JPH10253359A - センサの信号処理方法及び信号処理装置 - Google Patents

センサの信号処理方法及び信号処理装置

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JPH10253359A
JPH10253359A JP9052107A JP5210797A JPH10253359A JP H10253359 A JPH10253359 A JP H10253359A JP 9052107 A JP9052107 A JP 9052107A JP 5210797 A JP5210797 A JP 5210797A JP H10253359 A JPH10253359 A JP H10253359A
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JP
Japan
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signal
signal processing
component
sensor
frequency band
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Withdrawn
Application number
JP9052107A
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English (en)
Inventor
Tomohito Takahata
智史 高畠
Koichi Watanabe
浩一 渡辺
Masaaki Ando
雅明 安藤
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Murata Manufacturing Co Ltd
Data Tec Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Data Tec Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 例えばジャイロセンサ等を用いたマウスに搭
載される信号処理装置において、当該装置の使用環境変
化があっても正確な角度検知を可能とする。 【解決手段】 マウス本体の運動を検出するジャイロセ
ンサからの検出信号に対して閾値以下の信号成分を抑制
する信号処理装置において、ハイパスフィルタ31によ
り検出信号から特定周波数以上の成分を抽出し、この周
波数成分に基づいて閾値決定部32により閾値を決定す
る。そして、不感帯処理部33においてこの閾値以下の
信号成分を抑制するようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、ジャイロ
センサや加速度センサ等のセンサを用いた三次元データ
入力装置、ポインティングデバイス、カーナビゲーショ
ンシステム等に適用されるセンサの信号処理方法及び信
号処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、被検出体の姿勢や速度等を検出す
るためのセンサとして、ジャイロセンサや加速度センサ
が使用されている。このようなセンサは、機構上、例え
ば残留ノイズのような種々のタイプのノイズが発生する
ので、検出信号のみに基づいて被検出体の動作量を算出
した場合に、ノイズに起因する検出誤差が生じる可能性
がある。そこで、従来は、センサ出力に基づいて動作量
算出を行う装置の前段に、該センサの検出信号に対して
ノイズ除去等を行うための信号処理装置が設けられてい
るのが通常である。
【0003】図16は、従来の信号処理装置の構成例を
示すブロック図、図17は、この信号処理装置の動作説
明図である。
【0004】図16において、この種のセンサの一例と
なるジャイロセンサからの出力信号、例えば角速度信号
は、増幅器・緩衝器・フィルタ等のアナログ回路(図示
せず)を経て、アナログ/ディジタル変換部(以下、A
/D変換部)1でディジタル信号に変換される。ディジ
タル信号に変換された角速度信号Vinは、図17に示す
ような入出力特性を持つ不感帯処理部2に導かれる。不
感帯処理部2では、角速度信号Vinと予め設定された閾
値Vth、−Vthとを比較し、−Vth<Vin<Vthのとき
は出力信号Voutを“0”レベル、それ以外のときは出
力信号Voutを該当レベルのまま出力する。不感帯処理
部2からの出力Voutは、積分処理部3に入力され、こ
