JPH10255303A - 光学ピックアップ及び光学ピックアップ用対物レンズの組み立て方法 - Google Patents
光学ピックアップ及び光学ピックアップ用対物レンズの組み立て方法Info
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Abstract
殊なデバイスを組み込むことなく収差を許容範囲に収め
ることを目的とする。 【解決手段】 半導体レーザから出射されたレーザ光が
入射される第1の面15及び第1の面15から入射され
たレーザ光を第2のレンズ14に対して出射する第2の
面16からなる第1のレンズ13と、第2の面16から
出射された光束が入射される第3の面17及び第3の面
17から入射された光束を対向して配設された光ディス
クに出射する第4の面18からなる第2のレンズ14と
から構成される2群レンズにおいて、第1の面15と第
4の面との間隔を位置決めの際の基準にする。
Description
て、光ディスク、光磁気ディスク或いは光カ−ド等の光
学記録媒体に対して情報信号を書き込み又は読み出しす
る光学ピックアップ、及び2群レンズを組み立てる光学
ピックアップ用対物レンズの組み立て方法に関する。
ゆる光ディスク、光磁気ディスク、或いは光カ−ドの如
き種々の光学記録媒体が提案されている。そして、この
光学記録媒体上に光源よりの光を照射してこの光学記録
媒体に対する情報信号の書き込みや読み出しを行う光学
ピックアップが提案されている。
ズは開口数(NA)を大きくすることによって、この光
学記録媒体上に集光された光のビ−ムスポット径を小さ
くすることができ、光学記録媒体の信号記録密度を向上
させることができる。例えば、従来において、開口数
は、0.6程度が限界であった。
に示すように、絞り部100で絞られた光源からの光束
101が入射される第1のレンズ102と、第1のレン
ズ102より出射された光束を光学記録媒体103の信
号記録面103a上に集束させる第2のレンズ104と
からなる2群レンズ105による手段が提案されてい
る。
から入射された光束101が入射される第1の面106
及び第1の面106から入射された光束を第2のレンズ
104に対して出射する第2の面107からなる第1の
レンズ102と、この第1のレンズ102の第2の面1
07から出射された光束が入射される第3の面108及
び第3の面108から入射された光束を対向して配設さ
れた光学記録媒体103に出射する第4の面109から
なる第2のレンズ104とから構成されている。このよ
うに構成された2群レンズ105は、開口数を0.8以
上にすることを可能にしている。
ズ102に関してはその厚さとなる第1の面106と第
2の面107との間隔L1が、また第2のレンズ104
に関してはその厚さである第3の面108と第4の面1
09との間隔L2が、それぞれ最適に設計されている。
そして、第1のレンズ102及び第2のレンズ104
は、金型を用いたガラスモ−ルドによって作製されてい
る。
に構成される対物レンズと異なり、レンズの組み立て、
例えば第1のレンズ102と第2のレンズ104との精
密な位置決めが必要になる。これは、位置決め如何によ
って、収差が許容範囲以上になることがあるからであ
る。
6、第2の面107、第3の面108、第4の面109
のどれか2面を選択して行われている。そして、従来
は、レンズ厚さ誤差に関わらず、例えばスペ−サによっ
て第1のレンズ102の第2の面107と第2のレンズ
104の第3の面108の間隔L3を基準として位置決
めされ、光学ピックアップ内に組み込まれていた。
105において、収差をできるだけ小さくするには、第
1のレンズ102のレンズ厚さL1、第2のレンズ10
4のレンズ厚さL2或いは第1のレンズ102と第2の
レンズ104との間隔L3における誤差を数μm以内に
収める必要がある。
ンズ104のレンズ厚さについては、ガラスモ−ルドに
使用するガラス硝材の重量によって管理されているた
め、その誤差を数μm以下に抑えることは現在の技術で
は困難を要する。通常、上記ガラスモ−ルドによって製
造されるレンズの厚み誤差は、±10μm程度生じてし
まう。
ンズ104のレンズの厚さに上述のような誤差が生じた
まま第2の面107と第3の面108の間隔L3を基準
