JPH1025422A - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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JPH1025422A
JPH1025422A JP19703796A JP19703796A JPH1025422A JP H1025422 A JPH1025422 A JP H1025422A JP 19703796 A JP19703796 A JP 19703796A JP 19703796 A JP19703796 A JP 19703796A JP H1025422 A JPH1025422 A JP H1025422A
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JP
Japan
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weight
component
polycarbodiimide
compound
resin
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Pending
Application number
JP19703796A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayuki Sekiguchi
関口  正之
Hidemi Hishikawa
英海 菱川
Masaaki Motai
政明 馬渡
Hisao Nagai
久男 永井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Publication date
Application filed by Japan Synthetic Rubber Co Ltd filed Critical Japan Synthetic Rubber Co Ltd
Priority to JP19703796A priority Critical patent/JPH1025422A/ja
Publication of JPH1025422A publication Critical patent/JPH1025422A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 難燃性、耐熱性および耐衝撃性に優れた樹脂
組成物を提供すること。 【解決手段】(A)熱可塑性樹脂30〜99重量%、
(B)ポリカルボジイミド0.1〜70重量%(但し、
(A)+(B)=100重量部)に対し、(C)官能基
含有芳香族化合物および/または芳香族系オリゴマー
0.1〜50重量部、(D)難燃剤1〜50重量部を配
合した樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、難燃性、耐熱性、
耐衝撃性に優れた樹脂組成物に関する。
【従来の技術】ABS樹脂などのスチレン系樹脂、ナイ
ロン6、ナイロン6,6などのポリアミド樹脂、ポリエ
チレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂な
どの熱可塑性樹脂は電気・電子分野、OA・家電分野、
自動車分野、その他幅広い分野に使用されている。なか
でも、製品の安全性意識の向上から難燃性、耐熱性およ
び耐衝撃性に優れた材料の要望が高まっている。従来、
熱可塑性樹脂の難燃性を向上させるために、各種難燃剤
を添加することが行われている。しかしながら、難燃剤
の使用により、耐熱性や耐衝撃性が低下するという問題
がある。また、難燃剤と併せて使用されるアンチモン系
の難燃助剤に対し、安全性の面から使用を懸念する声も
あり、その使用量の低減もしくは無使用が望まれてい
る。一方、耐熱性を向上させるために、熱可塑性樹脂に
各種無機フィラー、充填材を配合することが行われてい
るが、難燃性および耐衝撃性の面で充分に満足できるも
のではない。また、耐衝撃性向上のために、各種ゴム成
分、エラストマー成分の使用もしくは増量が行われてい
るが、これらの成分の使用に伴い、耐熱性や難燃性が低
下するという問題がある。
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の課題を背景になされたもので、難燃性、耐熱性およ
び耐衝撃性に優れた樹脂組成物を提供することを目的と
する。
【0002】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)熱可塑
性樹脂30〜99.9重量%および、(B)ポリカルボ
ジイミド0.1〜70重量%の合計100重量部に対
し、(C)官能基含有芳香族化合物および/または芳香
族系オリゴマーを0.1〜50重量部を配合してなる樹
脂組成物、さらに上記に、(D)難燃剤を(A)+
(B)=100重量部に対し 1〜50重量部を配合し
てなる樹脂組成物を提供するものである。上記組成物の
好ましい製造方法は、(B)成分を(A)〜(C)、ま
たは(A)〜(D)成分の溶融混練り中に硬化させる方
法である。
【0003】
【発明の実施の形態】本発明の樹脂組成物において、
(A)成分としては、公知の熱可塑性樹脂を何ら制限無
く使用することができる。この(A)熱可塑性樹脂とし
ては、例えばABS樹脂、AS樹脂、HIPS、PS、
MBS、MS、AES、AAS、などの(ゴム強化)ス
チレン系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブ
テン−1、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、
エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)など
のポリオレフィン系樹脂、ポリアミド樹脂、熱可塑性ポ
リエステル樹脂、ポリカーボネート系樹脂、全芳香族ポ
リエステル、PPS樹脂、LCP、塩化ビニル系樹脂
(PVC)、ポリスルホン、ポリエーテルエーテルケト
ン、(変性)ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリオキシ
メチレン(POM)、ポリメチルメタクリレート(PM
MA)などが挙げられる。これらの(A)熱可塑性樹脂
は、1種単独で使用することも、あるいは2種以上を混
合して用いることもできる。
【0004】ここで使用されるポリアミド樹脂として
は、通常、一般式 H2N−(CH2X−NH2 (式中、Xは4〜12の整数を示す。) で表される線状ジアミンと、一般式 HO2C−(CH2Y−CO2H (式中、Yは2〜12の整数を示す。)で表される線状
ジカルボン酸との重縮合によって製造されるものなどが
使用できる。
【0005】これらのポリアミド樹脂の好ましい例とし
ては、ナイロン6,6、ナイロン6,10、ナイロン
6,12、ナイロン6、ナイロン12、ナイロン11、
ナイロン4,6などが挙げられる。また、ナイロン6/
6,6、ナイロン6/6,10、ナイロン6/12、ナ
イロン6/6,12、ナイロン6/6,6/6,10、
ナイロン6/6,6/12などの共重合ポリアミド類も
使用できる。また、ナイロン6/6,T(T;テレフタ
ル酸成分)、テレフタル酸、イソフタル酸のような芳香
族ジカルボン酸とメタキシリレンジアミン、あるいは脂
環族ジアミンから得られる半芳香族ポリアミド類、メタ
キシリレンジアミンと上記線状ジカルボン酸から得られ
るポリアミド類、ポリエステルアミドなどを用いること
もできる。なお、ポリアミド樹脂は、単独でもよく、ま
た2種以上を併用することもできる。
【0006】熱可塑性ポリエステル樹脂としては、芳香
族ジカルボン酸またはそのエステルもしくはエステル形
成誘導体と、ジオールとを、公知の方法により重縮合さ
せて得られるものなどが挙げられる。上記芳香族ジカル
ボン酸の例としては、ナフタレン−2,6−ジカルボン
酸などのナフタレンジカルボン酸、テレフタル酸、イソ
フタル酸、p−ヒドロキシ安息香酸、アジピン酸、サバ
シン酸などが挙げられ、これらのエステル形成誘導体
も、熱可塑性ポリエステル樹脂に用いられる。上記ジオ
ールの例としては、エチレングリコール、1,4−ブタ
ンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどの2〜6個
の炭素原子を有するポリメチレングリコール、または、
1,4−シクロヘキサンジオール、ビスフェノールA、
およびこれらのエステル形成誘導体が挙げられる。熱可
塑性ポリエステル樹脂の具体例としては、ポリエチレン
テレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレー
ト(PBT)、ビスフェノールAイソフタレートなどが
挙げられ、なかでも、PBT、PETが好ましい。これ
らの熱可塑性ポリエステル樹脂は、1種単独で使用する
ことも、あるいは2種以上を混合して用いることもでき
る。
【0007】(A)成分に用いられる好ましい熱可塑性
樹脂は、上記ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド樹脂、
熱可塑性ポリエステル樹脂、変性ポリフェニレンエーテ
ル、ポリカーボネート、(ゴム強化)スチレン系樹脂で
あり、さらに好ましくはポリオレフィン系樹脂、(ゴム
強化)スチレン系樹脂であり、特に好ましくは(ゴム強
化)スチレン系樹脂である。本発明の樹脂組成物の
(A)成分として特に好ましく用いられる(ゴム強化)
スチレン系樹脂は、ゴム状重合体の存在下または非存在
下に、芳香族ビニル化合物または芳香族ビニル化合物お
よび芳香族ビニル化合物と共重合可能な他のビニル系単
量体からなる単量体成分を重合してなる(グラフト)重
合体である。
【0008】ここで使用されるゴム状重合体としては、
例えばポリブタジエン、ポリイソプレン、ブチルゴム、
スチレン−イソプレン共重合体(スチレン含量5〜60
重量%が好ましい)、スチレン−イソプレン共重合体、
アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、エチレン−α
−オレフィン系共重合体、エチレン−α−オレフィン−
ポリエン共重合体、シリコーンゴム、アクリルゴム、ブ
タジエン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチ
レン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−イソプ
レンブロック共重合体、水素化スチレン−ブタジエンブ
ロック共重合体、水素化ブタジエン系重合体、エチレン
