JPH10253415A - マイクロヒータ、流量センサ及び湿度センサ - Google Patents

マイクロヒータ、流量センサ及び湿度センサ

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JPH10253415A
JPH10253415A JP9060308A JP6030897A JPH10253415A JP H10253415 A JPH10253415 A JP H10253415A JP 9060308 A JP9060308 A JP 9060308A JP 6030897 A JP6030897 A JP 6030897A JP H10253415 A JPH10253415 A JP H10253415A
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JP
Japan
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resistor
constant current
temperature
sensor
time
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JP9060308A
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English (en)
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Morimasa Uenishi
盛聖 上西
Takayuki Yamaguchi
隆行 山口
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Ricoh Seiki Co Ltd
Ricoh Elemex Corp
Ricoh Co Ltd
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Ricoh Seiki Co Ltd
Ricoh Elemex Corp
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 各種センサに利用した場合にその検出精度を
下げずに消費電力を低減させ得るマイクロヒータを提供
する。 【解決手段】 抵抗体を一定の目標温度に昇温させるた
めに定電流パルスを間欠的に流す定電流源によって、定
電流パルスの立上り時には電流値のオーバシュートAを
一定時間かけた電流〔電流波形1〕を供給することで、
抵抗体の温度が目標温度に到達するまでの熱応答時間τ
1 が短縮され、この結果、間欠駆動に要する通電時間を
短縮でき、支障なく間欠駆動できるため消費電力は低減
する。同時に、パルスを熱応答時間よりも短くはしてお
らず、センサにおける検出動作は本来の電流値による定
電流パルスの通電時に行われるため、センサとしての検
出精度も低下しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロヒータ、
流量センサ及び湿度センサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、マイクロヒータを利用する代表例
としてガスメータ等のフローセンサ(流量センサ)があ
る。このようなフローセンサとしては、例えば特開平2
−259527号公報に示されるように、マイクロヒー
タを流体の流れの方向に沿って配列させ、マイクロヒー
タ自体の抵抗値で温度を測定するものや、特開平4−5
8111号公報に示されるように流体の流れの上下流方
向でマイクロヒータを挾んで2つの温度測定用の抵抗体
を配設させたものがある。これらのフローセンサは、マ
イクロヒータに通電することにより発生する熱が流体の
流れによって移動し、マイクロヒータ近傍の熱の分布が
変化することを利用している。
【0003】ところが、フローセンサはマイクロヒータ
で発生させた熱を放出させる必要があるために多くの電
力が消費される。このため、電池駆動のフローセンサの
場合には、電池の寿命を著しく縮める原因となる。かと
いって、この消費電力の低減を図るために、マイクロヒ
ータへの電力供給量を減らそうとすると、原理上、フロ
ーセンサの出力が小さくなり、センサとして好ましくな
いものとなってしまう。
【0004】そこで、消費電力を低減させるための必然
的な対応策として、フローセンサを間欠的に駆動させる
ことが考えられている。間欠駆動においては、マイクロ
ヒータに電流を流し始めてから或る一定の目標温度に達
するまでに時間がかかる。この時間は、マイクロヒータ
の構造、その他の要因によって決まる時定数であり、以
下、熱応答時間τと称するものとする。この熱応答時間
τの間は、センサ出力は安定しないため、間欠駆動とい
えども、(τ+測定時間)の間は、最低でもマイクロヒ
