚染を防止でき、連
続生産における基板の洗浄効果の低下を防止できるとと
もに洗浄室の洗浄の手間を簡略化できかつタクトタイム
を短縮できる有機EL素子の製造方法およびその製造装
置を提供する。 【解決手段】 筒状のプラズマ発生部41を備えたプラ
ズマ洗浄装置22を洗浄室21に設け、その内部にプラ
ズマを発生させて電極付基板17をプラズマ洗浄した
後、この電極付基板17を洗浄室21から移送路24を
介して大気に晒すことなく成膜室23に搬送し、この成
膜室23で電極上に有機物膜を形成する。これにより、
洗浄室の内壁にプラズマが及ぶことがなくなるため、内
壁から生成した不純物による基板の汚染を確実に防止で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機エレクトロル
ミネッセンス素子の製造方法および有機エレクトロルミ
ネッセンス素子の製造装置に関する。
【0002】
【背景技術】近年、有機物層を含む発光デバイスである
有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)が
注目されており、ディスプレイ等への利用に向けて研究
が進められている。有機EL素子は、一般に、基板上に
陽極、発光層等の有機物層、および陰極を積層した構造
を備え、これらの各層は、真空蒸着法やスパッタ法等に
よって基板上に成膜されている。
【0003】有機EL素子に用いられる基板は、表面に
ITO膜等の透明電極を成膜した状態で供給されること
が多い。有機EL素子の製造にあたっては、この電極付
基板を有機溶媒中で超音波洗浄し、続いて、UVオゾン
洗浄装置或いはプラズマ洗浄装置等により基板を洗浄し
た後、この洗浄装置から成膜室に搬送し、この成膜室内
で電極上に有機物層や陰極を蒸着していた。しかし、洗
浄装置から成膜室への移送時に基板が大気に晒されるた
め、大気中の有機物やダスト等が付着して基板が汚染さ
れ、発光面内に黒点状の未発光部分が発生するという不
具合があった。
【0004】この点の不具合を解消するものとして、
真空槽内で基板をプラズマ表面処理した後、同じ真空槽
内で成膜を行う方法(特開平7−142168号公
報)、基板を基板洗浄室においてプラズマ表面処理し
た後、大気中に晒すことなく成膜室へ搬送し、この成膜
室において成膜を行う方法(特開平8−222368号
公報)が開示されている。これらの,の方法では、
洗浄した基板は成膜が完了するまで大気に晒されること
がないため、基板の汚染を抑制できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】,の方法では、基
板の洗浄時にプラズマが真空槽の内壁や洗浄室の内壁に
も及ぶため、内壁を構成する材料から不純物が生成し、
この不純物が基板に付着して基板が汚染されることがあ
った。とくに、有機EL素子の連続製造を行う場合に
は、内壁から不純物が連続的に生成されることになるの
で、洗浄室等の内部が徐々に汚染されて基板の洗浄効果
が次第に低下するうえに、洗浄室内全体を頻繁に洗浄し
なければならないため手間がかかっていた。また、の
方法では、同一の真空槽内で基板の洗浄および成膜を行
うため、真空槽における工程(洗浄および成膜)の所要
時間が長くなることから、連続生産におけるタクトタイ
ムの短縮を図れなかった。
【0006】本発明の目的は、プラズマ洗浄における基
板の汚染を防止でき、有機EL素子の連続生産において
は、基板の洗浄効果の低下を防止できるとともに洗浄室
の洗浄の手間を簡略化でき、かつ連続生産におけるタク
トタイムを短縮できる有機EL素子の製造方法およびそ
の製造装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の有機エレクトロ
ルミネッセンス素子の製造方法は、筒状のプラズマ発生
部の内部にプラズマを発生させて基板の洗浄を行うプラ
ズマ洗浄装置を洗浄室に設け、基板の表面に電極を形成
した電極付基板を前記プラズマ発生部の内部でプラズマ
