JPH10251207A - 4−アミノジフエニルアミンの製造法 - Google Patents

4−アミノジフエニルアミンの製造法

Info

Publication number
JPH10251207A
JPH10251207A JP10060341A JP6034198A JPH10251207A JP H10251207 A JPH10251207 A JP H10251207A JP 10060341 A JP10060341 A JP 10060341A JP 6034198 A JP6034198 A JP 6034198A JP H10251207 A JPH10251207 A JP H10251207A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catalyst
mol
nitrobenzene
autoclave
organic phase
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10060341A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4013000B2 (ja
Inventor
Hans-Josef Buysch
ハンス−ヨゼフ・ブイシユ
Christian Dr Laue
クリステイアン・ラウエ
Heinrich Koenigshofen
ハインリヒ・ケーニヒスホーフエン
Ulrich Dr Notheis
ウルリヒ・ノトハイス
Pieter Dipl Chem Dr Ooms
ピーター・オームス
Ursula Dr Pentling
ウルズラ・ペントリング
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bayer AG
Original Assignee
Bayer AG
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bayer AG filed Critical Bayer AG
Publication of JPH10251207A publication Critical patent/JPH10251207A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4013000B2 publication Critical patent/JP4013000B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C209/00Preparation of compounds containing amino groups bound to a carbon skeleton
    • C07C209/30Preparation of compounds containing amino groups bound to a carbon skeleton by reduction of nitrogen-to-oxygen or nitrogen-to-nitrogen bonds
    • C07C209/32Preparation of compounds containing amino groups bound to a carbon skeleton by reduction of nitrogen-to-oxygen or nitrogen-to-nitrogen bonds by reduction of nitro groups
    • C07C209/36Preparation of compounds containing amino groups bound to a carbon skeleton by reduction of nitrogen-to-oxygen or nitrogen-to-nitrogen bonds by reduction of nitro groups by reduction of nitro groups bound to carbon atoms of six-membered aromatic rings in presence of hydrogen-containing gases and a catalyst

