JPH10253397A - 位置測定装置 - Google Patents

位置測定装置

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JPH10253397A
JPH10253397A JP6151297A JP6151297A JPH10253397A JP H10253397 A JPH10253397 A JP H10253397A JP 6151297 A JP6151297 A JP 6151297A JP 6151297 A JP6151297 A JP 6151297A JP H10253397 A JPH10253397 A JP H10253397A
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JP
Japan
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light
slit
length
photoelectric conversion
light source
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JP6151297A
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English (en)
Inventor
Koji Ichigaya
弘司 市ヶ谷
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SEFUTO KENKYUSHO KK
Original Assignee
SEFUTO KENKYUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構造で製造が容易となる微差方式の位
置測定装置を提供する。 【解決手段】 受光部10と光源30は、連結部材40
によって一体的構造とされ、横断面が略横向きのコの字
形をしている。スリットマスク20は、長手方向の一辺
が受光部10と光源30の間の凹部に挟まれた状態で、
受光部10及び光源30に対してx方向に移動可能とさ
れる。スリットマスク20の受光部10と光源30の間
の凹部に挟まれた部分には、略長手方向の全体にわたっ
てスリット形成領域20aが設けられており、ここには
y方向に多数のスリットが刻まれている。光源30は平
面光源とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、正確な位置測定が
必要とされるあらゆる分野に適用可能な位置測定装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】正確な距離や長さ(以下「距離」と総称
する)の測定は、さまざまな分野で重要であり、種々の
方法が実用化されている。二つの点の間の距離を求める
には、その二つの点の相対位置を正確に測定することが
必要となる。距離もしくは相対位置の測定に用いられる
一般的な手段としては、ノギス、マイクロメーター、ダ
イヤルゲージ、マグネスケール、レーザー測長器、顕微
鏡、光の干渉を利用した測長器などが従来から知られて
いる。半導体集積回路技術の分野や工作機械分野等、多
くの分野では、加工手段と加工対象物との正確な位置合
わせが必要となるため、その前提として、高精度の距離
もしくは相対位置の測定が必要となる。
【0003】例えば、半導体製造の分野では、半導体ウ
ェハ上への素子の形成から、チップのダイシング、ワイ
ヤボンディング、パッケージングに至るまでの多くの段
階で、位置合わせのための正確な距離測定が必要とな
る。ダイシング加工における位置合わせの方法には、パ
ターン認識の技術が用いられることがある。また、自動
化された工作機械の場合も、ツールと加工ワークとの間
の正確な相対位置の検出が不可欠であり、例えばエンコ
ーダなどからの信号から加工ワークの移動量を検出し、
これに基づいてツールと加工ワークとの位置を数値制御
するなどの方法で位置合わせを行っている。
【0004】従来の位置測定装置は、いずれも、特定の
分野の位置測定には適していても、それ以外の分野で位
置測定が必要な場合に直ちに転用することは難しい。ま
た、測定長が微小である場合には高い分解能で正確に測
定できるもの(たとえば、電子顕微鏡)でも、その分解
能を保ったまま大きな測定長を測定することは、一般に
