JP4013000B2 - 4−アミノジフエニルアミンの製造法 - Google Patents

4−アミノジフエニルアミンの製造法 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は適当な水素化触媒および適当な塩基の存在下においてニトロベンゼンを水素で水素化することにより4−アミノジフェニルアミン(4−ADPA)を製造する方法に関する。
【0002】
4−ADPAはゴムおよび重合体工業における酸化防止剤および安定剤に対する重要な中間体である(Kirk−Othmer著,Encyclopediaof Chemical Technology、第4版、1992年、第3巻、424〜447頁、および448〜456頁;Ulmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry、第5版、A3巻、1985年、91〜111頁)。
【0003】
4−アミノジフェニルアミンは種々の方法で製造することができる。4−ADPAを製造する一つの可能な方法は、酸受容体または中和剤の存在下において随時触媒を存在させ、アニリンおよび/またはアニリン誘導体をp−ニトロクロロベンゼンと反応させる二段階法(中間体は4−ニトロジフェニルアミン)である。この方法による製造法は例えばドイツ特許A35 01 698号、同A1856 63号、米国特許4 670 595号、同4 187 249号、同468 333号、および同4 187 248号に記載されている。この方法の欠点は、生成するハライド・イオンが反応器および装置を腐食し、またこれをかなりのコストをかけて廃棄しなければならないことである。さらにp−ニトロクロロベンゼンおよび随時対応するフォルムアニリド誘導体のような原料を別の反応工程で製造しなければならない。
【0004】
このような欠点を避けるためには、アニリンおよび/または対応するアニリン誘導体を、水酸化テトラアルキルアンモニウムの存在下において一定量のプロトン性材料を存在させニトロベンゼンと反応させる。4−ADPAは満足すべき収量で得られた(国際特許公開95/00 324号および同93/24 450号参照)。しかしこれらの方法の欠点は、2種の異った供給原料を使用しなければならず、反応は数工程から成っているために経済性に乏しいことである。
【0005】
従って廉価なニトロベンゼンを原料にし、一反応工程により技術的に使用可能な収率で所望の4−ADPAが得られる4−ADPAの製造法が提供されることが好ましい。
【0006】
従って本発明によれば、水酸化物および/または酸化物基を含む塩基および不均一触媒を存在させ、且つ不活性非プロトン性溶媒を存在させ、温度0〜200℃、圧力0.1〜150バールにおいて、水素を用いニトロベンゼンを水素化することを特徴とする4−アミノジフェニルアミンの製造法が提供される。
【0007】
本発明方法に適した水酸化物および/または酸化物の基を含む塩基としては、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ金属の酸化物、アルカリ土類金属の水酸化物、アルカリ土類金属の酸化物、および元素の周期律表(新IUPAC準拠)の58番〜71番元素の対応する水酸化物および酸化物のような無機酸化物を考えることができる。ここで挙げることができる例は、ナトリウム、カリウム、リチウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ランタンおよび/またはセリウムの酸化物および水酸化物、特にリチウム、ナトリウム、カリウム、セシウムの酸化物および水酸化物であり、水酸化セシウムが特に好適である。
【0008】
有機塩基、例えば水酸化第4アンモニウム(NR4 OH、ここでRは互いに独立に炭素数1〜7のアルキル、アリールまたはアラルキルを表す)を考えることもできる。ここで挙げることができる例は、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム、水酸化メチルトリブチルアンモニウム、水酸化メチルトリプロピルアンモニウム、水酸化メチルトリエチルアンモニウム、水酸化メチルトリベンジルアンモニウムである。水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウムおよび水酸化テトラブチルアンモニウムが特に好適である。特に水酸化テトラメチルアンモニウムは最も好適に使用される。
【0009】
勿論塩基を互いに混合して使用することもできる。それぞれの場合最も好適な混合比は対応する試行実験を行って容易に決定することができる。
【0010】