系アイオノマーなどが挙げられる。なお、上記スチレン
−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−イソプレン
ブロック共重合体には、AB型、ABA型、テーパー
型、ラジアルテレブロック型の構造を有するものなどが
含まれる。また、上記水素化ブタジエン系重合体には、
上記ブロック共重合体の水素化物のほかに、スチレンブ
ロックとスチレン−ブタジエンランダム共重合体のブロ
ック体の水素化物、ポリブタジエン中の1,2−ビニル
結合量が20重量%以下のブロックと、1,2−ビニル
結合量が20重量%を超えるポリブタジエンブロックか
らなる重合体の水素化物などが含まれる。これらのゴム
状重合体は、1種単独で使用することも、あるいは2種
以上を混合して用いることもできる。なお、(ゴム強
化)スチレン系樹脂としては、耐衝撃性の面から、ゴム
状重合体の存在下に、芳香族ビニル化合物または芳香族
ビニル化合物と他のビニル系単量体からなる単量体成分
を重合して得られるゴム強化スチレン系樹脂、またはゴ
ム状重合体の存在下に得られるゴム強化スチレン系樹脂
とゴム状重合体の非存在下に上記単量体成分を重合して
得られるスチレン系樹脂との混合物を使用することが好
ましい。
【0009】(ゴム強化)スチレン系樹脂に使用される
芳香族ビニル化合物としては、スチレン、t−ブチルス
チレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ジ
ビニルベンゼン、1,1−ジフェニルスチレン、N,N
−ジエチル−p−アミノエチルスチレン、N,N−ジエ
チル−p−アミノメチルスチレン、ビニルピリジン、ビ
ニルキシレン、モノクロロスチレン、ジクロロスチレ
ン、モノブロモスチレン、ジブロモスチレン、フルオロ
スチレン、エチルスチレン、ビニルナフタレンなどが挙
げられ、特にスチレン、α−メチルスチレンが好まし
い。これらの芳香族ビニル化合物は、単独であるいは2
種以上を混合して用いられる。芳香族ビニル化合物の使
用量は、単量体成分中に好ましくは20〜100重量
%、さらに好ましくは30〜90重量%、特に好ましく
は40〜80重量%である。
【0010】また、他のビニル系単量体としては、アク
リロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビニ
ル化合物;メチルアクリレート、エチルアクリレート、
プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、アミノア
クリレート、ヘキシルアクリレート、オクチルアクリレ
ート、2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘキシ
ルアクリレート、ドデシルアクリレート、オクタデシル
アクリレート、フェニルアクリレート、ベンジルアクリ
レートなどのアクリル酸エステル;メチルメタクリレー
ト、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、
ブチルメタクリレート、アミノメタクリレート、ヘキシ
ルメタクリレート、オクチルメタクリレート、2−エチ
ルヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレ
ート、ドデシルメタクリレート、オクタドデシルメタク
リレート、フェニルメタクリレート、ベンジルメタクリ
レートなどのメタクリル酸エステル;無水マレイン酸、
無水イタコン酸、無水シトラコン酸などの不飽和酸無水
物;アクリル酸、メタクリル酸などの不飽和酸;マレイ
ミド、N−メチルマレイミド、N−ブチルマレイミド、
N−(p−メチルフェニル)マレイミド、N−フェニル
マレイミド、N−シクロヘキシルマレイミドなどのα,
β−不飽和ジカルボン酸のイミド化合物;グリシジルメ
タクリレート、アリルグリシジルエーテルなどのエポキ
シ基含有不飽和化合物;アクリルアミド、メタクリルア
ミドなどの不飽和カルボン酸アミド;アクリルアミン、
メタクリル酸アミノメチル、メタクリル酸アミノエーテ
ル、メタクリル酸アミノプロピル、アミノスチレンなど
のアミノ基含有不飽和化合物;3−ヒドロキシ−1−プ
ロペン、4−ヒドロキシ−1−ブテン、シス−4−ヒド
ロキシ−2−ブテン、トランス−4−ヒドロキシ−2−
ブテン、3−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロペン、
2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエ
チルメタクリレート、ヒドロキシスチレンなどの水酸基
含有不飽和化合物;ビニルオキサゾリンなどのオキサゾ
リン基含有不飽和化合物などが挙げられる。これらの他
のビニル系単量体は、1種単独で使用することも、ある
いは2種以上を混合して用いることもできる。なお、芳
香族ビニル化合物とα,β−不飽和ジカルボン酸のイミ
ド化合物との(グラフト)重合体において、上記芳香族
ビニル化合物と上記不飽和酸無水物との共重合体を、後
イミド化(完全または部分)したものも、本発明の(ゴ
ム強化)スチレン系樹脂に含まれる。これらの他のビニ
ル系単量体の使用量は、単量体成分中に好ましくは80
〜0重量%、さらに好ましくは70〜10重量%、特に
好ましくは60〜20重量%である。
【0011】好ましい(ゴム強化)スチレン系樹脂とし
ては、ゴム状重合体の存在下に、芳香族ビニル化合物お
よびシアン化ビニル化合物、さらに必要に応じて共重合
可能な他のビニル系単量体を重合してなるゴム強化スチ
レン系樹脂と、芳香族ビニル化合物およびシアン化ビニ
ル化合物、さらに必要に応じて共重合可能な他のビニル
系単量体からなるスチレン系樹脂を併用したものが挙げ
られる。また、本発明の官能基含有(ゴム強化)スチレ
ン系樹脂は、上記(A)成分の(ゴム強化)スチレン系
樹脂の共重合成分中で、アクリル酸エステル、メタクリ
ル酸エステル、不飽和酸無水物、不飽和酸、エポキシ基
含有不飽和化合物、不飽和カルボン酸アミド、アミノ基
含有不飽和化合物、水酸基含有不飽和化合物、およびオ
キサゾリン基含有不飽和化合物の群から選ばれた少なく
とも1種の官能基含有ビニル系単量体を共重合したもの
が挙げられる。この官能基含有(ゴム強化)スチレン系
樹脂を(A)成分中に0.1〜80重量%、好ましくは
1〜50重量%、特に好ましくは3〜30重量%使用す
ることで、難燃性、耐熱性および耐衝撃性に一段と優れ
た樹脂組成物となる。ここで、官能基含有(ゴム強化)
スチレン系樹脂中の官能基含有ビニル系単量体の使用量
は、単量体成分中に0.1〜30重量%が好ましい。な
お、ゴム強化スチレン系樹脂中の好ましいゴム状重合体
の量は、溶融粘度および耐衝撃性の面から、好ましくは
5〜80重量%、さらに好ましくは10〜70重量%、
特に好ましくは20〜55重量%である。また、ゴム強
化スチレン系樹脂中のゴム状重合体の分散粒子の平均粒
径は、溶融粘度および耐衝撃性の面から、好ましくは
0.05〜30μmである。本発明の(A)成分に用い
られる(ゴム強化)スチレン系樹脂は、ゴム状重合体の
存在下または非存在下に、芳香族ビニル化合物を主成分
とする単量体成分を乳化重合、懸濁重合、溶液重合、塊
状重合などでラジカル(グラフト)重合を行い、製造す
ることができる。好ましくは、乳化重合である。この乳
化重合には、重合開始剤、連鎖移動剤(分子量調節
剤)、乳化剤、水などが用いられる。なお、以上の単量
体あるいは単量体成分は、反応系に一括または連続的に
添加することができる。
【0012】重合開始剤としては、クメンヒドロキシパ
ーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオ
キサイド、パラメンタンハイドロパーオキサイドなどで
代表される有機ハイドロパーオキサイド類と含糖ピロリ
ン酸処方、スルホキシレート処方などで代表される還元
剤との組み合わせによるレドックス系、あるいは過硫酸
塩、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキ
サイドなどの過酸化物が使用される。好ましくは、油溶
性開始剤であり、クメンハイドロパーオキサイド、ジイ
ソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、パラメン
タンハイドロパーオキサイドと含糖ピロリン酸処方、ス
ルホキシレート処方などで代表される還元剤との組み合
わせによるレドックス系がよい。また、上記油溶性開始
剤と水溶性開始剤とを組み合わせてもよい。組み合わせ
る場合の水溶性開始剤の添加比率は、全添加量の好まし
く50重量%以下、さらに好ましくは25重量%以下で
ある。さらに、重合開始剤は、重合系に一括または連続
的に添加することができる。重合開始剤の使用量は、単
量体成分に対し、通常、0.1〜1.5重量%、好まし
くは0.2〜0.7重量%である。また、連鎖移動剤と
しては、オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプ
タン、t−ドデシルメルカプタン、n−ヘキサデシルメ
ルカプタン、n−テトラデシルメルカプタン、t−テト
ラデシルメルカプタンなどのメルカプタン類、テトラエ
チルチウラムスルフィド、四塩化炭素、臭化エチレンお
よびペンタフェニルエタンなどの炭化水素類、またはア
クロレイン、メタクロレイン、アリルアルコール、2−
エチルヘキシルチオグリコレート、α−メチルスチレン
のダイマーなどが挙げられる。これらの連鎖移動剤は、
単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することがで
きる。連鎖移動剤の使用方法は、一括添加、分割添加、
または連続添加のいずれの方法でも差し支えない。連鎖
移動剤の使用量は、単量体成分に対し、通常0.05〜
2.0重量%程度である。
【0013】乳化剤としては、アニオン性界面活性剤、
ノニオン性界面活性剤、および両性界面活性剤が挙げら
れる。このうち、アニオン性界面活性剤としては、例え
ば高級アルコールの硫酸エステル、アルキルベンゼンス
ルホン酸塩、脂肪酸スルホン酸塩、リン酸系、脂肪酸塩
などが挙げられる。また、ノニオン性界面活性剤として
は、通常のポリエチレングリコールのアルキルエステル
型、アルキルエーテル型、アルキルフェニルエーテル型
などが用いられる。さらに、両性界面活性剤としては、
アニオン部分としてカルボン酸塩、硫酸エステル塩、ス
ルホン酸塩、リン酸エステル塩をカチオン部分としてア
ミン塩、第4級アンモニウム塩などを持つものが挙げら
れる。乳化剤の使用量は、単量体成分に対し、通常0.