は困難である。
【0005】そこで、本出願人は、先に、あらゆる分野
に適用可能な、種々の方式に基づく位置測定装置につい
て、以下の一連の特許出願を行った。 特願平7−79816(単一光源方式) 特願平7−145339(複数光源方式) 特願平7−188992(微差方式) 特願平8−13480(干渉方式) 特願平8−13481(干渉微差方式) これらの特許出願に係る一連の発明は、それぞれ巧みな
方法で精密な位置測定を可能としている。また、これら
の各方式は、いずれも直線に移動する場合の相対位置だ
けでなく、同一の軸の周りに相対回転可能な二つの要素
の相対回転角の測定にも適用できるので、高精度のロー
タリーエンコーダを実現することを可能とする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の種々
の方式のうち、微差方式による位置測定装置では、光源
としてスリットを用いる場合、受光部の光電変換素子を
スリットの配列間隔と僅かに異なる間隔で多数配置する
必要がある。この多数の光電変換素子は1グループに、
スリットの配列間隔と光電変換素子の配列間隔に依存し
て決まる一定の数ずつ含まれるようにグループ分けされ
る。この場合、グループ数が多ければそれだけ位置測定
の精度は高くなるが、あるグループ数を越えると精度向
上の効果は少なくなり、また、グループ数が多くなると
多数の光電変換素子を正確な位置に配置して製造するの
が難しくなる等の理由で製造コストが嵩む。一方、最低
1グループ分の光電変換素子があれば微差方式に基づく
位置測定は可能であり、したがって精度及び製造コスト
等を考慮して適当なグループ数の受光部とすることが望
ましい。
【0007】本発明は、上記事情に基づいてなされたも
のであり、簡単な構造で製造が容易となる微差方式の位
置測定装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの第一の発明は、一辺に沿ったスリット形成領域に、
当該一辺と垂直な方向に切り込まれたスリットが当該一
辺のほぼ全体にわたり所定間隔で形成された長方形のス
リットマスクと、前記スリットマスクのスリット形成領
域に光を投射するよう前記スリット形成領域に沿って配
置された光源と、前記スリットマスクを挟んで前記光源
と反対の側に配置され、前記スリット形成領域と対向す
る部分に複数の光電変換素子が前記スリットの配列間隔
と僅かに異なる所定の間隔で直線状に配列されている受
光部と、前記光源から光を投射されたときに前記受光部
の各光電変換素子から出力される信号を処理して前記ス
リットマスクと前記受光部との相対位置を算出する回路
部とを有する位置測定装置であって、前記スリットマス
クの前記スリット形成領域の長さを最大測定長と略同じ
長さとし、且つ前記受光部の長さを前記スリット形成領
域の長さに比べて十分短くしたことを特徴とする。
【0009】上記の目的を達成するための第二の発明
は、外縁近傍のスリット形成領域に、半径方向に切り込
まれたスリットが全周にわたり所定間隔で形成された円
盤状のスリットマスクと、前記スリットマスクのスリッ
ト形成領域に光を投射するよう前記スリット形成領域に
沿って配置された光源と、前記スリットマスクを挟んで
前記光源と反対の側に配置され、前記スリット形成領域
と対向する部分に複数の光電変換素子が前記スリットの
配列間隔と僅かに異なる所定の間隔で配列されている受
光部と、前記光源から光を投射されたときに前記受光部
の各光電変換素子から出力される信号を処理して前記ス
リットマスクと前記受光部との相対回転角を算出する回
路部とを有する位置測定装置であって、前記受光部の前
記スリット形成領域に沿った長さを前記スリット形成領
域の円周長に比べて十分短くしたことを特徴とする。
【0010】上記第一及び第二の発明において、前記光
源と前記受光部を一体的構造とし、その横断面を、凹部
にスリットマスクを挟むコ字状としてもよい。本発明
は、上記より、スリットの間隔と光電変換素子の間隔が
n:m(nとmは整数とする)とすると、光電変換素子
m個分の距離(=スリットn個分の距離)が受光分の1
グループ分の長さとなる。すなわち、m個分隔てた光電
変換素子同士は、スリットを透過して受光する光の量が
同じであり、したがって最低1グループ分の光電変換素
子があれば、各光電変換素子からの出力信号を周期関数
化して、その位相からスリット間隔の範囲内で、スリッ