また無機塩基を相移動触媒と一緒に使用することもできる。適当な相移動触媒は例えばドイツ、Stuttgart、Georg Thieme Verlag、1986年、1987年、1992年発行のW E Keller,Fluka−Kompedium、1、2、3巻に記載されている。上記の塩基を例えば18−クラウン−6のようなクラウンエーテルまたは第4アンモニウム化合物と一緒に使用することができる。
【0011】
本発明に使用される塩基は、塩基1モルに関し最高6モル、好ましくは最高3モル、特に好ましくは最高2.5モルの水を含んでいることができる。一般に言って含水量が高い方が収量は低くなる。
【0012】
本発明の塩基は固体の形、熔融物または溶液または混合物として、例えばニトロベンゼンの溶液または非プロトン性溶媒の溶液、またはニトロベンゼンと1種またはそれ以上の非プロトン性溶媒との混合物中の溶液として反応混合物に加えることができる。
【0013】
塩基はニトロベンゼン1モル当たり0.01〜3当量、好ましくは0.1〜2当量、特に好ましくは0.3〜1.5当量の量で使用される。
【0014】
不活性の非プロトン性溶媒としては、炭素数6〜20の芳香族炭化水素、酸素数最高5、炭素数2〜6の直鎖または環式エーテル、炭素数6〜20の芳香族ハロゲン化炭化水素、および炭素数1〜10のアミドを考えることができる。ここに挙げた溶媒は勿論互いに混合物として使用することができる。適当な溶媒としては特に次のものを挙げることができる:ベンゼン、トルエン、キシレン、t−ブチルメチルエーテル、t−アミルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、グリコールジメチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジアミルエーテル、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、ジメチルフォルムアミド、ジメチルアセトアミド、およびN−メチルピロリドン。トルエン、キシレン、グリコールジメチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、特にt−ブチルメチルエーテルおよびトルエンが好適に使用される。本発明方法に対して溶媒の使用量はあまり重要ではない。最も適した量は対応する予備試験により容易に決定することができる。溶媒の量は特に反応温度および使用する塩基と触媒の種類および量に依存している。通常反応混合物の全量に関し1〜99重量%、好ましくは5〜95重量%、特に好ましくは15〜90重量%の量で溶媒を使用する。
【0015】
水素化反応に対して知られている実質的にすべての不均一触媒が本発明方法の不均一触媒として適している。本発明の触媒は、周期律表(新IUPAC準拠)の8〜10族の金属または銅および/またはクロムを触媒の全重量に関し0.01〜50重量%、好ましくは0.1〜10重量%の金属含有量で適当な担体に担持して含んでいる。本発明によれば上記金属を1種またはそれ以上含む触媒を使用することができる。数種の元素が存在する場合には、上記の重量による含有量は個々の含有量の和に適用される。好適な金属は白金、パラジウムおよびロジウム、特に白金およびパラジウム、その中でもパラジウムが好適である。他の好適な触媒はラネー・ニッケルおよびニッケル担持触媒である。
【0016】
本発明においては上記の金属またはその化合物を固体として純粋な形で使用することができる。純粋な形の金属の例としてはパラジウムおよび白金黒を挙げることができる。
【0017】
本発明の触媒は当業界の専門家には公知の多くの種々の方法で製造することができる。上記金属の1種またはそれ以上の化合物の溶液を、例えばソーキング、吸着、浸漬、噴霧、含浸およびイオン交換により、本発明に使用される触媒担体に担持させることができる。他の元素を公知方法で触媒に加えることもできる。また1種またはそれ以上の上記の金属を塩基で沈澱させて固定させることもできる。塩基としては例えばアルカリ(アルカリ土類)金属の水酸化物を考えることができる。1種またはそれ以上の金属を逐次または同時に担体に担持させることができる。本発明の特定の具体化例には、金属ハロゲン化物または金属ハロゲン化物錯体を適当な塩基で沈澱させ、この金属化合物を還元して金属にすることにより金属を担持させる方法が含まれる。ゾル/ゲル法により担体を製造する場合、一具体化例においては、当業界の専門家に公知の方法で1種またはそれ以上の上記金属の化合物の溶液を既にゾルに加えておくこともできる。
【0018】