こで積分されて角度信号が算出される。
【0005】通常、上記不感帯処理部2は、マイクロプ
ロセッサを用いたソフトウェアのアルゴリズムとして実
現され、閾値Vth、−Vthは、固定データとしてROM
(read only memory)上に書き込まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
信号処理装置では、不感帯処理部2で使用される閾値は
予め設定されていることが必要である。一方、この閾値
は、ROMに書き込まれているため、容易に変更するこ
とができない。このことは、例えば個々の振動型ジャイ
ロセンサ毎に異なる残留ノイズ(リップルノイズ)に十
分に対応できず、センサ個々に設定するための煩雑な調
整作業が必要になることを意味している。また、信号処
理装置の使用環境によって変動する電磁界等に起因する
ランダムノイズ等を考慮した場合、これに対して十分大
きな閾値を予め設定しておく必要がある。しかし、閾値
を過大にすると、本来必要となる微弱な信号成分を不用
意にキャンセルする場合があり、正確な角速度検知に支
障をきたす可能性があった。
【0007】そこで本発明の課題は、上述のようなセン
サ毎の煩雑な閾値の調整作業を省略することができ、か
つ環境変化があった場合であっても、これに柔軟に対応
して正確な信号処理結果が得られるようにした、改良さ
れた信号処理方法及び信号処理装置を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、被検出体の運
動を検出するセンサからの検出信号に対して閾値以下の
信号成分を抑制する信号処理方法に適用される。そし
て、上記課題は、検出信号から特定周波数帯域成分を抽
出し、この抽出された特定周波数帯域成分に基づいて閾
値を決定するようにすることにより解決される。
【0009】また、本発明は、被検出体の運動を検出す
るセンサからの検出信号からオフセット成分を補正する
信号処理方法に適用される。そして、上記課題は、検出
信号から特定周波数帯域成分を抽出し、この抽出された
特定周波数帯域成分に基づいてオフセット成分を決定す
るようにすることにより解決される。
【0010】また、本発明は、被検出体の運動を検出す
るセンサからの検出信号に対して閾値以下の信号成分を
抑制する不感帯処理手段を備えた信号処理装置に適用さ
れる。そして、上記課題は、前記検出信号から特定周波
数帯域成分を抽出する第1のフィルタ手段と、第1のフ
ィルタ手段により抽出された特定周波数帯域成分に基づ
いて閾値を決定する閾値決定手段とを信号処理装置に設
け、不感帯処理手段が、閾値決定手段により決定された
閾値を用いるように構成することにより解決される。
【0011】本発明の好ましい実施態様として、例えば
第1のフィルタ手段が高周波帯域成分を抽出するような
ものが挙げられる。また、第1のフィルタ手段を複数設
けて各々の第1のフィルタ手段が互いに異なる特定周波
数帯域成分を抽出するようにし、閾値決定手段も第1の
フィルタ手段の各々に対応して複数設けるような例も挙
げられる。この場合、閾値決定手段は、所定時間間隔毎
に閾値を決定する。
【0012】さらに、本発明は、被検出体の運動を検出
するセンサからの検出信号からオフセット成分を補正す
るオフセット補正手段を備えた信号処理装置に適用され
る。そして、上記課題は、信号から特定周波数帯域成分
を抽出する第2のフィルタ手段を信号処理装置に設け、
オフセット補正手段が、第2のフィルタ手段により抽出
された特定周波数帯域成分に基づいてオフセット成分を
補正することにより達成される。
【0013】本発明の好ましい実施態様の例として、前
記第2のフィルタ手段が低周波帯域成分を抽出するよう
なものが挙げられる。また、オフセット補正手段が、セ
ンサからの検出信号が所定の閾値を越えた場合にオフセ
ット成分の補正を行うような例も挙げられる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
【0015】(第1実施形態)図1は、本発明の第1実
施形態に係る信号処理装置のブロック構成図、図2
(a)は第1実施形態の信号処理装置が適用される三次
元マウスの内部構成を示す正断面図、図2(b)はその
側断面図である。
【0016】まず、図2(a),(b)を参照して三次
元マウスの概略構成について説明する。この三次元マウ
スは、センサ部11と、信号処理装置として機能する演
算部12とから構成される。センサ部11は、被検出体
