JPH10251216A - 高級第2級アルキルエーテル硫酸エステル塩およびその製造方法並びにそれを含有する洗浄剤および乳化剤 - Google Patents

高級第2級アルキルエーテル硫酸エステル塩およびその製造方法並びにそれを含有する洗浄剤および乳化剤

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JPH10251216A
JPH10251216A JP9053213A JP5321397A JPH10251216A JP H10251216 A JPH10251216 A JP H10251216A JP 9053213 A JP9053213 A JP 9053213A JP 5321397 A JP5321397 A JP 5321397A JP H10251216 A JPH10251216 A JP H10251216A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製法を新しくすることによって、製造方法を
シンプルにし、経済的に有利な高級第2級アルキルエー
テル硫酸エステル塩の製造方法を提供する。 【解決手段】 長鎖オレフィンの2重結合に、アルキレ
ングリコールを付加して得られる第2級アルコールアル
コキシレートまたは、さらにアルキレンオキサイドを付
加して得られる第2級アルコールアルコキシレートを硫
酸化することを特徴とする高級第2級アルキルエーテル
硫酸エステル塩の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高級第2級アルキ
ルエーテル硫酸エステル塩およびその製造方法並びにそ
れを含有する洗浄剤および乳化剤に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】陰イ
オン界面活性剤には、アルキルアリルスルホン酸塩、高
級第1級アルコール硫酸エステル塩、高級第1級アルキ
ルエーテル硫酸エステル塩などがある。
【0003】このうち、アルキルアリルスルホン酸塩、
特に直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩は、生分解性に
乏しいことから環境に対して、悪影響を及ぼすので、規
制される方向にある。
【0004】また、アルキルアリルスルホン酸塩、高級
第1級アルコール硫酸エステル塩などは、水の硬度の影
響を受け易く、水溶性も乏しい。
【0005】高級第1級アルキルエーテル硫酸エステル
塩については、粘度が高く、ゲル化し易いばかりでな
く、表面張力、浸透力など界面活性能も不十分で、さら
に洗浄力、乳化力も十分とはいえない。
【0006】その他の陰イオン界面活性剤についても、
性能的にも充分なものはない。
【0007】陰イオン界面活性剤である、高級第2級ア
ルキルエーテル硫酸エステル塩は、低粘度でゲル化し難
いので、取り扱いし易く、表面張力、浸透力も良好で、
泡切れも良く、洗浄力、乳化力に優れ、有用である。
【0008】しかしながら、従来の製造方法は、炭素数
8〜20の1種または2種以上の混合物からなる直鎖パ
ラフィンを液相酸化して得られる、ランダム第2級アル
コールにルイス酸触媒を用いて、エチレンオキサイドを
付加して、低EO付加物を得、この反応混合物から未反
応アルコールを回収して、さらに、塩基性触媒を用いて
エチレンオキサイドを付加し、次いでクロルスルホン酸
または無水硫酸を用いて硫酸化するものである。
【0009】このように、高級第2級アルキルエーテル
硫酸エステル塩を製造するのに、1回のエチレンオキサ
イドの付加のみならず、触媒除去、蒸留、さらにエチレ
ンオキサイドを付加してから、硫酸化することが必要で
ある。
【0010】したがって、この製造方法による限り、そ
のプロセスは非常に複雑であるといえる。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々検討
した結果、原料を長鎖オレフィンとし、製法を新しくす
ることによって、製造方法をシンプルにし、経済的に有
利な製造方法を見出し、本発明を完成するに至った。さ
らに、本発明者らは、上記製法により得られる特定の高
級第2級アルキルエーテル硫酸エステル塩が、低粘度で
ゲル化し難いので、取り扱いし易く、表面張力、浸透力
も良好で、泡切れも良く、洗浄力、乳化力に優れた、界