3〜5.0重量%程度である。なお、(ゴム強化)スチ
レン系樹脂は、重合温度10〜120℃、好ましくは3
0〜110℃の条件下で乳化重合することが望ましい。
【0014】また、ゴム強化スチレン系樹脂のグラフト
率は、好ましくは5〜150重量%、さらに好ましくは
10〜120重量%である。グラフト率が5重量%未満
では、ゴム成分の添加効果が十分発揮されず、十分な衝
撃強さが得られない。一方、150重量部を超えると、
成形加工性が低下する。ここで、グラフト率(重量%)
はゴム強化スチレン系樹脂1g中のゴム成分重量をX、
メチルエチルケトン不溶分重量をYとすると、次式によ
り求められた値である。 グラフト率(重量%)=[(Y−X)/X]×100 また、(ゴム強化)スチレン系樹脂の分子量は、極限粘
度[η](メチルエチルケトン可溶分、30℃)が好ま
しくは0.2〜2dl/g、さらに好ましくは0.3〜
1.8dl/gである。この極限粘度[η]が0.2d
l/g未満であると、剛性と衝撃強さとの高い物性バラ
ンスが得られず、一方2dl/gを超えると成形加工性
が低下する。
【0015】なお、(グラフト)重合する際、単量体成
分を2種以上使用する場合、その好ましい組み合わせは
以下の通りである。 (1)芳香族ビニル化合物/シアン化ビニル化合物 (2)芳香族ビニル化合物/(メタ)アクリル酸エステ
ル (3)芳香族ビニル化合物/シアン化ビニル化合物/
(メタ)アクリル酸エステル (4)芳香族ビニル化合物/α,β−不飽和ジカルボン
酸のイミド化合物 (5)芳香族ビニル化合物/シアン化ビニル化合物/
α,β−不飽和ジカルボン酸のイミド化物 (6)芳香族ビニル化合物/(メタ)アクリル酸エステ
ル/α,β−不飽和ジカルボン酸のイミド化物 (7)芳香族ビニル化合物/シアン化ビニル化合物/不
飽和酸無水物 (8)芳香族ビニル化合物/(メタ)アクリル酸エステ
ル/不飽和酸無水物 (9)芳香族ビニル化合物/シアン化ビニル化合物/
(メタ)アクリル酸エステル/不飽和酸無水物 (10)芳香族ビニル化合物/α,β−不飽和ジカルボ
ン酸のイミド化合物/不飽和酸無水物 (11)芳香族ビニル化合物/シアン化ビニル化合物/
水酸基含有不飽和化合物 (12)芳香族ビニル化合物/シアン化ビニル化合物/
エポキシ基含有不飽和化合物 (13)芳香族ビニル化合物/シアン化ビニル化合物/
オキサゾリン基含有不飽和化合物 上記組み合わせ中、(ゴム状重合体にグラフトしたグラ
フト鎖中に)芳香族ビニル化合物に由来する単位が、1
〜100重量%、好ましくは10〜90重量%占めるこ
とが好ましい。
【0016】本発明の(B)成分として用いられるポリ
カルボジイミドについて、以下に説明する。ポリカルボ
ジイミドとしては、たとえば一般式(I) −N=C=N−R1−・・・・・(I) 〔ただし、一般式(I)中のR1は2価の有機基を示
す。〕で表される繰り返し単位を有するものが好適に使
用できる。ポリカルボジイミドの合成法は特に限定され
るものではないが、例えば有機ポリイソシアネートを、
イソシアネート基のカルボジイミド化反応を促進する触
媒(以下「カルボジイミド化触媒」ともいう)の存在下
で反応させることにより、ポリカルボジイミドを合成す
ることができる。
【0017】このポリカルボジイミドの合成に用いられ
る有機ポリイソシアネートとしては、有機ジイソシアネ
ートが好ましい。このような有機ジイソシアネートとし
ては、例えばフェニレン−1,3−ジイソシアネート、
フェニレン−1,4−ジイソシアネート、1−メトキシ
フェニレン−2,4−ジイソシアネート、1−メチルフ
ェニレン−2,4−ジイソシアネート、2,4トリレン
ジイソシアネート、2,6トリレンジイソシアネート、
1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリ
レンジイソシアネート、ビフェニレン−4,4’−ジイ
ソシアネート、3,3’−ジメトキシビフェニレン−
4,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジメチルビフ
ェニレン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルメ
タン−2,4’−ジイソシアネート、ジフェニルメタン
−4,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ
ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、3,
3’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシ
アネート、ナフタレン−1,5−ジイソシアネート、シ
クロブチレン−1,3−ジイソシアネート、シクロペン
チレン−1,3−ジイソシアネート、シクロへキシレン
−1,3−ジイソシアネート、シクロへキシレン−1,
4−ジイソシアネート、1−メチルシクロへキシレン−
2,4−ジイソシアネート、1−メチルシクロへキシレ
ン−2,6−ジイソシアネート、1−イソシアネート−
3,3,5−トリメチル−−5−イソシアネートメチル
シクロヘキサン、シクロヘキサン−1,3−ビス(メチ
ルイソシアネート)、シクロヘキサン−1,4−ビス
(メチルイソシアネート)、イソホロンジイソシアネー
ト、ジシクロヘキシルメタン−2,4’−ジイソシアネ
ート、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシア
ネート、エチレンジイソシアネート、テトラメチレン−
1,4−ジイソシアネート、ヘキサメチレン−1,6−
ジイソシアネート、ドデカメチレン−1,12−ジイソ
シアネート、リジンジイソシアネートメチルエステルな
どや、これらの有機ジイソシアネートの化学量論的過剰
量と2官能性活性水素含有化合物との反応により得られ
る両末端イソシアネートプレポリマーなどを挙げること
ができる。これらの有機ジイソシアネートは、1種単独
で使用することも、あるいは2種以上を混合して用いる
こともできる。
【0018】また、場合により有機ジイソシアネートと
ともに使用される他の有機ポリイソシアネートとして
は、例えばフェニル−1,3,5−トリイソシアネー
ト、ジフェニルメタン−2,4,4’−トリイソシアネ
ート、ジフェニルメタン−2,5,4’−トリイソシア
ネート、トリフェニルメタン−2,4’,4”−トリイ
ソシアネート、トリフェニルメタン−4,4’,4”−
トリイソシアネート、ジフェニルメタン−2,4,
2’,4’−テトライソシアネート、ジフェニルメタン
−2,5,2’,5’−テトライソシアネート、シクロ
ヘキサン−1,3,5−トリイソシアネート、シクロヘ
キサン−1,3,5−トリス(メチルイソシアネー
ト)、3,5−ジメチルヘキサン−1,3,5−トリス
(メチルイソシアネート)、1,3,5−トリメチルシ
クロヘキサン−1,3,5−トリス(メチルイソシアネ
ート)、ジシクロヘキシルメタン−2,4,2’−トリ
イソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−2,4,
4’−トリイソシアネート、などの3官能以上の有機ポ
リイソシアネートの化学量論的過剰量と2官能以上の多
官能性活性水素含有化合物との反応により得られる末端
イソシアネートプレポリマーなどを挙げることができ
る。上記他の有機ポリイソシアネートは、1種単独で使
用することも、あるいは2種以上を混合して用いること
もでき、その使用量は有機ジイソシアネート100重量
部当たり、通常、0〜40重量部、好ましくは0〜20
重量部である。
【0019】さらに、ポリカルボジイミドの合成に際し
ては、必要に応じて有機モノイソシアネートを添加する
ことにより、有機ポリイソシアネートが上記他の有機ポ
リイソシアネートを含有する場合、得られるポリカルボ
ジイミドの分子量を適切に規制することができ、また有
機ジイソシアネートを有機モノイソシアネートと併用す
ることにより、比較的低分子量のポリカルボジイミドを
得ることができる。このような有機モノイソシアネート
としては、例えばメチルイソシアネート、エチルイソシ
アネート、n−プロピルイソシアネート、n−ブチルイ
ソシアネート、ラウリルイソシアネート、ステアリルイ
ソシアネートなどのアルキルモノイソシアネート類、シ
クロヘキシルイソシアネート、4−メチルシクロヘキシ
ルイソシアネート、12,5−ジメチルシクロヘキシル
イソシアネートなどのシクロアルキルモノイソシアネー
ト類、フェニルイソシアネート、o−トリルイソシアネ
ート、m−トリルイソシアネート、p−トリルイソシア
ネート、2−メトキシフェニルイソシアネート、4−メ
トキシフェニルイソシアネート、2−クロロフェニルイ