本発明において触媒担体として使用するに適した材料は、種々の使用形態の炭素、基本的酸化物、基本的炭化物、または基本的塩をベースにしたすべての技術的に通常使用される触媒担体である。炭素を含む担体の例には、コークス、グラファイト、カーボンブラック、または活性炭がある。基本的な酸化物触媒担体の例にはSiO2(天然または合成シリカ、石英)、Al23(α−、γ−Al23)、アルミナ、天然または合成アルミノ珪酸塩(ゼオライト)、フィロ珪酸塩、例えばベントナイトおよびモンモリロン石、TiO2(ルチル、アナターゼ)ZrO2、MgOまたはZnOがある。基本的な炭化物および塩の例にはSiC、AlPO4、BaSO4、CaCO3がある。原則として合成材料および天然産の担体、例えば軽石、カオリン、フラー土、ボーキサイト、ベントナイト、珪藻土、アスベストまたはゼオライトの両方を使用することができる。
【0019】
本発明に使用される触媒に担体として使用できる他の担体は、周期律表の2〜16族の元素、並びに希土類元素(原子番号58〜71)、好ましくはAl、Si、Ti、Zr、Zn、Mg、Ca、Zn、Nb、およびCeの元素の基本的な混合酸化物および酸化物の水和物であり、これらは当業界の専門家に公知のように、特に機械的に混合して塩を共沈させる方法、または塩および/またはアルコキシドを一緒にゲル化させる方法によって製造することができる。
【0020】
担体は化学的に均一な純粋な物質として、また混合物として両方の形で使用することができる。塊状および粉末の両方の形の金属が本発明に使用される単体として適している。担持触媒を固定ベッドとして配置する場合には、担体は成形体、例えばボール状、円筒形、小さい棒状、中空の円筒形、環状の成形体として使用することが好ましい。別法として押出し、ペレット化を行い、随時他の触媒担体または接合剤、例えばSiO2またはAl23を混合し、カ焼することにより触媒担体をさらに変性することができる。担体の内部表面積(BET表面積)は1〜2,000m2/g、好ましくは10〜1,600m2/g、最も好ましくは20〜1,500m2/gである。本発明に使用される触媒担体の製造法およびそれ以上の処理法は当業界の専門家には公知であり、従来法によることができる。
【0021】
活性炭およびSi、Al、ZrおよびTiを含む材料は担体材料として好適に使用され、活性炭および珪素およびアルミニウム含有材料は特に好適である。
【0022】
不連続法の態様においては、本発明の触媒は使用されるニトロベンゼンに関し0.01〜20重量%、好ましくは0.01〜10重量%の量で使用される。反応を連続的に行う場合、例えば粉末触媒を用いる撹拌槽反応器、または固定ベッド触媒上の細流相におけるように、毎時触媒1g当たり0.01〜500gのニトロベンゼンの装入量を使用することができる。毎時触媒1g当たり0.02〜300gのニトロベンゼンの装入量が好適である。
【0023】
本発明方法の反応温度は好ましくは0〜200℃、特に40〜150℃であり、圧力(水素圧)は0.1〜150バール、特に0.5〜70バール、特に好ましくは1〜50バールである。
【0024】
反応は一定温度、一定圧力で行うことができる。しかし水素圧および温度は反応の進行につれて変化させるか、異った反応器の中で異るようにすることができる。反応を非連続的に行う場合には、ニトロベンゼン、触媒、溶媒および塩基を任意の順序で反応器の中に導入することができる。一定量を供給した後に水素の供給を中断したり、随時後で再び続行することができる。
【0025】
連続法の態様の例は、粉末状の懸濁した触媒(スラリ)を用いる液相での水素化、固定ベッド触媒を用いる細流相における水素化、またはバブル・カラム中で懸濁触媒を用いる水素化である。反応は固体、液体およびガス相を接触させるための当業界の専門家に公知の装置中で行うことができる。特に、撹拌槽式反応器、循環式反応器、バス反応器、順流または向流で操作されるバブル・カラム、または細流相反応器、或いはこれらの反応器をカスケード式に連結したものを考えることができるが、この場合カスケードの中に異った型の反応器が同時に存在することもできる。
【0026】
触媒を液相中で粉末として使用する場合には、反応成分を混合するために使用する反応器にこの目的に使用できる撹拌機を装着する。羽根式、MIG、プロペラ式、錨形または通風式撹拌機を使用することができる。
【0027】
特に驚くべきことには、本発明において接触水素化反応にニトロベンゼンを原料として使用すると、工業的に良好な収率(理論値の20%より高い収率)で4−アミノジフェニルアミンを製造することができる。従来ニトロベンゼンの接触水素化により適切な量で4−アミノジフェニルアミンを製造することは成功していなかったので、このことはもっと驚くべきことであろう。事実、特にニトロベンゼンの接触水素化によっては、アニリン、アゾキシベンゼン、アゾベンゼンおよびヒドラゾベンゼンが得られることが知られている(例えば上記Ullmannの著書、第5版、A2巻、1985年、303〜311頁、S.C.Karwa、Eng.Chem.Res.誌、27巻、22頁(1988年)、J.Wisniak、Ind.Eng.Chem.Res.誌,23巻(1984年)44〜50頁;米国特許5 420 354号参照)。既に述べたように本発明方法を用いた場合だけ、工業的に興味のある収率で4−アミノジフェニルアミンを得る上において成功が得られる。