トマスクと受光部との相対位置を詳細に算出できる。こ
のように光電変換素子の数を抑えることによって、装置
を簡素化でき、製造コストを低減できる。
【0011】また、測定長の全体にわたって一定の精度
で位置測定を行うためには、受光部全体がスリットマス
クのスリット形成領域と重なる範囲でスリットマスクと
受光部とを相対移動させる必要がある。このため、受光
部の長さが長くなると、一定の精度で位置測定を行うこ
とができる長さがスリットマスクの長さに比べて短くな
る。しかし、受光部の長さをスリット形成領域の長さに
比べて十分短くすることによって、一定の精度で位置測
定を行うことができる範囲が長くなる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して本発明の
一実施形態について説明する。尚、本発明は、微差方式
に基づいているため、まず微差方式による位置測定の原
理について説明する。図1は、微差方式に基づく位置測
定の原理を説明するための概略断面図である。図1に示
すように、この方式の位置測定装置では、受光部10と
スリットマスク20を用いる。直線的に相対移動可能な
二つの要素、すなわち相対位置を測定使用とする二つの
要素の一方に受光部10を、他方にスリットマスク20
を取り付ける。このとき受光部10の光電変換素子の配
列方向及びスリットマスク20のスリットの配列方向
が、二つの要素が相対移動する方向と一致するように、
かつ互いに対向するように配置する。
【0013】スリットマスク20には、図1の紙面に垂
直な方向に切り込まれた多数のスリット211 ,2
2 ,・・・(これらを符号21で代表して示す)が、
一例として10μm間隔でX軸方向に配列されている。
スリットマスク20の上部には、光源(図示せず)が設
けられている。この光源は、スリットマスク20に投射
される光がほぼ平行と考えることができる程度に、スリ
ットマスク20と受光部10の間隔に比べて十分遠くに
配置する。光源は、受光部10の全体がスリットを通っ
た光を受光できれば、原理上スリットマスク20と共に
移動するか、受光部10と共に移動するか、また、固定
されているかを問わない。
【0014】スリットマスク20に投射された光のう
ち、スリット21を通過した光だけが、所定の角度αの
広がりをもって受光部10の表面へ投射される。スリッ
トマスク20は、受光部10に平行に配置され、受光部
10との距離を一定に保ったままx軸方向に並進移動で
きる。受光部10の表面には、多数の光電変換素子(ホ
トダイオード、ホトトランジスタ、CCD等)が、スリ
ット21の間隔10μmと僅かに異なる11μm間隔
で、x軸方向に直線状に配置されている。これらの光電
変換素子は、連続する10個の光電変換素子で一つのグ
ループを形成している。この1グループに属する光電変
換素子の数は、スリット21と光電変換素子の配列間隔
の違いに依存する。ここでは、各グループに属する光電
変換素子をアルファベットの大文字I,J,K,L,
M,N,O,P,Q,Rで区別するものとし、また、そ
れぞれの光電変換素子が属するグループの番号をアルフ
ァベットの添字で表示する。
【0015】図1は、第n番目のグループの最も左に位
置する光電変換素子In の真上にスリットマスク20の
一つのスリット211 が来ている状態を示している。こ
の状態で、光電変換素子In は受光可能な光の最大量を
受け、その出力値は最大となる。また、各光電変換素子
の間隔と各スリットの間隔が上記のように僅かに異なる
ため、In の隣の光電変換素子Jn とその上のスリット
212 の位置は僅かにずれ、光電変換素子Jn の出力値
は、最大値よりわずかに小さくなっている。以下、同様
に、右側に行くに従って光電変換素子の出力値は徐々に
小さくなり、光電変換素子Nn において出力値が最小と
なる。その後は増加に転じ、第n+1グループの光電変
換素子In+1 では再び真上にスリット2112が来て、そ
の出力値は再び最大となる。
【0016】受光部10の各光電変換素子及びスリット
マスク20の各スリットを上記の間隔で配置したことに
より、光の投射範囲に含まれるすべてのグループにおけ
る各光電変換素子の出力値の変化の仕方は、第nグルー
プの対応する光電変換素子の出力値の変化の仕方と同じ
になる。したがって、受光部10全体の光電変換素子の
出力値を棒グラフにして順番に並べると、その包絡線は
正弦波状の変化を示し、各グループの対応する光電変換