として機能する、手で握れる程度の大きさのマウス本体
13の内部に、回転自在のボール体14、2つのロータ
リーエンコーダー15、16、ジャイロセンサ17、及
び2つのスイッチ18、19を配置して構成される。
【0017】ボール体14は、マウス本体13の底部に
形成された開口部(図示省略)からその一部が露出する
ように配置され、この露出部分がマウスパッド28と接
することによって、マウス本体13の移動に連動して回
転するようになっている。ロータリーエンコーダ15、
16は、互いに直交する水平2軸方向(前後、左右)か
らボール体14の表面に常時接触するように配置され、
各軸におけるボール体14の回転量に対応する信号をそ
れぞれ出力するようになっている。ジャイロセンサ17
は、上記2軸に直交する第3の軸(垂直方向)に配置さ
れ、マウス本体13の回転量に対応した信号を出力する
ようになっている。2つのスイッチ18、19は、各々
マウス本体13の上面に配置された操作ボタン20、2
1に連動しており、対応する操作ボタン20、21が押
されたときに、それを表す選択信号を出力する。
【0018】ジャイロセンサ17は、角速度を高精度に
検出できるものであれば、特にその種類を問うものでは
ないが、例えば圧電型振動ジャイロを用いることが好ま
しい。この圧電型振動ジャイロは、小型、軽量でマウス
本体13に装着可能な上、量産性が高いので、製造コス
トの大幅な低減化が期待できるものである。
【0019】センサ部11は、マウス本体13の前後の
移動量(ボール体14の回転量)を第1のロータリーエ
ンコーダ15で検出し、回転信号P1として出力すると
共に、マウス本体13の左右の移動量(ボール体14の
回転量)を第2のロータリーエンコーダ16で検出し、
回転信号P2として出力する。マウス本体13が回転し
た場合は、これをジャイロセンサ17で検出し、角速度
信号Rとして出力する。そして、これらの信号P1、P
2、Rを、スイッチ18、19に対応した選択信号と共
に演算部12に送出する。
【0020】演算部12は、アナログインターフェース
22、パルスインターフェース23、出力インターフェ
ース24、CPU25、及びメモリ26から構成され、
その駆動電源は、信号ケーブル27と一体化された電源
線を介して図略のコンピュータ側から供給される。
【0021】アナログインターフェース22は、ジャイ
ロセンサ17が検出した角速度信号Rをディジタル信号
に変換するA/D変換部(図1参照)と、A/D変換部
の出力をCPU25の入力レベルに増幅する増幅器とを
備えている。
【0022】パルスインターフェース23は、ロータリ
ーエンコーダ15、16が検出したパルス信号P1、P
2を整形する波形整形回路と、整形されたパルス信号を
CPU25の入力レベルに増幅する増幅器とを備えてい
る。
【0023】CPU25は、例えば1チップのマイクロ
プロセッサであり、メモリ26との間で情報の授受を行
うことで、所要の機能を演算部12に形成する。メモリ
26は、CPU25が読み込んで実行する処理プログラ
ムを収納したROMと、CPU25による処理結果を記
憶するRAMとから構成される。メモリ26内の処理プ
ログラムとCPU25との協働により演算部12に形成
される機能ブロックの一部を図1に示す。なお、マイク
ロプロセッサ15、16からのパルス信号P1、P2を
処理する機能については図示を省略している。また、図
1においてA/D変換部30は上述のアナログインター
フェース22が具備するブロックであり、CPU25前
段の増幅器、あるいは必要に応じて設けられる緩衝器に
ついては図示を省略している。但し、A/D変換部30
を含んだ1チップマイクロプロセッサを用いてもよい。
【0024】図1において、ジャイロセンサ17からの
角速度信号Rは、A/D変換部30でディジタル信号V
inに変換される。A/D変換部30でディジタル信号に
変換された角速度信号Vinは2分岐され、一方は特定周
波数以上の成分を分離するフィルタ手段として機能する
ハイパスフィルタ(HPF)31に導かれ、分離された
信号成分は閾値決定手段として機能する閾値決定部32
に導かれる。分岐された他方の角速度信号Vinは、閾値
決定部32で導出された閾値Vth、−Vthと共に不感帯
処理手段として機能する不感帯処理部33に導かれる。
不感帯処理部33で必要な処理が施された角速度信号V
outは、積分処理部34において角度信号にするための
積分処理がなされる。
【0025】次に、本実施形態の作用を図3〜図6を用
いて説明する。なお、角速度信号の表現は便宜上アナロ
