JPH10254219A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH10254219A
JPH10254219A JP9076472A JP7647297A JPH10254219A JP H10254219 A JPH10254219 A JP H10254219A JP 9076472 A JP9076472 A JP 9076472A JP 7647297 A JP7647297 A JP 7647297A JP H10254219 A JPH10254219 A JP H10254219A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 像担持体1の帯電手段として接触帯電手段2
を用いた画像形成装置について、クリーナーレスシステ
ムの装置の場合であっても、トナーや外添剤の過度な蓄
積により接触帯電部材21・22・23が過度に汚染状
態になることを防止し、長期にわたって安定して良好な
画像形成をおこなわせる、像担持体の耐久に伴う削れ量
を大幅に軽減する、接触帯電部材混入トナーのあふれぼ
た落ちや飛散をなくする。 【解決手段】 接触帯電部材の少なくとも一部に接触し
た電極26を有することを特徴とする画像形成装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真感光体・
静電記録誘電体等の像担持体に、該像担持体を所定の極
性・電位に一様に帯電処理する工程、その帯電処理面に
静電潜像を形成する画像情報書き込み工程、その静電潜
像をトナーによってトナー像として現像する工程、その
トナー像を記録媒体に転写する工程を含む作像プロセス
を適用して画像形成を実行し、像担持体は繰り返して作
像に供する画像形成装置に関する。
【0002】より詳しくは、像担持体を所定の極性・電
位に一様に帯電処理する帯電手段として、像担持体に電
圧を印加した接触帯電部材を当接させて行なう接触帯電
手段を用いた画像形成装置に関する。
【0003】
【従来の技術】図8は画像形成装置の従来例としての転
写式電子写真装置(複写機・プリンター・ファクシミリ
等)の一例の構成略図である。
【0004】101は像担持体としての回転ドラム型の
電子写真感光体(以下、感光ドラムと記す)であり、矢
印の時計方向に所定の周速度をもって回転駆動される。
【0005】感光ドラム101はその回転過程におい
て、帯電手段としてのコロナ帯電器102による所定の
極性・電位の一様な帯電処理を受け、次いで不図示の画
像露光手段(原稿画像の投影結像露光手段、レーザー光
走査露光手段等)による画像露光Lを受けることにより
露光像パターンに対応して一様帯電面が選択的に除電
(あるいは電位減衰)して静電潜像が形成される。そし
てその形成静電潜像が現像手段としてのトナー現像装置
103によりトナー像として現像される。
【0006】一方、不図示の給紙機構から記録媒体とし
ての転写材(転写紙)Pが感光ドラム1と転写手段とし
ての転写コロナ帯電器104との間に所定の制御タイミ
ングで給紙され、該転写材Pの裏面がトナーと逆極性に
帯電されることで、感光ドラム101面側のトナー像が
転写材Pの表面側に静電転写されていく。
【0007】次いで転写材Pは分離コロナ帯電器105
によって回転感光ドラム101面から静電分離され、搬
送装置107で定着装置108に導入されてトナー像の
定着処理を受けて画像形成物(コピー、プリント)とし
て出力される。
【0008】転写材Pに対するトナー像転写後の感光ド
ラム101面はクリーニング手段(クリーナー)106
によって転写残トナーの除去を受けて清掃され、繰り返
して画像形成に使用される。
【0009】上記において、像担持体としての感光体、
帯電・露光・現像・転写・定着・クリーニング等の作像
プロセスの各手段・機器としては種々の構成・方式のも
のがある。
【0010】1)例えば、帯電手段102としては、従
来よりコロナ帯電器が広く利用されてきた。これは感光
ドラムにコロナ帯電器を非接触に対向配設して、コロナ
帯電器から放出されるコロナに感光ドラム面をさらして
感光ドラム面を所定の極性・電位に帯電させるものであ
る。
【0011】近時は、非接触方式である上記のコロナ帯
電器による場合に比べて低オゾン・低電力等の利点を有
することから接触帯電方式の帯電装置が実用化されてい
る。これは、感光ドラムに電圧を印加した接触帯電部材
を当接させて感光ドラム面を所定の極性・電位に帯電さ
せるものである。
【0012】接触帯電部材としては、磁性粒子を磁気拘
束させた磁気ブラシ部を有し、該磁気ブラシ部を感光ド
ラムに接触させる磁気ブラシ部材が帯電接触の安定性と
いう点から好ましく用いられている。
【0013】磁気ブラシ部材は、導電性の磁性粒子を直
接にマグネットに、あるいはマグネットを内包するスリ
ーブ上に磁気的に拘束させて磁気ブラシ部を形成具備さ
せたものであり、停止あるいは回転させて磁気ブラシ部
を感光ドラムに接触させ、これに電圧を印加することに
よって感光ドラムの帯電を開始させる。
【0014】また、導電性の繊維をブラシ状に形成具備
させたもの(ファーブラシ部材)、あるいは導電性ゴム
をロール状にした導電ゴムローラ(帯電ローラ)も接触
帯電部材として好ましく用いられている。
【0015】特に、このような接触帯電部材を用い、被
帯電体としての感光ドラムの感光体に、通常の有機感光
体上に導電性微粒子を分散させた表層(電荷注入層)を
有するものや、アモルファスシリコン感光体などを用い
ると、接触帯電部材に印加したバイアスのうちの直流成
分と略同等の帯電電位を感光体表面に得ることが可能で
ある(特開平6−3921号公報)。
【0016】このような帯電方法(電荷の直接注入によ
る被帯電体の帯電)のことを「注入帯電」と称する。こ
の注入帯電を用いれば、被帯電体の帯電が、コロナ帯電
器を用いて行われるような放電現象を利用しないので、
完全なオゾンレスかつ低電力消費型帯電が可能となり、
注目されてきている。
【0017】2)また、静電潜像のトナー現像方法とし
ては、一般に次のa〜dの4種類に大別される。
【0018】a.非磁性トナーについてはブレード等で
スリーブ上にコーティングし、磁性トナーは磁気力によ
ってコーティングして搬送し感光体に対して非接触状態
で現像する方法(1成分非接触現像) b.上記のようにしてコーティングしたトナーを感光体
に対して接触状態で現像する方法(1成分接触現像) c.トナー粒子に対して磁性のキャリアを混合したもの
を現像剤として用いて磁気力によって搬送し感光体に対
して接触状態で現像する方法(2成分接触現像) d.上記の2成分現像剤を非接触状態にして現像する方
法(2成分非接触現像) このなかで、画像の高画質化や高安定性の面から、cの
2成分接触現像法が多く用いられている。
【0019】3)近年、このような画像形成装置の小型
化が進んできたが、前記したように帯電・露光・現像・
転写・定着・クリーニング等の作像プロセスの各手段・
機器が夫々小型になるだけでは画像形成装置の全体的な
小型化には限界があった。
【0020】また、前記したように転写後の感光ドラム
101上の転写残トナーはクリーナー106によって回
収されて廃トナーとなるが、この廃トナーは環境保護の
面からも出ないことが好ましい。そこで、上記のクリー
ナー106を取りはずし、感光ドラム101上の転写残
トナーは現像装置103によって「現像同時クリーニン
グ」で感光ドラム101上から除去し現像装置103に