ソシアネート、4−クロロフェニルイソシアネート、2
−トリフルオロメチルフェニルイソシアネート、4−ト
リフルオロメチルフェニルイソシアネート、ナフタレン
−1−イソシアネートなどのアリールモノイソシアネー
ト類を挙げることができる。これらの有機モノイソシア
ネートは、1種単独で使用することも、あるいは2種以
上を混合して用いることもでき、その使用量はポリカル
ボジイミドの所望の分子量、上記他の有機ポリイソシア
ネートの有無により変わるが、全有機ポリイソシアネー
ト成分100重量部当たり、0〜40重量部、好ましく
は0〜20重量部である。
【0020】また、カルボジイミド化触媒としては、例
えば1−フェニル−2−ホスホレン−1−オキシド、1
−フェニル−3−メチル−2−ホスホレン−1−オキシ
ド、1−フェニル−2−ホスホレン−1−スルフィド、
1−フェニル−3−メチル−2−ホスホレン−1−スル
フィド、1−エチル−2−ホスホレン−1−オキシド、
1−エチル−3−メチル−2−ホスホレン−1−オキシ
ド、1−エチル−2−ホスホレン−1−スルフィド、1
−エチル−3−メチル−2−ホスホレン−1−スルフィ
ド、1−メチル−2−ホスホレン−1−オキシド、1−
メチル−3−メチル−2−ホスホレン−1−オキシド、
1−メチル−2−ホスホレン−1−スルフィド、1−メ
チル−3−メチル−2−ホスホレン−1−スルフィド
や、これらの3−ホスホレン異性体などのホスホレン化
合物、ペンタカルボニル鉄、ノナカルボニル二鉄、テト
ラカルボニルニッケル、ヘキサカルボニルタングステ
ン、ヘキサカルボニルクロムなどの金属カルボニル錯
体、ベリリウム、アルミニウム、ジルコニウム、クロ
ム、鉄などの金属のアセチルアセトン錯体、トリメチル
ホスフェート、トリエチルホスフェートなどのリン酸エ
ステルなどを挙げることができる。上記カルボジイミド
化触媒は、1種単独で使用することも、あるいは2種以
上を混合して用いることもでる。この触媒の使用量は、
全有機イソシアネート成分100重量部当たり、通常、
0.001〜30重量部、好ましくは0.01〜10重
量部である。
【0021】ポリカルボジイミドの合成反応は、無溶媒
下でも、適当な溶媒中でも実施することができる。上記
溶媒としては、合成反応中の加熱によりポリカルボジイ
ミドを溶解し得るものであればよく、例えば、1,1−
ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、1,1,1
−トリクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、
1,1,1,2−テトラクロロエタン、1,1,2,2
−テトラクロロエタン、ペンタクロロエタン、ヘキサク
ロロエタン、1,1−ジクロロエチレン、1,2−ジク
ロロエチレン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチ
レン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、m−ジ
クロロベンゼン、p−ジクロロベンゼン、1,2,4−
トリクロロベンゼン、トリクロロメチルベンゼンなどの
ハロゲン化炭化水素系溶媒、ジオキサン、アニソール、
テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、ジエチレン
グリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジ
エチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエー
テル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプ
ロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエー
テル、トリエチレングリコールモノメチルエーテルなど
のエーテル系溶媒、シクロヘキサン、2−アセチルシク
ロヘキサン、2−メチルシクロヘキサン、3−メチルシ
クロヘキサン、4−メチルシクロヘキサン、シクロヘプ
タノン、1−デカロン、2−デカロン、2,4−ジメチ
ル−3−ペンタノン、4,4−ジメチル−2−ペンタノ
ン、2−メチル−3−ヘキサノン、5−メチル−2−ヘ
キサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプ
タノン、2−メチル−3−ヘプタノン、5−メチル−3
−ヘプタノン、2,6−ジメチル−4−ヘプタノン、2
−オクタノン、3−オクタノン、2−ノナノン、3−ノ
ナノン、5−ノナノン、2−デカノン、3−デカノン、
4−デカノンなどのケトン系溶媒、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン、エチルベンゼン、クメンなどの芳香族炭
化水素系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン、N−アセ
チル−2−ピロリドン、N−ベンジル−2−ピロリド
ン、N−メチル−3−ピロリドン、N−アセチル−3−
ピロリドン、N−ベンジル−3−ピロリドン、ホルムア
ミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホル
ムアミド、N−エチルホルムアミド、N,N−ジエチル
ホルムアミド、アセトアミド、N,N−メチルアセトア
ミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルプロ
ピオンアミドなどのアミド系溶媒、ジメチルスルホキシ
ドなどの非プロトン性極性溶媒、2−メトキシエチルア
セテート、2−エトキシエチルアセテート、2−プロポ
キシエチルアセテート、2−ブトキシエチルアセテー
ト、2−フェノキシエチルアセテート、ジエチレングリ
コールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリ
コールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリ
コールモノプロピルエーテルアセテート、ジエチレング
リコールモノブチルエーテルアセテートなどのアセテー
ト系溶媒を挙げることができる。これらの溶媒は、1種
単独で使用することも、あるいは2種以上を混合して用
いることもできる。ポリカルボジイミドの合成におい
て、溶媒は、全有機イソシアネート成分の濃度が、通
常、0.5〜60重量%、好ましくは5〜50重量%と
なる割合で使用される。全有機イソシアネート成分の濃
度が低すぎると、反応速度が遅くなり、生産性が低下
し、一方濃度がたかすぎると、生成されるポリカルボジ
イミドが合成反応中にゲル化する恐れがある。
【0022】ポリカルボジイミドの合成反応の濃度は、
有機イソシアネート成分やカルボジイミド化触媒の種類
に応じて適宜選定されるが、通常、20〜200℃であ
る。ポリカルボジイミドの合成反応に際して、有機イソ
シアネート成分は、反応前に全量添加しても、あるいは
その一部または全部を反応中に、連続的あるいは段階的
に添加してもよい。また、イソシアネート基と反応し得
る化合物を、ポリカルボジイミドの合成反応の初期から
後期に至る適宜の反応段階で添加して、ポリカルボジイ
ミドの末端イソシアネート基を封止し、得られるポリカ
ルボジイミドの分子量を調節することもでき、またポリ
カルボジイミドの合成反応の後期に添加して、得られる
ポリカルボジイミドの分子量を所定値に規制することも
できる。このようなイソシアネート基と反応し得る化合
物としては、例えばメタノール、エタノール、イソプロ
パノール、シクロヘキサノールなどのアルコール類、ジ
メチルアミン、ジエチルアミン、ベンジルアミンなどの
アミン類を挙げることができる。以上のようにして合成
されたポリカルボジイミドは、必要に応じて溶液から分
離される。この場合、ポリカルボジイミドの分離法とし
ては、例えばポリカルボジイミド溶液を、該ポリカルボ
ジイミドに対して不活性な非溶媒中に添加し、生じた沈
殿物あるいは油状物を、ろ過またはデカンテーションに
より分離・採取する方法、噴霧乾燥により分離・採取す
る方法、得られるポリカルボジイミドの合成に用いた溶
媒に対する温度による溶解温度変化を利用して分離・採
取する方法、すなわち合成直後は該溶媒に溶解している
ポリカルボジイミドが系の温度を下げることにより析出
する場合、その懸濁液から、ろ過により分離・採取する
方法などを挙げることができ、さらにこれらの分離・採
取方法を適宜組み合わせて行うこともできる。
【0023】本発明におけるポリカルボジイミドのゲル
パーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により