にして組み立てられてしまうと、2群レンズ105の全
長、すなわち第1の面106と第4の面109の間隔が
誤差分変化してしまう。このまま使用されると2群レン
ズ105の収差が許容範囲を越えてしまう場合があっ
た。
104の位置決めに関しては、その誤差を数μm以内に
収めることは可能である。
すように、第1のレンズ102に対して、第2のレンズ
104が倒れθ及び偏芯dを生じてしまうと大きな屈折
力のために、2群レンズ105が容易に許容できない収
差を発生させてしまう。
バイスを付加することも考えられるが、高コストになっ
てしまう。
されたものであって、2群レンズにレンズ厚み誤差が生
じても、特殊なデバイスを組み込むことなく収差を許容
範囲に収めることができる光学ピックアップ及び光学ピ
ックアップ用対物レンズの組み立て方法の提供を目的と
する。
アップは、上述の課題を解決するために、2群レンズの
第1の面の取り付け基準面と2群レンズの第4の面の取
り付け基準面の間の設計長が基準値とされたレンズ鏡筒
を備える。よって、光学ピックアップにおいて、2群レ
ンズは、第1の面と第4の面の間隔が基準値をなす。
上述の課題を解決するために、2群レンズの第2に面の
取り付け基準面と2群レンズの第4の面の取り付け基準
面の間の設計長が基準値とされたレンズ鏡筒を備える。
よって、光学ピックアップにおいて、2群レンズは、第
2の面と第4の面の間隔が基準値をなす。
対物レンズの組み立て方法は、上述の課題を解決するた
めに、第1の面と第4の面の間隔が基準値となるように
2群レンズを組み立てる。
対物レンズの組み立て方法は、上述の課題を解決するた
めに、第2の面と第4の面の間隔が基準値となるように
2群レンズを組み立てる。
図面を参照しながら説明する。
からのレ−ザ光を、第1のレンズ及び第2のレンズから
なる2群レンズによって、光ディスクの信号記録面上に
集光させる光学ピックアップである。すなわち、光学ピ
ックアップにおいて、2群レンズは対物レンズを構成す
る。
導体レ−ザから入射されたレ−ザ光が入射される第1の
面15及び第1の面15から入射されたレ−ザ光を第2
のレ−ザ14に対して出射する第2の面16からなる第
1のレンズ13と、第2の面16から出射された光束が
入射される第3の面17及び第3の面17から入射され
た光束を対向して配設された光ディスクに出射する第4
の面18からなる第2のレンズ14とから構成されてい
る。
第4の面18の間隔が基準値をなすように、光学ピック
アップ内において組み立てられている。
が入射される面となる厚さ0.1mmの透明基板51a
を備えている。また、光ディスク51は、透明基板51
aの強度を増すために1.2mmのガラス板51bを備
えている。そして、光ディスク51には、透明基板51
aとガラス板51bとの間に信号記録層51cが形成さ
れ、2群レンズ3によってこの信号記録面51c上に半
導体レ−ザ2よりの光が集束される。
に、レ−ザ光を発射する半導体レ−ザ2と、半導体レー
ザ2と光軸が一致されて、光ディスク51の信号記録面
51cにレ−ザ光を集束させる2群レンズ3とを備えて
いる。そして、光学ピックアップ1は、2群レンズ3を
支持する2軸アクチュエ−タ−4を備えている。
ザ2と2群レンズ3の間であって光軸に一致させてコリ
メ−タレンズ5と、回折格子6と、偏光ビ−ムスプリッ
タ7と、λ/4波長板8とを半導体レ−ザ2側から順に
備えている。
ムスプリッタ7の反射面7aで反射された光ディスク5
1よりの反射光が入射される位置に、集束レンズ9と、
マルチレンズ10と、光検出器11とを備えている。
のレ−ザ光を発射する。このレ−ザ光は、コリメ−タレ
ンズ5に入射される。
−ザ光を平行な光束にして、回折格子6に向けて出射す
る。
面が形成された平行平面板であり、入射された光束を、
少なくとも、0次光及び±1次光の3本の光束に分岐す
る。この回折格子板6により分岐された各光束は、トラ
ッキングエラ−信号の検出方法であるいわゆる3ビ−ム
法を実行する際の、メインビ−ム及びサブビ−ムとな
る。この回折格子板6によって分岐された光束は、偏光
ビ−ムスプリッタ7に入射される。
6よりの光束を透過するように形成された反射面7aを
備えている。反射面7aは、後述するように、光ディス