処理した後、この電極付基板を前記洗浄室から大気に晒
すことなく成膜室に搬送し、この成膜室で前記電極上に
有機物膜を形成することを特徴とする。
【0008】また、本発明の有機エレクトロルミネッセ
ンス素子の製造装置は、基板の洗浄を行う洗浄室と、前
記洗浄室に設けられかつ筒状のプラズマ発生部の内部に
プラズマを発生させてその内部で基板を洗浄するプラズ
マ洗浄装置と、前記基板上に薄膜を形成する成膜室と、
前記洗浄室および成膜室を互いに連通する移送路と、こ
の移送路を開閉するための開閉手段とを備えたことを特
徴とする。
【0009】ここで、筒状とは、端面が開放されたもの
に限定されず、基板の搬入および搬出が可能なものであ
れば端面が閉塞されたものも含む。本発明では、筒状の
プラズマ発生部を備えたプラズマ洗浄装置を洗浄室に設
け、そのプラズマ発生部の内部にプラズマを発生させて
電極付基板を洗浄するので、プラズマがプラズマ発生部
の外部に生成するのを防止できる。従って、洗浄室の内
壁にプラズマが及ぶことがなくなるため、この内壁から
不純物が生成して電極付基板に付着するのを防止できる
から、基板の汚染、とくに基板表面の電極の汚染を確実
に防止でき、優れた素子性能が得られる。
【0010】また、プラズマ洗浄を繰り返し行っても、
プラズマによって洗浄室の内部が汚染されることがなく
なるので、連続生産においても基板の洗浄効果を高いま
ま維持できる。さらに、洗浄室内全体の汚染を低減でき
るため、洗浄室の洗浄の手間を簡略化できるうえに、連
続生産においても洗浄室の洗浄回数を少なくできるから
生産効率の向上を図ることができる。
【0011】そして、基板の洗浄および有機物膜の成膜
をそれぞれ洗浄室および成膜室において行うので、洗浄
および成膜を別工程にできるから、洗浄および成膜を同
一の室で一つの工程として行うよりも連続生産における
タクトタイムを短縮できる。そして、基板を洗浄室から
大気に晒すことなく成膜室に搬送することで、大気中の
有機物やダスト等が基板、とくに基板表面の電極に付着
することがなくなるから、発光面内における未発光部分
の発生を確実に抑制できる。
【0012】また、前述したプラズマ発生部は洗浄室内
に着脱可能に設置することが好ましく、これによると、
プラズマ発生部を交換できるようになるので、プラズマ
洗浄によってプラズマ発生部が汚染されても清浄なプラ
ズマ発生部と交換するだけで直ちに基板の洗浄を再開で
きるから、生産効率を高められる。さらに、プラズマ発
生部は取り外した状態で洗浄できるので容易に洗浄でき
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
に基づいて説明する。図1には、本実施形態の有機EL
素子1が示されている。この素子1は、基板11と、こ
の基板11上に成膜されたITO膜からなる透明電極1
2(陽極)と、この透明電極12上に成膜された有機物
膜である正孔注入層13と、この正孔注入層13上に成
膜された有機物膜である発光層14と、この発光層14
上に成膜された有機物膜である電子注入層15と、この
電子注入層15上に成膜された電極16(陰極)とを備
えている。なお、本発明は、この有機EL素子1に適用
が限定されるわけでなく、例えば、正孔注入層と発光層
との間に正孔輸送層が挿入された構成のものもよく用い
られる素子構成である。
【0014】このような有機EL素子1は、図2に示す
ような製造装置2を用いて製造される。本実施形態の有
機EL素子の製造装置2は、基板11の表面に透明電極
12を形成した電極付基板17に対して洗浄および成膜
を行う装置であり、陽極形成装置は含まない。この装置
2は、電極付基板17の洗浄を行う洗浄室21と、この
洗浄室21に設けられたプラズマ洗浄装置22と、電極
付基板17上に薄膜を形成する成膜室23と、洗浄室2
1および成膜室23を互いに連通する移送路24と、こ
の移送路24を開閉するための開閉手段としてのバルブ
25とを有して構成されている。洗浄室21は、室21
内を真空にするための真空排気系31および室21内に