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ニトロベンゼンを水素で水素化することによ
る4−アミノジフエニルアミン(4−ADPA)の製造
方法の提供。 【解決手段】 水酸化物および/または酸化物基を含む
塩基および不均一触媒の存在下で、且つ不活性非プロト
ン性溶媒の存在下に、温度0〜200℃、圧力0.1〜
150バールにおいて、水素を用いニトロベンゼンを水
素化することを特徴とする4−アミノジフェニルアミン
の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は適当な水素化触媒および適当な塩
基の存在下においてニトロベンゼンを水素で水素化する
ことにより4−アミノジフェニルアミン(4−ADP
A)を製造する方法に関する。
【0002】4−ADPAはゴムおよび重合体工業にお
ける酸化防止剤および安定剤に対する重要な中間体であ
る(Kirk−Othmer著,Encycloped
iaof Chemical Technology、
第4版、1992年、第3巻、424〜447頁、およ
び448〜456頁;Ulmann’s Encycl
opedia of Industrial Chem
istry、第5版、A3巻、1985年、91〜11
1頁)。
【0003】4−アミノジフェニルアミンは種々の方法
で製造することができる。4−ADPAを製造する一つ
の可能な方法は、酸受容体または中和剤の存在下におい
て随時触媒を存在させ、アニリンおよび/またはアニリ
ン誘導体をp−ニトロクロロベンゼンと反応させる二段
階法(中間体は4−ニトロジフェニルアミン)である。
この方法による製造法は例えばドイツ特許A35 01
698号、同A1856 63号、米国特許4 67
0 595号、同4 187 249号、同468 3
33号、および同4 187 248号に記載されてい
る。この方法の欠点は、生成するハライド・イオンが反
応器および装置を腐食し、またこれをかなりのコストを
かけて廃棄しなければならないことである。さらにp−
ニトロクロロベンゼンおよび随時対応するフォルムアニ
リド誘導体のような原料を別の反応工程で製造しなけれ
ばならない。
【0004】このような欠点を避けるためには、アニリ
ンおよび/または対応するアニリン誘導体を、水酸化テ
トラアルキルアンモニウムの存在下において一定量のプ
ロトン性材料を存在させニトロベンゼンと反応させる。
4−ADPAは満足すべき収量で得られた(国際特許公
開95/00 324号および同93/24 450号
参照)。しかしこれらの方法の欠点は、2種の異った供
給原料を使用しなければならず、反応は数工程から成っ
ているために経済性に乏しいことである。
【0005】従って廉価なニトロベンゼンを原料にし、
一反応工程により技術的に使用可能な収率で所望の4−
ADPAが得られる4−ADPAの製造法が提供される
ことが好ましい。
【0006】従って本発明によれば、水酸化物および/
または酸化物基を含む塩基および不均一触媒を存在さ
せ、且つ不活性非プロトン性溶媒を存在させ、温度0〜
200℃、圧力0.1〜150バールにおいて、水素を
用いニトロベンゼンを水素化することを特徴とする4−
アミノジフェニルアミンの製造法が提供される。
【0007】本発明方法に適した水酸化物および/また
は酸化物の基を含む塩基としては、アルカリ金属の水酸
化物、アルカリ金属の酸化物、アルカリ土類金属の水酸
化物、アルカリ土類金属の酸化物、および元素の周期律
表(新IUPAC準拠)の58番〜71番元素の対応す
る水酸化物および酸化物のような無機酸化物を考えるこ
とができる。ここで挙げることができる例は、ナトリウ
ム、カリウム、リチウム、セシウム、マグネシウム、カ
ルシウム、バリウム、ランタンおよび/またはセリウム
の酸化物および水酸化物、特にリチウム、ナトリウム、
カリウム、セシウムの酸化物および水酸化物であり、水
酸化セシウムが特に好適である。
【0008】有機塩基、例えば水酸化第4アンモニウム
(NR4 OH、ここでRは互いに独立に炭素数1〜
7のアルキル、アリールまたはアラルキルを表す)を考
えることもできる。ここで挙げることができる例は、水
酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルア
ンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウム、水酸
化テトラブチルアンモニウム、水酸化メチルトリブチル
アンモニウム、水酸化メチルトリプロピルアンモニウ
ム、水酸化メチルトリエチルアンモニウム、水酸化メチ
ルトリベンジルアンモニウムである。水酸化テトラメチ
ルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水
酸化テトラプロピルアンモニウムおよび水酸化テトラブ
チルアンモニウムが特に好適である。特に水酸化テトラ
メチルアンモニウムは最も好適に使用される。
【0009】勿論塩基を互いに混合して使用することも
できる。それぞれの場合最も好適な混合比は対応する試
行実験を行って容易に決定することができる。
【0010】また無機塩基を相移動触媒と一緒に使用す
ることもできる。適当な相移動触媒は例えばドイツ、S
tuttgart、Georg Thieme Ver
lag、1986年、1987年、1992年発行のW
E Keller,Fluka−Kompediu
m、1、2、3巻に記載されている。上記の塩基を例え
ば18−クラウン−6のようなクラウンエーテルまたは
第4アンモニウム化合物と一緒に使用することができ
る。
【0011】本発明に使用される塩基は、塩基1モルに
関し最高6モル、好ましくは最高3モル、特に好ましく
は最高2.5モルの水を含んでいることができる。一般
に言って含水量が高い方が収量は低くなる。
【0012】本発明の塩基は固体の形、熔融物または溶
液または混合物として、例えばニトロベンゼンの溶液ま
たは非プロトン性溶媒の溶液、またはニトロベンゼンと
1種またはそれ以上の非プロトン性溶媒との混合物中の
溶液として反応混合物に加えることができる。
【0013】塩基はニトロベンゼン1モル当たり0.0
1〜3当量、好ましくは0.1〜2当量、特に好ましく
は0.3〜1.5当量の量で使用される。
【0014】不活性の非プロトン性溶媒としては、炭素
数6〜20の芳香族炭化水素、酸素数最高5、炭素数2
〜6の直鎖または環式エーテル、炭素数6〜20の芳香
族ハロゲン化炭化水素、および炭素数1〜10のアミド