【0028】
さらに本発明方法で得られる物質はニトロベンゼンを水素化してアニリンにする場合の中間生成物であり、残留物を生じることなくアニリンに変化させることができる。アニリンはまた多くの工業的な最終生成物の合成に対する有用な原料である。
【0029】
【実施例】
下記実施例においては、内部規準としてステアリン酸メチルを用いるガスクロマトグラフ法(Permabond SE−52−DF−0.25;25m×0.32mm内径)および/または定量的HPLC法により反応生成物を分析した。下記実験のすべてにおいてニトロベンゼンの変化は完全であった。製造および試料の調製は窒素下で行った。オートクレーブに示された水素の圧力を手で調節した。この場合反応による圧力低下があった。
【0030】
水酸化テトラメチルアンモニウム水和物(TMAOH・xH2O)は次のようにしてつくった。通常市販されている5水和物(Aldrich社製)または25%水溶液(Aldrich社製)を水流ポンプの真空中において80℃に加熱し、水流ポンプの真空中または五酸化燐を入れたデシケーター中において水を抽出した。最終的な含水量は酸で滴定して決定した。それぞれの場合に使用した材料の含水量はバッチの中に指定されている。
【0031】
触媒A、B、Cの製造
触媒A(Pt触媒)
担体材料をマッフル炉中において2時間350℃に加熱し、250mlのフラスコに移す。H2PtCl6の希薄水溶液(白金含量25%のH2PtCl6水溶液を希釈して製造)を回転蒸発器中において担体材料に加えた。水の量は担体によって完全に吸収されるように(「初期的湿潤」)選ぶ。次いで60℃で真空中において大部分の水を蒸溜し、1ミリバールより低い圧力において120℃で16時間触媒を乾燥し、窒素中に10容積%の水素を含む気流中で300℃において24時間還元する。元素分析で白金含量を決定した。
【0032】
【表1】
Figure 0004013000
【0033】
”Pt”:H2PtCl6溶液(Pt含量25%)の量;”H2O”:加えた水の量;Pt%:仕上げられた触媒の白金含量(重量%)。
【0034】
触媒B(Pt/活性炭)
475gの活性炭(Norit−B−Supra、Norit社製)を2600mlの脱イオン水の中に懸濁させ、この混合物を50℃に加熱し、400mlの脱イオン水の中に蟻酸ナトリウム87.5gを含む溶液と混合する。30分間に亙り100gのH2PtCl6溶液(Pt25重量%)および400mlの脱イオン水の混合物を滴下し、さらに1時間50℃で撹拌する。次いで触媒を取出し、洗滌して真空中で乾燥した。
【0035】
触媒C(Rh/Pd/Pt触媒)
100gのγ−Al23のボール(SPH501、Rhone Poulenc社製)を、2.66gの濃HCl中に0.421gのPdCl2、0.674gのRhCl3・4H20および2.02gのH2PtCl6溶液(Pt含量25%)を含む溶液、および36.3gの蒸溜水で液が完全に吸収されるまで含浸する。次いで触媒を渦状管中で50℃において5分間乾燥し、窒素中に10容積%の水素を含む気流中で375℃において24時間還元する。
【0036】
A) 対照例:
この対照例ではプロトン性溶媒中で変化させると4−ADPAはあまり得られないことを示す。
【0037】
対照例1:アルコール溶液中での変化
960mlのエタノール、63.6gのTMAOH・2.0H2O、132.0gのニトロベンゼン(1.1モル)および4.8gのPt/C触媒Bを窒素を通したオートクレーブに入れる。撹拌および冷却を行い5バールの水素圧をかけ、3時間45分の間水素化を行う。次いで反応混合物を濾過し、回転蒸発器で最高70℃において僅かに真空をかけてエタノールを除去する。
【0038】
還元した反応混合物を分液濾斗の中で500mlのトルエンと混合し、1000mlの蒸溜水を用いて3回抽出する。真空中で有機相を回転蒸発器で処理し、分析した。4−ADPA含量は1gより少なかった。
【0039】
対照例 2:水溶液中における変化