回収・再用する装置構成にした「クリーナーレスシステ
ム」の画像形成装置も出現している。
【0021】現像同時クリーニングとは、転写後に感光
ドラム101上に若干残留したトナーを次工程以後の現
像時にかぶり取りバイアス(現像装置に印加する直流電
圧と感光ドラムの表面電位間の電位差であるかぶり取り
電位差Vback)によって回収する方法である。この方法
によれば、転写残トナーは現像装置103に回収されて
次工程以後用いられているため、廃トナーをなくし、メ
ンテンナンスに手を煩わせることも少なくすることがで
きる。またクリーナーレスであることでスペース面での
利点も大きく、画像形成装置を大幅に小型化できるよう
になる。
【0022】また、現像同時クリーニング方式において
クリーニング効率を向上させるために、静電潜像の現像
に使用するトナーとしては例えば重合法によって製造さ
れたトナーの様な離型性に非常に優れたトナーを用いる
ことは大変有効である。
【0023】4)また感光ドラム101側から転写材P
側へのトナー像の転写手段も、転写コロナ帯電器104
ではなく、転写ローラや転写ベルトを用いるものなど様
々な方式がある。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】この種の画像形成装置
において、感光体等の像担持体の帯電手段として接触帯
電手段を用いた場合の問題点として、像担持体に接触さ
せてある接触帯電部材が像担持体面側の汚れや異物を拾
い、その蓄積で汚染状態になり易い。
【0025】転写後の像担持体上の転写残トナーを除去
する専用のクリーナーを有する画像形成装置であって
も、画像形成が繰り返えされるうちには、クリーナーを
多少ともすり抜けてしまうトナー粒子等が引き続く像担
持体の移動で接触帯電部材の位置に持ち運ばれて接触帯
電部材に付着あるいは混入することで蓄積して接触帯電
部材が汚染状態になり易い。
【0026】通常、トナー粒子の電気抵抗は比較的高い
から、接触帯電部材にそのようなトナー粒子が比較的多
量に付着・混入して過度に蓄積してしまうと、接触帯電
部材の全体あるいは一部の抵抗が上昇してしまい、像担
持体を所望の電位にまで帯電できなくなったり、帯電む
らが生じたりしてしまい、画像不良が発生してしまう。
【0027】このような接触帯電部材のトナー汚染と、
それによる画像不良の発生は、感光体の帯電手段として
接触帯電手段を用い、転写後の像担持体上の転写残トナ
ーを除去する専用のクリーナーを具備させていないクリ
ーナーレスシステムの画像形成装置においては特に顕著
である。
【0028】即ち、クリーナーレスシステムの画像形成
装置の場合は、転写後の像担持体上の比較的多量の転写
残トナーが像担持体の引き続く移動でそのまま接触帯電
部材の位置に持ち運ばれることで接触帯電部材に多く付
着・混入し、接触帯電部材が早期にかつ過度にトナー汚
染状態になるためである。
【0029】また、クリーナーレスシステムの画像形成
装置の場合、転写後の像担持体上の転写残トナーは前画
像をそのまま残した形(パターン)で存在するため、そ
のまま帯電装置部を通過した場合、残画像部分のみ帯電
電位が低下したり、次の画像形成のための露光を遮断し
てしまい、そのままの形で次の現像行程に影響を及ぼし
て、次の画像上で前画像部分が薄くなったり濃く現われ
たりといったいわゆる「ゴースト現象」がおこる。
【0030】そこで画像形状をそのまま残した転写残ト
ナーを帯電装置部に至る前に像担持体上で均一分散させ
るブラシ状の均一化部材や、一時的にバイアスの効果を
利用した簡易クリーニング部材などが提案されている
が、いずれもさらなる装置の小型・簡易化に対し不利で
あり、像担持体の摩耗・劣化を招き、耐久性向上が望め
ない。また結局はトナーが接触帯電部材位置通過時に接
触帯電部材に混入し、帯電能低下はまぬがれない。
【0031】またトナーと共に混入する外添剤によっ
て、像担持体が摩耗し、帯電能力が失われてゆくことも
確認されている。
【0032】さらに接触帯電部材内に付着・混入して蓄
積したトナーが帯電器容器部からあふれ出し、転写材上
にこぼれ落ちたり(ぼた落ち)、帯電器容器部外に飛散
して装置内、例えば露光装置等が汚染されることにもな
る。
【0033】本発明は上記に鑑みてなされたもので、感
光体等の像担持体の帯電手段として接触帯電手段を用い
た画像形成装置の上記の問題点を、クリーナーレスシス
テムの画像形成装置の場合であっても効果的に解消する
こと、即ち、トナーや外添剤の過度な蓄積により接触帯
電部材が過度に汚染状態になることを防止し、これによ
り、長期にわたって安定して良好な画像形成をおこなわ
せる、像担持体の耐久に伴う削れ量を大幅に軽減する、
接触帯電部材混入トナーのあふれぼた落ちや飛散をなく
すること等を目的とする。
【0034】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする画像形成装置である。
【0035】(1)像担持体に、該像担持体を所定の極
性・電位に一様に帯電処理する工程、その帯電処理面に
静電潜像を形成する画像情報書き込み工程、その静電潜
像をトナーによってトナー像として現像する工程、その
トナー像を記録媒体に転写する工程を含む作像プロセス
を適用して画像形成を実行し、像担持体は繰り返して作
像に供する画像形成装置において、像担持体を所定の極
性・電位に一様に帯電処理する帯電手段は、像担持体に
電圧を印加した接触帯電部材を当接させて行なう接触帯
電手段であり、接触帯電部材の少なくとも一部に接触し
た電極を有することを特徴とする画像形成装置。
【0036】(2)前記電極の電位が、像担持体帯電設
定電位よりトナーの正規帯電極性とは逆の極性寄りであ
ることを特徴とする(1)に記載の画像形成装置。
【0037】(3)前記接触帯電部材が、磁性粒子を磁
気拘束させた磁気ブラシ部を有し、該磁気ブラシ部を像
担持体に接触させた磁気ブラシ接触帯電部材であること
を特徴とする(1)または(2)に記載の画像形成装
置。
【0038】(4)前記磁気ブラシ接触帯電部材の像担
持体との接触領域よりも像担持体移動方向に対して下流
側に磁気ブラシ部規制部材を有することを特徴とする
(3)に記載の画像形成装置。
【0039】(5)前記磁気ブラシ部規制部材が電極を
兼ねていて、該磁気ブラシ部規制部材の電位が、像担持
体帯電設定電位よりトナーの正規帯電極性とは逆の極性
寄りであることを特徴とする(4)に記載の画像形成装
置。
【0040】(6)前記電極の、前記磁気ブラシ接触帯
電部材の像担持体との接触領域よりも像担持体移動方向
に対して下流側に最も近い部分からさらに下流側に向か
うに従い電位が像担持体帯電設定電位に近づいてゆくこ
とを特徴とする(1)ないし(5)のいづれか1つに記
載の画像形成装置。
【0041】(7)前記接触帯電部材が、導電性繊維の
ファーブラシ部を有し、該ファーブラシ部を像担持体に
接触させたファーブラシ接触帯電部材であることを特徴
とする(1)または(2)に記載の画像形成装置。
【0042】(8)前記像担持体が表面に電荷注入層を
有して電荷注入帯電される回転感光体であることを特徴
とする(1)ないし(7)のいづれか1つに記載の画像
形成装置。
【0043】(9)前記像担持体の帯電処理面に静電潜
像を形成する画像情報書き込み手段が像露光手段である
ことを特徴とする(1)ないし(8)のいづれか1つに
記載の画像形成装置。
【0044】(10)前記像担持体の静電潜像をトナー
によってトナー像として現像する現像手段が、トナー像
を記録媒体に転写したあとに像担持体に残留した残トナ