求めたポリスチレン換算数平均分子量(Mn)は、通
常、400〜500,000、好ましくは1,000〜
200,000さらに好ましくは2,000〜100,
000である。本発明において、(B)成分として使用
されるポリカルボジイミドは、必要に応じてグラフト反
応性基とカルボン酸無水物基とを含有する化合物(以下
「反応性化合物」ともいう)の1種以上をグラフトさせ
た樹脂(以下「変性ポリカルボジイミド」ともいう)、
あるいはこの変性ポリカルボジイミドおよび/または未
変性ポリカルボジイミドにエポキシ化合物を併用したも
のを使用することで、硬化特性が改善され、また得られ
る本発明の樹脂組成物の剛性が向上し、さらに無機充填
材使用時の耐衝撃性が一段と向上する。ここで、変性ポ
リカルボジイミドの合成に使用される反応性化合物は、
グラフト反応性基とカルボン酸無水物基とを有する化合
物であり、芳香族化合物、脂肪族化合物、あるいは脂環
式化合物であることができる。このうち、脂環式化合物
は、炭素環式化合物でも複素環式化合物でもよい。反応
性化合物におけるグラフト反応性基とは、ポリカルボジ
イミドと反応して、カルボン酸無水物基を有する反応性
化合物の残基がグラフトした変性ポリカルボジイミドを
もたらす基を意味する。このようなグラフト反応性基と
しては、活性水素を有する官能基であればよく、例えば
カルボキシル基または第1級もしくは第2級のアミノ基
を挙げることができる。この反応性化合物において、グ
ラフト反応性基は同一または異なる基が1個以上存在す
ることができ、またカルボン酸無水物基は1個以上存在
することができる。このような反応性化合物としては、
例えばトリメリット酸無水物、ベンゼン−1,2,3−
トリカルボン酸無水物、ナフタレン−1,2,4−トリ
カルボン酸無水物、ナフタレン−1,4,5−トリカル
ボン酸無水物、ナフタレン−2,3,6−トリカルボン
酸無水物、ナフタレン−1,2,8−トリカルボン酸無
水物、4−(4−カルボキシベンゾイル)フタル酸無水
物、4−(4−カルボキシフェニル)フタル酸無水物、
4−(4−カルボキシフェノキシ)フタル酸無水物など
の芳香族トリカルボン酸無水物、ピロメリット酸一無水
物モノメチルエステル、3,3’,4,4’−ベンゾフ
ェノンテトラカルボン酸一無水物モノメチルエステル、
3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸一無
水物モノメチルエステルなどの芳香族テトラカルボン酸
一無水物モノアルキルエステル類、3−カルボキシメチ
ルグルタル酸無水物、ブタン1,2,4−トリカルボン
酸−1,2−無水物、プロペン−1,2,3,−トリカ
ルボン酸−1,2−無水物などの脂肪族トリカルボン酸
無水物類、3−アミノ−4−シアノ−5,6−ジフェニ
ルフタル酸無水物、3−メチルアミノ−4−シアノ−5
−メチルフタル酸無水物、3−メチルアミノ−4−シア
ノ−5,6−ジフェニルフタル酸無水物などのアミノ芳
香族ジカルボン酸無水物、アミノコハク酸無水物、4−
アミノ−1,2−ブタンジカルボン酸無水物、4−アミ
ノヘキサヒドロフタル酸無水物、N−メチルアミノコハ
ク酸無水物、4−メチルアミノ−1,2−ブタンジカル
ボン酸無水物、4−メチルアミノヘキサヒドロフタル酸
無水物などの脂肪族ジカルボン酸無水物類を挙げること
ができる。これらの反応性化合物のうち、特にトリメリ
ット酸無水物が好ましい。上記反応性化合物は、1種単
独で使用することも、あるいは2種以上を混合して用い
ることもできる。
【0024】変性ポリカルボジイミドは、上記一般式
(I)で表される繰り返し単位を有するポリカルボジイ
ミドに、反応性化合物の少なくとも1種を、適当な触媒
の存在下、あるいは不存在下で、適宜温度でグラフト
(以下「変性反応」ともいう)させることによって、合
成することができる。この場合、ポリカルボジイミド
は、1種単独で使用することも、あるいは2種以上を混
合して用いることもできる。変性反応における反応性化
合物の使用量は、ポリカルボジイミドや該化合物の種
類、樹脂組成物の用途などに応じて適宜調節されるがポ
リカルボジイミドの上記一般式(I)で表される繰り返
し単位1モルに対し、反応性化合物中のグラフト反応基
が0.01〜1モル、好ましくは0.02〜0.8モル
となるように使用する。この場合、グラフト反応性基の
割合が0.01モル未満では、ポリカルボジイミドを硬
化させるのに長時間の加熱が必要となり、一方1モルを
越えると、ポリカルボジイミド本来の特性が損なわれる
恐れがある。上記変性反応において、反応性化合物のグ
ラフト反応性基とポリカルボジイミドの一般式(I)で
表される繰り返し単位との反応は、定量的に進行し、該
化合物の使用量に見合うグラフト反応が達成される。
【0025】変性反応は、無溶媒下でも実施することが
できるが、適当な溶媒中で実施することが好ましい。こ
のような溶媒は、ポリカルボジイミドおよび反応性化合
物に対して不活性であり、かつこれらを溶解し得る限
り、特に限定されるものではない。この溶媒としては、
ポリカルボジイミドの合成に使用される上記エーテル系
溶媒、アミド系溶媒、ケトン系溶媒、芳香族炭化水素性
溶媒、非プロトン性極性溶媒などを挙げることができ
る。これらの溶媒は、1種単独で使用することも、ある
いは2種以上を混合して用いることもできる。また、変
性反応にポリカルボジイミドの合成時に使用された溶媒
が使用できるときは、その合成により得られるポリカル
ボジイミド溶液をそのまま使用することもできる。変性
反応における溶媒の使用量は、反応原料の合計100重
量部あたり、通常、10〜10,000重量部、好まし
くは50〜5,000重量部である。変性反応の温度
は、ポリカルボジイミドおよび反応性化合物の種類に応
じて適宜選定されるが、通常、100℃以下、好ましく
は−10〜+80℃である。
【0026】以上のようにして得られる変性ポリカルボ
ジイミドのゲルパーミエーションクロマトグラフィー
(GPC)により求めたポリスチレン換算数平均分子量
(Mn)は、通常、500〜1,000,000、好ま
しくは1,000〜400,000さらに好ましくは
2,000〜200,000である。以上のようにして
得られる変性ポリカルボジイミドは、通常、溶液から分
離して使用される。その合成時に溶液として得られる変
性ポリカルボジイミドを溶媒から分離する方法として
は、上述したポリカルボジイミドの分離法と同様の方法
を挙げることができる。本発明における変性ポリカルボ
ジイミドは、反応性化合物中のグラフト反応性基がポリ
カルボジイミドの繰り返し単位(−N=C=N−R
1−)と反応して、該化合物のカルボン酸無水物基を有
する残基がグラフトした構造を有するものであり、変性
反応前のポリカルボジイミドとは本質的に異なる構造を
有するものである。そのため、変性ポリカルボジイミド
は、変性反応前のポリカルボジイミドとはその性状が異
なっており、後述するエポキシ化合物と混合して加熱す
ることにより、変性ポリカルボジイミド中のカルボン酸
無水物基の作用によって硬化触媒を用いなくても、通
常、100〜350℃、好ましくは150〜300℃の
温度で容易に硬化する特性を有する。
【0027】本発明の(B)成分のポリカルボジイミド
に使用される上記エポキシ化合物は、分子中にエポキシ
基を1個以上有する化合物であり、エポキシ基以外の官
能基を有していてもよく、またその分子量は、特に限定
されないが、例えば70〜20,000である。このよ
うなエポキシ化合物としては、例えばグリシドール、グ
リシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、
3,4−エポキシシクロヘキシルアクリレート、3,4
−エポキシシクロヘキシルメタクリレートや、各種エポ
キシ樹脂などを挙げることができる。また、エポキシ化
合物中の一部が、ハロゲン原子と置換されたものも、好
ましく使用される。好ましいエポキシ化合物は、エポキ
シ樹脂であり、その例としては、ビスフェノール型エポ
キシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボ
ラック型エポキシ樹脂などに代表されるグリシジルエー
テル型エポキシ樹脂類、グリシジルエステル型エポキシ
樹脂類、芳香族グリシジルアミン型エポキシ樹脂類類、
脂環式エポキシ樹脂類、複素環式エポキシ樹脂類、液状
ゴム変性エポキシ樹脂類などを挙げることができる。上
記エポキシ化合物は、1種単独で使用することも、ある
いは2種以上を混合して用いることもできる。その使用
量は、変性ポリカルボジイミド100重量部あたり、通
常、5〜500重量部、好ましくは10〜300重量部