960mlの水の中に90gの水酸化テトラメチルアンモニウム(1モルのTMAOH)を含む溶液を132.0gのニトロベンゼン(1.1モル)および4.8gのPt/C(触媒B)と共に窒素を流したオートクレーブの中に入れる。撹拌を行い80℃において水素圧を4バールにし370分の間水素化を行う。次いでこの混合物を50℃に冷却し、窒素雰囲気中で濾過し、1000mlのトルエンと混合する。この混合物を分液濾斗に移し、震盪して相を分離する。相分離後、さらに2回それぞれ1000mlの水を用いて有機相を抽出する。最高70℃において真空中で有機相を回転蒸発器で処理する。残留物を秤量し分析した。4−ADPAは全く含まれていなかった。
【0040】
B) 溶媒の影響
下記の実験により使用できる種々の非プロトン性の溶媒を例示する。
【0041】
実施例 1(t−ブチルメチルエーテル)
960mlのt−ブチルメチルエーテル、127.5gのTMAOH・2.0H2O(1.0モル)、132gのニトロベンゼン(1.1モル)および2.4gのPd/C触媒(5%Pd/粉末炭素S−95−386、E169 Mallinckrodt)を窒素を流したオートクレーブの中に入れる。撹拌を行い80℃において水素圧を5バールにし9時間の間水素化を行う。次いで50℃に冷却し、窒素雰囲気中で反応混合物を濾過する。オートクレーブを洗滌した洗滌水を用いて同じ操作を行う。濾液を一緒にして分液濾斗の中に入れ震盪する。相分離を行った後、それぞれ1000mlの蒸溜水を用いてさらに2回有機相を抽出する。溶媒を蒸溜して除去し、残留物を真空蒸溜する。圧力11〜12ミリバール、温度160〜166℃で蒸溜してくる溜分は23.1gの4−ADPAを含んでいた(選択率22.8%)。
【0042】
実施例 2:(トルエン)
960mlのトルエン、127.0gのTMAOH・2.15H2O(0.98モル)、132.0gのニトロベンゼン(1.1モル)および4.8gのPt/C触媒Bを窒素を流したオートクレーブの中に入れる。撹拌を行い80℃において水素圧を5バールにし2時間の間水素化を行う。次いで50℃に冷却する。窒素雰囲気中で反応混合物を濾過する。オートクレーブを洗滌した洗滌水(約2000ml)を用いて同じ操作を行う。濾液を一緒にして分液濾斗の中に入れ、500mlのトルエンとNaClを加え震盪する。それぞれ1000mlの蒸溜水を用いてさらに2回有機相を抽出し、最高70℃において真空中で回転蒸発器で処理する。乳鉢中で残渣を粉砕し、1ミリバールより低い圧力の真空中で蒸溜する。生成物は136〜157℃で蒸溜してくる。GC分析によれば溜出物は11.5gの4−ADPAを含んでいた(選択率11.4%)。
【0043】
実施例 3(t−ブチルメチルエーテル)
960mlのt−ブチルメチルエーテル、128.0gのTMAOH・2.15H2O(0.98モル)、132gのニトロベンゼン(1.1モル)および4.8gのPt/C触媒Bを窒素を流したオートクレーブの中に入れる。撹拌を行い(800rpm)80℃において水素圧を5バールにし4時間40分の間水素化を行う。次いで反応混合物を50℃に冷却し、窒素雰囲気中で濾過する。オートクレーブを洗滌した洗滌水(約2000ml)を用いて同じ操作を行う。濾液を一緒にして分液濾斗の中に入れ震盪する。それぞれ1000mlの蒸溜水を用いてさらに2回有機相を抽出する。最初の水性相を500mlのトルエンを用いて抽出する。有機相を一緒にし、GC分析を行う。収量:15.8gの4−ADPA(選択率15.6%)。
【0044】
実施例 4(ジイソプロピルエーテル)
960mlのジイソプロピルエーテル、125.4gのTMAOH・1.9H2O(1.0モル)、132.0gのニトロベンゼン(1.1モル)および4.8gのPd/C触媒(実施例1の5%Pd/C触媒)を窒素を流したオートクレーブの中に入れ、80℃に温める。撹拌を行い(800rpm)80℃において水素圧を5バールにし10.5時間の間水素化を行う。次いで50℃に冷却する。2リットルの水および約800mlのトルエンを用いて混合物をオートクレーブから溶解して取出し、窒素雰囲気中で濾過する。一緒にした濾液を分液濾斗の中に入れて震盪する。それぞれ1000mlの蒸溜水を用いてさらに2回有機相を抽出する。有機相をGCおよびHPLCで分析する。収量:17.8gの4−ADPA(選択率17.6%)。
【0045】
実施例 5(t−ブチルメチルエーテル/トルエン)
960mlのt−ブチルメチルエーテル/トルエン1:1(V:V)混合物、127gのTMAOH・2.0H2O(1.0モル)、132.0gのニトロベンゼン(1.1モル)および2.4gのPd/C触媒(実施例1の5%Pd/C触媒)を窒素を流したオートクレーブの中に入る。80℃において水素圧を5バールにし5時間15分の間水素化を行う。反応混合物を50℃に冷却し、窒素雰囲気中で濾過する。オートクレーブを洗滌した洗滌水2リットルを用いて同じ操作をする。一緒にした濾液を分液濾斗の中に入れて震盪する。それぞれ1000mlの蒸溜水を用いてさらに2回有機相を抽出する。有機相をGCおよびHPLCで分析する。収量:16.0gの4−ADPA(選択率15.9%)。