ク51よりの反射光を反射する光学特性を有している。
よって、回折格子6よりの光束は、偏光ビ−ムスプリッ
タ7の反射面7aで反射されることなくλ/4波長板8
に向けて透過される。
れ、偏光ビ−ムスプリッタ7よりの光束を透過する。な
お、λ/4波長板8は、後述するように、光ディスク5
1の信号記録面51c上で反射された反射光を90°偏
光させる光学特性を有している。このλ/4波長板8を
透過した光束は、2群レンズ3に入射される。
ように、非球面レンズとされた第1のレンズ13及び第
2のレンズ14を、一定の間隔を設けて組み立てられて
いる。
よりの光束が入射される第1の面15と、第1の面15
から入射された光束を出射する第2の面16とから構成
されている。この第1のレンズ13において、第1の面
15は、λ/4波長板8に向って凸となるように非球面
に形成され、その外周部15aが平面に形成されてい
る。また、第2の面16は、光の出射方向に対して凹と
なるように非球面に形成され、その外周部16aが平面
に形成されている。すなわち、第1のレンズ13は、両
面が非球面に形成され、その外周が平板状に形成されて
いる。
3の第2の面16よりの光束が入射される第3の面17
と、第3の面17から入射された光束を対向される光デ
ィスク51に出射する第4の面18とから構成されてい
る。この第2のレンズ14において、第3の面17は、
対向する第1のレンズ13側に凸となるように非球面に
形成され、その外周部17aが平面に形成されている。
また、第4の面18は、上述したように光ディスク51
に対向する面であって、平面に形成されている。
第1の面15と第2のレンズ14の第4の面18との間
隔L14が基準値とされて設計され、第1のレンズ13に
対して第2のレンズ14が離間されている。
3と第2のレンズ14の設計デ−タを示す。
ンズ13には、屈折率及びアッベ数が1.493009
及び86.1の光学特性を有する光学レンズを用いてい
る。また、第2のレンズ14には、屈折率及びアッベ数
が1.187007及び61.3の光学特性を有する光
学レンズを用いている。例えば、第1のレンズ13に
は、ホーヤ株式会社製の「FCD1」(商品名)を用い
ることができ、第2のレンズ14には、ホーヤ株式会社
製の「BACD5」(商品名)を用いることができる。
3の面、第4の面のそれぞれの曲率半径(RDY)及び
厚さ(THI)を示している。
している。さらに、A,B,C,D,E,Fは、それぞ
れ4次,6次,8次,10次,12次,14次の非球面
係数を示している。
よって、第1の面、第2の面、第3の面及び第4の面の
形状が導き出せる。
は近軸曲率を示す。
面(CG:カバーガラス)、信号記録面51c及び像面
(IMG)の曲率半径及び厚さを示している。また、表
2に示すように、入射瞳径(EPD)、レーザ光の波長
(WL)は、それぞれ、4.500mm、635nmで
ある。
遠方にあることを示し、図2に示す絞り部(STO)2
2aの端部が第1の面15の直前にあることを示してい
る。
2群レンズ3は、開口数が0.7〜0.95になる。ま
た、2群レンズ3による収差は図3乃至図5に示すよう
になる。
ンズ3の球面収差、非点収差及び歪曲収差を示す。
(A)に示すように、光軸から高さに関わらず小さく略
一定の値を示している。
に関わらず、非点収差であるタンジェンシャル方向の収
差とサジタル方向と収差との開きは小さい。
は、図3(C)に示すように、入射角度を0.50°ま
で変化させても、発生を確認することはできない。
及び図4(B)に示すように、光軸からの高さ0.0
0、入射角度0°の条件下で、入射高さを変化させても
タンジェンシャル方向及びサジタル方向共に、小さな値
を示している。
の高さ1.00、入射角度0.5゜の条件下のタンジェ
ンシャル方向のコマ収差は、入射高さとともに増加す
る。そして、光軸からの高さ1.00、入射角度0.5
゜の条件下のサジタル方向のコマ収差は、図5(B)に
示すように、入射高さの変化に対して若干の変化に留ま
る。
1の面15と第4の面18とが一定の間隔L14になるよ
うに、第1のレンズ13に対して第2のレンズ14が離
間されている。ところで、2群レンズ3は、第1のレン
ズ13と第2のレンズ14の間に空気で構成された一枚