である。この場合、エポキシ化合物の使用量が5重量部
未満では、硬化速度の改善効果が低下する傾向があり、
一方500重量部を越えると、樹脂組成物の耐熱性が低
下する傾向がある。
【0028】本発明の(B)ポリカルボジイミドは、熱
硬化性であり、熱硬化していないものを用いて他性分と
の溶融混練り時に硬化させることが好ましいが、一部硬
化したもの、また完全硬化したものを用いてもよい。ま
た、本発明の(B)ポリカルボジイミドは、(A)成分
中に分散粒子として分散していることが好ましい。本発
明の樹脂組成物中の(B)成分の分散粒子の平均粒径
は、好ましくは500μm以下、さらに好ましくは10
0μm以下、特に好ましくは0.01〜50μmであ
る。ここでいう平均粒径は、重量平均であり、この分散
粒子の粒径は、電子顕微鏡で組成物の切片を観察する方
法などにより測定することができる。ここで、重量平均
粒径は、以下の式で計算されたものである。 重量平均粒径(R)=Σn11 4/Σn11 31:分散粒子個数 R1:n1の粒径〔粒径は、少なくとも500個以上(n
1≧500)測定する。〕 電子顕微鏡観察における分散粒子径は、必ずしも真円形
を保っているものではなく、粒子の最長直径と最短直径
の平均値を粒径とする。この平均粒径は、(A)成分、
(B)成分、(C)成分、(D)成分の使用量、(A)
成分/(B)成分/(C)成分/(D)成分の溶融粘
度、混練り時の剪断力、各成分の添加順序などによっ
て、容易に調整することができる。本発明の難燃性樹脂
組成物中の(A)成分と(B)成分の重量割合〔(A)
/(B)〕は、30/70〜99.9/0.1、好まし
くは40/60〜99.8/0.2、さらに好ましくは
60/40〜99.5/0.5、特に好ましくは80/
20〜99/1である。(A)成分の使用量が30重量
%未満〔(B)成分が70重量%を越える〕では、耐衝
撃性が低下し好ましくなく、一方99.9重量%を越え
ると〔(B)成分が0.1重量%未満〕、難燃性および
耐熱性が劣る。
【0029】本発明の(C)成分の官能基含有芳香族化
合物は、カルボキシル基、水酸基、酸無水物基、エポキ
シ基、アミド基、アミノ基、ホルミル基、カルボニル
基、アゾ基、アジド基、ニトロ基、ニトロソ基、スルホ
ン基、オキサゾリン基、ビニル基等の官能基を分子中に
1個以上、好ましくは1〜10個、さらに好ましくは1
〜4個、特に好ましくは1〜2個有する芳香族化合物で
ある。これらの官能基を1種単独あるいは複数種含有し
ていても良い。上記の官能基のうち、好ましくはカルボ
キシル基、水酸基、酸無水物基、エポキシ基、アミノ
基、ホルミル基、オキサゾリン基であり、特に好ましく
はカルボキシル基、水酸基、アミノ基、ホルミル基であ
り、最も好ましくはカルボキシル基、水酸基である。分
子中に官能基を1個以上有することで、難燃性、耐熱
性、耐衝撃性のバランスに優れた樹脂組成物となる。特
に、本発明の(B)ポリカルボジイミドに、一部あるい
は全部が未硬化のものを使用したときに、官能基を有す
る上記化合物を使用して溶融混練りすることで、(B)
成分の分散粒子をより微小化し、分散粒子の耐燃焼性を
一段と向上することから好ましい。
【0030】(C)成分の官能基含有芳香族化合物は、
上記官能基を有し、芳香環を1個以上、好ましくは1〜
10個、さらに好ましくは1〜5個分子中に有する化合
物である。芳香環を複数個分子中に有する場合、メチ
ル、エチル等のアルキル基およびその不飽和物による結
合、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、アゾ結
合、カルボニル結合、イミド結合、スルホニル結合、ス
ルホンアミド結合等の非芳香族成分により芳香環がつな
がれたもの、あるいはビフェニルのように芳香環が直接
結合したもの、またナフタレンやアントラセン、フェナ
ントレンのように芳香環が隣り合わせになっているもの
でも良く、特に制約を受けない。このうち、非芳香族成
分により芳香環がつながれたものを使用すると、本発名
の樹脂組成物が比較的に耐衝撃性の優れたものとなるの
で好ましい。特に、アルキル基およびその不飽和物によ
る結合、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、カ
ルボニル結合が好ましい。また、芳香環が直接結合した
もの、あるいは芳香環が隣り合わせになっているものを
使用した場合、本発明の樹脂組成物の燃焼時にチャー形
成が一段と進み、難燃性がさらに向上するため好まし
い。特に好ましくは芳香環が隣り合わせになっているも
のである。
【0031】(C)成分の官能基含有芳香族化合物の融
点あるいは軟化点は、好ましくは50〜300℃、さら
に好ましくは100〜250℃、特に好ましくは120
〜220℃である。上記範囲内にすることで、耐熱性、
耐衝撃性の一段と優れた樹脂組成物となる。また、
(C)成分の官能基含有芳香族化合物中の芳香環の含有
率は、分子量基準により、好ましくは10%以上、さら
に好ましくは30%以上、特に好ましくは40%以上、
最も好ましくは50%以上である。上記範囲内にするこ
とで、難燃性の一段と優れた樹脂組成物となる。ここで
芳香環の含有率とは、芳香環と非置換部分の分子量の、
全分子量にしめる割合である。
【0032】上記官能基含有芳香族化合物の好ましい具
体例としては、p−ヒドロキシ安息香酸、フタル酸、テ
レフタル酸、2−カルボキシベンズアミド、1−ヒドロ
キシナフタレン、2−ヒドロキシナフタレン、1,3−
ナフタレンジオール、1,5−ナフタレンジオール、
2,7−ナフタレンジオール、1−ナフタレンカルボン
酸、2−ナフタレンカルボン酸、1,4−ナフタレンジ
カルボン酸、2,3−ナフタレンジカルボン酸、2,6
−ナフタレンジカルボン酸、1−ナフタレンエタノー
ル、2−ナフタレンエタノール、1−ナフタレンメタノ
ール、2−ヒドロキシ−6−ナフタレンカルボン酸、2
−(2−ヒドロキシエトキシ)ナフタレン、1−ナフタ
レン酢酸、2−ナフタレン酢酸、1−ナフトイルヒドラ
ジン、2−ナフトイルヒドラジン、1−ナフタレンカル
ボキシアミド、2−ナフタレンカルボキシアミド、1−
ナフタレンメチルアミン、1−ナフトアルデヒド、2−
ナフトアルデヒド、3−ヒドロキシ−2−ナフタレンカ
ルボン酸フェニルエーテル、2−ヒドロキシビフェニ
ル、4−ヒドロキシビフェニル、2−カルボキシビフェ
ニル、4−カルボキシビフェニル、2−ヒドロキシメチ
ルビフェニル、4−ヒドロキシメチルビフェニル、9−
ニトロアントラセン、フェナジン、1−ピレン酪酸、1
−ピレンカルボキシアルデヒド、ビスフェノール−A、
等が挙げられる。
【0033】本発明の(C)成分の芳香族系オリゴマー
としては、分子中に芳香環を有するオリゴマー状化合物
が使用できる。該芳香族系オリゴマーの重量平均分子量
は5000以下、好ましくは200〜3000、さらに
好ましくは300〜1000である。また、含有する芳
香環の数は、繰り返し構造単位中に1個以上、好ましく
は1〜5個、さらに好ましくは1〜3個である。繰り返
し構造単位中の芳香環の含有率は、分子量基準により、
好ましくは10%以上、さらに好ましくは30%以上、
特に好ましくは40%以上、最も好ましくは50%以上
である。上記範囲内にすることで、難燃性の一段と優れ
た本発明の樹脂組成物となる。ここで芳香環の含有率と
は、芳香環と非置換部分の分子量の、繰り返し構造単位
の合計分子量にしめる割合である。また、芳香族系オリ
ゴマーは分子末端や側鎖、主鎖中に上記官能基を含有し
ていてもよい。官能基を1個以上有することで、難燃
性、耐熱性、耐衝撃性のバランスに特に優れた樹脂組成
物となる。上記芳香族系オリゴマーの好ましい具体例と
しては、ポリ(フェニルエーテル)系オリゴマー、ポリ
カーボネート系オリゴマー、芳香族ポリアミド系オリゴ
マー、ポリ(アミドイミド)系オリゴマー、ポリ(エチ
レンテレフタレート)やポリ(ブチレンテレフタレー
ト)、ポリアリレート、全芳香族ポリエステル系LC
P、半芳香族ポリエステル系LCP等のポリエステル系
オリゴマー、エポキシ樹脂系オリゴマー、フェノール樹
脂系オリゴマー、ポリ(フェニレンスルフィド)系オリ
ゴマー、ポリスルホン系オリゴマー、ポリ(エーテルス
ルホン)系オリゴマー、ポリ(エーテルエーテルケト
ン)系オリゴマー、等が挙げられる。本発明の樹脂組成
物に用いられる(C)成分の使用量は、(A)+(B)
成分100重量部に対して、0.1〜50重量部であ
り、好ましくは0.2〜30重量部、より好ましくは
0.5〜20重量部、特に好ましくは1〜10重量部で
ある。(C)成分が0.1重量部未満では使用による難
燃性向上効果が現れず、また、50重量部を越えると耐
熱性、耐衝撃性が劣る。
【0034】本発明の(D)難燃剤としては、公知の難