ガスを供給するためのガス供給系32,33を備えてい
る。これらのガス供給系32,33からはそれぞれアル
ゴンおよび酸素を室21内に導入できるようになってい
る。
【0015】プラズマ洗浄装置22は、洗浄室21内に
設置された円筒状のプラズマ発生部41を備え、このプ
ラズマ発生部41の内部にプラズマを発生させて電極付
基板17を洗浄できるようになっている。プラズマ発生
部41は、洗浄室21内に着脱可能に設置された円筒状
のRF(高周波)電極からなり、両端面が開口されてこ
れらの開口部41A,41Bから電極付基板17を出し
入れできるようになっている。このようなプラズマ発生
部41はマッチングユニット42を介してRF(高周
波)電源43に接続されている。なお、マッチングユニ
ット42は、印加した高周波に対して反射波が最も少な
くなるように放電中のインピーダンスを調整するための
ユニットである。
【0016】このプラズマ発生部41の内部には、電極
付基板17を保持するための基板ホルダ44が設けら
れ、この基板ホルダ44は接地されている。このような
プラズマ洗浄装置22は、プラズマ発生部41と基板ホ
ルダ44との間に高周波電界を印加することにより放電
させ、プラズマ発生部41内に存在するアルゴンおよび
酸素を励起させることでプラズマ発生部41の内部にプ
ラズマを発生するように構成されている。
【0017】また、洗浄室21には、真空排気系34を
備えたロードロック室26が並設され、移送路27を介
して互いに連通されている。この移送路27には開閉手
段であるバルブ28が設けられ、洗浄室21を大気中に
開放することなく電極付基板17を洗浄室21に出し入
れできるようになっている。ロードロック室26は、電
極付基板17を保持する基板ホルダ35および室26内
に電極付基板17を搬入するための搬入口36を備え、
この搬入口36には開閉用のバルブ37が設けられてい
る。
【0018】一方、洗浄室21に隣接する成膜室23
は、室23内を真空にするための真空排気系51と、蒸
着材料を蒸発させる蒸着源52と、この蒸着源52に対
向して設けられた基板ホルダ53とを備え、有機EL素
子1の正孔注入層13(図1参照)の成膜を行うように
構成されている。蒸着源52は、蒸着材料を入れるため
のるつぼ54を有し、正孔注入層13を構成する蒸着材
料を入れたるつぼ54を加熱することにより、基板ホル
ダ53の基板17に正孔注入層13を蒸着できるように
なっている。なお、図示しないが、成膜室23には、こ
の成膜室23と同様な複数の成膜室が移送路およびバル
ブを介して連設され、各成膜室においてそれぞれ発光層
14、電子注入層15および電極16を順次蒸着するよ
うに構成されている。
【0019】このような装置2では、各室21,23,
26内にそれぞれ搬送系29が配設され、これらの搬送
系29により、各室21,23,26を大気中に開放す
ることなく電極付基板17を移送して基板ホルダ44,
53にセットできるようになっている。なお、この搬送
系29は、例えば、ベルト式のもの或いはトレイ式のも
のであってもよく、さらには、電極付基板17を保持し
て移動させるアームを備えたロボットであってもよい。
また、装置全体の形態は、図示するようなインライン形
に限定されるものではなく、例えば、センターチャンバ
を中心に周囲に複数の成膜室および洗浄室を配置したク
ラスタ形に構成してもよい。
【0020】次に、本実施形態の製造装置2を用いて有
機EL素子1を製造する方法について説明する。本実施
形態では、電極付基板17を搬送しながら洗浄室21お
よび成膜室23でそれぞれ洗浄および成膜を行うことに
より素子1を連続的に製造する。すなわち、予め、基板
11上に透明電極12を成膜した電極付基板17を用意
し、この電極付基板17を有機溶媒中で超音波洗浄して
おく。次いで、ロードロック室26のバルブ37を開
き、超音波洗浄した電極付基板17を搬入口36からロ
ードロック室26内に搬入して基板ホルダ35に装着す