の屈折レンズ(第3のレンズ)を有しているといえる。
ズ13或いは第2レンズ14にレンズ厚み誤差が存在す
ると、上記第3のレンズは、その誤差と絶対値が同じ分
だけ、厚みが逆に強制的に調整される。例えば、第1の
レンズ13或いは第2のレンズ14は、そのレンズ厚み
誤差によって収差を発生させる。しかし、第3のレンズ
は、第1のレンズ13或いは第2のレンズ14のレンズ
厚み誤差によって生じた収差とは逆極性の収差をそのレ
ンズ厚み誤差によって発生させる。
3或いは第2レンズ14にレンズ厚み誤差が生じても、
上記第3のレンズに逆の厚み誤差が生じるため、全体と
して収差を補正することができる。
第4の面18の間隔L14が常に基準値とされた設計値に
なるように組み立てられることで、レンズ厚み誤差によ
る収差の発生を防止することができる。
ルドによって作製されても、その作製精度上のレンズ厚
み誤差によって生じる収差を防止することができる。そ
して、光学ピックアップ1において、図6に示すよう
に、第1のレンズ13及び第2のレンズ14がレンズ鏡
筒21に取り付けられて、2群レンズ3は構成されてい
る。
が載置されるレンズ載置部22と、円筒状に形成され
て、第2のレンズ14が収納されるレンズ収納部23と
から構成されている。そして、レンズ鏡筒21は、レン
ズ収納部23に第1の取り付け基準面23a及び第2の
レンズ基準面23bを設けている。この第1の取り付け
基準面23a及び第2の取り付け基準面23bは、その
間隔が基準値とされ、2群レンズ3の第1のレンズ13
及び第2のレンズ14の位置決め面となる。
は、円筒状に形成されている。そして、レンズ載置部2
2には、内面に入射される光束を絞る絞り部22aと、
端面に第1のレンズ13の第1の面15が載置される載
置面22bとが設けられている。第1のレンズ13は、
第1の面15の外周部15aを載置面22b上に当接し
て載置されている。すなわち、レンズ載置部22は、載
置面22b上に載置された第1のレンズ13に入射され
る光束を絞り部22aにおいて絞っている。
は、一端にレンズ載置部22の載置面22bに当接され
る第1の取り付け基準面23aと、他端に第2の取り付
け基準面23bとを設けている。
のレンズ13の外周面13aを覆うように形成された第
1の収納部23cと、他端部に第2のレンズ14を収納
する第2の収納部23dとを設けている。上記第2のレ
ンズ14は、第4の面18が第2の取り付け基準面23
bと同一面になるように第2の収納部23dに収納され
ている。そして、第2のレンズ14は、第2の収納部2
3dの内面に接着材24によって接着されている。
3を第1の収納部23aに収納した状態で、第1の取り
付け基準面23aがレンズ載置部22の載置面22bに
当接されている。そして、レンズ収納部23は、接着材
25によってレンズ載置部22と接着されている。
レンズ載置部22の載置面22bと同一面となるように
取り付けられ、第4の面18がレンズ収納部23の第2
の取り付け基準面23bと同一面をなすように取り付け
られることで、第1の面15と第4の面17の間隔L14
が基準値に設定される。
対して固定されているので、第1のレンズ13に対する
第2のレンズ14の傾き及び偏芯を防止することができ
る。そして、2群レンズ3は、図1に示すように、レン
ズ鏡筒21を介して2軸アクチュエータ4によって支持
されている。
エラー信号及びトラッキングエラー信号をもとに、2群
レンズ3をフォーカス方向及びトラッキング方向に移動
操作する。
群レンズ3は、光ディスク51の信号記録面51c上に
光を集束させる。集束された光は、信号記録面上51c
上で反射され、反射光となって、2群レンズ3の第4の
面18に入射される。
/4波長板8に向けて出射する。λ/4波長板8は、入
射された反射光を90゜偏光させ、偏光ビームスプリッ
タ7に向けて出射する。
長板8で偏光された反射光を反射面7aにおいて反射す
る。この反射面7aにおいて反射された光束は、集束レ
ンズ9に向けて出射される。
タ7の反射面7aで反射された反射光を集束させ、マル
チレンズ10に向けて出射する。
レンズ10aと凹レンズ10bとが一体に形成されてい
る。このマルチレンズ10は、入射される反射光に非点
収差を生じさせるとともに、この反射光を光検出器11