グ信号として表現する。
【0026】図3は角速度信号とそれに重畳しているノ
イズ成分を示したものである。図4は、これをHPF3
1により分離し、閾値決定部32において所定時間A内
での最大振幅値(絶対値)により閾値VthAを決定し、
また別の所定時間B内での最大振幅値(絶対値)により
閾値VthBを決定する様子を表している。なお、図4で
は、最大振幅値で閾値を算出する例が示されているが、
実効値により求めることもできる。図5は閾値決定部3
2で設定されたVthA、VthBに基づき不感帯処理部33
において不感帯処理が行われる場合の入出力特性例であ
る。ここでは、所定時間Aで決定された閾値VthAは、
所定時間Bで新たな閾値VthBが決定されることによっ
て更新される。
【0027】図6は、閾値決定部32における閾値決定
の手順説明図である。閾値決定部32では、まず、ステ
ップS1、S2において、HPF31からの特定周波数
以上の成分を所定時間計測し、そのうちの振幅の最大値
|Vmax|を抽出する。所定時間が経過すると(ステッ
プS1:NO)、ステップS3において、所定時間時間
内での振幅最大値|Vmax|を閾値Vthに設定し、ステ
ップS4において、この閾値Vth、及び符号を反転した
閾値−Vthを不感帯処理部33に送出する。これらの閾
値Vth、−Vthは不感帯処理部33で不感帯処理に使用
される。
【0028】上記一連の処理は高速に行われるため、時
間的なノイズ成分の振幅変化に伴って、適応的に不感帯
幅が変化するものである。
【0029】(第2実施形態)図7は、本発明の第2実
施形態に係る信号処理装置のブロック構成図である。な
お、以下の説明において、上述の第1実施形態と同様の
構成要素については同一の符号を付し、その説明を簡略
化する。
【0030】本実施形態においては、フィルタ手段とし
て機能するバンドパスフィルタ(BPF)35a、35
b及び閾値決定部32a、32bが2組設けられてい
る。ディジタル変換された角速度信号Vinは3分岐さ
れ、一つは特定周波数帯域成分を分離するバンドパスフ
ィルタ35aに導かれ、分離された信号成分は閾値決定
部32aに導かれる。もう一つの分岐された角速度信号
は、バンドパスフィルタ35aとは異なる特定周波数帯
域成分を分離するバンドパスフィルタ35bに導かれ、
分離された信号成分は閾値決定部32bに導かれる。閾
値決定部32a、32bで導出された閾値Vth1、−V
th1、Vth2、−Vth2は、共に不感帯処理部33へ導か
れる。
【0031】なお、図7の機能ブロック図に示される各
機能ブロックは、A/D変換部30を除いて具体的には
メモリ26内の処理プログラムとCPU25との協働に
より演算部12に形成される。但し、A/D変換部30
を含んだ1チップマイクロプロセッサを用いてもよい。
【0032】次に、本実施形態の作用を図8〜図12を
用いて説明する。
【0033】図8は、角速度信号と、それに重畳してい
るノイズ成分を示したものである。図9は、これをBP
F35aにより分離し、閾値決定部32aにおいて所定
時間A内での最大振幅値(絶対値)によりにより閾値V
th1Aを決定し、また別の所定時間B内での最大振幅値
(絶対値)閾値Vth1Bを決定する様子を表している。図
10は、同様にノイズ成分をBPF35bにより分離
し、閾値決定部32bにおいて所定時間A内での最大振
幅値(絶対値)により閾値Vth2Aを決定し、また別の所
定時間B内での最大振幅値」(絶対値)により閾値V
th2Bを決定する様子を表している。なお、図9及び図1
0では、最大振幅値(絶対値)で閾値を算出する例を示
しているが、実効値より求めることもできる。図11
は、閾値決定部32a、32bで設定されたVth1A、V
th1B、Vth2A、Vth2Bに基づいて不感帯処理が行われる
場合の入出力特性例であり、所定時間Aで決定された閾
値Vth1A、Vth2Aは、所定時間Bで新たな閾値Vth1B
th2Bが決定されることにより更新される。
【0034】図12は、閾値決定部32a、32bにお
ける閾値決定の手順説明図である。閾値決定部32a,
32bでは、まず、ステップS11〜S13において、
BPF35a、35bからの特定周波数帯域成分が所定
時間計測され、そのうちの振幅の最大値|Vmax1|、|
max2|がそれぞれ抽出される。所定時間が経過すると
(ステップS11:NO)、ステップS14において振
幅最大値|Vmax1|、|Vmax2|の大小関係が判定され
る。そして、振幅最大値|Vmax1|が|Vmax2|以上で