る。この後、バルブ37を閉めて、真空排気系34によ
りロードロック室26内の圧力が1.33×10-3Pa
未満になるまで排気する。また、洗浄室21内に清浄な
プラズマ発生部41を設置し、真空排気系31によって
洗浄室21内の圧力が1.33×10-3Pa未満になる
まで排気する。
【0021】次いで、ロードロック室26と洗浄室21
の間のバルブ28を開けて移送路27を開放し、各室2
6,21の搬送系29により、電極付基板17をロード
ロック室26から移送路27を通じて洗浄室21内に移
送し、プラズマ発生部41の開口部41Aからその内部
に搬入して基板ホルダ44に保持させる。このとき、電
極付基板17は、透明電極12側の面がプラズマに晒さ
れる向き(図2中透明電極12が下方向になる向き)に
装着する。なお、電極付基板17の移送時には、洗浄室
21への不純物の流入を防止するために、ロードロック
室26内の圧力を洗浄室21内の圧力よりも若干低くし
ておく。続いて、バルブ28を閉めてから、ガス供給系
32,33からそれぞれアルゴンおよび酸素を洗浄室2
1内に導入する。これらのガスは、洗浄室21内の圧力
が4.00〜6.67Paになるように供給し、また、
酸素の分圧が1.33Pa以上になるように調整する。
【0022】次に、RF電極であるプラズマ発生部41
により、10W〜500Wでプラズマ発生部41内にプ
ラズマを10秒間〜3分間発生させ、このプラズマ発生
部41の内部で電極付基板17をプラズマ処理する。な
お、プラズマ洗浄のタクトタイムを短縮するためには、
プラズマ洗浄時間は10秒間〜30秒間とすることが好
ましい。すると、電極付基板17の表面はプラズマによ
って清浄化され、とくに、酸素のプラズマによって有機
物からなる不純物が効率よく灰化される。通常、ITO
膜からなる透明電極12のプラズマ洗浄にアルゴンを用
いると、電極12表面の酸素分子が還元されて素子1に
悪影響を及ぼすが、本実施形態では酸素ガスを用いるの
で電極12の還元が抑制される。このプラズマ洗浄装置
22では、筒状のプラズマ発生部41の内部に放電させ
るので、プラズマがプラズマ発生部41の外部に生成す
ることはほとんどない。
【0023】一方、成膜室23の蒸着源52には正孔注
入層13の蒸着材料を入れたるつぼ54を装着してお
き、真空排気系51によって室23内の圧力が洗浄室2
1よりも若干高い圧力になるまで排気する。次いで、洗
浄室21と成膜室23との間のバルブ25を開けて移送
路24を開放し、各室21,23の搬送系29により、
電極付基板17をプラズマ発生部41の開口部41Bか
ら搬出し、洗浄室21から移送路24を通じて成膜室2
3内に移送して基板ホルダ53に保持させる。これによ
り、プラズマ洗浄後の電極付基板17は、洗浄室21か
ら大気に晒されることなく成膜室23に搬送される。続
いて、バルブ25を閉じて移送路24を閉塞し、蒸着源
52の正孔注入層13の蒸着材料を加熱して蒸発させ、
電極付基板17の陽極12上に正孔注入層13を成膜す
る。
【0024】この後、正孔注入層13の成膜と同様にし
て、発光層14、電子注入層15および陰極16をそれ
ぞれ図示しない各成膜室において成膜する。このとき、
成膜室間の電極付基板17の搬送は、移送路を通じて電
極付基板17を大気に晒すことなく行う。
【0025】また、複数の有機EL素子1を連続的に製
造する場合、プラズマ洗浄を繰り返すことによりプラズ
マ発生部41の内壁が徐々に汚染されるので、プラズマ
発生部41を定期的に清浄なプラズマ発生部41に交換
し、汚染されたプラズマ発生部41は取り外した状態で
洗浄する。
【0026】このような本実施形態によれば、以下のよ
うな効果がある。すなわち、筒状のプラズマ発生部41
を備えたプラズマ洗浄装置22を洗浄室21に設け、そ
のプラズマ発生部41の内部にプラズマを発生させて電
極付基板17を洗浄するので、プラズマがプラズマ発生
部41の外部に生成するのを防止できる。従って、洗浄
室21の内壁にプラズマが及ぶことがなくなるため、こ