【0046】
実施例 6(ジグライム)
960mlのジエチレングリコールジメチルエーテル、127.5gのTMAOH・2.0H2O(1.0モル)、132.0gのニトロベンゼン(1.1モル)および2.4gのPd/C触媒(実施例1の5%Pd/C触媒)を窒素を流したオートクレーブの中に入れる。80℃において水素圧を5バールにし3時間40分の間水素化を行う。反応混合物およびオートクレーブを洗滌した洗滌水2リットルと一緒にし、これに1000mlのトルエンを混合し、窒素雰囲気中で震盪し濾過する。濾液を分液濾斗の中に入れて震盪する。相分離を行った後、それぞれ1000mlの蒸溜水を用いてさらに2回有機相を抽出する。有機相をGCおよびHPLCで分析する。収量:12.1gの4−ADPA(選択率11.9%)。
【0047】
実施例 7(t−アミルメチルエーテル)
960mlのt−アミルメチルエーテル、127.5gのTMAOH・2.0H2O(1.0モル)、132gのニトロベンゼン(1.1モル)および2.4gのPd/C触媒(実施例1の5%Pd/C触媒)を窒素を流したオートクレーブの中に入れる。80℃において水素圧を5バールにし8時間30分の間水素化を行う。反応混合物を窒素雰囲気中で濾過する。オートクレーブを洗滌した洗滌水を用いて同じ操作を行う。濾液を一緒にして分液濾斗の中に入れ震盪する。それぞれ1000mlの蒸溜水を用いてさらに2回有機相を抽出する。有機相をGCおよびHPLCにより分析を行う。収量:14.2gの4−ADPA(選択率14.0%)。
【0048】
C) 塩基の変化
下記機の実施例は異った量の水和水をもった異った量の塩基のいずれが適しているかを示す。
【0049】
実施例 8(1モルのTMAOH・2水和物)
960mlのt−ブチルメチルエーテル、127.5gのTMAOH・2.0H2O(1.0モル)、132.0gのニトロベンゼン(1.1モル)および2.4gのPd/C触媒(実施例1の5%Pd/C触媒)を窒素を流したオートクレーブの中に入れる。80℃において水素圧を5バールにし7時間10分の間水素化を行う。反応混合物を窒素雰囲気中で濾過する。オートクレーブを洗滌した洗滌水を用いて同じ操作を行う。濾液を一緒にして分液濾斗の中に入れ震盪する。相分離を行った後、それぞれ1000mlの蒸溜水を用いてさらに2回有機相を抽出する。有機相をGCおよびHPLCにより分析を行う。収量:17.2gの4−ADPA(選択率17.0%)。
【0050】
実施例 9(1/2モルのTMAOH2水和物)
960mlのt−ブチルメチルエーテル、63.5gのTMAOH・2.0H2O(0.5モル)、132gのニトロベンゼン(1.1モル)および2.4gのPd/C触媒(実施例1の5%Pd/C触媒)を窒素を流したオートクレーブの中に入れる。80℃において水素圧を5バールにし6時間の間水素化を行う。反応混合物を窒素雰囲気中で濾過する。オートクレーブを洗滌した洗滌水を用いて同じ操作を行う。濾液を一緒にして分液濾斗の中に入れ震盪する。相分離を行った後、それぞれ1000mlの蒸溜水を用いてさらに2回有機相を抽出する。有機相をGCおよびHPLCにより分析を行う。収量:10.5gの4−ADPA(選択率10.4%)。
【0051】
実施例 10(2モルのTMAOH・2水和物)
960mlのt−ブチルメチルエーテル、255.0gのTMAOH・2.0H2O(塩基2.0モル)、132.0gのニトロベンゼン(1.1モル)および2.4gのPd/C触媒(実施例1の5%Pd/C触媒)を窒素を流したオートクレーブの中に入れる。80℃において水素圧を5バールにし7時間30分の間水素化を行う。反応混合物中に含まれた溶解しない固体を水1000mlおよびトルエン300mlを用いて溶解する。この溶液およびオートクレーブを洗滌した洗滌水を、窒素雰囲気下において濾過する。濾液を分液濾斗の中で震盪する。相分離を行った後、それぞれ1000mlの蒸溜水を用いてさらに2回有機相を抽出する。最初の水性相は500mlのトルエンを用いて抽出した。収量:18.07gの4−ADPA(選択率17.8%)。
【0052】
実施例 11(1モルのTMAOH・2水和物+1モルの水)
960mlのt−ブチルメチルエーテル、127.5gのTMAOH・2.0H2O(1.0モル)、132gのニトロベンゼン、18gの蒸溜水および2.4gのPd/C触媒(実施例1の5%Pd/C触媒)を窒素を流したオートクレーブの中に入れる。撹拌しながら5バールの水素圧をかける。80℃において水素圧5バールで10時間30分の間水素化を行う。反応混合物を窒素雰囲気中で濾過する。オートクレーブを洗滌した洗滌水を用いて同じ操作を行う。濾液を一緒にして分液濾斗の中に入れ震盪する。相分離を行った後、それぞれ1000mlの蒸溜水を用いてさらに2回有機相を抽出する。有機相をGCおよびHPLCにより分析を行う。収量:10.4gの4−ADPA(選択率10.3%)。