ーを回収するクリーニング手段を兼ねることを特徴とす
る(1)ないし(9)のいづれか1つに記載の画像形成
装置。
【0045】〈作 用〉接触帯電部材の少なくとも一部
に接触した電極を有することにより、像担持体側から接
触帯電部材に付着・混入したトナーを上記の電極側に電
界力で移行させて捕集させることができる。また電極側
に捕集のトナーは容易に排除させることができる。
【0046】従って、像担持体の帯電手段として接触帯
電手段を用いた画像形成装置について、クリーナーレス
システムの画像形成装置の場合であっても、長期耐久に
おいて、接触帯電部材内に混入トナーが長らく留まるこ
とでトナー及び外添剤が固着することを防止する効果が
得られ、接触帯電部材に対してトナーが過度に蓄積した
状態になることが防止され、トナーの過度な蓄積による
帯電不良や画像不良の発生、帯電器容器下部にトナーが
過度に蓄積してあふれ出し、転写材上や転写装置上にぼ
た落ちしたり、帯電器容器部外に飛散して装置内、例え
ば露光装置等が汚染されることも防止される。
【0047】
【発明の実施の形態】
〈実施形態例1〉(図1〜図6) (1)画像形成装置例の概略構成(図1) 図1は本発明に従う画像形成装置例の概略構成図であ
る。
【0048】本例の画像形成装置は、転写式電子写真プ
ロセス利用のレーザービームプリンターであり、像担持
体としての感光ドラムの帯電手段として接触帯電方式の
磁気ブラシ帯電装置を用い、現像手段で現像同時クリー
ニングを行なうクリーナーレスシステムの画像形成装置
である。
【0049】Aはレーザービームプリンター、Bはこの
プリンターの上に搭載した画像読み取り装置(イメージ
スキャナー)である。
【0050】a)画像読み取り装置B 画像読み取り装置Bにおいて、10は装置上面に固定配
設した原稿台ガラスであり、この原稿台ガラスの上面に
原稿Gを複写すべき面を下側にして載置し、その上に不
図示の原稿圧着板を被せてセットする。
【0051】9は原稿照射用ランプ9a・短焦点レンズ
アレイ9b・CCDセンサー9c等を配設した画像読み
取りユニットである。このユニット9は、不図示のコピ
ーボタンが押されることで、原稿台ガラス10の下側に
おいて該ガラスの右辺側の実線示のホームポジションか
ら左辺側にガラス下面に沿って往動駆動され、所定の往
動終点に達すると復動駆動されて始めの実線示のホーム
ポジションに戻される。
【0052】該ユニット9の往動駆動過程において、原
稿台ガラス10上の載置セット原稿Gの下向き画像面が
ユニット9の原稿照射用ランプ9aにより右辺側から左
辺側にかけて順次に照明走査され、その照明走査光の原
稿面反射光が短焦点レンズアレイ9bによってCCDセ
ンサー9cに結像入射する。
【0053】CCDセンサー9cは受光部、転送部、出
力部より構成されている。CCD受光部において光信号
が電荷信号に変えられ、転送部でクロックパルスに同期
して順次出力部へ転送され、出力部において電荷信号を
電圧信号に変換し、増幅、低インピーダンス化して出力
する。このようにして得られたアナログ信号を周知の画
像処理を行なってデジタル信号に変換してプリンターA
に送る。
【0054】即ち、画像読み取り装置Bにより原稿Gの
画像情報が時系列電気デジタル画素信号(画像信号)と
して光電読み取りされる。
【0055】b)プリンターA プリンターAにおいて、1は像担持体としての回転ドラ
ム型の電子写真感光体(感光ドラム)である。本例の感
光ドラム1は表面に電荷注入層を有するOPC感光体で
ある。この感光体1については後記(2)項で詳述す
る。
【0056】感光ドラム1は中心支軸を中心に矢印の時
計方向に所定の周速度、本例では回転速度100mm/
secをもって回転駆動され、その回転過程において、
帯電手段2により本例の場合は負極性の一様な帯電処理
を受ける。
【0057】本例における帯電手段2は接触帯電方式の
磁気ブラシ帯電装置である。この帯電装置2については
後記(3)項で詳述する。
【0058】そして該回転感光ドラム1の一様帯電面に
対して、レーザー走査部(レーザースキャナー)3から
出力される、画像読み取り装置BからプリンターA側に
送られた画像信号に対応して変調されたレーザー光によ
る走査露光Lがなされることで、回転感光ドラム1面に
は画像読み取り装置Bにより光電読み取りされた原稿G
の画像情報に対応した静電潜像が順次に形成されてい
く。レーザー走査部3については後記(4)項で詳述す
る。
【0059】その回転感光ドラム1面の形成静電潜像が
現像装置4により順次にトナー像として本例の場合は反
転現像されていく。本例の現像装置4は2成分接触現像
方式の装置である。この現像装置4については後記
(5)項で詳述する。
【0060】一方、給紙カセット5内に収納の記録媒体
としての転写材Pが給紙ローラ5aにより一枚宛繰り出
されてプリンターA内に給送され、レジストローラ5b
により所定の制御タイミングにて感光ドラム1と転写手
段としての転写ベルト型転写装置6との接触ニップ部で
ある転写部Tに給紙される。
【0061】転写部Tに給紙された転写材Pの面に回転
感光ドラム1面側のトナー像が転写ベルト6の内側に配
設した転写帯電ブレード6dにより順次に静電転写され
る。この転写装置6については後記(6)項で詳述す
る。
【0062】転写部Tを通りトナー像の転写を受けた転
写材Pは感光ドラム1の面から順次に分離されて搬送装
置7で定着装置8へ搬送され、トナー像の熱定着を受け
てコピーもしくはプリントとして出力される。
【0063】本例のプリンターはクリーナーレスシステ
ムの装置であるから、転写材分離後の回転感光ドラム1
の面に残留する転写残トナーを回収する専用のクリーニ
ング装置(クリーナー)は配設しておらず、回転感光ド
ラム1面の転写残トナーは現像装置4で現像同時クリー
ニングにて回収され、回転感光ドラム1面は繰り返して
作像に供される。
【0064】(2)感光ドラム1(図2) 像担持体としての感光ドラム(感光体)1としては、通
常用いられている有機感光体等を用いることができる。
また、CdSやSi、Seなど無機物半導体を用いた感
光体も使用可能である。望ましくは、有機感光体上にそ
の抵抗が109〜1014Ω・cmの材質を有する表面層
を持つものや、アモルファスシリコン感光体どを用いる
と、電荷注入帯電を実現でき、オゾン発生の防止、なら
びに消費電力の低減に効果がある。また、帯電性につい
ても向上させることが可能となる。
【0065】本例において使用の感光ドラム1は、表面
に電荷注入層を設けた、負帯電の有機感光体であり、直
径30mmのアルミニウム製のドラム基体(以下、アル
ミ基体と記す)上に下記の第1〜第5の5つの層を下か
ら順に設けたものである。図2の(a)はその層構成模
型図である。
【0066】第1層12;下引き層であり、アルミ基体
11の欠陥等をならすために設けられている厚さ20μ
mの導電層である。
【0067】第2層13;正電荷注入防止層であり、ア
ルミ基体11から注入された正電荷が感光体表面に帯電
された負電荷を打ち消すのを防止する役割を果たし、ア
ミラン樹脂とメトキシメチル化ナイロンによって1×1
6 Ω・cm程度に抵抗調整された厚さ1μmの中抵抗
層である。
【0068】第3層14;電荷発生層であり、ジスアゾ
系の顔料を樹脂に分散した厚さ約0.3μmの層であ
り、露光を受けることによって正負の電荷対を発生す
る。
【0069】第4層15;電荷輸送層であり、ポリカー
ボネイト樹脂にヒドラゾンを分散したものであり、P型
半導体である。従って、感光体表面に帯電された負電荷