を考えることができる。ここに挙げた溶媒は勿論互いに
混合物として使用することができる。適当な溶媒として
は特に次のものを挙げることができる:ベンゼン、トル
エン、キシレン、t−ブチルメチルエーテル、t−アミ
ルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジエチレ
ングリコールジメチルエーテル、グリコールジメチルエ
ーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジアミルエ
ーテル、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ジメチル
フォルムアミド、ジメチルアセトアミド、およびN−メ
チルピロリドン。トルエン、キシレン、グリコールジメ
チルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、ジイソプロ
ピルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ル、特にt−ブチルメチルエーテルおよびトルエンが好
適に使用される。本発明方法に対して溶媒の使用量はあ
まり重要ではない。最も適した量は対応する予備試験に
より容易に決定することができる。溶媒の量は特に反応
温度および使用する塩基と触媒の種類および量に依存し
ている。通常反応混合物の全量に関し1〜99重量%、
好ましくは5〜95重量%、特に好ましくは15〜90
重量%の量で溶媒を使用する。
【0015】水素化反応に対して知られている実質的に
すべての不均一触媒が本発明方法の不均一触媒として適
している。本発明の触媒は、周期律表(新IUPAC準
拠)の8〜10族の金属または銅および/またはクロム
を触媒の全重量に関し0.01〜50重量%、好ましく
は0.1〜10重量%の金属含有量で適当な担体に担持
して含んでいる。本発明によれば上記金属を1種または
それ以上含む触媒を使用することができる。数種の元素
が存在する場合には、上記の重量による含有量は個々の
含有量の和に適用される。好適な金属は白金、パラジウ
ムおよびロジウム、特に白金およびパラジウム、その中
でもパラジウムが好適である。他の好適な触媒はラネー
・ニッケルおよびニッケル担持触媒である。
【0016】本発明においては上記の金属またはその化
合物を固体として純粋な形で使用することができる。純
粋な形の金属の例としてはパラジウムおよび白金黒を挙
げることができる。
【0017】本発明の触媒は当業界の専門家には公知の
多くの種々の方法で製造することができる。上記金属の
1種またはそれ以上の化合物の溶液を、例えばソーキン
グ、吸着、浸漬、噴霧、含浸およびイオン交換により、
本発明に使用される触媒担体に担持させることができ
る。他の元素を公知方法で触媒に加えることもできる。
また1種またはそれ以上の上記の金属を塩基で沈澱させ
て固定させることもできる。塩基としては例えばアルカ
リ(アルカリ土類)金属の水酸化物を考えることができ
る。1種またはそれ以上の金属を逐次または同時に担体
に担持させることができる。本発明の特定の具体化例に
は、金属ハロゲン化物または金属ハロゲン化物錯体を適
当な塩基で沈澱させ、この金属化合物を還元して金属に
することにより金属を担持させる方法が含まれる。ゾル
/ゲル法により担体を製造する場合、一具体化例におい
ては、当業界の専門家に公知の方法で1種またはそれ以
上の上記金属の化合物の溶液を既にゾルに加えておくこ
ともできる。
【0018】本発明において触媒担体として使用するに
適した材料は、種々の使用形態の炭素、基本的酸化物、
基本的炭化物、または基本的塩をベースにしたすべての
技術的に通常使用される触媒担体である。炭素を含む担
体の例には、コークス、グラファイト、カーボンブラッ
ク、または活性炭がある。基本的な酸化物触媒担体の例
にはSiO2(天然または合成シリカ、石英)、Al2
3(α−、γ−Al23)、アルミナ、天然または合成
アルミノ珪酸塩(ゼオライト)、フィロ珪酸塩、例えば
ベントナイトおよびモンモリロン石、TiO2(ルチ
ル、アナターゼ)ZrO2、MgOまたはZnOがあ
る。基本的な炭化物および塩の例にはSiC、AlPO
4、BaSO4、CaCO3がある。原則として合成材料
および天然産の担体、例えば軽石、カオリン、フラー
土、ボーキサイト、ベントナイト、珪藻土、アスベスト
またはゼオライトの両方を使用することができる。
【0019】本発明に使用される触媒に担体として使用
できる他の担体は、周期律表の2〜16族の元素、並び
に希土類元素(原子番号58〜71)、好ましくはA
l、Si、Ti、Zr、Zn、Mg、Ca、Zn、N
b、およびCeの元素の基本的な混合酸化物および酸化
物の水和物であり、これらは当業界の専門家に公知のよ
うに、特に機械的に混合して塩を共沈させる方法、また
は塩および/またはアルコキシドを一緒にゲル化させる
方法によって製造することができる。
【0020】担体は化学的に均一な純粋な物質として、
また混合物として両方の形で使用することができる。塊
状および粉末の両方の形の金属が本発明に使用される単
体として適している。担持触媒を固定ベッドとして配置
する場合には、担体は成形体、例えばボール状、円筒
形、小さい棒状、中空の円筒形、環状の成形体として使
用することが好ましい。別法として押出し、ペレット化
を行い、随時他の触媒担体または接合剤、例えばSiO
2またはAl23を混合し、カ焼することにより触媒担
体をさらに変性することができる。担体の内部表面積
(BET表面積)は1〜2,000m2/g、好ましく
は10〜1,600m2/g、最も好ましくは20〜
1,500m2/gである。本発明に使用される触媒担
体の製造法およびそれ以上の処理法は当業界の専門家に
は公知であり、従来法によることができる。
【0021】活性炭およびSi、Al、ZrおよびTi
を含む材料は担体材料として好適に使用され、活性炭お
よび珪素およびアルミニウム含有材料は特に好適であ
る。
【0022】不連続法の態様においては、本発明の触媒
は使用されるニトロベンゼンに関し0.01〜20重量
%、好ましくは0.01〜10重量%の量で使用され
る。反応を連続的に行う場合、例えば粉末触媒を用いる
撹拌槽反応器、または固定ベッド触媒上の細流相におけ
るように、毎時触媒1g当たり0.01〜500gのニ
トロベンゼンの装入量を使用することができる。毎時触
媒1g当たり0.02〜300gのニトロベンゼンの装
入量が好適である。
【0023】本発明方法の反応温度は好ましくは0〜2
00℃、特に40〜150℃であり、圧力(水素圧)は