ータに通電しなければならないことになる。熱応答時間
τはフローセンサにおいては、例えば、数十msecであ
り、測定時間と合わせると100msec程度は通電する必
要がある。このため、間欠駆動のサイクルが短いような
場合には実質的に消費電力を少なくすることは困難であ
る。
【0005】このような消費電力の問題は、フローセン
サに限らず、例えばマイクロヒータを用いた湿度センサ
でも同様である。即ち、湿度センサはマイクロヒータと
その近傍に配設された温度測定用抵抗体とを備えてお
り、マイクロヒータに通電することによりこのマイクロ
ヒータに発生した熱が空気に伝わる際に湿度によって熱
伝導率が変化し、結果として、マイクロヒータの温度が
変化することを利用して湿度を測定するからである。
【0006】この点、特開平8−136309号公報に
よれば、熱応答時間τよりも短いサイクルでマイクロヒ
ータに通電することにより、消費電力が少なくなるよう
にしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、特開平8−
136309号公報に示されるように短いサイクルとは
いえ間欠的にマイクロヒータに通電することで、熱的平
衡に達した時でもマイクロヒータの温度は僅かながら振
動することになる。フローセンサの出力は温度によって
変化するため、温度にこのような振動を生ずると、検出
精度は必然的に低下してしまう。
【0008】そこで、本発明は、各種センサに利用した
場合にその検出精度を下げることなく消費電力を低減さ
せることができるマイクロヒータを提供することを目的
とする。
【0009】さらには、センサの寿命を短くしてしまう
ことのないマイクロヒータを提供することを目的とす
る。
【0010】また、このようなマイクロヒータを利用す
ることにより、検出精度が高くて消費電力が少なく電池
駆動に適した流量センサ及び湿度センサを提供すること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明のマ
イクロヒータは、基板上に形成された凹部を跨ぐ橋上に
薄膜で形成されて前記基板から熱的に絶縁された抵抗体
と、この抵抗体を一定の目標温度に昇温させるために定
電流パルスを間欠的に流す定電流源とを備えたマイクロ
ヒータにおいて、前記定電流源は、定電流パルスの立上
り時に電流値のオーバシュートを一定時間かけた電流を
供給するようにした。従って、基本的には定電流パルス
で間欠駆動させるが、その立上り時のみ電流値にオーバ
シュートを一定時間かけることで、抵抗体の温度が目標
温度に到達する熱応答時間が短縮され、間欠駆動に要す
る通電時間を短縮させることができ、消費電力が低減す
る。また、熱応答時間よりも短くすることなく、かつ、
センサにおける検出動作は本来の電流値による定電流パ
ルスの通電時に行われるため、センサとしての検出精度
が低下することもない。
【0012】請求項2記載の発明は、請求項1記載のマ
イクロヒータにおいて、オーバシュートをかける一定の
時間は、抵抗体が一定の目標温度以上に昇温されない時
間内に設定されている。定電流パルスによる間欠駆動に
おいて電流値にオーバシュートをかけると抵抗体を目標
温度以上に昇温させてしまい、抵抗体を劣化させ、抵抗
体の劣化に伴う抵抗値変化を生じてセンサとしての検出
出力に変動を来すおそれがあるが、オーバシュートをか
ける一定時間が目標温度以上に昇温されない時間内に設
定されているので、このような不都合はなく、センサと
しての寿命を短くしてしまうことはない。
【0013】請求項3記載の発明の流量センサは、請求
項1又は2記載のマイクロヒータを用い、流体の流れに
伴う抵抗体の抵抗値変化に基づき流量を検出するように
した。従って、検出精度が高くて消費電力が少なく電池
駆動に適した流量センサとなる。
【0014】請求項4記載の発明の湿度センサは、請求
項1又は2記載のマイクロヒータを用い、湿度の変化に
伴う抵抗体の温度変化に基づき湿度を検出するようにし
た。従って、検出精度が高くて消費電力が少なく電池駆
動に適した湿度センサとなる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の第一の実施の形態を図1
ないし図4に基づいて説明する。本実施の形態は、マイ
クロヒータを利用した流量センサの一種として図2に示
すようなマイクロブリッジフローセンサ1に適用されて
いる。このフローセンサ1では、Si(100)ウェハ
による基板2上に絶縁体であるTa25の薄膜がスパッ
タリング法により形成され、さらに、フォトリソグラフ
ィ法により橋であるマイクロブリッジ3の形状にパター
ニングし、CDE(Chemical Dry Etching) 法によ
りエッチングすることにより、基板2にマイクロブリッ
ジ3が形成されている。ここに、マイクロブリッジ3の