の内壁から不純物が生成して電極付基板17に付着する
のを防止できるから、基板11の汚染、とくに基板11
表面の電極12の汚染を確実に防止でき、優れた素子性
能が得られる。
【0027】また、プラズマ洗浄を繰り返し行っても、
プラズマによって洗浄室21の内部が汚染されることが
なくなるので、連続生産においても電極付基板17の洗
浄効果を高いまま維持できる。さらに、洗浄室21内全
体の汚染を低減できるため、洗浄室21の洗浄の手間を
簡略化できるうえに、連続生産においても洗浄室21の
洗浄回数を少なくできるから生産効率の向上を図ること
ができる。
【0028】さらに、電極付基板17の洗浄と、正孔注
入層13、発光層14、電子注入層15および陰極16
の成膜とをそれぞれ洗浄室21および成膜室23におい
て行うので、洗浄および成膜を別工程にできるから、洗
浄および成膜を同一の室で一つの工程として行うよりも
連続生産におけるタクトタイムを短縮できる。そして、
電極付基板17を洗浄室21から移送路24を介して大
気に晒すことなく成膜室23に搬送するので、大気中の
有機物やダスト等が電極付基板17、とくに陽極12の
表面に付着することがなくなるから、発光面内における
未発光部分の発生を確実に抑制できる。同様に、成膜室
間の基板の移送を大気に晒すことなく行うので、各層1
2〜16の界面に大気中の不純物が混入するのを確実に
防止できるから、優れた素子性能を確保できる。
【0029】また、プラズマ発生部41は洗浄室21内
に着脱可能に設置されているので、プラズマ洗浄によっ
てプラズマ発生部41が汚染されても清浄なプラズマ発
生部41と交換するだけで直ちに電極付基板17の洗浄
を再開できるから、生産効率を高められる。さらに、プ
ラズマ発生部41は取り外した状態で洗浄できるので容
易に洗浄できる。
【0030】なお、本発明は前記実施形態に限定される
ものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を
含み、以下に示すような変形なども本発明に含まれる。
すなわち、前記実施形態の円筒状のプラズマ発生部41
は、電極付基板17の搬入および搬出のために一対の開
口部41A,41Bを備えていたが、図3に示すよう
に、一方の端面を閉塞して他方の端面を開口させたプラ
ズマ発生部141を用いてプラズマ洗浄装置122を構
成し、一つの開口部141Aから電極付基板17の搬入
および搬出を行うようにしてもよい。このような製造装
置3によると、プラズマ発生部41の外部に一層プラズ
マが生成しにくくなるので洗浄室21内の汚染をより低
減できる。さらに、プラズマ洗浄時にプラズマ発生部4
1の端面を閉塞してプラズマ発生部41を密閉し、その
内部で電極付基板17を洗浄するように構成してもよ
い。
【0031】また、本発明のプラズマ発生部の形状は円
筒状に限定されず、例えば、多角形断面の筒状に形成し
てもよい。そして、前記実施形態では、搬送系29を単
純化するためにプラズマ発生部41を電極付基板17の
搬送方向に沿って設置したが、例えば、図3に示すよう
に、プラズマ発生部141をその端面が搬送方向と直交
するように配置してもよい。
【0032】前記実施形態のプラズマ発生部41は、そ
れ自身をRF電極とすることによりプラズマを発生させ
る方式のものであったが、プラズマ発生部41の内部に
プラズマを作ることができれば、プラズマ生成の方式、
構造は任意である。例えば、ガラスや石英からなる筒状
のチャンバを一対の電極により挟み込み、高周波電界を
印加してチャンバ内にプラズマを発生させるようにして
もよい。或いは、コイルの中に石英等からなる筒状の容
器を入れ、この容器内部にプラズマを発生させるように
してもよい。
【0033】前記実施形態では、透明電極12にITO
膜を採用したためアルゴンおよび酸素の混合ガスを用い
てプラズマを作ったが、具体的なガスの種類は基板に設
けた電極の種類に応じて適宜選択すればよく、例えば、
アルゴンのみであってもよく、或いは、酸素のみであっ
てもよい。また、有機EL素子は、前記実施形態の構造
