JPH10251593A - 耐汚染性に優れたポリエステル樹脂系塗料組成物 - Google Patents

耐汚染性に優れたポリエステル樹脂系塗料組成物

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JPH10251593A
JPH10251593A JP5907897A JP5907897A JPH10251593A JP H10251593 A JPH10251593 A JP H10251593A JP 5907897 A JP5907897 A JP 5907897A JP 5907897 A JP5907897 A JP 5907897A JP H10251593 A JPH10251593 A JP H10251593A
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polyester resin
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resin
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Seiichi Kumazaki
誠一 熊崎
Hiroshi Akiyama
博 秋山
Kenji Kimura
健二 木村
Katsunori Nomura
勝則 野村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水や油を主成分とする汚染物質をはじきやす
い、耐汚染性を向上させたポリエステル樹脂系塗料組成
物を得る。 【解決手段】 側鎖の一部に反応性官能基を導入したラ
ダーシリコンをアクリルポリオール樹脂に組み込んだ骨
格を有するアクリルポリオール変性ラダーシリコン樹脂
を含有するポリエステル樹脂系塗料組成物。ポリエステ
ル樹脂を主成分とした上塗り塗料中の塗料固形分中に前
記したアクリルポリオール変性ラダーシリコン樹脂を
0.5%〜50%含有する塗料組成物。更に、ポリエス
テル樹脂の数平均分子量が1,000〜12,000で
ある前記したポリエステル樹脂系塗料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、既存金属鋼板の外
装・内装材、家電製品、業務用機器等の用途としての特
徴を維持し加えて耐汚染性を付与した塗装金属鋼板用塗
料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】溶融亜鉛メッキ鋼板、電気亜鉛メッキ鋼
板、アルミ−亜鉛合金メッキ鋼板、亜鉛−鉄合金メッキ
鋼板、アルミ合金メッキ鋼板、アルミ板、ステンレス鋼
板等にコイルコート塗装、カーテン フロー塗装或いは
スプレー塗装で塗装された鋼板は建材用外装材として、
屋根材・壁材に使用され、一方内装材として、間仕切、
内装壁材として使用され、他方家電・業務用用途として
冷凍ショーケース・冷蔵庫・エアコン・洗濯機・レンジ
台等に使用されている。
【0003】家電および業務用電気製品の代表である冷
蔵庫に例を取ると、水や醤油、酢といった水溶性成分
や、サラダ油やドレッシングなどの油を主成分とした成
分によってドアや側板部が汚染される。耐汚染性につい
てはこれまで一般的な評価方法として油性マジックの痕
跡によって評価されることが多かったが、この評価方法
では、水を主成分とする汚染物質、また、油を主成分と
する汚染物質による汚染については必ずしも相関性がな
く、充分評価できていなかった。そのため、例え油性マ
ジックによる痕跡が残らなくとも実際に使用する場合充
分な耐汚染性効果が得られないことがあった。近年消費
者のニーズとして清潔・衛生に対する追求の指向が強く
業界全体が対応に苦慮している。
【0004】このような従来のマジックの痕跡による評
価のみでは形態が異なる汚染に対し充分な評価が出来
ず、結果として良好な耐汚染性の塗料組成物が得られて
いなかった。しかしながら、近年、水や油を主成分とす
る汚染物質に対するはじきやすさの観点、即ち、接触角
の測定が耐汚染性評価の目安として有効であることが知
られてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、水と
油の双方に対して高い接触角を有した塗膜を形成するこ
とのできる塗料組成物、即ち、外装材の雨や排気ガス等
の汚染物質、及び家電製品等における様々な汚染物質に
対し汚れにくい塗膜を形成することのできる塗料組成物
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成す