0.1〜150バール、特に0.5〜70バール、特に
好ましくは1〜50バールである。
【0024】反応は一定温度、一定圧力で行うことがで
きる。しかし水素圧および温度は反応の進行につれて変
化させるか、異った反応器の中で異るようにすることが
できる。反応を非連続的に行う場合には、ニトロベンゼ
ン、触媒、溶媒および塩基を任意の順序で反応器の中に
導入することができる。一定量を供給した後に水素の供
給を中断したり、随時後で再び続行することができる。
【0025】連続法の態様の例は、粉末状の懸濁した触
媒(スラリ)を用いる液相での水素化、固定ベッド触媒
を用いる細流相における水素化、またはバブル・カラム
中で懸濁触媒を用いる水素化である。反応は固体、液体
およびガス相を接触させるための当業界の専門家に公知
の装置中で行うことができる。特に、撹拌槽式反応器、
循環式反応器、バス反応器、順流または向流で操作され
るバブル・カラム、または細流相反応器、或いはこれら
の反応器をカスケード式に連結したものを考えることが
できるが、この場合カスケードの中に異った型の反応器
が同時に存在することもできる。
【0026】触媒を液相中で粉末として使用する場合に
は、反応成分を混合するために使用する反応器にこの目
的に使用できる撹拌機を装着する。羽根式、MIG、プ
ロペラ式、錨形または通風式撹拌機を使用することがで
きる。
【0027】特に驚くべきことには、本発明において接
触水素化反応にニトロベンゼンを原料として使用する
と、工業的に良好な収率(理論値の20%より高い収
率)で4−アミノジフェニルアミンを製造することがで
きる。従来ニトロベンゼンの接触水素化により適切な量
で4−アミノジフェニルアミンを製造することは成功し
ていなかったので、このことはもっと驚くべきことであ
ろう。事実、特にニトロベンゼンの接触水素化によって
は、アニリン、アゾキシベンゼン、アゾベンゼンおよび
ヒドラゾベンゼンが得られることが知られている(例え
ば上記Ullmannの著書、第5版、A2巻、198
5年、303〜311頁、S.C.Karwa、En
g.Chem.Res.誌、27巻、22頁(1988
年)、J.Wisniak、Ind.Eng.Che
m.Res.誌,23巻(1984年)44〜50頁;
米国特許5 420 354号参照)。既に述べたよう
に本発明方法を用いた場合だけ、工業的に興味のある収
率で4−アミノジフェニルアミンを得る上において成功
が得られる。
【0028】さらに本発明方法で得られる物質はニトロ
ベンゼンを水素化してアニリンにする場合の中間生成物
であり、残留物を生じることなくアニリンに変化させる
ことができる。アニリンはまた多くの工業的な最終生成
物の合成に対する有用な原料である。
【0029】
【実施例】下記実施例においては、内部規準としてステ
アリン酸メチルを用いるガスクロマトグラフ法(Per
mabond SE−52−DF−0.25;25m×
0.32mm内径)および/または定量的HPLC法に
より反応生成物を分析した。下記実験のすべてにおいて
ニトロベンゼンの変化は完全であった。製造および試料
の調製は窒素下で行った。オートクレーブに示された水
素の圧力を手で調節した。この場合反応による圧力低下
があった。
【0030】水酸化テトラメチルアンモニウム水和物
(TMAOH・xH2O)は次のようにしてつくった。
通常市販されている5水和物(Aldrich社製)ま
たは25%水溶液(Aldrich社製)を水流ポンプ
の真空中において80℃に加熱し、水流ポンプの真空中
または五酸化燐を入れたデシケーター中において水を抽
出した。最終的な含水量は酸で滴定して決定した。それ
ぞれの場合に使用した材料の含水量はバッチの中に指定
されている。
【0031】触媒A、B、Cの製造 触媒A(Pt触媒) 担体材料をマッフル炉中において2時間350℃に加熱
し、250mlのフラスコに移す。H2PtCl6の希薄
水溶液(白金含量25%のH2PtCl6水溶液を希釈し
て製造)を回転蒸発器中において担体材料に加えた。水
の量は担体によって完全に吸収されるように(「初期的
湿潤」)選ぶ。次いで60℃で真空中において大部分の
水を蒸溜し、1ミリバールより低い圧力において120
℃で16時間触媒を乾燥し、窒素中に10容積%の水素
を含む気流中で300℃において24時間還元する。元
素分析で白金含量を決定した。
【0032】
【表1】
【0033】”Pt”:H2PtCl6溶液(Pt含量2
5%)の量;”H2O”:加えた水の量;Pt%:仕上
げられた触媒の白金含量(重量%)。
【0034】触媒B(Pt/活性炭) 475gの活性炭(Norit−B−Supra、No
rit社製)を2600mlの脱イオン水の中に懸濁さ
せ、この混合物を50℃に加熱し、400mlの脱イオ
ン水の中に蟻酸ナトリウム87.5gを含む溶液と混合
する。30分間に亙り100gのH2PtCl6溶液
(Pt25重量%)および400mlの脱イオン水の混
合物を滴下し、さらに1時間50℃で撹拌する。次いで
触媒を取出し、洗滌して真空中で乾燥した。
【0035】触媒C(Rh/Pd/Pt触媒) 100gのγ−Al23のボール(SPH501、Rh
one Poulenc社製)を、2.66gの濃HC
l中に0.421gのPdCl2、0.674gのRh
Cl3・4H20および2.02gのH2PtCl6溶液
(Pt含量25%)を含む溶液、および36.3gの蒸
溜水で液が完全に吸収されるまで含浸する。次いで触媒
を渦状管中で50℃において5分間乾燥し、窒素中に1
0容積%の水素を含む気流中で375℃において24時
間還元する。
【0036】A) 対照例:この対照例ではプロトン性
溶媒中で変化させると4−ADPAはあまり得られない
ことを示す。
【0037】対照例1:アルコール溶液中での変化 960mlのエタノール、63.6gのTMAOH・
2.0H2O、132.0gのニトロベンゼン(1.1
モル)および4.8gのPt/C触媒Bを窒素を通した
オートクレーブに入れる。撹拌および冷却を行い5バー
ルの水素圧をかけ、3時間45分の間水素化を行う。次
いで反応混合物を濾過し、回転蒸発器で最高70℃にお
いて僅かに真空をかけてエタノールを除去する。
【0038】還元した反応混合物を分液濾斗の中で50
0mlのトルエンと混合し、1000mlの蒸溜水を用
いて3回抽出する。真空中で有機相を回転蒸発器で処理
し、分析した。4−ADPA含量は1gより少なかっ
た。
【0039】対照例 2:水溶液中における変化 960mlの水の中に90gの水酸化テトラメチルアン
モニウム(1モルのTMAOH)を含む溶液を132.