燃剤が全て使用できるが、好ましくはハロゲン系難燃
剤、リン系難燃剤、および分子中にリンとハロゲンを同
時に含有する難燃剤などが挙げられる。このうち、ハロ
ゲン系難燃剤としては、例えば下記化1で表される両末
端にエポキシ基を有するハロゲン含有化合物が挙げられ
る。
【0035】
【化1】
【0036】(化1中、Xは臭素原子または塩素原子、
a〜dは1〜4の自然数、pは0または自然数であ
る。) 上記化1で表されるハロゲン含有化合物は、含ハロゲン
ビスフェノールAと含ハロゲンビスフェノールA型エポ
キシ樹脂の反応生成物として得られる。ここで、含ハロ
ゲンビスフェノールAとしては、例えばテトラブロモビ
スフェノールA、ジクロロビスフェノールA、テトラク
ロロビスフェノールA、ジブロモビスフェノールAなど
が挙げられる。また、含ハロゲンビスフェノールA型エ
ポキシ樹脂としては、例えばテトラブロモビスフェノー
ルAのジグリシジルエーテル、テトラクロロビスフェノ
ールAのジグリシジルエーテル、ジクロロビスフェノー
ルAのジグリシジルエーテル、ジブロモビスフェノール
Aのジグリシジルエーテルなどが挙げられる。特に好ま
しくは、テトラブロモビスフェノールAとテトラブロモ
ビスフェノールAのジグリシジルエーテルとの反応生成
物である。また、ハロゲン系難燃剤として、下記化2で
表されるハロゲン含有化合物を挙げることができる。
【0037】
【化2】
【0038】(化2中、X,a〜dは化1に同じ、qは
1〜5の自然数である。) 化2の難燃剤は、化1の難燃剤を構成する、ハロゲン化
ビスフェノールA型エポキシ樹脂とトリブロモフェノー
ル、ジブロモフェノール、トリクロロフェノール、ジク
ロロクレゾールなどのハロゲン化フェノール類とを、塩
素性触媒の存在下に加熱反応させることによって得られ
る。さらに、ハロゲン系難燃剤として、下記化3で表さ
れるブロム化ポリスチレンを挙げることができる。
【0039】
【化3】
【0040】(化3中、Xは臭素原子または塩素原子、
eは1〜5の自然数、nは自然数である。) 化3の難燃剤としては、このましくはポリスチレンの後
臭素化または臭素化スチレンを重合して得られる、ブロ
ム化ポリスチレンであり、臭素含有率は68〜72%が
好ましく、さらに好ましくは68〜70重量%である。
また、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GP
C)換算の重量平均分子量は、1500〜15000の
範囲にあることが好ましい。さらに、ハロゲン系難燃剤
として、下記化4で表される臭素化フタルイミドを挙げ
ることができる。
【0041】
【化4】
【0042】(化4中、Xは臭素原子または塩素原子、
f,gは1〜4の自然数である。) その他のハロゲン系難燃剤としては、芳香族ハロゲン化
合物、ハロゲン化ポリカーボネート、ハロゲン化ポリカ
ーボネートオリゴマー、ハロゲン化シアヌレート樹脂、
ハロゲン化ポリフェニレンエーテルなどが挙げられ、こ
のましくはデカブロモジフェニルオキサイド、オクタブ
ロモジフェニルオキサイド、テトラブロモビスフェノー
ルA、テトラブロモビスフェノールAのポリカーボネー
トオリゴマー、ブロム化ビスフェノール系フェノキシ樹
脂、ブロム化ビスフェノール系ポリカーボネート、ブロ
ム化ポリフェニレンエーテル、デカブロモジフェニルオ
キサライド縮合物、含ハロゲンリン酸エステルなどが挙
げられる。
【0043】リン系難燃剤としては、ポリリン酸アンモ
ニウムなどの無機系リン酸塩、トリフェニルホスフェー
トなどの芳香族リン酸エステル、トリエチルホスフェー
トなどのアルキルリン酸エステル、酸性リン酸エステ
ル、塩化ホスホニトリル誘導体などの含チッソリン化合
物、ビニルホスフェート、アリルホスホネートなどの重
合性リン化合物、および赤リン系難燃剤が挙げられる。
これらの(D)難燃剤は、1種単独で使用することも、
あるいは2種以上を混合して用いることもできる。上記
(D)難燃剤のうち、樹脂中での分散の面で、両末端に
エポキシ基を有する上記化1で表されるハロゲン系難燃
剤が特に好ましく、また加工性の面でリン系難燃剤が好
ましい。化1で表されるハロゲン系難燃剤の使用量は、
(D)難燃剤中、好ましくは1〜100重量%、さらに
好ましくは10〜100重量%、特に好ましくは20〜
80重量%である。本発明の樹脂組成物に用いられる
(D)成分の使用量は、(A)+(B)成分100重量
部に対して、1〜50重量部であり、好ましくは3〜4
0重量部、特に好ましくは5〜30重量部である。
(D)成分が1重量部未満では難燃性改良効果が見られ
ず、一方50重量部を越えると耐熱性、耐衝撃性が劣
る。
【0044】また、(D)難燃剤には難燃助剤を併用す
ることができる。この難燃助剤としては、三酸化アンチ
モン、四酸化アンチモン、五酸化アンチモン、塩素化ポ
リエチレン、ポリオルガノシロキサン系重合体、テトラ
フルオロエチレン重合体などが挙げられ、1種単独で使
用することも、あるいは2種以上を混合して用いること
もできる。ここで、テトラフルオロエチレン重合体とし
ては、0.05〜1,000μmの平均粒子サイズ、
1.2〜2.3g/ の密度および65〜76重量%の
フッ素含有量を有するものが好ましい。また、乳化重
合、懸濁重合で得られるものが好ましく使用される。難
燃助剤の使用量は、(A)+(B)成分の合計量100
重量部に対し、好ましくは0.1〜20重量部、より好
ましくは0.5〜10重量部である。
【0045】なお、本発明の組成物には、ガラス繊維、
ガラスフレーク、ガラスビーズ、ガラス繊維のミルドフ
ァイバー、中空ガラス、炭素繊維、炭素繊維のミルドフ
ァイバー、タルク、マイカ、金属繊維、ワラストナイ
ト、カオリン、硫酸バリウム、黒鉛、二硫化モリブデ
ン、酸化亜鉛ウィスカー、酸化マグネシウム、チタン酸
カリウムウィスカー、ロックフィラー、ガラスバルー
ン、セラミックバルーン、炭酸カルシウム、セラミッ
ク、酸化チタン、カーボンブラック、チタンイエローな
どの顔料、金属光沢を有する金属粒子・金属粉などの充
填材を、1種単独で使用することも、あるいは2種以上
を混合して用いることもできる。これらの充填材のう
ち、ガラス繊維、炭素繊維の形状としては、5〜60μ
mの繊維径と30μm以上の繊維長を有するものが好ま
しい。また、これらの繊維は、チョップドストランドを
本発明の樹脂組成物製造時に添加して用いてもよく、ま
たロービングに予め本発明の(B)成分を含浸・コーテ
ィングしたのち、適宜切断したものを用いてもよい。こ
れらの繊維は、公知の表面処理剤や集束剤を使用したも
のを用いてもよい。また、本発明の樹脂組成物には、公
知のカップリング剤、抗菌剤、防カビ剤、酸化防止剤、
耐候(耐光)剤、可塑剤、着色剤(顔料、染料など)、
滑剤、帯電防止剤、伸展油などの添加物を配合すること
ができる。
【0046】本発明の樹脂組成物は、各種押出機、バン
バリーミキサー、ニーダー、ブラベンダー、ロール、ヘ
ンシェルミキサー、フィーダールーダーなどを用い、各
成分を混練することにより得られる。混練り温度は、好
ましくは100〜350℃、さらに好ましくは150℃
〜300℃である。また、各成分を混練りするに際して
は、各成分を一括して混練りしてもよく、数回に分けて
添加混練りしてもよい。混練りは、押出機、ニーダー、
バンバリーミキサー、ロール、ブラベンダーなどで混練
りしてもよく、その後、押出機でペレット化できる。
混練りの際に、(B)成分であるポリカルボジイミド
は、硬化、半硬化もしくは未硬化の状態で添加・使用す
ることができる。このとき、(B)成分の平均粒径を、
好ましくは500μ以下、さらに好ましくは100μm
以下、特に好ましくは0.01〜50μmに微粉化した
ものを使用してもよい。
【0047】(B)成分の好ましい使用方法は、(A)
〜(C)もしくは(A)〜(D)成分の溶融混練り中に
(B)成分を硬化させることで、耐熱性、耐衝撃性の一
段と優れた樹脂組成物が得られる。このときの(B)成
分は、未硬化あるいは半硬化のものが使用でき、これら
の混合物を使用してもよい。未硬化の(B)成分を使用
することで、得られる組成物中に(B)成分の分散形態
を溶融混練り時に制御し易く、さらに(B)成分と反応
可能な成分を導入しやすいために好ましい。その結果、
本発明の難燃性樹脂組成物は、好適な機械的特性を有す
ることになる。また、半硬化の(B)成分を使用するこ
とで、得られる組成物中の(B)成分が比較的均一な粒
子形状をとり、なおかつ(B)成分の分散性が一段と向
上するため好ましい。(A)〜(C)もしくは(A)〜
(D)成分の溶融混練り中に(B)成分を硬化させる
際、(B)成分として、上記未硬化および/または半硬
化のものと併用して、硬化した他の(B)成分を、好ま