【0053】
実施例 12(1モルのTMAOH・1.5水和物)
960mlのt−ブチルメチルエーテル、118.2gのTMAOH・1.5H2O(1.0モル)、132gのニトロベンゼン(1.1モル)および2.4gのPd/C触媒(実施例1の5%Pd/C触媒)を窒素を流したオートクレーブの中に入れる。撹拌しながら5バールの水素圧をかける。80℃において水素圧5バールで6時間30分の間水素化を行う。反応混合物を窒素雰囲気中で濾過する。オートクレーブを洗滌した洗滌水を用いて同じ操作を行う。濾液を一緒にして分液濾斗の中に入れ震盪する。相分離を行った後、それぞれ1000mlの蒸溜水を用いてさらに2回有機相を抽出する。有機相をGCおよびHPLCにより分析を行う。収量:15.0gの4−ADPA(選択率14.8%)。
【0054】
D) 高い濃度
実施例 13
480mlのt−ブチルメチルエーテル、127.5gのTMAOH・1.5H2O(1.0モル)、132.0gのニトロベンゼン(1.1モル)および4.8gのPd/C触媒(実施例1の5%Pd/C触媒)を窒素を流したオートクレーブの中に入れる。撹拌しながら5バールの水素圧をかける。80℃において水素圧5バールで4時間45分の間水素化を行う。反応混合物を窒素雰囲気中で濾過する。オートクレーブを洗滌した洗滌水を用いて同じ操作を行う。濾液を一緒にして分液濾斗の中に入れ震盪する。相分離を行った後、それぞれ1000mlの蒸溜水を用いてさらに2回有機相を抽出する。有機相をGCおよびHPLCにより分析を行う。収量:18.0gの4−ADPA(選択率17.8%)。
【0055】
E) 温度および圧力の変化
下記実施例では使用し得る温度および圧力を例示する。
【0056】
実施例 14(60℃)
820mlのトルエン、110gのTMAOH・2.1H2O(0.85モル)、113gのニトロベンゼン(0.92モル)および4.1gのPt/C触媒Bを窒素を流したオートクレーブの中に入れる。水素圧を5バールにし6時間の間水素化を行う。次いで反応混合物を50℃に冷却し、窒素雰囲気中で濾過する。オートクレーブを洗滌した洗滌水を用いて同じ操作を行う。濾液を一緒にして分液濾斗の中に入れ震盪する。相分離を行った後、それぞれ1000mlの蒸溜水を用いてさらに2回有機相を抽出する。有機相をGCにより分析を行う。収量:8.2gの4−ADPA(選択率8.1%)。
【0057】
実施例 15(100℃)
960mlのトルエン、128.9gのTMAOH・2.1H2O(1.0モル)、132.0gのニトロベンゼン(1.1モル)および4.8gのPt/C触媒Bを窒素を流したオートクレーブの中に入れる。100℃において水素圧を5バールにし1時間55分の間水素化を行う。反応混合物をオートクレーブを洗滌した洗滌水と一緒にして窒素雰囲気下で濾過し、500mlのトルエンと混合し、分液濾斗の中で震盪する。それぞれ1000mlの蒸溜水を用いてさらに2回有機相を抽出する。最初の水性相は500mlのトルエンを用いて抽出した。有機相をGCおよびHPLCにより分析を行う。収量:14.4gの4−ADPA(選択率14.2%)。
【0058】
実施例 16(100℃)
960mlのt−ブチルメチルエーテル、127.5gのTMAOH・2.0H2O(1.0モル)、132.0gのニトロベンゼン(1.1モル)および2.4gのPd/C触媒(実施例1の5%Pd/C触媒)を窒素を流したオートクレーブの中に入れる。(80℃において)水素圧を5バールにし5時間の間水素化を行う。2リットルの水でオートクレーブを洗滌し、反応混合物をこの洗滌水および200mlのトルエンと共に窒素雰囲気下で濾過する。それぞれ1000mlの蒸溜水を用いてさらに2回分離した有機相を抽出する。有機相をGCおよびHPLCにより分析を行う。収量:16.8gの4−ADPA(選択率16.6%)。
【0059】
実施例 17(10気圧)
960mlのt−ブチルメチルエーテル、127.5gのTMAOH・2.0H2O(1.0モル)、132.0gのニトロベンゼン(1.1モル)および1.2gのPd/C触媒(実施例1の5%Pd/C触媒)を窒素を流したオートクレーブの中に入れる。80℃において水素圧を5バールにし12.5時間の間水素化を行う。2リットルの水でオートクレーブを洗滌し、この洗滌水および200mlのトルエンと共に反応混合物を窒素雰囲気中で濾過する。それぞれ1000mlの蒸溜水を用いてさらに2回分離した有機相を抽出する。有機相をGCおよびHPLCにより分析を行う。収量:16.8gの4−ADPA(選択率16.6%)。