はこの層を移動することができず、電荷発生層14で発
生した正電荷のみを感光体表面に輸送することができ
る。
【0070】第5層16;電荷注入層であり、絶縁性樹
脂のバインダーに導電性粒子16aとしてのSnO2
微粒子を分散した材料の塗工層である。具体的には絶縁
性樹脂に光透過性の絶縁フィラーであるアンチモンをド
ーピングして低抵抗化(導電化)した粒径約0.03μ
mのSnO2 粒子を樹脂に対して70重量パーセント分
散した材料の塗工層である。
【0071】このように調合した塗工液をディッピング
塗工法、スプレー塗工法、ロール塗工法、ビーム塗工法
等の適当な塗工法にて厚さ約3μmに塗工して電荷注入
層とした。
【0072】(3)帯電装置2(図3・図4) 本例における帯電装置2は接触帯電方式の磁気ブラシ帯
電装置である。図3はその概略構成図である。20は感
光ドラム1に接触させて配設する接触帯電部材としての
磁気ブラシ帯電器である。
【0073】本例の磁気ブラシ帯電器20は回転スリー
ブタイプのものであり、非回転に固定支持させたマグネ
ットロール21と、このマグネットロールの外回りに同
心に回転自由に外嵌させた、外径16mmの非磁性スリ
ーブ(非磁性・導電性・帯電用電極スリーブ)22と、
この非磁性スリーブ22の外周面にスリーブ内部のマグ
ネットロール21の磁力により吸着保持させて形成させ
た導電磁性粒子(帯電用磁性キャリア)の磁気ブラシ部
23と、これらマグネットロール21・非磁性スリーブ
22・磁気ブラシ部23のアセンブリを収容させた、横
断面略C字型の帯電器容器24と、磁気ブラシ規制部材
25と、帯電器容器24の内壁面に貼りつけた電極とし
ての厚さ100μmのsus板26(ステンレススチー
ル板)等からなる。
【0074】この磁気ブラシ帯電器20を、帯電器容器
24の開口部から外側に臨んでいる磁気ブラシ部23を
感光ドラム1面に接触させて感光ドラム1と略並行にし
て配設してある。この場合、磁気ブラシ帯電器20を、
感光ドラム1に対して形成される磁気ブラシ部23の接
触ニップ幅(帯電領域)Nが約6mmになるように調整
して配設した。
【0075】磁気ブラシ帯電器20の非磁性スリーブ2
2は帯電領域Nにおいて感光ドラム1の回転方向とは逆
方向(カウンター方向)となる矢印の時計方向に感光ド
ラム1の回転周速度100mm/secに対して150
mm/secで回転させた。
【0076】非磁性スリーブ22には帯電バイアス印加
電源S1から所定の帯電バイアスを印加した。
【0077】非磁性スリーブ22の回転に伴い、磁気ブ
ラシ部23が同方向に回転して帯電領域Nにおいて感光
ドラム1面を摺擦し、磁気ブラシ部23を構成する帯電
用磁性粒子から電荷が感光ドラム1上に与えられ、感光
ドラム1面が所定の極性・電位に一様に接触帯電され
る。
【0078】本例の場合は前述したように感光ドラム1
はその表面に電荷注入層16を具備させたものであるか
ら、電荷注入帯電により感光ドラム1の帯電処理がなさ
れる。即ち、非磁性スリーブ22に所定の帯電バイアス
電圧を印加することにより、磁気ブラシ部23を構成し
ている磁性粒子から電荷が感光ドラム1上に与えられ、
感光ドラム1面が帯電バイアス電圧に対応した電位に帯
電される。非磁性スリーブ22は回転速度が速いほど帯
電均一性が良好になる傾向にある。
【0079】磁気ブラシ規制部材25は、帯電器容器2
4の開口部から出て帯電領域Nへ向かう磁気ブラシ部2
3の厚みを所定に規制する働きをする。電極26の働き
については後記(7)項で詳述する。
【0080】a)磁性粒子 磁気ブラシ部23を構成させる帯電用磁性粒子として
は、平均粒径が10〜100μm、飽和磁化が20〜2
50emu/cm3 、抵抗が1×102 〜1×1010Ω・cm
のものが好ましい。感光ドラム1にピンホールのような
絶縁欠陥が存在することを考慮すると、抵抗が1×10
6 Ω・cm以上のものを用いることが好ましい。帯電性
能を良くするにはできるだけ抵抗の小さいものを用いる
方がよいので、本例においては、平均粒径25μm、飽
和磁化200emu/cm3 、抵抗が5×106 Ω・cmの磁
性粒子を用いた。
【0081】磁性粒子の抵抗値は、底面積が228mm
2 の金属セルに磁性粒子を2g入れた後、6.6kg/
cm2 で加重し、100Vの電圧を印加して測定してい
る。
【0082】磁性粒子の平均粒径は、水平方向最大弦長
で示し、測定法は顕微鏡法により、粒子300個以上を
ランダムに選び、その径を実測して算術平均をとること
によって算出した。
【0083】磁性粒子の磁気特性測定には理研電子株式
会社の直流磁化B−H特性自動記録装置BHH−50を
用いることができる。この際、直径(内径)6.5m
m、高さ10mmの円柱状の容器に磁性粒子を荷重約2
g重程度で充填し、容器内で粒子が動かないようにして
そのB−Hカーブから飽和磁化を測定する。
【0084】磁性粒子としては、樹脂中に磁性材料とし
てマグネタイトを分散し、導電化、及び抵抗調整のため
にカーボンブラックを分散して形成した樹脂キャリア、
あるいは、フェライト等のマグネタイト単体表面を酸
化、還元処理して抵抗調整を行なったもの、あるいはフ
ェライト等のマグネタイト単体表面を樹脂でコーティン
グし抵抗調整を行なったもの等が用いられ得る。
【0085】b)帯電バイアス 磁気ブラシ帯電器20に対する印加帯電バイアスについ
て、周波数が1000Hzで矩形状の交番電圧を印加し
たときの印加バイアスの振幅と1周目帯電電位について
図4に示す。
【0086】振幅を大きくすることにより、印加バイア
スのDC成分と1周目帯電電位の差は小さくなる。さら
に詳しく説明すると、帯電器20に印加したバイアスの
DC成分をVdcとし、このとき帯電された感光ドラム
1上の表面電位をVsとすると、これらの差分であるΔ
V=|Vdc−Vs|が略40V以下になると帯電の均
一性も良好になる。
【0087】そこで、本例においては、 直流電圧;−700V 交番電圧;矩形状 振幅Vpp800V 周波数Vf1
000Hz を重畳したバイアスを帯電器20に印加することにより
良好な帯電性を得ることが出来た。 c)電荷注入帯電 電荷注入帯電は、中抵抗の接触帯電部材で中抵抗の表面
抵抗を持つ被帯電体(感光ドラム)表面に電荷注入を行
なうものであり、本例においては感光ドラム表面材質の
持つトラップ電位に電荷を注入するものではなく、電荷
注入層16の導電性粒子(SnO2 )16aに電荷を充
電して帯電を行なう方式であり、図2の(b)の等価回
路図のように、電荷輸送層15を誘電体とし、アルミニ
ウムドラム基体11と、電荷注入層16内の導電性粒子
16aを両電極板とする微小なコンデンサーに対して、
接触帯電部材20で電荷を充電する理論に基づくものと
考えられる。
【0088】この際、導電性粒子16aは互いに電気的
には独立であり、一種の微小なフロート電極を形成して
いる。このため、マクロ的には感光ドラム表面は均一電
位に充電、帯電されているように見えるが、実際には微
小な無数の充電された導電性粒子であるSnO2 が感光
ドラム表面を覆っているような状況となっている。この
ため、レーザー光によって画像露光Lを行なっても、そ
れぞれのSnO2 粒子16aは電気的に独立なため、静
電潜像を保持することが可能になるものと予想する。
【0089】(4)レーザー走査部3(図5) 図5はレーザー走査部(レーザースキャナー)3の概略
構成を示すものである。このレーザー走査部3により被
走査面1(回転感光ドラム面)をレーザー走査露光Lす