素子の出力値は同じになる。そして、各グループの対応
する光電変換素子の出力値を相互に加算して10個の加
算値を求め、これを棒グラフにして順番に並べると、そ
の包絡線は図2のようなより振幅の大きな正弦波状の周
期関数D(x) となる。同図においてI,J,K,L,
M,N,O,P,Q,Rは上記の加算値を示し、それぞ
れ I=I1 +I2 +・・・+In +・・・ J=J1 +J2 +・・・+Jn +・・・ K=K1 +K2 +・・・+Kn +・・・ L=L1 +L2 +・・・+Ln +・・・ M=M1 +M2 +・・・+Mn +・・・ N=N1 +N2 +・・・+Nn +・・・ O=O1 +O2 +・・・+On +・・・ P=P1 +P2 +・・・+Pn +・・・ Q=Q1 +Q2 +・・・+Qn +・・・ R=R1 +R2 +・・・+Rn +・・・ によって求められる。
【0017】ここで、図1において、受光部10を固定
し、スリットマスク20を少しずつ左側(−x方向)に
移動させたときに、光電変換素子In の出力値がどのよ
うに変化するかを考える。スリットマスク20が左側に
移動すると、その真上のスリット211 が光電変換素子
n の位置から移動し、その結果光電変換素子In が受
ける光の量は徐々に減少する。スリットマスク20が約
5μm移動すると、光電変換素子In の受光量は最小に
なる。しかし、移動量が5μmを超えると、隣のスリッ
ト212 から受ける光の量が多くなるため、光電変換素
子In の受光量は増加に転じる。そして、スリットマス
ク20が10μm移動するとスリット212 が光電変換
素子In の真上に来て、光電変換素子In は、再び受光
可能な光の最大量を受ける。
【0018】したがって、光電変換素子In の出力値
は、スリットマスク20が10μm移動するごとに1周
期分変化する。位相は異なるが、1周期の変化をすると
いう点では他の光電変換素子も同様である。すなわち、
スリットマスク20が10μm移動するごとに各光電変
換素子の出力値はそれぞれの位相で1周期分変化するの
で、図2に示す正弦波はスリットマスク20が10μm
移動するごとに、1周期の変化を示すことが分かる。こ
のことは、図2の正弦波の1周期に対応する実距離が1
0μmであることを示している。
【0019】上記の説明から明らかなように、特定の光
電変換素子、例えば図1の光電変換素子In についてそ
の出力値を常時モニターしていれば、スリットマスク2
0が10μm移動するごとに、この出力値はピークとな
る。したがって、所定の回路手段を用いて出力値をパル
ス信号に変換し、そのパルス数をカウントすることによ
って、スリットマスク20が受光部10に対して何スリ
ット分移動したかが分かる。したがってスリットマスク
20の最初の位置が分かっていれば、スリット間隔を単
位として受光部10に対するスリットマスク20の位置
を知ることができる。本明細書では、このスリット間隔
を単位としたスリットマスク20の位置を「スリットア
ドレス」と呼ぶ。そして、スリットアドレス内において
更に詳細な位置を示すアドレスを「局所アドレス」と呼
ぶこととする。スリットアドレスと局所アドレスが求ま
れば、受光部10に対するスリットマスク20の相対位
置が特定される。
【0020】局所アドレスについては、図2に示した正
弦波状の周期関数のピークの位相(Iの点からピークの
点までの位相角)を求めることによって算出することが
できる。尚、図2の周期関数D(x) は、図1の状況、す
なわち光電変換素子In の真上にスリット211 が来て
いる状況に対応しているのでピークの位相が0°である
が、一般にはピークの位相は0°から360°までの任
意の角度値をとる。この角度をθ1 とする。図2のよう
な周期関数D(x) が得られれば、周知の演算回路(図示
せず)を用いて、D(x) のピーク値までの位相θ1 を容
易に、しかも高い精度で求めることができる。このθ1
を求めることは、関数D(x) の第一次高調波の位相を求
めることに対応する。
【0021】図2に示す周期関数D(x) を、 D(x) =Acos(x−θ1) と表すことができる。この式で、θ1 は、図2に示すよ
うに、D(x) のピーク値の位相であり、この段階ではそ
の値は不明である。また、Aは定数である。ここで、D
(x) にcos xを掛けて1周期にわたって積分したものを
Cとすると、 C = πA cosθ1 となる。これはフーリエ変換のリアル成分に該当する。