【0060】
実施例 18(50気圧)
この実験でも高濃度が適していることを示す。
【0061】
246gのt−ブチルメチルエーテル、250.7gのTMAOH・1.9H2O(2.0モル)、246.0gのニトロベンゼンおよび4.8gのPd/C触媒(実施例1の5%Pd/C触媒)を窒素を流したオートクレーブの中に入れる。80℃において水素圧を5バールにし24時間の間水素化を行う。400mlのトルエンを加えた後、窒素雰囲気下でオートクレーブを洗滌した洗滌水と共に反応混合物のバッチを窒素を流しながら濾過する。分液濾斗の中で濾液を一緒にする。それぞれ1000mlの蒸溜水を用いてさらに2回分離した有機相を抽出する。有機相をGCにより分析を行う。収量:28.8gの4−ADPA(選択率14.2%)。
【0062】
F) 触媒の変化
下記実施例は異った触媒および異った触媒量を使用する例を示す。
【0063】
実施例 19〜35(周囲圧力における水素化)
75mlのジエチレングリコールジメチルエーテルまたは48gのトルエン、7.03gのTMAOH・2.0H2O、および粉末触媒を通気式撹拌機を備えた250mlの擦合わせガラスの平らなポットの中に窒素を流しながら通し、80℃に加熱する。この温度に達した後、窒素の代わりに周囲圧力において毎時25リットルの水素流を流し、同時に6.77gのニトロベンゼンを加えた。120分後、試料を取出し、濾過し、酢酸で中和し、定量ガスクロマトグラフ法で分析した。すべての実験においてニトロベンゼンは完全に変化した。結果を下記表に示す。
【0064】
【表2】
Figure 0004013000
【0065】
LM:溶媒、D:ジグライム、T:トルエン、S:ニトロベンゼンに対する4−ADPAの選択率(モル%)
実施例 36(ロジウム/C触媒、加圧反応)
960mlのt−ブチルメチルエーテル、127.5gのTMAOH・2.0H2O(1.0モル)、132gのニトロベンゼン(1.1モル)および2.4gの触媒(5%Rh/C触媒、Merck製;或いはNo.818 851)を窒素を流したオートクレーブの中に入れる。80℃において水素圧を5バールにし6時間の間水素化を行う。窒素雰囲気下で反応混合物を濾過する。オートクレーブを洗滌した洗滌水を用いて同じ操作を行う。濾液を一緒にして分液濾斗の中に入れ震盪する。相分離を行った後、それぞれ1000mlの蒸溜水を用いてさらに2回分離した有機相を抽出する。有機相をGCおよびHPLCにより分析を行う。収量:13.6gの4−ADPA(選択率13.4%)。
【0066】
本発明の主な特徴および態様は次の通りである。
【0067】
1.水酸化物および/または酸化物基を含む塩基および不均一触媒を存在させ、且つ不活性非プロトン性溶媒を存在させ、温度0〜200℃、圧力0.1〜150バールにおいて、水素を用いニトロベンゼンを水素化する4−アミノジフェニルアミンの製造法。
【0068】
2.温度40〜150℃、圧力0.5〜70バールにおいて水素化を行う請求項1記載の方法。
【0069】
3.水酸化物および/または酸化物基を含む塩基としてアルカリ金属の水酸化物、アルカリ金属の酸化物、アルカリ土類金属の水酸化物、アルカリ土類金属の酸化物、周期律表(新IUPAC準拠)の58〜71番元素の対応する水酸化物および酸化物、水酸化第4アルキルアンモニウムを使用する請求項1記載の方法。
【0070】
4.ニトロベンゼン1モル当たり0.01〜3当量の塩基を使用する請求項1記載の方法。
【0071】
5.非プロトン性溶媒として炭素数6〜20の芳香族炭化水素、酸素数最大5、炭素数6〜20の直鎖または環式エーテル、炭素数6〜20の芳香族ハロゲン化炭化水素および炭素数1〜10のアミドを使用する請求項1記載の方法。
【0072】
6.不活性非プロトン性溶媒を反応混合物の全量に関し1〜99重量%の量で使用する請求項1記載の方法。
【0073】
7.不均一触媒として随時触媒担体に担持された周期律表(新IUPAC準拠)の8〜10族の金属、または銅および/またはクロムを使用する請求項1記載の方法。
【0074】
8.不連続法の態様において使用するニトロベンゼンに関し0.01〜20重量%の触媒を使用するか、或いは連続法の態様において毎時触媒1g当たり0.01〜500gの装入量でニトロベンゼンを使用する請求項1記載の方法。

Claims (1)

  1. 水酸化物および/または酸化物基を含む塩基および不均一触媒の存在下で、且つ不活性非プロトン性溶媒の存在下に、温度0〜200℃、圧力0.1〜150バールにおいて、水素を用いニトロベンゼンを水素化することを特徴とする4−アミノジフェニルアミンの製造法。
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