面活性剤が得られることを見出し、本発明を完成するに
いたった。
【0012】すなわち、本発明の目的は、(i) 長鎖
オレフィンの2重結合に、アルキレングリコールを付加
して得られる高級第2級アルコールアルコキシレートま
たは、さらにアルキレンオキサイドを付加して得られる
高級第2級アルコールアルコキシレートを硫酸化するこ
とを特徴とする高級第2級アルキルエーテル硫酸エステ
ル塩の製造方法により達成される。
【0013】また、本発明の他の目的は、(ii) 上記
(i)の製造方法により得られてなるものである高級第
2級アルキルエーテル硫酸エステル塩により達成され
る。
【0014】さらに、本発明の他の目的は、(iii) 上
記(ii)の高級第2級アルキルエーテル硫酸エステル塩
を含有することを特徴とする洗浄剤により達成される。
【0015】さらに、本発明の他の目的は、(iv) 上
記(ii)の高級第2級アルキルエーテル硫酸エステル塩
を含有することを特徴とする乳化剤により達成される。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明に係る高級第2級アルキル
エーテル硫酸エステル塩の製造方法は、長鎖オレフィン
の2重結合に、アルキレングリコールを付加して得られ
る高級第2級アルコールアルコキシレートまたは、さら
にアルキレンオキサイドを付加して得られる高級第2級
アルコールアルコキシレートを硫酸化するものである。
【0017】本発明に用いられる、高級第2級アルキル
エーテル硫酸エステル塩の原料となる長鎖オレフィンの
2重結合にアルキレングリコールを付加して得られる高
級第2級アルコールアルコキシレートは、炭素数8〜3
0の長鎖オレフィンと(ポリ)アルキレングリコールを
(必要に応じて適宜適当なモル比に調整し、酸触媒存在
下で)反応させ、得られた生成物を蒸留、抽出、その他
の方法により分離することにより得られ、高級第2級ア
ルコールアルコキシレートは、この高級第2級アルコー
ルアルコキシレートにさらにアルキレンオキサイドを付
加することにより得られる。
【0018】上記高級第2級アルコールアルコキシレー
トを得るために用いられる長鎖オレフィンとしては、エ
チレン系不飽和結合を有する炭素数8〜30の炭化水
素、好ましくは、エチレン系不飽和結合を有する炭素数
10〜20の非環式炭化水素が挙げられる。具体的に
は、オクテン、デセン、ドデセン、テトラデセン、ヘキ
サデセン、オクタデセン、エイコセンなどである。これ
らは単独で用いてもよく、2種以上の混合物でもよい。
【0019】また、これらオレフィンは、その不飽和結
合の位置が、α位であるものでも、インナー位であるも
のでも、あるいはα位およびインナー位の両方であるも
のでも、特に制限なく用いることができる。もちろん、
不飽和結合の位置を異にするこれらのオレフィンの2種
以上を併用することもできる。
【0020】上記高級第2級アルコールアルコキシレー
トを得るために用いられる(ポリ)アルキレングリコー
ルの具体例としては、例えば、モノエチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
ポリエチレングリコール、モノプロピレングリコール、
ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、
ポリプロピレングリコール、1,3−プロパンジオー
ル、1,2−ブタンジオール、2,3−ブタンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、パラキシレングリコール、1,4−シクロヘキサン
メタンジオールなどが挙げられる。これらは、単独で用
いてもよく、2種以上の混合物でもよい。
【0021】上記高級第2級アルコールアルコキシレー
トを得るための上記長鎖オレフィンと上記(ポリ)アル
キレングリコールとのモル比は特に限定されないが、
0.05〜20、好ましくは0.1〜10である。ま
た、上記長鎖オレフィンの不飽和結合に、上記(ポリ)
アルキレングリコールを付加させる反応条件としては、
反応温度が、通常50〜250℃、好ましくは100〜
200℃である。反応圧力は、減圧、常圧または加圧の
いずれでもよいが、常圧〜20kg/cm2 の範囲が望
ましい。上記反応温度が50℃未満の場合には、反応速
度が遅くなりすぎ、他方、250℃を越える場合には、