るに至った。即ち、本発明は、側鎖の一部に反応性官能
基を導入したラダーシリコンをアクリルポリオール樹脂
に組込んだ骨格を有するアクリルポリオール変性ラダー
シリコン樹脂を含有することを特徴とするポリエステル
樹脂系上塗り塗料組成物に関する。
【0007】また、本発明は前記した塗料組成物中のア
クリルポリオール変性ラダーシリコン樹脂の含有量が
0.5〜50重量%の範囲であるポリエステル樹脂系上
塗り塗料組成物に関する。
【0008】また、本発明は前記したポリエステル樹脂
の数平均分子量が1,000〜12,000であるポリ
エステル樹脂系上塗り塗料組成物に関する。
【0009】更に、本発明は着色顔料又は無着色顔料を
含有するポリエステル樹脂系上塗り塗料組成物、乃至
は、顔料を含有しないクリヤー塗料であるポリエステル
樹脂系上塗り塗料組成物に関し、基材が金属鋼板である
金属鋼板用ポリエステル樹脂系上塗り塗料組成物に関す
る。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明においてポリエステル樹脂
とは主に多塩基酸と多価アルコールとのエステル化合物
である。多塩基酸としては、テレフタル酸、イソフタル
酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、フマル酸無水
マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸ヘキサヒドロ無
水フタル酸などの二塩基酸、無水トリメリト酸、メチル
ヒドロエキセントリカルボン酸、無水ピロメリト酸など
の三価以上の多塩基酸などが用いられ、これらを多塩基
酸と組み合わせても良い。
【0011】多価アルコールとしてはエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ブ
タンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチルペ
ンタジオール、1,4−ヘキサンジオール、1,6−ヘ
キサジオールなどの脂肪族または脂環属の二価アルコー
ルが主に用いられ、さらに必要に応じてグリセリン、ト
リメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタ
エリストールなどの三価以上の多価アルコールを併用し
て用いても良い。
【0012】多塩基酸と多価アルコールのエステル化は
公知の方法で行える。具体的には、ポリエステル樹脂と
して、数平均分子量1,000〜12,000の範囲内
にあるものであり、例えば、ベッコライト46−118
(大日本インキ化学工業(株)製ポリエステル樹脂)、
ベッコライト54−464(大日本インキ化学工業
(株)製ポリエステル樹脂)が挙げられる。
【0013】本発明に於いて必要な場合に使用し得る硬
化剤としてのアルキルエーテル化アミノホルムアルデヒ
ド樹脂としては、例えばメタノール、エタノール、n−
ブタノール、イソブタノール、イソプロパノール等の炭
素数1〜4のアルコールによりアルキルエーテル化され
たホルムアルデヒド或いはパラホルムアルデヒド等と尿
素、N,N−エチレン尿素、ジシアンジアミド、アミノ
トリアジン等との縮合生成物が挙げられる。又、メトキ
シカメチロール−N,N−エチレン尿素、メトキシ化メ
チロールジシアジンアミド、メトキシ化メチロールベン
ゾグアナミン、メトキシ化メチロールメラミン、ブトキ
シ化メチロールメラミン、メトキシ化/ブトキシ化混合
メチロールメラミン等も挙げられ、それぞれ単体または
併用して使用することができる。
【0014】上記に於いて使用し得る市販のメラミン樹
脂としては、三井サイアナミッド(株)製サイメル30
3、サイメル325、大日本インキ化学工業(株)製ベ
ッカミンL−117、ベッカミンL−145等を挙げる
ことができる。
【0015】上記に於いて使用し得る硬化触媒として
は、p−トルエンスルホン酸のアミン中和物、ドデシル
ベンゼンスルホン酸のアミン中和物、またはジノニルナ
フタレンスルホン酸のアミン中和物等を挙げることがで
きるが、p−トルエンスルホン酸のアミン中和物が特に
好ましい。これらの酸の中和に使用されるアミンとして
は、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジイソブ
チルアミンなどが挙げられる。その種類に応じて選択さ
れた公知の反応促進剤を併用することもできる。
【0016】本発明に於いて硬化剤として必要な場合に
使用し得るイソシアネート化合物としては芳香族、脂肪
族のジイソシアネート、3価以上のポリイソシアネート
があり、低分子化合物、高分子化合物のいずれでもよ