上に集束させる。
ている。この光検出器11は、マルチレンズ10によっ
て集束された光束を受光面で受光して、その光の強度に
基づいて電気信号を出力する。
の電気信号に基づいて、非点収差法を適用して構成され
たフォーカスエラー検出回路によってフォーカスエラー
信号を検出して、3ビーム方を適用して構成されたトラ
ッキングエラー検出回路によってトラッキングエラー信
号を検出する。そして、光学ピックアップ1は、検出し
たフォーカスエラー信号及びトラッキングエラー信号に
基づいて、2軸アクチュエータ4により2群レンズ3を
移動操作してサーボ処理を行う。また、光学ピックアッ
プ1は、光ディスク51の信号記録面51cに対して情
報信号の書き込み又は読み出しを行う。
15と第4の面18の間隔L14が基準値となるように組
み立てられた2群レンズ3を備えることで、2群レンズ
のレンズ厚み誤差により収差を発生することがなくな
る。すなわち、光学ピックアップ1は、2群レンズ3に
レンズ厚み誤差があっても、光ディスク51の信号記録
面51cに対して劣化の少ない情報信号を書き込み又は
読み出しすることができる。
14にレンズ厚み誤差が生じているときに発生する波面
収差について、従来の2群レンズと比較した結果を示
す。
厚み誤差が生じている場合について示す。
面18との間隔L14が基準値とされた場合、2群レンズ
3によって生じた波面収差及び波面収差のRMS値は、
図8に示すようになる。図8において、波面収差は、一
波長スケールと対比されている。波面収差のRMS値
は、0.017rmsとなり、許容範囲に十分に収ま
る。
2の面65と第3の面66の間隔L23を一定として組み
立てられた2群レンズ61である。この比較例では、第
1の面64と第4の面67の間隔が図7に示す間隔L14
よりも10μm長くなる。この比較例となる2群レンズ
61によって生じた波面収差は、図10に示すように図
8に示す波面収差より大きくなっている。また、波面収
差のRMS値は、0.064rmsとなり、許容範囲の
略上限になっている。
ズ厚み誤差が生じた場合、明らかに、第1の面15と第
4の面18の間隔L14を基準値とした方が、波面収差は
低減される。
厚み誤差が生じている場合について示す。図11に示す
ように、第1の面15と第4の面18の間隔L14が基準
値とされた場合、2群レンズ3によって生じた波面収差
及び波面収差のRMS値は、図12に示すようになる。
また、波面収差のRMS値は、0.021rmsとな
り、許容範囲に十分に収まる。
第2の面65と第3の面66の間隔L23を一定として組
み立てられた2群レンズ61である。この比較例では、
第1の面64と第4の面67の間隔が図11に示す間隔
L14よりも10μm短くなる。この比較例となる2群レ
ンズ61によって生じた波面収差は、図14に示すよう
に図12に示す波面収差より大きくなっている。また、
波面収差のRMS値は、0.064rmsとなり、許容
範囲の略上限になっている。
ズ厚み誤差が生じた場合、明らかに、第1の面15と第
4の面18の間隔L14を基準値とした方が、波面収差は
低減される。図15は、第2のレンズのレンズ厚み誤差
と波面収差のRMS値との関係を示す。ここで、●印
は、第1の面15と第4の面18の間隔L14が基準値と
なるように組み立てられた2群レンズ3の波面収差のR
MS値であり、○印は、第2の面65と第3の面66の
間隔L23が一定の値となるように組み立てられた2群レ
ンズ61の波面収差のRMS値である。
m〜+20μmの領域において、明らかに第1の面15
と第4の面18の間隔L14を基準値として組み立てた2
群レンズ3の方が、波面収差のRMS値は小さくなって
いる。
厚み誤差が生じている場合について示す。図16に示す
ように、第1の面15と第4の面18との間隔L14が基
準値とされた場合、2群レンズ3によって生じた波面収
差及び波面収差のRMS値は、図17に示すようにな
る。また、波面収差のRMS値は、0.017rmsと
なり、許容範囲に十分に収まる。
第2の面65と第3の面66と間隔L23を一定として組
み立てられた2群レンズ61である。この比較例では、
第1の面64と第4の面67の間隔が図16に示す間隔
L14よりも10μm長くなる。この比較例となる2群レ