また、D(x) に sinxを掛けて1周期にわたって積分し
たものをSとすると、 S = πA sinθ1 となる。これはフーリエ変換のイマジナリー成分に該当
する。したがって、 S/C = tanθ1 であり、θ1 は、 θ1 = tan-1(S/C) によって求めることができる。
【0022】実際の演算では、離散的にサンプリングし
たデータを用いて計算する。例えば位相角45°間隔で
サンプリングしたデータ(1周期8サンプリング)を考
え、これを D(0) ,D(1) ,D(2) ,D(3) ,D(4) ,D(5) ,D
(6) ,D(7) とする。これに対応して、1周期の cosxを 1,s,0,−s,−1,−s,0,s とし、1周期の sinxを 0,s,1,s,0,−s,−1,−s とする。ここで、s= cos45°= sin45°≒0.7
07を示すものとする。
【0023】このようにすると、Cは、 C=D(0) ×1+D(1) ×s+D(2) ×0+D(3) ×
(−s) +D(4) ×(−1)+D(5) ×(−s)+D(6) ×0+
D(7) ×s となり、Sは、 S= D(0) ×0+D(1) ×s+D(2) ×1+D(3) ×
s +D(4) ×0+D(5) ×(−s)+D(6) ×(−1)+
D(7) ×(−s) となり、このSとCの値は簡単な計算によって求められ
る。したがって、これからθ1 は、 θ1 = tan-1(S/C) によって求めることができる。
【0024】このようなθ1 が求められたら、受光部1
0に対するスリットマスク20の局所アドレスl1 は、
10〔μm〕を1周期360°として、 l1 = 10〔μm〕 × θ1 /360 (1) によって求めることができる。例えば、θ1 の値が9
0.25°だとすれば、局所アドレスl1 は、上の式か
ら、 l1 = 20.06〔μm〕 となる。
【0025】図3は、微差方式による位置測定装置のブ
ロック図である。同図に示すように、この位置測定装置
は、受光部10を構成する多数の光電変換素子11と、
対応する光電変換素子の出力を増幅する多数のアンプ1
2と、各アンプ12からの出力信号を単一の伝送路に送
出するためのマルチプレクサ13と、アナログ信号をデ
ィジタル信号に変換するA/D変換回路14と、上記の
原理説明で述べた計算を行ってスリットアドレス及び局
所アドレスをを算出する演算回路15からなる。
【0026】ここまでは、光電変換素子及びスリットが
直線状に配置され、受光部及びスリットマスクもこの直
線と平行に相対移動するものとして説明した。しかし、
微差方式による位置測定は、以下のようにして、回転角
の測定にも適用することができる。すなわち、スリット
マスクを円盤状とし、その外縁近傍の周全体に半径方向
に切り込んだスリットを設ける。一方、受光部は、この
円盤状スリットマスクの軸と同じ軸の回りにスリットマ
スクに対し相対的に回転できるようにし、スリットマス
クのスリットと対向するように、光電変換素子を円環状
に配置する。光電変換素子の配列間隔は、は、図1で説
明したのと同様に、スリットの配列間隔と僅かに異な
り、この配列間隔の僅かな違いによって1グループに含
まれる光電変換素子の数が決まる。スリットマスクに対
し受光部と反対の側には光源を設け、スリットマスクに
光を投射する。光電変換素子から出力される信号の処理
については、直線的に相対移動する場合と同じである。
このような構成にすることによって、円盤状のスリット
マスクと受光部との相対回転角を高い精度で求めること
ができる。以上が、微差方式による位置測定の原理説明
である。
【0027】ところで、図1では受光部10について第
nグループ及びその前後のグループの一部を示してあ
る。このように、多数のグループ分の光電変換素子を設
けると、各グループの対応する光電変換素子の出力値を
加算したI,J,K,L,M,N,O,P,Q,Rの値
からその包絡線として図2の正弦波状の周期関数D(x)
を求めるので周期関数D(x) の振幅が大きくなり、その
ことによって位置測定の精度が向上する。しかし上記の
説明から分かる通り、図2に示す周期関数D(x)は、受
光部10に少なくとも1グループ分の光電変換素子(図
1の場合であれば10個)があれば求められる。一般
に、グループ数が多くなれば精度は高くなるが、多数の
光電変換素子を正確に配置する必要があるので製造コス
トが嵩む。また、グループ数が多くなると、それだけ精