に限定されず、本発明は、他の構造の有機EL素子にも
適用できる。
【0034】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明によれば、
筒状のプラズマ発生部を備えたプラズマ洗浄装置を洗浄
室に設け、そのプラズマ発生部の内部にプラズマを発生
させて電極付基板を洗浄するので、プラズマがプラズマ
発生部の外部に生成するのを防止できる。従って、洗浄
室の内壁にプラズマが及ぶことがなくなるため、この内
壁から不純物が生成して電極付基板に付着するのを防止
できるから、基板の汚染、とくに基板表面の電極の汚染
を確実に防止できる。
【0035】また、プラズマ洗浄を繰り返し行っても、
プラズマによって洗浄室の内部が汚染されることがなく
なるので、連続生産においても基板の洗浄効果を高いま
ま維持できる。さらに、洗浄室内全体の汚染を低減でき
るため、洗浄室の洗浄の手間を簡略化できるうえに、連
続生産においても洗浄室の洗浄回数を少なくできるから
生産効率の向上を図ることができる。
【0036】そして、基板の洗浄および有機物膜の成膜
をそれぞれ洗浄室および成膜室において行うので、洗浄
および成膜を別工程にできるから、洗浄および成膜を同
一の室で一つの工程として行うよりも連続生産における
タクトタイムを短縮できる。そして、基板を洗浄室から
大気に晒すことなく成膜室に搬送するため、大気中の有
機物やダスト等が基板、とくに基板表面の電極に付着す
ることがなくなるから、発光面内における未発光部分の
発生を確実に抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の有機EL素子の一実施形態を示す断面
図。
【図2】本発明の有機EL素子の製造装置の一実施形態
を示す模式図。
【図3】本発明の他の有機EL素子の製造装置の要部を
示す模式図。
【符号の説明】
1 有機エレクトロルミネッセンス素子 2,3 有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置 11 基板 12 透明電極(電極) 13 正孔注入層(有機物膜) 14 発光層(有機物膜) 15 電子注入層(有機物膜) 17 電極付基板 21 洗浄室 22,122 プラズマ洗浄装置 23 成膜室 24,27 移送路 25,28,37 バルブ(開閉手段) 41,141 プラズマ発生部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状のプラズマ発生部の内部にプラズマ
    を発生させて基板の洗浄を行うプラズマ洗浄装置を洗浄
    室に設け、基板の表面に電極を形成した電極付基板を前
    記プラズマ発生部の内部でプラズマ処理した後、この電
    極付基板を前記洗浄室から大気に晒すことなく成膜室に
    搬送し、この成膜室で前記電極上に有機物膜を形成する
    ことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 基板の洗浄を行う洗浄室と、前記洗浄室
    に設けられかつ筒状のプラズマ発生部の内部にプラズマ
    を発生させてその内部で基板を洗浄するプラズマ洗浄装
    置と、前記基板上に薄膜を形成する成膜室と、前記洗浄
    室および成膜室を互いに連通する移送路と、この移送路
    を開閉するための開閉手段とを備えたことを特徴とする
    有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載した有機エレクトロルミ
    ネッセンス素子の製造装置において、前記プラズマ発生
    部は前記洗浄室内に着脱可能に設置されていることを特
    徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子の製造装
    置。
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