0gのニトロベンゼン(1.1モル)および4.8gの
Pt/C(触媒B)と共に窒素を流したオートクレーブ
の中に入れる。撹拌を行い80℃において水素圧を4バ
ールにし370分の間水素化を行う。次いでこの混合物
を50℃に冷却し、窒素雰囲気中で濾過し、1000m
lのトルエンと混合する。この混合物を分液濾斗に移
し、震盪して相を分離する。相分離後、さらに2回それ
ぞれ1000mlの水を用いて有機相を抽出する。最高
70℃において真空中で有機相を回転蒸発器で処理す
る。残留物を秤量し分析した。4−ADPAは全く含ま
れていなかった。
【0040】B) 溶媒の影響 下記の実験により使用できる種々の非プロトン性の溶媒
を例示する。
【0041】実施例 1(t−ブチルメチルエーテル) 960mlのt−ブチルメチルエーテル、127.5g
のTMAOH・2.0H2O(1.0モル)、132g
のニトロベンゼン(1.1モル)および2.4gのPd
/C触媒(5%Pd/粉末炭素S−95−386、E1
69 Mallinckrodt)を窒素を流したオー
トクレーブの中に入れる。撹拌を行い80℃において水
素圧を5バールにし9時間の間水素化を行う。次いで5
0℃に冷却し、窒素雰囲気中で反応混合物を濾過する。
オートクレーブを洗滌した洗滌水を用いて同じ操作を行
う。濾液を一緒にして分液濾斗の中に入れ震盪する。相
分離を行った後、それぞれ1000mlの蒸溜水を用い
てさらに2回有機相を抽出する。溶媒を蒸溜して除去
し、残留物を真空蒸溜する。圧力11〜12ミリバー
ル、温度160〜166℃で蒸溜してくる溜分は23.
1gの4−ADPAを含んでいた(選択率22.8
%)。
【0042】実施例 2:(トルエン) 960mlのトルエン、127.0gのTMAOH・
2.15H2O(0.98モル)、132.0gのニト
ロベンゼン(1.1モル)および4.8gのPt/C触
媒Bを窒素を流したオートクレーブの中に入れる。撹拌
を行い80℃において水素圧を5バールにし2時間の間
水素化を行う。次いで50℃に冷却する。窒素雰囲気中
で反応混合物を濾過する。オートクレーブを洗滌した洗
滌水(約2000ml)を用いて同じ操作を行う。濾液
を一緒にして分液濾斗の中に入れ、500mlのトルエ
ンとNaClを加え震盪する。それぞれ1000mlの
蒸溜水を用いてさらに2回有機相を抽出し、最高70℃
において真空中で回転蒸発器で処理する。乳鉢中で残渣
を粉砕し、1ミリバールより低い圧力の真空中で蒸溜す
る。生成物は136〜157℃で蒸溜してくる。GC分
析によれば溜出物は11.5gの4−ADPAを含んで
いた(選択率11.4%)。
【0043】実施例 3(t−ブチルメチルエーテル) 960mlのt−ブチルメチルエーテル、128.0g
のTMAOH・2.15H2O(0.98モル)、13
2gのニトロベンゼン(1.1モル)および4.8gの
Pt/C触媒Bを窒素を流したオートクレーブの中に入
れる。撹拌を行い(800rpm)80℃において水素
圧を5バールにし4時間40分の間水素化を行う。次い
で反応混合物を50℃に冷却し、窒素雰囲気中で濾過す
る。オートクレーブを洗滌した洗滌水(約2000m
l)を用いて同じ操作を行う。濾液を一緒にして分液濾
斗の中に入れ震盪する。それぞれ1000mlの蒸溜水
を用いてさらに2回有機相を抽出する。最初の水性相を
500mlのトルエンを用いて抽出する。有機相を一緒
にし、GC分析を行う。収量:15.8gの4−ADP
A(選択率15.6%)。
【0044】実施例 4(ジイソプロピルエーテル) 960mlのジイソプロピルエーテル、125.4gの
TMAOH・1.9H2O(1.0モル)、132.0
gのニトロベンゼン(1.1モル)および4.8gのP
d/C触媒(実施例1の5%Pd/C触媒)を窒素を流
したオートクレーブの中に入れ、80℃に温める。撹拌
を行い(800rpm)80℃において水素圧を5バー
ルにし10.5時間の間水素化を行う。次いで50℃に
冷却する。2リットルの水および約800mlのトルエ
ンを用いて混合物をオートクレーブから溶解して取出
し、窒素雰囲気中で濾過する。一緒にした濾液を分液濾
斗の中に入れて震盪する。それぞれ1000mlの蒸溜
水を用いてさらに2回有機相を抽出する。有機相をGC
およびHPLCで分析する。収量:17.8gの4−A
DPA(選択率17.6%)。
【0045】実施例 5(t−ブチルメチルエーテル/
トルエン) 960mlのt−ブチルメチルエーテル/トルエン1:
1(V:V)混合物、127gのTMAOH・2.0H
2O(1.0モル)、132.0gのニトロベンゼン
(1.1モル)および2.4gのPd/C触媒(実施例
1の5%Pd/C触媒)を窒素を流したオートクレーブ
の中に入る。80℃において水素圧を5バールにし5時
間15分の間水素化を行う。反応混合物を50℃に冷却
し、窒素雰囲気中で濾過する。オートクレーブを洗滌し
た洗滌水2リットルを用いて同じ操作をする。一緒にし
た濾液を分液濾斗の中に入れて震盪する。それぞれ10
00mlの蒸溜水を用いてさらに2回有機相を抽出す
る。有機相をGCおよびHPLCで分析する。収量:1
6.0gの4−ADPA(選択率15.9%)。
【0046】実施例 6(ジグライム) 960mlのジエチレングリコールジメチルエーテル、
127.5gのTMAOH・2.0H2O(1.0モ
ル)、132.0gのニトロベンゼン(1.1モル)お
よび2.4gのPd/C触媒(実施例1の5%Pd/C
触媒)を窒素を流したオートクレーブの中に入れる。8
0℃において水素圧を5バールにし3時間40分の間水
素化を行う。反応混合物およびオートクレーブを洗滌し
た洗滌水2リットルと一緒にし、これに1000mlの
トルエンを混合し、窒素雰囲気中で震盪し濾過する。濾
液を分液濾斗の中に入れて震盪する。相分離を行った
後、それぞれ1000mlの蒸溜水を用いてさらに2回
有機相を抽出する。有機相をGCおよびHPLCで分析
する。収量:12.1gの4−ADPA(選択率11.
9%)。
【0047】実施例 7(t−アミルメチルエーテル) 960mlのt−アミルメチルエーテル、127.5g
のTMAOH・2.0H2O(1.0モル)、132g
のニトロベンゼン(1.1モル)および2.4gのPd
/C触媒(実施例1の5%Pd/C触媒)を窒素を流し
たオートクレーブの中に入れる。80℃において水素圧
を5バールにし8時間30分の間水素化を行う。反応混
合物を窒素雰囲気中で濾過する。オートクレーブを洗滌
した洗滌水を用いて同じ操作を行う。濾液を一緒にして
分液濾斗の中に入れ震盪する。それぞれ1000mlの