長手方向はSi(100)ウェハ表面の<100>方向
に平行となるように形成されている。このようなマイク
ロブリッジ3上には流体の流れの方向に対して上流側と
下流側とに位置することになる一対の抵抗体4,5が薄
膜により形成されている。
【0016】これらの抵抗体4,5がマイクロヒータの
主要部を構成するもので、以下の方法で形成される。ま
ず、マイクロブリッジ3上にPt薄膜を形成した後、さ
らにTa25膜をを形成し、フォトリソグフィ法により
パターニングしてTa25膜をCDE法で抵抗体4,5
の形状にエッチングする。この後、抵抗体4,5の形状
にエッチングされたTa25膜をマスクとして逆スパッ
タリング法により最初のPt膜をエッチングすることに
より、Ptを素材とする抵抗体4,5が形成される。最
後に、KOH水溶液を用いて基板2を異方性エッチング
することで、マイクロブリッジ3の下部に凹部6による
空間を形成し、マイクロブリッジ3を基板2に対して熱
的に絶縁させる。即ち、マイクロブリッジ3は凹部6を
跨ぎ、基板2とは熱的に絶縁された構造体となる。ここ
に、抵抗体4,5は抵抗値が同じに設定されている。ま
た、抵抗体4,5の各々の端部は配線用のボンディング
パッド7とされている。
【0017】次に、抵抗体4,5に対する駆動回路の構
成を図3により説明する。抵抗体4,5の一端には別個
に設けられた定電流源8,9が各々接続され、他端側は
接地されている。また、定電流源8,9と抵抗体4,5
との各々の接続中点a,bからは出力端子が引き出さ
れ、演算増幅器10に入力されている。ここに、前記定
電流源8,9は同じ電流値の定電流を抵抗体4,5に流
すが、図示しない制御回路の下に予め設定されたサイク
ルの定電流パルスにて間欠駆動させるように設定されて
いる。
【0018】このような基本的な構成において、マイク
ロブリッジフローセンサ1を流路中に配設し、定電流源
8,9により抵抗体4,5に対して同じ電流値の定電流
パルスを間欠的に流すことにより、抵抗体4,5が或る
一定の目標温度となるように昇温させる。ここに、流体
に流れがない場合には上流側の抵抗体4と下流側の抵抗
体5とは抵抗値が等しいので、各々の抵抗体4,5にか
かるa,b点の電圧の差を演算増幅器10の出力とした
場合、その出力は0となる。一方、流体に流れが生ずる
と、上流側の抵抗体4で発生した熱が下流側の抵抗体5
側へ移動することにより、上流側の抵抗体4と下流側の
抵抗体5とでは温度差が生ずる。即ち、上流側の抵抗体
4は流体の流れにより冷される傾向を示し、下流側の抵
抗体5は抵抗体4の熱を受けて加熱される傾向を示す。
このような温度差に伴い、抵抗体4,5には抵抗値の差
が生ずる。ここに、これらの抵抗体4,5には定電流源
8,9によって同じ定電流が流されているので、抵抗値
の差に対応する電圧差がa,b点に生ずるので、演算増
幅器10によってこの電圧差が検出される。このときの
電圧差は流体の流量ないしは流速に比例するので、流量
を検出できる。
【0019】ここに、一般的な定電流パルスによる間欠
駆動の場合、定電流源8,9は図1(c)に示す電流波
形2のようなパルスとなる。これに対して、本実施の形
態では、定電流源8,9が抵抗体4,5に流す定電流パ
ルスは、図1(a)の電流波形1に示すようにその立上
り時に電流値のオーバシュートを一定時間かけた電流と
なるように制御されている。図1(a)中、A部分がオ
ーバシュートをかけた部分である。
【0020】従って、本実施の形態の駆動方式によれ
ば、図1(b)の電圧波形1に示す時間τ1 が出力を測
定するまでに要する最低の熱応答時間となる。これに対
して、図1(c)の電流波形2による場合の熱応答時間
は図1(d)の電圧波形2に示すτ2 となり、電圧波
形1における熱応答時間τ1 に比べて長いのがわかる。
【0021】具体的数値例によれば、この種のマイクロ
ブリッジフローセンサ1では図1(c)のようにオーバ
シュートをかけない場合の熱応答時間τ2 は約50msec
ほどかかることが確認されている。これに対して、定電
流パルスの電流値に対して10%のオーバシュートを1
0msecかけた場合には熱応答時間τ1 が20msec程度に
短くなることが確認された。この結果、測定自体に要す
る時間を50msecとした場合、電流波形2の方式では τ2 (=50msec)+50msec=100msec となるのに対し、本実施の形態による電流波形1の方式
によれば、 τ1 (=20msec)+50msec= 70msec となる。このような定電流パルスのパルス幅が30%程
度も短くなるので、オーバシュートによる僅かな電力ア
ップ以上に全体として消費電力の低減効果が大きなもの
となる。また、測定動作は熱応答時間τ1 が経過した後
で電圧波形が安定した状態で行われるので、抵抗体4,
5における温度の振動はなく、精度が低下することなく
測定を行える。
【0022】ところで、定電流パルスの立上り時にその