い。例えば、テトラエチレンジイソシアネート、ヘキサ
メチレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネー
ト、ジフェニルメタンジイソシアネート、水素化ジフェ
ニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネ
ート、水素化キシリレンジイソシアネート、イソホロン
ジイソシアネート、或いはこれらのイソシアネート化合
物の3量体、及び、これらのイソシアネートの過剰量
と、例えばエチレングルコール、プロピレングリコー
ル、トリメチロールプロパン、グリセリン、ソルビトー
ル、エチレンジアミン、モノエタノールアミン、ジエタ
ノールアミン、トリエタノールアミン等の低分子活性水
素化合物または各種ポリエステルポリオール類、ポリア
ミド類の高分子活性水素化合物等とを反応させて得られ
る末端イソシアネート基含有化合物が挙げられる。
【0017】イソシアネート化合物としてはブロック化
イソシアネート化合物であってもよい。イソシアネート
ブロック化合物としては、例えばフェノール、チオフェ
ノール、メチルチオフェノール、エチルチオフェノー
ル、クレゾール、キシレノール、レゾルシノール、ニト
ロフェノール、クロロフェノール、アセトキシム、メチ
ルエチルケトオキシム、シクロヘキサノンオキシム等の
オキシム類、メタノール、エタノール、プロパノール、
ブタノール等のアルコール類、エチレンクロルヒドリ
ン、1,3−ジクロロ−2−プロパノール等のハロゲン
置換アルコール類、t−ブタノール、t−ペンタノール
等の3級アルコール類、ε−カプロラクタム、δ−バレ
ロラクタム、γ−ブチロラクタム、β−プロピロラクタ
ム等のラクタム類が挙げられる。
【0018】その他にも芳香族アミン類、イミド類、ア
セチルアセトン、アセト酢酸エステル、マロン酸エチル
エステル等の活性メチレン化合物、メルカプタン類、イ
ミン類、尿素類、ジアリール化合物類重亜硫酸ソーダ等
も挙げられる。ブロック化イソシアネートは上記イソシ
アネート化合物とイソシアネートブロック化剤とを従来
公知の適宜の方法より付加反応させて得られる。
【0019】これらの架橋剤には、その種類に応じて選
択させた公知の硬化剤あるいは促進剤を併用することも
できる。
【0020】上記に於いて使用し得る市販のイソシアネ
ート樹脂としては、大日本インキ化学工業(株)製バー
ノックD−550、同、DB−980K、同、D−50
0。及び日本ポリウレタン工業社製コロネート2515
等を挙げることができる。
【0021】これらの硬化剤はポリエステル樹脂の固形
分に対し、10〜35%が望ましい。
【0022】ポリエステル樹脂の数平均分子量は1,0
00〜12,000が好ましい。1,000未満では加
工性が充分でなく、12,000を越えるとアクリルポ
リオール変性ラダーシリコン樹脂との相溶性が低下し、
塗膜鮮映性が低下する。
【0023】また、ポリエステル樹脂を主成分とした上
塗り塗料中の塗料固形分中のアクリルポリオール変性ラ
ダーシリコン樹脂を添加量は0.5〜50重量%が好ま
しい。0.5%未満では油に対する接触角は変化なく効
果がない。又、50%を越えると塗膜鮮明度の低下、又
加工性の低下が認められる。
【0024】本発明に於いて使用できるアクリルポリオ
ール変性ラダーシリコン樹脂は側鎖の一部に反応性官能
基を導入したラダーシリコンをアクリルポリオール樹脂
に組み込んだ骨格を有するアクリルポリオール変性ラダ
ーシリコン樹脂であり、1種又は2種以上を併用するこ
とが出来る。
【0025】上記に於いて使用し得る市販のアクリルポ
リオール変性ラダーシリコン樹脂としては、昭和電工
(株)製サンフルーレLS230及びXLS190等を
挙げることができる。
【0026】本発明に係わる塗料組成物は、必要に応じ
て、二酸化チタン、カーボンブラック、酸化鉄、クロム
酸鉛、カルシウムカーボネイト等の無機顔料、シアニン
グリーン、シアニンブルー等の有機顔料、アルミニウム
粉、銅粉、ニッケル粉等の金属粉末、抗菌剤、消臭剤、
帯電防止剤、シリコンオイル、シリコンパウダー、フッ
ソパウダー、タルク、シリカ等の体質顔料、消泡剤、レ
ベリング剤、ワックス、紫外線吸収剤、カップリング
剤、硬化触媒等の添加剤、トリフェニルホスフェート等
の難燃剤、ガラス繊維、ミルドファイバー、チタン酸カ
リウム繊維、ボロン繊維等の金属繊維等の無機繊維、又
はこれらをエポキシ系、アミノ系、ウレタン系等のシラ
ンカップリング剤で処理したもの、アラミド繊維、炭素
繊維に代表される有機繊維、キシレン、シクロヘキサノ
ン等の有機溶剤等を含有させたものを用いることができ