る場合には、まず入力された画像信号に基づき発光信号
発生器31により、固体レーザー素子32を所定タイミ
ングで明滅(ON/OFF)させる。そして固体レーザ
ー素子32から放射されたレーザー光は、コリメーター
レンズ系33により略平行な光束に変換され、更に矢印
の反時計方向に高速回転する回転多面鏡34により矢印
方向に走査されると共にfθレンズ群35(35a・3
5b・35c)により被走査面1にスポット状に結像さ
れる。
【0090】この様なレーザー光走査により被走査面1
には画像一走査分の露光分布が形成され、更に各走査毎
に被走査面1を前記走査方向とは垂直に所定量だけスク
ロールさせれば、該被走査面1上に画像信号に応じた露
光分布が得られる。
【0091】(5)現像装置4(図6) 図6は現像装置4の概略構成を示すものである。本例の
現像装置4は、非磁性のトナー粒子と磁性のキャリア粒
子を混合したものを現像剤として用い、該現像剤を現像
剤担持体に磁気力によって磁気ブラシ層として保持させ
て現像部に搬送し感光ドラム1面に接触させて静電潜像
をトナー像として現像する2成分磁気ブラシ接触現像方
式の装置である。2成分磁気ブラシ接触現像装置はクリ
ーナーレスシステムの画像形成装置において、感光ドラ
ム1上の残トナーを回収するのに非常に好適である。
【0092】41は現像容器、42は現像剤担持体とし
ての現像スリーブ、43はこの現像スリーブ42内に固
定配置された磁界発生手段としてのマグネットローラ、
44は現像スリーブ表面に現像剤の薄層を形成するため
の現像剤層厚規制ブレード、45は現像剤攪拌搬送スク
リュー、46は現像容器41内に収容した2成分現像剤
であり、非磁性のトナー粒子tと磁性のキャリア粒子c
を混合したものである。
【0093】現像スリーブ42は少なくとも現像時にお
いては、感光ドラム1に対し最近接距離(隙間)が約5
00μmになるように配置され、該現像スリーブ42の
外面に担持させた現像剤磁気ブラシ薄層46aが感光ド
ラム1の面に接触するように設定されている。この現像
剤磁気ブラシ層46aと感光ドラム1の接触ニップ部m
が現像領域(現像部)である。
【0094】現像スリーブ42は固定配設のマグネット
ローラ43の外回りを矢示の反時計方向に所定の回転速
度で駆動され、現像容器41内においてスリーブ外面に
マグネットローラ43の磁力により現像剤46の磁気ブ
ラシが形成される。その現像剤磁気ブラシはスリーブ4
2の回転とともに搬送され、ブレード44により層厚規
制を受けて所定層厚の現像剤磁気ブラシ薄層46aとし
て現像容器外に持ち出されて現像部へ搬送されて感光ド
ラム1面に接触し、引き続くスリーブ42の回転で再び
現像容器41内に戻し搬送される。
【0095】即ち、先ず、現像スリーブ42の回転に伴
いマグネットローラ43のN3 極で汲み上げられた現像
剤46はS2 極→N1 極と搬送される過程において、現
像スリーブ42に対して垂直に配置された規制ブレード
44によって規制されて、現像スリーブ42上に現像剤
46の薄層46aが形成される。薄層形成された現像剤
層46aが現像部の現像主極S1 に搬送されてくると磁
気力によって穂立ちが形成される。この穂状に形成され
た現像剤層46aによって感光ドラム1の静電潜像がト
ナー像として現像され、その後N3 極・N2 極の反発磁
界によって現像スリーブ42上の現像剤は現像容器41
内に戻される。
【0096】現像スリーブ42と感光ドラム1の導電性
ドラム基体との間には現像バイアス印加電源S2により
直流電圧(DC)及び交番電圧(AC、交流電圧)の現
像バイアスが印加される。
【0097】本例では、 直流電圧;−500V 交番電圧;振幅Vpp=1500V、周波数Vf=20
00Hz の現像バイアスが印加され、現像部において現像スリー
ブ42側の現像剤磁気ブラシ薄層46a中のトナーtが
感光ドラム1側の静電潜像に選択的に付着して静電潜像
がトナー像として現像されていく。
【0098】一般に2成分現像法においては交番電圧を
印加すると現像効率が増し、画像は高品位になるが、逆
にかぶりが発生しやすくなるという危険も生じる。この
ため、通常、現像装置4に印加する直流電圧と感光ドラ
ム1の表面電位間に電位差を設けることによって、かぶ
りを防止することを実現している。
【0099】このかぶり防止のための電位差をかぶり取
り電位(Vback)と呼ぶが、この電位差によって現像時
に感光ドラム1の非画像領域にトナーが付くのを防止す
るとともに、クリーナーレスシステムにおいては転写残
りトナーの回収も行なっている。
【0100】現像容器41内の現像剤46のトナー濃度
(キャリアとの混合割合)はトナー分が静電潜像の現像
に消費されて逐次減少していく。現像容器41内の現像
剤46のトナー濃度は不図示の検知手段により検知され
て所定の許容下限濃度まで低下すると不図示のトナー補
給部から現像容器内の現像剤46にトナー補給がなされ
て現像容器41内の現像剤46のトナー濃度を常に所定
の許容範囲内に保つようにトナー補給制御される。
【0101】本例において用いた2成分現像剤46は トナー粒子t;平均粒径6μmのネガ帯電トナーに対し
て平均粒径20nmの酸化チタンを重量比1%外添した
もの キャリアc ;飽和磁化が205emu/cm3 の平均
粒径35μmの磁性キャリア を重量比6対94に混合したものである。このときの現
像剤中のトナーは摩擦帯電量が約25×10-3c/kg
であった。
【0102】トナーの体積平均粒径は例えば下記測定法
で測定されたものを使用する。
【0103】測定装置としてはコールターカウンターT
A−II型(コールター社製)を用い、個数平均分布、体
積平均分布を出力するインターフェイス(日科機製)及
びCX−iパーソナルコンピュータ(キヤノン製)を接
続し、電解液は一級塩化ナトリウムを用いて1%NaC
l水溶液を調整する。
【0104】測定法としては、前記電解水溶液100〜
150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはア
ルキルベンゼンスルホン酸塩)を0.1〜5ml加えさ
らに測定試料0.5〜50mgを加える。
【0105】試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で
約1〜3分間分散処理を行ない、前記コールターカウン
ターTA−II型によりアパチャーとして100μmアパ
チャーを用いて2〜40μmの粒子の粒度分布を測定し
体積分布を求める。これら求めた体積分布により、サン
プルの体積平均粒径が得られる。
【0106】(6)転写装置6 転写装置6(図1)は本例では前述のように転写ベルト
タイプである。6aは無端状の転写ベルトであり、駆動
ローラ6bと従動ローラ6c間に懸回張設してあり、感
光ドラム1の回転方向に順方向に感光ドラム1の回転周
速度とほぼ同じ周速度で回動される。6dは転写ベルト
6aの内側に配設した転写帯電ブレードであり、転写ベ
ルト6aの上行側ベルト部分を感光ドラム1に加圧して
転写ニップ部Tを形成するとともに、転写バイアス印加
電源S3から転写バイアスが印加されることで、転写材
Pの裏面からトナーと逆極性の帯電を行なう。これによ
り転写部Tを通る転写材Pの面に回転ドラム1側のトナ
ー像が順次に静電転写されていく。
【0107】本例においてはベルト6aとして膜厚75
μmのポリイミド樹脂からなるものを用いた。
【0108】ベルト6aの材質としてはポリイミド樹脂
に限定されるものではなく、ポリカーボネイト樹脂や、
ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリフッ化ビニリデ
ン樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリエーテル
エーテルケトン樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポ
リウレタン樹脂などのプラスチックや、フッ素系、シリ
コン系のゴムを好適に用いることができる。厚みについ
ても75μmに限定されるわけではなく、大略25〜2
000μm、好ましくは50〜150μmのものが好適
に用いられ得る。
【0109】さらに転写帯電ブレード6dとしては、抵
抗が1×105 〜1×107 Ωで、板厚が2mm、長さ
306mmのものを用いた。この転写帯電ブレード6d
に+15μAのバイアスを定電流制御により印加して転
写を行った。
【0110】(7)磁気ブラシ帯電器20への混入トナ
ーの捕捉・排出 現像装置4による現像同時クリーニング 前述したように、像担持体の帯電手段として接触帯電手
段を用いた画像形成装置の問題点は、像担持体に接触さ
せてある接触帯電部材が像担持体面側の汚れや異物を拾
い、その蓄積で汚染状態になり易いことである。
【0111】本例のプリンターのように、転写後の感光
ドラム1上の転写残トナーを除去する専用のクリーナー
を具備させていないクリーナーレスシステムの画像形成
装置においては特に顕著である。
【0112】即ち、転写後の感光ドラム1上の比較的多
量の転写残トナーが感光ドラム1の引き続く回転移動で
そのまま接触帯電部材としての磁気ブラシ帯電器20の
位置に持ち運ばれることで磁気ブラシ帯電器20の磁気
ブラシ部23に逐次に多く付着・混入し、磁気ブラシ帯
電器20が早期にかつ過度にトナー汚染状態になる。磁
気ブラシ帯電器20にトナーが過度に蓄積してしまう
と、帯電器の全体あるいは一部の抵抗が上昇してしま
い、感光ドラムを所望の電位にまで帯電できなくなった
り、帯電むらが生じたりしてしまい、画像不良が発生し
てしまう。
【0113】a)本例においては、前述したように、磁
気ブラシ帯電器20(図3)の帯電器容器24の内壁
に、電極として厚さ100μmのsus板26を貼りつ
けて具備させてあり、このsus板26を接地してあ
る。従って−700V印加されている非磁性スリーブ2
2及び磁気ブラシ部23側から、上記のsus板26に
向かって電界の力が作用する。
【0114】転写後の感光ドラム1上の転写残トナーは
感光ドラム1と磁気ブラシ帯電器20の磁気ブラシ部2
3との接触ニップ部(帯電領域)Nに至り、磁気ブラシ
部23に混入していくわけであるが、その磁気ブラシ部
23への混入トナーは磁気ブラシ部23を構成している
磁性粒子と接触した時点で正規の負極性に帯電されてい
る。
【0115】従って、電極としての接地のsus板26
の電位が注入帯電設定電位よりトナーの正規帯電極性と
は逆の極性寄りとなることで、磁気ブラシ部23に混入
して正規の負極性に帯電した混入トナーは、混入して間
もなくに上記の電界により磁気ブラシ部23内から磁気
ブラシ部外側の電極であるsus板26側へ移動して磁
気ブラシ部23から離れようとする力が働き、sus板
26の面に移行して付着捕集される。
【0116】そのため長期耐久において磁気ブラシ部2
3内に混入トナーが長らく留まることで磁気ブラシ部2
3を構成している磁性粒子にトナー及び外添剤が固着す
ることを防止する効果が得られる。
【0117】また本例においては、非磁性スリーブ22
と帯電器容器24の内壁に設けた電極としてのsus板
26との間隔距離を2mmに設定してあるため非磁性ス
リーブ22に磁気吸着の磁気ブラシ部23の外周がsu
s板26の面に軽接触しており、非磁性スリーブ22の
回転に伴う磁気ブラシ部23の回転移動によりsus板
26の面が磁気ブラシ部23の外周で摺擦される。ま
た、軽接触であるため、過剰な電流がアースに向かって
流れない。逆に言えば、過剰な電流が流れない程度にご
く軽く接触させる必要がある。
【0118】そのためにsus板26の面に移行して付
着捕集されたトナーは徐々にsus板26の面に沿って
磁気ブラシ規制部材25の方向に掃かれて移動してゆ
き、やがて磁気ブラシ規制部材25の内側を伝って帯電
器容器24の開口から外にわずかずつ送り出されて感光
ドラム1上に薄層に吐き出されて行くことになる。
【0119】従って、長期耐久においても磁気ブラシ帯
電器20内即ち磁気ブラシ部23内にトナーが過度に蓄
積した状態になることが防止され、トナーの過度な蓄積
による帯電不良や画像不良の発生、帯電器容器下部にト
ナーが過度に蓄積してあふれ出し、転写材上や転写装置
上にぼた落ちしたり、帯電器容器部外に飛散して装置
内、例えば露光装置等が汚染されることも防止される。
【0120】b)そして磁気ブラシ帯電器20内から上
記のように感光ドラム1上に吐き出されて行くトナーは
現像領域mに持ち運ばれて現像装置4において現像同時
クリーニング(回収)される。
【0121】即ち、磁気ブラシ帯電器20内から感光ド
ラム1上に薄層に吐き出されたトナーは正規帯電極性に
帯電されているため、現像装置4において現像時の印加
直流電圧と感光ドラム1の表面電位間の電位差であるか
ぶり取り電位(Vback)での回収が可能となる。これに
より、前画像のポジゴーストの出現を防止することが可
能で、また薄層に吐き出されたトナーは現像時の回収性
においても有利となる。
【0122】磁気ブラシ帯電器20内から感光ドラム1
上に吐き出されたトナー(転写残トナー)は現像装置4
に回収されて次工程以後用いられているため、廃トナー
をなくし、メンテンナンスに手を煩わせることも少なく
することができる。またクリーナーレスであることでス
ペース面での利点も大きく、画像形成装置を大幅に小型
化できるようになる。
【0123】c)以上のような構成において、画出し耐
久試験を行なった結果、10万枚の長期に渡り、磁気ブ
ラシ帯電器20は逐次転写残トナーの回収・吐き出しを
続け、これにより磁気ブラシ帯電器はトナー・外添剤の
過度な蓄積が防止されて汚染状態は許容レベル以下の状
態が保持され、帯電能の低下もみられず、良質な画像の
出力が安定に維持された。
【0124】また、従来では10万枚で3〜4μm削れ
て電荷注入層16がほとんどなくなってしまっていた電
荷注入帯電用感光ドラム1も帯電電位に大きく影響しな
い1μm程度の削れで納まっていた。
【0125】〈実施形態例2〉(図7) 本例は上述の実施形態例1の画像形成装置(プリンタ
ー)において、感光ドラム1を帯電処理する帯電装置2
として接触帯電方式のファーブラシ帯電装置を用いたも
のである。他の画像形成装置構成に変更はないので再度
の説明は省略する。
【0126】図7において、20Aは感光ドラム1に接
触させて配設する接触帯電部材としてのファーブラシ帯
電器である。27は外径が10mmの芯金、28はこの
芯金に植毛したファーブラシ部である。ファーブラシ部
28は、毛足長さが3mm、抵抗値が1×106 Ωの導
電性繊維を密度10万本/inch2 で植毛して形成したも
のである。24はこのファーブラシロール27・28を
収容させた横断面略C字型の帯電器容器24、29は帯
電器容器24の内壁面に設けた電極である。本例におい
ては実施形態例1における電極としてのsus板26の
代わりに、アクリル樹脂にカーボンブラックを分散して
抵抗103 〜104 Ω・cmに調整した導電性樹脂材料
を電極29としてブラシ部28の周囲に配置した。