ンズ61によって生じた波面収差は、図19に示すよう
に図17に示す波面収差より大きくなっている。また、
波面収差のRMS値は、0.023rmsとなる。
ズ厚み誤差が生じた場合、明らかに、第1の面15と第
4の面18と間隔L14を基準値にした方が、波面収差は
低減される。
誤差と波面収差との関係を示す。ここで、●印は、第1
の面15と第4の面18の間隔L14が基準値となるよう
に組み立てられた2群レンズ3の波面収差のRMS値で
あり、○印は、第2の面65と第3の面66の間隔L23
が一定の値となるように組み立てられた2群レンズ61
の波面収差のRMS値である。
0μm〜+30μmの領域において、明らかに第1の面
15と第4の面18の間隔を基準値として組み立てた2
群レンズ3の方が、波面収差のRMS値は小さくなる。
において、第1のレンズ13及び第2のレンズ14に各
々+10μmのレンズ厚み誤差が生じる場合も考えられ
る。しかし、第1の面15と第4の面18の間隔L14が
基準値とされた場合、2群レンズ3によって生じた波面
収差は、図22に示すように、ほとんど発生していな
い。また、波面収差のRMS値は、図22に示すよう
に、0.013rmsとなり、許容範囲に十分に収ま
る。
る。第2の実施の形態は、第1の実施の形態と同様に、
半導体レーザからのレーザ光を、第1のレンズ及び第2
のレンズからなる2群レンズによって、光ディスクの信
号記録面上に集光させる光学ピックアップである。
半導体レーザから入射されたレーザ光が入射される第1
の面15及び第1の面15より入射されたレーザ光を第
2のレンズ13に対して出射する第2の面16からなる
第1のレンズ14と、第1のレンズ13の第2の面16
から出射された光束が入射される第3の面17及び第3
の面17より入射された光を対向して配設された光ディ
スクに出射する第4の面18からなる第2のレンズ14
とから構成されている。
と第4の面18の間隔L24が基準値をなすように、光学
ピックアップ29内に組み立てられている。
29において、第1の実施の形態とされた光学ピックア
ップ1と同一の構成部分については、同一の部品番号を
付して、説明を省略する。
すように、レーザ光を発射する半導体レーザ2と、半導
体レーザ2の光軸と一致されて、光ディスク51の信号
記録面51cにレーザ光を集束させる2群レンズ30と
を備えている。そして、光学ピックアップ29は、2群
レンズ30を支持する2軸アクチュエータ4を備えてい
る。
レーザ2と2群レンズ30の間であって光軸を一致させ
て、コリメータレンズ5と、回折格子6と、偏光ビーム
スプリッタ7と、λ/4波長板8とを半導体レーザ2側
から順に備えている。
ムスプリッタ7の反射面7aで反射された光ディスク5
1よりの反射光が入射される位置に、集束レンズ9と、
マルチレンズ10と、光検出器11とを備えている。
及び第2のレンズ14が、上述の第1の実施の形態と同
形状に形成されている。
4の面18とが一定の間隔L24になるように、第1のレ
ンズ13に対して第2のレンズ14が離間されている。
また、2群レンズ30は、第1のレンズ13と第2のレ
ンズ14との間に空気で構成された一枚の屈折レンズ
(第3のレンズ)を有しているといえる。なお、第2の
レンズ14での光束の開口数の方が、第1のレンズ13
での光束の開口数よりも大きいので、肉厚トランスにつ
いては、第2のレンズ14の方が第1レンズ13よりも
小さい。したがって、第2のレンズ14の厚み誤差のみ
を補正すれば収差を十分に抑えることができる。
にレンズ厚み誤差が存在すると、上記第3のレンズは、
その誤差と絶対値が同じ分だけ、厚みが逆に強制的に調
整される。
厚み誤差によって収差を発生する。しかし、上記第3の
レンズは、第2のレンズ14のレンズ厚み誤差によって
生じた収差とは逆極性の収差をそのレンズ厚み誤差によ
って発生させる。すなわち、2群レンズ30は、第2レ
ンズ14にレンズ厚み誤差が生じても、上記第3のレン
ズに逆の厚み誤差が生じるために、全体として収差を補
正することができる。よって、2群レンズ30は、第2
の面16と第4の面18の間隔L24が常に基準値とされ
た設計値になるように組み立てられることで、レンズ厚
み誤差により収差の発生を防止することができる。
ールドによって作製されても、その作製精度上のレンズ