る。
【0027】
【実施例】以下、実施例を通して本発明を具体的に説明
するが、本発明はこのことにより発明の範囲が制約され
るものではない。
【0028】〔下塗り塗装鋼板(1)の調製〕各試験に
使用した基材はクリヤー系塗料用としては板厚0.5m
mアルミ−亜鉛合金メッキ鋼板上に大日本インキ化学工
業(株)製F−60Pクリヤ−プライマー(プレコート
鋼板用エポキシ樹脂系プライマー)を乾燥塗膜厚が3μ
mになるよう塗装、到達温度190℃となるよう30秒
間焼付け、下塗り塗装鋼板(1)を得た。これらを実施
例1,2,3及び比較例1に使用した。
【0029】〔下塗り塗装鋼板(2)の調製〕各試験に
使用した基材はエナメル系塗料用としては板厚0.5m
mアルミ−亜鉛合金メッキ鋼板上に大日本インキ化学工
業(株)製F−40Pプライマー(プレコート鋼板用防
錆顔料入りエポキシ樹脂系プライマー)を乾燥塗膜厚が
3μmになるよう塗装、到達温度190℃となるよう3
0秒間焼付け、下塗り塗装鋼板(2)を得た。これらを
実施例4及び比較例2に使用した。
【0030】(実施例1)大日本インキ化学工業(株)
製ポリエステル樹脂ベッコライトM6201−40IM
とアミノ樹脂スーパーベッカミンL105−60と昭和
電工(株)製サンフルーレLS230を固形分比で75
/20/5に混合、溶剤としてキシロール/シクロヘキ
サノン/イソホロン=30/40/30混合溶剤を使用
しクリヤー系塗料組成物を得た。得られたクリヤー系塗
料組成物を乾燥塗膜厚が10μmになるよう上記下塗り
塗装鋼板(1)に塗装、到達温度220℃となるよう4
5秒間焼付け塗装鋼板を得た。
【0031】(実施例2)大日本インキ化学工業(株)
製ポリエステル樹脂ベッコライトM6201−40IM
とアミノ樹脂スーパーベッカミンL105−60と昭和
電工(株)製サンフルーレLS230を固形分比で65
/15/20に混合、溶剤としてキシロール/シクロヘ
キサノン/イソホロン=30/40/30混合溶剤を使
用しクリヤー系塗料組成物を得た。得られたクリヤー系
塗料組成物を乾燥塗膜厚が10μmになるよう上記下塗
り塗装鋼板(1)に塗装、到達温度220℃となるよう
45秒間焼付け塗装鋼板を得た。
【0032】(実施例3)大日本インキ化学工業(株)
製ポリエステル樹脂ベッコライトM6201−40IM
とアミノ樹脂スーパーベッカミンL105−60と昭和
電工(株)製サンフルーレLS230を固形分比で65
/15/20に混合、溶剤としてキシロール/シクロヘ
キサノン/イソホロン=30/40/30混合溶剤を使
用しクリヤー系塗料組成物を得た。得られたクリヤー系
塗料組成物を乾燥塗膜厚が10μmになるよう上記下塗
り塗装鋼板(1)に塗装、到達温度220℃となるよう
45秒間焼付け塗装鋼板を得た。
【0033】(実施例4)大日本インキ化学工業(株)
製ポリエステル樹脂ベッコライトM6201−40IM
とアミノ樹脂スーパーベッカミンL105−60と昭和
電工(株)製サンフルーレLS230及び塗料用二酸化
チタンを固形分比で35/10/5/50に混合し、溶
剤としてキシロール/シクロヘキサノン/イソホロン=
30/40/30混合溶剤を使用した。ビーズミル練肉
し、エナメル系塗料組成物を得た。得られたエナメル系
塗料組成物を乾燥塗膜厚が20μmになるよう上記下塗
り塗装鋼板(2)に塗装、到達温度220℃となるよう
45秒間焼付け塗装鋼板を得た。
【0034】(比較例1)大日本インキ化学工業(株)
製ポリエステル樹脂ベッコライトM6201−40IM
とアミノ樹脂スーパーベッカミンL105−60を固形
分比で80/20に混合、溶剤としてキシロール/シク
ロヘキサノン/イソホロン=30/40/30混合溶剤
を使用しクリヤー系塗料組成物を得た。得られたクリヤ
ー系塗料組成物を乾燥塗膜厚が10μmになるよう上記
下塗り塗装鋼板(1)に塗装、到達温度220℃となる
よう45秒間焼付け塗装鋼板を得た。
【0035】(比較例2)大日本インキ化学工業(株)
製ポリエステル樹脂ベッコライトM6201−40IM
とアミノ樹脂スーパーベッカミンL105−60と塗料
用二酸化チタンを固形分比で40/10/50に混合
し、溶剤としてキシロール/シクロヘキサノン/イソホ
ロン=30/40/30混合溶剤を使用した。ビーズミ
ル練肉し、エナメル系塗料組成物を得た。得られたエナ
メル系塗料組成物を乾燥塗膜厚が20μmになるよう上
記下塗り塗装鋼板(2)に塗装、到達温度220℃とな
るよう45秒間焼付け塗装鋼板を得た。
【0036】得られた塗装鋼板に対して以下の評価試験
を実施した。
【0037】(鉛筆硬度)JISK5400 8.4.