【0127】このファーブラシ帯電器20Aを、帯電器
容器24の開口部から外側に臨んでいるファーブラシ部
28を感光ドラム1面に接触させて感光ドラム1と略並
行にして配設してある。この場合、ファーブラシ帯電器
20Aを、感光ドラム1に対して形成されるファーブラ
シ部28の接触ニップ幅(帯電領域)Nが約7mmにな
るように調整して配設した。
【0128】ファーブラシ帯電器20Aの芯金27は帯
電領域Nにおいて感光ドラム1の回転方向とは逆方向
(カウンター方向)となる矢印の時計方向に感光ドラム
1の回転周速度100mm/secに対して200mm
/secで回転させた。
【0129】芯金27には帯電バイアス印加電源S1か
ら所定の帯電バイアスを印加した。
【0130】芯金27の回転に伴い、ファーブラシ部2
8が同方向に回転して帯電領域Nにおいて感光ドラム1
面を摺擦し、ファーブラシ部28を構成する導電性繊維
から電荷が感光ドラム1上に与えられ、感光ドラム1面
が所定の極性・電位に一様に接触帯電される。本例の場
合は感光ドラム1はその表面に電荷注入層16を具備さ
せたものであるから、電荷注入帯電により感光ドラム1
の帯電処理がなされる。
【0131】接触帯電部材がファーブラシ帯電器の場合
もトナーの混入・蓄積によりファーブラシ帯電器が過度
に汚染されていくことで帯電性能が低下し、帯電不均一
を引き起こし不良画像を発生していた。
【0132】そこで本例では上記のように電極として、
実施形態例1におけるsus板26の代わりに抵抗が1
3 〜104 Ω・cmの上記の導電性樹脂材料電極29
をファーブラシ部28の周囲に配置し、ファーブラシ部
28と感光ドラム1の接触領域Nに対し、感光ドラムの
上流側の導電性樹脂材料電極端部は長手方向一様に帯電
設定電位と同電位とし、反対の導電性樹脂材料電極端部
はアースとした。即ち電極としての導電性樹脂材料電極
29の、ファーブラシ部28と感光ドラム1との接触領
域Nの感光体回転方向に対して下流側に最も近い部分か
らさらにファーブラシ回転方向上流側に向かうに従い電
位を帯電設定電位に近づけることで、ファーブラシ部2
8の転写残トナーの取り込み側から吐き出し側まで導電
性樹脂材料電極29の電位が徐々に降下してゆく、つま
りファーブラシ部28間との電位差がファーブラシ部回
転方向に徐々に開いてゆくため、帯電器20A内の混入
トナーや外添剤がファーブラシ部の回転方向にスムーズ
に搬送されてゆき、吐き出されやすくなった。
【0133】また感光ドラム1の上流側の導電性樹脂材
料電極端部には樹脂等の絶縁部材30を設け、移動して
きたトナーや外添剤を感光ドラム1に吐き出すべくファ
ーブラシ部28が最後のひとかきをしても電位効果でひ
きもどされ、端部に溜るのを防止している。
【0134】以上のような構成において、画出し耐久試
験を行った結果、5万枚の長期に渡り、ファーブラシ帯
電器20Aは逐次転写残トナーの回収・吐き出しを続
け、これによりファーブラシ帯電器はトナー・外添剤の
過度な蓄積が防止されて汚染状態は許容レベル以下の状
態が保持され、帯電能の低下もみられず、良質な画像の
出力が安定に維持された。
【0135】また、従来では5万枚で3〜4μm削れて
電荷注入層16がほとんどなくなってしまっていた電荷
注入帯電用感光ドラム1も帯電電位に大きく影響しない
1μm程度の削れで納まっていた。
【0136】〈実施形態例3〉実施形態例1及び同2に
おいては、現像装置4の現像剤46(t+c)のトナー
粒子tとして粉砕法で生成されたトナーを用いたが、本
例においては懸濁重合法によって生成された平均粒径6
μmの球形トナーに対して平均粒径20nmの酸化チタ
ンを重量比1%外添したものを用いた。
【0137】また磁性キャリアcとしては飽和磁化が2
05emu/cm3 の平均粒径35μmの磁性キャリア
を用いた。
【0138】また上記のトナーtとキャリアcを重量比
7:93で混合したものを現像剤46として用いた。
【0139】重合法で生成されたトナーは球形に近い形
状であるため外添剤が均一にコートされる。このため、
感光ドラム1に対する離形性が極めてよい。例えば、上
記のような粉砕トナーと重合トナーで転写効率(紙上に
転写された単位面積あたりのトナー量/感光ドラム上の
単位面積あたりのトナー量)を比べた場合、粉砕トナー
が90%であったのに対して、重合トナーを用いた場合
には97%と高効率であった。
【0140】また、かぶりも粉砕トナーと比べると良好
であり、重合トナーを用いた場合においては、Vback
50Vでもかぶりが防止できた。
【0141】本例においては、転写残トナーが極微量で
あることに加え、高離型性であるため、クリーナーがな
く現像時に転写残トナーを回収する構成をとった場合、
より回収性が上がり画像不良は全く発生しなくなる。
【0142】また高転写効率であるために正規の帯電極
性の電荷をもつトナーはほぼ完全に転写されていると思
われ、転写残トナーはほとんどが逆極性に帯電されたも
のとなっており、接触帯電部材である磁気ブラシ帯電器
20やファーブラシ帯電器20Aによる回収性にも俄然
有利である。
【0143】さらに混入トナーの磁気ブラシ部磁性粒子
やファーブラシ導電性繊維からの離型性が良いために、
帯電器20や20Aからのトナー吐き出しも粉砕トナー
の場合より良好に行なわれる。
【0144】具体的に、実施形態例1の画像形成装置に
おいて、現像装置4の現像剤46として上記のように懸
濁重合法によって生成された球形トナー用いた現像剤を
用いた。また磁気ブラシ帯電器20の磁気ブラシ規制部
材25はアースに落とした。即ち磁気ブラシ規制部材2
5の電位が注入帯電設定電位よりもトナーの正規帯電極
性とは逆の極性寄りとなる。このため磁気ブラシ規制部
材25部では混入したトナーや外添剤は磁気ブラシ部2
3の磁性粒子からはなれる電界的力を受けるため磁性粒
子に対する融着が軽減でき、またさらに、磁気ブラシ規
制部材25部を通過した後、飛散したトナーは磁気ブラ
シ規制部材25の表面に吸着して装置内汚染が防止され
た。
【0145】以上のような構成において、画出し耐久試
験を行なった結果、10万枚の長期に渡り、磁気ブラシ
帯電器20は逐次転写残トナーの回収・吐き出しを続
け、これにより磁気ブラシ帯電器はトナー・外添剤の過
度な蓄積が防止されて汚染状態は許容レベル以下の状態
が保持され、帯電能の低下もみられず、良質な画像の出
力が安定に維持された。
【0146】また、従来では10万枚で3〜4μm削れ
て電荷注入層16がほとんどなくなってしまっていた電
荷注入帯電用感光ドラム1も帯電電位に大きく影響しな
い1μm程度の削れで納まっていた。
【0147】〈その他〉 1)本発明の構成は、前述の実施形態例1、2、3に限
られるものではなく、クリーナー手段を現像装置4が兼
ねる画像形成装置においては、例えば接触帯電部材は、
導電性ゴムや導電性スポンジを用いた帯電ローラや、磁
気ブラシ帯電器20やファーブラシ帯電器20Aにして
も回転しない構成の帯電器等であってもよく、すべての
接触系の帯電装置に適応できる。
【0148】2)また、像担持体としての感光体1につ
いても、表面抵抗が109 〜1014Ω・cmの低抵抗層
を持つことが、電荷注入帯電を実現でき、オゾンの発生
防止の面から望ましいが、上記以外の有機感光体等で
も、帯電器の汚染防止については充分な効果が得られ
る。即ち像担持体の接触帯電は、実施形態例の電荷注入
帯電方式に限らず、放電現象が支配的な接触帯電系であ
っても良い。
【0149】3)また現像装置としては、実施形態例
1、2、3においては、2成分現像法についてのみ述べ