厚み誤差によって生じる収差を防止することができる。
25に示すように、第1のレンズ13及び第2のレンズ
14がレンズ鏡筒31に取り付けられて、2群レンズ3
0は構成されている。
が載置されるレンズ載置部32と、第2のレンズ14が
収納されるレンズ収納部33とから構成されている。そ
して、レンズ鏡筒21は、レンズ収納部33に第1の取
り付け基準面33a及び第2のレンズ基準面33bを設
けている。この第1の取り付け基準面33a及び第2の
取り付け基準面33bは、その間隔が基準値とされ、2
群レンズ3の第1のレンズ13及び第2のレンズ14の
位置決め面となる。
は、略円筒状に形成されている。そして、レンズ載置部
32には、内面に入射される光束を絞る絞り部32a
と、端面に第1のレンズ13が載置されるレンズ載置面
32bとが設けられている。第1のレンズ13は、第1
の面15の外周部15aをレンズ載置面32b上に当接
して載置されている。すなわち、レンズ載置部32は、
レンズ載置面32aに載置された第1のレンズ13に対
して入射される光束を絞り部32aにおいて絞ってい
る。
は、第1のレンズ13の外径よりやや大とされた内径を
有し、略筒状に形成されている。
ンズ13に当接する第1の取り付け基準面33aと、他
端に第2の取り付け基準面33bとを設けている。そし
て、レンズ収納部33は、第2のレンズ14の外径と略
同径の内径に形成されたレンズ取り付け部32cを設け
ている。
面33bに第4の面18が一致されてレンズ取り付け部
33cに収納されている。そして、第2のレンズ14
は、レンズ収納部33に接着材3によって接着されてい
る。
3の第2の面16の外周部16aに第1の取り付け面3
3aを当接して載置されている。なお、第1のレンズ1
3は、レンズ載置面32bに接着材35によって接着さ
れている。
が第2の取り付け基準面33bと同一面になるように取
り付けられ、第2の面16上にレンズ収納部33の第1
の取り付け基準面33aが取り付けられることで、第2
の面16と第4の面18の間隔L24が基準面に設定され
る。
にして第2の面16と第4の面18の間隔L24が基準値
となるように組み立てられた2群レンズ30を備えるこ
とで、波面収差を減少させることができる。すなわち、
光学ピックアップ29は、2群レンズ30にレンズ厚み
誤差があっても、光ディスクの信号記録面に対して劣化
することなく情報信号を書き込み又は読み出しすること
ができる。
ズ13及び第2のレンズ14にレンズ厚み誤差が生じて
いるときの波面収差の値を示す。条件は、図26に示す
ように、第1のレンズ13及び第2のレンズ14に各々
+10μmのレンズ厚み誤差が生じている場合である。
この場合、第2の面16と第4の面18の間隔L24が基
準値とされているために、2群レンズ30によって生じ
た波面収差は、図27に示すようになる。まて、波面収
差のRMS値は、0.048rmsとなり、許容範囲に
十分に収まる。
実施の形態となる光学ピックアップは、2群レンズの第
1のレンズに入射される光束が平行光束である場合につ
いて説明したが、第1のレンズに有限系の光束が入射さ
れる2群レンズを用いることもできる。
面とされた間隔で第1の面及び第4の面の取り付け基準
面が設けられた鏡筒に取り付けた2群レンズを備えるこ
とで、2群レンズにレンズ厚み誤差が生じても、特殊な
デバイスを組み込むことなく収差を許容範囲に収めるこ
とができる。
基準値とされた間隔で第2の面及び第4の面の取り付け
基準面が設けられた鏡筒に取り付けた2群レンズを備え
ることで、2群レンズにレンズ厚み誤差が生じても、特
殊なデバイスを組み込むことなく収差を許容範囲に収め
ることができる。
対物レンズの組み立て方法は、2群レンズを第1の面と
第4の面の間隔が基準値となるように組み立てること
で、2群レンズにレンズ厚み誤差が生じても、特殊なデ
バイスを組み込むことなく収差を許容範囲に収めること
ができる。
対物レンズの組み立て方法は、2群レンズを第2の面と
第4の面の間隔が基準値となるように組み立てること
で、2群レンズにレンズ厚み誤差が生じても、特殊なデ
バイスを組み込むことなく収差を許容範囲に収めること
ができる。
ップの構成図である。
の備える2群レンズの正面図である。