あれば(ステップS14:Yes)、ステップS15及
びステップS16において振幅最大値|Vmax1|を閾値
th1に、振幅最大値|Vmax2|を閾値Vth2にする。一
方、振幅最大値|Vmax1|が|Vmax2|より小さければ
(ステップS14:NO)、ステップS17及びステッ
プS18において振幅最大値|Vma x1|を閾値Vth2
振幅最大値|Vmax2|を閾値Vth1にし、ステップS1
9において、閾値Vth1、Vth2及びその符号を反転した
閾値−Vth1、Vth2をそれぞれ不感帯処理部33に送出
する。これらの閾値Vth1、Vth2、−Vth1、Vth2は、
不感帯処理部33で不感帯処理に使用される。
【0035】(第3実施形態)図13は、本発明の第3
実施形態に係る信号処理装置のブロック構成図である。
なお、以下の説明において、上述の第1及び第2実施形
態と同様の構成要素については同一の符号を付し、その
説明を簡略化する。この実施形態では、A/D変換部3
0でディジタル信号に変換された角速度信号を、オフセ
ット補正手段として機能するオフセット補正部36を経
て不感帯処理部33に導いている。不感帯処理部33を
経た角度信号は2分岐され、一方は角度信号にするため
の積分処理部34へ導出される。また、もう一方は、角
速度成分に含まれるオフセット変動、即ち特定周波数以
下の低周波成分を分離するローパスフィルタ(LPF)
37に導かれ、ここで抽出された低周波成分は、オフセ
ット成分決定手段として機能するオフセット成分決定部
38に導かれる。オフセット成分決定部38は、LPF
37で抽出された低周波成分に基づいてオフセット成分
を決定し、決定されたオフセット成分はオフセット補正
部36に導かれる。
【0036】なお、図13に示される各機能ブロック
は、A/D変換部30を除いて具体的にはメモリ26内
の処理プログラムとCPU25との協働により演算部1
2に形成される。但し、A/D変換部30を含んだ1チ
ップマイクロプロセッサを用いてもよい。
【0037】次に、本実施形態の作用を図14及び図1
5を用いて説明する。なお、角速度信号の表現は便宜上
アナログ信号として表現する。
【0038】図14は角速度信号に重畳しているオフセ
ット変動成分を示したものである。LPF37は、不感
帯処理部33からの角速度信号から特定周波数以下の低
周波成分を抽出し、これをオフセット成分決定部38に
導出する。オフセット成分決定部38は、この低周波成
分から補正すべきオフセット成分を決定し、これをオフ
セット補正部36に導出する。オフセット補正部36
は、このオフセット成分を入力角速度信号から減算する
ことにより、不要なオフセット変動をキャンセルする。
この様子を図15に示す。
【0039】なお、オフセット補正部36によるオフセ
ットキャンセル処理は、不感帯処理部33に導かれる信
号が規定時間以上継続して不感帯内に収まっているとき
に停止されることがより好ましい。
【0040】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、圧電振動ジャイロ特有の残留ノイズ(リップルノ
イズ)、あるいは電磁界の変化や電源等の外部環境に起
因し時間的な変化を伴うノイズ成分(ランダムノイズ)
を自動的かつ適応的にキャンセルすることができる。こ
の結果、予めこれらノイズに応じた不感帯幅を設定する
必要がなくなり、煩雑な調整工程を省略することがで
き、かつ環境変化によっても柔軟に対応し、正確な角速
度検知を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態である信号処理装置を示
す機能ブロック図である。
【図2】第1実施形態の信号処理装置が適用される三次
元マウスを示す図であって、(a)はその内部構成を示
す正断面図、(b)は側断面図である。
【図3】第1実施形態の信号処理装置に入力されるセン
サからの検出信号の一例を示す図である。
【図4】第1実施形態の信号処理装置のHPFから出力
される信号の一例を示す図である。
【図5】第1実施形態の信号処理装置の不感帯処理部に
おける入出力特性の一例を示す図である。
【図6】第1実施形態の信号処理装置の動作を説明する
ためのフローチャートである。
【図7】本発明の第2実施形態である信号処理装置を示
す機能ブロック図である。
【図8】第2実施形態の信号処理装置に入力されるセン
サからの検出信号の一例を示す図である。
【図9】第2実施形態の信号処理装置の一方のBPFか