たが、他の現像方法でも効果がある。好ましくは、現像
剤を感光体に対して接触させて潜像を現像する1成分接
触現像や2成分接触現像がより現像剤の同時回収効果を
高めるのに効果がある。
【0150】また、現像剤中のトナー粒子として実施形
態例3のように重合トナーを用いた場合には、上記の1
成分接触現像や2成分接触現像はもちろん1成分非接触
現像や2成分非接触現像など他の現像方法においても充
分な回収効果が得られる。
【0151】4)帯電器に印加する帯電バイアスは直流
電圧のみであってもよい。
【0152】5)交番電圧(交流電圧)の波形として
は、正弦波、矩形波、三角波等適宜使用可能である。ま
た、直流電源を周期的にオン/オフすることによって形
成された矩形はあっても良い。このように交番電圧の波
形としては周期的にその電圧値が変化するようなバイア
スが使用できる。
【0153】6)静電潜像形成のための画像露光手段と
しては、実施形態例の様にデジタル的な潜像を形成する
レーザー走査露光手段に限定されるものではなく、通常
のアナログ的な画像露光やLEDなどの他の発光素子で
も構わないし、蛍光燈等の発光素子と液晶シャッター等
の組み合わせによるものなど、画像情報に対応した静電
潜像を形成できるものであるなら構わない。
【0154】像担持体は静電記録誘電体等であっても良
い。この場合は、該誘電体面を所定の極性・電位に一様
に一次帯電した後、除電針ヘッド、電子銃等の除電手段
で選択的に除電して目的の静電潜像を書き込み形成す
る。
【0155】7)像担持体からトナー像の転写を受ける
記録媒体は転写ドラム等の中間転写体であってもよい。
【0156】8)画像形成装置はクリーナーレスシステ
ムのものに限られるものではなく、クリーナー106
(図8)を具備させた装置であってもよい。
【0157】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
像担持体の帯電手段として接触帯電手段を用いた画像形
成装置について、クリーナーレスシステムの画像形成装
置の場合であっても、トナーや外添剤の付着混入蓄積に
より接触帯電部材が過度に汚染状態になることが防止さ
れ、像担持体の耐久に伴う削れ量を大幅に軽減すること
ができ、接触帯電部材混入トナーのあふれぼた落ちや飛
散をなくすることができ、これにより、長期にわたって
安定して良好な画像形成をおこなわせることが可能とな
った。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1の画像形成装置の概略構成図
【図2】(a)は像担持体としての感光ドラムの層構成
模型図、(b)は電荷注入層を有する感光ドラムと接触
帯電部材としての磁気ブラシ帯電器の等価回路図(電荷
注入帯電の説明図)
【図3】磁気ブラシ帯電装置の概略構成図
【図4】磁気ブラシ帯電器に対する印加帯電バイアスに
ついて、周波数が1000Hzで矩形状の交番電圧を印
加したときの印加バイアスの振幅と1周目帯電電位につ
いてのグラフ
【図5】レーザー走査部(レーザースキャナー)の概略
構成図
【図6】現像装置の概略構成図
【図7】実施形態例2の画像形成装置の要部(ファーブ
ラシ帯電装置部分)の概略構成図
【図8】画像形成装置の従来例としての転写式電子写真
装置の一例の構成略図
【符号の説明】
A プリンター部 B 画像読み取り装置(イメージスキャナー) 1 像担持体(感光ドラム) 2 接触帯電装置 20 接触帯電部材としての磁気ブラシ帯電器 20A 接触帯電部材としてのファーブラシ帯電器 26・29 電極 3 レーザー走査部(レーザースキャナー) 4 現像装置 5 給紙カセット 6 転写装置 7 搬送装置 8 定着装置

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体に、該像担持体を所定の極性・
    電位に一様に帯電処理する工程、その帯電処理面に静電
    潜像を形成する画像情報書き込み工程、その静電潜像を
    トナーによってトナー像として現像する工程、そのトナ
    ー像を記録媒体に転写する工程を含む作像プロセスを適
    用して画像形成を実行し、像担持体は繰り返して作像に
    供する画像形成装置において、 像担持体を所定の極性・電位に一様に帯電処理する帯電
    手段は、像担持体に電圧を印加した接触帯電部材を当接
    させて行なう接触帯電手段であり、接触帯電部材の少な
    くとも一部に接触した電極を有することを特徴とする画
    像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記電極の電位が、像担持体帯電設定電
    位よりトナーの正規帯電極性とは逆の極性寄りであるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記接触帯電部材が、磁性粒子を磁気拘
    束させた磁気ブラシ部を有し、該磁気ブラシ部を像担持
    体に接触させた磁気ブラシ接触帯電部材であることを特
    徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記磁気ブラシ接触帯電部材の像担持体
    との接触領域よりも像担持体移動方向に対して下流側に
    磁気ブラシ部規制部材を有することを特徴とする請求項
    3に記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記磁気ブラシ部規制部材が電極を兼ね
    ていて、該磁気ブラシ部規制部材の電位が、像担持体帯
    電設定電位よりトナーの正規帯電極性とは逆の極性寄り
    であることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装
    置。
  6. 【請求項6】 前記電極の、前記磁気ブラシ接触帯電部
    材の像担持体との接触領域よりも像担持体移動方向に対
    して下流側に最も近い部分からさらに下流側に向かうに
    従い電位が像担持体帯電設定電位に近づいてゆくことを
    特徴とする請求項1ないし5のいづれか1つに記載の画
    像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記接触帯電部材が、導電性繊維のファ
    ーブラシ部を有し、該ファーブラシ部を像担持体に接触
    させたファーブラシ接触帯電部材であることを特徴とす
    る請求項1または2に記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 前記像担持体が表面に電荷注入層を有し
    て電荷注入帯電される回転感光体であることを特徴とす
    る請求項1ないし7のいづれか1つに記載の画像形成装
    置。
  9. 【請求項9】 前記像担持体の帯電処理面に静電潜像を
    形成する画像情報書き込み手段が像露光手段であること
    を特徴とする請求項1ないし8のいづれか1つに記載の
    画像形成装置。
  10. 【請求項10】 前記像担持体の静電潜像をトナーによ
    ってトナー像として現像する現像手段が、トナー像を記
    録媒体に転写したあとに像担持体に残留した残トナーを
    回収するクリーニング手段を兼ねることを特徴とする請
    求項1ないし9のいづれか1つに記載の画像形成装置。
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