収差を示す光学特性図である。
ジェンシャル方向及びサジタル方向のコマ収差を示す光
学特性図である。
シャル方向及びサジタル方向のコマ収差を示す光学特性
図である。
図である。
差+10μmがあるときの正面図である。
差+10μmが生じた場合の波面収差を示す光学特性図
である。
じた比較例となる2群レンズの正面図である。
生じた上記比較例となる2群レンズの波面収差を示す光
学特性図である。
誤差−10μmがあるときの正面図である。
誤差−10μmが生じた場合の波面収差を示す光学特性
図である。
生じた比較例となる2群レンズの正面図である。
生じた上記比較例となる2群レンズの波面収差を示す光
学特性図である。
差のRMS値との関係を示す光学特性図である。
誤差+10μmがあるときの正面図である。
誤差+10μmが生じた場合の波面収差を示す光学特性
図である。
生じた比較例となる2群レンズの正面図である。
生じた上記比較例となる2群レンズの波面収差を示す光
学特性図である。
差のRMS値との関係を示す光学特性図である。
ンズに各々レンズ厚み誤差+10μmがあるときの正面
図である。
ンズに各々レンズ厚み誤差+10μmが生じた場合の波
面収差を示す光学特性図である。
アップの構成図である。
プの備える2群レンズの正面図である。
面図である。
プの備える2群レンズであって、第1のレンズ及び第2
のレンズに各々レンズ厚み誤差+10μmがあるときの
正面図である。
プの備える2群レンズであって、第1のレンズ及び第2
のレンズに各々レンズ厚み誤差+10μmが生じた場合
の波面収差を示す光学特性図である。
の正面図である。
は偏芯を生じた2群レンズの正面図である。
ンズ、14 第2のレンズ、15 第1の面、16 第
2の面、17 第3の面、18 第4の面、21 レン
ズ鏡筒、23a 第1の取り付け基準面、23b 第2
の取り付け基準面、29 光学ピックアップ、30 2
群レンズ、31 レンズ鏡筒、33a第1の取り付け基
準面、33b 第2の取り付け基準面
Claims (8)
- 【請求項1】 少なくとも1つの面が非球面である2群
レンズを有する光学ピックアップにおいて、 上記2群レンズの第1の面の取り付け基準面と上記2群
レンズの第4の面の取り付け基準面の間の設計長が基準
値とされたレンズ鏡筒を備えることを特徴とする光学ピ
ックアップ。 - 【請求項2】 少なくとも1つの面が非球面である2群
レンズを有する光学ピックアップにおいて、 上記2群レンズの第2に面の取り付け基準面である2群
レンズの第4の面の取り付け基準面の間の設計長が基準
値とされたレンズ鏡筒を備えることを特徴とする光学ピ
ックアップ。 - 【請求項3】 上記第4の面は、光学記録媒体に対向し
ていることを特徴とする請求項2記載の光学ピックアッ
プ。 - 【請求項4】 少なくとも1つの面が非球面である光学
ピックアップ用の2群レンズを組み立てる光学ピックア
ップ用対物レンズの組み立て方法において、 第1の面と第4の面の間隔が基準値となるように、上記
2群レンズを組み立てることを特徴とする光学ピックア
ップ用対物レンズの組み立て方法。 - 【請求項5】 上記基準値と等距離の取り付け基準面が
設けられたレンズ鏡筒を備え、取り付け基準面と同一面
に上記第1の面及び上記第4の面がそれぞれ取り付けら
れることを特徴とする請求項4記載の光学ピックアップ
用対物レンズの組み立て方法。 - 【請求項6】 少なくとも1つの面が非球面である光学
ピックアップ用の2群レンズを組み立てる光学ピックア
ップ用対物レンズの組み立て方法において、 第2の面と第4の面の間隔が基準値となるように、上記
2群レンズを組み立てることを特徴とする光学ピックア
ップ用対物レンズの組み立て方法。 - 【請求項7】 上記基準面と等距離の取り付け基準面が
設けられたレンズ鏡筒を備え、取り付け基準面と同一面
に上記第2の面及び上記第4の面がそれぞれ取り付けら
れることを特徴とする請求項6記載の光学ピックアップ
用対物レンズの組み立て方法。 - 【請求項8】 上記第4の面は、光学記録媒体に対向し
ていることを特徴とする請求項6記載の光学ピックアッ
プ用対物レンズの組み立て方法。
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