度向上の割合は低下する。一方、グループ数が少ない場
合は、極めて高い精度は望めないものの、製造コストが
少なくて済み装置の構造を簡単化できる。したがって、
少ないコストで簡単な構造を希望する場合には、それに
応じて配置する光電変換素子の数を少なくした受光部を
用いればよい。
【0028】そこで、本発明では、受光部に設ける光電
変換素子の数を、スリットマスクに設けるスリットの数
に比べて大幅に少なくする。更にスリットマスクに光を
投射する光源を受光部と一体的な構造とする。これによ
り装置の構造が簡素化され、コストが低減し、適用範囲
がより広がる。図4(a)は本発明の第一実施形態の位
置測定装置の主要部を示した平面図、同図(b)は同図
(a)のA−A矢視断面図である。図4において、受光
部10と光源30は、連結部材40によって一体的構造
とされ、横断面が図4(b)に示すような略横向きのコ
の字形をしている。スリットマスク20は、長手方向の
一辺が受光部10と光源30の間の凹部に挟まれた状態
で、受光部10及び光源30に対してx方向に移動可能
とされる。スリットマスク20の受光部10と光源30
の間の凹部に挟まれた部分には、略長手方向の全体にわ
たってスリット形成領域20aが設けられている。スリ
ット形成領域20aには、y方向と平行なな多数のスリ
ットが、x方向に直線的に配列されている。光源30は
平面光源とし、光源30から発せられた光のうち、スリ
ットを通る光だけが受光部10に到達する。
【0029】ところで、一定の精度で位置測定を行うに
は受光部10のx方向の長さ全体がスリット形成領域2
0aと重なっていることが必要となる。したがって、受
光部10のx方向の長さがスリットマスク20のスリッ
ト形成領域20aの長さに比べて僅かに短い程度だと、
受光部10とスリットマスク20の相対移動可能距離が
短くなり、その結果最大測定長が短くなる。しかし、本
実施形態では、図4(a)に示すように受光部10のx
方向の長さをスリット形成領域20aに比べて十分に短
くしてあるので、一定の精度を保ったまま、スリット形
成領域20aの長さとほぼ同程度の十分に長い最大測定
長を確保することができる。
【0030】ステッパに本実施形態の装置を適用する場
合を考えると、例えば本体側に受光部10及び光源30
を、ステージ側にスリットマスク20を取り付ける。こ
の場合、受光部10と光源30は必ずしも一体的である
必要はなく、ステッパの本体側の構造物を介して連結さ
れていてもよい。ステッパのステージが本体に対してx
方向に移動すると、受光部10の各光電変換素子は、受
けた光の量に対応した電気信号を出力する。これを図示
しない回路部で前述のような処理を行って、ステージと
本体との相対位置を算出する。
【0031】図5(a)は本発明の第二実施形態の位置
測定装置の主要部を示した平面図、同図(b)は同図
(a)のB−B矢視断面図である。本実施形態は、本発
明の位置測定装置を、ロータリーエンコーダに適用した
場合の実施形態である。すなわち、軸50の回りに別々
に相対回転可能な二つの機械的要素の一方に円盤状のス
リットマスク60を取り付け、他方に受光部70及び光
源80を取り付ける。ここでも受光部70及び光源80
は、連結部材90を介して一体的構造とし、図5(b)
のように横断面を略横向きのコの字形とする。スリット
マスク60の外縁近傍の受光部70と光源80で挟まれ
た部分にはスリット形成領域60aが設けられ、ここに
半径方向に切り込まれたスリットが全周にわたり所定間
隔で形成されている。受光部70に設けられる光電変換
素子の配列間隔は、このスリットの配列間隔と僅かに異
なる。受光部70及び光源80は、スリット形勢領域6
0aの全体にわたって設けられているのではなく、その
一部のみに設けられている。
【0032】回転角を測定しようとする前記二つの機械
的要素が軸50の回りに相対的に回転すると、受光部7
0に配列された光電変換素子は受けた光の量に対応した
電気信号を出力する。これを図示しない回路部で前述の
ような処理を行って、二つの機械的要素の間の相対回転
角を算出する。尚、本発明は微差方式によるものである
が、本発明の主たる特徴は、受光部の範囲をスリットマ
スクのスリット形勢領域の一部の範囲だけに限った点に
ある。したがって、かかる特徴については、微差方式だ
けでなく、単一光源方式、複数光源方式、干渉方式、干