2に規定する鉛筆引っかき試験であり、塗膜に傷が入つ
た前の硬度を評価する。
【0038】(耐溶剤性)ガーゼ4枚を重ねキシロール
を含ませ塗装面を往復ラビングする。下地の見えるまで
の回数を評価する。
【0039】(Tベンド加工性)室温25℃の場所で、
Tベンド加工を行い、クラックが発生しない最低の条件
値を評価する。同じ板厚の物が1枚の場合は1T、2枚
の場合は2Tと表記した。
【0040】(耐汚染性:接触角の測定)水との接触
角、及び、サラダ油(味の素(株)製サラダ油)との接
触角を協和界面化学(株)製FACE/CA−Z型を用
いて測定した。
【0041】(雨垂れ汚染:暴露試験)垂直に6ヶ月暴
露した結果の表面の汚れを5段階評価した。 5:汚れていない 4:汚れがほとんどない 3:汚れが分かる 2:汚れが目立つ 1:汚れがひどい
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】表1により、本発明における上塗り塗料
はポリエステル塗料の持つ硬度、加工性、耐候性といっ
た塗膜性能を損なうことなく、なおかつ汚染物質をはじ
きやすく、濡れにくいことから、耐汚染性に優れている
ことがわかる。また、サラダ油だけでなく潤滑油として
ミツビシオイル(株)製ダイヤモンドルブRO32を使
用し試験した結果からも、接触角の差はほぼ上記測定値
結果と同様であり、差が認められ、濡れにくく、つまり
汚染されにくくなっていた。
【0044】雨垂れ汚染(暴露試験)試験結果からも複
合的な汚染物質に対する耐汚染性が向上しており、耐汚
染性を要求される幅広い用途での使用に適した上塗り塗
料であることが判明した。アクリルポリオール変性シリ
コン樹脂の持つ本来の特徴として耐候性、耐湿性、耐熱
性、耐マジック汚染性といった性能を付加させることも
可能である。このことにより、ニーズとしての清潔・衛
生追求に対し十分対応が可能となり、新しい分野あるい
は用途を開拓することができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 側鎖の一部に反応性官能基を導入したラ
    ダーシリコンをアクリルポリオール樹脂に組込んだ骨格
    を有するアクリルポリオール変性ラダーシリコン樹脂を
    含有することを特徴とするポリエステル樹脂系上塗り塗
    料組成物。
  2. 【請求項2】 前記した塗料組成物中のアクリルポリオ
    ール変性ラダーシリコン樹脂の含有量が0.5〜50重
    量%の範囲である請求項1に記載のポリエステル樹脂系
    上塗り塗料組成物。
  3. 【請求項3】 前記したポリエステル樹脂の数平均分子
    量が1,000〜12,000である請求項1又は2に
    記載のポリエステル樹脂系上塗り塗料組成物。
  4. 【請求項4】 着色顔料、又は無着色顔料を含有する請
    求項1〜3に記載のポリエステル樹脂系上塗り塗料組成
    物。
  5. 【請求項5】 顔料を含有しないクリヤー塗料である請
    求項1〜3に記載のポリエステル樹脂系上塗り塗料組成
    物。
  6. 【請求項6】 基材が金属鋼板である請求項1〜5記載
    の金属鋼板用ポリエステル樹脂系上塗り塗料組成物。
JP5907897A 1997-03-13 1997-03-13 耐汚染性に優れたポリエステル樹脂系塗料組成物 Pending JPH10251593A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114958128A (zh) * 2022-06-17 2022-08-30 深圳市深赛尔股份有限公司 一种高耐候水性汽车涂料及其制备方法

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