長鎖オレフィンの重合、(ポリ)アルキレングリコール
の分解、縮重合等が起こり選択率が低下するなど好まし
くない。
【0022】また、上記長鎖オレフィンと上記(ポリ)
アルキレングリコールの反応に用いる、酸触媒の具体例
としては、強酸性イオン交換樹脂、結晶性アルミノシリ
ケート、ドデシルベンゼンスルホン酸などであるが、反
応性からみて、好ましくは、結晶性アルミノシリケート
であり、なかでも特に、BEA型ゼオライトが望まし
い。また、酸触媒量としては、上記長鎖オレフィンに対
し、1〜50重量%、好ましくは2〜30重量%であ
る。該触媒量が1重量%未満の場合には、十分な触媒能
が得られず付加反応が促進できず、他方、50重量%を
超える場合には、さらなる添加に見合うだけの効果が得
られず不経済となるなど好ましくない。
【0023】本発明では、上記高級第2級アルコールア
ルコキシレートに、さらにアルキレンオキサイドを付加
して得られる高級第2級アルコールアルコキシレートを
硫酸化の原料としてもよい。その場合、高級第2級アル
コールアルコキシレートにアルキレンオキサイドを適当
なモル比となるように添加し、アルカリ触媒存在下で反
応させる。上記アルキレンオキサイドは、1種類のみで
あってもよく、2種類以上であってもよい。後者の場合
には2種類以上のアルキレンオキサイドがランダムに付
加してもよく、それぞれがブロックに付加してもよい。
【0024】この高級第2級アルコールアルコキシレー
ト付加物を得るために用いられるアルキレンオキサイド
としては、例えば、エチレンオキサイド、プロピレンオ
キサイド、ブチレンオキサイド、スチレンオキサイドな
どがある。
【0025】この時に用いるアルカリ触媒としては、ア
ルカリ金属またはアルカリ土類金属に属する元素の水酸
化物、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水
酸化リチウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウ
ム、水酸化バリウムなどが挙げられ、これらは、粉末で
も、顆粒状でも、さらには水溶液として添加し、脱水を
行ってもよい。
【0026】アルキレンオキサイドの付加の触媒量とし
ては、原料のアルコキシレートに対し、0.01〜2.
0重量%、好ましくは0.02〜0.5重量%がよい。
【0027】アルキレンオキサイドの付加の条件とし
て、反応温度は、通常50〜250℃、好ましくは10
0〜200℃である。反応圧力は、常圧または加圧のい
ずれでもよいが、常圧〜20kg/cm2 の範囲が望ま
しい。上記反応温度が50℃未満の場合には、反応速度
が遅くなり、他方、250℃を超える場合には、分解お
よび副生成物の増加が起こるなど好ましくない。
【0028】本発明の製造方法では、上述した高級第2
級アルコールアルコキシレートを硫酸化することにより
所望の高級第2級アルキルエーテル硫酸エステル塩を得
るものであるが、かかる硫酸化には、クロルスルホン酸
または無水硫酸を用いて硫酸化する。
【0029】クロルスルホン酸を用いる場合、高級第2
級アルコールアルコキシレート中に、クロルスルホン酸
を公知の方法、例えば、直接もしくは空気、不活性ガス
などを同伴させて滴下し、または特公平1−36823
号公報に記載の方法によりラインミキサー付外部循環が
備えられた硫酸化装置などを利用して混合することによ
って、バッチ式で硫酸化を行う。クロルスルホン酸の滴
下時間は1〜2時間、反応温度は−20〜30℃、特に
0〜20℃が適している。
【0030】無水硫酸を用いる場合、公知の方法、例え
ば、特公昭51−17538号公報に記載の方法によ
り、並流薄膜反応器を用い高級第2級アルコールアルコ
キシレートを薄膜状に流下し、不活性ガスにより希釈し
た無水硫酸ガスを並流させ気液接触させることにより、
連続式で硫酸化を行う。不活性ガスの速度は毎秒20〜
70m、ガス中の無水硫酸濃度は1〜10容量%、高級
第2級アルコールアルコキシレートに対する無水硫酸の
モル比は0.95〜1.2が望ましい。反応温度は−2
0〜60℃、特に0〜30℃が望ましい。
【0031】本発明では、硫酸化工程において、溶媒を
用いることによって、さらに高収率で高品質の高級第2
級アルキルエーテル硫酸エステル塩を製造することも可
能である。使用する溶媒の種類としては、クロロホル
ム、四塩化炭素、塩化エチル、塩化エチレン、1,1,
1−トリクロロエタン、1,1,1,2−テトラクロロ
エタンなどの塩素系溶媒、n−ペンタン、n−ヘキサ
ン、n−ヘプタン、シクロヘキサンなどの炭化水素系溶
媒、ジエチルエーテル、イソプロピルエーテルなどのエ
ーテル系溶媒などが挙げられる。溶媒濃度は反応溶液中
の10〜90重量%が望ましい。溶媒濃度が10重量%
未満では溶媒使用の効果がえられず、90重量%を超え
ると反応効率が悪くなり収率の低下などを招くので好ま
しくない。
【0032】硫酸化後、得られた反応液を塩基性物質で
中和し、溶媒を使用した場合その溶媒を除去して、目的
の高級第2級アルキルエーテル硫酸エステル塩を得るこ
とができる。
【0033】中和工程に適した塩基は、アルカリ金属水
酸化物、より好ましくは、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウムおよび水酸化リチウム、アルカリ土類金属の酸化
物および水酸化物、より好ましくは、酸化マグネシウ
ム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウムおよび水酸化
カルシウム、アンモニア、アルカノールアミン、より好
ましくは、モノ−、ジ−およびトリエタノールアミン、
並びに1アルキル基について1〜4の炭素原子を含む第
一、第二および第三アルキルアミンである。
【0034】上述した製造方法により得られた本発明に
係る高級第2級アルキルエーテル硫酸エステル塩は、そ
のまま、陰イオン界面活性剤として使用できる。
【0035】次に、本発明の高級第2級アルキルエーテ
ル硫酸エステル塩は、洗浄剤として単独で用いてもよい
が、従来より公知の洗浄剤用界面活性剤を併用してもよ
い。このような界面活性剤としては、例えば、アルキル
フェノールエトキシレート、高級第1級アルコールエト
キシレート、高級第2級アルコールエトキシレート、脂
肪酸エトキシレートなどの非イオン界面活性剤、アルキ
ルアミン塩、第4級アンモニウム塩などの陽イオン界面
活性剤、アルキルベタインなどの両性イオン界面活性剤
などが挙げられる。
【0036】従来よりの陰イオン界面活性剤、例えば、
アルキルアリルスルホン酸塩、高級第1級アルコール硫
酸エステル塩、高級第1級アルキルエーテル硫酸エステ
ル塩などについても、本発明の洗浄剤の性能を損なわな
い範囲で併用することが可能である。
【0037】さらに、本発明の洗浄剤には、通常の洗浄
剤に使用されている種々の添加剤を加えることができ
る。このような添加剤としては、例えば、アルカリ剤、
ビルダー、香料、蛍光増白剤、着色剤、起泡剤、泡安定
剤、つや出し剤、殺菌剤、漂白剤、酵素、防腐剤、染
料、溶剤などが挙げられる。
【0038】本発明の洗浄剤は、衣類、繊維製品、食
器、容器、雑貨器具、食品、ビルメインテナンス製品、
住居、家具、自動車、航空機、金属製品などの洗浄剤、
シャンプー、ボディシャンプーなどとして有効に用いる
ことができる。
【0039】他方、本発明の高級第2級アルキルエーテ
ル硫酸エステル塩は、また、乳化剤として単独で用いて
もよいが、必要に応じて他の従来公知の乳化剤を含有し
ていてもよい。例えば、乳化剤として一般に使用されて
いる非イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤あるいは
両性イオン界面活性剤を併用することができる。
【0040】本発明の乳化剤に用いる油性物質について
は、特に制限はなく、鉱物油、動植物油、合成油などを
使用することができる。これらは、単独でも、あるいは
2種以上混合して使用することもできる。鉱物油の例と
して、例えば、スピンドル油、マシン油、流動パラフィ
ン油などを挙げることができる。動植物油の例として
は、牛脂、豚脂、魚油、鯨油、ナタネ油、ゴマ油、ヤシ
油、大豆油、パーム油、ツバキ油、ヒマシ油などを挙げ
ることができる。
【0041】本発明の乳化剤は、農薬、金属加工油、塗
料および乳化重合用乳化剤などに用いることができる。
【0042】
【実施例】以下、実施例により、本発明を詳しく説明す
るが、本発明は、これらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0043】(合成法) 実施例1 第2級ドデシルエーテル硫酸エステル塩 1−ドデセンをPQ社製BEA型ゼオライト(商品名:
VALFOR CP811 BL−25)5重量%に
て、150℃10Hrs処理することにより得られた、
ドデセン異性体混合物(1−ドデセン 25mol%、
インナードデセン 75mol%からなる)810g
(4.82mol)、モノエチレングリコール 900
g(14.52mol)、および触媒としてPQ社製B
EA型ゼオライト(商品名:VALFOR CP 81
1 BL−25)100gを、撹拌翼および還流冷却器
を備えた3000mlのガラス製反応器に仕込み、気相
部を窒素で置換した後、常圧で窒素雰囲気に保持した。
ついで、回転数を600rpmとして撹拌しながら、1
50℃まで昇温後、同温度で3時間反応させた後、反応
液を室温まで冷却し、上層のドデセン相を分離し、蒸留
した。未反応のドデセンを留出した後、減圧度2mmH
gで129〜131℃の沸点範囲で第2級ドデカノール
モノエトキシレート155gを得た。
【0044】この第2級ドデカノールモノエトキシレー
トを内径5mm、長さ100cmの円管状の反応帯域を
形成する反応管を用い、その上部の液溜を経て反応管上
部に設けた堰より反応管の内壁に沿って、毎分16.2
gの速度で薄膜状に流下させた。同時に反応管上部に設
けたノズルより、窒素ガスで希釈した無水硫酸を流入さ
せた。流入させた全窒素ガスの反応管における流速を毎
秒30mとし、流入させた全混合ガス中の無水硫酸の濃
度を4容量%とした。また、流下させた無水硫酸と流下
させた第2級ドデカノールエトキシレートとのモル比を
1.1とした。エトキシレートと無水硫酸の反応で発生
した反応熱は、反応管の外側を流れる冷媒により除去
し、15℃に保った。反応管を出た流体は、サイクロン
により窒素ガスと反応生成物に分離した。反応生成物
は、直ちに水酸化ナトリウム水溶液により中和し、所望
の第2級ドデシルエーテル硫酸エステル塩の約25%水
溶液を得た。
【0045】実施例2 第2級ドデシルエーテル硫酸
エステル塩 実施例1の中間品である第2級ドデカノールエトキシレ
ート155g(0.67mol)および触媒として水酸
化ナトリウム0.2gをステンレス製オートクレーブに
仕込み、窒素置換後、反応器内の圧力を窒素にて1.0
kg/cm2 Gとし、150℃に昇温後、酸化エチレン
62g(1.41mol)を3Hrsでオートクレーブ
に導入した。導入後、さらに1Hr、150℃に保持し
た後、室温まで冷却し、内部の圧力をパージした後、オ
キシエチレン基が平均3.1molの第2級ドデカノー
ルエトキシレートを得た。
【0046】この第2級ドデカノールエトキシレート2
17g(0.67mol)を500mlフラスコに仕込
み、10℃に冷却した。この中にクロルスルホン酸8
6.3g(0.74mol)を約1時間かけて滴下し
た。滴下中、液温は10〜15℃に維持した。クロルス
ルホン酸滴下後、反応液中に窒素ガスを流し、副生の塩
化水素ガスを除去し、次いで、20℃以下に温度を維持
しながら、反応液を水酸化ナトリウム溶液中に滴下して
中和し、所望の第2級ドデシルエーテル硫酸エステル塩
の約25%水溶液を得た。
【0047】実施例3 第2級ヘキサデシルエーテル
硫酸エステル塩 1−ヘキサデセンをPQ社製BEA型ゼオライト(商品
名:VALFOR CP 811 BL−25)5重量
%にて、150℃13Hrs処理することにより得られ
た、ヘキサデセン異性体混合物(1−ヘキサデセン 2
0mol%、インナーヘキサデセン 80mol%から
なる)810g(3.62mol)、モノエチレングリ
コール 900g(14.52mol)、および触媒と
してPQ社製BEA型ゼオライト(商品名:VALFO
R CP 811 BL−25)100gを、撹拌翼お
よび還流冷却器を備えた3000mlのガラス製反応器
に仕込み、気相部を窒素で置換した後、常圧で窒素雰囲
気に保持した。ついで、回転数を600rpmとして撹
拌しながら、150℃まで昇温し、同温度で3時間反応
させた後、反応液を室温まで冷却し、上層のヘキサデセ
ン相を分離し、蒸留した。未反応のヘキサデセンを留出
した後、減圧度2mmHgで160〜165℃の沸点範
囲で第2級ヘキサデカノールエトキシレート 95gを
得た。
【0048】この第2級ヘキサデカノールエトキシレー
ト80g(0.28mol)および溶媒として、塩化エ
チレン400gを1リットルフラスコに仕込み10℃に
冷却した。この中にクロルスルホン酸36g(0.31
mol)を約1時間かけて滴下した。滴下中、液温は1
0〜15℃に維持した。クロルスルホン酸滴下後、反応
液中に窒素ガスを流し、副生の塩化水素ガスを除去し、
次いで、20℃以下に温度を維持しながら、反応液を水
酸化ナトリウム溶液中に滴下して中和し、塩化エチレン
を除去して所望の第2級ヘキサデシルエーテル硫酸エス
テル塩の約25%水溶液を得た。
【0049】(物性・界面特性) 実施例4〜6 実施例1〜3で得られた物質について、下記の測定を行
った(実施例4〜6)。これらの測定結果を下記表1に
示す。
【0050】測定法 (1)液状範囲 25℃で、ブルックフィールド型回転粘度計にて測定し
た水溶液粘度より求めた。 (2)表面張力 ウイルヘルミー法に基づき、協和科学製の表面張力計を
用いて25℃で測定した。
(活性剤濃度:0.1重量%) (3)浸透力 木綿 :キャンパスディスク法により、25℃で帆布6
号を用いて測定した。(活性剤濃度:0.25重量%) (4)泡性状 JIS K−3362(ロスマイルス法)に準拠し、2
5℃で測定した。(活性剤濃度:0.1重量%)
【0051】
【表1】
【0052】実施例7〜9 実施例1〜3で得られた物質について、下記洗浄力の評
価を行った(実施例7〜9)。結果を下記表2に示す。
【0053】(評価方法)JIS K−3362に準拠
し、かき混ぜ式洗浄力試験器(Terg−O−tome
ter)を用いて、下記の条件でテストした。 〈洗浄条件〉 汚染布 :大きさ 5×5cm 汚染物質 (%) オレイン酸 28.3 トリオレイン 15.6 コレステロールオレート 12.2 流動パラフィン 2.5 スクワレン 1.6 コレステロール 7.0 ゼラチン 29.8 カーボンブラック 0.5 使用水 :上水 温度 :25℃ 時間 :洗浄5分間/すすぎ5分間 浴比 :3枚/1pot(1L) 活性剤濃度:0.03% 〈洗浄力の評価方法〉反射率計を用いて、汚染前の原
布、人工汚染布および洗浄後の洗浄布の反射率を各試験
片の布1枚につき3ヶ所測定し、その平均値から下記数
式より洗浄力(%)を算出した。
【0054】
【数1】
【0055】上記数式中、ROは原布の反射率を、RS
人工汚染布の反射率を、RWは洗浄布の反射率をそれぞ
れ表す。
【0056】
【表2】
【0057】実施例10〜12 実施例1〜3で得られた物質について、下記乳化力の評
価を行った。結果を下記表3に示す。
【0058】(評価方法)水55ml、油分40mlの
混合液に合成したサンプルを5ml添加し、十分に混合
した後、静置する。5分後に水または油層の分離状態を
観察する。乳化状態の区分により次のように評価した。 ○:乳化状態の良いもの △:やや分離が起こるもの ×:完全に分離するもの
【0059】
【表3】
【0060】
【発明の効果】本発明の高級第2級アルキルエーテル硫
酸エステル塩の製造方法は、極めてシンプルで、実用性
が高く、経済的にも有利である。
【0061】また、これによって得られる、本発明の高
級第2級アルキルエーテル硫酸エステル塩は、低粘度で
ゲル化し難いので、取り扱いが容易で、浸透力が良好
で、泡切れも良く、洗浄力、乳化力に優れている。
フロントページの続き (72)発明者 恩田 義幸 大阪府吹田市西御旅町5番8号 株式会社 日本触媒内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長鎖オレフィンの2重結合に、アルキレ
    ングリコールを付加して得られる高級第2級アルコール
    アルコキシレートまたは、さらにアルキレンオキサイド
    を付加して得られる高級第2級アルコールアルコキシレ
    ートを硫酸化することを特徴とする高級第2級アルキル
    エーテル硫酸エステル塩の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1の製造方法により得られてなる
    ものである高級第2級アルキルエーテル硫酸エステル
    塩。
  3. 【請求項3】 請求項2の高級第2級アルキルエーテル
    硫酸エステル塩を含有することを特徴とする洗浄剤。
  4. 【請求項4】 請求項2の高級第2級アルキルエーテル
    硫酸エステル塩を含有することを特徴とする乳化剤。
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