渉微差方式などにも、そのまま適用することができる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
受光部を、スリット形成領域の一部の範囲のみに配置し
たことにより、簡単な構造で製造が容易となり、コスト
の低減を図ることができ、また、スリット形成領域の長
さとほぼ同程度の最大測定長を確保することができる位
置測定装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】微差方式に基づく位置測定の原理を説明するた
めの概略断面図である。
【図2】微差方式において、受光部の各グループの対応
する光電変換素子の出力値を相互に加算した値を示した
棒グラフに及びその包絡線を示した図である。
【図3】微差方式による位置測定装置のブロック図であ
る。
【図4】本発明の第一実施形態を示す平面図及び断面図
である。
【図5】本発明の第二実施形態を示す平面図及び断面図
である。
【符号の説明】 10,70 受光部 11,Rn-1 ,In 〜Rn ,In+1 ,Jn+1 光電変
換素子 12 アンプ 13 マルチプレクサ 14 A/D変換回路 15 演算回路 20,60 スリットマスク 20a,60a スリット形成領域 21,211 ,212 ,・・・ スリット 30,80 光源 40,90 連結部材 50 回転軸

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一辺に沿って設けられたスリット形成領
    域に、当該一辺と垂直な方向に切り込まれたスリットが
    当該一辺のほぼ全体にわたり所定間隔で形成された長方
    形のスリットマスクと、 前記スリットマスクのスリット形成領域に光を投射する
    よう前記スリット形成領域に沿って配置された光源と、 前記スリットマスクを挟んで前記光源と反対の側に配置
    され、前記スリット形成領域と対向する部分に複数の光
    電変換素子が前記スリットの配列間隔と僅かに異なる所
    定の間隔で直線状に配列されている受光部と、 前記光源から光を投射されたときに前記受光部の各光電
    変換素子から出力される信号を処理して前記スリットマ
    スクと前記受光部との相対位置を算出する回路部とを有
    する位置測定装置であって、 前記スリットマスクの前記スリット形成領域の長さを最
    大測定長と略同じ長さとし、且つ前記受光部の前記スリ
    ット形成領域に沿った長さを前記スリット形成領域の長
    さに比べて十分短くしたことを特徴とする位置測定装
    置。
  2. 【請求項2】 前記光源と前記受光部を一体的構造と
    し、その横断面を、凹部にスリットマスクを挟むコ字状
    としたことを特徴とする請求項1記載の位置測定装置。
  3. 【請求項3】 外縁近傍のスリット形成領域に、半径方
    向に切り込まれたスリットが全周にわたり所定間隔で形
    成された円盤状のスリットマスクと、 前記スリットマスクのスリット形成領域に光を投射する
    よう前記スリット形成領域に沿って配置された光源と、 前記スリットマスクを挟んで前記光源と反対の側に配置
    され、前記スリット形成領域と対向する部分に複数の光
    電変換素子が前記スリットの配列間隔と僅かに異なる所
    定の間隔で配列されている受光部と、 前記光源から光を投射されたときに前記受光部の各光電
    変換素子から出力される信号を処理して前記スリットマ
    スクと前記受光部との相対回転角を算出する回路部とを
    有する位置測定装置であって、 前記受光部の前記スリット形成領域に沿った長さを前記
    スリット形成領域の円周長に比べて十分短くしたことを
    特徴とする位置測定装置。
  4. 【請求項4】 前記光源と前記受光部を一体的構造と
    し、その横断面を、凹部にスリットマスクを挟むコ字状
    としたことを特徴とする請求項3記載の位置測定装置。
JP6151297A 1997-03-14 1997-03-14 位置測定装置 Pending JPH10253397A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109238334A (zh) * 2018-10-29 2019-01-18 邵凤影 一种可电子读数的百分表指针及其表盘

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