蒸溜水を用いてさらに2回有機相を抽出する。有機相を
GCおよびHPLCにより分析を行う。収量:14.2
gの4−ADPA(選択率14.0%)。
【0048】C) 塩基の変化 下記機の実施例は異った量の水和水をもった異った量の
塩基のいずれが適しているかを示す。
【0049】実施例 8(1モルのTMAOH・2水和
物) 960mlのt−ブチルメチルエーテル、127.5g
のTMAOH・2.0H2O(1.0モル)、132.
0gのニトロベンゼン(1.1モル)および2.4gの
Pd/C触媒(実施例1の5%Pd/C触媒)を窒素を
流したオートクレーブの中に入れる。80℃において水
素圧を5バールにし7時間10分の間水素化を行う。反
応混合物を窒素雰囲気中で濾過する。オートクレーブを
洗滌した洗滌水を用いて同じ操作を行う。濾液を一緒に
して分液濾斗の中に入れ震盪する。相分離を行った後、
それぞれ1000mlの蒸溜水を用いてさらに2回有機
相を抽出する。有機相をGCおよびHPLCにより分析
を行う。収量:17.2gの4−ADPA(選択率1
7.0%)。
【0050】実施例 9(1/2モルのTMAOH2水
和物) 960mlのt−ブチルメチルエーテル、63.5gの
TMAOH・2.0H2O(0.5モル)、132gの
ニトロベンゼン(1.1モル)および2.4gのPd/
C触媒(実施例1の5%Pd/C触媒)を窒素を流した
オートクレーブの中に入れる。80℃において水素圧を
5バールにし6時間の間水素化を行う。反応混合物を窒
素雰囲気中で濾過する。オートクレーブを洗滌した洗滌
水を用いて同じ操作を行う。濾液を一緒にして分液濾斗
の中に入れ震盪する。相分離を行った後、それぞれ10
00mlの蒸溜水を用いてさらに2回有機相を抽出す
る。有機相をGCおよびHPLCにより分析を行う。収
量:10.5gの4−ADPA(選択率10.4%)。
【0051】実施例 10(2モルのTMAOH・2水
和物) 960mlのt−ブチルメチルエーテル、255.0g
のTMAOH・2.0H2O(塩基2.0モル)、13
2.0gのニトロベンゼン(1.1モル)および2.4
gのPd/C触媒(実施例1の5%Pd/C触媒)を窒
素を流したオートクレーブの中に入れる。80℃におい
て水素圧を5バールにし7時間30分の間水素化を行
う。反応混合物中に含まれた溶解しない固体を水100
0mlおよびトルエン300mlを用いて溶解する。こ
の溶液およびオートクレーブを洗滌した洗滌水を、窒素
雰囲気下において濾過する。濾液を分液濾斗の中で震盪
する。相分離を行った後、それぞれ1000mlの蒸溜
水を用いてさらに2回有機相を抽出する。最初の水性相
は500mlのトルエンを用いて抽出した。収量:1
8.07gの4−ADPA(選択率17.8%)。
【0052】実施例 11(1モルのTMAOH・2水
和物+1モルの水) 960mlのt−ブチルメチルエーテル、127.5g
のTMAOH・2.0H2O(1.0モル)、132g
のニトロベンゼン、18gの蒸溜水および2.4gのP
d/C触媒(実施例1の5%Pd/C触媒)を窒素を流
したオートクレーブの中に入れる。撹拌しながら5バー
ルの水素圧をかける。80℃において水素圧5バールで
10時間30分の間水素化を行う。反応混合物を窒素雰
囲気中で濾過する。オートクレーブを洗滌した洗滌水を
用いて同じ操作を行う。濾液を一緒にして分液濾斗の中
に入れ震盪する。相分離を行った後、それぞれ1000
mlの蒸溜水を用いてさらに2回有機相を抽出する。有
機相をGCおよびHPLCにより分析を行う。収量:1
0.4gの4−ADPA(選択率10.3%)。
【0053】実施例 12(1モルのTMAOH・1.
5水和物) 960mlのt−ブチルメチルエーテル、118.2g
のTMAOH・1.5H2O(1.0モル)、132g
のニトロベンゼン(1.1モル)および2.4gのPd
/C触媒(実施例1の5%Pd/C触媒)を窒素を流し
たオートクレーブの中に入れる。撹拌しながら5バール
の水素圧をかける。80℃において水素圧5バールで6
時間30分の間水素化を行う。反応混合物を窒素雰囲気
中で濾過する。オートクレーブを洗滌した洗滌水を用い
て同じ操作を行う。濾液を一緒にして分液濾斗の中に入
れ震盪する。相分離を行った後、それぞれ1000ml
の蒸溜水を用いてさらに2回有機相を抽出する。有機相
をGCおよびHPLCにより分析を行う。収量:15.
0gの4−ADPA(選択率14.8%)。
【0054】D) 高い濃度 実施例 13 480mlのt−ブチルメチルエーテル、127.5g
のTMAOH・1.5H2O(1.0モル)、132.
0gのニトロベンゼン(1.1モル)および4.8gの
Pd/C触媒(実施例1の5%Pd/C触媒)を窒素を
流したオートクレーブの中に入れる。撹拌しながら5バ
ールの水素圧をかける。80℃において水素圧5バール
で4時間45分の間水素化を行う。反応混合物を窒素雰
囲気中で濾過する。オートクレーブを洗滌した洗滌水を
用いて同じ操作を行う。濾液を一緒にして分液濾斗の中
に入れ震盪する。相分離を行った後、それぞれ1000
mlの蒸溜水を用いてさらに2回有機相を抽出する。有
機相をGCおよびHPLCにより分析を行う。収量:1
8.0gの4−ADPA(選択率17.8%)。
【0055】E) 温度および圧力の変化 下記実施例では使用し得る温度および圧力を例示する。
【0056】実施例 14(60℃) 820mlのトルエン、110gのTMAOH・2.1
H2O(0.85モル)、113gのニトロベンゼン
(0.92モル)および4.1gのPt/C触媒Bを窒
素を流したオートクレーブの中に入れる。水素圧を5バ
ールにし6時間の間水素化を行う。次いで反応混合物を
50℃に冷却し、窒素雰囲気中で濾過する。オートクレ
ーブを洗滌した洗滌水を用いて同じ操作を行う。濾液を
一緒にして分液濾斗の中に入れ震盪する。相分離を行っ
た後、それぞれ1000mlの蒸溜水を用いてさらに2
回有機相を抽出する。有機相をGCにより分析を行う。
収量:8.2gの4−ADPA(選択率8.1%)。
【0057】実施例 15(100℃) 960mlのトルエン、128.9gのTMAOH・
2.1H2O(1.0モル)、132.0gのニトロベ
ンゼン(1.1モル)および4.8gのPt/C触媒B
を窒素を流したオートクレーブの中に入れる。100℃
において水素圧を5バールにし1時間55分の間水素化
を行う。反応混合物をオートクレーブを洗滌した洗滌水
と一緒にして窒素雰囲気下で濾過し、500mlのトル
エンと混合し、分液濾斗の中で震盪する。それぞれ10
00mlの蒸溜水を用いてさらに2回有機相を抽出す