電流値にかけるオーバシュートの時間について図4を参
照して考察する。定電流パルスによる間欠駆動において
その立上り時にオーバシュートをかけると熱応答時間が
短縮される分、省電力化につながるが、オーバシュート
は抵抗体4,5を目標温度以上に昇温させてしまう可能
性があり、その場合には抵抗体4,5に劣化を生ずる。
即ち、抵抗体4,5の劣化によりその抵抗値に変化が生
ずると、出力変動を生ずるので好ましくない。よって、
定電流パルスにかけるオーバシュートの条件を適正化さ
せる必要がある。
【0023】本実施の形態では、オーバシュートの条件
として、抵抗体4,5の温度が一定の目標温度以上に昇
温されることがない時間内に収まるように設定されてい
る。図4(a)の電流波形3は定電流パルスにかけるオ
ーバシュートの時間を変化させた様子を示し、図4
(b)の電圧波形3はその時の電圧波形を示している。
図中、電圧波形3の上部太線が目標温度に上昇する電圧
値を示している。図4によれば、同じ強度のオーバシュ
ートであっても、オーバシュートをかける時間が長くな
るにつれて抵抗体4,5が到達する温度が高くなり、或
る一定の時間を超えると目標温度以上に昇温させてしま
うことがわかる。
【0024】例えば、図2に示したマイクロブリッジフ
ローセンサ1のような例では、オーバシュートの強度
と、目標温度を超える時間との間には、 オーバシュート強度〔%〕 目標温度を超える時間〔msec〕 10 20弱 20 10 30 10未満 といった関係が見出された。
【0025】また、オーバシュート強度を10〔%〕で
固定し、オーバシュート時間のみを変えた場合におい
て、抵抗体4,5の抵抗値変化0.5%を故障規格と
し、累積故障率を0.1%としたときの、寿命変化を調
べたところ、 オーバシュート時間〔msec〕 相対寿命 0 1 10 1 20 0.79 30 0.33 40 0.18 50 0.07 (ただし、寿命はオーバシュートなしのときを1とした
相対寿命である)のような結果が得られた。
【0026】従って、抵抗体4,5が一定の目標温度を
超えない時間内で定電流パルスにオーバシュートをかけ
ることにより、抵抗体4,5の寿命を縮めてしまうこと
なく省電力化を図れる。この結果、数十年に渡る長寿命
が要求されるガスメータなどへの適用が効果的となる。
【0027】なお、本実施の形態では、一対の抵抗体
4,5を流体の流れの上下流方向に配設させたフローセ
ンサの例で説明したが、流量センサを構成する上で必ず
しも一対の抵抗体を用いる必要はなく、各種方式のもの
であってもよい。
【0028】本発明の第二の実施の形態を図5に基づい
て説明する。本実施の形態は、マイクロヒータを利用し
た湿度センサ11に適用されている。この湿度センサ1
1は基板12上に形成されたマイクロブリッジ13を有
し、このマイクロブリッジ13上には空気の流れ方向に
対して同じ条件となるマイクロブリッジ用の抵抗体14
とその温度測定用抵抗体15とが対向する状態で形成さ
れている。16は基板12に形成された凹部で、マイク
ロブリッジ13はこの凹部16を跨ぐことにより基板1
2から熱的に絶縁されている。17は抵抗体14,15
の端部の配線用のボンディングパッドである。このよう
な湿度センサ11は図2のマイクロブリッジフローセン
サ1の場合と同様な方法で作製される。
【0029】ここに、特に図示しないが、抵抗体14に
は定電流パルスを間欠的に流す定電流源が接続されてい
る。この場合の定電流パルスは、図1(a)に示した場
合と同様にその立上り時に一定時間のオーバシュートを
かけたものとされる。
【0030】このような構成において、湿度センサ11
を空気雰囲気中に配設し、定電流源により抵抗体14に
対してオーバシュートをかけた定電流パルスを間欠的に
流し、発熱させる。この抵抗体14の温度は対向配設さ
れている温度測定用抵抗体15を通じて測定される。こ
のような状況下で、湿度によって空気中への熱伝導率が
変化すると、温度測定用抵抗体15が測定する温度に変
化を生ずる。よって、この温度測定用抵抗体15を介し
て測定される温度変化に基づき湿度が測定される。ここ
に、前記実施の形態の場合と同様に、抵抗体14にオー
バシュートをかけた定電流パルスを流すようにしている
ので、間欠駆動においても測定開始までに要する熱応答
時間が少なく済むため、測定精度に支障を来すことな
く、省電力化を図ることができる。特に、長期に渡って
電池駆動が可能になるため、湿度センサ11を極めてコ
ンパクトな構成としてAC電源のない場所で利用するこ
とも可能となる。
【0031】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、抵抗体を
一定の目標温度に昇温させるために定電流パルスを間欠
的に流す定電流源によって、定電流パルスの立上り時に
電流値のオーバシュートを一定時間かけた電流を供給す