しくは(B)成分中に99重量%以下、さらに好ましく
は90重量%以下、特に好ましくは10〜80重量%の
範囲で使用することができる。
【0048】なお、上記「未硬化」、「半硬化」、「硬
化」の定義は、同業者間および世間一般的なものと何ら
変わらない。すなわち、未硬化とは、その成分が三次元
的な架橋構造を形成しておらず、溶融に可溶である状態
を指す。また、半硬化とは、三次元的架橋構造を一部も
しくは大部分で形成し、未硬化部分が可溶な溶媒を用い
たときの摘出量(溶出量)が好ましくは0.1重量%以
上、さらに好ましくは0.5重量%以上、特に好ましく
は1重量%以上を指す。さらに、硬化とは、上記溶媒で
の摘出量が、好ましくは0.1重量%未満、さらに好ま
しくは0.5重量%未満、特に好ましくは1重量%未満
を指す。このようにして得られる本発明の樹脂組成物
は、射出成形、シート押出成形、真空成形、異形成形、
発泡成形、インジェクションプレス、プレス成形、ブロ
ー成形、ガス注入成形などによって各種成形品に成形す
ることができる。上記成形法によって得られる各種成形
品は、その優れた性質を利用して、OA・家電機器分
野、電気・電子分野、通信機器分野、サニタリー分野、
自動車分野、雑貨分野などの各パーツ、ハウジング、シ
ャーシなどに使用することができる。
【0049】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下
の実施例に何等制約されるものではない。なお、実施例
中、部および%は特に断らない限り重量基準である。ま
た、実施例中の各評価は次のようにして測定した値であ
る。数平均分子量(Mn) ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)に
より、ポリスチレン換算として求めた。難燃性 試験片に接炎した後の燃焼状態を観察し、評価した。 ○;自然に消えた。 ×;燃え続けた。耐衝撃性 ASTM D256に準じて、厚さ1/4”試験片のア
イゾットインパクト(IZ)を測定した。単位は、kg
f・cm/cmである。耐熱性 射出成形で得た箱型の成形品を、110℃のギヤオーブ
ン中に1時間放置した後の成形品の変形状態を下記評価
基準で目視評価した。 ○;変形が少ない。 ×;変形が大きい。
【0050】実施例及び比較例で使用する各成分 ゴム状重合体(a)−1〜(a)−5の調整 本発明の(A)成分である(ゴム強化)スチレン系樹脂
に用いられるゴム状重合体として、表1のものを用い
た。(ゴム強化)スチレン系樹脂の調整 上記ゴム状重合体(a)−1〜(a)−5の存在下に、
各種単量体成分をグラフト重合した樹脂、およびゴム状
重合体を存在させず、単量体成分のみを重合した樹脂を
それぞれ得た。これらの樹脂の組成を表2に示す。な
お、(A)−1、(A)−3、(A)−6、(A)−
8、(A)−10は乳化重合で、(A)−2、(A)−
4、(A)−5、(A)−7、(A)−11は溶液重合
で得た。また、(A)−11はスチレンと無水マレイン
酸共重合体を重合した後、無水マレイン酸の一部をアニ
リンでイミド化して得た。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】熱可塑性樹脂(A)−12 透明ABSとして、日本合成ゴム(株)製、#58を用
いた。熱可塑性樹脂(A)−13 ポリアミド樹脂として、ナイロン6[東レ(株)製、ア
ミランCM1017]を用いた。熱可塑性樹脂(A)−14 熱可塑性ポリエステルとして、ポリブチレンテレフタレ
ート(PBT)[カネボウ(株)製、PBT−124]
を用いた。熱可塑性樹脂(A)−15 ポリカーボネートとして、帝人化成(株)製、パンライ
トL−1225を用いた。
【0054】ポリカルボジイミド(B)−1〜(B)−
3の調整 (B)−1;ポリカルボジイミドを次の方法により得
た。ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート
(MDI)50gと、フェニルイソシアネート3.1g
とを、シクロヘキサノン200g中で、1−フェニル−
3−メチル−2−ホスホレン−1−オキシド0.044
gの存在下、80℃で4時間反応させて、ポリカルボジ
イミド(P−MDI)(Mn=3,500)の溶液を得
た。その後、分別し乾燥した。 (B)−2;変性ポリカルボジイミドを次の方法により
得た。上記ポリカルボジイミド溶液に、反応性化合物と
してトリメリット酸無水物3.8gを添加し、20℃で
3時間反応して、Mnが3,800の変性ポリカルボジ
イミドの溶液を得た。その後、分別し乾燥した。赤外線
分光測定の結果、この変性ポリカルボジイミドは、カル
ボジイミド単位に特有の赤外線吸収(波数2,150〜
2,100cm-1)、およびカルボン酸無水物に特有の
赤外線吸収(波数1,850〜1,780cm-1)を有
することを確認した。 (B)−3;エポキシ化合物を併用した変性ポリカルボ
ジイミドを、次のようにして得た。上記変性ポリカルボ
ジイミド溶液に、エポキシ化合物として、ビスフェノー
ルAのグリシジルエーテル誘導体〔油化シェルエポキシ
(株)製、エピコート828〕からなるエポキシ樹脂
を、上記溶液中の変性ポリカルボジイミド固形分20g
に対し、20gを添加したのち、孔径1μmのフィルタ
ーを用いて加圧ろ過し、さらに溶液に対する全固形分濃
度が20%となるように、シクロヘキサノンを添加し
て、溶液を調整した。その後、真空脱泡して、ペースト
状の樹脂を得た。
【0055】官能基含有芳香族化合物(C)−1〜
(C)−3 (C)成分の官能基含有芳香族化合物として以下のもの
を用いた。 (C)−1;2,6−ナフタレンジカルボン酸 (C)−2;1−ナフトエ酸酸 (C)−3;9−アントラセンカルボン酸 (C)−4;ビスフェノールA芳香族系オリゴマー(C)−5〜(C)−6 (C)成分の芳香族系オリゴマーとして以下のものを用
いた。 (C)−5:ビスフェノールA系ポリカーボネートオリ
ゴマー、重量平均分子量1000 (C)−6:ポリ(フェニレンエーテル)オリゴマー、
重量平均分子量850難燃剤(D)の調整 (D)−1:難燃剤として大日本インキ社製プラサーム
EC−20(臭素化エポキシ樹脂)を用いた。 (D)−2:難燃助剤として三酸化アンチモンを用い
た。
【0056】実施例1〜22及び比較例1〜5 表−3〜5に示す配合により、ミキサーで3分間混合
し、180〜240℃の範囲に設定したニーダーで溶融
混練りしたのち、フィーダールーダーでペレット化し
た。このペレットを水分量0.1%以下まで乾燥し、プ
レス成形により、難燃性、耐熱性、耐衝撃性測定用試験
片を作製し、上記評価法で評価した。評価結果を表3〜
5に示す。
【0057】
【表3】
【0058】
【表4】
【0059】
【表5】
【0060】実施例1〜22より明らかなように本発明
の樹脂組成物は難燃性、耐熱性、耐衝撃性に優れてい
る。比較例1は(A)成分および(B)成分が本発明の
範囲外であり、難燃性、耐熱性に劣る。比較例2は
(A)成分および(B)成分が本発明の範囲外であり、
耐衝撃性に劣る。比較例3は(C)成分が本発明の範囲
外で少ない場合であり、難燃性に劣る。比較例4は
(C)成分が本発明の範囲外で多い場合であり、耐衝撃
性に劣る。比較例5は(D)成分が本発明の範囲外で多
い場合であり耐熱性、耐衝撃性に劣る。
【0061】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は、難燃性、耐熱性
および耐衝撃性に優れたものであり、広範囲の用途、例
えば、OA・家電機器分野、電気・電子分野、通信機器
分野、サニタリー分野、自動車分野、家具・建材などの
住宅関連分野、雑貨分野などの各パーツ、ハウジング、
シャーシなどに使用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永井 久男 東京都中央区築地2丁目11番24号日本合成 ゴム株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)熱可塑性樹脂 30〜99.9重量%および (B)ポリカルボジイミド 0.1〜70重量% (A)+(B)=100重量部に対し、 (C)官能基含有芳香族化合物および/または芳香族系
    オリゴマーを0.1〜50重量部を配合してなる樹脂組
    成物。
  2. 【請求項2】上記請求項1記載の(A)+(B)=10
    0重量部に対し、(C)官能基含有芳香族化合物および
    /または芳香族系オリゴマーを0.1〜50重量部、
    (D)難燃剤を1〜50重量部配合してなる樹脂組成
    物。
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