る。最初の水性相は500mlのトルエンを用いて抽出
した。有機相をGCおよびHPLCにより分析を行う。
収量:14.4gの4−ADPA(選択率14.2
%)。
【0058】実施例 16(100℃) 960mlのt−ブチルメチルエーテル、127.5g
のTMAOH・2.0H2O(1.0モル)、132.
0gのニトロベンゼン(1.1モル)および2.4gの
Pd/C触媒(実施例1の5%Pd/C触媒)を窒素を
流したオートクレーブの中に入れる。(80℃におい
て)水素圧を5バールにし5時間の間水素化を行う。2
リットルの水でオートクレーブを洗滌し、反応混合物を
この洗滌水および200mlのトルエンと共に窒素雰囲
気下で濾過する。それぞれ1000mlの蒸溜水を用い
てさらに2回分離した有機相を抽出する。有機相をGC
およびHPLCにより分析を行う。収量:16.8gの
4−ADPA(選択率16.6%)。
【0059】実施例 17(10気圧) 960mlのt−ブチルメチルエーテル、127.5g
のTMAOH・2.0H2O(1.0モル)、132.
0gのニトロベンゼン(1.1モル)および1.2gの
Pd/C触媒(実施例1の5%Pd/C触媒)を窒素を
流したオートクレーブの中に入れる。80℃において水
素圧を5バールにし12.5時間の間水素化を行う。2
リットルの水でオートクレーブを洗滌し、この洗滌水お
よび200mlのトルエンと共に反応混合物を窒素雰囲
気中で濾過する。それぞれ1000mlの蒸溜水を用い
てさらに2回分離した有機相を抽出する。有機相をGC
およびHPLCにより分析を行う。収量:16.8gの
4−ADPA(選択率16.6%)。
【0060】実施例 18(50気圧) この実験でも高濃度が適していることを示す。
【0061】246gのt−ブチルメチルエーテル、2
50.7gのTMAOH・1.9H2O(2.0モ
ル)、246.0gのニトロベンゼンおよび4.8gの
Pd/C触媒(実施例1の5%Pd/C触媒)を窒素を
流したオートクレーブの中に入れる。80℃において水
素圧を5バールにし24時間の間水素化を行う。400
mlのトルエンを加えた後、窒素雰囲気下でオートクレ
ーブを洗滌した洗滌水と共に反応混合物のバッチを窒素
を流しながら濾過する。分液濾斗の中で濾液を一緒にす
る。それぞれ1000mlの蒸溜水を用いてさらに2回
分離した有機相を抽出する。有機相をGCにより分析を
行う。収量:28.8gの4−ADPA(選択率14.
2%)。
【0062】F) 触媒の変化 下記実施例は異った触媒および異った触媒量を使用する
例を示す。
【0063】実施例 19〜35(周囲圧力における水
素化) 75mlのジエチレングリコールジメチルエーテルまた
は48gのトルエン、7.03gのTMAOH・2.0
2O、および粉末触媒を通気式撹拌機を備えた250
mlの擦合わせガラスの平らなポットの中に窒素を流し
ながら通し、80℃に加熱する。この温度に達した後、
窒素の代わりに周囲圧力において毎時25リットルの水
素流を流し、同時に6.77gのニトロベンゼンを加え
た。120分後、試料を取出し、濾過し、酢酸で中和
し、定量ガスクロマトグラフ法で分析した。すべての実
験においてニトロベンゼンは完全に変化した。結果を下
記表に示す。
【0064】
【表2】
【0065】LM:溶媒、D:ジグライム、T:トルエ
ン、S:ニトロベンゼンに対する4−ADPAの選択率
(モル%) 実施例 36(ロジウム/C触媒、加圧反応) 960mlのt−ブチルメチルエーテル、127.5g
のTMAOH・2.0H2O(1.0モル)、132g
のニトロベンゼン(1.1モル)および2.4gの触媒
(5%Rh/C触媒、Merck製;或いはNo.81
8 851)を窒素を流したオートクレーブの中に入れ
る。80℃において水素圧を5バールにし6時間の間水
素化を行う。窒素雰囲気下で反応混合物を濾過する。オ
ートクレーブを洗滌した洗滌水を用いて同じ操作を行
う。濾液を一緒にして分液濾斗の中に入れ震盪する。相
分離を行った後、それぞれ1000mlの蒸溜水を用い
てさらに2回分離した有機相を抽出する。有機相をGC
およびHPLCにより分析を行う。収量:13.6gの
4−ADPA(選択率13.4%)。
【0066】本発明の主な特徴および態様は次の通りで
ある。
【0067】1.水酸化物および/または酸化物基を含
む塩基および不均一触媒を存在させ、且つ不活性非プロ
トン性溶媒を存在させ、温度0〜200℃、圧力0.1
〜150バールにおいて、水素を用いニトロベンゼンを
水素化する4−アミノジフェニルアミンの製造法。
【0068】2.温度40〜150℃、圧力0.5〜7
0バールにおいて水素化を行う請求項1記載の方法。
【0069】3.水酸化物および/または酸化物基を含
む塩基としてアルカリ金属の水酸化物、アルカリ金属の
酸化物、アルカリ土類金属の水酸化物、アルカリ土類金
属の酸化物、周期律表(新IUPAC準拠)の58〜7
1番元素の対応する水酸化物および酸化物、水酸化第4
アルキルアンモニウムを使用する請求項1記載の方法。
【0070】4.ニトロベンゼン1モル当たり0.01
〜3当量の塩基を使用する請求項1記載の方法。
【0071】5.非プロトン性溶媒として炭素数6〜2
0の芳香族炭化水素、酸素数最大5、炭素数6〜20の
直鎖または環式エーテル、炭素数6〜20の芳香族ハロ
ゲン化炭化水素および炭素数1〜10のアミドを使用す
る請求項1記載の方法。
【0072】6.不活性非プロトン性溶媒を反応混合物
の全量に関し1〜99重量%の量で使用する請求項1記
載の方法。
【0073】7.不均一触媒として随時触媒担体に担持
された周期律表(新IUPAC準拠)の8〜10族の金
属、または銅および/またはクロムを使用する請求項1
記載の方法。
【0074】8.不連続法の態様において使用するニト
ロベンゼンに関し0.01〜20重量%の触媒を使用す
るか、或いは連続法の態様において毎時触媒1g当たり
0.01〜500gの装入量でニトロベンゼンを使用す
る請求項1記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (72)発明者 ハインリヒ・ケーニヒスホーフエン ドイツ51465ベルギツシユグラートバツ ハ・アムミユーレンベルク26 (72)発明者 ウルリヒ・ノトハイス ドイツ41539ドルマゲン・ゲーテシユトラ ーセ65 (72)発明者 ピーター・オームス ドイツ47800クレーフエルト・デルパーホ フシユトラーセ16 (72)発明者 ウルズラ・ペントリング ドイツ47239ドウイスブルク・マルクシヤ イダーベーク8