るようにしたので、抵抗体の温度が目標温度に到達する
までの熱応答時間を短縮させることができ、この結果、
間欠駆動に要する通電時間を短縮でき、消費電力を低減
させることができる。さらには、熱応答時間よりも短く
することなく、かつ、センサにおける検出動作は本来の
電流値による定電流パルスの通電時に行われるため、セ
ンサとしての検出精度を低下させることもない。
【0032】請求項2記載の発明によれば、請求項1記
載の発明におけるオーバシュートをかける一定の時間
を、抵抗体が一定の目標温度以上に昇温されない時間内
に設定しているので、抵抗体を目標温度以上に昇温させ
てしまい、抵抗体を劣化させ、抵抗体の劣化に伴う抵抗
値変化を生じてセンサとしての検出出力に変動をきたし
寿命を縮めてしまう、といった不都合を生ずることな
く、省電力化を図ることができる。
【0033】請求項3記載の発明によれば、請求項1又
は2記載のマイクロヒータを用いているので、検出精度
が高くて消費電力が少なく電池駆動に適した流量センサ
を提供することができる。
【0034】請求項4記載の発明によれば、請求項1又
は2記載のマイクロヒータを用いているので、検出精度
が高くて消費電力が少なく電池駆動に適した湿度センサ
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態を示す定電流パルス
による間欠駆動における電流波形及び電圧波形の波形図
である。
【図2】マイクロブリッジフローセンサの構成を模式的
に示す平面図である。
【図3】その駆動回路を示す回路図である。
【図4】オーバシュートをかける時間を説明するための
電流波形及び電圧波形の波形図である。
【図5】本発明の第二の実施の形態の湿度センサの構成
を模式的に示す平面図である。
【符号の説明】
1 流量センサ 2 基板 3 橋 4,5 抵抗体 6 凹部 8,9 定電流源 11 湿度センサ 12 基板 13 橋 14 抵抗体 16 凹部 A オーバシュート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 隆行 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に形成された凹部を跨ぐ橋上に薄
    膜で形成されて前記基板から熱的に絶縁された抵抗体
    と、この抵抗体を一定の目標温度に昇温させるために定
    電流パルスを間欠的に流す定電流源とを備えたマイクロ
    ヒータにおいて、前記定電流源は、定電流パルスの立上
    り時に電流値のオーバシュートを一定時間かけた電流を
    供給することを特徴とするマイクロヒータ。
  2. 【請求項2】 オーバシュートをかける一定の時間は、
    抵抗体が一定の目標温度以上に昇温されない時間内に設
    定されていることを特徴とする請求項1記載のマイクロ
    ヒータ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のマイクロヒータを
    用い、流体の流れに伴う抵抗体の抵抗値変化に基づき流
    量を検出することを特徴とする流量センサ。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載のマイクロヒータを
    用い、湿度の変化に伴う抵抗体の温度変化に基づき湿度
    を検出することを特徴とする湿度センサ。
JP9060308A 1997-03-14 1997-03-14 マイクロヒータ、流量センサ及び湿度センサ Pending JPH10253415A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015169552A (ja) * 2014-03-07 2015-09-28 株式会社リコー 検出装置、検出回路、センサモジュール及び画像形成装置
JPWO2015151638A1 (ja) * 2014-03-31 2017-04-13 日立金属株式会社 熱式質量流量測定方法、当該方法を使用する熱式質量流量計、及び当該熱式質量流量計を使用する熱式質量流量制御装置

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US10508943B2 (en) 2014-03-31 2019-12-17 Hitachi Metals, Ltd. Thermal mass flow rate measurement method, thermal mass flow meter using said method, and thermal mass flow controller using said thermal mass flow meter

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