ら出力される信号の一例を示す図である。
【図10】第2実施形態の信号処理装置の他方のBPF
から出力される信号の一例を示す図である。
【図11】第2実施形態の信号処理装置の不感帯処理部
における入出力特性の一例を示す図である。
【図12】第2実施形態の信号処理装置の動作を説明す
るためのフローチャートである。
【図13】本発明の第3実施形態である信号処理装置を
示す機能ブロック図である。
【図14】第3実施形態の信号処理装置に入力されるセ
ンサからの検出信号の一例を示す図である。
【図15】第3実施形態の信号処理装置によるオフセッ
ト補正の動作を説明するための図である。
【図16】従来の信号処理装置の一例を示す機能ブロッ
ク図である。
【図17】従来の信号処理装置の不感帯処理部における
入出力特性の一例を示す図である。
【符号の説明】
12 演算部 13 マウス本体 17 ジャイロセンサ 31 ハイパスフィルタ(HPF) 32、32a、32b 閾値決定部 33 不感帯処理部 35a、35b バンドパスフィルタ(BPF) 36 オフセット補正部 37 ローパスフィルタ(LPF)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安藤 雅明 京都府長岡京市天神二丁目26番10号 株式 会社村田製作所内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検出体の運動を検出するセンサからの
    検出信号に対して所定の閾値以下の信号成分を抑制する
    信号処理方法において、 前記検出信号から特定周波数帯域成分を抽出し、この抽
    出した特定周波数帯域成分に基づいて閾値を決定する過
    程を含むことを特徴とするセンサの信号処理方法。
  2. 【請求項2】 被検出体の運動を検出するセンサからの
    検出信号からオフセット成分を補正する信号処理方法に
    おいて、 前記検出信号から特定周波数帯域成分を抽出し、この抽
    出した特定周波数帯域成分に基づいてオフセット成分を
    決定する過程を含むことを特徴とするセンサの信号処理
    方法。
  3. 【請求項3】 被検出体の運動を検出するセンサからの
    検出信号に対して閾値以下の信号成分を抑制する不感帯
    処理手段を備えた信号処理装置において、 前記信号から特定周波数帯域成分を抽出する第1のフィ
    ルタ手段と、 前記第1のフィルタ手段により抽出された前記特定周波
    数帯域成分に基づいて前記閾値を決定する閾値決定手段
    とを備え、前記不感帯処理手段を、前記閾値決定手段に
    より決定された前記閾値を用いるように構成したことを
    特徴とするセンサの信号処理装置。
  4. 【請求項4】 前記第1のフィルタ手段が高周波帯域
    成分を抽出するものであることを特徴とする請求項3記
    載の信号処理装置。
  5. 【請求項5】 前記第1のフィルタ手段が複数設けら
    れ、各々の第1のフィルタ手段において互いに異なる特
    定周波数帯域成分が抽出されるとき、前記閾値決定手段
    を、前記第1のフィルタ手段の各々に対応して複数設け
    たことを特徴とする請求項3または4記載の信号処理装
    置。
  6. 【請求項6】 前記閾値決定手段が所定時間間隔毎に前
    記閾値を決定するように構成されていることを特徴とす
    る請求項3、4または5記載の信号処理装置。
  7. 【請求項7】 被検出体の運動を検出するセンサからの
    検出信号からオフセット成分を補正するオフセット補正
    手段を備えた信号処理装置において、 前記検出信号から特定周波数帯域成分を抽出する第2の
    フィルタ手段を備え、 前記オフセット補正手段を、前記第2のフィルタ手段に
    より抽出された前記特定周波数帯域成分に基づいて前記
    オフセット成分を補正するように構成したことを特徴と
    するセンサの信号処理装置。
  8. 【請求項8】 前記第2のフィルタ手段が低周波帯域成
    分を抽出するものであることを特徴とする請求項7記載
    の信号処理装置。
  9. 【請求項9】 前記オフセット補正手段は、前記センサ
    からの検出信号が所定の閾値を越えた場合にオフセット
    成分の補正を行うように構成されていることを特徴とす
    る請求項7または8記載のセンサの信号処理装置。
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