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水酸化物および/または酸化物基を含む
    塩基および不均一触媒の存在下で、且つ不活性非プロト
    ン性溶媒の存在下に、温度0〜200℃、圧力0.1〜
    150バールにおいて、水素を用いニトロベンゼンを水
    素化することを特徴とする4−アミノジフェニルアミン
    の製造法。
JP06034198A 1997-03-06 1998-02-26 4−アミノジフエニルアミンの製造法 Expired - Fee Related JP4013000B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE19709124.5 1997-03-06
DE19709124A DE19709124A1 (de) 1997-03-06 1997-03-06 Verfahren zur Herstellung von 4-Aminodiphenylamin

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10251207A true JPH10251207A (ja) 1998-09-22
JP4013000B2 JP4013000B2 (ja) 2007-11-28

Family

ID=7822417

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP06034198A Expired - Fee Related JP4013000B2 (ja) 1997-03-06 1998-02-26 4−アミノジフエニルアミンの製造法

Country Status (8)

Country Link
US (1) US5925791A (ja)
EP (1) EP0863130B1 (ja)
JP (1) JP4013000B2 (ja)
KR (1) KR100459836B1 (ja)
CN (1) CN1178896C (ja)
CA (1) CA2231068A1 (ja)
DE (2) DE19709124A1 (ja)
TW (1) TW503230B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011502759A (ja) * 2007-11-07 2011-01-27 サントル ナシオナル ドゥ ラ ルシェルシェサイアンティフィク(セエヌエールエス) パラアミノフェノールの単一工程での触媒による調製

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6140538A (en) * 1998-05-18 2000-10-31 Flexsys America L.P. Process for preparing 4-aminodiphenylamines
US6495723B1 (en) 2000-06-21 2002-12-17 Flexsys America Zeolite support loaded with a base material for use in the coupling of aniline and nitrobenzene
DE10055221A1 (de) 2000-11-08 2002-05-29 Bayer Ag Verfahren zur Herstellung von 4-Aminodiphenylamin
EP2105432A1 (en) * 2002-02-28 2009-09-30 Sumitomo Chemical Company, Limited Process for Producing Chromone Compound
CA2515238C (en) 2003-07-04 2011-06-28 Nongyue Wang Process for preparing 4-aminodiphenylamine
JP4546958B2 (ja) 2003-07-04 2010-09-22 チアンス・シノケム・テクノロジー・カンパニー・リミテッド 4−アミノジフェニルアミンの製造方法
US8686188B2 (en) 2003-07-04 2014-04-01 Jiangsu Sinorgchem Technology Co., Ltd. Process for preparing 4-aminodiphenylamine
US8486223B2 (en) 2003-07-04 2013-07-16 Jiangsu Sinorgchem Technology Co., Ltd. Falling film evaporator
KR100621310B1 (ko) * 2005-05-16 2006-09-06 금호석유화학 주식회사 4-아미노디페닐아민의 제조방법
CN102259029B (zh) 2010-05-24 2014-12-10 江苏圣奥化学科技有限公司 固体碱催化剂

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4187248A (en) * 1977-11-23 1980-02-05 Monsanto Company Making a nitrodiarylamine by reacting an alkali metal salt of a formamide with a nitrohaloarene
US4187249A (en) * 1977-12-27 1980-02-05 Monsanto Company Promoting the reaction of sodium salts of formyl derivatives of aromatic amines to form nitrodiarylamines
DE3501698A1 (de) * 1985-01-19 1986-07-24 Bayer Ag, 5090 Leverkusen Verfahren zur herstellung von 4-nitrodiphenylaminen
DE3504479A1 (de) * 1985-02-09 1986-08-14 Bayer Ag, 5090 Leverkusen Verfahren zur herstellung von 4-nitrodiphenylaminen
US5117063A (en) * 1991-06-21 1992-05-26 Monsanto Company Method of preparing 4-aminodiphenylamine
US5552531A (en) * 1992-05-22 1996-09-03 Monsanto Company Process for preparing substituted aromatic azo compounds
US5420354A (en) * 1994-10-06 1995-05-30 Uniroyal Chemical Company, Inc. Process of preparing para phenylamines
DE19600722A1 (de) * 1996-01-11 1997-07-17 Bayer Ag Verfahren zur Herstellung von gegebenenfalls substituierten 4-Aminodiphenylaminen

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011502759A (ja) * 2007-11-07 2011-01-27 サントル ナシオナル ドゥ ラ ルシェルシェサイアンティフィク(セエヌエールエス) パラアミノフェノールの単一工程での触媒による調製

Also Published As

Publication number Publication date
DE59804271D1 (de) 2002-07-11
CN1193010A (zh) 1998-09-16
EP0863130A3 (de) 1999-01-13
JP4013000B2 (ja) 2007-11-28
CA2231068A1 (en) 1998-09-06
DE19709124A1 (de) 1998-09-10
KR19980079927A (ko) 1998-11-25
EP0863130A2 (de) 1998-09-09
CN1178896C (zh) 2004-12-08
TW503230B (en) 2002-09-21
EP0863130B1 (de) 2002-06-05
KR100459836B1 (ko) 2005-04-14
US5925791A (en) 1999-07-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6677271B1 (en) Nickel catalyst for hydrogenating functional groups and method for producing same
US7635790B2 (en) Method for producing ethylene amines and ethanol amines by the hydrogenating amination of monoethylene glycol and ammonia in the presence of a catalyst
CN105992756B (zh) 氢化芳族化合物的方法
JP4013000B2 (ja) 4−アミノジフエニルアミンの製造法
US8604246B2 (en) Single step catalytic preparation of para-aminophenol
US5994584A (en) Process for the preparation of 4-aminodiphenylamine
US5932768A (en) Process for the preparation of 4-aminodiphenylamine
JPS6227061B2 (ja)
US5840981A (en) Process for producing N-methyl-2(3,4 dimethoxyphenyl)-ethylamine
JP2002539086A (ja) 光学活性アミンのラセミ化
US6509504B1 (en) Method for the production of serinol
KR100651353B1 (ko) 고수율로 벤라팩신 중간체를 연속적으로 제조하는 방법
KR100277723B1 (ko) 광학적으로 순수한 데카하이드로이소퀴놀린카르복사미드의 연속제조공정
JPH062230B2 (ja) N―アルキルアニリンの製造方法およびその製造方法用触媒
JP2022112398A (ja) ヘキサメチレンジアミンの製造方法
JPH09234368A (ja) 新規なルテニウムおよびスズ含有固体触媒およびそれを用いるアリールアルキルアルコールの製造方法
KR20120124599A (ko) 광학적으로 순수한 (s)-사이클로헥실아미노산 유도체의 제조 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041027

TRDD Decision of grant or rejection written
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20070814

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070821

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070828

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100921

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees